JP3417403B2 - 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法

Info

Publication number
JP3417403B2
JP3417403B2 JP2001155646A JP2001155646A JP3417403B2 JP 3417403 B2 JP3417403 B2 JP 3417403B2 JP 2001155646 A JP2001155646 A JP 2001155646A JP 2001155646 A JP2001155646 A JP 2001155646A JP 3417403 B2 JP3417403 B2 JP 3417403B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magnetization
magnetization fixed
magnetic
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001155646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002094142A (ja
Inventor
徹郎 佐々木
幸一 照沼
浩介 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001155646A priority Critical patent/JP3417403B2/ja
Publication of JP2002094142A publication Critical patent/JP2002094142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3417403B2 publication Critical patent/JP3417403B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巨大磁気抵抗効果
(GMR)又はトンネル磁気抵抗効果(TMR)を利用
した磁気抵抗効果(MR)センサ、このMRセンサを備
えており例えばハードディスク装置(HDD)、フロッ
ピー(登録商標)ディスク装置(FDD)等の磁気記録
再生装置に用いられる薄膜磁気ヘッド、このMRセンサ
の製造方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、HDDの高密度化に伴って高感度
及び高出力の磁気ヘッドが要求されており、このような
要求に答えるものとして、GMRを呈するセンサの1つ
であるスピンバルブ効果を利用したMRセンサを備えた
薄膜磁気ヘッドが提案されている。スピンバルブ(S
V)MRセンサは、2つの強磁性層を非磁性金属層で磁
気的に分離してサンドイッチ構造とし、その一方の強磁
性層に反強磁性層を積層することによってその界面で生
じる交換バイアス磁界をこの一方の強磁性層(磁化固定
層、ピンド(pinned)層)に印加するようにした
ものである。交換バイアス磁界を受ける磁化固定層と受
けない他方の強磁性層(磁化自由層、フリー(fre
e)層)とでは磁化反転する磁界が異なるので、非磁性
金属層を挟むこれら2つの強磁性層の磁化の向きが平
行、反平行と変化し、これにより電気抵抗率が大きく変
化するのでGMRが得られる。
【0003】SVMRセンサの出力特性等は、非磁性金
属層を挟むこれら2つの強磁性層(磁化固定層及び磁化
自由層)の磁化のなす角度によって定まる。磁化自由層
の磁化方向は磁気記録媒体からの漏洩磁界の方向に容易
に向く。一方、磁化固定層の磁化方向は反強磁性層との
交換結合により一方向(ピンニングされる方向、ピンド
方向)に制御される。
【0004】このようなSVMRセンサにおいては、通
常、下地層が磁化自由層の下に形成されている。この下
地層は、面心立方構造を有する磁化自由層の(11
1)面の配向性を向上させて高いMR変化率を確保でき
るようにすること、磁化自由層への拡散が少ないこ
と、耐蝕性に優れていること等の観点からその材料が
選定される。具体的には、磁化自由層がNiFe層及び
CoFe層の積層構造である場合に、下地層はTa、N
b、Zr又はHf等によって構成される。
【0005】しかしながら、下地層をこのような材料で
構成した場合、磁化自由層の材料選定にもかかわらず、
MR変化率の向上には限界があり(たかだか7〜8
%)、10%を越えるMR変化率は望むことができなか
った。
【0006】このため、本出願人は、本願に先行する特
許出願(特願2000−040339、平成12年2月
17日出願)において、面心立方の結晶構造を持ちかつ
(111)面配向した下地層を設けることにより、10
%を越えるMR変化率を確保するようにしたMRセンサ
を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この先行出願のような
構成の下地層を用いれば、高いMR変化率は達成できる
が、磁化自由層への下地層の拡散が少なく磁化自由層の
比抵抗が低下するので、MR積層構造体全体の比抵抗も
低下し、最終的なMR出力に対応するMRセンサとして
の抵抗変化ΔRsを大きくすることができない。その結
果、MRセンサの狭小化を図り、高記録密度化に対応す
ることが困難となる。
【0008】また、先行出願のような構成の下地層を用
いないMRセンサにおいても、その出力のアシンメトリ
特性のばらつきを改善することが要求されている。
【0009】従って本発明の目的は、抵抗変化ΔRsを
大きくすることによって高記録密度化に対応するMRセ
ンサ、このMRセンサを備えた薄膜磁気ヘッド、このM
Rセンサの製造方法及びこの薄膜磁気ヘッドの製造方法
を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、アシンメトリ特性の
ばらつきを改善することができるMRセンサ、このMR
センサを備えた薄膜磁気ヘッド、このMRセンサの製造
方法及びこの薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁化方
向が固定される少なくとも1つの磁化固定層と、少なく
とも1つの非磁性層と、少なくとも1つの磁化固定層に
少なくとも1つの非磁性層を介して積層されており印加
される磁界に応じて磁化方向が可変の磁化自由層と、磁
化自由層の中間又は磁化自由層の非磁性層とは反対側の
面上に積層されておりかつ所定金属によって形成された
相互拡散層とを備えており、この相互拡散層が0.5n
m以下の膜厚を有しており、この相互拡散層の上述の所
定金属が磁化自由層の少なくとも一部に拡散されている
MRセンサ、及びそのMRセンサを備えた薄膜磁気ヘッ
ドが提供される。
【0012】このように、磁化自由層の中間又は磁化自
由層の非磁性層とは反対側の面上に積層されておりかつ
所定金属によって形成された0.5nm以下の膜厚の相
互拡散層から、磁化自由層の一部にこの相互拡散層の所
定金属が拡散されているので、磁化自由層のシート抵抗
Rsが大きくなる。一般に、MRセンサの抵抗変化ΔR
sは、MR変化率をMR、シート抵抗をRsとすると、
ΔRs[Ω]=MR[%]×Rs[Ω]で与えられる。
従って、磁化自由層のシート抵抗Rsを大きくすること
により、高いΔRs、即ち、2.5Ωを越えるΔRsを
得ることができる。また、アシンメトリ特性のばらつき
も大幅に改善することができる。その結果、MRセンサ
の狭小化を図り、高記録密度化に対応したMRセンサ及
び薄膜磁気ヘッドを提供することができる。
【0013】
【0014】
【0015】相互拡散層が、0.1nm以上の膜厚を有
していることが好ましい。
【0016】所定金属が、Al、Si、Ti、V、C
r、Mn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、
Rh、Pd、In、Sn、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir及びPtのグループから選択された少なくとも
1つを含む金属であることが好ましい。
【0017】交換結合によるバイアス磁界を利用して少
なくとも1つの磁化固定層の磁化を固定する少なくとも
1つの反強磁性層がこの少なくとも1つの磁化固定層に
隣接して積層されていることが好ましい。この場合、少
なくとも1層の磁化固定層が、強磁性層による単層構造
を有しているか、強磁性層による多層構造を有している
か、又は非磁性層と強磁性層との多層構造を有している
ことがより好ましい。
【0018】少なくとも1つの磁化固定層が、互いに反
強磁性結合されており、磁気モーメントが逆方向に整合
している少なくとも2つの強磁性層の積層体からなるこ
とも好ましい。この場合、自動的に磁化が固定されるの
で、交換結合によって磁化固定層の磁化を固定する反強
磁性層は不要となる。
【0019】少なくとも1つの磁化固定層が、MRセン
サを流れる電流によって生じる磁界により磁化が固定さ
れる強磁性層からなることも好ましい。この場合も、セ
ンス電流の磁界により磁化が固定されるので、交換結合
によって磁化固定層の磁化を固定する反強磁性層は不要
となる。
【0020】基板側から下地層、磁化自由層、1つの非
磁性層及び1つの磁化固定層の順序で積層されているこ
とが好ましい。
【0021】基板側から下地層、1つの磁化固定層、1
つの非磁性層及び磁化自由層の順序で積層されているこ
とも好ましい。
【0022】基板側から下地層、1つの磁化固定層、1
つの非磁性層、磁化自由層、他の非磁性層及び他の磁化
固定層の順序で積層されていることも好ましい。
【0023】下地層が、(111)面配向していること
が好ましい。
【0024】(111)面配向している保護層がさらに
設けられていることも好ましい。
【0025】本発明によれば、さらに、磁化方向が固定
される少なくとも1つの磁化固定層と、少なくとも1つ
の非磁性層と、印加される磁界に応じて磁化方向が可変
の磁化自由層とを順次積層して形成されるMRセンサの
製造方法であって、磁化自由層の中間又は磁化自由層の
少なくとも1つの非磁性層とは反対側の面上に所定金属
による相互拡散層を0.5nm以下の膜厚に積層し、磁
化自由層の少なくとも一部にこの相互拡散層の所定金属
を拡散させるMRセンサの製造方法、並びに磁気情報の
再生に用いるMRセンサを、上述の製造方法によって形
成する薄膜磁気ヘッドの製造方法が提供される。
【0026】相互拡散層を、0.1nm以上の膜厚に形
成することが好ましい。
【0027】所定金属が、Al、Si、Ti、V、C
r、Mn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、
Rh、Pd、In、Sn、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir及びPtのグループから選択された少なくとも
1つを含む金属であるかもしれない。
【0028】交換結合によるバイアス磁界を利用して少
なくとも1つの磁化固定層の磁化を固定する少なくとも
1つの反強磁性層をこの少なくとも1つの磁化固定層に
