JPH0832083A - 薄膜トランジスタ - Google Patents
薄膜トランジスタInfo
- Publication number
- JPH0832083A JPH0832083A JP18674394A JP18674394A JPH0832083A JP H0832083 A JPH0832083 A JP H0832083A JP 18674394 A JP18674394 A JP 18674394A JP 18674394 A JP18674394 A JP 18674394A JP H0832083 A JPH0832083 A JP H0832083A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- metal
- oxide film
- gate electrode
- silicon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、ゲート絶縁膜とチャネル領域との
界面の表面粗さを小さくすることで、移動度を高めてト
ランジスタ特性や信頼性の向上を図る。 【構成】 ガラス基板11上には金属ゲート電極12が形成
され、その表面には陽極酸化で化成される酸化金属膜13
が形成されている。さらに酸化金属膜13上にはゲート絶
縁膜14が形成され、金属ゲート電極12の上方のゲート絶
縁膜14上には多結晶シリコンからなるチャネル領域15が
形成されている。チャネル領域15の両側にはソース・ド
レイン領域17,18が形成されている。またゲート絶縁膜
14は、窒化シリコン膜21と酸化シリコン膜22とを積層し
たものからなる。
界面の表面粗さを小さくすることで、移動度を高めてト
ランジスタ特性や信頼性の向上を図る。 【構成】 ガラス基板11上には金属ゲート電極12が形成
され、その表面には陽極酸化で化成される酸化金属膜13
が形成されている。さらに酸化金属膜13上にはゲート絶
縁膜14が形成され、金属ゲート電極12の上方のゲート絶
縁膜14上には多結晶シリコンからなるチャネル領域15が
形成されている。チャネル領域15の両側にはソース・ド
レイン領域17,18が形成されている。またゲート絶縁膜
14は、窒化シリコン膜21と酸化シリコン膜22とを積層し
たものからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボトムゲート型の薄膜
トランジスタ〔以下TFTと記す。TFTはThin Film
Transistorの略〕に関し、特には、液晶表示装置のス
イッチングトランジスタに用いられるTFTに関するも
のである。
トランジスタ〔以下TFTと記す。TFTはThin Film
Transistorの略〕に関し、特には、液晶表示装置のス
イッチングトランジスタに用いられるTFTに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レーザアニールを用いて製作されるボト
ムゲート型の多結晶シリコンTFTを図5の概略断面図
によって説明する。図に示すように、ボトムゲート型の
多結晶シリコンTFT50は以下のように構成されてい
る。
ムゲート型の多結晶シリコンTFTを図5の概略断面図
によって説明する。図に示すように、ボトムゲート型の
多結晶シリコンTFT50は以下のように構成されてい
る。
【0003】ガラス基板51上には金属ゲート電極52
が形成されている。この金属ゲート電極52は、例え
ば、タンタル(Ta),クロム(Cr),アルミニウム
(Al),モリブデンタンタル(MoTa)等の金属で
形成されている。また上記ガラス基板51上にはこの金
属ゲート電極52を覆う状態にゲート絶縁膜となる窒化
シリコン膜53と酸化シリコン膜54とが積層されてい
る。さらに上記金属ゲート電極52の上方の酸化シリコ
ン膜54上には多結晶シリコンからなるチャネル領域5
5およびエッチングストッパ層56が積層されている。
このチャネル領域55の両側にはソース・ドレイン領域
57,58が形成されている。さらにソース・ドレイン
領域57,58にはソース・ドレイン電極59,60が
接続されている。
が形成されている。この金属ゲート電極52は、例え
ば、タンタル(Ta),クロム(Cr),アルミニウム
(Al),モリブデンタンタル(MoTa)等の金属で
形成されている。また上記ガラス基板51上にはこの金
属ゲート電極52を覆う状態にゲート絶縁膜となる窒化
シリコン膜53と酸化シリコン膜54とが積層されてい
る。さらに上記金属ゲート電極52の上方の酸化シリコ
ン膜54上には多結晶シリコンからなるチャネル領域5
5およびエッチングストッパ層56が積層されている。
