JPH08319401A - ポリフタルアミド樹脂配合物 - Google Patents

ポリフタルアミド樹脂配合物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融粘度を低下させることによって改良され
た加工性を備えたポリフタルアミド樹脂配合物を提供す
る。 【解決手段】 0.1−約2重量%のアルカリ金属ハロ
ゲン化物を含有するポリフタルアミド配合物は著しく低
い溶融粘度を有し、必要量のアルカリ金属ハロゲン化物
を含有する充填および無充填樹脂配合物は熱的手段でよ
り容易に加工される。銅含有安定剤および所望により相
乗剤ポリオレフィンを用いて安定化した場合、配合物は
実質的に改良された乾熱安定性を示し、特に空気中で高
温に長期間暴露されることを意図した用途に用いる熱安
定化溶融紡糸ポリフタルアミド繊維の製造に有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 本発明は、改良された加工性を備えたポリフタルアミド
樹脂配合物、より詳細には溶融粘度の低下したポリフタ
ルアミド樹脂配合物、およびポリフタルアミド樹脂の溶
融粘度を低下させる方法に関するものである。
【0002】ポリフタルアミドは一般にバランスのとれ
た熱的特性、強度特性および剛性を示し、このためそれ
らは多くの用途に適したものとなり、それらの樹脂は化
学的および熱的攻撃に対する抵抗性が要求される用途に
とって特に関心がもたれる。ポリフタルアミド樹脂、た
とえば少なくとも約50モル%の脂肪族テレフタルアミ
ド単位を含む結晶質および半結晶質コポリフタルアミド
がそれらの特に良好な熱的特性により知られており、こ
れらの樹脂は耐熱特性が望まれる用途に受容されること
が認められた。しかしそれらのポリフタルアミドは比較
的高い、たとえば約290℃以上の融点、および高い溶
融粘度をもつ場合があり、分解温度がそれらの融点より
大幅に高くはない;従ってこれらのポリフタルアミドを
効果的に溶融加工するための要件は極めて厳密かつ複雑
である。溶融粘度の高いこれらの樹脂は特にフィラメン
トに加工するのが困難である。たとえば一般的な溶融紡
糸操作は溶融粘度の高い樹脂に著しい熱応力を及ぼす。
複雑な異形品の押出しならびにチューブおよびパイプの
押出しも、特に充填剤入り樹脂を使用する場合、溶融粘
度の高い樹脂を高剪断状態で熱応力下に置くことを要求
する操作である。射出成形操作において、特に大型また
は複雑な部品を成形する場合、型に効果的に充填するに
は樹脂粘度を低下させる必要があり、これは一般に加熱
された型ならびに高い素材温度およびダイ温度を用いる
ことにより達成される。このような操作において加工し
た場合、樹脂の分解が重大な問題となり、従って多くの
用途に対するポリフタルアミドの受容性を制限する可能
性がある。
【0003】これに対し周知の脂肪族ポリアミドは大部
分が比較的低い温度で溶融し、これらの樹脂の溶融安定
性は熱加工にとって極めて好適である。たとえばポリヘ
キサメチレンアジポアミド、すなわちナイロン66は約
260−265℃で溶融し、低い溶融粘度をもち、従っ
て一般に高融点ポリフタルアミド樹脂よりはるかに容易
に熱加工される。場合により脂肪族ポリアミドは受容し
得ないほど低い溶融粘度をもち、特にホットメルト強度
が必要である場合、たとえば溶融紡糸および押出し操作
を行う際には、熱加工するのが困難なことすらある。そ
れらの樹脂の溶融粘度をより溶融加工に適した水準にま
で高める添加物または加工助剤を使用することが当技術
分野で提唱された。
【0004】従ってポリフタルアミド樹脂の加工性を改
良するために、かつ繊維の溶融紡糸を意図する場合に商
業的により広く受容されるために、ポリフタルアミド樹
脂の溶融粘度を低下させる方法が要望されている。
【0005】ポリアミド繊維−−糸およびフィラメント
を含む−−は、一般に当技術分野で周知の、文献記載さ
れている方法で溶融紡糸することにより製造される。そ
れらの溶融紡糸操作の大部分において、ゲルおよび他の
分解生成物を含めた、繊維を弱める粒状物質を除去する
ために、濾過手段、たとえばサンドパックを用いる。高
い溶融粘度はそれらの装置を通過する樹脂の流れを妨
げ、背圧を実質的に高め、樹脂に付加的な熱応力を付与
し、それらの樹脂の紡糸および押出しの困難さをさらに
付加する。
【0006】樹脂を熱酸化的環境への暴露による劣化に
対して安定化する技術は十分に発展しており、加工中お
よび使用中における脂肪族ポリアミドの耐熱酸化性を改
