JPH08319928A - エンジン始動装置 - Google Patents
エンジン始動装置Info
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- JPH08319928A JPH08319928A JP7153819A JP15381995A JPH08319928A JP H08319928 A JPH08319928 A JP H08319928A JP 7153819 A JP7153819 A JP 7153819A JP 15381995 A JP15381995 A JP 15381995A JP H08319928 A JPH08319928 A JP H08319928A
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Abstract
リターンスプリングに摩耗や破損を生じる心配の無いよ
うに改良された同軸型のエンジン始動装置を提供する。 【構成】 電動機3で駆動される出力軸4に一方向クラ
ッチ5を介して結合したリングギヤ駆動用ピニオン6
と、ピニオンに軸方向変位を与えるための電磁装置9と
を有するエンジン始動装置の構成を、出力軸に対して一
方向クラッチをスプライン結合させ、スプライン結合し
た部分18の軸方向変位量を規定するためのストッパ2
0を出力軸に設け、スプライン結合した部分とストッパ
との間に、一方向クラッチを待機位置へ向けて付勢する
ためのスプリング21を設けたものとする
Description
し、特に電動機の回転軸とピニオンの摺動軸とピニオン
駆動用電磁装置とが同軸上に配置されたエンジン始動装
置に関するものである。
軸方向駆動されてエンジンのリングギヤに噛合するピニ
オンが、一方向クラッチ及びスプライン手段を介して出
力軸に結合することが一般的であり、このような構成の
同軸型始動装置が、特開平1−208564号公報に提
案されている。
された同軸形始動装置に於いては、ピニオンの突出位置
を規定するためのストッパが出力軸の先端に設けてあ
り、ストッパとピニオン間にピニオンを待機位置へ復帰
させるためのリターンスプリングが縮設されている。
ートポジションにすると、ピニオンが飛び出してリング
ギヤに噛合すると共に電動機が回転してエンジンを始動
するが、エンジンが自力回転を開始した途端にピニオン
はエンジンにて逆駆動されることになる。ここで出力軸
とピニオン間には一方向クラッチが設けてあり、これの
作用によってピニオンは空転するが、この際、電動気で
駆動される出力軸とエンジンに逆駆動されるピニオンと
の間に速度差が生じ、出力軸に設けたストッパ並びにリ
ターンスプリングとピニオンとの摺接部に摩耗を生じる
ことがある。
ターンスプリングが高速回転するピニオンと連れ回りす
ると、遠心力による拡径力がリターンスプリングに作用
するため、リターンスプリングが破損する心配がある。
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
ピニオンの突出限度を規定するストッパ及びリターンス
プリングに摩耗や破損を生じる心配の無いように改良さ
れた同軸型のエンジン始動装置を提供することにある。
明によれば、電動機と、電動機で駆動される出力軸と、
出力軸に一方向クラッチを介して結合したリングギヤ駆
動用ピニオンと、ピニオンに軸方向変位を与えるための
電磁装置とを有するエンジン始動装置の構成を、出力軸
に対して一方向クラッチをスプライン結合させ、スプラ
イン結合した部分の軸方向変位量を規定するためのスト
ッパを出力軸に設け、スプライン結合した部分とストッ
パとの間に、一方向クラッチを待機位置へ向けて付勢す
るためのスプリングを設けたものとすることによって達
成される。
る一方向クラッチの軸方向変位量、つまりピニオンの回
転速度に影響されない部分の軸方向位置を規定すること
でピニオンの突出位置を規定し得る。また、一方向クラ
ッチの出力軸との結合部にリターンスプリングの一端を
