JPH0831789A - 基板の表面処理装置 - Google Patents

基板の表面処理装置

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JPH0831789A
JPH0831789A JP19006094A JP19006094A JPH0831789A JP H0831789 A JPH0831789 A JP H0831789A JP 19006094 A JP19006094 A JP 19006094A JP 19006094 A JP19006094 A JP 19006094A JP H0831789 A JPH0831789 A JP H0831789A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板に薬液を接触させて基板の洗浄処理を行
なう場合に、薬液の消費量を抑え、かつ、高い処理品質
を得ることができる装置を提供する。 【構成】 処理槽12内で基板Wの洗浄処理に使用された
使用済み薬液16を回収する第1、第2の回収用タンク6
0、68を設ける。第2の回収用タンクから処理槽へ2回
使用の回収薬液70を供給するとともに使用済み薬液を排
出し、次いで第1の回収用タンクから処理槽へ1回使用
の回収薬液62を供給するとともに第2の回収用タンク内
へ使用済み薬液を回収し、最後に処理槽へ新鮮な薬液を
供給するとともに第1の回収用タンク内へ使用済み薬液
を回収するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体デバイス製造
プロセス、液晶ディスプレイ製造プロセス、電子部品関
連製造プロセスなどにおいて、シリコンウエハ、ガラス
基板、電子部品等の各種基板に対し薬液を使用して洗浄
処理等の表面処理を施すのに使用される基板の表面処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板を表面処理、例えば処理槽内で薬液
を使用して洗浄処理する場合、従来の洗浄処理装置で
は、薬液を有効利用するために薬液の一部を循環させて
使用するか、高い洗浄レベルを得るために常に新鮮な薬
液を処理槽へ供給し使用済み薬液をそのまま排出させる
か、何れかの方法を採っていた。従来の装置構成につい
て、図6を参照しながら以下に説明する。
【0003】図6の(A)に概略構成を示した基板の洗
浄処理装置は、洗浄用薬液10を収容してその洗浄用薬液
10中に基板Wが浸漬される浸漬処理部14と、この浸漬処
理部14から溢れ出た使用済み薬液16を貯留する溢流貯留
部18とから構成された処理槽12を有している。処理槽12
の浸漬処理部14には、第1の定量タンク120から、薬液
1を純水で適当濃度に希釈した調製薬液122が計量され
て供給されるとともに、第2の定量タンク124から、薬
液2を純水で適当濃度に希釈した調製薬液126が計量さ
れて供給される。また、処理槽12の溢流貯留部18から流
出した使用済み薬液16は、その一部が排液管路128を通
って排出されるとともに、残りの使用済み薬液は、ポン
プ132及びフィルタ134が介挿された循環管路130を通っ
て処理槽12の浸漬処理部14内へ戻されるように構成され
ている。図中の136は、それぞれ開閉制御弁である。
【0004】次に、図6の(B)に概略構成を示した基
板の洗浄処理装置は、図6の(A)に示した装置と同様
の処理槽12を有しているが、浸漬処理部14への洗浄用薬
液10の供給は、インラインの混合器138を介して行なわ
れるようになっている。すなわち、薬液1が貯留された
第1の薬液タンク140に流路接続されポンプ144、フィル
タ146及び開閉制御弁148が介挿された薬液1の供給管路
142、薬液2が貯留された第2の薬液タンク150に流路接
続されポンプ154、フィルタ156及び開閉制御弁158が介
挿された薬液2の供給管路152、並びに、純水供給源に
流路接続され開閉制御弁162が介挿された純水供給管路1
60をそれぞれ混合器138に連通接続し、混合器138におい
て薬液1と薬液2と純水とを混合して調製された洗浄用
薬液を処理槽12の浸漬処理部14へ供給するように構成さ
れている。また、処理槽12の溢流貯留部18から流出する
使用済み薬液は、その全部がそのまま排液管路164を通
って排出されるようになっている。
【0005】また、図6の(C)に概略構成を示した基
板の洗浄処理装置は、基板の搬入口166及び搬出口168を
有し密閉可能な処理槽164の内部に、基板Wを水平姿勢
に保持する基板保持台170、及び、この基板保持台170に