このチャネル領域55の両側にはソース・ドレイン領域
57,58が形成されている。さらにソース・ドレイン
領域57,58にはソース・ドレイン電極59,60が
接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のTFTでは、金属ゲート電極の直上に窒化シリコン
膜と酸化シリコン膜とが積層されている。一般に成膜後
の金属膜の表面は小さな凹凸が生じていて表面が粗い状
態になっている。上記金属ゲート電極の表面も同様に小
さな凹凸が生じている。例えば、ガラス基板上のMoT
a膜の表面粗さは3.6nm〜4.0nmであった。そ
のため、金属ゲート電極の表面上に積層されている窒化
シリコン膜の界面および酸化シリコン膜の界面の表面粗
さが悪化する。
造のTFTでは、金属ゲート電極の直上に窒化シリコン
膜と酸化シリコン膜とが積層されている。一般に成膜後
の金属膜の表面は小さな凹凸が生じていて表面が粗い状
態になっている。上記金属ゲート電極の表面も同様に小
さな凹凸が生じている。例えば、ガラス基板上のMoT
a膜の表面粗さは3.6nm〜4.0nmであった。そ
のため、金属ゲート電極の表面上に積層されている窒化
シリコン膜の界面および酸化シリコン膜の界面の表面粗
さが悪化する。
【0005】例えば、基板ゲート電極上に窒化シリコン
膜と酸化シリコン膜と非晶質シリコン膜とを積層した場
合、最上層の非晶質シリコン膜の表面粗さは3.7nm
〜4.2nmになる。このように、金属ゲート電極の表
面粗さは、非晶質シリコン膜の表面粗さにほぼ転写され
る。このことは、ゲート絶縁膜を形成する膜の界面の粗
さも金属ゲート電極の表面粗さをほぼ転写しているとい
える。さらにレーザ結晶化によって非晶質シリコン膜を
多結晶シリコン膜に改質した場合の多結晶シリコン膜の
表面粗さは8.8nm〜10.4nmになった。ゲート
絶縁膜の界面状態が悪い場合には、その上面に形成され
るチャネル領域の移動度が低くなり、TFTの電気的特
性や信頼性を低下させる。
膜と酸化シリコン膜と非晶質シリコン膜とを積層した場
合、最上層の非晶質シリコン膜の表面粗さは3.7nm
〜4.2nmになる。このように、金属ゲート電極の表
面粗さは、非晶質シリコン膜の表面粗さにほぼ転写され
る。このことは、ゲート絶縁膜を形成する膜の界面の粗
さも金属ゲート電極の表面粗さをほぼ転写しているとい
える。さらにレーザ結晶化によって非晶質シリコン膜を
多結晶シリコン膜に改質した場合の多結晶シリコン膜の
表面粗さは8.8nm〜10.4nmになった。ゲート
絶縁膜の界面状態が悪い場合には、その上面に形成され
るチャネル領域の移動度が低くなり、TFTの電気的特
性や信頼性を低下させる。
【0006】本発明は、ゲート絶縁膜とチャネル領域と
の界面の表面粗さを小さくすることで、移動度を高めて
トランジスタ特性や信頼性に優れたTFTを提供するこ
とを目的とする。
の界面の表面粗さを小さくすることで、移動度を高めて
トランジスタ特性や信頼性に優れたTFTを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたTFTである。すなわち、ガラス
基板上には金属ゲート電極が形成されている。この金属
ゲート電極の表面には陽極酸化で化成される金属酸化膜
が形成されている。さらに金属酸化膜上にはゲート絶縁
膜が形成され、上記金属ゲート電極上方のゲート絶縁膜
上には多結晶シリコンからなるチャネル領域が形成され
ている。このチャネル領域の両側にはソース・ドレイン
領域が形成されているものである。
成するためになされたTFTである。すなわち、ガラス
基板上には金属ゲート電極が形成されている。この金属
ゲート電極の表面には陽極酸化で化成される金属酸化膜
が形成されている。さらに金属酸化膜上にはゲート絶縁
膜が形成され、上記金属ゲート電極上方のゲート絶縁膜
上には多結晶シリコンからなるチャネル領域が形成され
ている。このチャネル領域の両側にはソース・ドレイン
領域が形成されているものである。
【0008】また上記ゲート絶縁膜は、ゲート電極側の
ガラス基板の全面に形成した窒化シリコン膜と、その上
に形成した酸化シリコン膜とからなる。
ガラス基板の全面に形成した窒化シリコン膜と、その上
に形成した酸化シリコン膜とからなる。
【0009】
【作用】上記構成のTFTでは、金属ゲート電極の表面
に陽極酸化で化成してなる金属酸化膜を設けたことか
ら、その金属酸化膜の表面粗さは小さくなる。また陽極
酸化によって、金属ゲート電極の表面を酸化して形成さ
れる金属酸化膜は緻密な膜になる。このため、金属酸化
膜上に成膜される窒化シリコン膜や酸化シリコン膜の各
表面粗さは小さくなる。
に陽極酸化で化成してなる金属酸化膜を設けたことか