良するための多数の添加物が知られている。しかし耐熱
樹脂、たとえばポリフタルアミドは分解温度に極めて接
近した温度での加工を必要とするので、これらの樹脂に
おいて適切な安定化を達成するのは脂肪族ナイロンの場
合より困難である。
【0007】従って当技術分野では耐熱樹脂、たとえば
ポリフタルアミドの熱分解を避けるためのより良い方法
が依然として要望されている。これらの目的のために極
めて多数の安定剤パッケージが示されているが、熱加
工、特に溶融紡糸に際して樹脂に付与される機械的応力
および熱応力を低下させることについては、さほど努力
がなされていない。ポリフタルアミド樹脂の溶融粘度を
低下させる方法があれば、当技術分野に重要な改良を提
供し、樹脂を迅速に、より低い剪断状態で加工すること
が可能になり、かつより低い加工温度の採用が可能にな
るであろう。
【0008】発明の概要 本発明は、ポリフタルアミドに溶融加工前にアルカリ金
属ハロゲン化物を配合することによりポリフタルアミド
樹脂の溶融粘度を低下させる方法、および溶融加工操作
に際して普通に遭遇する温度における溶融粘度を低下さ
せたポリフタルアミド樹脂配合物を対象とする。本発明
は、ポリフタルアミドの溶融粘度を低下させるのに十分
な量のアルカリ金属ハロゲン化物を含有するポリフタル
アミド組成物をも対象とする。
【0009】本発明の教示によるポリフタルアミド配合
物はフィラメントおよび糸の製造に特に有用であり、他
の場合に一般的な熱安定剤を含有させることにより安定
化した場合、これらの配合物は改良された熱安定性を示
す。従って本発明は、ポリフタルアミド、特定の安定
剤、およびアルカリ金属ハロゲン化物を含む、ポリフタ
ルアミドフィラメントの溶融紡糸に特に適した安定化さ
れた組成物、ならびに熱に長時間暴露することを意図し
た用途に使用するのに特に望ましい、改良された熱安定
性を備えたそれらの配合物を含むポリフタルアミドフィ
ラメントをも意図する。
【0010】発明の詳細な記述 本発明のポリフタルアミド配合物は、ポリフタルアミド
および溶融粘度を低下させるのに十分な量のアルカリ金
属塩を含む。
【0011】本発明の実施に有用なポリフタルアミドに
は、高い加工温度を必要とし、従って劣化なしに溶融加
工するのが困難である種々の線状耐熱ポリフタルアミド
およびその芳香族−脂肪族コポリマー類似体が含まれ
る。特に好ましいものは、脂肪族ジアミンのテレフタル
アミドを含む結晶質および半結晶質耐熱コポリフタルア
ミド、ならびにさらに付加的なジアミド部分を含有する
そのコポリマーである。好ましいコポリマーには、少な
くとも50モル%のテレフタルアミド単位、および少な
くとも1種の付加的な脂肪族ジアミンのジアミドを含有
するものが含まれる。ポリフタルアミドの脂肪族ジアミ
ン成分は、1種または2種以上の非環式または脂環式の
2−C12脂肪族ジアミン、たとえばヘキサメチレンジ
アミンなどであり、これにはその炭化水素部分に1また
は2以上のC1−C4アルキル置換基を有するジアミンが
含まれる。コポリフタルアミドについては、付加的なジ
アミド成分は芳香族ジアミド、たとえばイソフタルアミ
ド、ナフタレンジカルボン酸ジアミドなど、およびC4
−C12非環式または脂環式炭素環式ジアミド、たとえば
アジポアミド、セバカミド、シクロヘキサンジカルボン
酸ジアミドなどから選ばれるであろう。
【0012】より詳細には、本発明の組成物のポリフタ
ルアミド成分は少なくとも約50モル%の反復脂肪族ジ
アミン−テレフタルアミド単位を含む結晶性ポリアミド
であり、これらはさらに次式で表されると述べることが
できる:
【化6】 式中のRは少なくとも1種の脂肪族ヒドロカルビル基を
含む。
【0013】好ましくは上記式中の脂肪族基Rは、約4
−約14個の炭素原子を有する少なくとも1種の直鎖、
分枝鎖または環式の、置換または非置換脂肪族基を含
む。これらの基が好ましい理由は、これらを含むポリフ
タルアミドが良好な結晶性、ならびに望ましい耐熱性な
らびに融解温度および熱分解温度を示し、このため本発
明組成物の改質成分を含有させることによってそれらが
溶融加工に好適なものとなるからである。適切な脂肪族
基の具体例には、テトラメチレン、ヘキサメチレン、ド
デカメチレンなど、ならびにそれらのアルキル置換類似
体、たとえば2−メチルペンタメチレン、2,4−ジメ
チルヘキサメチレン、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンなど、および環式類似体、たとえばp−シクロヘ