保持された基板Wの上・下両面にそれぞれ対向するスプ
レイノズル172、172を配設し、基板保持台170を鉛直軸
回りに回転駆動させる駆動機構174を設けて構成されて
いる。そして、図6の(B)と同様の構成の洗浄用薬液
供給系によって処理槽164内のスプレイノズル172、172
へ洗浄用薬液を供給し、両スプレイノズル172、172から
基板Wの上・下両面に対して洗浄用薬液を吹き付けるこ
とにより、基板Wの表面を洗浄するようになっている。
スプレイノズル172から基板Wの表面に吹き付けられて
基板Wの洗浄に使用された後基板Wの表面から流下した
使用済み薬液は、図6の(B)に示した装置と同様に、
排気管路176を通ってそのまま排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6の(A)に示した
ように洗浄用薬液を循環させて使用する装置では、循環
管路130中にフィルタ134を介挿していても、薬液中の金
属イオンなどをろ過して除去することができない。この
ため、基板をバッチ方式で順次処理していった場合に、
処理槽12内の洗浄用薬液10中に金属イオンなどが次第に
蓄積していき、図7の(A)に示すように(基板表面の
汚染レベルと薬液の汚染レベルとは内容も単位も異なる
が、ここでは、基板表面の汚染レベルとして、薬液の汚
染レベルが或る値のときにその薬液中に基板を無限時間
浸漬させた後の基板表面の汚染レベルを薬液の汚染レベ
ルと同じ縦軸上にとって表わしている。以下に説明する
図7の(B)、(C)並びに図5においても同じ。ま
た、図中の横軸の時間は、各図間において尺度が異な
る。)、1バッチごとに洗浄用薬液10の汚染度合が高く
なり、それに伴って、基板表面の汚染度合も高くなって
いく。このように、洗浄用薬液を循環使用する装置で
は、高い洗浄レベルが得られない、といった問題点があ
る。そして、洗浄処理後の基板の洗浄レベルが必要レベ
ル以下になる前、図示例では3バッチ目が終わった時点
で、処理槽12内の洗浄用薬液10を全て新鮮な薬液と交換
しなければならない。
【0007】一方、図6の(B)、(C)に示したよう
に使用済み薬液をそのまま排出してしまう装置では、基
板の表面は常に新鮮な薬液と接触することになるので、
図7の(B)に示すように各バッチ間で等しく、また図
7の(C)に示すように各基板間で等しく、常に高い洗
浄レベルが得られることになる。しかしながら、図6の
(B)、(C)に示した装置では、図6の(A)に示し
た装置に比べて多量の薬液が消費される、といった問題
点がある。さらに、図6の(B)に示すような浸漬式の
処理装置では、処理槽12内において基板Wの表面から除
去されて洗浄用薬液10中に拡散した汚染物質が基板Wの
表面に再付着するのを防止するためには、基板W表面に
沿って液面方向へ流動する洗浄用薬液10の流速を上げる
ことが有効である。しかしながら、そのようにした場合
には、さらに薬液消費量が多くなってしまい、このた
め、安易に洗浄用薬液の流速(供給流量)を上げること
はできなかった。
【0008】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、基板に薬液を接触させて基板の洗浄
処理等の表面処理を行なう場合に、薬液の消費量を抑
え、かつ、高い処理品質を得ることができるような基板
の表面処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係る基板の表面処理装置では、基板を収容しその基
板に薬液を接触させることにより基板を表面処理する処
理槽と、この処理槽へ新鮮な薬液を供給する新液供給手
段と、前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理
槽から流出する使用済み薬液を排出する薬液排出手段と
を備えた基板の表面処理装置において、前記処理槽内で
基板の表面処理に使用されて処理槽から流出する使用済
み薬液を回収用タンクに回収する薬液回収手段、及び、
前記回収用タンクに回収された回収薬液を前記処理槽へ
供給する回収薬液供給手段を、それぞれ1個設け、それ
ぞれ、供給切換手段及び排出・回収切換手段、並びに、
これら供給切換手段及び排出・回収切換手段を制御する
制御手段を設けるようにした。
【0010】そして、供給切換手段によって上記新液供
給手段による処理槽への新鮮な薬液の供給と回収薬液供
給手段による処理槽への回収薬液の供給とを択一的に切
り換えるようにするとともに、排出・回収切換手段によ
って上記薬液排出手段による使用済み薬液の排出と薬液
