JPH083145A - 光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造法 - Google Patents
光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造法Info
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- JPH083145A JPH083145A JP3004495A JP3004495A JPH083145A JP H083145 A JPH083145 A JP H083145A JP 3004495 A JP3004495 A JP 3004495A JP 3004495 A JP3004495 A JP 3004495A JP H083145 A JPH083145 A JP H083145A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 (RS)−N−tert−ブチル−2−ピペ
ラジンカルボキサミドの光学分割により、医薬の中間体
等として有用な光学活性N−tert−ブチル−2−ピ
ペラジンカルボキサミドを高い光学純度で製造すること
のできる方法を提供する。 【構成】 (RS)−N−tert−ブチル−2−ピペ
ラジンカルボキサミドを、光学活性乳酸、光学活性リン
ゴ酸又は光学活性酒石酸を分割剤として用いて光学分割
を行い光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジン
カルボキサミドを製造する。
ラジンカルボキサミドの光学分割により、医薬の中間体
等として有用な光学活性N−tert−ブチル−2−ピ
ペラジンカルボキサミドを高い光学純度で製造すること
のできる方法を提供する。 【構成】 (RS)−N−tert−ブチル−2−ピペ
ラジンカルボキサミドを、光学活性乳酸、光学活性リン
ゴ酸又は光学活性酒石酸を分割剤として用いて光学分割
を行い光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジン
カルボキサミドを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学分割による光学活
性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミ
ドの製造方法に関する。光学活性N−tert−ブチル
−2−ピペラジンカルボキサミドは、医薬の中間体等と
して有用な化合物である。
性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミ
ドの製造方法に関する。光学活性N−tert−ブチル
−2−ピペラジンカルボキサミドは、医薬の中間体等と
して有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミドの光学分割については、文献
未記載である。
ピペラジンカルボキサミドの光学分割については、文献
未記載である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(RS)−
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
の光学分割による、光学純度の高い光学活性N−ter
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造方法
を提供することを目的とする。
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
の光学分割による、光学純度の高い光学活性N−ter
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光学活性
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
の製造法について鋭意検討した結果、(RS)−N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの光学
分割を、光学活性α−オキシカルボン酸を分割剤として
用いて行うと、容易に光学純度の高い光学活性N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドが得られ
ることを見出し本発明を完成させた。
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
の製造法について鋭意検討した結果、(RS)−N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの光学
分割を、光学活性α−オキシカルボン酸を分割剤として
用いて行うと、容易に光学純度の高い光学活性N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドが得られ
ることを見出し本発明を完成させた。
【0005】即ち本発明は、(RS)−N−tert−
ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドを、光学活性α
−オキシカルボン酸を分割剤として用いて光学分割する
ことを特徴とする光学活性N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミドの製造法に関する。
ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドを、光学活性α
−オキシカルボン酸を分割剤として用いて光学分割する
ことを特徴とする光学活性N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミドの製造法に関する。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる原料化合物である(RS)−N−tert−ブチ
ル−2−ピペラジンカルボキサミドは、例えば次の方法
によって容易に製造することができる。先ず2−シアノ
ピラジンとtert−ブチルアルコールとを硫酸の存在
下で反応させてN−tert−ブチル−2−ピラジンカ
