JPH08318115A - フィルター、フィルターカートリッジおよびフィルター用不織布の製造方法 - Google Patents

フィルター、フィルターカートリッジおよびフィルター用不織布の製造方法

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JPH08318115A
JPH08318115A JP12805595A JP12805595A JPH08318115A JP H08318115 A JPH08318115 A JP H08318115A JP 12805595 A JP12805595 A JP 12805595A JP 12805595 A JP12805595 A JP 12805595A JP H08318115 A JPH08318115 A JP H08318115A
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JP
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filter
polymer
strength
nonwoven fabric
range
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JP12805595A
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English (en)
Inventor
Shigeki Tanaka
茂樹 田中
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08318115A publication Critical patent/JPH08318115A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、耐酸化劣化性、耐薬品性、低抽出
物などのフィルター特性に優れた高精度のフィルターお
よびそれに好適な製造方法を提供する事にある。 【構成】 フッ素系繊維よりなり、平均繊維径が0.5
μmから7μmの間にあり、目付が40g/m2 〜20
0g/m2 の間にあり、シート縦方向と横方向の強力比
が2.5〜10であるフィルターまたはフィルターカー
トリッジにより従来のポリプロピレン素材で問題があっ
た耐酸化劣化性、耐薬品性、溶出物発生などを著しく改
善すると同時に、フッ素系繊維不織布の低強度の問題を
解決し優れた工程通過性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濾過抵抗の大きい液体
の濾過を安定して精度良く行なうことができ、さらに詳
しくは耐熱性、撥水性、耐薬品性、耐酸化性に優れ、高
安定性、高精度の液体濾過に特に有用なフィルター、フ
ィルターカートリッジおよびフィルター用不織布の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、極細繊維よりなる不織布は高
精度のフィルターとして用いられてきた。フィルターと
して特に有用な繊維径が7μm以下の極細繊維からなる
不織布を得る手段としては、メルトブロー法、複合紡糸
法、静電紡糸法などが知られてきた。これらの手段に用
いられる不織布構成ポリマーとしてはポリオレフィンや
ポリエステル、ポリアミドといった汎用素材が中心であ
った。極細繊維からなる不織布を得るのに最も好適な手
段の一つであるメルトブロー法により得られる不織布の
構成ポリマーは、製造の容易さゆえにポリオレフィン、
特にポリプロピレンのものがほとんどであり、耐薬品性
に優れるものの融点が低いために使用温度域が狭く、ま
た溶剤に対して膨潤したり溶出物があるという問題があ
った。また、ポリエステルやポリアミドは、そのポリマ
ー特性ゆえに極細繊維が得られにくいうえに、撥水性や
耐薬品に問題を生じる事があった。
【0003】これらの汎用ポリマーの繊維よりなる不織
布を半導体製造工程などにおいてフィルターとして用い
る際に、フィルターからある種の成分が溶出し、それが
悪影響を与えることがあり、その問題を回避するために
フィルターを前処理でフロン洗浄するなどの処理が実施
されてきたが、フロンなどの使用は環境問題の観点から
好ましくなく、また、洗浄コストも高価であり問題とな
っていた。
【0004】また、アルコール飲料の濾過において捕集
されたタンパク質やスケールを主成分とする被濾過物を
洗浄して再使用するためにアルカリ液やキレート剤など
による洗浄が実施されているが、その過程でのこれらの
洗浄液によりポリマーの劣化が生じ、フィルターが粉状
に砕けるという問題があった。
【0005】こうした問題の防止手段として、フッ素系
のポリマーを素材とする不織布よりなるフィルターの適