隣接して積層することが好ましい。この場合、少なくと
も1層の磁化固定層が、強磁性層による単層構造を有し
ているか、強磁性層による多層構造を有しているか、又
は非磁性層と強磁性層との多層構造を有していることが
より好ましい。
【0029】少なくとも1つの磁化固定層を、互いに反
強磁性結合されており、磁気モーメントが逆方向に整合
している少なくとも2つの強磁性層の積層体で形成する
ことが好ましい。
【0030】少なくとも1つの磁化固定層を、互いに反
強磁性結合されており、磁気モーメントが逆方向に整合
している少なくとも2つの強磁性層の積層体から形成す
ることも好ましい。この場合、自動的に磁化が固定され
るので、交換結合によって磁化固定層の磁化を固定する
反強磁性層は不要となる。
【0031】少なくとも1つの磁化固定層を、MRセン
サを流れる電流によって生じる磁界により磁化が固定さ
れる強磁性層で形成することも好ましい。この場合も、
センス電流の磁界により磁化が固定されるので、交換結
合によって磁化固定層の磁化を固定する反強磁性層は不
要となる。
【0032】基板側から下地層、磁化自由層、1つの非
磁性層及び1つの磁化固定層の順序で積層することが好
ましい。
【0033】基板側から下地層、1つの磁化固定層、1
つの非磁性層及び磁化自由層の順序で積層することも好
ましい。
【0034】基板側から下地層、1つの磁化固定層、1
つの非磁性層、磁化自由層、他の非磁性層及び他の磁化
固定層の順序で積層することも好ましい。
【0035】下地層が、(111)面配向していること
が好ましい。
【0036】(111)面配向している保護層をさらに
設けることも好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は本発明の第1の実施形態として、本発明による薄
膜磁気ヘッドの主要部の構成を概略的に示す断面図であ
り、図2はそのSVMR積層構造体の層構成を示す、浮
上面(ABS)方向から見た断面図である。本実施形態
の薄膜磁気ヘッドは、MRセンサで構成された読出しヘ
ッド部とインダクティブ磁気変換素子で形成された書込
みヘッド部とを備えた複合型薄膜磁気ヘッドである。
【0038】図1において、10はスライダの主要部を
構成する基板、11は基板10上に図示しない下地膜を
介して形成されている下部シールド層、12は書込みヘ
ッド部の下部磁性層をも兼用する上部シールド層、13
は絶縁層14及び15を介して下部シールド層11及び
上部シールド層12間に、ABS10aに沿って伸長す
るように形成されたSVMR積層構造体、16は上部磁
性層、17は有機樹脂で構成された絶縁層18に取り囲
まれているコイル導電層、19はギャップ層、20は保
護層をそれぞれ示している。
【0039】下部磁性層12及び上部磁性層16の先端
部は微小厚みのギャップ層19を隔てて対向するポール
部12a及び16aを構成しており、これらポール部1
2a及び16aにおいて書き込みが行われる。ヨーク部
を構成する下部磁性層12及び上部磁性層16のポール
部12a及び16aとは反対側はバックギャップ部であ
り、磁気回路を完成するように互いに結合されている。
コイル導電層17は、絶縁層18上に、ヨーク部の結合
部のまわりを渦巻状に回るように形成されている。
【0040】図2に示すように、SVMR積層構造体1
3は、下地層130と、磁化自由層131を構成する軟
磁性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入
された相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性
層131bと、非磁性導電層133と、磁化固定層13
4と、反強磁性層135と、保護層136とを順次積層
した構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁
化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層1
32の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層13
2内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0041】下地層130は、面心立方の結晶構造を有
しており、(111)面配向している。具体的には、下
地層130としては、例えば、膜厚が約5nmのNiC
r膜を用いることができる。なお、下地層130とし
て、Ni、Fe、Co及びCuのグループから選択され
た少なくとも1つとCr、Al、Mn、Ir、Mo及び
Vのグループから選択された少なくとも1つの合金膜を
用いても良い。
【0042】本実施形態において、磁化自由層131
は、軟磁性層131a及び131bとを積層した2層構
造となっているが、このような2層構造の他に、単層構
造又は2層以上の多層構造を採用することもできる。軟
磁性層131aとしては、例えば膜厚が約1.5nm+
1.5nmのNiFe膜を用いることができ、軟磁性層
131bとしては、例えば、膜厚が約1nmのCoFe
膜を用いることができる。なお、軟磁性層131bとし
て、Co膜を用いても良い。
【0043】非磁性導電層133は、一方の面が軟磁性
層131bの一方の面に接している。この導電層133
は、例えば、膜厚が約2.1nmのCu膜によって構成
される。
【0044】磁化固定層134は、一方の面が導電層1
33の他方の面に接している。この磁化固定層134
は、強磁性層の単層構造、例えば、膜厚が約2nmのC
oFe膜等によって構成される。なお、磁化固定層13
4として、Co膜を用いても良い。また、磁化固定層1
34を、強磁性層の多層構造としても良い。
【0045】反強磁性層135は、例えば膜厚が約20
nmのPtMn膜等によって構成される。磁化固定層1
34は、反強磁性層135と交換結合しており、この交
換結合により一方向に固定磁化されている。なお、反強
磁性層135として、NiMn、RuRh、Mn又はI
rMn膜を用いても良い。さらに、反強磁性層135
は、Ru、Rh、Pd、Au、Ag、Fe及びCrのグ
ループから選択された少なくとも1つを含有していても
良い。
【0046】保護層136は、面心立方の結晶構造を有
しており、(111)面配向している。具体的には、保
護層136としては、例えば、膜厚が約5nmのNiC
r膜を用いることができる。なお、保護層136とし
て、Ni、Fe、Co及びCuのグループから選択され
た少なくとも1つとCr、Al、Mn、Ir、Mo及び
Vのグループから選択された少なくとも1つの合金膜を
用いても良い。
【0047】反強磁性層135を除く以上述べた各層
は、(111)面間隔が0.2050〜0.2064n
mの範囲、好ましくは0.2054〜0.2063nm
の範囲、より好ましくは0.2055〜0.2062n
mの範囲にある。
【0048】このような結晶構造を有するSVMR積層
構造によれば、下地層130の(111)面間隔が、面
心立方の結晶構造を有する磁化自由層131のNiFe
膜の(111)面間隔及び他の層の(111)面間隔と
一致するため、SVMR積層構造体の各界面に乱れがな
くなるので、10%以上のMR変化率を得ることができ
る。また、アシンメトリ特性のばらつきも大幅に改善す
ることができる。
【0049】磁化自由層131の軟磁性層131aの中
間に挿入積層された相互拡散層132としては、例え
ば、膜厚が0.1〜0.5nmのTa膜を用いることが
できる。なお、相互拡散層132として、Al、Si、
Ti、V、Cr、Mn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、
Mo、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Hf、Ta、
W、Re、Os、Ir及びPtのグループから選択され
た少なくとも1つを含む金属膜を用いても良い。ただ
し、アニーリング後のこの相互拡散層132内には、軟
磁性層131aの金属成分が拡散している。逆に、アニ
ーリング後の磁化自由層131の軟磁性層131a内に
は相互拡散層132の金属成分が拡散している。
【0050】図2には示されていないが、スピンバルブ
MR積層構造体の両側面には、磁化自由層131に縦方
向磁気バイアスを加える磁区制御層が備えられている。
磁区制御層は永久磁石層であってもよいし、反強磁性層
によって構成し、この反強磁性層と磁化自由層131と
の間で交換結合を生じさせてもよい。さらに、磁区制御
層上には、リード導体層がそれぞれ積層されている。こ
れらリード導体層は、スピンバルブMR積層構造体の非
磁性導電層133にセンス電流を流すために備えられて
いる。
【0051】次に、本実施形態におけるSVMR積層構
造体13を製造するには、まず、図2に示すように、基
板上に下地層130(NiCr、5nm)と、磁化自由
層131の軟磁性層131aの一部(NiFe、1.5
nm)と、相互拡散層132(Ta、0.1〜0.5n
m)と、軟磁性層131aの残りの部分(NiFe、
1.5nm)と、磁化自由層131の軟磁性層131b
(CoFe、1nm)と、非磁性導電層133(Cu、
2.1nm)と、磁化固定層134(CoFe、2n
m)と、反強磁性層135(PtMn、20nm)と、
保護層136(NiCr、5nm)とを順次積層する。
【0052】次いで、300mT(3kG)の磁界中で
260℃の温度を5時間保持するアニーリングを行う。
このアニーリングにより、相互拡散層132内には、軟
磁性層131aの金属成分が拡散し、磁化自由層131
の軟磁性層131a内には相互拡散層132の金属成分
が拡散することとなる。
【0053】複合型薄膜磁気ヘッドを形成するためのそ
の他の工程は従来技術と同様であるため、説明は省略す
る。
【0054】このようにして得られるSVMRセンサに
ついて、相互拡散層132であるTa膜の膜厚を変えた
場合のMR抵抗変化ΔRs、MR変化率MR、シート抵
抗Rsを測定した結果が図3〜図5に示されている。た
だし、測定磁界は、72000A/m(900Oe)で
ある。
【0055】これらの図から分かるように、相互拡散層
132を設けることにより、その膜厚が厚くなるとMR
変化率が若干低下する(ただし、膜厚が0.5nmを越
えても10%以上の値を有す)。しかしながら、相互拡
散層132を設けることにより、磁化自由層131内に
は相互拡散層132の金属成分が拡散するのでシート抵
抗Rsが大きくなるため、抵抗変化ΔRsは大きくな
り、Ta膜の膜厚が0.1〜0.5nmの範囲でほぼ
2.5Ωを越える値となっている。
【0056】以下の表1は、本実施形態の積層構造を有
するが相互拡散層の材料が異なる種々のSVMRセンサ
について、種々のサンプルを作成し、ΔRsを測定した
結果を表している。
【0057】各サンプルは、基板としてアルミナ膜付き
のAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5nm)
/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2.1n