キシルなどが含まれる。極めて好ましくは式中のRは、
単独の、または炭素原子4−14個の他の脂肪族基との
混合物としてのヘキサメチレン基からなる。
【0014】ポリフタルアミド成分は、その高いテレフ
タルアミド単位含量の結果として、少なくとも約270
℃の融点をもつ。好ましいポリフタルアミド成分は約2
90−約330℃で融解するものである。これらは特に
望ましい熱的特性を示し、より高い融点をもつポリフタ
ルアミドより容易に加工されるからである。
【0015】本発明組成物のポリフタルアミド成分は、
前記の反復単位の一部であって、ただし基Rが1または
2以上の他の種類の2価ヒドロカルビル基、たとえば置
換または非置換芳香族基で置換されたものを含むことも
できる。このような他の基の具体例には、m−フェニレ
ン、p−フェニレン、m−キシリレン、p−キシリレ
ン、オキシビス−フェニレンおよびメチレンビス−フェ
ニレンが含まれる。このような他の基が存在する場合、
その割合はポリフタルアミド成分の望ましい特性、たと
えば強度、熱的特性および溶融加工性に不都合な作用を
及ぼすほど大きくてはならない。好ましくはポリフタル
アミド成分の反復単位のうち約30モル%以下がこのよ
うな他の基を含む。
【0016】ポリフタルアミドは、前記式で表されるテ
レフタルアミド単位のほかにさらに1または2以上の他
のカルボンアミド単位を含むことができ、これには下記
のものが含まれる:脂肪族ジアミド単位、たとえばヘキ
サメチレンアジポアミド、ヘキサメチレンセバカミド、
ヘキサメチレンアゼレアミド、ヘキサメチレンドデカメ
チルアミド、ヘキサメチレンシクロヘキサンジカルボキ
シルアミド、ドデカメチレンアジポアミド、およびラク
タム、たとえばカプロラクタムから誘導される単位;芳
香族ジアミド単位、たとえばm−キシリレンイソフタル
アミド、p−キシリレンイソフタルアミド、オキシビス
フェニレンイソフタルアミドなど;および脂肪族−芳香
族ジアミド単位、たとえばヘキサメチレンイソフタルア
ミド、ヘキサメチレン2,6−ナフタレンジカルボキシ
ルアミド、m−キシリレンアジポアミド、ヘプタメチレ
ンイソフタルアミド、ドデカメチレンイソフタルアミ
ド、m−フェニレンアジポアミドなど。このような付加
的カルボンアミド単位のうち好ましいものは、ヘキサメ
チレンアジポアミド、ヘキサメチレンイソフタルアミド
およびカプロラクタム単位、ならびにその組み合わせで
ある。
【0017】ポリフタルアミド組成物中におけるこのよ
うな他のカルボンアミド単位の割合は、本発明組成物の
加工性または望ましい特性に不都合な作用を及ぼすほど
であってはならない。結晶性ならびに望ましい強度およ
び熱的特性を保証するために、一般にポリフタルアミド
組成物のカルボンアミド部分の少なくとも約50モル%
は前記式に対応する脂肪族ジアミンテレフタルアミド単
位により供給される。良好な特性を達成し、かつポリフ
タルアミド成分および改質成分の溶融加工適合性を保証
するために、より好ましくはそれらの部分の約55−約
90モル%はこのような単位により供給される。
【0018】本発明組成物の好ましいポリフタルアミド
成分は、下記の式A、BおよびCに対応する反復単位を
約50−約100モル%のA、0−約35モル%のB、
および約0−約50モル%のCの割合で含む、迅速また
は中程度(intermediate)の結晶速度をもつ半結晶質ポ
リフタルアミドを含む。
【0019】
【化7】
【化8】
【化9】 上記式において、Rは前記のものであり、ヘキサメチレ
ンが極めて好ましい。前記と同様にRは、炭素原子4−
14個の脂肪族基の混合物を表すこともできる。
【0020】それらのポリフタルアミドのうち特に好ま
しいものは、約300−約350℃の融点、約90−約
130℃のガラス転移温度(Tg)、および一般に約
0.75−約1.4dl/gの対数粘度数(inherent v
iscosity)(成形された部品の特性および成形の容易さ
の点から約0.9−約1.25dl/gが好ましい)を
有するポリフタルアミドである。多数の適切なポリフタ
ルアミドが当技術分野で周知であり、文献記載されてお
り、それには単位A、BおよびCを55:5:45、6
5:25:10、60:30:10、および55:3
5:10のモル比で含むものが含まれ、それらのポリフ
タルアミドの多くは市販されている。それらのポリフタ
ルアミドのうち特に好ましいものは、前記式においてR
がヘキサメチレンを含むものである。前記の単位A、B
およびCのうち少なくとも2つを含むポリフタルアミ