用が考えられるが、溶融成形品加工が一般に困難であ
り、極細繊維の製造は本発明者が知る範囲ではあまり実
施されていない。また、溶融成形可能なポリマーであっ
ても、ポリマー粘度が高く熱可塑性がよくないために極
細繊維は得難い。また、溶融成形時にポリマー劣化によ
り強酸性物質の発生による加工装置の腐食が問題となっ
てきた。
【0006】さらにまた、撥水性極細繊維よりなる不織
布からなるシート物が提案されている(特開平3−69
654)。これは、生理用ナプキンやおむつ等のバック
シート材として好適なシート物であるが、不織布表面に
フイルム化して目詰まりしている部分が近接して存在し
ているためにフィルターとして有効に作用する孔数が少
なく、フィルターとして用いると極めてライフが短いと
いう問題があった。
【0007】最近、熱可塑性を改良したエチレン/クロ
ロトリフルオロエチレン共重合体ポリマーが、米国のア
ウジモント(AUSIMONT)社より販売され、メル
トブロー法で不織布にした例がインダーテック(IND
A−TEC)’92などで報告されている。しかし、こ
の不織布は、繊維相互の自己融着が不充分であるために
強度が不足し、加工工程で切断したり、また毛羽立ちが
発生しやすいためにロール状に巻いた場合には解舒性に
問題が生じた。
【0008】また、これらの文献で検討された紡糸条件
域では、不織布中にショットと呼ばれる繊維切れが発生
しており、その結果、不織布に貫通孔であるピンホール
が発生し大きな孔があくためにフィルター用途に使用す
る際に問題が生じた。この報告で開示された不織布は、
繊維の充填率が小さいために、低圧力損失の比較的低精
度のエアーフィルターとしての使用可能性が示されてい
るが、高精度のエアーフィルターや液体フィルターとし
ての具体的な特性値が示されていない。
【0009】他方、エチレン/クロロトリフルオロエチ
レン共重合体(以下「ECTFE」という。)からなる
繊維径10μm以下の繊維から構成され、不織布の目付
100g/m2 当たりの強力が150g/5cm以上、
破断伸度1%以上のメルトブロー不織布(特開平06−
330446号公報)が提案されている。同公報の実施
例によると極細繊維による不織布が製造された例が記載
されている。
【0010】しかしながら、この提案の技術は、不織布
を製造するためにメルトブロー法における口金と捕集体
との距離を7cm以下と小さくして繊維間の融着を大き
くすることにより不織布化を行なおうとするものであ
り、繊維径を小さくするために空気噴射量を大きくして
行くと捕集体に衝突する空気流の速度が大きくなって、
不織布が捕集体上でばたつくために不織布のメクレが発
生して強度低下が起こり、場合によっては安定生産する
ことが困難であった。
【0011】該技術により得られる不織布は、強度が若
干改善されてはいるものの、加工工程で使用するにはま
だまだ強度不足であり、搬送中に不織布がローラーに巻
き付いたり、壁折り加工などの工程では不織布切れが頻
発するという問題が生じた。
【0012】また、同公報には気孔容積が75〜95%
のメルトブロー不織布も紹介されているが、この不織布
は、気孔容積が大きいためにエアーフィルターで高精度
を要求される場合には濾過精度が低くなり好ましくなか
った。さらに濾過抵抗の大きい液体フィルターに使用す
る際には、不織布の切断が生じたりするために液体の濾
過に単独で使用されてはいない。すなわち、強度不足を
補うためECTFEからなるメルトブロー不織布とポリ
エステルスパンボンド不織布とを積層して圧着一体化し
て強力向上を図ることが行なわれている。
【0013】さらに該公報中には、カレンダー加工を実
施して繊維の充填率を高くしたケースも報告されている
が、該カレンダー品は繊維間の融着が大きすぎるため
か、フィルターとして用いる際には圧力損失が大きくな
り過ぎることが示されており、目付を5〜30g/m2
と小さくせざるをえないことが示されている。フィルタ
ーの厚みが薄くなるために深層濾過効果が小さくなって
濾過精度を高くすることができなかった。具体的に説明
すると、フィルター構成ポリマーとしてよく用いられる
ポリプロピレンの比重が0.9前後であるのに対して、
ECTFEは1.68と大きい事から、ポリプロピレン
で一般に最も適性な繊維体積または繊維量といわれる目
付が最低30g/m2 〜100g/m2 であることと比
較して、これと同等の濾過精度を得るのに必要なECT
FE繊維量にするためには、目付を56g/m2 〜18
7g/m2 にすることが必要と考えられる。従って、該
特許で開示された目付の範囲では繊維量が極めて少な
く、フィルター厚みL、繊維径Df、充填率α、フィル
ター捕集効率Eとで関係づけられる対数透過式によれば
フィルター捕集効率Eが低下すると考えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐薬品性、
