JP3677107B2 - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

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    • H01F1/401Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials of magnetic semiconductor materials, e.g. CdCr2S4 diluted

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体マトリックス中に磁性金属粒子が分散した磁性体を用いた磁気抵抗効果素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気抵抗効果は、ある種の磁性体に磁界を加えることによって電気抵抗が変化する現象であり、磁界センサや磁気ヘッド等に利用されている。例えば、強磁性体を用いた磁気抵抗効果素子は、温度安定性に優れ、かつ使用温度範囲が広いという特長を有している。
【0003】
従来より、磁性体を用いた磁気抵抗効果素子にはパーマロイ合金等の薄膜が広く用いられているが、パーマロイ合金薄膜の磁気抵抗変化率は2〜3%程度と小さいため、十分な感度が得られないという問題がある。
【0004】
一方、近年、磁気抵抗効果を示す新しい材料として、磁性層と非磁性金属層とが数オングストロームから数十オングストロームのオーダーの周期で交互に積層された構造を有し、非磁性金属層を介して相対する磁性層がその磁気モーメントを反平行にした状態で磁気的カップリングした人工格子膜が巨大な磁気抵抗効果を示すとして注目されている。例えば、(Fe/Cr)n の人工格子膜(Phys.Rev.Lett.61,2472(1988))や、(Co/Cu)n の人工格子膜(J.Mag.Mag.Mat.94,L1(1991)、Phys.Rev.Lett.66,2125(1991))等が見出されている。
【0005】
このような人工格子膜は、数10%という従来のパーマロイ合金薄膜よりも格段に大きな磁気抵抗変化率を示す。このような巨大磁気抵抗効果は磁性層のスピンの向きに依存した電子の散乱に起因している。
【0006】
しかしながら、このような人工格子膜は、大きな磁気抵抗効果を得るためには積層数を多くする必要があるという問題や、飽和磁界(抵抗値が飽和する磁界)が数テスラ(T)以上と大きくこのままでは磁気ヘッド等への応用には不向きであるという問題を有している。
【0007】
一方、飽和磁界を小さくする目的で、強磁性層/非磁性層/強磁性層のサンドイッチ構造の多層膜を有し、一方の強磁性層に交換バイアスを及ぼして磁化を固定しておき、他方の強磁性層を外部磁界により磁化反転させることによって、2つの強磁性層の磁化方向の相対的な角度を変化させる、いわゆるスピンバルブ膜が開発されている。
【0008】
しかし、このスピンバルブ膜は磁気抵抗変化率が3〜4%程度とあまり大きくはなく、また多層膜の抵抗そのものが数10μΩcmと小さいため、外部磁界を検出するためには比較的大きな電流を流す必要があるという問題を有している。
【0009】
さらに、最近、以上述べたような人工格子膜とは異なり、非磁性金属マトリックス中に磁性超微粒子を分散させた、いわゆるグラニュラー磁性膜も巨大磁気抵抗効果を有することが見出されている(例えば、Phys.Rev.Lett.68,3745(1992))。
【0010】
このようなグラニュラー磁性膜は、磁界を加えない状態では磁性超微粒子の性質により、各磁性超微粒子のスピンは互いに不規則な方向を向いて抵抗が高く、磁界を加えて各スピンを磁界の方向に揃えると抵抗が低下し、その結果スピン依存散乱に基づく磁気抵抗効果が発現する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような非磁性金属マトリックス中に磁性超微粒子が分散したグラニュラー磁性膜は、人工格子膜に比べて作製が容易であり、磁気抵抗変化率も室温で20%程度の大きな値が得られる。さらに、超微粒子は粒径が数nm程度と小さく単磁区のため、磁気抵抗曲線のヒステリシスが小さく、従って磁気抵抗効果素子として用いた場合にノイズの小さいことが期待される。
【0012】
上述したような従来のグラニュラー磁性膜においては、磁性超微粒子の粒径が比較的大きいと強磁性的な磁気結合が生じて不規則なスピン配列を得ることが困難であり、磁気抵抗効果が小さく、磁気抵抗効果素子として用いるうえで好ましくない。従って、磁性微粒子の粒径を数nm程度まで超微細化している。しかし、このように超微粒子が分散されているがゆえにその性質上飽和磁界が大きく、大きな磁気抵抗効果を得るためには、本質的に数テスラ(T)以上の大きな磁界を加える必要があり、実用上の課題となっている。
【0013】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的はヒステリシスおよび飽和磁界がともに小さく、磁気抵抗変化率の大きい磁気抵抗効果素子を提供することにある。
