JPH08309194A - 排気ガス浄化用触媒および排気ガス浄化方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒および排気ガス浄化方法

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JPH08309194A
JPH08309194A JP7142577A JP14257795A JPH08309194A JP H08309194 A JPH08309194 A JP H08309194A JP 7142577 A JP7142577 A JP 7142577A JP 14257795 A JP14257795 A JP 14257795A JP H08309194 A JPH08309194 A JP H08309194A
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exhaust gas
catalyst
denitration
alumina
zinc
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JP7142577A
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English (en)
Inventor
Takeshi Naganami
武 長南
Taiji Sugano
泰治 菅野
Hiroyuki Ikeda
浩幸 池田
Masao Wakabayashi
正男 若林
Tomio Tsujimura
富雄 辻村
Yukio Ozaki
幸雄 小崎
Makoto Nagata
誠 永田
Masaru Ito
賢 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希薄空燃比で運転される内燃機関における排
気ガス中のNOxを10,000h−1以上の高空間速
度で効率よく除去することができ、併せて高いストイキ
オ耐久性能を有する内燃機関の排気ガス浄化用触媒と、
この触媒を使用しての希薄空燃比の内燃機関排気ガスの
信頼性の高い脱硝方法を提供することを目的とする。 【構成】 アルミナ担体に銀、燐および亜鉛を含有させ
てなることを特徴とする脱硝触媒であり、アルミナに含
有させる銀、亜鉛および燐の好ましい量は、アルミナに
対してそれぞれ銀1.5〜3重量%、亜鉛4〜12重量
%および燐0.1〜4重量%である。また、希薄空燃比
で運転される内燃機関の排気ガスを脱硝触媒層と接触さ
せることからなる排気ガスの脱硝方法において、脱硝触
媒層に含まれる触媒に上記触媒を使用することを特徴と
する排気ガスの脱硝方法であり、該脱硝触媒層を通過す
る排気ガスの空間速度を10,000h−1以上とする
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気ガス、特に自動車な
どの内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物の浄化に用いら
れる排気ガス浄化用触媒に関し、更に詳細には、希薄空
燃比の内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物を高い空間速
度で、且つ高効率で浄化可能な脱硝触媒及びその触媒を
用いる脱硝方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンなどの内燃機関から排出
される各種の燃焼排気ガス中には、燃焼生成物である水
や二酸化炭素(CO)と共に一酸化窒素(NO)や二
酸化窒素(NO)などの窒素酸化物(NOx)が含ま
れている。NOxは人体に影響し、呼吸器疾患罹患率を
増加させるばかりでなく、地球環境保全の上から問題視
される酸性雨の原因の1つとなっている。そのため、こ
れら各種の排気ガスから効率よく窒素酸化物を除去する
脱硝技術の開発が望まれている。
【0003】他方において、地球温暖化防止の観点か
ら、近年希薄燃焼方式の内燃機関が注目されている。従
来の自動車用ガソリンエンジンは空燃比(A/F)=1
付近で制御された化学量論比での燃焼であり、その排気
ガス処理に対しては排気ガス中の一酸化炭素(CO)、
炭化水素(HC)とNOxとを、主として白金(P
t)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)及びセリ
