JPH08314188A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JPH08314188A
JPH08314188A JP7118595A JP11859595A JPH08314188A JP H08314188 A JPH08314188 A JP H08314188A JP 7118595 A JP7118595 A JP 7118595A JP 11859595 A JP11859595 A JP 11859595A JP H08314188 A JPH08314188 A JP H08314188A
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JP
Japan
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surfactant
toner
weight
particle size
oil phase
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JP7118595A
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English (en)
Inventor
Shinichi Higo
信一 肥後
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭い粒子径分布のトナーを製造する。 【構成】 重合性モノマー及びトナーを構成するに必要
な他の添加剤からなる油相と界面活性剤又はその水溶液
とを予め接触させ、次いで得られる混合物を水相に分散
させた後、重合反応をおこさせることにより粒状のトナ
ーを形成することを特徴とするトナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナーの製造方法に関
する。更に詳しくは、本発明は、狭い粒子径分布を有す
るトナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真の分野で使用されるトナーは、
樹脂中に着色剤、電荷制御剤等の他の添加物を配合した
組成物を、一定の粒子径の範囲としたものからなってい
る。トナーに使用される樹脂としては、例えばスチレン
系樹脂等が挙げられ、着色剤としては、例えばカーボン
ブラック並びに有機系又は無機系の着色顔料が挙げら
れ、電荷制御剤としては、例えば油溶性染料又は含金属
錯塩染料等が挙げられる。
【0003】上記のようなトナーの製造方法として、粉
砕法及び懸濁重合法が知られている。まず、粉砕法は、
樹脂と着色剤を溶融混練し、冷却後この混練物を粉砕
し、得られた粉砕物を分級することにより一定の範囲の
粒子径分布に揃える工程からなる。しかしながら、この
粉砕法は、得られるトナーの収率が低く、また粉砕及び
分級の操作のために多大に設備を必要とする。そのため
トナーの製造コストが高くなる。また、得られる粒子の
形状が不規則であるので、トナーの流動性が低くブロッ
キングをおこしやすい。
【0004】一方、懸濁重合法として、例えば特開昭6
1−67039号公報、特開昭64−86160号公報
等に記載されているような方法が知られている。特開昭
61−67039号公報には、重合性モノマー、重合開
始剤及び着色剤等の混合物からなる油相を、特定の割合
の界面活性剤及び分散剤が存在する水相中に導入し、攪
拌下で懸濁させ重合させることによりトナーを製造する
方法が記載されている。
【0005】また、特開昭64−86160号公報に
は、重合性モノマー、重合開始剤及び着色剤等の混合物
からなる油相を、界面活性剤及び分散剤が存在しかつア
ルカリ又は酸で所望のpHに調節された水相中に導入
し、攪拌下で懸濁させ重合させることによりトナーを製
造する方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記懸濁重合法では、
油相を導入する前に、予め界面活性剤が水相中に混合さ
れている。従って、水相に油相を導入した場合、界面活
性剤の分散状態が不均一になる。このように不均一な分
散状態のまま、機械的力により分散を行うと、粒子径分
布の広いトナーしか得られなかった。
【0007】また、水相に分散している界面活性剤は、
一部分が会合することによりミセルが形成される。ミセ
ルを形成した界面活性剤は、油相からなる液滴の分散性
の向上及び安定性の向上に寄与しないので、得られたト
ナーの粒子径分布が広くなるという欠点があった。ま
た、ミセルが形成される量を見越して、界面活性剤を予
め水相に多く混合した場合は、乳化重合が起き、粒径の
大きな粒子が副生することとなると共に界面活性剤がト
ナーに付着することによって電気特性や温度依存性に悪
影響を与えるという欠点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、重合性モノマー及びトナーを構成するに必要な他の
添加剤からなる油相と界面活性剤又はその水溶液とを予
め接触させ、次いで得られる混合物を水相に分散させた
後、重合反応をおこさせることにより粒状のトナーを形
成することを特徴とするトナーの製造方法が提供され
る。
【0009】以下、本発明のトナーの製造方法について
説明する。まず、本発明に使用できる重合性モノマー
は、特に限定されず、当該分野において公知のモノマー
を使用することができる。例えば、モノビニル芳香族モ
ノマー、アクリル系モノマー、ビニルエステル系モノマ
ー、ビニルエーテル系モノマー、ジオレフィン系モノマ
ー、モノオレフィン系モノマー等が挙げられる。
