JPH08313783A - ズームレンズユニット - Google Patents

ズームレンズユニット

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Publication number
JPH08313783A
JPH08313783A JP33113195A JP33113195A JPH08313783A JP H08313783 A JPH08313783 A JP H08313783A JP 33113195 A JP33113195 A JP 33113195A JP 33113195 A JP33113195 A JP 33113195A JP H08313783 A JPH08313783 A JP H08313783A
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JP
Japan
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lens
holding frame
optical axis
zoom
movable
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Pending
Application number
JP33113195A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Emura
哲二 江村
Toru Horikoshi
徹 堀越
Kazuhiko Futagawa
和彦 二川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートアイリスユニットを収納したために、
鏡胴自体及びカメラ全体が大型化することがないズーム
レンズユニットを提供する。 【解決手段】 少なくとも可動レンズと絞り機構を有
し、前記可動レンズを光軸方向に移動可能に案内するズ
ームレンズユニットにおいて、前記絞り機構の駆動源と
調光機構とが、撮影レンズ光軸方向からみて略L字形の
外形形状を有し、オートアイリスユニットを函体内にコ
ンパクトに収納できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種のカメラと
組み合わされるズームレンズユニットの改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】先ず、この発明の理解を容易にするた
め、一般的な従来型ズームレンズの構造例を図12に従
って説明する。この従来例に係るズームレンズ鏡胴10
では、被写界側からみて最先頭に位置する第1レンズ群
1 と第3番目に位置する第3レンズ群L3 とが、固定
レンズ群として構成され、第2番目に位置する第2レン
ズ群L2 (以下バリエータと称する)と最後尾の第4レ
ンズ群L4 (以下マスターレンズという)とが可動レン
ズ群として構成されている。該鏡胴10内に収納された
ズームレンズ系Z′は、これらレンズ群と自動絞り機
構、駆動系などからなっている。
【0003】そして、変倍時には、バリエータL2 が図
13に示す移動線図Aに則って光軸上を移動し、マスタ
ーレンズL4 が、そのときの被写体距離に応じて、図1
3の移動線図B1 〜B2 の間に設定された移動線図に則
って同時に光軸上を追従移動することにより、ズームレ
ンズ系Z′の合焦状態を維持できるように構成されてい
る。
【0004】この場合、バリエータL2 は、後述するズ
ームモータ51により駆動され、そのときの光軸上の位
置がエンコーダ61によりデジタル的に検出されるよう
に、また、マスターレンズL4 は、ステッピングモータ
71により駆動され、そのときの光軸上の位置が基準位
置検出装置81で検出される基準位置からのパルス数と
して検出されるように構成されている。
【0005】そして、実際のズーム駆動系は、予め、前
述の移動線図AおよびB1 〜B2 をエンコーダ61の分
割数および前述の基準位置からのパルス数に換算してマ
ップ(ないしテーブル)化し、これを変倍制御システム
内に記憶させて置き、バリエータL2 とマスターレンズ
4 との移動を制御するように構成されている。
【0006】一方、フォーカシングの場合には適宜の手
段を利用してマスターレンズL4 を光軸方向に微小振動
させるとともに、焦点面側に置かれた撮像素子(図示せ
ず)から高周波成分を出力させ、図14の原理説明図に
示すように、この高周波成分のレベル変化を検出して前
ピン・後ピンを判別し、さらに、高周波成分のピークが
得られる位置までマスターレンズL4 を移動させるとい
う方法によって、フォーカシングを行うように構成され
ている。
【0007】さて、前述した4つのレンズ群L1 〜L4
を最終的に保持するズームレンズ鏡胴10は、鏡胴の前
半部を構成する固定胴2と鏡胴の後半部を構成する取付
け座部材3とから構成されている。この場合、固定胴2
の前端部には押えリング4aが設けられ、第1レンズ群
1 は、この押えリング4aによって固定胴2に直接固
定されている。
【0008】また、固定胴2の中間壁2aと後端部に固
定された抜け止めリング4bとの間の固定胴2の内周面
には、カム筒11が光軸回りに回転可能、かつ光軸方向
には移動しないように収納されている。該カム筒11の
周壁部には、バリエータL2を所定の移動線図Aに沿っ
て移動させるためのカム溝12が形成され、後端部には
ズームモータ51の駆動ギア52と連結するギア部13
が形成されている。
【0009】また、前記カム筒11の内部空間であっ
て、固定胴2の内周中間壁2aと抜け止めリング4bと
の間には、ズームガイドピン14と旋回運動阻止ピン1
5とが互いに光軸Oに対して平行になるように配設され
ている。
【0010】ところで、可動レンズ群の一つであるバリ
エータL2 はバリエータ保持枠21によって保持される
ように構成されている。このバリエータ保持枠21は自
身の上部に設けられたブッシュ22がズームガイドピン
14に摺動可能に嵌入し、また、下部に形成されたU字
溝23が旋回運動阻止ピン15に係合し、さらに、ブッ
シュ22の上部に形成されたカムフォロアー24が、前
述のバリエータ用カム溝12内に精密係合するように構
成されている。
【0011】そのため、変倍に際してカム筒11が回転