ら、その金属酸化膜の表面粗さは小さくなる。また陽極
酸化によって、金属ゲート電極の表面を酸化して形成さ
れる金属酸化膜は緻密な膜になる。このため、金属酸化
膜上に成膜される窒化シリコン膜や酸化シリコン膜の各
表面粗さは小さくなる。
【0010】またゲート絶縁膜を、窒化シリコン膜と酸
化シリコン膜とで形成したことから、ガラス基板からの
イオンによる汚染(例えばナトリウムイオンのようなア
ルカリ金属イオンによる汚染)を防止する。
化シリコン膜とで形成したことから、ガラス基板からの
イオンによる汚染(例えばナトリウムイオンのようなア
ルカリ金属イオンによる汚染)を防止する。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図1の概略断面図によって
説明する。図では、ボトムゲート型のTFTを示す。
説明する。図では、ボトムゲート型のTFTを示す。
【0012】図1に示すように、ガラス基板11上には
金属ゲート電極12が形成されている。この金属ゲート
電極12は、例えば、タンタル(Ta),アルミニウム
(Al),アルミニウム合金,モリブデン−タンタル
(MoTa)等の金属からなる。そして上記金属ゲート
電極12の表面には、陽極酸化によって化成された金属
酸化膜13が形成されている。例えば、金属ゲート電極
12がMoTaで形成されている場合には、金属酸化膜
13はタンタル酸化(Ta2 O5 )膜になる。また金属
ゲート電極12がアルミニウムまたはアルミニウム合金
で形成されている場合には、金属酸化膜13は酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )で形成されることになる。
金属ゲート電極12が形成されている。この金属ゲート
電極12は、例えば、タンタル(Ta),アルミニウム
(Al),アルミニウム合金,モリブデン−タンタル
(MoTa)等の金属からなる。そして上記金属ゲート
電極12の表面には、陽極酸化によって化成された金属
酸化膜13が形成されている。例えば、金属ゲート電極
12がMoTaで形成されている場合には、金属酸化膜
13はタンタル酸化(Ta2 O5 )膜になる。また金属
ゲート電極12がアルミニウムまたはアルミニウム合金
で形成されている場合には、金属酸化膜13は酸化アル
ミニウム(Al2 O3 )で形成されることになる。
【0013】上記金属酸化膜13上にはゲート絶縁膜1
4が形成されている。さらに上記金属ゲート電極12の
上方のゲート絶縁膜14上には多結晶シリコンからなる
チャネル領域15およびストッパ層16が積層されてい
る。上記チャネル領域15の両側にはソース・ドレイン
領域17,18が形成されている。このソース・ドレイ
ン領域17,18は、例えば導電型不純物〔一例として
n型の不純物であればヒ素イオン(As+ ),リンイオ
ン(P+ ),アンチモンイオン(Sb+ )、P型の不純
物であればホウ素イオン(B+ )〕を含む多結晶シリコ
ン膜からなる。
4が形成されている。さらに上記金属ゲート電極12の
上方のゲート絶縁膜14上には多結晶シリコンからなる
チャネル領域15およびストッパ層16が積層されてい
る。上記チャネル領域15の両側にはソース・ドレイン
領域17,18が形成されている。このソース・ドレイ
ン領域17,18は、例えば導電型不純物〔一例として
n型の不純物であればヒ素イオン(As+ ),リンイオ
ン(P+ ),アンチモンイオン(Sb+ )、P型の不純
物であればホウ素イオン(B+ )〕を含む多結晶シリコ
ン膜からなる。
【0014】さらにソース・ドレイン領域17,18上
には、ソース・ドレイン電極19,20が接続されてい
る。このソース・ドレイン電極19,20は、例えばモ
リブデン(Mo)により形成されている。上記の如く
に、TFT1は構成されている。
には、ソース・ドレイン電極19,20が接続されてい
る。このソース・ドレイン電極19,20は、例えばモ
リブデン(Mo)により形成されている。上記の如く
に、TFT1は構成されている。
【0015】上記TFT1において、上記ゲート絶縁膜
14は、上記金属ゲート電極12およびその表面に形成
した金属酸化膜13を覆う状態に上記ガラス基板11の
全面に形成した窒化シリコン膜21と、その窒化シリコ
ン膜21の上面に形成した酸化シリコン膜22とからな
る。
14は、上記金属ゲート電極12およびその表面に形成
した金属酸化膜13を覆う状態に上記ガラス基板11の
全面に形成した窒化シリコン膜21と、その窒化シリコ
ン膜21の上面に形成した酸化シリコン膜22とからな
る。
【0016】上記構成のTFT1では、金属ゲート電極
12の表面に陽極酸化で化成した金属酸化膜13を設け