【0010】モノビニル芳香族モノマーは、具体的に
は、一般式(I)
【0011】
【化1】
【0012】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
又はハロゲン原子であり、R2 は水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基又はカルボキシル基である)で示される化
合物が挙げられる。更に具体的には、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、
o−,m−,p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベンゼン
等が挙げられる。
【0013】アクリル系モノマーは、具体的には、一般
式(II)
【0014】
【化2】
【0015】(式中、R3 は水素原子又は低級アルキル
基、R4 は水素原子、炭素数12までの炭化水素、ヒド
ロキシアルキル基、ビニルエステル基又はアミノアルキ
ル基である)で示される化合物が挙げられる。更に具体
的には、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒ
ドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸
プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒド
ロキシメタクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロ
ピル、γ−N,N′−ジエチルアミノアクリル酸プロピ
ル、エチレングリコールジメタクリル酸エステル、テト
ラエチレングリコールジメタクリル酸エステル等が挙げ
られる。
【0016】ビニルエステル系モノマーは、具体的に
は、一般式(III )
【0017】
【化3】
【0018】(式中、R5 は水素原子又は低級アルキル
基である)で示される化合物が挙げられる。更に具体的
には、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等
が挙げられる。ビニルエーテル系モノマーは、具体的に
は、一般式(IV)
【0019】
【化4】
【0020】(式中、R6 は炭素数12までの1価の炭
化水素基である)で示される化合物が挙げられる。更に
具体的には、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルフェニルエ
ーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等が挙げられ
る。ジオレフィン系モノマーは、具体的には、一般式
(V)
【0021】
【化5】 (式中、R7 、R8 、R9 の各々は水素原子、低級アル
キル基又はハロゲン原子である)で示される化合物が挙
げられる。更に具体的には、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレン等が挙げられる。モノオレフィン系モノマ
ーは、具体的には、一般式(VI)
【0022】
【化6】 (式中、R11、R12の各々は水素原子又は低級アルキル
基である)で示される化合物が挙げられる。更に具体的
には、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−
1、ペンテン−2、4−メチルペンテン−1等が挙げら
れる。
【0023】上記重合性モノマーは、単独又は2種以上
組み合わせて使用することができる。トナーを構成する
に必要な他の添加剤としては、例えば、着色剤、重合開
始剤、電荷制御剤、架橋剤等が挙げられる。着色剤とし
ては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラッ
ク、ニグロシン染料(C.I.No50415B)、ア
ニリンブルー(C.I.No50405)、カルコオイ
ルブルー(C.I.Noazoecブルー3)、クロー
ムイエロー(C.I.No14090)、ウルトラマリ
ンブルー(C.I.No77103)、デュポンオイル
レッド(C.I.No26105)、オリエントオイル
レッド♯330(C.I.No60505)、キノリン
イエロー(C.I.No47005)、メチレンブルー
クロライド(C.I.No52015)、フタロシアニ
ンブルー(C.I.No74160)、マラカイトグリ
ーンオクサレート(C.I.No42000)、ランプ
ブラック(C.I.No77266)、ローズベンガル
(C.I.No45435)、オイルブラック、アゾオ
イルブラック、その他のものを単独又は2種以上混合し
て用いることができる。なお、黒色のトナーを望む場合
は、カーボンブラックを着色剤として使用することが好
ましく、更にその粒径は1μm以下が好ましい。
【0024】重合開始剤としては、特に限定されない
が、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化
合物、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペ
ルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の
過酸化物が挙げられる。これらの内、トナーに使用され
る重合性モノマーに可溶なものが好ましい。
【0025】電荷制御剤としては、特に限定されない
が、例えば、ニグロシンベース(C15045)、オイ
ルブラック(C126150)、スピロクンブラック等