当接させ、出力軸に設けたストッパに他端を当接させた
ので、リターンスプリングはピニオンに接触せずに待機
位置へ向けての付勢力をピニオンに作用させることがで
きる。
に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
ン用始動装置としての減速機付スタータの全体図であ
り、中心線より上側は静止状態を、下側は通電状態を示
している。このスタータ1は、エンジンの始動に必要な
回転力を発生するものであり、遊星歯車式減速機2を備
えた電動機3と、減速機2を介して電動機3に連結され
た出力軸4と、出力軸4上に摺動自在に設けられた一方
向ローラクラッチ5及びピニオン6と、電動機3に対す
る電源供給路を開閉するスイッチユニット7と、スイッ
チユニット7の可動接点板8及びピニオン6を軸方向に
移動させるための電磁装置9とからなっている。
らなり、そのロータ軸10は、図に於ける右端がボトム
プレート11の中心に枢着され、図に於ける左端が、ロ
ータ軸10と同軸配置された出力軸4の右端の中心に枢
着されている。
2の内面に設けられている。この減速機2は、ロータ軸
10の出力軸4に対する支持部に隣接する位置に形成さ
れたサンギヤ13と、サンギヤ13に噛合した複数のプ
ラネタリギヤ14と、複数のプラネタリギヤ14が噛合
するべくトッププレート12の内周面に形成された内歯
リングギヤ15とからなっている。また、複数のプラネ
タリギヤ14を支持した支持板16が、トッププレート
12の中心に枢支された出力軸4の右端に結合されてい
る。
る固定ブラケットを兼ねるピニオンハウジング17が接
合されている。このピニオンハウジング17の左壁の内
面中心部に、出力軸4の左端が枢着されている。
ーラクラッチ5のクラッチアウタ18の内周部が、ヘリ
カルスプライン19を介して結合している。このクラッ
チアウタ18は、ヘリカルスプライン19による出力軸
4との結合部18aと、出力軸4の左端に抜け止め支持
されたストッパプレート20との間に縮設されたリター
ンスプリング21により、常時右方へ弾発付勢されてい
る。なお、リターンスプリング21は、クラッチアウタ
18の内周部に形成されたスリーブ状部分18bの内周
面と出力軸4の外周面との間に画成された空隙に巻装さ
れている。
ラッチ5のクラッチインナ22が、相対軸方向変位不能
に且つ相対回転可能に係合している。このクラッチイン
ナ22の左端の外周部には、エンジンのリングギヤ23
に噛合してエンジンを駆動するために、前記したピニオ
ン6が一体的に形成されている。このピニオン6が一体
形成されたクラッチインナ22は、回転自在に且つ軸方
向変位自在に出力軸4の左端部に嵌装されている。
磁性材で形成された出力軸4を外囲する励磁コイル24
が固設されている。この励磁コイル24は、出力軸4が
貫通する内向きフランジ25aを有するカップ状のホル
ダ25及びリング状円板26で構成されたヨークで囲ま
れている。そして励磁コイル24の内周面と出力軸4の
外周面との間の空隙には、磁性材で形成されたアーマチ
ュアアウタ27とアーマチュアインナ28とが、内外二
重に相対摺動自在に装着されている。これらアーマチュ
ア27・28の左端面は、ホルダ25の内向きフランジ
25aの中央部の内面と対向しており、内向きフランジ
25aの中央部が両アーマチュア27・28に対するポ
ールとなっている。
レート29と、電動機3のトッププレート12を貫通し
た連結ロッド30とを介し、電動機3の整流子部31に
隣接配置されたスイッチユニット7の可動接点板8に連
結されている。この可動接点板8は、連結ロッド30に
対して軸方向変位可能に取り付けられると共に、コイル
ばね32にて浮動的に支持されており、整流子部31の
周囲に設けられたブラシステー33に固設されたスイッ
チユニット7の固定接点板34に対し、接離移動可能に
なっている。またアーマチュアアウタ27は、励磁コイ
ル24のホルダ25に設けられた内向きフランジ25a