たことから、金属酸化膜13で被覆されている表面粗さ
は小さくなる。例えば、金属ゲート電極12をMoTa
で形成した場合には、陽極酸化(Ta2 O5 )膜13の
表面粗さは0.5nm〜0.6nmになった。このよう
に、ゲート絶縁膜14に接する金属ゲート電極12上の
表面粗さは大幅に改善される。このため、金属酸化膜1
3上に成膜されるゲート絶縁膜14は表面粗さが小さな
膜になる。まお陽極酸化によって金属酸化膜13を化成
したことから、この金属酸化膜13は緻密な膜になる。
12の表面に陽極酸化で化成した金属酸化膜13を設け
たことから、金属酸化膜13で被覆されている表面粗さ
は小さくなる。例えば、金属ゲート電極12をMoTa
で形成した場合には、陽極酸化(Ta2 O5 )膜13の
表面粗さは0.5nm〜0.6nmになった。このよう
に、ゲート絶縁膜14に接する金属ゲート電極12上の
表面粗さは大幅に改善される。このため、金属酸化膜1
3上に成膜されるゲート絶縁膜14は表面粗さが小さな
膜になる。まお陽極酸化によって金属酸化膜13を化成
したことから、この金属酸化膜13は緻密な膜になる。
【0017】ここで従来例と比較するために、金属酸化
膜13上に窒化シリコン膜(例えば膜厚が50nm)と
酸化シリコン膜(例えば膜厚が200nm)とを積層
し、さらに非晶質シリコン膜(例えば膜厚が30nm)
を成膜した場合の非晶質シリコン膜の表面粗さを測定し
た。その結果、1.7nm〜1.8nmになった。この
ことは、ゲート絶縁膜14を形成する膜の界面の面粗さ
も金属酸化膜13の表面粗さをほぼ転写しているといえ
る。そしてレーザ結晶化によって上記非晶質シリコン膜
を多結晶シリコン膜に改質した場合の多結晶シリコン膜
の表面粗さを測定した。その結果、8.5nm〜9.1
nmになった。この表面粗さの値を、金属酸化膜13を
形成していない従来例と比較すると、表面粗さが改善さ
れていることがわかる(従来は8.8nm〜10.4n
m)。
膜13上に窒化シリコン膜(例えば膜厚が50nm)と
酸化シリコン膜(例えば膜厚が200nm)とを積層
し、さらに非晶質シリコン膜(例えば膜厚が30nm)
を成膜した場合の非晶質シリコン膜の表面粗さを測定し
た。その結果、1.7nm〜1.8nmになった。この
ことは、ゲート絶縁膜14を形成する膜の界面の面粗さ
も金属酸化膜13の表面粗さをほぼ転写しているといえ
る。そしてレーザ結晶化によって上記非晶質シリコン膜
を多結晶シリコン膜に改質した場合の多結晶シリコン膜
の表面粗さを測定した。その結果、8.5nm〜9.1
nmになった。この表面粗さの値を、金属酸化膜13を
形成していない従来例と比較すると、表面粗さが改善さ
れていることがわかる(従来は8.8nm〜10.4n
m)。
【0018】上記のように、ゲート絶縁膜14とチャネ
ル領域15との界面の表面粗さが改善されると、図2の
ドレイン電流−ゲート電圧特性図に示すような特性が得
られる。図では、縦軸がドレイン電流を示し、横軸がゲ
ート電圧を示す。図に示すように、示すように、TFT
1(実線で示す)のオン電流は1.0mA程度になり、
ON/OFF電流比は金属酸化膜13を設けない従来の
TFT(破線で示す)よりも1桁程度大きくなる。
ル領域15との界面の表面粗さが改善されると、図2の
ドレイン電流−ゲート電圧特性図に示すような特性が得
られる。図では、縦軸がドレイン電流を示し、横軸がゲ
ート電圧を示す。図に示すように、示すように、TFT
1(実線で示す)のオン電流は1.0mA程度になり、
ON/OFF電流比は金属酸化膜13を設けない従来の
TFT(破線で示す)よりも1桁程度大きくなる。
【0019】また、ゲート絶縁膜14を窒化シリコン膜
21と酸化シリコン膜22とを積層した構造を成すこと
から、窒化シリコン膜21がガラス基板11からの汚
染、例えばナトリウムイオンのようなアルカリ金属イオ
ンによる汚染からチャネル領域15を保護する。また窒
化シリコン膜21上に酸化シリコン膜22が成膜されて
いることから、多結晶シリコン膜からなるチャネル領域
15との界面状態は良好な状態になる。
21と酸化シリコン膜22とを積層した構造を成すこと
から、窒化シリコン膜21がガラス基板11からの汚
染、例えばナトリウムイオンのようなアルカリ金属イオ
ンによる汚染からチャネル領域15を保護する。また窒
化シリコン膜21上に酸化シリコン膜22が成膜されて
いることから、多結晶シリコン膜からなるチャネル領域
15との界面状態は良好な状態になる。
【0020】次に上記構成のTFT1において、オフセ
ット構造のソース・ドレイン領域を有するものを図3の
概略断面図によって説明する。図3に示すように、オフ
セットソース・ドレイン構造のTFT2は、上記図1で