m)/CoFe(2nm)/PtMn(20nm)/N
iCr(5nm)を順次積層して成膜し、300mT
(3kG)の磁界中で260℃の温度を5時間保持する
アニーリングを行っている。測定磁界は、72000A
/m(900Oe)である。
【0058】
【表1】
【0059】上述した第1の実施形態では、磁化自由層
131における軟磁性層131aの膜厚方向の中央に相
互拡散層132が挿入されているが、この相互拡散層1
32は、軟磁性層131aの途中であればどの位置であ
っても良い。
【0060】以下の表2は、相互拡散層の挿入位置が異
なる種々のSVMRセンサについて、種々のサンプルを
作成し、ΔRsを測定した結果を表している。
【0061】
【表2】
【0062】第2の実施形態 図6は本発明の第2の実施形態におけるSVMR積層構
造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0063】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134と、非磁性導電層133と、磁化自由層131を
構成する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟磁
性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入さ
れた相互拡散層132と、保護層136とを順次積層し
た構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁化
自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層13
2の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層132
内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0064】このように、本実施形態は、SVMR積層
構造体の各層の積層順序を第1の実施形態の場合と反対
にしたものであり、その他の構成及び作用効果等は、こ
の第1の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5
Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態にお
いては、第1の実施形態の場合と同じ構成要素には、同
じ参照番号が付されている。
【0065】以下の表3は、本実施形態の積層構造を有
するが相互拡散層の材料が異なる種々のSVMRセンサ
について、種々のサンプルを作成し、ΔRsを測定した
結果を表している。
【0066】各サンプルは、基板としてアルミナ膜付き
のAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5nm)
/PtMn(20nm)/CoFe(2nm)/Cu
(2.1nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/N
iCr(5nm)を順次積層して成膜し、300mT
(3kG)の磁界中で260℃の温度を5時間保持する
アニーリングを行っている。測定磁界は、72000A
/m(900Oe)である。
【0067】
【表3】
【0068】第3の実施形態 図7は本発明の第3の実施形態におけるSVMR積層構
造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0069】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、相互拡散層132と、磁化自由層
131を構成する軟磁性層131a及び131bと、非
磁性導電層133と、磁化固定層134と、反強磁性層
135と、保護層136とを順次積層した構成となって
いる。ただし、アニーリング後は、磁化自由層131の
軟磁性層131a内には相互拡散層132の金属成分が
拡散しており、また、相互拡散層132内には軟磁性層
131a及び下地層130の金属成分が拡散している。
【0070】このように、本実施形態は、相互拡散層1
32の積層位置を、下地層130と磁化自由層131の
軟磁性層131aとの間としたものであり、その他の構
成及び作用効果等は、第1の実施形態の場合とほぼ同様
であり、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られ
る。本実施形態においては、第1の実施形態の場合と同
じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0071】以下の表4は、磁化自由層の各軟磁性層及
び相互拡散層の膜厚が異なるSVMRセンサについてサ
ンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を表している。
【0072】
【表4】
【0073】第4の実施形態 図8は本発明の第4の実施形態におけるSVMR積層構
造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0074】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134と、非磁性導電層133と、磁化自由層131を
構成する軟磁性層131b及び軟磁性層131aと、こ
の軟磁性層131aの上に積層された相互拡散層132
と、保護層136とを順次積層した構成となっている。
ただし、アニーリング後は、磁化自由層131の軟磁性
層131a内には相互拡散層132の金属成分が拡散し
ており、また、相互拡散層132内には軟磁性層131
a及び保護層136の金属成分が拡散している。
【0075】このように、本実施形態は、SVMR積層
構造体の各層の積層順序を第3の実施形態の場合と反対
にしたものであり、その他の構成及び作用効果等は、こ
の第3の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5
Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態にお
いては、第3の実施形態の場合と同じ構成要素には、同
じ参照番号が付されている。
【0076】第5の実施形態 図9は本発明の第5の実施形態におけるSVMR積層構
造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0077】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、磁化自由層131を構成する軟磁
性層131aと、この軟磁性層131aの上に積層され
た相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層1
31bと、非磁性導電層133と、磁化固定層134
と、反強磁性層135と、保護層136とを順次積層し
た構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁化
自由層131の軟磁性層131a及び131b内には相
互拡散層132の金属成分が拡散しており、また、相互
拡散層132内には軟磁性層131a及び131bの金
属成分が拡散している。
【0078】このように、本実施形態は、相互拡散層1
32の積層位置を、磁化自由層131の軟磁性層131
a及び131bの間としたものであり、その他の構成及
び作用効果等は、第1の実施形態の場合とほぼ同様であ
り、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。
本実施形態においては、第1の実施形態の場合と同じ構
成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0079】以下の表5は、本実施形態のSVMRセン
サについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を
表している。
【0080】
【表5】
【0081】第6の実施形態 図10は本発明の第6の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0082】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134と、非磁性導電層133と、磁化自由層131を
構成する軟磁性層131bと、この軟磁性層131bの
上に積層された相互拡散層132と、磁化自由層131
を構成する軟磁性層131aと、保護層136とを順次
積層した構成となっている。ただし、アニーリング後
は、磁化自由層131の軟磁性層131a及び131b
内には相互拡散層132の金属成分が拡散しており、ま
た、相互拡散層132内には軟磁性層131a及び13
1bの金属成分が拡散している。
【0083】このように、本実施形態は、SVMR積層
構造体の各層の積層順序を第5の実施形態の場合と反対
にしたものであり、その他の構成及び作用効果等は、こ
の第5の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5
Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態にお
いては、第5の実施形態の場合と同じ構成要素には、同
じ参照番号が付されている。
【0084】第7の実施形態 図11は本発明の第7の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0085】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、磁化自由層131を構成する軟磁
性層131a及び131bと、この軟磁性層131bの
中間に挿入された相互拡散層132と、非磁性導電層1
33と、磁化固定層134と、反強磁性層135と、保
護層136とを順次積層した構成となっている。ただ
し、アニーリング後は、磁化自由層131の軟磁性層1
31b内には相互拡散層132の金属成分が拡散してお
り、また、相互拡散層132内には軟磁性層131bの
金属成分が拡散している。
【0086】このように、本実施形態は、相互拡散層1
32の積層位置を、磁化自由層131の軟磁性層131
bの中間としたものであり、その他の構成及び作用効果
等は、第1の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ
2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形
態においては、第1の実施形態の場合と同じ構成要素に
は、同じ参照番号が付されている。
【0087】第8の実施形態 図12は本発明の第8の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0088】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134と、非磁性導電層133と、磁化自由層131を