との間に縮設されたリターンスプリング35によって右
方へ常時弾発付勢されており、通常は接点間を開いた状
態で静止している。
タ18に設けられたリターンスプリング21の弾発力よ
り弱いばね力のコイルばね36をもって、トッププレー
ト12から左方へ常時弾発付勢されている。またアーマ
チュアインナ28には、その左端がクラッチインナ22
の右端に当接する非磁性材で形成されたシフタ部材37
が結合している。
設けられたコネクタ38(図2参照)を介し、図示され
ていないイグニッションスイッチに電気的に接続されて
いる。
は、図示されていないバッテリの陽極が電気的に接続さ
れ、スイッチユニット7の可動接点板8には、図2に併
せて示すように、一対の陽極ブラシ39に連結された一
対のピグテール40が、スポット溶接にて固着されてい
る。また一対の陽極ブラシ39と線対称位置に、一対の
陰極ブラシ41が設けられている。この陰極ブラシ41
のピグテール42は、後述のセンタプレート43に接続
され、かつピニオンハウジング17及び図示されていな
い車体を介してバッテリの陰極に接続されている。なお
スイッチユニット7は、一対の陽極ブラシ39に挟まれ
た空間に設けられている。
の間には、リング状の金属製センタープレート43が介
設されており、減速機2と電動機3との間を隔絶してい
る。このセンタープレート43の中心部には、その内周
面がロータ軸10の外周面と微小間隙をおいて対向する
円筒部43aが、整流子部31側へ向けて突出形成され
ている。この円筒部43aの遊端は、整流子部31の軸
線方向端面に形成された凹部31aに入り込み、減速機
2のグリスが整流子部31側へ漏洩することを防止して
いる。
に位置しており、ブラシステー33に固設された固定接
点板34および可動接点板8などの接点部は、ヨークと
してのモータケーシング44内に於いてブラシステー3
1とカバー45とで覆われており、スイッチユニット7
の接点部にブラシ粉が侵入することを防いでいる。
る。励磁コイル24に電流を加えない静止状態にあって
は、アーマチュアアウタ27はリターンスプリング35
に付勢されて右方へ一杯に移動しており、これに連結さ
れた可動接点板8は固定接点板34から離間している。
これと同時に、リターンスプリング21に付勢されたク
ラッチアウタ18が、ピニオン6と一体をなすクラッチ
インナ22、シフタ部材37及びアーマチュアインナ2
8を伴って右方へ一杯に移動しており、ピニオン6とリ
ングギヤ23との結合が断たれている。
ジションにすると、励磁コイル24に通電されてこれが
励磁される。するとアウタ・インナ両アーマチュア27
・28を磁束が通る磁路が形成され、アウタ・インナ両
アーマチュア27・28が左方へ移動する。この時、ホ
ルダ25の内向きフランジ25aの中央部(ポール)に
対してアーマチュアアウタ27側がより近接しているた
め、これがアーマチュアインナ28に先行して移動す
る。すると連結プレート29及び連結ロッド30を介し
て可動接点板8が左方へ移動し、固定接点板34に接触
する。これにより電動機3にバッテリの電力が供給さ
れ、ロータ軸10が回転する。ここでアーマチュアアウ
タ27のフルストロークに対して早めに可動接点板8が
固定接点板34に接触し、かつ可動接点板8が連結ロッ
ド30に対して軸方向変位可能に浮動支持されているの
で、コイルばね32の押圧力が両接点8・34間に加わ
ることになる。一方アーマチュアアウタ27は、これの
右端側に一体形成された外向きフランジ27aがリング
状円板26に当接したところで、これの左端面と内向き
フランジ25aの中央部との間に隙間を開けた状態で停
止する。
は、減速機2で減速されて出力軸4に伝達される。この
時、ヘリカルスプライン19を介して出力軸4に係合し
たクラッチアウタ18は、慣性抵抗で静止しようとする
ため、ヘリカルスプライン19の働きによる軸方向力が
クラッチアウタ18に加わり、クラッチアウタ18が左
方への移動を開始する。これと同時に、アーマチュアイ