ア(CeO)を含むアルミナ触媒に接触させ有害三成
分を同時に除去する三元触媒方式が採用されてきた。
【0004】しかしこの三元触媒方式は、化学量論比で
運転されることが絶対条件であるため、希薄空燃比で運
転されるリ−ンバ−ンガソリンエンジンの排気ガス浄化
に適用することができない。また、ディ−ゼルエンジン
は本来リ−ンバ−ンエンジンであるが、その排気ガスに
対しては浮遊粒子状物質とNOxの両方に厳しい規制が
かけられようとしている。
【0005】従来、酸素過剰雰囲気下でNOxを還元除
去する方法としては、還元ガスとして僅かな量でも選択
的に触媒に吸着されるNHを使用する技術が既に確立
されており、いわゆる固定発生源であるボイラ−やディ
−ゼルエンジンからの排気ガス脱硝方法として工業化さ
れている。しかし、この方法においては未反応の還元剤
の回収処理のための特別な装置が必要であり、臭気が強
く有害なアンモニアを用いることもあり自動車などの移
動発生源からの排気ガス脱硝技術には危険であって適用
できない。
【0006】近年、酸素過剰雰囲気の希薄燃焼ガス中に
残存する未燃の炭化水素を還元剤として、NOx還元反
応が進行することが報告されて以来、この反応を促進す
る触媒が種々開発され提案されている。例えば、ゼオラ
イトやアルミナに遷移金属を担持した触媒が炭化水素を
還元剤として用いるNOx還元反応の促進に有効である
とする数多くの報告がある。また、特開平4−2848
48合公報には、0.1〜4重量%のCu、Fe、C
r、Zn、Ni、Vを含有するアルミナまたはシリカ−
アルミナをNOx還元触媒として使用した例が報告され
ている。
【0007】更に、Ptをアルミナに担持した触媒を用
いると、NOx還元反応が200〜300℃程度の低温
領域で進行することが特開平4−267946号公報、
特開平5−68855公報や特開平5−103949号
公報等に報告されている。しかしながら、これらの貴金
属担持触媒を用いた場合還元剤であるべき炭化水素の燃
焼反応が過度に促進されたり、地球温暖化物質の元凶の
一つであるといわれているNOが多量に生成し、無害
なNへの還元反応を選択的に進行させることが困難と
なるといった欠点を有していた。
【0008】本出願人の一方は、先に、酸素過剰雰囲気
下で炭化水素を還元剤として銀を含有する触媒を用いる
とNOx還元反応が選択的に進行することを見い出し、
本技術を特開平4−281844号公報に開示した。し
かし、実際の走行状態におけるリ−ンバ−ンエンジンか
ら排出される排気ガスは、走行条件により化学量論的に
平衡な状態のいわゆるストイキオ領域近傍から酸素過剰
のリ−ンバ−ン領域まで連続的に変化するが、前記公報
に開示した触媒ではストイキオ領域での耐久性(以下、
ストイキオ耐久性能という)が不十分であって、長期使
用が困難であるという欠点があった。このようなストイ
キオ領域で起こる銀アルミナ触媒の劣化は、銀の凝集や
アルミナ担体のコーキング劣化、燃料中に含まれる硫黄
等の微量元素による活性点の被毒などに起因するものと
考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】該公報開示の後、銀を
含有する触媒を用いる類似のNOx還元除去技術が特開
平4−354536号公報や特開平5−92124号公
報、特開平5−92125号公報あるいは特開平6−2
77454号公報に開示されている。しかし、これらの
公報に記載された銀担持アルミナ触媒の水共存下での脱
硝性能は、実用的にまだ不十分であるばかりでなく、酸
素過剰条件下での性能評価のみでストイキオ耐久性能に
関する記述はない。
【0010】また、一般にアルミナを担体として用いた
触媒は、触媒層における単位体積当たりの通過ガス流
量、いわゆるガス空間速度(以下、空間速度と称し、記
号SVで示される)に対する依存性が大きいことが知ら
れている。即ち、SV:1,000〜10,000h
−1程度の低空間速度では十分なNOx還元性能を発揮
するが、例えば「触媒」33、61(1991)に報告
されているように、SV:10,000h−1以上の高
空間速度になるとNOx浄化性能が大きく低下してしま
う。一般に内燃機関用の排気ガス浄化触媒は、排気量に
見合った比較的コンパクトな触媒層を形成することが望
まれるが、上記したようにSV;10,000h−1
満の低空間速度でのみ機能する触媒では、触媒層として
エンジン排気量に比べて不釣り合いに大きな容積を有す
るものとなるために実用性に乏しい。
【0011】本発明は、上記従来技術の欠点を解決すべ
