JP3671115B2 - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、電子部品などの基板を薬液で洗浄した後に純水で水洗する基板洗浄方法、特に、これらの薬液洗浄および水洗を1つの処理槽内において、いわゆるワンバス方式で行う基板洗浄方法、ならびに、その方法を実施するために使用される基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイス製造プロセスにおいて、基板、例えばシリコンウエハの表面に付着した不要物を除去する場合、例えばウエハ表面からパーティクルや有機物を除去する場合には、例えばアンモニア水と過酸化水素と水との混合液からなる薬液を用いてウエハを洗浄し、その後にウエハ上に残存している薬液や分解生成物、反応生成物等の不要物を純水で水洗して除去するようにしている。これらの洗浄および水洗を1つの処理槽内においてワンバス方式で行う場合には、図3に概略構成の1例を模式的に示すような基板洗浄装置が使用される。
【0003】
図3に示した基板洗浄装置は、その詳細は図示されていないが、下部に液体供給口12を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部14を有し内部に基板Wが搬入されて収容される処理槽10を備えている。処理槽10の下部の液体供給口12には、開閉制御弁18が介在して設けられた液体供給管16が連通して接続されており、液体供給管16は、ミキシングバルブ20の液体出口に接続されている。ミキシングバルブ20には、純水供給源に接続した純水供給管22、薬液、例えばアンモニア水の供給源に接続した薬液供給管26、および、別の薬液、例えば過酸化水素の供給源に接続した薬液供給管30がそれぞれ接続されている。純水供給管22および薬液供給管26、30には、それぞれ開閉制御弁24、28、32が介在して設けられている。そして、開閉制御弁24を開いて開閉制御弁28、32を閉じた状態では、ミキシングバルブ20の液体出口から液体供給管16を通して処理槽10内へ純水が供給され、開閉制御弁24、28、32を全て開いた状態では、ミキシングバルブ20で純水にアンモニア水および過酸化水素が混合されて一定濃度に調製された混合液(例えばNH4OH:H2O2:H2O=1:1:50。以下、「APM」という)が、ミキシングバルブ20の液体出口から液体供給管16を通して処理槽10内へ供給されるようになっている。
【0004】
また、処理槽10の下部の液体供給口12には、排水管35が連通しており、排水管35には開閉制御弁37が介在して設けられている。さらに、処理槽10の上部には、吐出口が処理槽10内の基板Wの表面に対向するようにシャワーノズル38が配設されており、シャワーノズル38には、開閉制御弁42が介在して設けられ純水供給管40が接続されている。
【0005】
次に、図3に示した装置を用いて行われる基板洗浄処理の基本操作の1例について、図4に示したタイムチャートを参照しながら説明する。まず、液体供給管16を通して処理槽10内へ、その下部に形設された液体供給口12から純水が連続的に供給され、処理槽10の内部に純水を満たして処理槽10上部の溢流部14から純水が溢れ出る状態にする。そして、処理槽10内へ基板Wが搬入されて純水中に基板Wが浸漬させられ、基板Wが純水で水洗される。水洗後に、純水を所要の流量で供給するように精密に流量制御して供給しながら、ミキシングバルブ20へアンモニア水および過酸化水素を注入することにより、処理槽10内へ液体供給口12を通して一定濃度に管理されたAPMが連続的に供給される。そして、APMにより処理槽10上部の溢流部14から純水が押し出されて、処理槽10の内部がAPMで置換され、処理槽10の内部にAPMが満たされて処理槽10上部の溢流部14からAPMが溢れ出る状態にする。この状態で、処理槽10内のAPMによって基板Wが洗浄される。続いて、処理槽10内へのAPMの供給が停止された後、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水が連続的に供給され、純水により処理槽10上部の溢流部14からAPMが押し出されて、処理槽10の内部が純水で置換され、処理槽10の内部に純水が満たされて基板Wが水洗される。
【0006】
基板Wの1回目の水洗が終了すると、処理槽10内から排水管35を通って純水が排出される。これと同時に、純水供給管40を通して高圧の純水がシャワーノズル38へ供給され、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水が噴射される。これにより、基板Wの表面が乾燥するのが防がれる。処理槽10内からの排水が終了すると、再び、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水が連続的に供給されて、処理槽10の内部が純水で満たされる。なお、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wへの純水の噴射は、処理槽10内からの排水の終了と同時に止めてもよいし、図4に示した例のように、排水終了後処理槽10内への純水の供給を開始してから暫くの間継続した後に止めてもよい。
【0007】