構成する軟磁性層131bと、この軟磁性層131bの
中間に挿入された相互拡散層132と、磁化自由層13
1を構成する軟磁性層131aと、保護層136とを順
次積層した構成となっている。ただし、アニーリング後
は、磁化自由層131の軟磁性層131b内には相互拡
散層132の金属成分が拡散しており、また、相互拡散
層132内には軟磁性層131bの金属成分が拡散して
いる。
【0089】このように、本実施形態は、SVMR積層
構造体の各層の積層順序を第7の実施形態の場合と反対
にしたものであり、その他の構成及び作用効果等は、こ
の第7の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5
Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態にお
いては、第7の実施形態の場合と同じ構成要素には、同
じ参照番号が付されている。
【0090】第9の実施形態 図13は本発明の第9の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図であ
る。
【0091】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、磁化自由層131を構成する軟磁
性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入さ
れた相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層
131bと、非磁性導電層133と、磁化固定層134
´と、反強磁性層135と、保護層136とを順次積層
した構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁
化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層1
32の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層13
2内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0092】磁化固定層134´は、単層構造ではな
く、例えばCoFe膜による2つの強磁性層間に例えば
Ru膜による非磁性層を挿入した多層構造(シンセティ
ック構造)を有している。
【0093】このように、本実施形態は、磁化固定層1
34´の構造を第1の実施形態における磁化固定層13
4の構造と変えたものであり、その他の構成及び作用効
果等は、この第1の実施形態の場合とほぼ同様であり、
ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実
施形態においては、第1の実施形態の場合と同じ構成要
素には、同じ参照番号が付されている。
【0094】以下の表6は、本実施形態のSVMRセン
サについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を
表している。
【0095】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2.5nm)/Ru(0.8nm)/
CoFe(1.5nm)/PtMn(13nm)/Ta
(5nm)を順次積層して成膜し、300mT(3k
G)の磁界中で260℃の温度を5時間保持するアニー
リングを行っている。測定磁界は、72000A/m
(900Oe)である。
【0096】
【表6】
【0097】なお、磁化固定層134´を、その強磁性
層/非磁性層/強磁性層の両側をさらに酸化物層で挟ん
だいわゆるスペキュラースピンバルブ構造としても良
い。
【0098】第10の実施形態 図14は本発明の第10の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0099】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、磁化自由層131を構成する軟磁
性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入さ
れた相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層
131bと、非磁性導電層133と、磁化固定層134
´´と、反強磁性層135と、保護層136とを順次積
層した構成となっている。ただし、アニーリング後は、
磁化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層
132の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層1
32内には軟磁性層131aの金属成分が拡散してい
る。
【0100】磁化固定層134´´は、単層構造ではな
く、例えばCoFe膜による2つの強磁性層間に例えば
Rh膜による非磁性層を挿入した多層構造(シンセティ
ック構造)を有している。
【0101】このように、本実施形態は、磁化固定層1
34´´の構造を第1の実施形態における磁化固定層1
34の構造と変えたものであり、その他の構成及び作用
効果等は、この第1の実施形態の場合とほぼ同様であ
り、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られる。
本実施形態においては、第1の実施形態の場合と同じ構
成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0102】以下の表7は、本実施形態のSVMRセン
サについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を
表している。
【0103】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2.5nm)/Rh(0.6nm)/
CoFe(1.5nm)/PtMn(13nm)/Ta
(5nm)を順次積層して成膜し、300mT(3k
G)の磁界中で260℃の温度を5時間保持するアニー
リングを行っている。測定磁界は、72000A/m
(900Oe)である。
【0104】
【表7】
【0105】第11の実施形態 図15は本発明の第11の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0106】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134´と、非磁性導電層133と、磁化自由層131
を構成する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟
磁性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入
された相互拡散層132と、保護層136とを順次積層
した構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁
化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層1
32の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層13
2内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0107】このように、本実施形態は、SVMR積層
構造体の各層の積層順序を第9の実施形態の場合と反対
にしたものであり、その他の構成及び作用効果等は、膜
厚の違いを除いてこの第9の実施形態の場合とほぼ同様
であり、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られ
る。本実施形態においては、第9の実施形態の場合と同
じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0108】以下の表8は、本実施形態のSVMRセン
サについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を
表している。
【0109】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(15nm)/CoFe(1.3nm)
/Ru(0.8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2
nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Ta(3n
m)を順次積層して成膜し、300mT(3kG)の磁
界中で260℃の温度を5時間保持するアニーリングを
行っている。測定磁界は、72000A/m(900O
e)である。
【0110】
【表8】
【0111】第12の実施形態 図16は本発明の第12の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0112】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層135と、磁化固定層
134´と、非磁性導電層133と、磁化自由層131
を構成する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟
磁性層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入
された相互拡散層132と、非磁性導電層137と、保
護層136とを順次積層した構成となっている。ただ
し、アニーリング後は、磁化自由層131の軟磁性層1
31a内には相互拡散層132の金属成分が拡散してお
り、また、相互拡散層132内には軟磁性層131aの
金属成分が拡散している。
【0113】このように、本実施形態は、磁化自由層1
31の外側に非磁性導電層137(スピンフィルタ)を
積層したものであり、その他の構成及び作用効果等は、
膜厚の違いを除いて第11の実施形態の場合とほぼ同様
であり、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得られ
る。本実施形態においては、第11の実施形態の場合と
同じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0114】以下の表9は、本実施形態のSVMRセン
サについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果を
表している。
【0115】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(13nm)/CoFe(1.5nm)
/Ru(0.8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2
nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Ru(0.