【0014】
【課題を解決しようとする手段】
本発明は、上記課題を解決するために、第1に、半導体マトリックス中に、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した磁性体を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子を提供する。
【0015】
本発明は、第2に、半導体マトリックス中に、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の磁性層と、少なくとも1層の非磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子を提供する。
【0016】
本発明は、第3に、半導体マトリックス中に、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の第1の磁性層と、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む少なくとも1層の第2の磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子を提供する。
【0017】
本発明は、第4に、半導体マトリックス中にFe,Co,およびNiのうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した第1の磁性層と、前記第1の磁性層よりソフトな磁性を有する第2の磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子を提供する。
【0018】
磁性金属粒子が非磁性貴金属マトリックス中に分散した構造を有する従来のグラニュラー磁性膜において、その飽和磁界が大きい理由は、磁性金属粒子の大きさが数nmと小さいため超常磁性を示すことにある。磁性金属粒子の大きさを、超常磁性を示さない程度に大きくすれば飽和磁界は小さくなるが、その場合には磁性金属粒子間の強磁性的な磁気結合が強まるため、零磁界で各磁性金属粒子のスピン方向が揃ってしまい、磁界を加えてもスピンの方向はあまり変化せず、その結果大きな磁気抵抗効果が得られない。
【0019】
これに対し、本発明者らは、マトリックスとして半導体を用いた場合には、磁性金属粒子間には常に反強磁性的磁気結合が働くため、磁界が零の状態では各磁性金属粒子のスピンは互いに不規則になること、およびその磁気結合の強さは金属マトリックスを用いた場合よりもかなり小さいことを見出した。
【0020】
金属磁性粒子が半導体マトリックスに分散している場合、一般に半導体のほうが金属よりもポテンシャルが大きいので金属からの伝導電子は半導体をトンネル効果により流れる。この際のエネルギー準位を図1に示す。図1では金属の電導帯の底のエネルギーを0とし、半導体のポテンシャルの高さをUとしている。試料に電圧Vを印加すると金属粒子間にはeVだけのポテンシャルの差が生じ、一方の金属からの伝導電子が半導体をトンネルして他方の金属に流れる。この時の様子を波動関数Ψk (kは波数ベクトル)を用いて図1に示す。
【0021】
磁性粒子の分極率をP、2つの磁性粒子の磁化の向き(図1中の矢印)のなす角度をθとすると、コンダクタンスGは次式で与えられる(J.C.Slonczewski,Phys.Rev.B39,6995(1989) )。
【0022】
G=G0 (1+P2 cosθ)
この式より、θ=0のときとθ=πのときとでGの差が最も大きい。すなわち、外部磁場でθを変えることにより、コンダクタンス、あるいは抵抗を変化させることができる。これが磁性金属粒子と半導体マトリックスによって構成される系の磁気抵抗効果である。
【0023】
トンネル電流は一般に小さいので磁性金属粒子間の交換結合力は小さい。したがって、磁性金属粒子が半導体マトリックスに分散した系では、磁性金属粒子間に結合力の小さな反強磁性的磁気結合が生じることとなり、磁性金属粒子が貴金属マトリックスに分散した従来のグラニュラー系に比べて本質的に飽和磁場は小さい。また、磁性粒子を超常磁性領域を超えて大きくすることができるので、この点からも飽和磁場が小さくなる。
【0024】
すなわち、半導体マトリックスを用いることにより、
(1)磁性金属粒子の大きさが超微粒子の大きさを越えて大きくなっても、零磁界で不規則スピン配列を実現することができ、磁界を加えることによりスピンを揃えることができる。このため、磁界を加えることにより比較的大きく電気抵抗を低下させることができ、比較的大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0025】
(2)さらにこの場合、上述したように磁性金属粒子間の磁気的結合が弱いので、飽和磁界を小さくすることができ、小さな磁界で磁気抵抗効果を発現させることができる。その結果、高感度の磁気抵抗効果素子が実現される。
【0026】