ルボキサミドを得る。次に得られたN−tert−ブチ
ル−2−ピラジンカルボキサミドをラネーコバルト触媒
を用いて接触水素還元すると、ラセミ体である(RS)
−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミ
ドが得られる。勿論、他の方法で製造されたものであっ
てもよい。又、本発明で使用される(RS)−N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドは、N−
tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの
(R)体と(S)体を等量含むもの(即ち、ラセミ体)
であっても、(R)体と(S)体のどちらか一方を多く
含むものであってもよい。
用いる原料化合物である(RS)−N−tert−ブチ
ル−2−ピペラジンカルボキサミドは、例えば次の方法
によって容易に製造することができる。先ず2−シアノ
ピラジンとtert−ブチルアルコールとを硫酸の存在
下で反応させてN−tert−ブチル−2−ピラジンカ
ルボキサミドを得る。次に得られたN−tert−ブチ
ル−2−ピラジンカルボキサミドをラネーコバルト触媒
を用いて接触水素還元すると、ラセミ体である(RS)
−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミ
ドが得られる。勿論、他の方法で製造されたものであっ
てもよい。又、本発明で使用される(RS)−N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドは、N−
tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの
(R)体と(S)体を等量含むもの(即ち、ラセミ体)
であっても、(R)体と(S)体のどちらか一方を多く
含むものであってもよい。
【0007】本発明において用いる分割剤である光学活
性α−オキシカルボン酸としては、光学活性乳酸、光学
活性リンゴ酸、光学活性酒石酸を挙げることができる。
これらの光学活性α−オキシカルボン酸は、L体、D体
のいずれをも使用でき、これらのどちらか一方を用いて
光学分割を行う。光学活性α−オキシカルボン酸の使用
量は、(RS)−N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミド1モルに対して、通常0.5〜1.5
モルである。
性α−オキシカルボン酸としては、光学活性乳酸、光学
活性リンゴ酸、光学活性酒石酸を挙げることができる。
これらの光学活性α−オキシカルボン酸は、L体、D体
のいずれをも使用でき、これらのどちらか一方を用いて
光学分割を行う。光学活性α−オキシカルボン酸の使用
量は、(RS)−N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミド1モルに対して、通常0.5〜1.5
モルである。
【0008】本発明においては、光学活性α−オキシカ
ルボン酸の一部を塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸又は酢酸
等の有機酸に置換して光学分割を実施することも可能で
あり、この方法により光学純度の高い光学活性N−te
rt−ブチルピペラジンカルボキサミドを高い回収率で
得ることができる。この場合、光学活性α−オキシカル
ボン酸と鉱酸又は有機酸の合計量は、(RS)−N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド1モル
に対して、0.5〜1.5モルとなるようにする。
ルボン酸の一部を塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸又は酢酸
等の有機酸に置換して光学分割を実施することも可能で
あり、この方法により光学純度の高い光学活性N−te
rt−ブチルピペラジンカルボキサミドを高い回収率で
得ることができる。この場合、光学活性α−オキシカル
ボン酸と鉱酸又は有機酸の合計量は、(RS)−N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド1モル
に対して、0.5〜1.5モルとなるようにする。
【0009】本発明方法を実施するには、通常溶媒を使
用する。用いられる溶媒は、(RS)−N−tert−
ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド及び光学活性α
−オキシカルボン酸の両者を溶解することができ、両原
料を変質させることのないものであり、さらに2種生成
するジアステレオマー塩の一方の難溶性ジアステレオマ
ー塩を析出させるものであれば特に限定されない。この
ような溶媒としては、例えばアセトン−水混合溶媒、メ
タノール−水混合溶媒、アセトン−メタノール−水混合
溶媒等が好適に使用できる。
用する。用いられる溶媒は、(RS)−N−tert−
ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド及び光学活性α
−オキシカルボン酸の両者を溶解することができ、両原
料を変質させることのないものであり、さらに2種生成
するジアステレオマー塩の一方の難溶性ジアステレオマ
ー塩を析出させるものであれば特に限定されない。この
ような溶媒としては、例えばアセトン−水混合溶媒、メ
タノール−水混合溶媒、アセトン−メタノール−水混合
溶媒等が好適に使用できる。
【0010】本発明の実施方法の一例を示すと、(R
S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキ
サミド及び光学活性α−オキシカルボン酸を溶媒中、撹
拌下、50℃程度に加熱して溶解する。この溶液を冷却
及び/又は溶媒を留去して濃縮すると、光学活性N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドと光学
活性α−オキシカルボン酸とにより形成されたジアステ
レオマー塩のうちの難溶性塩の結晶が析出する。析出し
た結晶をろ別した後、得られた結晶を上記ジアステレオ
マー塩の形成に使用した溶媒で再結晶を行うと、更にジ