説明したTFT1において、チャネル領域15を金属ゲ
ート電極12よりもゲート長方向に大きく形成したもの
である。したがって、ゲート長Lgよりもチャネル領域
15を大きく形成した分がオフセット31,32にな
る。
ット構造のソース・ドレイン領域を有するものを図3の
概略断面図によって説明する。図3に示すように、オフ
セットソース・ドレイン構造のTFT2は、上記図1で
説明したTFT1において、チャネル領域15を金属ゲ
ート電極12よりもゲート長方向に大きく形成したもの
である。したがって、ゲート長Lgよりもチャネル領域
15を大きく形成した分がオフセット31,32にな
る。
【0021】次に上記TFT1の製造方法を図4の製造
工程図によって説明する。図では、上記図1で示した構
成部品と同様のものには同一に符号を付す。
工程図によって説明する。図では、上記図1で示した構
成部品と同様のものには同一に符号を付す。
【0022】図4の(1)に示すように、例えばストッ
パ法によって、ガラス基板11上に金属膜(図示省略)
を成膜する。この金属膜は、例えば、タンタル(T
a),アルミニウム(Al),アルミニウム合金,モリ
ブデン−タンタル(Mo−Ta),クロム(Cr)等の
金属からなり、例えば200nmの膜厚に成膜する。次
いで、リソグラフィーとエッチングとによって、上記金
属によって金属ゲート電極12を形成する。この金属ゲ
ート電極12の側壁は、段差を緩和するために、いわゆ
るテーパエッチングされている。
パ法によって、ガラス基板11上に金属膜(図示省略)
を成膜する。この金属膜は、例えば、タンタル(T
a),アルミニウム(Al),アルミニウム合金,モリ
ブデン−タンタル(Mo−Ta),クロム(Cr)等の
金属からなり、例えば200nmの膜厚に成膜する。次
いで、リソグラフィーとエッチングとによって、上記金
属によって金属ゲート電極12を形成する。この金属ゲ
ート電極12の側壁は、段差を緩和するために、いわゆ
るテーパエッチングされている。
【0023】その後、弱酸溶液中にて陽極酸化を行うこ
とによって、上記金属ゲート電極12の表面を酸化し、
金属酸化膜13を形成する。金属酸化膜13の膜厚は例
えば200nmに形成される。したがって、上記金属ゲ
ート電極12の膜厚は約100nmになる。上記陽極酸
化は、例えば、3〜4%程度の臭酸水溶液を用い、印加
電圧を100V、化成電流を0.5mA/cm2 以下に
設定して、およそ2時間かけて酸化を行う。
とによって、上記金属ゲート電極12の表面を酸化し、
金属酸化膜13を形成する。金属酸化膜13の膜厚は例
えば200nmに形成される。したがって、上記金属ゲ
ート電極12の膜厚は約100nmになる。上記陽極酸
化は、例えば、3〜4%程度の臭酸水溶液を用い、印加
電圧を100V、化成電流を0.5mA/cm2 以下に
設定して、およそ2時間かけて酸化を行う。
【0024】次いで図4の(2)に示すように、まずプ
ラズマCVD法,低圧CVD法またはリモートプラズマ
CVD法によって、上記金属ゲート電極12とその表面
に形成した金属酸化膜13を覆う状態にして、上記ガラ
ス基板11上に窒化シリコン膜21を成膜する。この窒
化シリコン膜21は、例えば50nmの膜厚に成膜す
る。そして上記窒化シリコン膜21の成膜に連続して酸
化シリコン膜22を成膜する。この酸化シリコン膜22
は、例えば200nmの膜厚に成膜する。このようにし
て、上記金属酸化膜13と窒化シリコン膜21と酸化シ
リコン膜22とでゲート絶縁膜14が構成される。。
ラズマCVD法,低圧CVD法またはリモートプラズマ
CVD法によって、上記金属ゲート電極12とその表面
に形成した金属酸化膜13を覆う状態にして、上記ガラ
ス基板11上に窒化シリコン膜21を成膜する。この窒
化シリコン膜21は、例えば50nmの膜厚に成膜す
る。そして上記窒化シリコン膜21の成膜に連続して酸
化シリコン膜22を成膜する。この酸化シリコン膜22
は、例えば200nmの膜厚に成膜する。このようにし
て、上記金属酸化膜13と窒化シリコン膜21と酸化シ
リコン膜22とでゲート絶縁膜14が構成される。。
【0025】そして図4の(3)に示すように、上記酸
化シリコン膜22の成膜に連続して、例えばプラズマC
VD法,低圧CVD法またはリモートプラズマCVD法
によって、上記酸化シリコン膜22の上面に非晶質シリ
コン膜(図示省略)を成膜する。続いて、エキシマレー
ザ光によるレーザ結晶化アニールを行って、上記非晶質
シリコン膜を結晶化して多結晶シリコン膜23を形成す
る。
化シリコン膜22の成膜に連続して、例えばプラズマC
VD法,低圧CVD法またはリモートプラズマCVD法
によって、上記酸化シリコン膜22の上面に非晶質シリ