の油溶性染料や、ナフテン酸金属塩、脂肪族金属石鹸、
樹脂酸石鹸等が挙げられる。更に具体的には、ボントロ
ンN07(オリエント化学社製)が挙げられる。なお、
ボントロンN07を電荷制御剤として使用する場合、そ
の粒径は1μm以下が好ましい。
【0026】架橋剤としては、特に限定されないが、例
えば、ジエチレングリコール、ジビニルベンゼン等が挙
げられる。上記着色剤、重合開始剤、電荷制御剤及び架
橋剤は、重合性モノマー100重量部に対して、それぞ
れ1〜20重量部、0.1〜5重量部、0.01〜20
重量部及び0.1〜5重量部で添加することができる。
【0027】更に、他の添加剤として磁性体粉末を使用
してもよい。磁性体粉末を添加することにより一成分系
磁性トナーを得ることができる。使用できる磁性体粉末
としては、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、
銅、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カルシウム、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウム等の金属、その合金及びそれらの混合
物が挙げられる。これら磁性体粉末は、0.01〜1μ
m程度の平均粒径を有していることが好ましい。また、
磁性体粉末は、重合性モノマー100重量部に対して、
20〜300重量部、好ましくは50〜150重量部使
用することができる。
【0028】上記に記載した重合性モノマー及びトナー
を構成するに必要な他の添加剤とを十分に混合した油相
に界面活性剤を添加し、十分に混合することにより油相
と界面活性剤を接触させる。このように界面活性剤を予
め油相に添加することにより、均一に分散させることが
できる。なお、界面活性剤は、前記添加物を加える前
に、添加されてもよい。
【0029】本発明に使用できる界面活性剤は、特に限
定されないが、例えば、ステアリン酸ナトリウム、オレ
イン酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫
酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム等のアニオン性界面活性剤、ステアリルアミンアセテ
ート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セ
チルメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチ
ルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤等
が挙げられる。この内、オレイン酸カリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
【0030】界面活性剤は、重合性モノマー100重量
部に対して0.01〜0.5重量部使用することができ
る。0.01重量部より少ない場合は、水相での懸濁状
態が安定にならないので好ましくなく、0.5重量部よ
り多い場合は、乳化重合により微細粒子が生じると共に
界面活性剤がトナー粒子に付着することにより電気特性
や湿度依存性に悪影響を与えるので好ましくない。この
界面活性剤は、そのまま添加することもできるが、少量
の水に溶かした水溶液の形態で添加してもよい。水溶液
の形態で添加する場合は、水の量が油相全体に対して5
0体積%以下となるように水溶液の濃度を調節すること
が好ましい。50体積%以上の場合、油相がo/w型の
エマルジョンに転相してしまい、界面活性剤がミセルを
形成することとなるので好ましくない。
【0031】次に、上記油相を、攪拌下で、水相に投入
することにより懸濁液を形成する。ここで、水相に分散
安定剤を添加してもよい。分散安定剤を添加することに
より、後に形成される重合体粒子の合着を防止でき、狭
い粒子径分布のトナーを得ることができる。油相と水相
の比は、重合性モノマーと水の重量比で表すと、1:9
9〜50:50、好ましくは5:95〜40:60であ
る。
【0032】本発明に使用できる分散安定剤としては、
特に限定されないが、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース等の水溶性高分子、硫酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、第三リン酸
カルシウム、水酸化アルミニウム等の難水溶性無機塩等
が挙げられる。この内、第三リン酸カルシウムが特に好
ましい。分散安定剤は、重合性モノマー100重量部に
対して、5〜50重量部使用することができる。なお、
上記攪拌に使用される攪拌機は、特に限定されず、公知
のものをいずれも使用することができる。
【0033】ここで油相投入時の水相の攪拌速度を比較
的低速で行い、分散安定剤の添加後の攪拌速度を比較的
高速で行うことがより好ましい。具体的には、タービン
径が25mmのTKホモミキサー(特殊機化工業)を使
用した場合、油相投入時の水相の攪拌速度は、100〜
5000rpmの範囲であることが好ましい。また、低
速での攪拌時間は、1〜10分であることが好ましい。
一方、分散安定剤の添加後の攪拌速度は、7000〜1
2000rpmの範囲であることが好ましい。また、高
速での攪拌時間は、5〜30分であることが好ましい。
なお、上記攪拌速度及び攪拌時間は、所望の粒子径を得
るために適宜調節される。
【0034】次いで、上記懸濁液を重合反応させること
により、重合体粒子が生成する。重合条件は、使用する
重合性モノマー、重合開始剤等の種類によっても相違す