回収手段による使用済み薬液の回収とを択一的に切り換
えるようにし、制御手段により、回収薬液供給手段によ
って処理槽へ回収薬液を供給するとともに薬液排出手段
によって使用済み薬液を排出し、次いで新液供給手段に
よって処理槽へ新鮮な薬液を供給するとともに薬液回収
手段によって使用済み薬液を回収するように制御する。
【0011】請求項2に記載された発明に係る基板の表
面処理装置では、薬液回収手段及び回収薬液供給手段を
2個ずつ設けるようにする。そして、供給切換手段によ
って上記新液供給手段による処理槽への新鮮な薬液の供
給と第1の回収薬液供給手段による処理槽への1回使用
の回収薬液の供給と第2の回収薬液供給手段による処理
槽への2回使用の回収薬液の供給とを択一的に切り換え
るようにするとともに、排出・回収切換手段によって上
記薬液排出手段による使用済み薬液の排出と第1の薬液
回収手段による使用済み薬液の回収と第2の薬液回収手
段による使用済み薬液の回収とを択一的に切り換えるよ
うにし、制御手段により、第2の回収薬液供給手段によ
って処理槽へ2回使用の回収薬液を供給するとともに薬
液排出手段によって使用済み薬液を排出し、次いで第1
の回収薬液供給手段によって処理槽へ1回使用の回収薬
液を供給するとともに第2の薬液回収手段によって使用
済み薬液を回収し、最後に新液供給手段によって処理槽
へ新鮮な薬液を供給するとともに第1の薬液回収手段に
よって使用済み薬液を回収するように制御する。
【0012】請求項3に記載された発明に係る基板の表
面処理装置では、薬液回収手段及び回収薬液供給手段を
n個ずつ設けるようにする。そして、供給切換手段によ
って上記新液供給手段による処理槽への新鮮な薬液の供
給とn個の回収薬液供給手段による処理槽への回収薬液
の供給とを択一的に切り換えるようにするとともに、排
出・回収切換手段によって上記薬液排出手段による使用
済み薬液の排出とn個の薬液回収手段による使用済み薬
液の回収とを択一的に切り換えるようにし、制御手段に
により、n個の回収薬液供給手段のうちn番目のものに
よって処理槽へn回使用の回収薬液を供給するとともに
薬液排出手段によって使用済み薬液を排出し、次いで
(n−1)番目の回収薬液供給手段によって処理槽へ
(n−1)回使用の回収薬液を供給するとともにn個の
薬液回収手段のうちn番目のものによって使用済み薬液
を回収し、次いで(n−2)番目の回収薬液供給手段に
よって処理槽へ(n−2)回使用の回収薬液を供給する
とともに(n−1)番目の薬液回収手段によって使用済
み薬液を回収し、上記操作を順番に繰り返して、最後に
新液供給手段によって処理槽へ新鮮な薬液を供給すると
ともに1番目の薬液回収手段によって1回使用された使
用済み薬液を回収するように制御する。
【0013】
【作用】請求項1に記載された発明に係る基板の表面処
理装置では、薬液回収手段及び回収薬液供給手段を1個
ずつ備えた基板の表面処理装置を使用して表面処理、例
えば洗浄処理を行なうようにする。そして、処理槽内へ
基板が搬入されると、処理槽へ供給されて基板の洗浄処
理に1回使用され汚染物質を含んだ薬液を使用して基板
が洗浄され、次に、汚染物質を全く含まない新鮮な薬液
を使用して基板が洗浄される。請求項2に記載された発
明に係る基板の表面処理装置では、薬液回収手段及び回
収薬液供給手段を2個ずつ備えた装置を使用するように
する。そして、処理槽内へ基板が搬入されると、まず、
基板の洗浄処理に2回繰り返し使用され汚染物質を含ん
だ薬液を使用して基板が洗浄され、次いで、基板の洗浄
に1回使用され前記薬液よりも汚染物質の量が少ない薬
液を使用して基板が洗浄され、最後に、汚染物質を全く
含まない新鮮な薬液を使用して基板が洗浄される。請求
項3に記載された発明に係る基板の表面処理装置では、
薬液回収手段及び回収薬液供給手段をn個ずつ備えた装
置を使用するようにする。そして、処理槽内へ基板が搬
入されると、最初に、基板の洗浄処理にn回繰り返し使
用され汚染物質を最も含んだ薬液を使用して基板が洗浄
され、以後、次第に汚染物質の量が少なくなった各回収
薬液を使用して順次基板が洗浄されていき、最後に、汚
染物質を全く含まない新鮮な薬液を使用して基板が洗浄
される。
【0014】以上の通り、請求項1、2及び3に記載さ
れた発明では、基板は、最後には新鮮な薬液によって洗
浄されるので、高い洗浄処理品質が得られる。また、薬
液は、1回使用されただけで排出されるのではなく、回
収されて複数回使用され、その後に排出されるので、使
用済み薬液をそのまま排出してしまう装置に比べて薬液