処理槽10の内部に純水が満たされて、基板Wの2回目の水洗が行われ、その水洗が終了すると、再び、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wへの純水の噴射を行いながら、処理槽10内からの排水が行われる。そして、基板Wの水洗と処理槽10内からの排水とを適当な回数だけ繰り返した後、処理槽10内への純水の供給を連続的に行いつつ、処理槽10内から基板Wが搬出される。そして、次に処理すべき基板Wについて、同様の操作が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の方法によった基板洗浄処理では、処理槽内に満たされた薬液中に基板が浸漬させられて薬液洗浄される際に、基板の表面から一旦除去されて薬液中に拡散したパーティクル等が基板の表面に再付着したり、分解生成物や反応生成物が基板の表面に付着したりする、といったことが起こる。また、通常、基板の洗浄操作は、複数枚の基板を基板ホルダに収納した状態で行われるが、基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、その基板と隣り合った基板の表面に付着して基板を汚染する、といったことが起こる可能性もある。
【0009】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、1つの処理槽内において基板を薬液で洗浄した後に純水で水洗する場合に、薬液洗浄の過程で基板の表面から一旦除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、基板の表面に付着したり、複数枚の基板を同時に洗浄処理した際に、基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、その基板と隣り合った基板の表面に付着して基板を汚染したりする、といったことを無くし、基板の洗浄効果を高めることができる基板洗浄方法を提供すること、ならびに、その方法を好適に実施することができる基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し内部に基板が搬入される処理槽内へ、前記液体供給口を通して薬液を供給し、基板を薬液中に浸漬させて洗浄する薬液洗浄工程と、前記処理槽内へ前記液体供給口を通して純水を供給し、基板を純水中に浸漬させて水洗する水洗工程とを含む基板洗浄方法において、前記薬液洗浄工程において、前記処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄した後、前記処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させた後に再び処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄する排液・薬液洗浄操作を少なくとも1回行い、前記処理槽内に収容された薬液中に含まれるパーティクルの個数をパーティクルカウンタによって計数し、そのパーティクルカウンタにより薬液中のパーティクル濃度を測定して、測定された薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になるまで前記排液・薬液洗浄操作を繰り返すことを特徴とする。
【0011】
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の基板洗浄方法において、薬液洗浄工程が終了した後水洗工程を行う場合に、処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させた後に、処理槽内へ液体供給口を通して純水を供給し基板を純水で水洗することを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の基板洗浄方法において、薬液洗浄工程での排液・薬液洗浄操作において、処理槽内からの薬液の排出後処理槽内への薬液の供給前に、処理槽内へ液体供給口を通して純水を供給し基板を純水で水洗した後処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から純水を排出させる水洗・排水操作を挿入することを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し、薬液または純水を収容しその薬液または純水中に基板が浸漬させられて、基板の薬液洗浄および水洗が行われる処理槽と、この処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液または純水を供給する給液手段とを備えた基板洗浄装置において、前記処理槽の底部に排液管を連通させ、その排液管を通して処理槽内から薬液を排出させる排液手段を設けるとともに、前記処理槽内に収容された薬液中に含まれるパーティクルの個数を計数するパーティクルカウンタ、ならびに、そのパーティクルカウンタにより測定された薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になっているかどうかを判定して前記給液手段および前記排液手段を制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の基板洗浄装置において、排液手段により排液管を通して処理槽内から、薬液のほかに純水が排出されるようにしたことを特徴とする。
【0016】