コン膜(図示省略)を成膜する。続いて、エキシマレー
ザ光によるレーザ結晶化アニールを行って、上記非晶質
シリコン膜を結晶化して多結晶シリコン膜23を形成す
る。
【0026】その後図4の(4)に示すように、例えば
CVD法によって、上記多結晶シリコン膜23上に酸化
シリコン膜(図示省略)を成膜した後、リソグラフィー
とエッチングとによって、酸化シリコン膜からなるスト
ッパ層16を形成する。それとともに、上記多結晶シリ
コン膜23の2点鎖線で示す部分を除去して、残した多
結晶シリコン膜(23)でチャネル領域15を形成す
る。このとき、上記ストッパ層16およびチャネル領域
15をゲート長方向にゲート長Lgよりも大きく形成し
た場合には、オフセット(図示省略)が形成されること
になる。
CVD法によって、上記多結晶シリコン膜23上に酸化
シリコン膜(図示省略)を成膜した後、リソグラフィー
とエッチングとによって、酸化シリコン膜からなるスト
ッパ層16を形成する。それとともに、上記多結晶シリ
コン膜23の2点鎖線で示す部分を除去して、残した多
結晶シリコン膜(23)でチャネル領域15を形成す
る。このとき、上記ストッパ層16およびチャネル領域
15をゲート長方向にゲート長Lgよりも大きく形成し
た場合には、オフセット(図示省略)が形成されること
になる。
【0027】そして図4の(5)に示すように、CVD
法によって、導電型不純物(例えばn+ 型不純物)を含
むシリコン層を成膜する。そしてリソグラフィーとエッ
チングとによって、上記ストッパ層16の両側に上記シ
リコン層からなるドープ層(24)を形成する。続いて
ドープ層(24)のレーザ結晶化アニールを行って、上
記ドープ層(24)でソース・ドレイン領域17,18
を形成する。
法によって、導電型不純物(例えばn+ 型不純物)を含
むシリコン層を成膜する。そしてリソグラフィーとエッ
チングとによって、上記ストッパ層16の両側に上記シ
リコン層からなるドープ層(24)を形成する。続いて
ドープ層(24)のレーザ結晶化アニールを行って、上
記ドープ層(24)でソース・ドレイン領域17,18
を形成する。
【0028】さらに、例えばスパッタ法によって、電極
形成膜(図示省略)を成膜した後、リソグラフィーとエ
ッチングとによってパターニングを行い、ソース・ドレ
イン領域17,18に接続するソース・ドレイン電極1
9,20を形成する。このようにして、TFT1を製造
する。
形成膜(図示省略)を成膜した後、リソグラフィーとエ
ッチングとによってパターニングを行い、ソース・ドレ
イン領域17,18に接続するソース・ドレイン電極1
9,20を形成する。このようにして、TFT1を製造
する。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
表面粗さが小さい表面が得られる陽極酸化で化成した金
属酸化膜を金属ゲート電極の表面に設けたので、金属酸
化膜は表面粗さが小さな表面を有する膜になる。このた
め、金属酸化膜上に成膜される窒化シリコン膜や酸化シ
リコン膜の各表面も表面粗さが小さな面になる。このた
め、多結晶シリコンからなるチャネル領域の界面も表面
粗さが小さな面になるので、移動度が大きくなる。この
ため、薄膜トランジスタの特性の向上を図ることができ
る。
表面粗さが小さい表面が得られる陽極酸化で化成した金
属酸化膜を金属ゲート電極の表面に設けたので、金属酸
化膜は表面粗さが小さな表面を有する膜になる。このた
め、金属酸化膜上に成膜される窒化シリコン膜や酸化シ
リコン膜の各表面も表面粗さが小さな面になる。このた
め、多結晶シリコンからなるチャネル領域の界面も表面
粗さが小さな面になるので、移動度が大きくなる。この
ため、薄膜トランジスタの特性の向上を図ることができ
る。
【0030】またゲート絶縁膜を、窒化シリコン膜と酸
化シリコン膜とから形成したことから、窒化シリコン膜
でガラス基板からのナトリウムイオンに代表されるアル
カリ金属イオンによる汚染を防止することができる。
化シリコン膜とから形成したことから、窒化シリコン膜
でガラス基板からのナトリウムイオンに代表されるアル
カリ金属イオンによる汚染を防止することができる。
【図1】本発明の実施例を説明する概略断面図である。
【図2】ドレイン電流−ゲート電圧特性図である。
【図3】オフセット構造のTFTの概略断面図である。
【図4】図1で示したTFTの製造工程図である。
【図5】従来のTFTの概略断面図である。
1 TFT 11 ガラス基板 12 金属ゲート電極 13 金属酸化膜 14 ゲート絶縁膜 15 チャネル領域 16 ソース・ドレイン領域 17 ソース・ドレイン領域 21 窒化シリコン膜 22 酸化シリコン膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3213 23/14 H01L 23/14 M