耐酸化性、耐抽出性に優れたフッ素系ポリマーを用いて
極細繊維からなり、強力も高く単独で液体の濾過に精度
高く用いられるフィルター、フィルターカートリッジ、
及び後工程通過性に優れたフィルター用不織布の製造方
法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次の手段をとる。すなわち、請求項1の発
明は、平均繊維径0.5μm〜7μmの間にあるフッ素
系繊維で構成される不織布からなり、不織布の縦方向の
強力と横方向の強力との強力比が2.5〜10の範囲に
あり、100g/m2 当たりの不織布の縦方向の強力が
1.2kg/2cm以上であることを特徴とするフィル
ターである。
【0016】次に、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、カレンダー加工により平滑化処理され、充填
率が0.40〜0.85の範囲にあり、空気線速度5c
mでの通気抵抗が20mmAq〜5000mmAqの範
囲にあるフィルターである。
【0017】さらに、請求項3の発明は、請求項1又は
請求項2のフィルターを用いて襞折り加工した層の少な
くとも1層以上が芯材に巻回され、エンドキャップ、端
部封止材により一体化され、前記芯材、エンドキャッ
プ、端部封止材が該フィルターのフッソ系繊維を構成す
るポリマーと同一のポリマー素材またはポリオレフィン
素材からなることを特徴とするフィルターカートリッジ
である。
【0018】また、請求項4の発明は、請求項1又は請
求項2のフィルターの少なくとも3層以上が芯材に巻回
され、前記芯材、エンドキャップ、端部封止材が該フィ
ルターのフッソ系繊維を構成するポリマーと同一のポリ
マー素材またはポリオレフィン素材からなることを特徴
とするフィルターカートリッジである。
【0019】またさらに、請求項5の発明は、メルトブ
ロー法において、275℃でのメルトフローレートが2
50〜800g/10分の範囲にあるエチレン/クロロ
トリフルオロエチレンポリマーを260〜300℃の範
囲の吐出温度で吐出し、牽引エアー温度を該吐出温度に
対し±20℃以内の温度に設定し、かつオリフィス直径
0.1mm〜0.5mmのオリフィスから前記ポリマー
を0.1〜1.0g/分・孔で吐出して紡糸し、ポリマ
ー吐出ダイとコレクターとの間の距離を16cm〜40
cmの範囲に設定したコレクターに繊維をシート状に不
織布の縦方向に、より配列して引き取った後、得られた
不織布を80〜180℃の温度で融着一体化することを
特徴とするフィルター用不織布の製造方法である。
【0020】さらに、請求項6の発明は、請求項1もし
くは2のフィルターまたは請求項3もしくは4のフィル
ターカートリッジを用いてアルコールを含む飲料水を濾
過することを特徴とする濾過方法である。
【0021】また、請求項7の発明は、請求項1もしく
は2のフィルターまたは請求項3もしくは4のフィルタ
ーカートリッジを用いて半導体製造工程において提供さ
れる純水や薬液を濾過することを特徴とする濾過方法で
ある。
【0022】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
のフィルターは、繊維径の小さいフッソ系繊維で構成さ
れる不織布からなるが、該フッソ系繊維の構成ポリマー
は、重合繰り返し単位の中にフッ素が少なくとも1個以
上ある成分を有する、ホモポリマーまたは共重合ポリマ
ーを繊維の質量分率で5%以上を有するフッソ系ポリマ
ーをさし、該ポリマーは末端封鎖などの処理がされてい
てもよい。
【0023】前記フッソ系繊維は、平均繊維系が0.5
μm〜7μm、好ましくは0.5μm〜5μm、より好
ましくは1〜4μmの極細繊維である。極細繊維を得る
ための手段はたくさんあり、コストや不織布の均一性の
観点からメルトブロー法が最も有効な手法のひとつであ
り、本発明ではメルトブロー法による不織布を中心に説
明する。一般に、繊維径が細いほど、フィルター特性、
防水特性、保温性などが良くなってくるが、平均繊維径
が0.5μm以上のものがよい。0.5μmより細い繊
維を得るためには吐出量を小さくする必要があり、コス
トに問題があるだけでなく、溶融成形時に、ポリマー吐
出量を小さくすると紡糸装置内でのポリマー溶融滞留時
間が長くなり、熱分解などによって強酸性物質が発生
し、人体に悪影響を与えたり、装置を腐食させたりする
という問題があり好ましくない。また、繊維径が0.5
μmより細くなると、毛羽立ちがひどくなったり、シー
ト強力が小さいなどの問題点が顕著となる。他方、繊維
径が7μmより大きくなると、フィルター特性が著しく
低下するため、好ましくない。特にフィルターとして好
ましい性質をもたせるためには5μm以下が好ましく、
さらには4μm以下がさらに好ましい。