アステレオマー塩の光学純度を高めることができる。難
溶性のジアステレオマー塩の結晶をろ別したろ液から
は、このろ液を濃縮することにより他方のジアステレオ
マー塩を得ることができる。
S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキ
サミド及び光学活性α−オキシカルボン酸を溶媒中、撹
拌下、50℃程度に加熱して溶解する。この溶液を冷却
及び/又は溶媒を留去して濃縮すると、光学活性N−t
ert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドと光学
活性α−オキシカルボン酸とにより形成されたジアステ
レオマー塩のうちの難溶性塩の結晶が析出する。析出し
た結晶をろ別した後、得られた結晶を上記ジアステレオ
マー塩の形成に使用した溶媒で再結晶を行うと、更にジ
アステレオマー塩の光学純度を高めることができる。難
溶性のジアステレオマー塩の結晶をろ別したろ液から
は、このろ液を濃縮することにより他方のジアステレオ
マー塩を得ることができる。
【0011】上記の方法で分離したジアステレオマー塩
の塩分解を行うことにより、遊離の光学活性N−ter
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドを得ること
ができる。塩分解は、通常行われている一般的な方法で
実施することができる。即ち、一例を示すと、得られた
ジアステレオマー塩に、これと当量のアルカリ金属の水
酸化物等のアルカリを含む水溶液を加え、その後エバポ
レーターで水を留去し乾固する。次に、水を留去した後
の残渣に、ジアステレオマー塩とアルカリとの反応によ
って生成するα−オキシカルボン酸のアルカリ金属塩が
実質的に不溶であり、且つ遊離の光学活性N−tert
−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドが可溶である
溶媒、例えばテトラヒドロフランを加える。これを50
℃程度に加熱し、よく混合した後、α−オキシカルボン
酸のアルカリ金属塩をろ別する。ろ液を濃縮、乾固する
と遊離の光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミドが得られる。
の塩分解を行うことにより、遊離の光学活性N−ter
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドを得ること
ができる。塩分解は、通常行われている一般的な方法で
実施することができる。即ち、一例を示すと、得られた
ジアステレオマー塩に、これと当量のアルカリ金属の水
酸化物等のアルカリを含む水溶液を加え、その後エバポ
レーターで水を留去し乾固する。次に、水を留去した後
の残渣に、ジアステレオマー塩とアルカリとの反応によ
って生成するα−オキシカルボン酸のアルカリ金属塩が
実質的に不溶であり、且つ遊離の光学活性N−tert
−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドが可溶である
溶媒、例えばテトラヒドロフランを加える。これを50
℃程度に加熱し、よく混合した後、α−オキシカルボン
酸のアルカリ金属塩をろ別する。ろ液を濃縮、乾固する
と遊離の光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミドが得られる。
【0012】
【実施例】次に実施例を示し本発明を説明するが、本発
明はこの実施例に限定されるものではない。尚、以下の
実施例において光学純度は、ジアステレオマー塩の塩分
解によって得た遊離のN−tert−ブチル−2−ピペ
ラジンカルボキサミドのピペラジン環の2つの窒素原子
を塩化ベンゾイルでそれぞれベンゾイル化し、得られた
ジベンゾイル化物を高速液体クロマトグラフィーにより
次の条件で測定した。ジベンゾイル化物の一方の光学的
対掌体(S体)の保持時間は14.8分であり、他方
(R体)のものは17.5分であった。
明はこの実施例に限定されるものではない。尚、以下の
実施例において光学純度は、ジアステレオマー塩の塩分
解によって得た遊離のN−tert−ブチル−2−ピペ
ラジンカルボキサミドのピペラジン環の2つの窒素原子
を塩化ベンゾイルでそれぞれベンゾイル化し、得られた
ジベンゾイル化物を高速液体クロマトグラフィーにより
次の条件で測定した。ジベンゾイル化物の一方の光学的
対掌体(S体)の保持時間は14.8分であり、他方
(R体)のものは17.5分であった。
【0013】 高速液体クロマトグラフィー分析条件: カラム: SUMICHIRAL OA−4100TM(商品名) 4.6mmφ×250mm (住友化学株式会社製) 移動層: イソプロパノール/n−ヘキサン=7/93(容積比) (酢酸0.5%添加) 流速: 1ml/分 検出: UV 254nm
【0014】実施例1 ラセミ体である(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミド4.4g(24ミリモル)及
びL−リンゴ酸3.2g(24ミリモル)をアセトン7
0gと水34gの混合液に加え、撹拌下、50℃に加熱
した。30分間、同温度に保った後、室温まで冷却し、
一夜静置した。析出したジアステレオマー塩をろ別し、
乾燥した:収量1.75g(5.5ミリモル)。次に、
これにジアステレオマー塩の2倍モルの水酸化ナトリウ
ムを含む1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を
加え、よく混合した後、エバポレーターで水を留去して
乾固した。残渣にテトラヒドロフラン21gを加え、5
0℃に加熱してよく混合した。その後、同温度で不溶物
をろ別し、ろ液を濃縮、乾固して、比旋光度[α]25 D
=−19.6°(c=3.8、メタノール)の光学活性
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
0.92g(5.0ミリモル)を得た。(S)体の光学
純度(ジベンゾイル化物の前記保持時間:14.8分)
は80%e.e.であった。
ピペラジンカルボキサミド4.4g(24ミリモル)及
びL−リンゴ酸3.2g(24ミリモル)をアセトン7