くなされたものであり、その目的とするところは、希薄
空燃比の内燃機関における排気ガス中のNOxを10,
000h−1以上の空間速度で効率よく除去することが
でき、併せて高いストイキオ耐久性能を有する内燃機関
の排気ガス浄化用触媒と、この触媒を使用しての希薄空
燃比の内燃機関排気ガスの信頼性の高い脱硝方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ストイキ
オ耐久性能を有する触媒および該触媒を使用してリ−ン
バ−ン領域での炭化水素によるNOx還元反応が高効率
的に進行する触媒及び脱硝方法について鋭意研究を重ね
た結果、アルミナに銀、亜鉛および燐の各々を特定量含
有させてなる触媒を用いることにより上記の課題を解決
することができることを見出だし本発明を完成するに至
った。
【0013】すなわち、上記課題を解決するための本発
明の第1の実施態様は、アルミナ担体に銀、亜鉛および
燐を含有させてなることを特徴とする排気ガス浄化用触
媒である。上記本発明の触媒においては、アルミナに含
有させる銀、亜鉛および燐の量は、アルミナに対してそ
れぞれ銀1.5〜3重量%、亜鉛4〜12重量%および
燐0.1〜4重量%であることが好ましい。また、本発
明の第2の実施態様は、希薄空燃比で運転される内燃機
関の排気ガスを脱硝触媒層と接触させることからなる排
気ガス浄化方法において、脱硝触媒層に含まれる触媒に
本第1の発明による触媒を使用することを特徴とする排
気ガスの脱硝方法である。そして、上記した脱硝方法に
おいては、該脱硝触媒層を通過する排気ガスの空間速度
を10,000h−1以上とするものである。
【0014】以上のような本発明の排気ガス浄化用触媒
及び排気ガス浄化方法によれば、水蒸気が共存する酸素
過剰雰囲気下で、且つ高空間速度であっても高いストイ
キオ耐久性能を有し、且つリ−ンバ−ン領域での排気ガ
ス中のNOx除去を効果的に行うことができる。
【0015】
【作用】以下に本発明の詳細およびその作用についてさ
らに具体的に説明する。
【0016】本発明の排気ガス浄化用触媒の主成分の1
つであるアルミナは、鉱物学上ベーマイト、擬ベーマイ
ト、バイアライト、あるいはノルストランダライトに分
類されるアルミナ水和物の粉体やゲルを、空気中あるい
は真空中で300〜800℃、好ましくは400〜70
0℃で加熱脱水することによって、結晶学的にγ−型、
η−型あるいはその混合型に分類される活性アルミナに
相転位させたものが脱硝性能上好ましい。他の結晶構造
をとるアルミナ、例えばα−アルミナは極端に比表面積
が小さく固体酸性にも乏しいので、本発明の触媒成分と
しては不適当である。
【0017】本発明の排気ガス浄化用触媒は、上記した
結晶構造を有するアルミナに銀、亜鉛および燐を含有さ
せてなるものである。アルミナに含有される銀、亜鉛お
よび燐の状態は特に限定されず、例えば、金属状態、酸
化物状態、合金状態、複合酸化物またはこれらの混合状
態などが考えられる。そして、アルミナへの銀、亜鉛お
よび燐の含有は、該活性アルミナ若しくは該活性アルミ
ナの前駆体であるアルミナ水和物に対して行われるが、
その方法は特に限定はなく従来から行われている手法、
例えば、吸着法、ポアフィリング法、インシピエントウ
エットネス法、蒸発乾固法、スプレー法等の湿式含浸法
や混練法及び物理的混合法を任意に採用することができ
る。
【0018】銀、亜鉛および燐の含有をアルミナ水和物
に対して行った場合には、銀、亜鉛および燐を含有する
アルミナ水和物を活性アルミナに相転移するために所定
の温度、即ち300〜800℃で焼成することが必要で
ある。
【0019】本発明の排気ガス浄化用触媒におけるアル
ミナに対する銀の含有割合は、1.5〜3重量%、亜鉛
の含有割合は4〜12重量%、燐の含有割合は0.1〜
4重量%であることが好ましい。銀、亜鉛および燐の含
有割合が、前記した範囲以外になるとストイキオ耐久性
能が低下し、ストイキオ領域で保持させた後のNOx浄
化率において60%以上の高い浄化率を得ることができ
ない。
【0020】本発明の触媒の形状は、粉状、球状、円筒
状、ハニカム状、螺旋状、粒状、ペレット状、リング状
など種々の形状を採用することができる。よって、形
状、大きさなどは使用条件に応じて任意に選択するれば
よい。特に、自動車のエンジンの排気ガス浄化の目的で
用いる場合には、圧力損失を最小限とするために、排気
ガスの流れ方向に対して多数の貫通孔を有する耐火性一