6nm)/Ta(3nm)を順次積層して成膜し、30
0mT(3kG)の磁界中で260℃の温度を5時間保
持するアニーリングを行っている。測定磁界は、720
00A/m(900Oe)である。
【0116】
【表9】
【0117】第13の実施形態 図17は本発明の第13の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0118】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の反強磁性層1351と、第
1の磁化固定層1341と、第1の非磁性導電層133
1と、磁化自由層131を構成する軟磁性層131b
と、磁化自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁
性層131aの中間に挿入された相互拡散層132と、
磁化自由層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性
導電層1332と、第2の磁化固定層1342と、第2
の反強磁性層1352と、保護層136とを順次積層し
た構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁化
自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層13
2の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層132
内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0119】このように、本実施形態は、磁化自由層の
上下に反強磁性層を有するデュアルスピンバルブ構造を
有するものであり、その他の構成及び作用効果等は、第
1の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5Ωを
越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態において
は、第1の実施形態の場合と同じ構成要素には、同じ参
照番号が付されている。
【0120】以下の表10は、本実施形態のSVMRセ
ンサについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果
を表している。
【0121】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(13nm)/CoFe(2nm)/C
u(2nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu
(2nm)/CoFe(2nm)/PtMn(13n
m)/Ta(3nm)を順次積層して成膜し、300m
T(3kG)の磁界中で260℃の温度を5時間保持す
るアニーリングを行っている。測定磁界は、72000
A/m(900Oe)である。
【0122】
【表10】
【0123】第14の実施形態 図18は本発明の第14の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0124】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の反強磁性層1351と、第
1磁化固定層1341´と、第1の非磁性導電層133
1と、磁化自由層131を構成する軟磁性層131b
と、磁化自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁
性層131aの中間に挿入された相互拡散層132と、
磁化自由層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性
導電層1332と、第2の磁化固定層1342´と、第
2の反強磁性層1352と、保護層136とを順次積層
した構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁
化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層1
32の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層13
2内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0125】第1及び第2の磁化固定層1341´及び
1342´は、単層構造ではなく、例えばCoFe膜に
よる2つの強磁性層間に例えばRu膜による非磁性層を
挿入した多層構造(シンセティック構造)を有してい
る。
【0126】このように、本実施形態は、両方の磁化固
定層1341´及び1342´の構造を第13の実施形
態における磁化固定層1341及び1342の構造と変
えたものであり、その他の構成及び作用効果等は、第1
3の実施形態の場合とほぼ同様であり、ほぼ2.5Ωを
越える抵抗変化ΔRsが得られる。本実施形態において
は、第13の実施形態の場合と同じ構成要素には、同じ
参照番号が付されている。
【0127】以下の表11は、本実施形態のSVMRセ
ンサについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果
を表している。
【0128】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(13nm)/CoFe(1.5nm)
/Ru(0.8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2
nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2nm)/Ru(0.8nm)/Co
Fe(1.5nm)/PtMn(13nm)/Ta(3
nm)を順次積層して成膜し、300mT(3kG)の
磁界中で260℃の温度を5時間保持するアニーリング
を行っている。測定磁界は、72000A/m(900
Oe)である。
【0129】
【表11】
【0130】第15の実施形態 図19は本発明の第15の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0131】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の反強磁性層1351と、第
1の磁化固定層1341と、第1の非磁性導電層133
1と、磁化自由層131を構成する軟磁性層131b
と、磁化自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁
性層131aの中間に挿入された相互拡散層132と、
磁化自由層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性
導電層1332と、第2の磁化固定層1342´と、第
2の反強磁性層1352と、保護層136とを順次積層
した構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁
化自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層1
32の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層13
2内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0132】第2の磁化固定層1342´は、単層構造
ではなく、例えばCoFe膜による2つの強磁性層間に
例えばRu膜による非磁性層を挿入した多層構造(シン
セティック構造)を有している。
【0133】このように、本実施形態は、一方の磁化固
定層1342´の構造を第13の実施形態における磁化
固定層1342の構造と変えたものであり、その他の構
成及び作用効果等は、第13の実施形態の場合とほぼ同
様であり、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得ら
れる。本実施形態においては、第13の実施形態の場合
と同じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0134】以下の表12は、本実施形態のSVMRセ
ンサについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果
を表している。
【0135】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(13nm)/CoFe(2nm)/C
u(2nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu
(2nm)/CoFe(2nm)/Ru(0.8nm)
/CoFe(1.5nm)/PtMn(13nm)/T
a(3nm)を順次積層して成膜し、300mT(3k
G)の磁界中で260℃の温度を5時間保持するアニー
リングを行っている。測定磁界は、72000A/m
(900Oe)である。
【0136】
【表12】
【0137】第16の実施形態 図20は本発明の第16の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0138】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の反強磁性層1351と、第
1の磁化固定層1341´と、第1の非磁性導電層13
31と、磁化自由層131を構成する軟磁性層131b
と、磁化自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁
性層131aの中間に挿入された相互拡散層132と、
磁化自由層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性
導電層1332と、第2の磁化固定層1342と、第2
の反強磁性層1352と、保護層136とを順次積層し
た構成となっている。ただし、アニーリング後は、磁化
自由層131の軟磁性層131a内には相互拡散層13
2の金属成分が拡散しており、また、相互拡散層132
内には軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0139】第1の磁化固定層1341´は、単層構造
ではなく、例えばCoFe膜による2つの強磁性層間に
例えばRu膜による非磁性層を挿入した多層構造(シン
セティック構造)を有している。
【0140】このように、本実施形態は、一方の磁化固
定層1341´の構造を第13の実施形態における磁化
固定層1341の構造と変えたものであり、その他の構
成及び作用効果等は、第13の実施形態の場合とほぼ同
様であり、ほぼ2.5Ωを越える抵抗変化ΔRsが得ら
れる。本実施形態においては、第13の実施形態の場合
と同じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0141】以下の表13は、本実施形態のSVMRセ
ンサについてサンプルを作成し、ΔRsを測定した結果
を表している。
【0142】このサンプルは、基板としてアルミナ膜付
きのAlTiCを使用し、その上に、NiCr(5n
m)/PtMn(13nm)/CoFe(1.5nm)
/Ru(0.8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2
nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2nm)/PtMn(13nm)/T
a(3nm)を順次積層して成膜し、300mT(3k
G)の磁界中で260℃の温度を5時間保持するアニー
リングを行っている。測定磁界は、72000A/m
(900Oe)である。
【0143】
【表13】
【0144】第17の実施形態 図21は本発明の第17の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0145】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、自己磁化固定層138と、非磁性
導電層133と、磁化自由層131を構成する軟磁性層
131bと、磁化自由層131の軟磁性層131aと、
この軟磁性層131aの中間に挿入された相互拡散層1
32と、保護層136とを順次積層した構成となってい
る。ただし、アニーリング後は、磁化自由層131の軟
磁性層131a内には相互拡散層132の金属成分が拡
散しており、また、相互拡散層132内には軟磁性層1
31aの金属成分が拡散している。
【0146】自己磁化固定層138は、互いに反強磁性
結合されており、磁気モーメントが逆方向に整合してい
る少なくとも2つの例えばCoFe膜による強磁性層と
両者の間に設けられた例えばRu膜による非磁性層との
積層体から形成されている。
【0147】このように、本実施形態は、磁化固定層が
自動的に磁化を固定する構成となっているので、交換結
合によって磁化固定層の磁化を固定する反強磁性層は不
要となる。本実施形態のその他の構成は、第1の実施形
態の場合とほぼ同様であり、第1の実施形態の場合と同
じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0148】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/CoFe(3nm)/Ru(0.
8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2nm)/相互
拡散層を挿入した磁化自由層/Ta(3nm)を順次積
層して成膜した構造を有している。相互拡散層を挿入し
た磁化自由層は、CoFe(1nm)/NiFe(1.