0gと水34gの混合液に加え、撹拌下、50℃に加熱
した。30分間、同温度に保った後、室温まで冷却し、
一夜静置した。析出したジアステレオマー塩をろ別し、
乾燥した:収量1.75g(5.5ミリモル)。次に、
これにジアステレオマー塩の2倍モルの水酸化ナトリウ
ムを含む1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を
加え、よく混合した後、エバポレーターで水を留去して
乾固した。残渣にテトラヒドロフラン21gを加え、5
0℃に加熱してよく混合した。その後、同温度で不溶物
をろ別し、ろ液を濃縮、乾固して、比旋光度[α]25 D
=−19.6°(c=3.8、メタノール)の光学活性
N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド
0.92g(5.0ミリモル)を得た。(S)体の光学
純度(ジベンゾイル化物の前記保持時間:14.8分)
は80%e.e.であった。
【0015】実施例2 ラセミ体である(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミド6.07g(33ミリモル)
及びL−リンゴ酸4.39g(33ミリモル)をメタノ
ール48.2gと水6.1gの混合液に加え、撹拌下、
50℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、室温
まで冷却し、一夜静置した。析出したジアステレオマー
塩をろ別し、乾燥した:収量4.06g(13ミリモ
ル)。次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様
に処理し、比旋光度[α]25 D=−20.8°(c=
3.8、メタノール)の(S)−N−tert−ブチル
−2−ピペラジンカルボキサミド1.55g(8.4ミ
リモル)を得た。
ピペラジンカルボキサミド6.07g(33ミリモル)
及びL−リンゴ酸4.39g(33ミリモル)をメタノ
ール48.2gと水6.1gの混合液に加え、撹拌下、
50℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、室温
まで冷却し、一夜静置した。析出したジアステレオマー
塩をろ別し、乾燥した:収量4.06g(13ミリモ
ル)。次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様
に処理し、比旋光度[α]25 D=−20.8°(c=
3.8、メタノール)の(S)−N−tert−ブチル
−2−ピペラジンカルボキサミド1.55g(8.4ミ
リモル)を得た。
【0016】実施例3 ラセミ体である(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミド29.8g(161ミリモ
ル)及びL−リンゴ酸10.8g(80.5ミリモル)
をメタノール164gと21.1%塩酸13.8g(塩
化水素79.9ミリモル)の混合液に加え、撹拌下、5
0℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、徐々に
20℃まで冷却し、析出したジアステレオマー塩をろ別
して乾燥した:収量20.23g(63.3ミリモ
ル)。次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様
に処理し、比旋光度[α]25 D=−21.80°(c=
1.0、メタノール)、光学純度98.0%e.e.の
(S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボ
キサミド10.72g(57.9ミリモル)を得た。
ピペラジンカルボキサミド29.8g(161ミリモ
ル)及びL−リンゴ酸10.8g(80.5ミリモル)
をメタノール164gと21.1%塩酸13.8g(塩
化水素79.9ミリモル)の混合液に加え、撹拌下、5
0℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、徐々に
20℃まで冷却し、析出したジアステレオマー塩をろ別
して乾燥した:収量20.23g(63.3ミリモ
ル)。次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様
に処理し、比旋光度[α]25 D=−21.80°(c=
1.0、メタノール)、光学純度98.0%e.e.の
(S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボ
キサミド10.72g(57.9ミリモル)を得た。
【0017】実施例4 ラセミ体である(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミド10.2g(55.1ミリモ
ル)及びL−酒石酸4.19g(27.9ミリモル)を
メタノール49.9gと2.02%塩酸49.5g(塩
化水素27.4ミリモル)の混合液に加え、撹拌下、5
0℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、徐々に
10℃まで冷却し、析出したジアステレオマー塩をろ別
して乾燥した:収量4.31g(12.9ミリモル)。
次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様に処理
し、比旋光度[α]25 D=−21.90°(c=1.
0、メタノール)、光学純度98.5%e.e.の
(S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボ
キサミド2.14g(11.6ミリモル)を得た。
ピペラジンカルボキサミド10.2g(55.1ミリモ
ル)及びL−酒石酸4.19g(27.9ミリモル)を
メタノール49.9gと2.02%塩酸49.5g(塩
化水素27.4ミリモル)の混合液に加え、撹拌下、5
0℃に加熱した。30分間、同温度に保った後、徐々に
10℃まで冷却し、析出したジアステレオマー塩をろ別
して乾燥した:収量4.31g(12.9ミリモル)。
次に、このジアステレオマー塩を実施例1と同様に処理
し、比旋光度[α]25 D=−21.90°(c=1.