ド、たとえばそれらの単位を65:35:0、50:
0:50、55:0:45、60:0:40、および7
5:0:25のモル比で含むものも当技術分野で知られ
ており、これらのポリフタルアミドも本発明の目的に適
切である。同様に本発明の組成物に用いるのに適切なも
のは、約70−99:30−1のモル比のテレフタル酸
およびイソフタル酸化合物を基礎とするポリフタルアミ
ド、特にジアミン成分がヘキサメチレンジアミンを含む
ものである。
【0021】ポリフタルアミドの分子量は本発明の実施
にとって特に重要ではないが、繊維およびフィラメント
用としては一般に繊維用ポリフタルアミドが好ましいで
あろう。それらの樹脂はさらに、60/40のフェノー
ル/テトラクロロエチレン(TCE)混合物中、30℃
において0.4g/dlの濃度で測定した場合に約0.
7より高い、好ましくは約0.8より高い対数粘度数を
有するものと述べることができる。これらの組成物中に
使用するのに適したポリフタルアミド成分の分子量につ
いては特に上限はないが、樹脂は溶融加工性でなければ
ならない。極めて高い分子量のポリフタルアミド、すな
わち約1.5よりはるかに高く、2.0以上の対数粘度
数をもつものは、本発明に従ってアルカリ金属塩と組み
合わせた場合ですら、溶融紡糸操作において熱加工する
のが極めて困難な可能性があり、従ってそれらの樹脂は
好ましくないであろう。
【0022】一般に多くの高温用途に特に望ましいと考
えられているポリフタルアミドは結晶質または結晶性で
ある。テレフタルアミド単位を含む多様なポリフタルア
ミドがこれらの目的に用いるものとして当技術分野で知
られており、ヘキサメチレンテレフタルアミド単位およ
びヘキサメチレンアジポアミド単位の組み合わせを含む
結晶質および半結晶質コポリフタルアミド(所望により
ヘキサメチレンイソフタルアミド単位を含有する)も周
知である。本発明の目的に特に望ましいものは、少なく
とも50モル%のヘキサメチレンテレフタルアミド単位
を含み、残部がヘキサメチレンアジポアミド単位、また
はそれと最高約30モル%のヘキサメチレンイソフタル
アミド単位との混合物であるコポリフタルアミドであ
る。同様に有用なものは、2−メチル−1,5−ペンタ
メチレンテレフタルアミド単位を、所望により1種また
は2種以上の他の脂肪族テレフタルアミド単位、たとえ
ばヘキサメチレンテレフタルアミドと組み合わせたもの
を含む、周知の結晶性ポリフタルアミドである。好まし
いものとして本明細書に記載したものを含めた多様なコ
ポリフタルアミドは業者から容易に入手することがで
き、それらの製造方法も当技術分野で、たとえば米国特
許第4,603,166、4,831,108、5,1
12,685および4,163,101号明細書、なら
びに欧州特許出願第309,095号明細書に十分に記
載されており;これらの特許および特許出願明細書の教
示は参考として本明細書に包含されるものとする。
【0023】本発明によりポリフタルアミドの溶融粘度
を低下させるために用いられるアルカリ金属塩は、好ま
しくはアルカリ金属ハロゲン化物よりなる群から選ば
れ、より好ましくはその塩化物、臭化物およびヨウ化物
塩から選ばれるであろう。塩化リチウムおよび臭化リチ
ウムが、溶融加工操作により加工される配合物にポリフ
タルアミドと組み合わせて用いるものとして特に好まし
いであろう。塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチ
ウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウムまたはヨウ化ナ
トリウムを、熱安定剤、たとえば周知のヨウ化銅/ヨウ
化カリウム熱安定剤と組み合わせたものが、フィラメン
トおよび糸に用いる熱安定化ポリフタルアミド配合物を
得るために特に有用であることが見出された。アルカリ
金属の他の塩類もポリフタルアミドと組み合わせた場合
に有効であることが証明され、これらも本発明の実施の
際して使用しうることは理解されるであろう。しかしあ
る種のアルカリ金属塩、たとえば特定のフッ化物塩は毒
性が高い場合があり、また他のもの、たとえば炭酸塩、
亜硫酸塩、酢酸塩などは不安定であって加工に際して分
解するか、またはポリマー成分もしくは得られる組成物
の特性に対して有害な他の形で反応する場合があること
が当業者には自明であり;従ってそれらの塩類は好まし
くないであろう。
【0024】一般に本発明のポリフタルアミド配合物は
ポリフタルアミドおよび塩類の合計重量に対して約0.