5nm)/Ta(0.2nm)/NiFe(1.5n
m)/CoFe(1nm)を順次積層した層構造を有し
ている。
【0149】第18の実施形態 図22は本発明の第18の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0150】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の磁化固定層1343と、第
1の非磁性導電層1331と、磁化自由層131を構成
する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟磁性層
131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入された
相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層13
1cと、第2の非磁性導電層1332と、第2の磁化固
定層1344と、反平行結合層139と、第3の磁化固
定層1345と、保護層136とを順次積層した構成と
なっている。ただし、アニーリング後は、磁化自由層1
31の軟磁性層131a内には相互拡散層132の金属
成分が拡散しており、また、相互拡散層132内には軟
磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0151】例えばRu膜からなる反平行結合層139
によって磁化の方向が反平行となるように結合された第
2及び第3の磁化固定層1344及び1345の磁化
と、第1の磁化固定層1343の磁化とがMRセンサの
センス電流による電流バイアス磁界によって固定される
ように構成されている。なお、第3の磁化固定層134
5は、CoFe膜と電気抵抗率の高い例えばCoNbZ
r膜との2層構造となっている。
【0152】このように、本実施形態は、磁化固定層を
MRセンサを流れる電流によって生じる磁界により磁化
が固定される複数の強磁性層から形成しているため、交
換結合によって磁化固定層の磁化を固定する反強磁性層
は不要となる。本実施形態のその他の構成は、第1の実
施形態の場合とほぼ同様であり、第1の実施形態の場合
と同じ構成要素には、同じ参照番号が付されている。
【0153】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/CoFe(2nm)/Cu(2n
m)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2nm)/Ru(0.8nm)/Co
Fe(0.5nm)/CoNbZr(4nm)/Ta
(3nm)を順次積層して成膜した構造を有している。
相互拡散層を挿入した磁化自由層は、CoFe(1n
m)/NiFe(1.5nm)/Ta(0.2nm)/
NiFe(1.5nm)/CoFe(1nm)を順次積
層した層構造を有している。
【0154】第19の実施形態 図23は本発明の第19の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0155】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の磁化固定層1343´と、
第1の非磁性導電層1331と、磁化自由層131を構
成する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟磁性
層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入され
た相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層1
31cと、第2の非磁性導電層1332と、第2の磁化
固定層1344と、反平行結合層139と、第3の磁化
固定層1345と、保護層136とを順次積層した構成
となっている。ただし、アニーリング後は、磁化自由層
131の軟磁性層131a内には相互拡散層132の金
属成分が拡散しており、また、相互拡散層132内には
軟磁性層131aの金属成分が拡散している。
【0156】第1の磁化固定層1343´は、単層構造
ではなく、例えばCoFe膜による2つの強磁性層間に
例えばRu膜による非磁性層を挿入した多層構造(シン
セティック構造)を有している。例えばRu膜からなる
反平行結合層139によって磁化の方向が反平行となる
ように結合された第2及び第3の磁化固定層1344及
び1345の磁化と、第1の磁化固定層1343´の磁
化とがMRセンサのセンス電流による電流バイアス磁界
によって固定されるように構成されている。なお、第4
の強磁性層1345は、CoFe膜と電気抵抗率の高い
例えばCoNbZr膜との2層構造となっている。
【0157】このように、本実施形態は、1つの磁化固
定層1343´の構造を第18の実施形態における磁化
固定層1343の構造と変えたものである。本実施形態
のその他の構成は、第18の実施形態の場合とほぼ同様
であり、第18の実施形態の場合と同じ構成要素には、
同じ参照番号が付されている。
【0158】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/CoFe(1nm)/Ru(0.
8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2nm)/相互
拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2nm)/CoF
e(2nm)/Ru(0.8nm)/CoFe(0.5
nm)/CoNbZr(4nm)/Ta(3nm)を順
次積層して成膜した構造を有している。相互拡散層を挿
入した磁化自由層は、CoFe(1nm)/NiFe
(1.5nm)/Ta(0.2nm)/NiFe(1.
5nm)/CoFe(1nm)を順次積層した層構造を
有している。
【0159】第20の実施形態 図24は本発明の第20の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0160】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の磁化固定層1343と、第
1の非磁性導電層1331と、磁化自由層131を構成
する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟磁性層
131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入された
相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層13
1cと、第2の非磁性導電層1332と、第2の磁化固
定層1344と、反平行結合層139と、第3の磁化固
定層1345と、反強磁性層1353と、保護層136
とを順次積層した構成となっている。ただし、アニーリ
ング後は、磁化自由層131の軟磁性層131a内には
相互拡散層132の金属成分が拡散しており、また、相
互拡散層132内には軟磁性層131aの金属成分が拡
散している。
【0161】このように、本実施形態は、第3の磁化固
定層1345の外側に反強磁性層1353を設け、その
交換結合によりこの第3の磁化固定層1345の磁化を
固定したものである。本実施形態のその他の構成は、第
18の実施形態の場合とほぼ同様であり、第18の実施
形態の場合と同じ構成要素には、同じ参照番号が付され
ている。
【0162】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/CoFe(2nm)/Cu(2n
m)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2n
m)/CoFe(2nm)/Ru(0.8nm)/Co
Fe(0.5nm)/CoNbZr(4nm)/PtM
n(15nm)/Ta(3nm)を順次積層して成膜し
た構造を有している。相互拡散層を挿入した磁化自由層
は、CoFe(1nm)/NiFe(1.5nm)/T
a(0.2nm)/NiFe(1.5nm)/CoFe
(1nm)を順次積層した層構造を有している。
【0163】第21の実施形態 図25は本発明の第21の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0164】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層1353と、第2の磁
化固定層1343と、第1の非磁性導電層1331と、
磁化自由層131を構成する軟磁性層131bと、磁化
自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁性層13
1aの中間に挿入された相互拡散層132と、磁化自由
層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性導電層1
332と、第2の磁化固定層1344と、反平行結合層
139と、第3の磁化固定層1345と、保護層136
とを順次積層した構成となっている。ただし、アニーリ
ング後は、磁化自由層131の軟磁性層131a内には
相互拡散層132の金属成分が拡散しており、また、相
互拡散層132内には軟磁性層131aの金属成分が拡
散している。
【0165】このように、本実施形態は、第1の磁化固
定層1343の外側に反強磁性層1353を設け、その
交換結合によりこの第1の磁化固定層1343の磁化を
固定したものである。本実施形態のその他の構成は、第
18の実施形態の場合とほぼ同様であり、第18の実施
形態の場合と同じ構成要素には、同じ参照番号が付され
ている。
【0166】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/PtMn(15nm)/CoFe
(2nm)/Cu(2nm)/相互拡散層を挿入した磁
化自由層/Cu(2nm)/CoFe(2nm)/Ru
(0.8nm)/CoFe(0.5nm)/CoNbZ
r(4nm)/Ta(3nm)を順次積層して成膜した
構造を有している。相互拡散層を挿入した磁化自由層
は、CoFe(1nm)/NiFe(1.5nm)/T
a(0.2nm)/NiFe(1.5nm)/CoFe
(1nm)を順次積層した層構造を有している。
【0167】第22の実施形態 図26は本発明の第22の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0168】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、反強磁性層1353と、第1の磁
化固定層1343´と、第1の非磁性導電層1331
と、磁化自由層131を構成する軟磁性層131bと、
磁化自由層131の軟磁性層131aと、この軟磁性層
131aの中間に挿入された相互拡散層132と、磁化
自由層131の軟磁性層131cと、第2の非磁性導電
層1332と、第2の磁化固定層1344と、反平行結
合層139と、第3の磁化固定層1345と、保護層1
36とを順次積層した構成となっている。ただし、アニ
ーリング後は、磁化自由層131の軟磁性層131a内
には相互拡散層132の金属成分が拡散しており、ま
た、相互拡散層132内には軟磁性層131aの金属成
分が拡散している。
【0169】このように、本実施形態は、第19の実施
形態における第1の磁化固定層1343´の外側に反強
磁性層1353を設け、その交換結合によりこの第1の
磁化固定層1343´の磁化を固定したものである。本
実施形態のその他の構成は、第19の実施形態の場合と
ほぼ同様であり、第19の実施形態の場合と同じ構成要
素には、同じ参照番号が付されている。
【0170】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/PtMn(15nm)/CoFe
(1nm)/Ru(0.8nm)/CoFe(2nm)
/Cu(2nm)/相互拡散層を挿入した磁化自由層/
Cu(2nm)/CoFe(2nm)/Ru(0.8n
m)/CoFe(0.5nm)/CoNbZr(4n
m)/Ta(3nm)を順次積層して成膜した構造を有
している。相互拡散層を挿入した磁化自由層は、CoF
e(1nm)/NiFe(1.5nm)/Ta(0.2
nm)/NiFe(1.5nm)/CoFe(1nm)
を順次積層した層構造を有している。
【0171】第23の実施形態 図27は本発明の第23の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示す、ABS方向から見た断面図で
ある。
【0172】本実施形態において、SVMR積層構造体
は、下地層130と、第1の磁化固定層1343´と、
第1の非磁性導電層1331と、磁化自由層131を構
成する軟磁性層131bと、磁化自由層131の軟磁性
層131aと、この軟磁性層131aの中間に挿入され
た相互拡散層132と、磁化自由層131の軟磁性層1
31cと、第2の非磁性導電層1332と、第2の磁化
固定層1344と、反平行結合層139と、第3の磁化
固定層1345と、反強磁性層1353と、保護層13
6とを順次積層した構成となっている。ただし、アニー
リング後は、磁化自由層131の軟磁性層131a内に
は相互拡散層132の金属成分が拡散しており、また、
相互拡散層132内には軟磁性層131aの金属成分が
拡散している。
【0173】このように、本実施形態は、第19の実施
形態における第3の磁化固定層1345の外側に反強磁
性層1353を設け、その交換結合によりこの第3の磁
化固定層1345の磁化を固定したものである。本実施
形態のその他の構成は、第19の実施形態の場合とほぼ
同様であり、第19の実施形態の場合と同じ構成要素に
は、同じ参照番号が付されている。
【0174】本実施形態のSVMRセンサとしては、例
えば基板としてのアルミナ膜付きのAlTiCの上に、
NiCr(5nm)/CoFe(1nm)/Ru(0.