請求項1に係る発明の基板洗浄方法によると、薬液洗浄工程において、処理槽内へ液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄した後、処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させ、再び処理槽内へ液体供給口を通して薬液を供給し、2回目の薬液洗浄が行われる。そして、この排液・薬液洗浄操作が必要により繰り返される。従って、1回目の薬液洗浄操作で基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物等の不要物は、排液操作により薬液と共に処理槽内から排出され、その後に、新鮮な薬液が処理槽内へ供給されて、2回目の薬液洗浄操作が行われるので、基板の表面から一旦除去されて薬液中に拡散したパーティクル等が基板の表面に再付着したり、分解生成物や反応生成物等が基板の表面に付着したりする、といったことが無くなる。また、複数枚の基板を同時に洗浄処理した際に、基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、その基板と隣り合った基板の表面に付着して基板を汚染する、といったことも無くなる。そして、排液・薬液洗浄操作が繰り返されるごとに、基板の表面の清浄度が高まっていき、パーティクルカウンタにより測定された処理槽内の薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になるまで排液・薬液洗浄操作が繰り返されるので、薬液洗浄工程が終了した時点での基板の表面は、常に所定の清浄度となる。また、パーティクルカウンタにより測定された処理槽内の薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になると、排液・薬液洗浄操作を終了するので、必要以上に排液・薬液洗浄操作が繰り返されることがない。
【0017】
【0018】
請求項2に係る発明の基板洗浄方法では、薬液洗浄工程が終了した後水洗工程を行う場合に、処理槽内から薬液を排出させた後に処理槽内へ純水が供給されるので、純水により処理槽上部の溢流部から薬液を押し出して処理槽の内部を純水で置換させる場合に比べて、薬液から純水への置換が速やかに行われる。
【0019】
請求項3に係る発明の基板洗浄方法では、薬液洗浄工程での排液・薬液洗浄操作において、1回目あるいはn回目の薬液洗浄が終了して処理槽内から薬液が排出された後に、処理槽内へ液体供給口を通して純水が供給され、基板を純水で水洗した後処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から純水が排出され、その後に処理槽内へ薬液が供給されて、2回目あるいは(n+1)回目の薬液洗浄が行われるので、薬液洗浄後に基板上に残存している分解生成物や反応生成物等の不要物が純水で水洗されて除去される。このため、基板の表面の清浄度がより高まることとなる。
【0020】
請求項4に係る発明の基板洗浄装置を使用すると、給液手段により処理槽内へ液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄した後、排液手段により処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させ、再び給液手段により処理槽内へ液体供給口を通して薬液を供給し、2回目の薬液洗浄を行うことが可能になり、その排液・薬液洗浄操作を薬液洗浄工程において繰り返すことが可能になる。このようにしたときは、1回目の薬液洗浄操作で基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物等の不要物は、排液操作により薬液と共に処理槽内から排出され、その後に、新鮮な薬液が処理槽内へ供給されて、2回目の薬液洗浄操作が行われるので、基板の表面から一旦除去されて薬液中に拡散したパーティクル等が基板の表面に再付着したり、分解生成物や反応生成物等が基板の表面に付着したりする、といったことが無くなる。また、複数枚の基板を同時に洗浄処理した際に、基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、その基板と隣り合った基板の表面に付着して基板を汚染する、といったことも無くなる。
【0021】
そして、パーティクルカウンタによって処理槽内の薬液中のパーティクル濃度が測定され、制御手段により、パーティクルカウンタにより測定された薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になっているかどうかが判定されて、薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になっているときに、給液手段および排液手段が制御されて薬液洗浄工程が終了させられるので、薬液洗浄工程が終了した時点での基板の表面が常に所定の清浄度となるようにすることができる。また、パーティクルカウンタにより測定された処理槽内の薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になると、排液・薬液洗浄操作を終了することが可能になるので、必要以上に排液・薬液洗浄操作が繰り返されることがない。
【0022】