0、メタノール)、光学純度98.5%e.e.の
(S)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボ
キサミド2.14g(11.6ミリモル)を得た。
【0018】実施例5 ラセミ体である(RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミド10.0g(54.0ミリモ
ル)及び85%L−乳酸水溶液5.73g(54.1ミ
リモル)をメタノール4gとアセトン20gの混合液に
加え、撹拌下、50℃に加熱した。30分間、同温度に
保った後、徐々に10℃まで冷却し、析出したジアステ
レオマー塩をろ別して少量のアセトンで洗浄し、乾燥し
た:収量5.10g(18.5ミリモル)。次に、これ
にジアステレオマー塩と当モルの水酸化ナトリウムを含
む1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加え、
よく混合した。その後実施例1と同様に処理し、比旋光
度[α]25 D=−21.90°(c=1.0、メタノー
ル)、光学純度98.5%e.e.の(S)−N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド3.34
g(18.0ミリモル)を得た。
ピペラジンカルボキサミド10.0g(54.0ミリモ
ル)及び85%L−乳酸水溶液5.73g(54.1ミ
リモル)をメタノール4gとアセトン20gの混合液に
加え、撹拌下、50℃に加熱した。30分間、同温度に
保った後、徐々に10℃まで冷却し、析出したジアステ
レオマー塩をろ別して少量のアセトンで洗浄し、乾燥し
た:収量5.10g(18.5ミリモル)。次に、これ
にジアステレオマー塩と当モルの水酸化ナトリウムを含
む1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加え、
よく混合した。その後実施例1と同様に処理し、比旋光
度[α]25 D=−21.90°(c=1.0、メタノー
ル)、光学純度98.5%e.e.の(S)−N−te
rt−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミド3.34
g(18.0ミリモル)を得た。
【0019】本発明には、次の実施態様が包含される。
(RS)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカル
ボキサミドを、光学活性α−オキシカルボン酸を分割剤
として用いて光学分割することを特徴とする光学活性N
−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの
光学分割法。
(RS)−N−tert−ブチル−2−ピペラジンカル
ボキサミドを、光学活性α−オキシカルボン酸を分割剤
として用いて光学分割することを特徴とする光学活性N
−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの
光学分割法。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、(RS)−N−ter
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドから光学純
度の高い光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミドを容易に製造することができる。
t−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドから光学純
度の高い光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジ
ンカルボキサミドを容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉西 英樹 大阪市城東区放出西2丁目12番13号 広栄 化学工業株式会社内 (72)発明者 倉橋 敬 大阪市城東区放出西2丁目12番13号 広栄 化学工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 (RS)−N−tert−ブチル−2−
ピペラジンカルボキサミドを、光学活性α−オキシカル
ボン酸を分割剤として用いて光学分割することを特徴と
する光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカ
ルボキサミドの製造法。 - 【請求項2】 光学活性α−オキシカルボン酸が光学活
性乳酸である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 光学活性α−オキシカルボン酸が光学活
性リンゴ酸である請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 光学活性α−オキシカルボン酸が光学活
性酒石酸である請求項1記載の方法。
Priority Applications (6)
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---|---|---|---|
JP3004495A JPH083145A (ja) | 1994-04-22 | 1995-01-25 | 光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造法 |
ES95916018T ES2181774T3 (es) | 1994-04-22 | 1995-04-20 | Procedimiento para producir n-terc-butil-2-piperazinocarboxamida. |
PCT/JP1995/000777 WO1995029170A1 (fr) | 1994-04-22 | 1995-04-20 | Procede de production de n-tert-butyl-2-piperazinecarboxamide a activite optique et methode de racemisation de l'amide |
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DE69527683T DE69527683T2 (de) | 1994-04-22 | 1995-04-20 | Verfahren zur herstellung von optisch aktivem n-tert-butyl-2-piperazincarboxamidamid |
KR1019950705783A KR100389151B1 (ko) | 1994-04-22 | 1995-04-20 | 광학활성N-tert-부틸-2-피페라진카르복시아미드의제조방법및그라세미화법 |
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JP3004495A JPH083145A (ja) | 1994-04-22 | 1995-01-25 | 光学活性N−tert−ブチル−2−ピペラジンカルボキサミドの製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JPH083145A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011010579A1 (ja) * | 2009-07-21 | 2011-01-27 | 住友化学株式会社 | 光学活性ニペコタミドの製造方法 |
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1995
- 1995-01-25 JP JP3004495A patent/JPH083145A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011010579A1 (ja) * | 2009-07-21 | 2011-01-27 | 住友化学株式会社 | 光学活性ニペコタミドの製造方法 |
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