【0024】本発明のフィルターに係る不織布の目付は
40g/m2 〜200g/m2 の範囲にある事が必要で
あり、好ましくは、50g/m2 〜150g/m2 の範
囲である。フッ素系のポリマーは通常のポリオレフィン
などに較べて真密度が大きいために、40g/m2 未満
では繊維の不織布厚み方向の積層本数が少なすぎるため
にフィルターとしての効果がよくない。他方、200g
/m2 を超えてもフィルター性能はあまり改善されない
のに濾過抵抗が大きくなり問題である。
【0025】また、本発明に係る不織布の縦方向の強力
と横方向の強力との強度比は2.5以上がよく、好まし
くは3.0以上、更に好ましくは3.5以上である。他
方、強度比が10.0を越えると不織布を引っ張った際
に不織布の幅が縮む現象を生じるため好ましくない。フ
ッソ系繊維からなる不織布は、繊維間の摩擦抵抗が小さ
く、また融点が高いためポリプロピレンなどと較べて融
着しにくく、加工工程での不織布切断が生じ易い。特に
INDA−TEC’92などに開示されたECTFEの
メルトブロー不織布は縦方向強力に比較して横方向強力
が相対的に高くなり、場合によっては2倍以上となって
いる。本発明者らの検討では、メルトブローノズル(ダ
イ)と捕集体との距離を小さくするほど縦方向強力と横
方向強力の比が低下し、相対的に横方向強力が増加し
た。しかしながら、加工工程通過性でより重要なのは縦
方向強力であり、もともと強力の低いフッ素系のポリマ
ーで横方向より縦方向の強力が低くなることは問題であ
った。すなわち、不織布の一方向の強力が大きくなる
と、それに直角な方向の強力が小さくなる傾向が知られ
ているからである。シートの縦横の強力比をコントロー
ルする事はメルトブロー法を用いる際には容易でなく、
特にノズルと捕集体の距離が10cmより小さい場合に
はそのコントロール手段は知られていない。本発明者ら
は、この問題点を解決するために、ノズルと捕集体の距
離を大きくとり、繊維を縦方向に、より配列するように
シート化し、かつ繊維の交絡点数を増やして、シートの
縦方向の強力をより高くするように努めた。すなわち、
繊維を縦方向に、より配列させることにより縦方向の強
力に寄与する繊維の本数を増し、さらに配列された繊維
相互を絡ませて相互の交絡点を増やすことで不織布シー
トの引張り強力を大きくするようにした。
【0026】さらに、100g/m2 当たりの不織布の
縦方向の強力が1.2kg/2cm以上である。これ
は、濾過抵抗の大きい液体の濾過を安定して行なうた
め、及び後加工工程でのローラー巻付きを防止し、襞折
り加工での不織布切れを防止するために必要な物性であ
り、好ましくは1.4kg/2cm以上で、さらに好ま
しくは2kg/2cm以上ある。なお、この物性は、試
長5cm、幅2cmの不織布の引張試験において測定さ
れたものである。また、好ましい形態としては自己融着
していることが好ましい。ここで、自己融着とは、バイ
ンダー接着やカレンダー加工を必要としない状態で、不
織布構成繊維同志が相互に融着により接着された不織布
である。その結果、シートをカレンダー処理や水流交絡
処理、積層などを実施しないでも、ロール状の巻物にし
たとき巻き入れ、巻きだしが可能になる。
【0027】つぎに、本発明の請求項2のフィルター
は、カレンダー加工により平滑化処理されている。カレ
ンダー加工により充填率を調整した不織布では原反に比
べて縦方向と横方向の強力比が小さくなる傾向がある
が、カレンダー加工により不織布としての絶対的な強力
が高くなるので好ましい。但し、縦方向と横方向との強
力比は2.5〜10の範囲になければならない。
【0028】フィルターの充填率は0.40〜0.85
の範囲にあるのが好ましい。さらに好ましくは0.50
〜0.75の範囲である。0.40より小さい場合には
繊維間の接着点が少なくなるためか、シートの形態安定
性に問題が生じ、0.15より小さくなるとハンドリン
グ性が極めて困難になる。充填率が0.05から0.2
5の範囲にある場合には後加工でシートが毛羽立ち搬送
中にローラーなどに絡み付くという問題を生じやすく、
繊維径が4μmより細くなると特にその現象が顕著とな
った。特にフッ素成分の含有量の高い繊維は繊維表面の
摩擦係数が小さいためか繊維のすり抜けが生じやすく問
題が大きい。他方、充填率が0.85より大きくなると
不織布がフイルム化して極細繊維特性が活かせなくな
る。また、充填率が高すぎる事は、通気抵抗が高くなり
すぎて問題である。
【0029】本発明のフィルターの通気度は20mmA
q〜5000mmAqの間にある事が好ましい。さらに
好ましくは、25mmAq〜4500mmAq、特に好
ましくは30mmAq〜4000mmAqである。20
mmAqより通気抵抗が小さすぎると不織布はフィルタ
ー濾過精度が低くなり問題を生じる。また、通気抵抗が