2−約2.0重量%のアルカリ金属塩を含むであろう。
これより多量の塩類も溶融粘度を低下させるために有効
であろうが、一般に最大効果は0.5−約1重量%にお
いて生じ、約2重量%より高い水準においては通常はそ
れ以上の粘度低下はほとんど見られない。約0.2重量
%未満の水準では粘度に対する効果が著しく小さくな
り、従ってこれらの少ない量は好ましくないであろう。
アルカリ金属ハロゲン化物をこれらの範囲でポリフタル
アミド樹脂に添加すると、同一の温度および剪断速度に
おいて比較した場合、配合物の溶融粘度を純粋なポリフ
タルアミド樹脂の溶融粘度より25−60%低下させる
ことが認められる。粘度に対する効果は、観察される溶
融粘度が高い場合、低剪断速度、一般に50−100s
ec-1の速度において、最も顕著であろう。
【0025】アルカリ金属塩の添加により生じる溶融粘
度低下は、溶融紡糸操作に対する背圧の上昇を測定する
ことによっても観察されるであろう。一般に、純粋なポ
リフタルアミド樹脂については約2時間の紡糸で背圧が
倍加することが観察されるであろう;アルカリ金属塩を
含有する組成物については2時間後にわずか約10%の
背圧上昇が起こるにすぎない。
【0026】多くの用途について繊維状のポリフタルア
ミドをさらに、たとえば繊維に結晶性を発現させるため
に通常は高温で実施される延伸操作などにより熱処理す
ることができる。工業的な繊維の用途、たとえばドライ
ヤーフェルトなどに用いられるフィラメントおよび糸
は、高温環境に対する長期暴露にも耐えることができな
ければならない。従って良好な特性を達成するためには
良好な熱安定性が極めて重要である。
【0027】熱酸化性環境への暴露による劣化に対して
樹脂を安定化する技術は十分に発展している。加工中お
よび使用中の両方におけるポリアミドの耐熱酸化性を改
良するために多数の添加物が提示された。たとえば大部
分の加工に必要な短期間の熱安定性は、ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤、たとえばジ−t−ブチルクレゾー
ルおよび誘導体を含むポリアミド配合物を用いることに
より実現しうる。糸が酸化性環境に長期間暴露される工
業的な糸の用途およびこれに類する用途にとっては、加
工後に添加物がそれらの有効性を保持することも重要で
ある。
【0028】ハロゲン化銅(I)およびアルカリ金属ハ
ロゲン化物を含む安定剤組成物がポリアミドと共に用い
るものとして当技術分野で報告されており;銅塩および
ジアミンを含む錯体化合物の使用も、ポリアミドフィラ
メントにつき用いるものとして示されている。固体フタ
ル酸銅(I)およびヨウ化カリウムの分散液が銅約60
ppmに相当する水準で、ナイロン6,6および少量の
ヘキサメチレンイソフタルアミドを含むコポリマーを含
むナイロン6,6フィラメントを安定化するために用い
られている。これらの安定剤の銅成分が固体である限
り、繊維強度の損失を最小限に抑えるために安定剤は低
水準で使用され、かつ樹脂中に十分に分散されるであろ
う。ハロゲン化銅、アルカリ金属ハロゲン化物およびリ
ン化合物の組み合わせを含む熱安定剤が成形用ポリアミ
ド樹脂などに用いるために採用されている。
【0029】本発明による配合物は、純粋なポリフタル
アミドと比較して改良された熱安定性を備えている。銅
を含有する安定剤と組み合わせて用いた場合、ポリフタ
ルアミドおよびアルカリ金属塩を含むフィラメントの乾
熱安定性(dry heat stability)は、アルカリ金属塩を
添加しない銅安定化組成物より実質的に改良される。当
技術分野で知られており、かつポリアミドの安定化に広
く用いられている銅含有安定剤のうち、ヨウ化銅(I)
およびヨウ化カリウムを含むものが乾熱安定性を備えた
ポリフタルアミドを得るために特に有用である。安定剤
の使用量は、一般にヨウ化銅(I)およびヨウ化カリウ
ムを重量比約2.5−約10、極めて好ましくは約8−
約10で用いて、銅の水準約50−約1000ppmを
与えるように選ばれる。一般に、安定化されたポリアミ
ドフィラメント中の銅化合物およびヨウ化カリウムの合
計重量は、ポリフタルアミドおよび安定剤の合計重量に
対して約0.01−約2.5重量%、好ましくは約0.