したときには、このカム溝12に沿って移動するカムフ
ォロアー24により駆動され、バリエータ保持枠21
(バリエータL2 )は回転することなく光軸方向へ移動
することになる。そして、このときのバリエータ保持枠
21の光軸上の位置情報は、カム筒11のギア部13に
連結されたエンコーダ61によってデジタル的な回転数
(回転角度)情報として検出されるように構成されてい
る。なお、エンコーダ61とカム筒11のギア部13と
は、適宜の中間ギア列62、63を介して互いに連結さ
れている。
【0012】一方、鏡胴10の後半部を構成する取付け
座部材3は、適宜のオートアイリス絞り手段91の絞り
羽根群92を挟んで固定胴2に結合しており、第3レン
ズ群L3 がこの取付け座部材3に直接固定されている。
そして、マスターレンズL4を保持するマスター保持枠
41は、下側部分に設けたブッシュ42が取付け座部材
3の前方壁部3aと後方壁部3bとの間に平行に設置さ
れたマスターレンズガイドピン31に嵌合することによ
って、光軸Oに沿って直進可能に案内されるように構成
されている。
【0013】また、マスター保持枠41の上側部分に設
けた係合ピン43が、取付け座部材3の上壁部3cに形
成されたV字溝34に精密に係合して、マスター保持枠
41の旋回運動を阻止する。このマスター保持枠41
は、前述したように適宜のステッピングモータ71の回
転動作により光軸方向に移動されるように構成されてい
る。
【0014】即ち、ステッピングモータ71の出力軸に
形成されたリードスクリュー72にはナット73が螺合
し、このナット73の外周に形成された突起73aが、
マスター保持枠41に備えられたゴム係合部材の溝33
内に嵌入し、ナット73の回転を阻止している。さら
に、マスター保持枠41の下側部分に突設されたアーム
44が、コイルバネ35により矢印方向に付勢されてお
り、常に、ナット73の端面に押圧されるようになって
いる。
【0015】そのため、ステッピングモータ71により
リードスクリュー72が回転されると、ナット73は光
軸方向に直進的に移動し、該ナット73の移動に追従し
てアーム44(マスター保持枠41)が光軸方向に直進
的に移動することになる。
【0016】なお、この場合のコイルバネ35は、リー
ドスクリュー72とナット73との間のバックラッシ
ュ、および、ステッピングモータ71とリードスクリュ
ー72との間の軸方向ガタを除く作用をも果たしてい
る。
【0017】さて、マスター保持枠41は、数値制御で
回転するステッピングモータ71によりオープンループ
で移動させられるため、基準とすべき位置を設定する必
要がある。この基準位置を検出するため、取付け座部材
3の上壁部3cの上には、適宜構造の基準位置検出装置
(例えば、フォトインタラプタ)81が設けられてい
る。
【0018】このように構成された従来のズームレンズ
鏡胴の構造には、次項で述べるような幾多の構造上およ
び製造上の問題点が存在する。即ち、従来の鏡胴構造
は、カム筒11を使用する構成になっているために、固
定胴2の外径寸法がレンズ有効径の2倍近くにまでな
り、ズームレンズ鏡胴のコンパクト化を阻害する一大要
因になっていた。
【0019】また、このカム筒11は、当然、円筒形に
作られることになるわけであるが、該カム筒11が或る
直径を持った円筒状である以上、カム筒11を内蔵する
固定胴2も円筒形に構成しなければならない。また、カ
ム筒を収納する部品は、固定胴2と取り付け座部材3の
二点構成としなければならず、部品点数削減の大きな妨
げとなる。
【0020】しかし、固定胴2の内部に配設されるズー
ムレンズ系Z′の構成要素(例えばモータ等)は必ずし
も円筒形に作られているとは限らず、固定胴2の内部に
これらの部材を収納することは、空間利用効率を著しく
悪くする。これも、ズームレンズのコンパクト化を阻害
する一因となる。
【0021】また、従来の鏡胴では、図15に示すよう
に、ズームレンズ系を構成するレンズ群L4 〜L1 等の
各種部材を、光軸O方向から順次組み付けていかねばな
らない。この組立て作業は「井戸の底から部品を順次組
み付けていくような作業」であり、非常に複雑となる。
そのため、作業コストの増大という基本的な問題を生じ
るが、それだけに止まらず、ズームレンズ鏡胴の自動組
立てを実現しようとするときには、極めて重大な障害と
なる側面をも有している。しかも、従来の鏡胴では、回
転カムをはじめとする駆動系の構成部材を高精度に加工
しなければならず、低コスト化を妨げる結果となる。
【0022】こうした問題を解決するものとして、従
来、特開昭62−201409号公報があった。これは
光軸に平行な面が少なくとも1個所開放された偏平函体
の非開放面に、可動レンズを案内する案内溝を設けると
ともに、可動レンズと一体のダボを函体外に突出させる
貫通溝を設け、前記ダボが嵌合するカム溝を有する可動
板を函体外に設けてなるものである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
絞り機構を構成するオートアイリスユニットは、駆動源
と調光機構とが光軸方向からみて直線的(略I字形)の
外形形状を有していたため、例えばズームレンズの外形
を、特開昭62−201409号公報に示されているよ
うな函体の外形形状とした場合にはオートアイリスユニ
ットを収納するためには更に函体を横長に構成しなけれ
ばならなかった。従って、函体自身がどうしても大型化
し、これに伴って鏡胴自体及びカメラ全体のコンパクト
化に寄与出来ないとの問題があった。
【0024】この発明は、上記の背景に鑑みてなされた
もので、鏡胴自体及びカメラ全体のコンパクト化に寄与
できるズームレンズユニットを提供することを目的とし
ている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のズームレンズユニットは、少なくとも可
動レンズと絞り機構を有し、前記可動レンズを光軸方向
に移動可能に案内するズームレンズユニットにおいて、
前記絞り機構の駆動源と調光機構とが、撮影レンズ光軸
方向からみて略L字形の外形形状を有し、オートアイリ
スユニットを函体内にコンパクトに収納できるように構
成している。この結果、鏡胴自体のコンパクト化、ひい
てはカメラ全体のコンパクト化を可能としている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明のズームレンズ鏡