8nm)/CoFe(2nm)/Cu(2nm)/相互
拡散層を挿入した磁化自由層/Cu(2nm)/CoF
e(2nm)/Ru(0.8nm)/CoFe(0.5
nm)/CoNbZr(4nm)/PtMn(15n
m)/Ta(3nm)を順次積層して成膜した構造を有
している。相互拡散層を挿入した磁化自由層は、CoF
e(1nm)/NiFe(1.5nm)/Ta(0.2
nm)/NiFe(1.5nm)/CoFe(1nm)
を順次積層した層構造を有している。
【0175】なお、上述した実施形態は、SVMRセン
サに関するものであるが、本発明がその他のGMRセン
サやTMRセンサにも適用できることは明らかである。
【0176】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0177】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、磁化自由層の中間又は磁化自由層の非磁性層とは反
対側の面上に積層されておりかつ所定金属によって形成
された0.5nm以下の膜厚の相互拡散層から、磁化自
由層の一部にこの相互拡散層の所定金属が拡散されてい
るので、磁化自由層のシート抵抗Rsが大きくなる。従
って、2.5Ωを越える高いΔRsを得ることができ
る。また、アシンメトリ特性のばらつきも大幅に改善す
ることができる。その結果、MRセンサの狭小化を図
り、高記録密度化に対応したMRセンサ及び薄膜磁気ヘ
ッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態として、本発明による
薄膜磁気ヘッドの主要部の構成を概略的に示す断面図で
ある。
【図2】図1のSVMR積層構造体の層構成を示す、浮
上面(ABS)方向から見た断面図である。
【図3】Ta膜の膜厚を変えた場合のMR抵抗変化ΔR
sを測定した結果を示す図である。
【図4】Ta膜の膜厚を変えた場合のMR変化率MRを
測定した結果を示す図である。
【図5】Ta膜の膜厚を変えた場合のシート抵抗Rsを
測定した結果を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図8】本発明の第4の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図9】本発明の第5の実施形態におけるSVMR積層
構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図10】本発明の第6の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図11】本発明の第7の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図12】本発明の第8の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図13】本発明の第9の実施形態におけるSVMR積
層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図であ
る。
【図14】本発明の第10の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図15】本発明の第11の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図16】本発明の第12の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図17】本発明の第13の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図18】本発明の第14の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図19】本発明の第15の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図20】本発明の第16の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図21】本発明の第17の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図22】本発明の第18の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図23】本発明の第19の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図24】本発明の第20の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図25】本発明の第21の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図26】本発明の第22の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【図27】本発明の第23の実施形態におけるSVMR
積層構造体の層構成を示すABS方向から見た断面図で
ある。
【符号の説明】
10 基板 11 下部シールド層 12 上部シールド層 12a、16a ポール部 13 スピンバルブMR層 14、15、18 絶縁層 16 上部磁性層 17 コイル導電層 19 ギャップ層 20、136 保護層 130 下地層 131 磁化自由層 131a、131b、131c 軟磁性層 132 相互拡散層 133、137 非磁性導電層 134、134´、134´´、1341、1342、
1341´、1342´、1343、1343´、13
44、1345 磁化固定層 135、1351、1352、1353 反強磁性層 136 保護層 138 自己磁化固定層 139 反平行結合層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−57536(JP,A) 特開 平10−105928(JP,A) 特開2000−90418(JP,A) 特開 平8−7235(JP,A) 特開 平11−316917(JP,A) 特開2000−150235(JP,A) 特開 平7−66036(JP,A) 特開 平9−245321(JP,A) 特開2001−126219(JP,A) 特開2001−345495(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/08 G01R 33/09 G11B 5/39 H01F 10/32 H01L 43/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化方向が固定される少なくとも1つの
    磁化固定層と、少なくとも1つの非磁性層と、前記少な
    くとも1つの磁化固定層に前記少なくとも1つの非磁性
    層を介して積層されており印加される磁界に応じて磁化
    方向が可変の磁化自由層と、該磁化自由層の中間に積層
    されておりかつ所定金属によって形成された相互拡散層
    とを備えており、該相互拡散層が0.5nm以下の膜厚
    を有しており、該相互拡散層の前記所定金属が前記磁化
    自由層の少なくとも一部に拡散されていることを特徴と
    する磁気抵抗効果センサ。
  2. 【請求項2】 磁化方向が固定される少なくとも1つの
    磁化固定層と、少なくとも1つの非磁性層と、前記少な
    くとも1つの磁化固定層に前記少なくとも1つの非磁性
    層を介して積層されており印加される磁界に応じて磁化
    方向が可変の磁化自由層と、該磁化自由層の前記非磁性
    層とは反対側の面上に積層されておりかつ所定金属によ
    って形成された相互拡散層とを備えており、該相互拡散
    層が0.5nm以下の膜厚を有しており、該相互拡散層
    の前記所定金属が前記磁化自由層の少なくとも一部に拡
    散されていることを特徴とする磁気抵抗効果センサ。
  3. 【請求項3】 前記相互拡散層が、0.1nm以上の膜
    厚を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のセンサ。
  4. 【請求項4】 前記所定金属が、Al、Si、Ti、
    V、Cr、Mn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、
    Ru、Rh、Pd、In、Sn、Hf、Ta、W、R
    e、Os、Ir及びPtのグループから選択された少な
    くとも1つを含む金属であることを特徴とする請求項1
    から3のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 【請求項5】 交換結合によるバイアス磁界を利用して
    前記少なくとも1つの磁化固定層の磁化を固定する少な
    くとも1つの反強磁性層が該少なくとも1つの磁化固定
    層に隣接して積層されていることを特徴とする請求項1
    から4のいずれか1項に記載のセンサ。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、強
    磁性層による単層構造を有していることを特徴とする請
    求項5に記載のセンサ。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、強
    磁性層による多層構造を有していることを特徴とする請
    求項5に記載のセンサ。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、非
    磁性層と強磁性層との多層構造を有していることを特徴
    とする請求項5に記載のセンサ。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1つの磁化固定層が、互
    いに反強磁性結合されており、磁気モーメントが逆方向
    に整合している少なくとも2つの強磁性層の積層体から
    なることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に
    記載のセンサ。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも1つの磁化固定層が、
    当該センサを流れる電流によって生じる磁界により磁化
    が固定される強磁性層からなることを特徴とする請求項
    1から4のいずれか1項に記載のセンサ。
  11. 【請求項11】 基板側から下地層、前記磁化自由層、
    1つの前記非磁性層及び1つの前記磁化固定層の順序で
    積層されていることを特徴とする請求項1から10のい
    ずれか1項に記載のセンサ。
  12. 【請求項12】 基板側から下地層、1つの前記磁化固
    定層、1つの前記非磁性層及び前記磁化自由層の順序で
    積層されていることを特徴とする請求項1から10のい
    ずれか1項に記載のセンサ。
  13. 【請求項13】 基板側から下地層、1つの前記磁化固
    定層、1つの前記非磁性層、前記磁化自由層、他の前記
    非磁性層及び他の前記磁化固定層の順序で積層されてい
    ることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に
    記載のセンサ。
  14. 【請求項14】 前記下地層が、(111)面配向して
    いることを特徴とする請求項11から13のいずれか1
    項に記載のセンサ。
  15. 【請求項15】 (111)面配向している保護層がさ
    らに設けられていることを特徴とする請求項11から1
    4のいずれか1項に記載のセンサ。
  16. 【請求項16】 請求項1から15のいずれか1項に記
    載の磁気抵抗効果センサを備えたことを特徴とする薄膜
    磁気ヘッド。