低すぎると言う事は繊維の融着が不足している事を示し
ており、繊維が毛羽立ちやすくカートリッジへの加工性
にも問題を生じる。また、通気抵抗が高すぎると、不織
布がフイルム状になりフィルターとして用いる際には、
濾過対象のガスや液の供給装置の消費電力を高くしてし
まったり、フィルターライフが短くなるという問題が生
じるので、5000mmAq以下が好ましい。
【0030】また、不織布の透過光強度の変動係数は1
0%以下が好ましい。該係数は、イメージアナライザー
などにより測定可能であるが、不織布中での繊維のばら
つき状態を示す有力な指標であり、変動係数が小さい程
均質な素材であり、フィルターなどの用途に適する。こ
の変動係数が10%以下であると液体および気体の濾過
精度がよい。特に、サブミクロン粒子の高精度濾過を要
求される用途には5%以下の変動係数が好ましい。ま
た、不織布中にショットやピンホールなどが存在すると
この変動係数が大きくなり、不織布外観の問題点をチェ
ックすることが可能である。
【0031】さらに、本発明の請求項3のフィルターカ
ートリッジは、請求項1または2のフィルターを用いて
襞折り加工した層の少なくとも1層以上が芯材に巻回さ
れ、エンドキャップ、端部封止材により一体化され、前
記芯材、エンドキャップ、端部封止材が該フィルターの
フッソ系繊維を構成するポリマーと同一のポリマー素材
またはポリオレフィン素材からなるものである。芯材、
エンドキャップ、端部封止材の材質については、フィル
ターそのものに較べて接触面積が小さく、酸化劣化を受
け難かったり、被抽出成分が溶出されにくいためかポリ
オレフィンでも問題は少ない事が本発明者の検討により
あきらかになった。しかしながら、フィルターとの接触
強度の観点から該フィルターと同一の素材を使う事が最
も好ましい。本発明者等の検討では、フッ素系ポリマー
よりなる不織布シートは線圧や温度を少し変えただけで
通気度が著しく変化する傾向があった。したがって、一
度カレンダー加工した不織布どうしを積層した後、積層
品をさらにカレンダーし直すことはシートの幅方向の充
填率や目付の均一化の観点から好ましい。積層後の目付
は60〜150g/m2 が好ましい。場合によっては充
填率や繊維径などを変化させた不織布を積層する事によ
りライフの改善などの効果を期待する事も可能である。
【0032】またフィルターカートリッジの別の形態と
して、フィルターを少なくとも3層以上巻き廻してのカ
ートリッジを形成する際にも、ポリオレフィンまたは同
一素材よりなる芯材、エンドキャップ、端部封止材を使
用して一体化したフィルターカートリッジとするものが
好ましくは挙げられる。
【0033】溶剤などに対して抽出物量が小さい液体フ
ィルターとして用いる際には、ノルマルヘキサン抽出物
量については2重量%以下であるポリマーを用いること
が好ましい。一般に、液体フィルターに用いられる不織
布にはポリプロピレン不織布が使われるが、ある種の溶
剤に関してポリマー中の不純物、例えばオリゴマーや酸
化防止剤などが溶出し、溶剤成分と反応するという問題
が生じていた。このため、フロンなど洗浄性の良い溶剤
で濾材の洗浄が実施されることもあったが、これらの溶
剤を使用する事は地球環境問題から好ましくない。本発
明者らは、比表面積の大きい極細繊維不織布においても
フッ素系の樹脂が原料である場合には溶出の問題が殆ど
無い事を明らかとした。また、若干の溶出物があっても
それらは製造工程中で発生したものであり、一旦濾過対
象とする液で洗浄すれば殆ど抽出成分の溶出はなかっ
た。さらに、該不織布は、通常ポリプロピレンなどの不
織布をアルコール成分の濾過に用いられた際に特に問題
となる臭いの発生も無かった。また、該不織布をキレー
ト剤や強アルカリ洗浄しても劣化の問題はなかった。
【0034】本発明のフィルター使用形態としては単体
で用いてもよいが、シート強力の更なる向上や複合機能
化のため、短繊維不織布や長繊維不織布、織布、フイル
ムなどと積層することも好ましい形態である。積層加工
の方法としては、ニードルパンチ、カレンダー融着、超
音波ウェルダー、水流交絡等の既存の方法が考えられる
が、超音波ウェルダーが融点の異なる異成分ポリマーや
異なった形態(繊維径の違い等)のシートとの接着に有
利である。
【0035】本発明で供される不織布の製造法のひとつ
として、エチレン/クロロトリフルオロエチレンポリマ
ーをメルトブロー法で用いることが好ましい。このと
き、吐出直前の該ポリマー温度を260℃〜300℃の
範囲にする事が好ましい。300℃よりポリマー温度が
高くなるとポリマーが劣化分解し、強酸成分をだすため
に装置の腐食が問題となる。従って、酸化劣化防止の観
点から押出計量部などの繊維細化にあまり関係ない部分
での温度はできるだけ小さく設定することが好ましい。
他方、ポリマー温度が260℃より低いと極細繊維を得