また、このようにマトリックスに半導体を用い、半導体マトリックス中に磁性金属粒子を分散させた磁気抵抗効果素子は比抵抗が大きいため、出力電圧を大きくとれるというメリットもある。したがって、小さな電流で磁気抵抗効果を検出することができ、磁気抵抗効果型の磁気ヘッドや磁界センサーなどへの応用には大きなメリットとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。
図2は、半導体マトリックス中に磁性金属粒子を分散させた基本構造を有する本発明の磁気抵抗効果素子における磁性体を模式的に示す図である。この図に示すように、本発明の磁気抵抗効果素子は、半導体マトリックス1中に、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子2が分散した磁性体3を有する。そして、図2(a)は磁界Hが零の状態であり、磁性金属粒子2のスピン4の向きがランダムである。また(b)は磁界Hが飽和磁界HS よりも大きい場合であり、磁性金属粒子のスピン4の向きが揃っている。
【0028】
半導体マトリックスを構成する半導体としては、エネルギーギャップの小さい材料や不純物準位の多い材料が好ましく、具体的には実効的エネルギーギャップが1eV以下であることが好ましい。すなわち、半導体の実効的エネルギーギャップが1eVを超えると絶縁体的性質が支配的になる傾向にあるが、その値が1eV以下であれば磁性体から半導体へのトンネル電流がより大きくなり、また室温においてキャリアが半導体の伝導帯に熱励起され得るので、コンダクタンスがより大きくなるとともに磁性金属粒子間の磁気的結合をより反強磁性的にすることができ、室温においてより大きな磁気抵抗変化率を得ることができる。半導体の実効的エネルギーギャップのさらに好ましい範囲は0.1eV以下である。
【0029】
なお、ここでいう実効的エネルギーギャップは、真性半導体のエネルギーギャップEg を意味するとともに、不純物半導体における不純物準位と伝導帯のバンドの底との差あるいは不純物準位とフェルミ準位との差をも意味するものである。
【0030】
いずれにしてもマトリックスを構成する半導体としては、トンネル電流が大きいか、または/および室温において熱励起され、伝導帯に十分なキャリア濃度をもつものであればよい。
【0031】
このような半導体としては、遷移金属とSiあるいはGeとの合金または化合物(結晶またはアモルファス)、アモルファスSi、アモルファスGe、不純物半導体などを用いることができる。マトリックスを構成する半導体は1種類である必要はなく、2種以上の複合相からなっていてもよい。また、不純物半導体は、n型であってもp型であってもよく、ある程度キャリア濃度の高いほうが好ましく、その不純物濃度は1020〜1021cm-3の範囲が好ましい。さらに、半導体マトリックスを構成する半導体としては、通常の半導体のみならず、欠陥を有する酸化物等、半導体的な挙動を示すもの、例えばAl23 、MgOX であってもよい。
【0032】
磁性金属粒子は、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含むものであり、これら元素の単体の他、CoFeに代表されるCo基合金、Fe8 Nに代表されるFe基合金、NiFeに代表されるNi基合金が含まれる。特に、磁性金属粒子としてはFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち、少なくとも2種類以上からなるものであることが好ましい。このように、磁性金属粒子として、Fe,Co,Niのうち少なくとも2種類以上を含むものを用いた場合には、Fe,Co,Niの単体を用いた場合よりも小さな磁界での磁気抵抗効果が非常に大きくなる。
【0033】
磁性金属粒子の大きさは粒径で5〜100nmの範囲であることが望ましく、粒径がこの範囲内にあれば磁性金属粒子が単磁区であるため、磁気抵抗曲線のヒステリシスを小さくすることができる。しかしながら、その大きさが5nm未満では超微粒子的になるため飽和磁界が大きくなり、100nmを超えると磁気抵抗効果が大きく低下する。
【0034】
飽和磁界を一層低下させる観点からは、磁性金属粒子中の磁気異方性が小さいことが好ましく、このため磁性金属粒子がアモルファス合金からなることが好ましい。この理由は、アモルファス合金の結晶磁気異方性は本質的に零であるからである。さらには磁歪が実質的に零のアモルファス合金を用いれば磁気弾性に基づく磁気異方性も小さくなるのでより好ましい。磁歪が実質的に零のアモルファス合金としては、(Nix Fey Coza100-a (ただし、x=0〜0.10、y=0.04〜0.10、z=0.90〜0.94、x+y+z=1、a=65〜90、XはNb,Zr,Hf,Si,B,C,およびPからなる群から選択される少なくとも1種)で表される組成のものが挙げられる。
【0035】
また、磁性金属粒子が結晶質であっても、磁歪定数λが10-5以下とゼロに近いものであれば飽和磁界を低下させることができる。このように磁歪定数λがゼロに近い材料としてはCo90Fe10、Ni81Fe19、Ni66Fe16Co18などが挙げられる。
【0036】