るが、一般に温度40〜100℃(好ましくは50〜9
0℃)、2〜20時間で重合反応さすことが好ましい。
この後、生成した重合体粒子を、溶液から分離し、必要
に応じて酸又はアルカリで洗浄し、乾燥することにより
トナーが形成される。なお、形成したトナーに、更にカ
ーボンブラック、疎水性シリカ等をまぶしてもよい。
【0035】上記製造方法により得られたトナーは、粒
径3μm以下が1.0%以下、20μm以上が5.0%
以下の粒子径分布を有する。
【0036】
【作用】本発明のトナーの製造方法は、重合性モノマー
及びトナーを構成するに必要な他の添加剤からなる油相
と界面活性剤又はその水溶液とを予め接触させ、次いで
得られる混合物を水相に分散させた後、重合反応をおこ
させることにより粒状のトナーを形成することを特徴と
する。
【0037】従って、界面活性剤を水相に添加していた
従来方法と比べて、界面活性剤を均一に分散させること
ができると共にその量も少なくすることができる。その
ため乳化重合により形成される粒子(比較的粒径の大き
な粒子)が少なく、所望の平均粒子径かつ狭い粒子径分
布を有するトナーが得られる。更に、本発明の製造方法
は、再現性が良く、製造時間を短縮することができる。
【0038】また、界面活性剤の水溶液が、油相全体に
対して50体積%以下の量の水を含むことにより、油相
中で水滴(w/o型のエマルジョン)として均一に分散
させることができる。水滴が分散した油相を、水相に入
れることにより、瞬間的に油滴に変わる(転相する)も
のと考えられる。更に、界面活性剤が、アニオン性界面
活性剤又はカチオン性界面活性剤であることにより、よ
り狭い粒子径分布を有するトナーが得られる。
【0039】また、界面活性剤が、重合性モノマー10
0重量部に対して、0.01〜0.5重量部添加されて
なることにより、従来の水相に界面活性剤を添加する方
法よりも少量で、狭い粒子径分布を有するトナーが得ら
れる。水相が、更に分散安定剤を含んでなることによ
り、重合体粒子の合着が抑制される。
【0040】
【実施例】
実施例1 スチレン80重量部中にn−ブチルメタクリレート20
重量部、架橋剤としてのジエチレングリコール2重量
部、カーボンブラック(スチレン中での分散性を向上さ
せるために、表面にポリスチレン鎖を付加したグラフト
化物)5重量部、帯電制御剤及び染料としてのボントロ
ンN07(オリエント化学社製)0.5重量部を投入
し、十分混合した。
【0041】次いで、上記混合物中に重合開始剤として
の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3.5重量部
を添加し、十分に混合した。続いて、界面活性剤として
のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.2%水
溶液を20重量部を添加し、十分に混合することによ
り、w/oエマルジョンからなる油相とした。次に、図
1に示すように、水相2としてのイオン交換水80gを
T.K.ホモミキサー1で低速(3000rpm)攪拌
しつつ、油相3を投入し、十分攪拌した。
【0042】更に、T.K.ホモミキサー1で高速(1
0000rpm)攪拌しつつ、分散安定剤としての第三
リン酸カルシウム20重量部を添加した後、約10分間
攪拌を維持し、粒子径を10μmに調節することにより
懸濁液を形成した。この懸濁液を80℃で8時間、窒素
雰囲気下で反応させて重合を完結させた。この後、上記
懸濁液を固液分離し、希塩酸による洗浄、イオン交換水
による水洗を行い、十分に乾燥させてトナーを得た。得
られたトナーの平均粒径(D50)、粒径3μm以下及び
20μm以上の粒子の含有割合を表1に示す。
【0043】実施例2 スチレン80重量部中に0.04重量部のドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを添加し、溶解した。この溶
液中に、n−ブチルメタクリレート20重量部、架橋剤
としてのジエチレングリコール2重量部、カーボンブラ
ック(スチレン中での分散性を向上させるために、表面
にポリスチレン鎖を付加したグラフト化物)5重量部、
帯電制御剤及び染料としてのボロントロンN07(オリ
エント化学社製)0.5重量部を添加し、十分に混合し
た。更に、上記混合物中に重合開始剤としての2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル3.5重量部を添加し、
十分に混合した。
【0044】この後、上記実施例1と同様に操作してト
ナーを得た。得られたトナーの平均粒径、粒径3μm以
下及び20μm以上の粒子の含有割合を表1に示す。
【0045】実施例3 重合時間を5時間にすること以外は実施例1と同様に操
作してトナーを得た。得られたトナーの平均粒径、粒径
3μm以下及び20μm以上の粒子の含有割合を表1に
示す。
【0046】実施例4 界面活性剤として0.06Mオレイン酸カリウム20重
量部を用いた以外は実施例3と同様に操作してトナーを
得た。得られたトナーの平均粒径、粒径3μm以下及び
20μm以上の粒子の含有割合を表1に示す。
【0047】比較例1 界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムを予め水相に溶解させておくこと以外は、実施例3
と同様に操作してトナーを得た。得られたトナーの平均
粒径、粒径3μm以下及び20μm以上の粒子の含有割
合を表1に示す。
【0048】比較例2 界面活性剤としての0.06Mオレイン酸カリウムを使
用すること以外は、比較例1と同様に操作してトナーを