る事が困難であり、エアー温度も、ポリマー吐出温度と
同じ理由から該温度域に有る事が好ましい。しかしなが
ら、繊維をより細くするためにはこれらの温度を高めに
設定する事が好ましく、装置を構成する金属の耐腐食性
からその上限温度を設定する事が必要である。また、本
発明者らは該温度域では加熱雰囲気中での平均滞留時間
が15分であれば、フッ化水素や塩化水素ガスの発生は
通常の検出装置の検出限界以下であり、周囲の作業者へ
の安全性の問題もない事も確認された。
【0036】また、メルトブロー法装置内のポリマー滞
留時間を短くする事もポリマー劣化を抑制して紡糸を安
定化させる観点からも必要であり、滞留時間を15分以
下、好ましくは5分以下にする必要がある。従って、通
常の装置容積では、ポリマー吐出オリフィス間のピッチ
が0.5〜2.0mmの間で紡糸する際にはポリマーの
1孔あたりの吐出量は0.1g/分〜2.0g/分に設
定する事が必要である。単孔吐出量が0.1g/分より
小さすぎると滞留時間が長くなりすぎるという問題を生
じ、他方吐出量が2.0g/分を超えると繊維径が太く
なりすぎたりショットが発生するという問題を生じ好ま
しくない。
【0037】次に、ポリマー吐出オリフィス径は0.1
〜0.5mmの間になることが好ましく、それよりはず
れるとフライやショットというメルトブロー法特有の問
題が生じる。
【0038】また、メルトブロー紡糸を実施するための
ポリマー吐出ダイと捕集体(コレクター)間の距離が1
5cm以上40cm以下である事が好ましい。該距離が
40cmより大きくなると融着が不足するためにシート
形成が難しく、捕集体からシートが吹き飛んだり、ロー
ル状に捲き取る際にシート切れを生じたりした。また、
ロールを解舒する際に毛羽立ちが極めて多いという問題
を生じた。この問題は、繊維径が細くなるほど顕著であ
り、繊維径が3μm〜4μm以下になると特に現象が著
しかった。他方、ポリマー吐出ダイとコレクターの距離
が15cm未満になるとコレクターと衝突するエアー速
度が速すぎるためコレクター上でシートがめくれるなど
の問題が顕著となり安定的な生産が困難である。この問
題現象は、ダイオリフィスからのポリマー吐出量を高く
するほど、また繊維径を細くするほど顕著となる。これ
は、一定の繊維径を得るために牽引エアー流量または流
速を大きくする必要があり、衝突エアー速度が大きくな
るためである。また、該距離が小さくなるとショットと
いう糸切れによってピンホールとよばれる小孔がシート
に発生し易くなるというフィルター性能を低下させると
いう問題点を生じやすい。
【0039】ダイとコレクターとの距離が大きくなる
と、平均繊維径を小さくできるが繊維同志が融着しにく
いためハンドリングに問題がある。従って、紡糸して得
られた不織布を、外部加熱手段により該不織布温度を8
0℃以上180℃以下の温度で融着一体化することが必
要である。外部加熱手段としては加熱ロールを用いてコ
ンベア上で押さえつけたり、遠赤外線ヒーターなどで加
熱すれば良い。
【0040】また、シート縦方向の強力を高くするため
には、繊維をシート縦方向に並べることが必要である。
繊維をシート縦方向に並べるための方法としては、スパ
ンボンド法でよく用いられる衝突板や案内板などにシー
トをぶつけたり、二次エアー流れを用いてコレクター上
で繊維が縦方向に配列されるようにすることが必要であ
る。また、コレクター上での繊維飛散防止用のサクショ
ン吸引圧に勾配をつけるのが有効な手段である。二次エ
アーの使用とサクション圧の勾配を併用することにより
繊維の配列を制御することも好ましい。
【0041】また、引き取られた不織布を巻き取ってか
ら再び解舒して使用する際には、シートを予めカレンダ
ー処理により平滑化させておく事が好ましい。これによ
り、シートの解舒性が改善される。また、シートを製品
幅にスリットする際にその切り口をきれいに整えること
が可能である。またスリット処理を実施する必要がない
場合でも、シート耳部は毛羽立ちやすくハンドリングを
阻害することから、インラインで外部加熱処理した後に
続けてシートの耳部をトリミングしておくことが好まし
い。
【0042】カレンダー加工は、温度80〜180℃の
温度のローラーにより処理するのが好ましい。カレンダ
ー加工は、充填率の調整手段として好ましい。また、充
填率の調整にカレンダーローラーを用いる際には、該ロ
ーラーの材質は金属、樹脂、コットンなどいずれでもよ
く、特に規定されないが、金属ロールまたは硬度が75
より高い樹脂ロールの使用が好ましい。金属ロールを用
いる際には不織布シートが潰れすぎないようにクリアラ
ンスを取ってカレンダー処理を実施することも最も好ま
しい形態のひとつである。また、カレンダーに彫刻処理
をしたエンボス加工を実施してもよい。最も好ましい形
態として、不織布製造工程にインラインでカレンダー処