このような半導体マトリックス中に磁性金属粒子が分散した磁性体は、典型的には薄膜状であり、分子線エピタキシー(MBE)法、各種スパッタ法、蒸着法など通常の薄膜形成装置を用いて作製することができる。また必ずしも薄膜である必要はなく、超急冷などによる薄帯であっても良い。
【0037】
本発明の磁気抵抗効果素子は、以上のような半導体マトリックスに磁性金属粒子が分散した磁性体を単層で備えるものであってもよいが、これに限らず、半導体マトリックスにFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の磁性層と、少なくとも1層の非磁性層との積層膜、または半導体マトリックスにFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の第1の磁性層と、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む少なくとも1層の第2の磁性層との積層膜を具備していてもよい。このような積層膜によれば、半導体マトリックス中に分散される磁性金属粒子の形状を制御してその形状異方性に基づく磁気異方性を小さくすることが可能であるため、より飽和磁界が低下するとともに、より大きな磁気抵抗効果を得ることができる。
【0038】
これら積層膜は例えば、図3に示すように、半導体マトリックス11中にCo,FeおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子12が分散した磁性層13と、非磁性層14とが交互に積層された構造、および図4に示すように、半導体マトリックス21中にCo,FeおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子22が分散した第1の磁性層23と、Fe,Co,Niのうち少なくとも1種の元素からなる第2の磁性層24とが交互に積層された構造を有する。
【0039】
このような積層膜は、複数の磁性層13および非磁性層14、または複数の第1の磁性層23および第2の磁性層24を積層した構造を有していても、一対の磁性層13間に非磁性層14を介在させた構造または一対の第1の磁性層23間に第2の磁性層24を介在させた構造を有していてもよい。また、半導体マトリックス中に分散される磁性金属粒子の形状を制御してその形状異方性に基づく磁気異方性を小さくすることのみを考慮すると、一対の非磁性層14の間に磁性層13を介在させた構造または一対の第2の磁性層24の間に第1の磁性層23を介在させた構造を有していてもよい。また、これらを交互に積層した構造である場合に、積層数は特に限定されるものではない。さらに、これらいずれの場合にも、積層膜を構成する各層が複数ある場合に、それらの組成および膜厚は同一である必要はない。
【0040】
図2に示す積層膜において、磁性層の厚さは0.5〜20nmが好ましく、非磁性層の厚さは1〜10nmが好ましい。なお、磁性層13の間に介在させる非磁性層14の材料は、非磁性であれば特に限定されないが、その抵抗の観点から半導体を用いることが好ましい。このような半導体材料も特に限定されるものではない。
【0041】
一方、図3に示す積層膜において、第1の磁性膜の厚さは0.5〜20nmが好ましく、第2の磁性膜の厚さは2〜30nmが好ましい。
これら積層膜も典型的には薄膜状であり、上述したような薄膜形成技術を用いて形成することができる。また、超急冷などによる薄帯であっても良い。また、このような積層膜は、半導体マトリックス中に磁性金属粒子が分散した磁性層と非磁性層または磁性層とを交互に成膜して形成してもよいが、Co,FeおよびNiのうち少なくとも1種で構成された磁性層と非磁性層とを交互に積層した後に熱処理し、半導体元素を磁性層に拡散させることにより形成することもできる。
【0042】
本発明に係る磁気抵抗効果素子はまた、半導体マトリックス中にFe,Co,およびNiのうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した第1の磁性層と、前記第1の磁性層よりソフトな磁性を有する第2の磁性層との積層膜を具備していてもよい。このように、ソフトな磁性を有する第2の磁性層を用いることにより、十分な磁気抵抗変化率を維持しながら飽和磁界を低下させることができる。
【0043】
ソフトな磁性を有するとは、磁気モーメントの向きが反転し易いことを示し、例えば強磁性体の時保磁力(Hc)の大小で表すことができる。すなわち、Hcが小さいほどソフトな磁性を有するということができる。ここでは、第1の磁性層よりソフトな磁性を有するとは、第1の磁性層より小さい飽和磁界(Hs)を有することをいい、第2の磁性層は、このようなソフトな磁性をもたせるために、例えばFe,Co,Ni等の遷移金属又は遷移金属を含む合金で形成されたソフト磁性を示す物質、具体的にはパーマロイ、スーパーマロイやセンダストといった従来より用いられているソフト磁性材料で形成されることが好ましい。
【0044】
このソフトな磁性を有する第2の磁性層の膜厚は0.5〜100nm程度が好ましく、さらに好ましくは1〜20nmである。