1−約1.5重量%である。これらの安定化された配合
物に対して約0.2−約2重量%の水準のアルカリ金属
ハロゲン化物の添加が配合物の熱安定性を高めることが
認められた。
【0030】本発明のポリフタルアミド配合物は、加工
技術分野で周知であって広く用いられている多様なプロ
セスおよび方法のうち任意のもの、たとえば繊維の溶融
紡糸、シートもしくはフィルムの押出しを用いて、繊
維、糸、フィルム、シートその他の形状に成形すること
ができ、あるいは一般的な強化繊維および充填剤と組み
合わせて複合もしくは積層構造体のマトリックス材料も
しくはバインダーとして、または改良された溶融加工性
を備えた充填剤入り成形用樹脂配合物を提供する際に使
用しうる。
【0031】本発明を以下の実施例に関連してさらに記
述するが、それらは説明のためのものであって限定では
ないと解すべきである。
【0032】実施例 以下の材料および配合物を実施例に使用する:PPA−1 :ヘキサメチレンテレフタルアミド−イソフ
タルアミド−アジポアミドターポリマー、モル比65:
25:10、対数粘度数0.85dl/g(30℃で6
0/40のフェノール/TCE混合物中において0.4
g/dlの濃度で測定)PPA− 2:ヘキサメチレンテレフタルアミド−アジポ
アミドコポリマー、モル比65:35、対数粘度数0.
97dl/g(30℃で60/40のフェノール/TC
E混合物中において0.4g/dlの濃度で測定)PPA−3 :ヘキサメチレンテレフタルアミド−イソフ
タルアミド−アジポアミドターポリマー、モル比50:
5:45、対数粘度数0.92dl/g(30℃で60
/40のフェノール/TCE混合物中において0.4g
/dlの濃度で測定)。
【0033】以下の実施例のプロセスおよび方法は、押
出し配合および射出成形操作ならびにフィラメントおよ
び糸の溶融紡糸に慣用されるプロセスおよび方法である
と、一般に当業者により認識されるであろう。対照とし
て用いられる市販樹脂の試験片は本発明による実施例に
用いたものと実質的に同一のプロセスおよび条件を用い
て製造および試験された;試験結果は異なる装置により
異なる加工条件下で加工された市販材料に関する公表デ
ータと相異する可能性がある。
【0034】実施例1−4および比較例A.配合物を表
1にまとめる。ポリフタルアミドIおよび指示された量
の臭化リチウムのドライブレンドを、中程度の圧縮比の
混合スクリューを備えた25.4mm(1インチ)のZ
SK−30二軸スクリュー押出し機によりスクリュー速
度300rpmで押出し配合した。押出しに際しての押
出し機帯域温度は一般に260−約335℃であり、溶
融温度約319℃およびダイ温度320℃を用いた。押
出し量は約14kg/時(30lbs/時)であった。
冷却したストランド状押出し品を採集し、流動試験に用
いた。
【0035】溶融粘度データをカイエネス(Kayen
ess)流動計により剪断速度50−2500sec-1
にわたって求めた。溶融時間を300秒に設定し、32
5℃の試験温度を用いた。
【0036】組成および試験データを表1にまとめる。
【0037】
【表1】 注釈:*I.V.=極限粘度数(intrinsic viscosit
y)、流動試験の前および後に測定。
【0038】0.1−0.2重量%程度の少量のハロゲ
ン化リチウムが、325℃および低い剪断(50−10
0sec-1)において測定した場合にポリフタルアミド
樹脂の溶融粘度を20%も低下させることが明らかであ
る。0.5重量%を含有する配合物については、溶融粘
度の低下はよりいっそう大きく、この場合も低い剪断に
おいて測定して約40%のオーダーである。
【0039】脂肪族ナイロン、たとえばナイロン6に、
融点を降下させるために塩化リチウムまたは臭化リチウ
ムを添加することは知られている。しかし2−4重量%
のアルカリ金属ハロゲン化物の水準では、それらの脂肪
族ポリアミドの溶融粘度は上昇する。塩化リチウムの添
加はナイロン6の溶融粘度を約2倍上昇させることが当
技術分野で示されており、臭化リチウムについては溶融
粘度が約10倍上昇すると当技術分野で報告されてい
る。従ってそれらの塩がポリフタルアミドの溶融粘度挙
動に及ぼす作用は脂肪族ナイロンにつき観察されたもの
と正反対であり、予想外である。
【0040】溶融紡糸操作を実施するに際しては、紡糸
前に溶融樹脂から粒状物質およびゲルを除去するために
フィルターパック、たとえばサンドパックが一般に用い
られる。以下の実施例においては、サンドパックを備え
た一般的な溶融紡糸装置を用いてポリフタルアミド樹脂
配合物を溶融紡糸し、背圧の上昇を2時間にわたって比
較する。
【0041】実施例5および比較例B.ポリフタルアミ
ドIおよび0.5重量%の臭化リチウムをドライブレン
ドし、中程度の圧縮比の混合スクリューおよび直径2.