理を実施し、トリミングをしたのち巻きとることが好ま
しい。トリミングはカレンダー加工実施後でないとシー
トがカッターに巻き付くなどの問題を生じて困難であ
る。
【0043】このようにして得られたフィルター、フィ
ルターカートリッジを用いてアルコールを含む飲料水
や、半導体製造工程において提供される純水や薬液を濾
過することができる。
【0044】以下に示す実施例は、本発明をより明確に
するためのものであるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。実施例における各物性は、次の方法により
測定した。 (イ)平均繊維径 1000倍(走査型電子顕微鏡)の拡大写真より、20
0本以上の繊維径を読み取り、その算術平均値とした。
【0045】(ロ)透過光強度の変動係数 東洋紡績株式会社製イメージアナライザーV2を用いて
不織布の透過光強度の標準偏差を求め、平均値で除した
値を百分率表示した。CCDカメラで捕らえた20cm
四方の視野内での各画素の透過光強度の変動係数を求め
て評価した。変動係数が小さいほど繊維の分散がよく好
ましい。
【0046】(ハ)充填率 マイクロメーターでシート厚みを測定し、目付を厚みと
ポリマー密度の積で割った値を体積充填率とした。
【0047】(ニ)シート引張破断強度及び破断伸度 シートを長辺10cm、短辺2cmの矩形に切り出し、
引張試験機により試長5cm、ヘッド移動速度5cm/
分で処理し破断強度および破断伸度を求めた。
【0048】(ホ)液体フィルター性能 目付70g/m2 のシートを5枚積層したサンプルを試
料として、0.6μmのアルミナ粒子を100ppm分
散させたイオン交換水を用いて、5cm/分の線速で性
能評価を実施し、濾過開始後に出口濃度が最大になった
時点での入口濃度と出口濃度を用いて〔(入口濃度−出
口濃度)/(入口濃度)〕×100より初期濾過精度を
求めた。濃度は三菱化成製ポイック濃度計を用いた。
【0049】(ヘ)ノルマルヘキサン溶出成分量 フードアンドドラッグアドミニストレーション(FD
A)21CFR §177 1520と同じ方法を用
い、還流温度で測定を実施した。具体的には、サンプル
1gを浴比100でノルマルヘキサンをソックスレー抽
出しポリマー質量に対して百分率で算出した。
【0050】(ト)通気抵抗 直径50mmの円形部に線速度5cm/秒になる様にエ
アーを供給し、そのときの差圧を差圧計により読み取っ
た。
【0051】(チ)形態 目視により異常個所がないかを確認すると同時にシート
の両端を引張りクリープ状の変形があるときには、融着
不足とした。
【0052】(リ)ピンホール シート裏面より光源で照らし、シートに目視で確認でき
る大きな孔があるときに、ピンホール有りとした。
【0053】(ヌ)毛羽立ち シートを手でさわって繊維が手にひっつくかどうかで判
断した。
【0054】実施例1〜3 メルトフローインデックス(以下「MI」と記す。)3
58g/10分のヘイラー(HALAR)樹脂(アウジ
モント(AUSIMONT)社製ECTFEをポリマー
温度および牽引エアー温度を両方とも270℃に設定
し、オリフィス径0.5mmノズルを用いて単孔当たり
の吐出量を0.3g/分にして、ノズルとコレクター間
の距離を変更してメルトブロー法により紡糸し、コレク
ター上で遠赤外線により融着処理した。繊維径を変更す
るためエアー噴射圧を変更し、2水準の繊維径の不織布
を得た。これらを120℃でカレンダー加工する事によ
り充填率を調整した。これらの条件及び結果を表1に示
した。
【0055】
【表1】
【0056】比較例1〜3 メルトフローインデックス(以下「MI」と記す。)3
58g/10分のヘイラー(HALAR)樹脂(アウジ
モント(AUSIMONT))社製ECTFEをポリマ
ー温度および牽引エアー温度を両方とも270℃に設定
し、メルトブロー法により紡糸した。オリフィス径、単
孔吐出量、ノズルとコレクター間の距離を変更し、2水
準の不織布を得た。これらを120℃でカレンダー加工
する事により充填率を調整した。条件及び結果を表1に
示した。
【0057】表1から次のことが確認された。実施例1
〜3で得られた不織布は、シート強力が高く、後加工の
工程でシート切れや毛羽立ちの問題が無く、またフィル
ター性能が良かった。
【0058】他方、実施例1の条件よりダイ〜コレクタ
ー間距離を縮めていくと、該距離が6cmのところでシ
ート端部のメクレが生じた。そこで、エアー噴射圧を小
さくし、吐出量を下げてほぼ近い繊維径を得た比較例1
ではダイ〜コレクター間距離を4cmまで小さくしても
シート化が可能であったが、繊維径が実施例1よりやや
太いにもかかわらずシート強力が低かった。そこで、カ
レンダー処理により繊維間接着点数を増やしてシート強
力を上げたが、実用域たる強力にするには充填率を0.