消費量が少なくて済み、また、浸漬式処理装置では、基
板表面への汚染物質の再付着を防止したり、汚染物質の
除去効果を上げて処理に要する時間を短縮化するために
処理槽内の薬液の流速を上げるようにしても、薬液消費
量の増大を招くことはない。
【0015】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0016】図1は、この発明の1実施例を示し、バッ
チ式浸漬処理方式の基板の洗浄処理装置の概略構成図で
ある。この装置は、図6の(A)、(B)に示した装置
と同様に、洗浄用薬液10を収容してその洗浄用薬液10中
に基板Wが浸漬される浸漬処理部14と、この浸漬処理部
14から溢れ出た使用済み薬液16を貯留する溢流貯留部18
とから構成された処理槽10を有している。また、新鮮な
薬液を調製して処理槽10の浸漬処理部14へ供給するため
の新液供給系は、図6の(B)、(C)に示した装置と
同様に、薬液1が貯留された第1の薬液タンク22に流路
接続されポンプ26、フィルタ28及び開閉制御弁30が介挿
された薬液1の供給管路24、薬液2が貯留された第2の
薬液タンク32に流路接続されポンプ36、フィルタ38及び
開閉制御弁40が介挿された薬液2の供給管路34、並び
に、純水供給源に流路接続され開閉制御弁44が介挿され
た純水供給管路42をそれぞれ混合器20に連通接続し、混
合器20において薬液1と薬液2と純水とを混合し或いは
薬液1又は薬液2と純水とを混合して洗浄用薬液を希釈
調製し、その洗浄用薬液を混合器20から処理槽12へ供給
するように構成されている。図中の46は、それぞれ開閉
制御弁である。
【0017】一方、処理槽12の溢流貯留部18に連通接続
された流出管路48は、排出・回収切換器50の導入口に連
通接続されており、その排出・回収切換器50の導出口の
1つに、開閉制御弁54が介挿された排液管路52が連通接
続されている。また、排出・回収切換器50の別の導出口
は、開閉制御弁58が介挿された第1の回収管路56を介し
て第1の回収用タンク60に接続されており、さらに別の
導出口は、開閉制御弁66が介挿された第2の回収管路64
を介して第2の回収用タンク68に接続されている。第1
の回収用タンク60には、後述するように、処理槽12にお
いて基板の洗浄処理に1回使用された後回収された回収
薬液62が貯留され、また、第2の回収用タンク68には、
処理槽12において基板の洗浄処理に2回繰り返して使用
された後回収された回収薬液70が貯留される。
【0018】また、第1の回収用タンク60の内部には、
ポンプ74及びフィルタ76が介挿された第1の回収薬液供
給管路72の一端部が挿入されており、その回収薬液供給
管路72の他端は、開閉制御弁78を経て供給切換器80の導
入口の1つに連通接続されている。また、第2の回収用
タンク68の内部には、ポンプ84及びフィルタ86が介挿さ
れた第2の回収薬液供給管路82の一端部が挿入されてお
り、その回収薬液供給管路82の他端が、開閉制御弁88を
経て供給切換器80の別の導入口に連通接続されている。
供給切換器80のさらに別の導入口には、上記した混合器
20の出口側管路90の先端が開閉制御弁92を経て連通接続
されている。そして、供給切換器80の導出口が、給液管
路94を介して処理槽12の浸漬処理部14に流路接続されて
いる。
【0019】混合器20と開閉制御弁30、40、44、及び供
給切換器80と開閉制御弁78、88、92とは、例えば図2に
断面図を示すようにそれぞれ構成されており、また、排
出・回収切換器50と開閉制御弁54、58、66とは、例えば
図3に断面図を示すように構成されている。そして、そ
れぞれの開閉制御弁30、40、44、78、88、92、54、58、
66は、弁体96、104、112と弁座98、106、114とダイヤフ
ラム100、108、116とエアーシリンダ102、110、118とか
ら構成されており、各開閉制御弁のエアーシリンダ10
2、110、118が、図示しない制御回路によって制御され
るように構成されている。
【0020】次に、図1に示した装置を使用して基板の
洗浄処理を行なう場合の操作について図4を参照しなが
ら説明する。
【0021】図4の(a)に示したように、第1の回収
用タンク60内及び第2の回収用タンク68内にそれぞれ回
収薬液62、70が収容された状態において、処理槽12内へ
洗浄処理しようとする複数枚の基板Wが搬入されると、
まず、開閉制御弁88、54を開放するとともに開閉御弁7
8、92、58、66を閉塞することにより、図4の(a)に
実線矢印で示したように、第2の回収用タンク68から処