得た。得られたトナーの平均粒径、粒径3μm以下及び
20μm以上の粒子の含有割合を表1に示す。なお、上
記実施例1〜4及び比較例1〜2で使用した材料のう
ち、スチレン、n−ブチルメタクリレート、ジエチレン
グリコールは液体であり、カーボンブラック、ボントロ
ンN07、2,2′−アゾビスイソブチレニトリル、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第三リン酸ナト
リウム、オレイン酸カリウムは固体である。
【0049】
【表1】
【0050】表1からわかるように、実施例1〜4のト
ナーは所望の平均粒径を有し、かつ、シャープな粒子径
分布を有するトナーが得られているのに対して、比較例
1及び2ではブロードな粒子径分布のトナーしか得られ
なかった。
【0051】
【発明の効果】本発明のトナーの製造方法は、重合性モ
ノマー及びトナーを構成するに必要な他の添加剤からな
る油相と界面活性剤又はその水溶液とを予め接触させ、
次いで得られる混合物を水相に分散させた後、重合反応
をおこさせることにより粒状のトナーを形成することを
特徴とする。
【0052】従って、界面活性剤を水相に添加していた
従来方法と比べて、界面活性剤を均一に分散させること
ができると共にその量も少なくすることができる。その
ため乳化重合により形成される粒子(比較的粒径の大き
な粒子)が少なく、所望の平均粒子径かつ狭い粒子径分
布を有するトナーを得ることができる。更に、本発明の
製造方法は、再現性が良く、製造時間を短縮することが
できる。
【0053】また、界面活性剤の水溶液が、油相全体に
対して50体積%以下の量の水を含むことにより、油相
中で水滴(w/o型のエマルジョン)として均一に分散
させることができる。水滴が分散した油相を、水相に入
れることにより、瞬間的に油滴に変わる(転相する)も
のと考えられる。更に、界面活性剤が、アニオン性界面
活性剤又はカチオン性界面活性剤であることにより、よ
り狭い粒子径分布を有するトナーを得ることができる。
【0054】また、界面活性剤が、重合性モノマー10
0重量部に対して、0.01〜0.5重量部添加されて
なることにより、従来の水相に界面活性剤を添加する方
法よりも少量で、狭い粒子径分布を有するトナーを得る
ことができる。水相が、更に分散安定剤を含んでなるこ
とにより、重合体粒子の合着を抑制することができる。
【0055】また、上記の製造方法によれば、粒径3μ
m以下が1.0%以下、20μmが5.0%以下である
ので、帯電量分布が狭く、かつ帯電量不良の少ないトナ
ーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用した攪拌装置の概略図で
ある。
【符号の説明】
1 ホモミキサー 2 水相 3 油相

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性モノマー及びトナーを構成するに
    必要な他の添加剤からなる油相と界面活性剤又はその水
    溶液とを予め接触させ、次いで得られる混合物を水相に
    分散させた後、重合反応をおこさせることにより粒状の
    トナーを形成することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 界面活性剤の水溶液が、油相全体に対し
    て50体積%以下の量の水を含む請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤又
    はカチオン性界面活性剤である請求項1又は2記載の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤が、重合性モノマー100重
    量部に対して、0.01〜0.5重量部添加されてなる
    請求項1〜3いずれか1つに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 水相が、更に分散安定剤を含んでなる請
    求項1〜4いずれか1つに記載の製造方法。
JP7118595A 1995-05-17 1995-05-17 トナーの製造方法 Pending JPH08314188A (ja)

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JP7118595A JPH08314188A (ja) 1995-05-17 1995-05-17 トナーの製造方法

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JP7118595A JPH08314188A (ja) 1995-05-17 1995-05-17 トナーの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6649315B1 (en) 1998-08-27 2003-11-18 Nippon Zeon Co., Ltd. Nonmagnetic one component developer and developing method

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US6649315B1 (en) 1998-08-27 2003-11-18 Nippon Zeon Co., Ltd. Nonmagnetic one component developer and developing method

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