9近くまで上げざるを得なかった。このようにして得ら
れたシート特性を比較例2に示すが、シートがつぶれす
ぎてフイルム化しており、また通気抵抗が大きいことか
らフィルターに適さず、その上カレンダー加工中にシー
トが切断されるという問題も発生した。
【0059】比較例3ではダイ〜コレクター間距離が大
きいためコレクター上でシートめくれの問題はなかった
が、比較例1と同様にシート強力が弱く問題であった。
また、シートの透過光強度の変動係数が大きく、斑が大
きいため液体フィルター初期濾過精度も良くなかった。
【0060】実施例4 実施例2の不織布を襞折り加工したのちカートリッジ化
し、液体フィルターとしての特性を評価した。濾過効率
は、ほぼ100%であった。濾過ライフは3.5分とま
ずまずであり、総合性能に優れている事が判明した。
【0061】比較例4 比較例1の不織布を襞折加工したのちカートリッジ化
し、液体フィルターとしての特性を評価した。襞折加工
時、折り目がつき難く毛羽立ち易いという問題が発生し
た。濾過効率は、初期で27%であり不十分であった。
濾過ライフも繊維径が太いため濾過精度が低いのにもか
かわらず9分と短く総合性能に問題がある事が判明し
た。
【0062】実施例5 実施例1の不織布を30層巻き廻したのちカートリッジ
化し、液体フィルターとしての特性を評価した。濾過効
率は、初期で84%であり、その後経時的に精度は良く
なり最終的には95%以上となった。濾過ライフは11
分と長く、総合性能に優れている事が判明した。
【0063】比較例5 比較例1の不織布を30層巻き廻したのちカートリッジ
化し、液体フィルターとしての特性を評価した。濾過効
率は、初期で25%であり、その後経時的に精度は良く
なったが最高時の精度でも62%であり不十分であっ
た。濾過ライフは濾過精度の割に短く16分と短く総合
性能に問題がある事が判明した。
【0064】実施例6 実施例1に記載の平均繊維経2.5μmの不織布をノル
マルヘキサン抽出処理を実施した。抽出成分量は0.7
7%と低かった。
【0065】比較例6 ポリプロピレン樹脂よりなる平均繊維径3.0μm、充
填率0.25の不織布をノルマルヘキサンで抽出処理を
実施した。抽出成分量は2.28%と高く問題であるこ
とがわかった。
【0066】
【発明の効果】本発明フッ素系ポリマーの極細繊維不織
布よりなるフィルターおよびフィルターカートリッジ
は、半導体洗浄液などやビールなどのアルコール飲料の
液体フィルターとして特に優れた特性をしめす。また、
本発明方法によって得られる不織布は良好な通気性と遮
蔽機能などの特長により電池セパレータや防水通気性シ
ートなどにも適用可能である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径0.5μm〜7μmの間にあ
    るフッソ系繊維で構成される不織布からなり、目付が4
    0g/m2 〜200g/m2 の範囲にあり、不織布の縦
    方向の強力と横方向の強力との強力比が2.5〜10の
    範囲にあり、100g/m2 当たりの不織布の縦方向の
    強力が1.2kg/2cm以上であるこ とを特徴とす
    るフィルター。
  2. 【請求項2】 カレンダー加工により平滑化処理され、
    充填率が0.40〜0.85の範囲にあり、空気線速度
    5cmでの通気抵抗が20mmAq〜5000mmAq
    の範囲にある請求項1に記載のフィルター。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のフィルターを用いて襞
    折り加工した層の少なくとも1層以上が芯材に巻回さ
    れ、エンドキヤップ、端部封止材により一体化され、前
    記芯材、エンドキャップ、端部封止材が該フィルターの
    フッソ系繊維を構成するポリマーと同一のポリマー素材
    またはポリオレフィン素材からなることを特徴とするフ
    ィルターカートリッジ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2のフィルターの少なくと
    も3層以上が芯材に巻回され、前記芯材、エンドキャッ
    プ、端部封止材が該フィルターのフッソ系繊維を構成す
    るポリマーと同一のポリマー素材またはポリオレフィン
    素材からなることを特徴とするフィルターカートリッ
    ジ。
  5. 【請求項5】 メルトブロー法において、275℃での
    メルトフローレートが250〜800g/10分の範囲
    にあるエチレン/クロロトリフルオロエチレンポリマー
    を260〜300℃の範囲の吐出温度で吐出し、牽引エ
    アー温度を該吐出温度に対し±20℃以内の温度に設定
    し、かつオリフィス直径0.1mm〜0.5mmのオリ
    フィスから前記ポリマーを0.1〜1.0g/分・孔で
    吐出して紡糸し、ポリマー吐出ダイとコレクターとの間
    の距離を16cm〜40cmの範囲に設定したコレクタ
    ーに繊維をシート状に不織布の縦方向に、より配列して
    引き取った後、得られた不織布を80〜180℃の温度
    で融着一体化することを特徴とするフィルター用不織布
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは2のフィルターまたは
    請求項3もしくは4のフィルターカートリッジを用いて
    アルコールを含む飲料水を濾過することを特徴とする濾
    過方法。
  7. 【請求項7】 請求項1もしくは2のフィルターまたは
    請求項3もしくは4のフィルターカートリッジを用いて
    半導体製造工程において提供される純水や薬液を濾過す
    ることを特徴とする濾過方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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