Claims (2)
- 【請求項1】 ガラス基板上に形成した金属ゲート電極
と、 前記金属ゲート電極の表面に陽極酸化で形成した金属酸
化膜と、 前記金属酸化膜上に形成したゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成した多結晶シリコンからなる
チャネル領域と、 前記チャネル領域の両側に形成したソース・ドレイン領
域とからなることを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項2】 請求項1記載の薄膜トランジスタにおい
て、 前記ゲート絶縁膜は、ゲート電極側の前記ガラス基板の
全面に形成した窒化シリコン膜と、前記窒化シリコン膜
上に形成した酸化シリコン膜とからなることを特徴とす
る薄膜トランジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18674394A JPH0832083A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薄膜トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18674394A JPH0832083A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薄膜トランジスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0832083A true JPH0832083A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=16193880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18674394A Pending JPH0832083A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薄膜トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832083A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5824572A (en) * | 1996-03-31 | 1998-10-20 | Frontec Incorporated | Method of manufacturing thin film transistor |
US6097453A (en) * | 1996-06-04 | 2000-08-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Display apparatus and fabrication process thereof |
JP2007059560A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Sharp Corp | 薄膜半導体装置、薄膜半導体装置の製造方法、及び液晶表示装置 |
JP2010147303A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Mitsubishi Electric Corp | 薄膜トランジスタ及びその製造方法、並びに薄膜トランジスタアレイ基板、及び表示装置 |
CN102157558A (zh) * | 2010-02-03 | 2011-08-17 | 索尼公司 | 薄膜晶体管及其制造方法、以及显示装置 |
US8415666B2 (en) | 2008-06-09 | 2013-04-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Thin film transistor substrate having thin film transistors with improved etching characteristics, method of manufacturing the same, and display apparatus having the same |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP18674394A patent/JPH0832083A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5824572A (en) * | 1996-03-31 | 1998-10-20 | Frontec Incorporated | Method of manufacturing thin film transistor |