理槽12へ、処理槽12において基板の洗浄処理に2回繰り
返して使用された後回収された回収薬液70を供給すると
ともに、処理槽12から流出した使用済み薬液を流出管路
48及び排液管路52を通して装置外へ排出する。このよう
にして、2回使用の回収薬液70を使用して基板Wを洗浄
処理する。次に、開閉制御弁78、66を開放するとともに
開閉御弁88、92、54、58を閉塞することにより、図4の
(b)に実線矢印で示したように、第1の回収用タンク
60から処理槽12へ、処理槽12において基板の洗浄処理に
1回だけ使用されて回収された回収薬液62を供給すると
ともに、処理槽12から流出した使用済み薬液を流出管路
48及び第2の回収管路64を通して第2の回収用タンク68
内へ回収する。このようにして、1回使用の回収薬液62
を使用して基板Wを洗浄処理する。そして、最後に、開
閉制御弁92、58を開放するとともに開閉御弁78、88、5
4、66を閉塞することにより、図4の(c)に実線矢印
で示したように、混合器20から処理槽12へ、汚染物質を
全く含まない新鮮な薬液を供給するとともに、処理槽12
から流出した使用済み薬液を流出管路48及び第1の回収
管路56を通して第1の回収用タンク60内へ回収する。こ
のようにして、新鮮な洗浄用薬液を使用して基板Wを洗
浄処理する。
【0022】一通りの洗浄処理が終わると、処理済みの
基板Wを処理槽12から搬出し、次に処理しようとする複
数枚の基板Wを処理槽12内へ搬入する。そして、上記し
た操作を繰り返す。
【0023】以上のようにして基板Wの洗浄処理を行な
うようにしたときは、図5に示すように、基板表面の汚
染度合が次第に低くなっていき、最後には新鮮な薬液に
よって基板の洗浄が行なわれるので、高い洗浄処理品質
が得られることになり、また、各バッチ間において等し
く常に高い洗浄レベルが得られることになる。また、薬
液は、基板の洗浄処理に3回使用された後に排出される
ので、薬液が有効に利用されることになる。
【0024】上記実施例においては、使用済み薬液を回
収する回収用タンクを2個設けるようにしたが、回収用
タンクを1個だけ設けるようにしてもよく、その場合に
は、処理槽内へ基板が搬入された後、回収用タンクから
処理槽へ1回使用の回収薬液を供給するとともに、処理
槽から使用済み薬液を排出し、次に、新鮮な薬液を処理
槽へ供給するとともに、処理槽から流出する使用済み薬
液を回収用タンク内へ回収するようにする。また、回収
用タンクを3個以上のn個設けるようにしてもよく、そ
の場合には、処理槽内へ基板が搬入されると、最初に、
n番目の回収用タンクから基板の洗浄処理にn回繰り返
し使用された回収薬液を処理槽へ供給するとともに、処
理槽から使用済み薬液を排出し、次に、(n−1)番目
の回収用タンクから基板の洗浄処理に(n−1)回使用
された回収薬液を処理槽へ供給するとともに、処理槽か
ら使用済み薬液をn番目の回収用タンク内へ回収し、次
いで、(n−2)番目の回収用タンクから基板の洗浄処
理に(n−2)回使用された回収薬液を処理槽へ供給す
るとともに、処理槽から使用済み薬液を(n−1)番目
の回収用タンク内へ回収し、以後同様の操作を繰り返
し、最後に、新鮮な薬液を処理槽へ供給するとともに、
処理槽から流出する使用済み薬液を1番目の回収用タン
ク内へ回収するようにする。
【0025】また、上記実施例では、バッチ式浸漬処理
方式の基板の洗浄処理装置について説明したが、枚様式
浸漬処理方式或いは図6の(C)に示したような枚様式
スプレイ処理方式の各種の基板表面処理装置について
も、この発明は同様に適用し得る。また、処理槽への新
鮮な薬液の供給方式としては、上記実施例に示したよう
なインラインの混合器を用いる方式でなく、図6の
(A)に示したように定量タンクを使用して予め薬液を
定量する方式であってもよい。さらに、回収用タンクか
ら回収薬液を処理槽へ供給する手段は、上記実施例のよ
うなポンプ圧送でもよいし、回収用タンク内の回収薬液
の液面を加圧するものであってもよい。
【0026】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、請求項1、2及び3に記載された発
明に係る基板の表面処理装置を使用し、基板に薬液を接
触させて基板の洗浄処理等の表面処理を行なうようにし
たときは、使用済み薬液をそのまま排出してしまう装置
に比べて薬液の消費量が大幅に抑えられ、かつ、薬液を
循環させて使用する装置に比べて高い処理品質が得られ
る。そして、特に浸漬方式の基板洗浄処理装置では、薬