胴を、撮像AF方式のビデオカメラに装備するズームレ
ンズに適用する場合の図面に基いて詳細に説明する。図
1はこの発明のズームレンズの一例に係る主要構成図、
図2は図1におけるA−A′視の断面図、図3は函体の
基本構成を示す断面図、図4は被写界側から見た正面
図、図5図は後面図、図6は図3B−B′視の断面図、
図7は図3C−C′視の断面図、図8は蓋部材の断面
図、図9は図3に示す函体の前面壁に装置されたAF測
距手段の測距光学系の窓部を示す斜視図、図10は蓋部
材をプリント基板として構成した場合の変形例の斜視
図、図11はビデオカメラの一部を蓋部材として利用し
た場合の変形例の説明図である。
【0027】前記ズームレンズ鏡胴101のズームレン
ズ系Zは、5群のレンズ群からなる光学系L11、L12
13、L14、L15と1個のCCD光学部材102、これ
らの光学部材を固定する固定部材、ないしは駆動する駆
動機構、及び絞り機構などから構成されている。ここ
で、後述のように、該ズームレンズ系Zを構成するすべ
ての部材は、基体となる函体103の内部に収納されて
いる。
【0028】まず、この光学系では、図1に示すように
被写界側から見て、光学系の最先頭に位置する第1レン
ズ群L11と、第3番目に位置する第3レンズ群L13と、
5番目に位置する第5レンズ群とが、いずれも固定レン
ズ群として構成され、第2番目と第4番目に位置する第
2レンズ群(バリエータ)L12と第4レンズ群(マスタ
ーレンズ)L14とが、共に可動レンズ群として構成され
ている。さらに、最後尾に位置する光学部材102は、
撮像素子(CCD)および水晶板を備え、全体として四
角形の外周を持つCCD光学部材からなっている。
【0029】この場合、前方の可動レンズ群であるバリ
エータL12は、変倍時に、図13に示す移動特性線図A
に則って光軸O上を移動し、ズームレンズ系Zの焦点距
離を連続的に変更し得るように構成されている。一方、
後方のマスターレンズL14は、このバリエータL12の動
きに同期して、図13の移動特性線図B1 〜B2 間の適
宜特性に則って光軸上を移動することにより、変倍時に
おける焦点面の移動を補正するとともに、被写体距離に
応じたフォーカシングを行うように構成されている。
尚、このマスターレンズL14のフォーカシング原理は、
前述した図14に示す従来型ズームレンズでのフォーカ
シング原理と同じであるから説明を省略する。
【0030】さらに、CCD光学部材102は、このズ
ームレンズ鏡胴101内に設けられたビデオ信号回路、
または外部に用意された制御ボックス、または例えばビ
デオカメラ(いずれも図示せず)に接続されるように構
成されている。
【0031】さて、これらのレンズ群L11〜L15および
CCD光学部材102はそれぞれの機能を発揮し得る状
態でズームレンズ鏡胴101内に収納されるわけである
が、この鏡胴101は、鏡胴の基体をなす函体103と
後述する蓋部材201とから構成されている。
【0032】先ず、鏡胴本体を構成する函体103であ
るが、該函体103は図3〜図7に示すように、撮影の
ための撮影光学系の光軸に対して直交する対物側及び受
光側の2つの面およびこれら両面を所定距離に保持する
保持部を有する1個物の函体に形成され、光軸Oに平行
な4つの面のうち、例えば図1において、紙面に平行な
手前側壁面だけが開口104として構成され、他の5つ
の面はそれぞれ所定の肉厚を持つ平面壁として構成され
ている。
【0033】そして、光軸Oと垂直な前面壁105の外
側には第1レンズ群L11を保持する円形枠部106が、
また前記前面壁105と平行な後面壁107の内側には
第5レンズ群L15を保持する円形枠部108が、さら
に、該後面壁107の外側にはCCD光学部材102を
収納・保持する四角形枠部109がそれぞれ形成されて
いる。
【0034】この場合、函体103の外部に位置する第
1レンズ群L11と第5レンズ群L15は、従来技術と同様
に、先ずレンズ落し込み法でそれぞれの枠部106、1
08内に落し込み、その後熱加締め法によってレンズ縁
部を枠部に固定することで組み付けられている。
【0035】111〜114は各々の端部に軸支凹部1
11a〜114aを有する函体103の内面に設けられ
た4個所のガイドピン支持部で、該ガイドピン支持部1
11〜114は、図3に示すように前方2箇所のガイド
ピン支持部111及び112が、前面壁105の内側面
で光軸Oを挟む位置に設定され、また、後方2箇所の支
持部113及び114は、後面壁107の内側面でそれ
ぞれ光軸Oを挟む位置に設定され、それぞれ函体103
の内壁に接するリブ状構造になっている。
【0036】この場合、上側に位置する一対のガイドピ
ン支持部111、113は後述する上側ガイドピン12
1の両端部支持用として、また、下側に位置する一対の
ガイドピン支持部112、114は下側ガイドピン12
2の両端部支持用として使用されるように構成されてい
る。
【0037】そのため、上側2個所の軸支凹部111
a、113aの中心点を通る仮想直線イと、下側2個所
の軸支凹部112a、114aの中心点を通る仮想直線
ロとは光軸Oに対して互いに平行になるように設定され
ている。
【0038】さて、4つの軸支凹部111a、112
a、113a、114aは、図6及び図7に示すよう
に、それぞれの軸支凹部の開き口が、いずれも函体10
3の開口104に向くような「横向きU字形」の凹部と
して形成されている。
【0039】そして、上側の2つの軸支凹部111a、
113aは、上側ガイドピン121の両端部と円筒嵌合
するように構成され、その深さは、上側ガイドピン12
1の直径と実質的に同一の値に設定されている。
【0040】また、下側の2つの軸支凹部112a、1
14aは、下側ガイドピン122の両端部と円筒嵌合す
るように構成され、それぞれの深さは、後述の下側ガイ
ドピン122の直径と実質的に同一の値に設定されてい
る。
【0041】なお、図示実施例では、4本のガイドピン
支持部111〜114が、いずれも函体103の背面壁
110から突出するような状態に設けられているが、こ
れらは、前面壁105及び後面壁107の内側面に突設
されたリブ状部材であって、各凹部111a〜114a
の近傍で所定の肉厚を備えたものであればよい。
【0042】121及び122は、例えば、円形断面を