8mmの孔をもつ4孔ダイを備えた25.4mm(1イ
ンチ)の一軸スクリュー押出し機により押出し配合およ
び溶融紡糸した。押出しに際しての押出し機帯域温度は
一般に300−約325℃であり、溶融温度約325℃
およびダイ温度310℃を用いた。処理する個々のポリ
フタルアミドの融点に応じて温度はわずかに変動した。
押出し量は72cc/分であった。エアオーブン温度約
193℃(380°F)、約221℃(430°F)お
よび約260℃(500°F)を用いた3段階で4本の
フィラメントを延伸し、延伸比4.08を得た。最終フ
ィラメント直径は約0.6mmであった。
【0042】比較のために、ポリフタルアミド樹脂を単
独で同一装置により実質的に同一の条件下で溶融紡糸し
て、比較例Bを得た。
【0043】
【表2】 より重要なことは、紡糸条件の変動を制御するための安
定な背圧が確立され、これによってより均質な繊維が製
造されることである。臭化リチウムを含有する配合物
(実施例5)の背圧が実質的に安定であり、ほぼ2時間
の操作後にわずか約690kPa(約100psi)上
昇したにすぎないことが分かるであろう。対照配合物
(比較例B)については、背圧が経時的に上昇し、約1
時間後には実施例5のものに一致し、約100分間の操
作後には約4480kPa(650psi)も上昇し、
実施例5のものよりはるかに高い水準に達した。
【0044】銅系安定剤をポリフタルアミドに添加する
と、熱安定性が実質的に改良される。以下の各実施例に
おいて、種々の水準の官能化−高密度ポリエチレン(H
DPE−f)を含む指示されたポリフタルアミド配合物
を溶融紡糸し、実施例6−16および比較例C−Fのフ
ィラメントの熱安定性を、約177℃(350°F)の
エアオーブン内で1−28日間老化させたのちの繊維試
料の引張り試験により測定した。組成および試験データ
を表3にまとめる。
【0045】
【表3】 注釈:各ポリマーは重量比10/1のKI/Cu(Cu
濃度500ppmとなる)(本文参照)、ならびに0.