液消費量の増大を招くことなく、処理槽内において基板
の表面に沿って流動する洗浄用薬液の流速を上げること
ができるので、基板表面から除去されて洗浄用薬液中に
拡散した汚染物質が基板表面に再付着するのを有効に防
止することができ、より高い洗浄レベルが得られること
になり、一方、同じ洗浄レベルを得る場合には、スルー
プットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例を示し、バッチ式浸漬処理
方式の基板の洗浄処理装置の概略構成図である。
【図2】図1に示した装置で使用される混合器及び供給
切換器の構成の1例を示す断面図である。
【図3】図1に示した装置で使用される排出・回収切換
器の構成の1例を示す断面図である。
【図4】図1に示した装置を使用して基板の洗浄処理を
行なう場合の操作について説明するための模式図であ
る。
【図5】図1に示した装置を使用して基板の洗浄処理を
行なうようにしたときの、基板表面の汚染レベル及び薬
液の汚染レベルの経時変化を説明するためのグラフ図で
ある。
【図6】それぞれ、従来の基板の洗浄処理装置の構成例
を示す概略図である。
【図7】それぞれ、図6に示した従来の各装置を使用し
て基板の洗浄処理を行なうようにしたときの、基板表面
の汚染レベル及び薬液の汚染レベルの経時変化を説明す
るためのグラフ図である。
【符号の説明】
10 洗浄用薬液 12 処理槽 14 処理槽の浸漬処理部 16 使用済み薬液 18 処理槽の溢流貯留部 20 混合器 22、32 薬液タンク 24、34 薬液の供給管路 26、36、74、84 ポンプ 30、40、44、54、58、66、78、88、92 開閉制御弁 42 純水供給管路 48 流出管路 50 排出・回収切換器 52 排液管路 56 第1の回収管路 60 第1の回収用タンク 62 1回使用の回収薬液 64 第2の回収管路 68 第2の回収用タンク 70 2回使用の回収薬液 72 第1の回収薬液供給管路 80 供給切換器 82 第2の回収薬液供給管路 94 給液管路 W 基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を収容しその基板に薬液を接触させ
    ることにより基板を表面処理する処理槽と、 この処理槽へ新鮮な薬液を供給する新液供給手段と、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を排出する薬液排出手段とを備え
    た基板の表面処理装置において、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を回収用タンクに回収する薬液回
    収手段と、 前記回収用タンクに回収された回収薬液を前記処理槽へ
    供給する回収薬液供給手段と、 前記新液供給手段による前記処理槽への新鮮な薬液の供
    給と前記回収薬液供給手段による処理槽への回収薬液の
    供給とを択一的に切り換える供給切換手段と、 前記薬液排出手段による使用済み薬液の排出と前記薬液
    回収手段による使用済み薬液の回収とを択一的に切り換
    える排出・回収切換手段と、 前記回収薬液供給手段によって前記処理槽へ回収薬液を
    供給するとともに前記薬液排出手段によって使用済み薬
    液を排出し、次いで前記新液供給手段によって処理槽へ
    新鮮な薬液を供給するとともに前記薬液回収手段によっ
    て使用済み薬液を回収するように前記供給切換手段及び
    排出・回収切換手段を制御する制御手段とを設けたこと
    を特徴とする基板の表面処理装置。
  2. 【請求項2】 基板を収容しその基板に薬液を接触させ
    ることにより基板を表面処理する処理槽と、 この処理槽へ新鮮な薬液を供給する新液供給手段と、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を排出する薬液排出手段とを備え
    た基板の表面処理装置において、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を第1の回収用タンクに回収する
    第1の薬液回収手段と、 前記第1の回収用タンクに回収された1回使用の回収薬
    液を前記処理槽へ供給する第1の回収薬液供給手段と、 この第1の回収薬液供給手段によって前記処理槽へ供給
    され処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を第2の回収用タンクに回収する
    第2の薬液回収手段と、 前記第2の回収用タンクに回収された2回使用の回収薬