ンナ28には励磁コイル24による左方への吸引力とコ
イルばね36の押圧力とが同時に作用しており、アーマ
チュアインナ28も左方への移動を開始する。しかして
この移動力も、シフタ部材37を介してクラッチアウタ
18に軸方向力として加わる。
ング21の付勢力に抗してクラッチアウタ18が左方へ
押し出され、クラッチアウタ18と一体的に結合したク
ラッチインナ22と一体のピニオン6も左方へ押し出さ
れる。そしてクラッチアウタ18がストッパプレート2
0に当接すると共に、リングギヤ23との正規噛み合い
位置にピニオン6が到達すると、出力軸4の回転力がリ
ングギヤ23に伝達されてエンジンが起動される。この
時、アーマチュアインナ28の左端面はホルダ25の内
向きフランジ25aの中央部に当接し、アーマチュアイ
ンナ28と一体的に移動したシフタ部材37の左端面と
クラッチアウタ18との間に微小な間隙が形成されてい
る。このように、ホルダ25の内向きフランジ25aの
中央部に当接することで、アーマチュアインナ28には
励磁コイル24の吸引力が最大に作用するので、リング
ギヤ23から抜け出す力がピニオン6に作用しても、ク
ラッチアウタ18の右方への移動をシフタ部材37を介
して阻止することとなり、リングギヤ23からのピニオ
ン6の抜け出しが防止される。
7・28を静止させておくのに要する電流は、アーマチ
ュア27・28を起動するのに要する電流に比して小さ
くて済む。即ち、上記のように、ヘリカルスプライン1
9による軸方向力を、ピニオン6を含む一方向ローラク
ラッチ5の起動力として利用することにより、励磁コイ
ル24の出力を低減し得るので、励磁コイル24をより
一層小径化することができる。なお、エンジンが起動し
てピニオン6の回転速度を上回ると、一方向ローラクラ
ッチ5の作用でピニオン6が空転する点については、従
来構成と全く同様である。
ラッチアウタ18に対するリターンスプリング21の付
勢力、並びにアーマチュアアウタ27に対するリターン
スプリング35の付勢力により、ピニオン6がリングギ
ヤ23から離脱すると共に、可動接点板8が固定接点板
34から離間して電動機3が停止する。
の突出位置を規定するためのストッパ並びにピニオンを
待機位置へ戻すためのリターンスプリングが、エンジン
にて逆駆動されるピニオンと相対回転するため、ピニオ
ンが空転すると、ストッパ並びにリターンスプリングと
ピニオンとが摺接して摩耗を生じることがあった。ま
た、高速で空転するピニオンにリターンスプリングが連
れ回りすることがあるため、遠心力によってリターンス
プリングが破損する心配があった。それが本発明によれ
ば、空転するピニオンと無関係な部分でピニオンの突出
位置を規定することができ、しかも、リターンスプリン
グをピニオンに接触しないようにすることができる。従
って、本発明により、ストッパ並びにリターンスプリン
グの耐久性を向上する上に多大な効果を奏することがで
きる。また上記実施例に示したように、クラッチの内側
にストッパ並びにリターンスプリングを配置することが
できるので、高いスペース効率が得られ、軸方向寸法の
より一層の短縮化にも効果的である。
の断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 電動機と、電動機で駆動される出力軸
と、出力軸に一方向クラッチを介して結合したリングギ
ヤ駆動用ピニオンと、ピニオンに軸方向変位を与えるた
めの電磁装置とを有するエンジン始動装置であって、 前記一方向クラッチを、前記出力軸に対してスプライン
結合させ、 該スプライン結合した部分の軸方向変位量を規定するた
めのストッパを前記出力軸に設け、 前記スプライン結合した部分と前記ストッパとの間に、
前記一方向クラッチを待機位置へ向けて付勢するための
スプリングを設けたことを特徴とするエンジン始動装
置。
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