有する上側および下側のガイドピンで、それぞれの両端
部が、一対の上側ガイドピン支持部111、113の軸
支凹部111a、113aおよび一対の下側ガイドピン
支持部112、114の軸支凹部112a、114aに
それぞれ着脱可能な状態で係合できるようになってい
る。
【0043】そして、図1の状態では、これらのガイド
ピン121、122がそれぞれの軸支凹部111a〜1
14aに係合して、光軸Oに平行な2本の棒状案内部材
を構成している。
【0044】なお、この2本のガイドピン121、12
2の直径は、異なる値に設定することもできるが、製造
コストや組み立て工程上の便宜から、同一直径に設定す
るのが好ましい。
【0045】123はバリエータL12を光軸Oに沿って
移動可能に保持するための第1可動保持枠で、その上側
部位には、上側ガイドピン121に摺動可能に係合する
ブッシュ123aが、下側部位には、下側ガイドピン1
22と摺動可能、かつ着脱可能に係合する下向きのU字
溝123bがそれぞれ設けられている。
【0046】そして前記第1可動保持枠123には図2
に示すように後述の一方のズーム用ナット143とワッ
シャー145との間に挟持されるフォーク状の突起12
3cが形成され、更にその近傍位置には中央に適宜の溝
を有するゴム係合部材123dが取付けられている。
【0047】124は第3レンズ群L13を固定的に保持
する固定保持枠で、先の第1可動保持枠123とは逆
に、下側部位には下側ガイドピン122に摺動可能に係
合するブッシュ124aが、上側の部位には上側ガイド
ピン121と摺動可能、かつ着脱し易いように係合する
上向きのU字溝124bがそれぞれ設けられている。
【0048】この固定保持枠124は、本来、上下のガ
イドピン121、122に案内されて光軸方向に移動可
能に設けられているものであるが、函体103内に組み
込む際に、函体103の適宜個所に設けられた位置固定
用の手段(図示せず)によって光軸上の所定位置に固定
されるように構成されている。
【0049】125はマスターレンズL14を光軸Oに沿
って移動可能に保持する第2可動保持枠で、固定保持枠
124と同様に下側部位には下側ガイドピン122に摺
動可能に係合するブッシュ125aが、上側の部位には
上側ガイドピン121と摺動可能、かつ着脱し易いよう
に係合する上向きのU字溝125bがそれぞれ設けられ
ている。
【0050】そして、この第2可動保持枠125には、
図2に示すように、後述のAF用ナット163と接触す
るフォーク状の突起125cが形成され、更にその近傍
位置には、中央に適宜の溝を有するゴム係合部材125
dが取付けられている。
【0051】141は第1可動保持枠(バリエータ
12)123を光軸に沿って移動させるためのズーム用
モータで、該モータ141は、前記開口104から挿入
した後、そのままの姿勢で函体103の壁面に固定でき
るように構成されている。
【0052】図示の実施例では、このズーム用モータ1
41としてステッピングモータ(例えばPM型ステッピ
ングモータ)を使用し、これをオープンループ制御によ
って作動させるように構成している。このステッピング
モータは、デジタル制御が簡単で、高力率でもあるの
で、ズームレンズの可動レンズ群を定速移動させるのに
好適なモータであるといえる。
【0053】142は前記モータ141の出力軸に固定
されたズーム用リードスクリューであるが、これを、出
力軸と一体的に形成することも可能である。
【0054】143及び144は該リードスクリュー1
42に螺合している2つのズーム用ナットで、それぞれ
のナット143、144には、第1可動保持枠123の
ゴム係合部材123dの溝内に嵌入可能な突起143a
及び144aが設けられている。これは、ズーム用リー
ドスクリュー142が回転したときに、この回転につれ
てナット143、144自身が連れ回りしないようにす
るためである。
【0055】145は一方のズーム用ナット143と協
同して第1可動保持枠123のフォーク状突起123c
を挟持するワッシャー、146はズーム用モータ141
の過渡現象を消去するための第1フライホイールであ
る。第1フライホイール146は、ズーム用モータ14
1の後方出力軸上に固定され、該モータ141に生じる
急峻な回転変動を適宜平滑化して、振動や騒音の発生を
抑制するようになっている。147は該第1フライホイ
ールの後方出力軸上の位置を規制するためのOリングで
ある。
【0056】148はワッシャー145と他方のズーム
用ナット144との間でズーム用リードスクリュー14
2の周囲に巻回された第1コイルバネで、該第1コイル
バネ148は、ワッシャー145を介して、両ナット1
43、144を反発方向へ付勢するように設けられてい
る。
【0057】即ち、第1コイルバネ148の付勢力は、
ワッシャー145及び第1可動保持枠123のフォーク
状突起123cを介して、一方のズーム用ナット143
を光軸Oに沿って被写界方向に押圧し、一方のズーム用
ナット143とズーム用リードスクリュー142との間
に存在するバックラッシュを除去することとなり、第1
可動保持枠123は、ズーム用モータ141の回転動作
に精確に追従して移動できるように構成されている。
【0058】ところで、一方のズーム用ナット143と
ズーム用リードスクリュー142との間に存在するバッ
クラッシュを除去するに当って、図示のようにバネ14
8の両端にナットが圧接するバネ掛け方式を採用したの
は、以下の理由による。
【0059】それは、後述の第2可動保持枠125に用
いているような片寄せのバネ掛け方式、すなわち、下側
ガイドピン122に第2コイルばね166を巻回して、
第2可動保持枠125を一方の方向に押圧する方式を用
いたとすると、ズームレンズのコンパクト化が達せられ
なくなるからである。
【0060】即ち、第1可動保持枠123の場合には、
第2可動保持枠125に比べて光軸方向の移動量が大き
いために、使用するコイルばねのコイル径に対する第1
可動保持枠123の移動時における圧縮量の変動が大き
くなり、一方の移動端(例えばワイド端)では、バネ荷
重が著しく軽くなり、他方の移動端(例えばテレ端)で
はバネ荷重が著しく重くなるという現象が発生する。従
って、いずれか一方の移動端(例えばワイド端)におい
てズーミング操作に必要な最小限のバネ圧を設定したと
すると、他方の移動端(テレ端) では過大なバネ圧にな
ってしまう。