体構造の支持基体の表面に粉状の触媒を被覆して触媒層
を形成したものが使用される。
【0021】本発明の触媒は、排気ガス中のCO、炭化
水素(HC)及びHといった還元性成分をNOxおよ
びOといった酸化性成分で完全酸化するに要する化学
量論量近傍から過剰の酸素を含有する排気ガス、より具
体的には希薄空燃比に至る内燃機関排気ガス中のNOx
の浄化に適用される。
【0022】このような排気ガスを本発明の触媒と接触
させることによって、NOxは還元成分によって、
、COおよびHOにまで還元分解されると同時
にHC等の還元剤もCOとHOに酸化される。ディ
−ゼルエンジンの排気ガスのように、排気ガスそのもの
のHC/NOx比(モル比)が低い場合には、排気ガス
中にメタン換算濃度で数百〜数千ppm程度の燃料HC
を追加添加した後、本発明の触媒と接触させるシステム
を採用するようにすれば充分に高いNOx除去率を達成
できる。
【0023】本発明による触媒を用いて、ストイキオ領
域からリーンバ−ン領域に至る空燃比で運転される内燃
機関の排気ガスを浄化する際のガス空間速度は特に限定
されるものではないが、これを自動車等の内燃機関用と
して用いる場合には、前述したようにSV10,000
−1以上とすることが好ましい。そして、本発明の触
媒を用いて上記したようなSV10,000h−1以上
の高い空間速度で酸素過剰雰囲気下におけるHCによる
NOxの浄化を効率良く進めるためには、触媒層入口温
度を300℃以上〜600℃未満にすることが好まし
い。これは、本発明によるアルミナに銀、亜鉛および燐
を含有させた触媒が脱硝性能を発揮するには300℃以
上の温度が必要であり、これ未満の低温になるとHCが
活性化され難いためと推定される。また、触媒層入口温
度が600℃以上の高温になると副反応であるHCの燃
焼が優勢になり、相対的にNOx還元活性が低下する。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に限定さ
れるものでない。
【0025】(実施例1)市販のベーマイト粉末300
g(構造水27.7%を含む)を、硝酸銀6.9g、硝
酸亜鉛6水和物70gおよび燐酸2gを含む500ml
水溶液に24時間浸漬した後攪拌しながら加熱し水分を
蒸発させた。次にこれを110℃で通風乾燥させた後、
空気中で700℃で3時間焼成して触媒1を得た。該触
媒1におけるAg、ZnおよびPの含有率は、アルミナ
に対してそれぞれ2重量%、6.6重量%および0.3
重量%である。
【0026】(実施例2〜6および比較例1〜6)実施
例1において、ベーマイト粉末を浸漬する水溶液中にお
ける硝酸銀、硝酸亜鉛6水和物および燐酸の添加量をそ
れぞれ変えて、触媒中のAg、ZnおよびPの含有率を
変化させた以外は実施例1と同様にして、触媒2(実施
例2)〜触媒6(実施例6)および触媒7(比較例1)
〜触媒12(比較例6)を得た。これらの触媒における
アルミナに対するAg、ZnおよびPの含有率を実施例
1の触媒1とともに表1に示す。
【0027】
【表1】 ────────────────────────────── 実施 触媒 組 成 (重量%) 番号 番号 Ag Zn P ────────────────────────────── 実施例1 1 2 6.6 0.3 〃 2 2 2 5 0.3 〃 3 3 2 10 0.3 〃 4 4 2 6.6 1 〃 5 5 2 6.6 3 〃 6 6 2.5 6.6 0.3 ────────────────────────────── 比較例1 7 0.5 6.6 0.3 〃 2 8 3.6 6.6 0.3 〃 3 9 2 1 0.3 〃 4 10 2 14 0.3 〃 5 11 2 6.6 0 〃 6 12 2 6.6 6 ────────────────────────────── 次に、これらの触媒試料にについて以下に示すような性
能評価試験を行った。 [性能評価試験例1]実施例1の触媒を加圧成型した
後、粉砕して粒度を250〜500μmに整粒した触媒
を内径21mmのステンレス製反応管に充填し、常圧固
定床反応装置に装着した。この触媒層に希薄空燃比状態
のモデル排気ガスとして、NO 500ppm、C
500ppm、O 5%、HO 10%、残部N
からなる混合ガスを空間速度30,000h−1で通
過させた。
【0028】反応管出口ガス組成についてNOとNO
の濃度については化学発光式NOx計で測定し、N
濃度はポラパック Qカラムを装着した島津製作所製の