  17. 【請求項17】 磁化方向が固定される少なくとも1つ
    の磁化固定層と、少なくとも1つの非磁性層と、印加さ
    れる磁界に応じて磁化方向が可変の磁化自由層とを順次
    積層して形成される磁気抵抗効果センサの製造方法であ
    って、前記磁化自由層の中間に所定金属による相互拡散
    層を0.5nm以下の膜厚に積層し、該磁化自由層の少
    なくとも一部に該相互拡散層の前記所定金属を拡散させ
    ることを特徴とする磁気抵抗効果センサの製造方法。
  18. 【請求項18】 磁化方向が固定される少なくとも1つ
    の磁化固定層と、少なくとも1つの非磁性層と、印加さ
    れる磁界に応じて磁化方向が可変の磁化自由層とを順次
    積層して形成される磁気抵抗効果センサの製造方法であ
    って、前記磁化自由層の前記少なくとも1つの非磁性層
    とは反対側の面上に所定金属による相互拡散層を0.5
    nm以下の膜厚に積層し、該磁化自由層の少なくとも一
    部に該相互拡散層の前記所定金属を拡散させることを特
    徴とする磁気抵抗効果センサの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記相互拡散層を、0.1nm以上の
    膜厚に形成することを特徴とする請求項17又は18に
    記載の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記所定金属が、Al、Si、Ti、
    V、Cr、Mn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、
    Ru、Rh、Pd、In、Sn、Hf、Ta、W、R
    e、Os、Ir及びPtのグループから選択された少な
    くとも1つを含む金属であることを特徴とする請求項1
    7から19のいずれか1項に記載の製造方法。
  21. 【請求項21】 交換結合によるバイアス磁界を利用し
    て前記少なくとも1つの磁化固定層の磁化を固定する少
    なくとも1つの反強磁性層を該少なくとも1つの磁化固
    定層に隣接して積層することを特徴とする請求項17か
    ら20のいずれか1項に記載の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、
    強磁性層による単層構造を有していることを特徴とする
    請求項21に記載の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、
    強磁性層による多層構造を有していることを特徴とする
    請求項21に記載の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記少なくとも1層の磁化固定層が、
    非磁性層と強磁性層との多層構造を有していることを特
    徴とする請求項21に記載の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記少なくとも1つの磁化固定層を、
    互いに反強磁性結合されており、磁気モーメントが逆方
    向に整合している少なくとも2つの強磁性層の積層体で
    形成することを特徴とする請求項17から20のいずれ
    か1項に記載の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記少なくとも1つの磁化固定層を、
    当該センサを流れる電流によって生じる磁界により磁化
    が固定される強磁性層で形成することを特徴とする請求
    項17から20のいずれか1項に記載の製造方法。
  27. 【請求項27】 基板側から下地層、前記磁化自由層、
    1つの前記非磁性層及び1つの前記磁化固定層の順序で
    積層することを特徴とする請求項17から26のいずれ
    か1項に記載の製造方法。
  28. 【請求項28】 基板側から下地層、1つの前記磁化固
    定層、1つの前記非磁性層及び前記磁化自由層の順序で
    積層することを特徴とする請求項17から26のいずれ
    か1項に記載の製造方法。
  29. 【請求項29】 基板側から下地層、1つの前記磁化固
    定層、1つの前記非磁性層、前記磁化自由層、他の前記
    非磁性層及び他の前記磁化固定層の順序で積層すること
    を特徴とする請求項17から26のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記下地層が、(111)面配向して
    いることを特徴とする請求項27から29のいずれか1
    項に記載の製造方法。
  31. 【請求項31】 (111)面配向している保護層をさ
    らに設けることを特徴とする請求項27から30のいず
    れか1項に記載の製造方法。
  32. 【請求項32】 磁気情報の再生に用いる磁気抵抗効果
    センサを、請求項17から31のいずれか1項に記載の
    製造方法によって形成することを特徴とする薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
JP2001155646A 2000-06-02 2001-05-24 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法 Expired - Lifetime JP3417403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001155646A JP3417403B2 (ja) 2000-06-02 2001-05-24 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-165915 2000-06-02
JP2000165915 2000-06-02
JP2001155646A JP3417403B2 (ja) 2000-06-02 2001-05-24 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002094142A JP2002094142A (ja) 2002-03-29
JP3417403B2 true JP3417403B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=26593224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001155646A Expired - Lifetime JP3417403B2 (ja) 2000-06-02 2001-05-24 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3417403B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007158369A (ja) * 2002-11-01 2007-06-21 Nec Corp 磁気抵抗デバイス及びその製造方法
US7394626B2 (en) 2002-11-01 2008-07-01 Nec Corporation Magnetoresistance device with a diffusion barrier between a conductor and a magnetoresistance element and method of fabricating the same
JP2008283018A (ja) 2007-05-11 2008-11-20 Tdk Corp トンネル型磁気検出素子及びその製造方法
US8503135B2 (en) * 2011-09-21 2013-08-06 Seagate Technology Llc Magnetic sensor with enhanced magnetoresistance ratio

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002094142A (ja) 2002-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3291208B2 (ja) 磁気抵抗効果型センサおよびその製造方法とそのセンサを備えた磁気ヘッド
JP4088641B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリ、磁気ディスク装置、磁気メモリセルおよび電流センサ
JP3766565B2 (ja) 磁気抵抗効果膜および磁気抵抗効果型ヘッド
JP4421822B2 (ja) ボトムスピンバルブ磁気抵抗効果センサ素子およびその製造方法
KR100249976B1 (ko) 자기저항 효과 소자 및 그 제조 방법
JP4492604B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置
US6636398B2 (en) Magnetoresistive effect sensor, thin-film magnetic head with the sensor, manufacturing method of magnetoresistive sensor and manufacturing method of thin-film magnetic head
KR100690492B1 (ko) 자기 저항 효과 소자, 자기 헤드, 및 자기 기억 장치
JP2003152243A (ja) 磁気抵抗効果センサ積層体および磁気抵抗効果再生ヘッド、ならびにそれらの製造方法
JP4449951B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置
US20080052896A1 (en) Fabrication process for magneto-resistive effect devices of the cpp structure
JP2001143223A (ja) スピンバルブ型薄膜磁気素子及び薄膜磁気ヘッド
JPH0916915A (ja) 磁気抵抗効果型トランスデューサ及び磁気記録装置
JP2001167410A (ja) スピンバルブ型薄膜磁気素子及び薄膜磁気ヘッド
JP3137598B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気変換素子および反強磁性膜
JP3417403B2 (ja) 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法
KR20050025238A (ko) 자기 저항 효과막과 이것을 이용한 자기 저항 효과 헤드
JP2000215422A (ja) スピンバルブ型磁気抵抗効果素子およびその製造方法とその素子を備えた薄膜磁気ヘッド
JP3675327B2 (ja) 磁気抵抗効果センサ、該センサを備えた薄膜磁気ヘッド、該センサの製造方法及び該ヘッドの製造方法
JP4322915B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置
JPH08321016A (ja) 磁気抵抗効果膜
JP2008159697A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ヘッドアームアセンブリおよび磁気ディスク装置
JP3325852B2 (ja) スピンバルブ型薄膜磁気素子及び薄膜磁気ヘッド及びスピンバルブ型薄膜磁気素子の製造方法
JPH07129928A (ja) 磁気抵抗効果ヘッド
JP2006253306A (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3417403

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term