US6097453A (en) * | 1996-06-04 | 2000-08-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Display apparatus and fabrication process thereof |
JP2007059560A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Sharp Corp | 薄膜半導体装置、薄膜半導体装置の製造方法、及び液晶表示装置 |
US8415666B2 (en) | 2008-06-09 | 2013-04-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Thin film transistor substrate having thin film transistors with improved etching characteristics, method of manufacturing the same, and display apparatus having the same |
JP2010147303A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Mitsubishi Electric Corp | 薄膜トランジスタ及びその製造方法、並びに薄膜トランジスタアレイ基板、及び表示装置 |
CN102157558A (zh) * | 2010-02-03 | 2011-08-17 | 索尼公司 | 薄膜晶体管及其制造方法、以及显示装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5430320A (en) | Thin film transistor having a lightly doped drain and an offset structure for suppressing the leakage current | |
JPH11112004A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JPH03161938A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JPH0832083A (ja) | 薄膜トランジスタ | |
JP3189310B2 (ja) | 液晶装置の製造方法 | |
JP2592044B2 (ja) | 垂直形薄膜トランジスターの製造方法 | |
JP3094610B2 (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JPS6086863A (ja) | 絶縁ゲ−ト型薄膜トランジスタ | |
JPH0587029B2 (ja) | ||
JP3024387B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2752983B2 (ja) | 液晶表示用薄膜トランジスタの製造方法 | |
JPH06169086A (ja) | 多結晶シリコン薄膜トランジスタ | |
JP2948436B2 (ja) | 薄膜トランジスタおよびそれを用いる液晶表示装置 | |
JP3238072B2 (ja) | 薄膜トランジスタ | |
JP3159215B2 (ja) | 液晶装置 | |
JPH0567786A (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP2762383B2 (ja) | 薄膜トランジスタ | |
JP3489217B2 (ja) | 薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP3099915B2 (ja) | 半導体装置とこれを用いた液晶表示装置 | |
JPH09129890A (ja) | 多結晶半導体tft、その製造方法、及びtft基板 | |
JP3125785B2 (ja) | 液晶装置 | |
KR950007356B1 (ko) | 액정표시장치의 박막트랜지스터 및 그 제조방법 | |
JP2002196349A (ja) | 液晶表示装置 | |
JPH02137826A (ja) | 透過型アクティブマトリクス液晶表示装置 | |
JP3289979B2 (ja) | 半導体装置 |