請求項5に係る発明の基板洗浄装置では、排液手段により排液管を通して処理槽内から純水を排出することが可能になるので、薬液洗浄工程が終了した後水洗工程を行う場合に、処理槽内から薬液を排出させた後に処理槽内へ純水を供給することが可能になり、純水により処理槽上部の溢流部から薬液を押し出して処理槽の内部を純水で置換させる場合に比べて、薬液から純水への置換を速やかに行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、この発明に係る基板洗浄方法を実施するのに使用される基板洗浄装置の概略構成の1例を示す模式図である。この基板洗浄装置は、図3に示した従来の装置と共通する構成部分を有しており、その構成部分ついては、図3で使用した符号と同一符号を付して、その説明を省略する。
【0025】
この基板洗浄装置では、処理槽10の下部の液体供給口12に排液管34が連通しており、排液管34に開閉制御弁36が介在して設けられている。そして、排液管34を通して処理槽10内から純水が排出されるほか、洗浄に使用された薬液、例えばAPMも処理槽10内から排出されるようになっている。また、この装置には、処理槽10内に収容されたAPMをサンプリングしてそのサンプル液中に含まれるパーティクルの個数を計数するパーティクルカウンタ44が付設されている。このパーティクルカウンタ44により、薬液洗浄終了時における処理槽10内のAPM中のパーティクル濃度が測定されて、APMの状態が検知される。そして、パーティクルカウンタ44によって検知されたAPMの状態を示す信号は、コントローラ46へ送られるようになっており、コントローラ46により、液体供給管16、純水供給管22、薬液供給管26、30、排液管34および純水供給管40にそれぞれ介在して設けられた開閉制御弁18、24、28、32、36、42の開閉動作が制御されるようになっている。
【0026】
図1に示した装置を用いて行われる基板洗浄処理の基本操作の1例について、図2に示したタイムチャートを参照しながら説明する。従来の装置同様に、まず、液体供給管16を通して処理槽10内へ、その下部に形設された液体供給口12から純水を連続的に供給し、処理槽10の内部に純水を満たして処理槽10上部の溢流部14から純水が溢れ出る状態にする。そして、処理槽10内へ基板Wを搬入して純水中に基板Wを浸漬させ、基板Wを純水で水洗する。水洗後に、純水を所要の流量で供給するように精密に流量制御して供給しながら、ミキシングバルブ20へアンモニア水および過酸化水素を注入することにより、処理槽10内へ液体供給口12を通して一定濃度に管理されたAPMを連続的に供給する。そして、APMにより処理槽10上部の溢流部14から純水を押し出して、処理槽10の内部をAPMで置換し、処理槽10の内部にAPMが満たされて処理槽10上部の溢流部14からAPMが溢れ出る状態にする。この状態で、処理槽10内のAPMによって基板Wを洗浄する。
【0027】
基板Wの1回目の薬液洗浄が終了すると、ミキシングバルブ20への純水の供給ならびにアンモニア水および過酸化水素の注入を停止させ、それと同時に、処理槽10内から排液管34を通してAPMを排出させる。この際、純水供給管40を通して高圧の純水をシャワーノズル38へ供給し、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水を噴射させ、基板Wの表面が乾燥するのを防止する。
【0028】
処理槽10内からの排液操作が終了すると、シャワーノズル38からの純水の噴射を停止させ、再び、純水供給管22を通して純水を所要の流量で供給するように精密に流量制御しながら、ミキシングバルブ20へアンモニア水および過酸化水素を注入し、処理槽10内へ液体供給口12を通して一定濃度に管理されたAPMを連続的に供給する。そして、処理槽10の内部にAPMが満たされて処理槽10上部の溢流部14からAPMが溢れ出る状態にして、処理槽10内のAPMによる基板Wの2回目の洗浄を行う。
【0029】
基板Wの2回目の薬液洗浄が終了すると、処理槽10内に収容されたAPMの一部をサンプリングし、パーティクルカウンタ44により、2回目の薬液洗浄終了時における処理槽10内のAPM中のパーティクル濃度が測定されてAPMの状態が検知される。その検知信号は、パーティクルカウンタ44からコントローラ46へ送られ、コントローラ46において、検知されたAPMの状態が予め設定された清浄状態に到達しているかどうか、すなわち、測定されたAPM中のパーティクル濃度が所定濃度以下になっているかどうかが判定される。そして、検知されたAPMの状態が予め設定された清浄状態に到達しているときは、薬液洗浄工程を終了し、水洗工程へ移行する。
【0030】
一方、検知されたAPMの状態が予め設定された清浄状態に到達していないとき、すなわち、APM中に所定濃度以上のパーティクルが含まれているときは、上記したように、処理槽10内へのAPMの供給を停止させると同時に、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水を噴射させつつ、処理槽10内から排液管34を通してAPMを排出させる。処理槽10内からの排液操作が終了すると、シャワーノズル38からの純水の噴射を停止させ、再び、処理槽10内へ液体供給口12を通して一定濃度に管理されたAPMを連続的に供給する。そして、処理槽10の内部にAPMが満たされて処理槽10上部の溢流部14からAPMが溢れ出る状態にして、処理槽10内のAPMによる基板Wの3回目の洗浄を行う。