ガスクロマトグラフ−熱伝導度検出器を用いて測定し
た。触媒層入口温度を300〜600℃の範囲の所定温
度に設定し、各所定温度毎に反応管出口ガス組成が安定
した時点の値を用い脱硝率を以下の式で定義した。
【0029】また、本発明のいずれの触媒でもNO及
びNOは殆ど生成しなかった。
【0030】 実施例2〜6および比較例1〜6の触媒についても同様
にして上記モデル排気ガスを使用した性能評価試験を行
った。 [性能評価試験例2]次に、触媒1〜6(実施例1〜
6)、触媒7〜12(比較例7〜12)について、表2
に示す条件でストイキオ領域に保持した後に、性能評価
1と同一条件で各触媒の性能評価試験を行った。
【0031】
【表2】 ────────────────────────────────── NO :2,000ppm HO:10% C:1,000ppm 残部 N:0.9% SV:30,000h−1:1% 700℃×3h ────────────────────────────────── 表3に、性能評価試験1および性能評価試験2において
得られた各触媒の最高脱硝率Cmax(%)の値を示
す。表3に示された性能評価試験1の結果から、本発明
の実施例における触媒1〜6(実施例1〜6)は脱硝率
が約90%前後であり、比較例の触媒7〜12(比較例
7〜12)の脱硝率の約75%〜85%に比べて、水蒸
気を伴った希薄空燃比の排気ガスを使用した高空間速度
での脱硝試験において一段と高い脱硝率を示すことが分
かるし、また、上記本発明の実施例の触媒は、ストイキ
オ状態に保持された後も脱硝率はそれほど低下せず、約
65%以上最高約90%の高い脱硝率を維持しており、
ストイキオ耐久性が優れているのに対して、比較例の触
媒は、脱硝率が60%以下最低約十数%にまで低下して
しまうことが分かる。
【0032】
【表3】 ──────────────────────────────────── 実 施 触 媒 評価試験1の脱硝率 評価試験2の脱硝率 番 号 番 号 Cmax(%) Cmax(%) ──────────────────────────────────── 実施例1 1 91.1 88.3 〃 2 2 90.8 76.3 〃 3 3 91.5 78.2 〃 4 4 91.7 90.7 〃 5 5 89.3 72.3 〃 6 6 88.3 64.9 ──────────────────────────────────── 比較例1 7 32.1 12.5 〃 2 8 82.9 44.5 〃 3 9 74.5 13.5 〃 4 10 80.2 56.7 〃 5 11 86.9 59.1 〃 6 12 86.7 56.7 ────────────────────────────────────
【0033】[性能評価試験例3]空間速度70,00
0h−1とした以外は、性能評価例1と同様にして触媒
1(実施例1)の脱硝性能評価試験を行った。表4に、
最高脱硝率Cmax(%)の値を示す。表4の結果から
本発明の触媒は、より高い空間速度でも優れた脱硝性能
を示すこと、言い換えれば、自動車等の輸送機の内燃機
関用の脱硝触媒として好適であることが分かる。
【0034】
【表4】 ────────────────────────────── ガス空間速度 評価試験3の脱硝率 (h−1) Cmax(%) ────────────────────────────── 70,000 86.9 ──────────────────────────────
【0035】
【発明の効果】 以上のように、本発明による排気ガス
浄化用触媒を用いた排気ガス浄化方法によれば、水蒸気
が共存する希薄空燃比領域において、ストイキオ状態に
保持した後であっても、高空間速度において高い転化率
でNOxを窒素ガスに還元することができるので、特に
自動車等の輸送機器内燃機関の排気ガスの浄化に優れた
効果を有するものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】(実施例1)市販のベーマイト粉末300
g(構造水27.7%を含む)を、硝酸銀6.9g、硝
酸亜鉛6水和物70gおよび燐酸2gを含む500ml
水溶液に24時間浸漬した後攪拌しながら加熱し水分を
蒸発させた。次にこれを110℃で通風乾燥させた後、
空気中で700℃で3時間焼成して触媒1を得た。該触
媒1におけるAg、ZnおよびPの含有率は、アルミナ
に対してそれぞれ2.0重量%、6.6重量%および