1重量%のステアリン酸マグネシウムおよび0.1重量
%のPTFEを含有する。
【0046】これらのデータから、銅系安定剤単独では
溶融押出しに際してポリフタルアミドを安定化するのに
有効でないことが明らかであろう(比較例C)。ポリオ
レフィンの添加は安定性を相乗的に高める(比較例
D)。しかしさらにLiBrを添加すると−−相乗剤ポ
リオレフィンを添加せずに(実施例6)、または相乗剤
を添加して(実施例7および8)−−、熱安定性がさら
に改良される。この改良は他のポリフタルアミドについ
ても(実施例9と比較例Eを対比されたい)、他のアル
カリ金属についても(実施例11−16を参照された
い)見られる。ただしアルカリ金属ハロゲン化物の添加
により実現される熱安定性の改良は、相乗剤ポリオレフ
ィンを含有する配合物に関して必ずしもすべてのポリフ
タルアミド樹脂につき有意であるとは限らない。比較例
Fおよび実施例10を参照されたい。
【0047】従って本発明は、ポリフタルアミドにポリ
フタルアミドの溶融粘度を低下させるのに十分なアルカ
リ金属ハロゲン化物、好ましくは0.1−約2重量%の
アルカリ金属ハロゲン化物を配合することを含む、ポリ
フタルアミド樹脂の粘度低下法、ならびに約99.9−
約98重量%のポリフタルアミドおよびこれに対応して
約0.1−約2重量%のアルカリ金属ハロゲン化物を含
む、溶融加工操作に際して普通に遭遇する温度でより低
い溶融粘度を有するポリフタルアミド樹脂配合物である
ことが分かるであろう。本発明によるポリフタルアミド
樹脂配合物には、所望により相乗剤ポリオレフィンを含
む、熱安定剤ヨウ化銅/ヨウ化カリウムをさらに配合し
て、改良された熱安定性を備えた、特に高温に長期間暴
露される環境で用いることを意図した溶融紡糸ポリフタ
ルアミド繊維の製造に適した組成物を提供することがで
きる。
【0048】以上に提示した具体的態様により本発明に
つき記述および説明したが、樹脂配合および複合材料加
工技術分野の当業者にはさらに他の態様および変更が自
明であろう。たとえば薄膜、特に糸、トウまたは織物な
どの形成に際してステープルファイバー用のスリットフ
ィルムの製造に用いるためのフィルムの溶融押出しは、
多くがフィラメントの溶融紡糸と同じ考えで実施するこ
とができる。鉱物質の充填剤または繊維強化材、たとえ
ばガラス繊維または炭素繊維などを含有する充填剤入り
ポリフタルアミド配合物は特に加工が困難であり、溶融
粘度を低下させるために本発明に従ってアルカリ金属ハ
ロゲン化物を添加すると、加工性を著しく改良すること
ができる。さらに、樹脂配合技術分野の慣例に従って、
本発明の改良樹脂の配合に際して熱および光安定剤、顔
料、色素、潤滑剤、加工助剤なども使用しうることは自
明であろう。これらおよび他のこのような変更および修
正も本発明の範囲に包含されると考えられ、本発明は請
求の範囲の記載によってのみ定められる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構造式により表されるテレフタル
    アミド単位: 【化1】 (式中のRは約4−約14個の炭素原子を有する少なく
    とも1種の脂肪族ヒドロカルビル基を含む)を少なくと
    も50モル%含むポリフタルアミド、ならびにアルカリ
    金属塩化物、アルカリ金属臭化物およびアルカリ金属ヨ
    ウ化物よりなる群から選ばれるアルカリ金属ハロゲン化
    物を、ポリフタルアミドおよびアルカリ金属ハロゲン化
    物の合計重量に対して約0.1−約2.0重量%含有す
    るポリフタルアミド組成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属ハロゲン化物が塩化リチウ
    ム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化ナトリウム、
    臭化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムよりなる群から
    選ばれる、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、ヨウ化銅(I)およびヨウ化カ
    リウムを含む銅含有安定剤を含有する、請求項1に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、ヨウ化銅(I)およびヨウ化カ
    リウムを含む銅含有安定剤をKI/CuI重量比約2.
    5−約10で、ならびに官能化ポリエチレン、官能化ポ
    リプロピレン、官能化SEBSポリマーおよび官能化ポ
    リエチレン−プロピレン−ジエンモノマーターポリマー
    よりなる群から選ばれる官能化ポリオレフィンを含有す
    る、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 ポリフタルアミドが下記の構造式により
    表される単位: 【化2】 【化3】 【化4】 (式中のRは少なくとも1種の脂肪族ヒドロカルビル基
    を含む)を含み、単位A:B:Cのモル比が100−5
    0:0−35:0−50である、請求項1に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 下記の構造式により表されるテレフタル
    アミド単位: 【化5】 (式中のRは約4−約14個の炭素原子を有する少なく
    とも1種の脂肪族ヒドロカルビル基を含む)を少なくと
    も50モル%含むポリフタルアミドを含有する樹脂組成
    物の溶融粘度を低下させる方法であって:樹脂組成物
    に、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物およびア
    ルカリ金属ヨウ化物よりなる群から選ばれるアルカリ金
    属ハロゲン化物を、ポリフタルアミドおよびアルカリ金
    属ハロゲン化物の合計重量に対して0.1−約2重量%
    配合する工程を含む方法。
  7. 【請求項7】 樹脂組成物がさらに、ヨウ化銅(I)お
    よびヨウ化カリウムを含む銅含有安定剤をKI/CuI
    重量比約2.5−約10で、ならびに官能化ポリエチレ
    ン、官能化ポリプロピレン、官能化SEBSポリマーお
    よび官能化ポリエチレン−プロピレン−ジエンモノマー
    ターポリマーよりなる群から選ばれる官能化ポリオレフ
    ィンを含有する、請求項6に記載の方法。
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