このような積層膜は、例えば図5に示すように、半導体マトリックス31中に磁性金属粒子32が分散した第1の磁性層33とソフトな磁性を有する第2の磁性層34とにより形成される。基板上に第1の磁性層33を形成した後、第2の磁性層34を形成してもよいし、第2の磁性層34を形成した後第1の磁性層33を形成してもよい。また、第1の磁性層33は1つであっても複数であっても良く、例えば、図6に示すように、2つの第1の磁性層33の間に第2の磁性層34を介在させても良い。また、第2の磁性層34も1層であっても複数の層であっても良く、例えば図7に示すように、第1の磁性層33と第2の磁性層34とを交互に積層するようにしても良い。
【0045】
これら磁気抵抗効果素子においては、金属磁性粒子32が分散された第1の磁性層33中の磁気モーメントは、磁気モーメントが反転し易いソフト磁性の第2の磁性層34の相互作用により反転し易くなると考えられる。すなわち、第1の磁性層33自体で得られる高い磁気抵抗変化率を維持しながら、小さな磁界でその磁気モーメントを反転することができるので、その結果、高い感度を得ることができると考えられる。
【0046】
なお、このような積層膜も上述した薄膜形成技術などを用いて形成することができる。
本発明の磁気抵抗効果素子を実際に使用する際には、図8に示すように、電極が必要である。図8において、本発明に係る磁気抵抗効果素子40は基板43上に形成される。そして一対の電極部41が磁気抵抗効果素子40に設けられる。一対のリード42が上記一対の電極部41にそれぞれ接続される。なお、磁性材料または非磁性材料からなる下地層またはオーバーコートなどを磁気抵抗効果素子に設けてもよい。
【0047】
【実施例】
次に、半導体マトリックス中に磁性金属粒子を分散させた基本構造を有する本発明の磁気抵抗効果素子における磁性体の実施例を示す。
(実施例1)
まず、FeおよびSiを蒸発源として、分子線エピタキシー(MBE)法を用いて、熱酸化Si基板上にFe、Si、Feの順番に成膜した。この際の基板温度を100℃に設定した。ここでは各Feの膜厚を4nmに固定しSiの膜厚を変化させた複数の膜を作成した。
【0048】
得られた膜の構造を透過型電子顕微鏡を用いて観察した結果、いずれも明確な積層構造をとっておらず、約10〜20nmの粒径を有するFe微粒子あるいは強磁性Fe−Si合金微粒子がSiリッチのマトリックス中に分散した、いわゆるグラニュラー構造を有していた。
【0049】
これらの膜について電気抵抗の温度変化を測定した結果、室温での比抵抗は、Siの膜厚に依存して180μΩ・cmから280μΩ・cmの間であり、室温近傍では比抵抗は温度上昇とともに低下した。このことから、電気抵抗は金属マトリックスを用いた従来のグラニュラー膜より1桁以上大きく、またマトリックスは半導体であることが確認された。一例として、図9にSiの膜厚が2nmの場合の比抵抗の温度変化を示す。
【0050】
電子線回折を用いてSiの膜厚が2nmの場合の膜のマトリックス相を同定した結果、非磁性の半導体FeSi化合物が主相であり、アモルファスSiも若干含まれていることが確認された。
【0051】
続いて、直流4端子法を用いてこの膜の磁気抵抗効果を測定した。得られた磁気抵抗効果曲線を図10に示す。この図から明らかなように、磁気抵抗変化率が3%であり、飽和磁界が0.03T(=0.3Oe)であった。この飽和磁界の値は非磁性金属マトリックスを用いた従来のグラニュラー磁性膜よりも2桁以上小さな値である。
【0052】
(実施例2)
次に、CoおよびSiを蒸発源として、MBE法を用いて、熱酸化Si基板上にCo、Si、Coの順番に成膜した。この際の基板温度を100℃に設定した。ここでは各Coの膜厚を4nmに固定しSiの膜厚を変化させた複数の膜を作成した。
【0053】
得られた膜の構造を透過型電子顕微鏡を用いて観察した結果、いずれも明確な積層構造をとっておらず、約10〜20nmの粒径を有するCo微粒子あるいは強磁性Co−Si合金微粒子がSiリッチのマトリックス中に分散した、いわゆるグラニュラー構造を有していた。
【0054】
電子線回折を用いてこれらの膜のマトリックス相を同定した結果、非磁性の半導体CoSi相とアモルファスSi相とからなることが確認された。
続いて、直流4端子法を用いて磁気抵抗効果を測定した。Siの膜厚が2nmの場合、磁気抵抗変化率が8%であり、飽和磁界が0.08Tであった。この飽和磁界の値は非磁性金属マトリックスを用いた従来のグラニュラー磁性膜よりも2桁以上小さな値である。
【0055】
(実施例3)
さらに、Ni80Fe20合金およびSiを蒸発源として、MBE法を用いて、熱酸化Si基板上にNi80Fe20合金、Si、Ni80Fe20合金の順番に成膜した。この際の基板温度を100℃に設定した。ここでは各Ni80Fe20合金の膜厚を5nmに固定しSiの膜厚を変化させた複数の膜を作成した。
【0056】
得られた膜の構造を透過型電子顕微鏡を用いて観察した結果、いずれも明確な積層構造をとっておらず、約10〜20nmの粒径を有するNi80Fe20合金強磁性微粒子あるいはNi80Fe20−Si合金強磁性微粒子がSiリッチのマトリックス中に分散した、いわゆるグラニュラー構造を有していた。