【0061】一方、ズーム用モータ141にステッピン
グモータを用いる場合には、このステッピングモータを
オープンループ制御するためのトルクとして、前述の必
要最小限のトルクに1.5〜2の安全率を乗じた値のト
ルクが必要になる。従って、前述した他方の移動端(テ
レ端)でのバネ荷重の増大現象は、そのままステッピン
グモータの出力増大、即ち、大型化につながりコンパク
ト化の大きな妨げとなるわけである。
【0062】これに対し、第1図示の第1コイルバネ1
48のバネ圧は、通常の片寄せバネ方式の場合とは異っ
て移動物体の重量よりも大きな値であればその目的を達
し、しかも、第1可動保持枠123が移動した場合でも
全く荷重の変化が生じないから、駆動モータの選定に当
たっては、必要最小限の荷重値に安全率を乗じたトルク
を発生できれば十分であることになる。
【0063】なお、この第1コイルバネ148は、ズー
ム用モータ141に対するズーム用リードスクリュー1
42の軸方向ガタを除去することはできないが、この種
のガタも除去したい場合には、例えば、特開平2−20
814号公報に開示されているような公知技術を用いて
適宜に除去することができる。
【0064】161は第2可動保持枠(マスターレンズ
14)125を光軸Oに沿って移動させるためのAF用
モータで、該AF用モータ161は、例えばPM型ステ
ッピングモータから構成されており、函体103内に取
り付けるには、開口104から挿入した後、そのままの
姿勢で函体103の壁面に固定できるように構成されて
いる。
【0065】162は前記モータ161の出力軸に固定
されたAF用リードスクリューであるが、これを出力軸
と一体的に形成することも可能である。163は前記リ
ードスクリュー162に螺合しているAF用ナットで、
該ナット163は第2可動保持枠125のゴム部材12
5dの溝内に嵌入可能な突起163aを有している。こ
れはAF用リードスクリュー162が回転したときに、
ナット163自身が連れ回りしないようにするためのも
のである。
【0066】164は前記AF用モータ161の過渡現
象を消去するための第2フライホイール、165はこの
フライホイール164の軸方向の位置を制限するための
第2のOリングである。
【0067】166は前述した第2可動保持枠125を
矢印方向に付勢する第2コイルバネで、固定保持枠12
4と第2可動保持枠125との間の下側ガイドピン12
2の周囲に巻回されている。この第2コイルバネ166
は、AF用リードスクリュー162とAF用ナット16
3との間に存在する「がた」と、AF用モータ161に
対するAF用リードスクリュー162の軸方向「がた」
の双方を取り除くためのものである。
【0068】従って、第2可動保持枠125は、第2コ
イルバネ166の作用によりAF用モータ161の回転
動作に精確に追従して移動することができる。この場
合、第2コイルバネ166のバネ圧は使用時におけるズ
ームレンズ鏡胴101の姿勢に関わりなく機能し得るよ
うに、第2可動保持枠125に関係する移動部品とAF
用リードスクリュー162を含む部品との合計重量より
も大きな値に設定しておくものとする。
【0069】ところで、第1可動保持枠123及び第2
可動保持枠125の光軸方向の位置制御は、いずれもズ
ーム用モータ141とAF用モータ161のオープンル
ープ制御で行われるが、この場合、モータ起動時に、ま
ず第1可動保持枠123と第2可動保持枠125とが基
準位置まで移動して基準信号を検知し、その後に基準位
置からのパルス数によりそれぞれの保持枠123、12
5の位置設定を行うシステムであるため、基準位置を知
るための検知手段が必要になる。
【0070】そこで、本願実施例では、この基準位置検
知手段として第1可動保持枠123のためのズーム用光
電位置検出手段170と、第2可動保持枠125のため
のAF用光電位置検出手段175とを設けている。
【0071】ズーム用光電位置検出手段170は、函体
103内の適宜位置に固定的に設けられたフォトインタ
ラプタ171と、第1可動保持枠123に取付けられた
遮光板部172と、図示なき適宜の検出回路とから構成
されている。このうちのフォトインタラプタ171は、
以下に述べるように、それ自体公知の構造を持つ部材と
して構成されている。
【0072】即ち、図2の上部に示すようにその本体部
は光軸方向(紙面に垂直な方向)に適度の長さを有する
「コの字形断面」を持つ部材として構成されている。そ
して「コの字形断面」の凹み部分に、第1可動保持枠1
23の位置を光電的に読み取るのに必要な数の投光器−
受光器群が光軸Oに沿って整列的に配列されていて、こ
れがフォトインタラプタ171の光電検出光路部となっ
ている。
【0073】また、遮光板部172はフォトインタラプ
タ171の光電検出光路部に突出するような状態で第1
可動保持枠123に取付けられ、該第1可動保持枠12
3が光軸に沿って移動したときに、この遮光板部172
が光電検出光路部の投−受光部を遮るように構成されて
いる。
【0074】その結果、第1可動保持枠123が光軸に
沿って移動したときには、検出回路が遮光板部172に
より遮られた投−受光部の位置を検出して、このときの
第1可動保持枠123の光軸方向の位置を検出できるこ
とになる。
【0075】一方、AF用光電位置検出手段175もズ
ーム用光電位置検出手段170の場合と同様に構成され
ている。即ち、図2の下部に示すようにAF用光電位置
検出手段175は、函体103内の適宜位置に固設され
たフォトインタラプタ177と、第2可動保持枠125
に突出的に取付けられた遮光板部176と、適宜の検出
回路とから構成され、さらに、第2可動保持枠125が
光軸に沿って移動したときに、遮光板部176が、フォ
トインタラプタ177に形成された投−受光部を遮るこ
とができるように構成されている。そして検出回路が遮
光板部176により遮られた投−受光部の位置を検出
し、このときの第2可動保持枠125の光軸方向の位置
を検出できるようになっている。
【0076】191は前記ズームレンズ101の絞り装
置を構成するオートアイリスユニットである。このオー
トアイリスユニット191は、図2(b)に示す如く、
駆動源191aの中心Pが調光機構191bの長手方向
の中心線Mから外れた位置とし、光軸方向から見て略L
字形の外形形状を持つように構成されている。これは函