    液を前記処理槽へ供給する第2の回収薬液供給手段と、 前記新液供給手段による前記処理槽への新鮮な薬液の供
    給と前記第1の回収薬液供給手段による処理槽への1回
    使用の回収薬液の供給と前記第2の回収薬液供給手段に
    よる処理槽への2回使用の回収薬液の供給とを択一的に
    切り換える供給切換手段と、 前記薬液排出手段による使用済み薬液の排出と前記第1
    の薬液回収手段による使用済み薬液の回収と前記第2の
    薬液回収手段による使用済み薬液の回収とを択一的に切
    り換える排出・回収切換手段と、 前記第2の回収薬液供給手段によって前記処理槽へ2回
    使用の回収薬液を供給するとともに前記薬液排出手段に
    よって使用済み薬液を排出し、次いで前記第1の回収薬
    液供給手段によって処理槽へ1回使用の回収薬液を供給
    するとともに前記第2の薬液回収手段によって使用済み
    薬液を回収し、最後に前記新液供給手段によって処理槽
    へ新鮮な薬液を供給するとともに前記第1の薬液回収手
    段によって使用済み薬液を回収するように前記供給切換
    手段及び排出・回収切換手段を制御する制御手段とを設
    けたことを特徴とする基板の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 基板を収容しその基板に薬液を接触させ
    ることにより基板を表面処理する処理槽と、 この処理槽へ新鮮な薬液を供給する新液供給手段と、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を排出する薬液排出手段とを備え
    た基板の表面処理装置において、 前記処理槽内で基板の表面処理に使用されて処理槽から
    流出する使用済み薬液を、使用回数別に各回収用タンク
    にそれぞれ回収するn個(nは3以上の整数)の薬液回
    収手段と、 前記各回収用タンクに回収された回収薬液を前記処理槽
    へそれぞれ供給するn個の回収薬液供給手段と、 前記新液供給手段による前記処理槽への新鮮な薬液の供
    給と前記n個の回収薬液供給手段による処理槽への回収
    薬液の供給とを択一的に切り換える供給切換手段と、 前記薬液排出手段による使用済み薬液の排出と前記n個
    の薬液回収手段による使用済み薬液の回収とを択一的に
    切り換える排出・回収切換手段と、 前記n個の回収薬液供給手段のうちn番目のものによっ
    て前記処理槽へn回使用の回収薬液を供給するとともに
    前記薬液排出手段によって使用済み薬液を排出し、次い
    で(n−1)番目の回収薬液供給手段によって処理槽へ
    (n−1)回使用の回収薬液を供給するとともに前記n
    個の薬液回収手段のうちn番目のものによって使用済み
    薬液を回収し、次いで(n−2)番目の回収薬液供給手
    段によって処理槽へ(n−2)回使用の回収薬液を供給
    するとともに(n−1)番目の薬液回収手段によって使
    用済み薬液を回収し、上記操作を順番に繰り返して、最
    後に前記新液供給手段によって処理槽へ新鮮な薬液を供
    給するとともに1番目の薬液回収手段によって使用済み
    薬液を回収するように前記供給切換手段及び排出・回収
    切換手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とす
    る基板の表面処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332741A (ja) * 2000-05-25 2001-11-30 Sony Corp 薄膜トランジスタの製造方法
JP2009076878A (ja) * 2007-08-29 2009-04-09 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置、基板処理方法、および記憶媒体
CN110364454A (zh) * 2018-03-26 2019-10-22 株式会社斯库林集团 基板处理方法以及基板处理装置

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CN110364454B (zh) * 2018-03-26 2023-04-28 株式会社斯库林集团 基板处理方法以及基板处理装置

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