【0057】
電子線回折を用いてこれらの膜のマトリックス相を同定した結果、非磁性の半導体NiFeSi相とアモルファスSi相とからなることが確認された。
続いて、直流4端子法を用いて磁気抵抗効果を測定した。Siの膜厚が2nmの場合、磁気抵抗変化率が4%であり、また強磁性微粒子の磁歪定数λが10-6オーダーで零に近いため、飽和磁界が特に小さく0.01Tであった。この飽和磁界の値は非磁性金属マトリックスを用いた従来のグラニュラー磁性膜よりも2桁以上小さな値である。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、ヒステリシス及び飽和磁界がともに小さく、磁気抵抗変化率の大きい磁気抵抗効果素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】隣接する磁性金属微粒子とそれらの間の半導体マトリックスのエネルギ準位を示し、本発明の原理を説明するための図。
【図2】本発明の磁気抵抗効果素子における半導体マトリックスに磁性金属粒子が分散した構造の磁性体を模式的に示す断面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を示す断面図。
【図4】本発明の他の実施形態に係る磁気抵抗効果素子を示す断面図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る磁気抵抗効果素子を示す断面図。
【図6】図5に示す実施形態の磁気抵抗効果素子の他の例を示す断面図。
【図7】図5に示す実施形態の磁気抵抗効果素子のさらに他の例を示す断面図。
【図8】本発明に係る磁気抵抗効果素子の実際の使用状態を示す断面図。
【図9】本発明の実施例1に係る磁性体の電気抵抗の温度変化を示す図。
【図10】本発明の実施例1に係る磁性体の磁気抵抗効果曲線を示す図。
【符号の説明】
1,11,21,31……半導体マトリックス
2,12,22……磁性金属粒子
3……磁性体
4……スピン
13,23,24,33……磁性層
14……非磁性層
34……ソフト磁性層
40……磁気抵抗効果素子
41……電極部
42……リード
43……基板

Claims (10)

  1. 遷移金属を含み実効的エネルギーギャップが1eV以下である半導体マトリックス中にFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した磁性体を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 遷移金属を含み実効的エネルギーギャップが1eV以下である半導体マトリックス中にFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の磁性層と、少なくとも1層の非磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 遷移金属を含み実効的エネルギーギャップが1eV以下である半導体マトリックス中にFe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した少なくとも1層の第1の磁性層と、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも1種を含む少なくとも1層の第2の磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  4. 遷移金属を含み実効的エネルギーギャップが1eV以下である半導体マトリックス中にFe,Co,およびNiのうち少なくとも1種を含む磁性金属粒子が分散した第1の磁性層と、前記第1の磁性層よりソフトな磁性を有する第2の磁性層との積層膜を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  5. 前記半導体マトリックスは、遷移金属とSiまたはGeとの合金または化合物であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 前記半導体マトリックスは、実効的エネルギーギャップが0.1eV以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記磁性金属粒子は、Fe,CoおよびNiからなる磁性元素のうち少なくとも2種以上を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 前記磁性金属粒子は、その粒径が5〜100nmの範囲であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 前記磁性金属粒子の磁歪が実質的に零であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  10. 前記非磁性層は半導体で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
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