体103内にコンパクトに収納できるように構成するた
めである。
【0077】ところで本願ズームレンズ鏡胴101で
は、変倍時のバリエータL12(第1可動保持枠123)
の移動と、変倍補正時およびフォーカシング時における
マスターレンズL14(第2可動保持枠125)の移動と
が、ズーム用モータ141及びAF用モータ161のオ
ープンループ制御により行なわれ、更にそれらの移動位
置の設定が、ズーム用光電位置検出手段170とAF用
光電位置検出手段175との検知作用で行われるように
構成されている。この制御手段は、例えば小型CPU
(図示せず)により2つのモータ141、161、2つ
の光電位置検出手段170、175及びオートアイリス
ユニット191などを統御し、所望の移動特性を実現し
つつ可動レンズ群を移動できるようになっている。
【0078】また、該CPUのメモリーには、変倍時の
バリエータL12の移動線図A及び変倍補正時およびフォ
ーカシング時の移動線図Bを指令するデータがマップ
(ないしテーブル) として蓄えられている。この制御手
段は任意の個所に設置でき、例えばズームレンズ鏡胴1
01の函体103内部に設けてもよいし、或いは外部の
制御ボックス内、又は例えばビデオカメラの本体内に配
設することもできる。
【0079】201は函体103の開口104を塞ぐた
めの蓋部材で、図8に示すように、その外周縁の形状、
大きさは、函体103の外周縁形状、大きさと同寸法に
設定され、適宜の取付け方法によって函体103の開口
104に着脱可能に取付けられるように構成されてい
る。
【0080】なお、ズームレンズ鏡胴101を湿気防止
構造又は水密構造にするときには、蓋部材201と函体
103との取付け面に適宜のゴムパッキングを介在させ
るようにする。
【0081】202〜205は蓋部材201の内側の面
にリブ状に形成された4本の軸抑え突起で、その位置は
前述のガイドピン支持部111〜114の形成位置に対
応する位置に設定されている。
【0082】そして上側に位置する2本の軸抑え突起2
02、204の高さは蓋部材201を函体103の開口
104に取り付けた状態において、該突起202、20
4の端面202a、204aが対応するガイドピン支持
部111、113の端面と一致するような値に設定さ
れ、下側に位置する2本の軸抑え突起203、205の
高さは、該突起203、205の端面203a、205
aが対応するガイドピン支持部112、114の端面と
一致するような値に設定されている。
【0083】そのため、蓋部材201が函体103の開
口104に取付けられたときには、上側ガイドピン12
1は上側に位置するガイドピン支持部111、113の
軸支凹部111a、113aと軸抑え突起202、20
4の端面202a、204aとの間で挟持的に軸支され
ることになる。
【0084】また、下側のガイドピン122も同様に、
下側に位置するガイドピン支持部112、114の軸支
凹部112a、114aと軸抑え突起203、205の
端面203a、205aとの間で挟持的に軸支されるこ
とになる。
【0085】なお、2本のガイドピン121、122と
各ガイドピン支持部111〜114の軸支凹部111a
〜114aとの嵌合の度合いを締り嵌めの状態に設定
し、さらに、外部から衝撃が加わっても外れないよう
に、両者の結合部分を適宜の接着剤で固定したときに
は、この軸抑え突起202〜205を省略して、蓋部材
201を単純な平板状部材として製作することができ
る。
【0086】251は例えば函体103の背面壁110
の適宜個所又は蓋部材201の適宜個所に設けられた電
気的通信端子手段で、該端子手段251は函体103内
に設置されたCCD光学部材102、2つのモータ14
1、161、2つの光電位置検出手段170、175、
オートアイリスユニット191、AF測距手段などの電
気的部材を外部の制御ボックス内又は例えばビデオカメ
ラに接続できるように構成されている。
【0087】さて、このように構成された図示例のズー
ムレンズ鏡胴101は、次のような組立て方法によって
組立てられる。この方法での組立て作業は、ズームレン
ズ鏡胴101の基体である函体103(鏡胴本体)の内
部に組み込むべき各ユニットの事前準備作業から開始さ
れる。
【0088】先ず、函体103(鏡胴本体)の開口10
4から組み込まれる3つの保持枠ユニットの組立て作業
について説明する。第1及び第2可動保持枠123、1
25のフォーク状突起123c、125cにゴム係合部
材123d、125dを取付ける。その後、バリエータ
12、第3レンズ群L13、マスターレンズL14を、それ
ぞれ落し込み法により第1可動保持枠123、固定保持
枠124、第2可動保持枠125内に挿入し、かつ固定
する。
【0089】さらに、このような組立て状態にある3つ
の保持枠123、124、125と上下のガイドピン1
21、122との組立て作業を行う。即ち、第1可動保
持枠123と一体成形されているブッシュ123aを上
側ガイドピン121に嵌合させ、その下向きU字溝12
3bを下側ガイドピン122に係合させる。
【0090】同様に、固定保持枠124と第2可動保持
枠125にそれぞれ一体成形されているブッシュ124
a、125aをそれぞれ下側ガイドピン122に嵌合さ
せ、両方の上向きU字溝124b、125bをそれぞれ
上側ガイドピン121に係合させる。この時、ブッシュ
124aと125aとの間のガイドピン122のまわり
にコイルバネ166を取り付ける。
【0091】次に、ズーム用モータユニットとAF用モ
ータユニットの組立て作業について説明する。まず、ズ
ーム用モータ141の後方出力軸に第1フライホイール
146と第1のOリング147とを取付け、ズーム用リ
ードスクリュー142の先端領域に2つのズーム用ナッ
ト143及び144、ワッシャー145、第1コイルバ
ネ148をそれぞれ取付ける。
【0092】同様に、AF用モータ161の後方出力軸
に第2フライホイール164と第2Oリング165とを
取付け、AF用リードスクリュー162の中間領域にA
F用ナット163を取付ける。
【0093】このような準備作業が終了したならば、函
体103の前面壁105に形成された円形枠部106内
に第1レンズ群L11を、また、後面壁107に形成され
た円形枠部108内及び四角枠部109内にそれぞれ第
5レンズ群L15およびCCD光学部材102を組み込
む。
