JPH083205B2 - 下屋屋根を有する組立住宅及びその組立方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は下屋屋根を有する組立住宅に関する。

（従来の技術） 組立住宅とは、運搬可能な一定の大きさの箱型の、且
つ、内部、外部の仕上げられた住宅ユニットを予め工場
で生産し、この複数個を建築現場に運び、現場で組み立
てて、住宅となすものである。

この組立住宅は、工期が短く且つ寸法精度の良い標準
化された住宅となる特徴があることから、近年、だんだ
ん広く採用されている。

この組立住宅は、その製作上の関係から、特開昭59-1
86297号公報、特開昭60-40617号公報の如く下屋屋根の
ないのが普通である。

（発明が解決しようとする課題） しかし、組立住宅に対する要求が多様化し、下屋屋根
を設ける必要が生じてきた。

そこで、本発明は簡単に下屋屋根が取り付けられる下
屋屋根を有する組立住宅を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は、上記目的を達成するためになされたもので
あって、下階の住宅ユニットの上に、上階の住宅ユニッ
トを後方にずらして載せ、この上階の住宅ユニットの最
前列の柱の中間部に屋根固定金具を取付け、この屋根固
定金具の上方に受け面を設け、下屋屋根に設けられた止
め金具が屋根固定金具の受け面に重ね合わされると共に
下階の住宅ユニットの最前列の柱の上に重ね合わされて
下屋屋根が固定されているものである 本発明に使用する屋根固定金具は、施工現場で住宅ユ
ニットの柱に取り付けても良いし、工場で予め住宅ユニ
ットの柱に取り付け、これを施工現場に輸送して、組立
住宅にしても良い。

（作用） 本発明では、下階の住宅ユニットの上に、上階の住宅
ユニットを後方にずらして載せ、この上階の住宅ユニッ
トの最前列の柱の中間部に屋根固定金具を取付け、この
屋根固定金具の上方に受け面を設け、下屋屋根に設けら
れた止め金具が屋根固定金具の受け面に重ね合わされる
と共に下階の住宅ユニットの最前列の柱の上に重ね合わ
されて下屋屋根が固定されているものであるから、下階
の住宅ユニットの上に下屋屋根を容易に強固に取り付け
ることができる。

又、本発明で屋根固定金具を工場で予め柱に取り付け
ると、施工現場で取り付けるより確実に且つ正確に取り
付けらる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら、説明
する。

第１図は下屋屋根を取り付けている状態を示す斜視図
である。

図において、１は１階の住宅ユニットである。

図には、この１階の住宅ユニット１の一部である妻側
の天井梁11、桁側の天井梁12及び最前列の柱13が見えて
いる。

この妻側の天井梁11及び桁側の天井梁12はＣ型軽量鉄
骨で製作されている。又、柱13は角筒型軽量鉄骨で製作
されている。

２は２階の住宅ユニットであり、１階の住宅ユニット
１の上に、後方にずらして、載せられている。

図には、この２階の住宅ユニットの妻側の床梁21、桁
側の床梁22、最前列の柱23が見えている。

この妻側の床梁21及び桁側の床梁22はＣ型軽量鉄骨で
製作されている。又、柱23は角筒型軽量鉄骨で製作され
ている。

３は下屋屋根であり、２本の妻側に向かう方向のフレ
ーム31、31と、２本の桁側に向かう方向のフレーム32、
32とで４周を形成し、矩形を形成している。そして、こ
の中に桁側に向かう方向のフレーム32、32間に、木製の
４本の母屋33、33、33、33が設けられている。

この妻側に向かうフレーム31、31と桁側に向かうフレ
ーム32、32はＣ型軽量鉄骨で製作されている。

４は２階の住宅ユニット２の柱23に取り付けられた屋
根固定金具である。

５と６は下屋屋根３の桁側に向かう方向のフレーム32
に取り付けられた上部止め金具と下部止め金具である。
そして、この上部止め金具５を屋根固定金具４に、又、
下部止め金具６を１階の住宅ユニット１の柱13の上に重
ね、これらの両者をボルト、ナットで固定して、下屋屋
根３を固定する。

７は外壁受けであり、２階の住宅ユニット２から１階
の住宅ユニット１が突出している部分と下屋屋根３との
隙間を塞ぐものである。

次に、実施例の組立方法及び作用を説明する。

予め工場で製作された１階の住宅ユニット１、２階の
住宅ユニット２を施工現場にて、据えつける。その際、
２階の住宅ユニット２は１階の住宅ユニット１より後方
にずらして、１階の住宅ユニット１の上に載せる。

屋根固定金具４を２階の住宅ユニット２の柱23に取り
付ける。この屋根固定金具４は工場で予め柱23に固定さ
れていても、又施工現場で取り付けるようにしても良
い。

この屋根固定金具４を柱23に施工現場で取り付けるよ
うにすると、柱23の中間部のどの位置にも取り付け可能
であるから、下屋屋根３の勾配が適宜に決定できる。
又、工場で予めこの屋根固定金具４を柱23に取り付ける
と、下屋屋根３の勾配は固定されるが、工場で作業でき
るから、下屋屋根３が正確に且つ確実に取り付けられ
る。

次に外壁受け７を２階の住宅ユニットから１階の住宅
ユニット１が突出している部分に取り付ける。

予め工場で組立られた下屋屋根３を１階の住宅ユニッ
ト１の突出部に載せ、上部止め金具５を屋根固定金具４
に、又、下部止め金具６を１階の住宅ユニット１の柱13
の上に、それぞれ重ね、ボルト、ナットで両者を固定す
る。

その後、下屋屋根の屋根下地や屋根材を葺き、又、住
宅ユニットの仕上げをして組立住宅を完成させる。

（発明の効果） 本発明においては、下階の住宅ユニットの上に、上階
の住宅ユニットを後方にずらして載せ、この上階の住宅
ユニットの最前列の柱の中間部に屋根固定金具を取付
け、この屋根固定金具の上方に受け面を設け、下屋屋根
に設けられた止め金具が屋根固定金具の受け面に重ね合
わされると共に下階の住宅ユニットの最前列の柱の上に
重ね合わされて下屋屋根が固定されているものであるか
ら、下階の住宅ユニットの上に下屋屋根を容易に強固に
取り付けることができる。

本発明で屋根固定金具を工場で予め柱に取り付ける
と、施工現場で取り付けるより確実に且つ正確に取り付
けられ、しかも、施工現場での下屋屋根の取り付け工数
が少なくなり、組立住宅の据え付けから完成迄の期間を
短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は下屋屋根を取り付けている状態を示す斜視図で
ある。 １……下階の住宅ユニット ２……上階の住宅ユニット 23……最前列の柱 ３……下屋屋根 ４……屋根固定金具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下階の住宅ユニットの上に、上階の住宅ユ
   ニットを後方にずらして載せ、この上階の住宅ユニット
   の最前列の柱の中間部に屋根固定金具を取付け、この屋
   根固定金具の上方に受け面を設け、下屋屋根に設けられ
   た止め金具が屋根固定金具の受け面に重ね合わされると
   共に下階の住宅ユニットの最前列の柱の上に重ね合わさ
   れて下屋屋根が固定されていることを特徴とする下屋屋
   根を有する組立住宅。
2. 【請求項２】請求項１記載の下屋屋根を有する組立住宅
   を組立てるに当たり、住宅ユニットの柱の中間部に屋根
   固定金具を予め工場で取り付けておくことを特徴とする
   下屋屋根を有する組立住宅の組立方法。