【0031】
基板Wの3回目の薬液洗浄が終了すると、再び、パーティクルカウンタ44により、3回目の薬液洗浄終了時における処理槽10内のAPM中のパーティクル濃度が測定されてAPMの状態が検知され、コントローラ46において、検知されたAPMの状態が予め設定された清浄状態に到達しているかどうかの判定が行われる。そして、検知されたAPMの状態が予め設定された清浄状態に到達しているときは、薬液洗浄工程を終了して水洗工程へ移行し、一方、検知されたAPMの状態が清浄状態に到達していないときは、APMの状態が予め設定された清浄状態に到達するまで、上記した排液・薬液洗浄操作を繰り返す。
【0032】
以上の薬液洗浄工程が終了すると、処理槽10内へのAPMの供給を停止させた状態で、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水を噴射させつつ、処理槽10内から排液管34を通してAPMを排出させる。処理槽10内からのAPMの排出が完了すると、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水を連続的に供給する。なお、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wへの純水の噴射は、処理槽10内からの排液の終了と同時に止めてもよいが、図2に示した例では、排液終了後処理槽10内への純水の供給を開始してから暫くの間継続した後に止めるようにしている。
【0033】
処理槽10内へ純水が供給されて処理槽10の内部が純水で満たされると、処理槽10上部の溢流部14から純水が溢れ出る状態にして、基板Wが水洗される。基板Wの1回目の水洗が終了すると、従来の装置と同様に、処理槽10内から排液管34を通って純水が排出される。これと同時に、純水供給管40を通して高圧の純水がシャワーノズル38へ供給され、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水が噴射される。処理槽10内からの排水が終了すると、再び、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水を連続的に供給して、処理槽10の内部を純水で満たした状態にする。処理槽10の内部に純水が満たされて、基板Wの2回目の水洗が行われ、その水洗が終了すると、再び、シャワーノズル38から処理槽10内の基板Wへの純水の噴射を行いながら、処理槽10内からの排水が行われる。そして、基板Wの水洗と処理槽10内からの排水とを適当な回数だけ繰り返した後、処理槽10内への純水の供給を連続的に行いつつ、処理槽10内から基板Wを搬出する。そして、次に処理すべき基板Wについて、同様の操作が行われる。
【0034】
なお、上記した実施形態では、処理槽10内からのAPMの排出時にシャワーノズル38から処理槽10内の基板Wの表面に向けて純水を噴射させるようにしているが、シャワーノズル38から基板Wへの純水の噴射は、必ずしも行わなくてもよい。
【0035】
また、上記した基板洗浄処理の基本操作は1例であり、この発明に係る基板洗浄方法は、種々の形態で実施し得る。例えば、薬液洗浄工程が終了した後水洗工程へ移行する際に、処理槽10内からのAPMの排出操作を行わずに、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水を連続的に供給し、純水により処理槽10上部の溢流部14からAPMを押し出して、処理槽10の内部を純水で置換させるようにしてもよい。また、薬液洗浄工程において、処理槽10内からAPMを排出させた後処理槽10内へ新鮮なAPMを供給する前に、処理槽10内へ液体供給口12を通して純水を供給し基板Wを純水で水洗した後処理槽10内から純水を排出させる水洗・排水操作を挿入するようにすることもできる。
【0036】
なお、前記基板洗浄装置では、前記液体供給口12に排液管34を連通させ、排液管34に介在させた開閉制御弁36を開けることにより、液体供給口12より排液するようにしているが、処理槽の底部に前記液体供給口12とは別に排液口を設け、この排液口に排液管34を連通させ、この排液口から排液するようにしてもよい。
【0037】
また、前記液体供給口12は、処理槽の底壁に設けるのが、先に供給した液を次に供給する液で押し出すようにして処理槽上部から溢流させる際の液交換効率が高くて望ましいが、必ずしも槽の底壁に設ける必要はない。例えば、側壁の最も底部寄りに臨むように設けてもよく、処理槽の底部と連通していれば、必ずしも底壁に設ける必要はない。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の基板洗浄方法によると、1つの処理槽内において基板を薬液で洗浄した後に純水で水洗する場合に、薬液洗浄の過程で基板の表面から一旦除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、基板の表面に付着したり、複数枚の基板を同時に洗浄処理した際に、基板の表面から除去されたパーティクルや分解生成物、反応生成物等の不要物が、その基板と隣り合った基板の表面に付着して基板を汚染したりする、といったことを無くすことができ、このため、基板の洗浄効果を向上させることができる。そして、薬液洗浄工程が終了した時点での基板の表面が常に所定の清浄度となるようにすることができるので、基板の洗浄品質を均一化することができる。また、必要以上に排液・薬液洗浄操作が繰り返されることがないので、処理時間および薬液使用量の効率化を図ることができる。