【0094】ここで、従来例では被写界側の固定レンズ
群は、製造段階で生じるその光学的なばらつきを調整す
るために、取り付け時に光軸方向へ微移動させることが
できるようになっていた。しかし、こうした構成は組み
立て・加工精度を高精度化しなければならない上、調整
作業に時間がかかるという問題点を有していた。そこ
で、本実施例では先頭の固定レンズ群L11は函体103
の所定位置に固定し、前述の光学的ばらつきはソフトウ
エアで補正できるように構成されている。即ち、固定レ
ンズ群L11による変動に応じて、前記したマスターレン
ズL14 の移動特性を支配するCPUのメモリー内のマ
ップを適宜選択し、固定レンズ群を光軸方向へ微移動さ
せた場合と光学的に同じ状態を実現できるようになって
いる。従って、レンズ群L11の取り付け作業は簡潔であ
る。
【0095】尚、本実施例ではレンズ系だけでなく、C
CD保持枠までを函体と一体化し、部品点数の削減を図
っているが、このCCD保持枠を函体103と別体に構
成して、いろいろなCCDないし撮像素子を選択できる
ようにしてもよい。
【0096】その後、ズーム用光電位置検出手段170
及びAF用光電位置検出手段175のフォトインタラプ
タ171、176を函体103の開口104から挿入し
てそれぞれの所定個所に取付ける。
【0097】次に、3つの保持枠ユニット123〜12
5が取付けられた状態の上側ガイドピン121と下側ガ
イドピン122とを、開口104から函体103内に挿
入し2対のガイドピン支持部111、113、112、
114の軸支凹部111a、113a、112a、11
4a内にそれぞれ嵌着する。
【0098】この場合、固定保持枠124は、函体10
3側の位置固定用部材(図示せず)によって光軸上の所
定位置に固定されるが、第1可動保持枠123と第2可
動保持枠125とは、上側ガイドピン121と下側ガイ
ドピン122とに案内されて光軸方向に移動できるよう
に組み込まれることになる。
【0099】この後に、ズーム用モータ141のユニッ
トとAF用モータ161のユニットとを、開口104か
らそれぞれ函体103内に挿入して所定の位置に取付け
る。この場合、第1可動保持枠123のフォーク状突起
123cを、一方のズーム用ナット143とワッシャー
145との間に挟み込ませながら、また2つのズーム用
ナット143、144の突起143a、144aを、フ
ォーク状突起123cのゴム係合部材123dの溝内に
係合させながら、第1可動保持枠123とズーム用モー
タ141のユニットとを結合する。
【0100】一方、第2可動保持枠125の場合には、
フォーク状突起125cをAF用ナット163に圧接さ
せながら、しかもAF用ナット163の突起163aを
このフォーク状突起125cのゴム係合部材125dの
溝内に係合させながら、第2可動保持枠125とAF用
モータ161のユニットとを結合する。
【0101】さらに、第1可動保持枠123側の遮光板
部172と第2可動保持枠125側の遮光板部177と
を、それぞれの光電位置検出手段170、175のフォ
トインタラプタ171、176の光電検出光路部内に位
置させ、ズーム用光電位置検出手段170及びAF用光
電位置検出手段175による位置検出が可能な状態にセ
ットする。
【0102】前記絞り機構を構成するオートアイリスユ
ニット191は、図2(b)に示す如く駆動源191a
と調光機構191bとが光軸方向からみて略L字形の外
形形状を持つように構成されているため、函体103内
への組み込みをコンパクトにしかも楽に行えるものであ
る。
【0103】このようにして、ズームレンズ系Zを函体
103に構成した後、これら各部材間の電気的結線を行
い、さらにそれらの最終的なリード線端部を、例えば函
体103の背面壁110に設けられた電気的通信端子手
段251に接続させる。最後に、蓋部材201を例えば
小ねじ等の結合手段を用いて函体103の開口104に
取付けることによって組立て作業の全てを完了する。
【0104】この場合、前記蓋部材201に形成された
軸抑え突起202〜205の各端面202a、203
a、204a、205aが、函体103の各ガイドピン
支持部111〜114に接して上側ガイドピン121及
び下側ガイドピン122の浮き上りを防止する。
【0105】また、蓋部材201を函体103に取付け
るに当って蓋部材201と函体103の開口104との
間に適当なパッキングを介在させたときには、レンズ鏡
胴が水密構造または湿気防止構造になる。
【0106】次に、蓋部材201に関する変形例につい
てその概要を説明する。前述した通り、2本のガイドピ
ン121、122と各ガイドピン支持部111〜114
とを締り嵌めの状態に嵌合させ、さらに、両者の結合部
分を接着剤で固定した場合には蓋部材201を単純な平
板状部材として製作することが可能である。
【0107】このように構成した場合には、蓋部材20
1に関して種々の利用法が考えられるようになる。例え
ば、蓋部材201をその外表面に図10に示すような端
子パターン(斜線領域)を備えたプリント基板として構
成し、さらに、函体103内に内蔵した電気的部品の全
てのリード線を集中的にこの端子パターンに結線した場
合には、組立て完了後のズームレンズ鏡胴101をビデ
オカメラに組み込む際に、ズームレンズ鏡胴101とビ
デオカメラとの電気的結合をワンタッチで行い得るとい
う効果を生じる。
【0108】なお、蓋部材201を単なる平板状部材と
して構成し、図10に示すような端子パターンをフレキ
シブル基板として形成し、それを蓋部材201の外表面
に張り付けるように構成した場合にも、同様な効果が得
られる。しかも蓋部材201をプリント基板として構成
したときには、これにAF回路やビデオ信号回路を組み
込むことことも出来る。
【0109】この場合、蓋部材201の外表面のみに限
らず、内側面にもスペースを選んで電気的部品を取付け
ることが出来るので、従来の円筒型のレンズ鏡胴に比べ
てスペースの有効利用を図ることができるようになる。
【0110】さらに、図11に示すように蓋部材201
を、ビデオカメラの一部を構成する部材として構成する
ことも可能である。例えば図11に示すように組合わせ
るビデオカメラ300を、光軸Oを含む面を分割面とし
て2つのカメラ部分301、302に2分割可能な構造
に構成し、必要な部材を内蔵させた函体103を、適宜
の小ねじ手段303を用いて一方のカメラ部分301の