0.3重量%である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表1】 次に、これらの触媒試料にについて以下に示すような性
能評価試験を行った。 [性能評価試験例1]実施例1の触媒を加圧成型した
後、粉砕して粒度を250〜500μmに整粒した触媒
を内径21mmのステンレス製反応管に充填し、常圧固
定床反応装置に装着した。この触媒層に希薄空燃比状態
のモデル排気ガスとして、NO 500ppm、C
500ppm、O 5%、HO 10%、残部N
からなる混合ガスを空間速度30,000h−1で通
過させた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 実施例2〜6および比較例1〜6の触媒についても同様
にして上記モデル排気ガスを使用した性能評価試験を行
った。 [性能評価試験例2]次に、触媒1〜6(実施例1〜
6)、触媒7〜12(比較例7〜12)について、表2
に示す条件でストイキオ領域に保持した後に、性能評価
1と同一条件で各触媒の性能評価試験を行った。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【表2】 表3に、性能評価試験1および性能評価試験2において
得られた各触媒の最高脱硝率Cmax(%)の値を示
す。表3に示された性能評価試験1の結果から、本発明
の実施例における触媒1〜6(実施例1〜6)は脱硝率
が約90%前後であり、比較例の触媒7〜12(比較例
7〜12)の脱硝率の約75%〜85%に比べて、水蒸
気を伴った希薄空燃比の排気ガスを使用した高空間速度
での脱硝試験において一段と高い脱硝率を示すことが分
かるし、また、上記本発明の実施例の触媒は、ストイキ
オ状態に保持された後も脱硝率はそれほど低下せず、約
65%以上最高約90%の高い脱硝率を維持しており、
ストイキオ耐久性が優れているのに対して、比較例の触
媒は、脱硝率が60%以下最低約十数%にまで低下して
しまうことが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 浩幸 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 若林 正男 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 辻村 富雄 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 小崎 幸雄 千葉県市川市新田3−6−14 エクセル2 番館303号 (72)発明者 永田 誠 千葉県市川市中国分3−11−1 メゾン・ ド・グレース203号 (72)発明者 伊藤 賢 千葉県市川市南大野2−4 B507

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄空燃比で運転される内燃機関の排気
    ガス中の窒素酸化物を除去するための触媒であって、ア
    ルミナに銀、亜鉛および燐を含有させてなることを特徴
    とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 アルミナに対してそれぞれ銀1.5〜3
    重量%、亜鉛4〜12重量%、燐0.1〜4重量%含有
    させてなることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄
    化用触媒。
  3. 【請求項3】 希薄空燃比で運転される内燃機関の排気
    ガスを脱硝触媒層と接触させることからなる排気ガスの
    脱硝方法において、脱硝触媒層に含まれる触媒は請求項
    1または2記載の脱硝触媒であることを特徴とする排気
    ガス浄化方法。
  4. 【請求項4】 該脱硝触媒層を通過する排気ガスの空間
    速度を10,000h−1以上とすることを特徴とする
    請求項3記載の排気ガス浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015151920A1 (ja) * 2014-04-03 2015-10-08 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化用触媒、それを用いた排ガス浄化フィルタ及び排ガス浄化方法

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