【0039】
【0040】
請求項2に係る発明の基板洗浄方法では、純水により処理槽上部の溢流部から薬液を押し出して処理槽の内部を純水で置換させる場合に比べて、薬液から純水への置換が速やかに行われるので、処理時間の短縮化および薬液使用量の低減化を図ることができる。
【0041】
請求項3に係る発明の基板洗浄方法では、薬液洗浄後に基板上に残存している分解生成物等の異物が純水で水洗されて除去されるので、基板の洗浄効果をより高めることができる。
【0042】
請求項4に係る発明の基板洗浄装置を使用すると、請求項1に係る発明を好適に実施することができて、基板の洗浄効果を向上させることができ、また、基板の洗浄品質を均一化することができるとともに、処理時間および薬液使用量の効率化を図ることができる。
【0043】
請求項5に係る発明の基板洗浄装置では、純水により処理槽上部の溢流部から薬液を押し出して処理槽の内部を純水で置換させる場合に比べて、薬液から純水への置換を速やかに行うことが可能になるので、処理時間の短縮化および薬液使用量の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る基板洗浄方法を実施するのに使用される基板洗浄装置の概略構成の1例を示す模式図である。
【図2】 図1に示した装置を用いて行われる基板洗浄処理の基本操作の1例を説明するためのタイムチャートである。
【図3】 従来の基板洗浄方法を実施するのに使用される基板洗浄装置の概略構成の1例を示す模式図である。
【図4】 図4に示した装置を用いて行われる従来の基板洗浄処理の基本操作の1例を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
W 基板
10 処理槽
12 処理槽の液体供給口
14 処理槽の溢流部
16 液体供給管
18、24、28、32、36、42 開閉制御弁
20 ミキシングバルブ
22、40 純水供給管
26、30 薬液供給管
34 排液管
38 シャワーノズル
44 パーティクルカウンタ
46 コントローラ
Claims (5)
- 下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し内部に基板が搬入される処理槽内へ、前記液体供給口を通して薬液を供給し、基板を薬液中に浸漬させて洗浄する薬液洗浄工程と、
前記処理槽内へ前記液体供給口を通して純水を供給し、基板を純水中に浸漬させて水洗する水洗工程と、
を含む基板洗浄方法において、
前記薬液洗浄工程において、前記処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄した後、前記処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させた後に再び処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液を供給し基板を薬液で洗浄する排液・薬液洗浄操作を少なくとも1回行い、前記処理槽内に収容された薬液中に含まれるパーティクルの個数をパーティクルカウンタによって計数し、そのパーティクルカウンタにより薬液中のパーティクル濃度を測定して、測定された薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になるまで前記排液・薬液洗浄操作を繰り返すことを特徴とする基板洗浄方法。 - 水洗工程において、処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から薬液を排出させた後に、処理槽内へ液体供給口を通して純水を供給し基板を純水で水洗する請求項1記載の基板洗浄方法。
- 排液・薬液洗浄操作において、処理槽内からの薬液の排出後処理槽内への薬液の供給前に、処理槽内へ液体供給口を通して純水を供給し基板を純水で水洗した後処理槽の底部に連通した排液管を通して処理槽内から純水を排出させる水洗・排水操作を挿入する請求項1または請求項2記載の基板洗浄方法。
- 下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し、薬液または純水を収容しその薬液または純水中に基板が浸漬させられて、基板の薬液洗浄および水洗が行われる処理槽と、
この処理槽内へ前記液体供給口を通して薬液または純水を供給する給液手段と、
を備えた基板洗浄装置において、
前記処理槽の底部に排液管を連通させ、その排液管を通して処理槽内から薬液を排出させる排液手段を設けるとともに、前記処理槽内に収容された薬液中に含まれるパーティクルの個数を計数するパーティクルカウンタ、ならびに、そのパーティクルカウンタにより測定された薬液中のパーティクル濃度が所定濃度以下になっているかどうかを判定して前記給液手段および前記排液手段を制御する制御手段を設けたことを特徴とする基板洗浄装置。 - 排液手段により排液管を通して処理槽内から純水が排出されるようにした請求項4記載の基板洗浄装置。
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