内面に取付るようにすることもできる。
【0111】また、図11の例では、カメラ外装体の内
部に鏡胴全体が収納されてしまう構造になっているが、
蓋部材201以外の鏡胴の壁部分を、カメラの外装体と
なり得るように構成してもよい。さらに、この場合、カ
メラ外装体である鏡胴壁に、撮影のための各種操作スイ
ッチなどを取りつけてもよい。
【0112】以上、実施例について説明したが、この発
明はこれに限定されることはなく、その要旨を変更しな
い範囲内で種々に変形実施することが出来る。例えば、
図示例では、撮像AF方式のビデオカメラを例にして説
明したが、他の形式のビデオカメラ、例えば、TCL等
のパッシブAF方式或いはIR等のアクティブAF方式
のビデオカメラにも適用し得ることは云うまでもない。
【0113】さらに、図9のように、鏡胴101の適所
にAF光学系192を組み込み、蓋部材201にその処
理回路を組み付けてしまう構成としてもよい。また、図
1の構成において最後尾に位置するCCD光学部材10
2を取外してズームレンズを構成し、ズーム光学系L11
〜L15からの出射光を直接フィルム面に結像させ得るよ
うに構成したときには、通常型カメラにも適用すること
ができる。
【0114】この場合、ズームレンズの構成は、ズーム
光学系L11〜L15からの出射光がCCD光学部材102
上に結像するのか、又はフィルム面上に結像するのかと
いう相違点を除いて全て同一構成となる。
【0115】また、図示の例では、ズーム用モータ及び
AF用モータにPM型ステッピングモータを使用してい
るが、第1可動保持枠および第2可動保持枠の一方又は
双方を光軸に沿って精密に移動させ得る性能を有するも
のであれば、他形式のモータを使用してもよい。
【0116】さらに、図示の例では、この発明をズーム
レンズに適用した場合で説明しているが、この発明はそ
れだけに止まらず、全ての可変焦点距離レンズに適用す
ることが出来ることを付記する。
【0117】
【発明の効果】以上の如く、この発明は少なくとも可動
レンズと絞り機構を有し、前記可動レンズを光軸方向に
移動可能に案内するズームレンズユニットにおいて、前
記絞り機構の駆動源と調光機構とが、撮影レンズ光軸方
向からみて略L字形の外形形状を有するオートアイリス
ユニットであるから、該オートアイリスユニットを函体
内にコンパクトに収納でき、鏡胴自体のコンパクト化、
ひいてはカメラ全体のコンパクト化が可能となるという
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願ズームレンズユニットの一例を示す主要構
成図である。
【図2】(a)は図1のA−A′視の断面図、(b)オ
ートアイリスユニットの説明図である。
【図3】函体の基本構成を示す断面図である。
【図4】函体の正面図である。
【図5】函体の後面図である。
【図6】図3のB−B′視の断面図である。
【図7】図3のC−C′視の断面図である。
【図8】蓋部材の断面図である。
【図9】図3に示す函体の前面壁に装置されたAF測距
手段の測距光学系の窓部を示す斜視図である。
【図10】蓋部材をプリント基板として構成した場合の
変形例の斜視図である。
【図11】ビデオカメラの一部を蓋部材として利用した
場合の変形例の説明図である。
【図12】従来型ズームレンズに用いられている円筒状
レンズ鏡胴の構成を説明するための構成説明図である。
【図13】従来型ズームレンズおよび本願ズームレンズ
におけるバリエータとマスターレンズの変倍時の移動線
図である。
【図14】従来型ズームレンズおよび本願ズームレンズ
におけるマスターレンズのフォーカシング作用を説明す
るための説明図である。
【図15】従来型ズームレンズの円筒状レンズ鏡胴にお
ける組立て作業の説明図である。
【符号の説明】
101 ズームレンズ鏡胴 102 CCD光学部材 103 函体(鏡胴本体) 104 開口 105 前面壁 106、108 円形枠部 107 後面壁 109 四角枠部 110 背面壁 111、112 前方のガイドピン支持部 113、114 後方のガイドピン支持部 121 上側ガイドピン 122 下側ガイドピン 123 第1可動保持枠 124 固定保持枠 125 第2可動保持枠 141 ズーム用モータ 142 ズーム用リードスクリュー 143、144 ズーム用ナット 145 ワッシャー 146 第1フライホイール 147 第1のOリング 148 第1コイルバネ 161 AF用モータ 162 AF用リードスクリュー 163 AF用ナット 164 第2フライホイール 165 第2のOリング 166 第2コイルバネ 170 ズーム用光電位置検出手段 175 AF用光電位置検出手段 171、177 フォトインタラプタ 172、176 遮光板部 191 オートアイリスユニット 191a 駆動源 191b 調光機構 192 AF測距手段 201 蓋部材 202〜205 軸抑え突起 300 ビデオカメラ 301、302 2つのカメラ部分 303 小ねじ手段 Z、Z′ ズームレンズ系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも可動レンズと絞り機構を有
    し、前記可動レンズを光軸方向に移動可能に案内するズ
    ームレンズユニットにおいて、 前記絞り機構の駆動源と調光機構とが、撮影レンズ光軸
    方向からみて略L字形の外形形状を有するオートアイリ
    スユニットであることを特徴とするズームレンズユニッ
    ト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005300941A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置
JP2008197617A (ja) * 2007-01-18 2008-08-28 Canon Inc レンズ鏡筒及びそれを用いた撮影装置

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JP2005300941A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Konica Minolta Opto Inc 撮像装置
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