JPH105602A - 排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法

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JPH105602A
JPH105602A JP8181290A JP18129096A JPH105602A JP H105602 A JPH105602 A JP H105602A JP 8181290 A JP8181290 A JP 8181290A JP 18129096 A JP18129096 A JP 18129096A JP H105602 A JPH105602 A JP H105602A
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exhaust gas
pore
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pore volume
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JP8181290A
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Inventor
Takeshi Naganami
武 長南
Taiji Sugano
泰治 菅野
Yukio Ozaki
幸雄 小崎
Makoto Nagata
誠 永田
Masaru Ito
賢 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
NE Chemcat Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希薄燃焼領域で運転される内燃機関の排ガス
中のNOxを効率よく除去することができる触媒と、該
触媒を使用して内燃機関排ガス中のNOxを高効率、か
つ高信頼性で除去する排ガス浄化方法を提供することで
ある。 【解決手段】 窒素ガス吸着法により測定された細孔半
径と細孔容積の関係が、細孔半径300オングストロー
ム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をΧとし、細孔
半径25オングストローム以上で100オングストロー
ム未満の細孔の占める細孔容積の合計値をYとし、細孔
半径100オングストローム以上で300オングストロ
ーム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をZとしたと
き、YがXの70%以上であり、ZがXの20%以下で
あるような細孔構造を有するアルミナ担体に、銀、パラ
ジウムおよび亜鉛を含有させてなる排ガス浄化用触媒、
および該排ガス浄化用触媒を脱硝触媒層に用いる排ガス
浄化方法を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼排ガス、特に
自動車、ガスエンジン、船舶などの移動式および固定式
内燃機関やボイラー、ガスタービン等の燃焼排ガス中に
含まれる窒素酸化物の浄化に用いられる排ガス浄化用触
媒に関し、さらに詳細には希薄燃焼領域で運転される内
燃機関から排出される窒素酸化物を高効率で浄化可能な
排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車をはじめとする内燃機関から排出
される各種の燃焼排ガス中には、燃焼生成物である水や
二酸化炭素と共に一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸
化物(NOx)が含まれている。NOxは、人体、特に
呼吸器系に悪影響を及ぼすばかりでなく、地球環境保全
の上から問題視される酸性雨の原因の1つとなってい
る。そのため、これら各種の排ガスから効率よく窒素酸
化物を除去する脱硝技術の開発が望まれている。
【0003】他方において、地球温暖化防止の観点から
近年希薄燃焼方式の内燃機関が注目されている。従来の
自動車用ガソリンエンジンは、空燃比(A/F)=1
4.7付近で制御された化学量論比での燃焼であり、そ
の排ガス処理に対しては排ガス中の一酸化炭素、炭化水
素(以下、ΗCという)とNOxとを、主として白金、
ロジウム、パラジウムおよびセリアを含むアルミナ触媒
に接触させて有害三成分を同時に除去する三元触媒方式
が採用されてきた。
【0004】しかし、この三元触媒方式は、エンジンが
化学量論比で運転されることが絶対条件であるため、希
薄空燃比で運転される希薄燃焼ガソリンエンジンの排ガ
ス浄化には適用することができない。また、ディーゼル
エンジンは本来希薄燃焼エンジンであるが、その排ガス
に対しては浮遊粒子状物質とNOxの両方に厳しい規制
がかけられようとしている。
【0005】従来、酸素過剰雰囲気下でNOxを還元除
去する方法としては、還元ガスとして僅かな量でも選択
的に触媒に吸着するNΗを使用する技術が既に確立さ
れている。この技術は、いわゆる固定発生源であるボイ
ラーやディーゼルエンジンからの排ガスの脱硝方法とし
て工業化されている。しかし、この方法においては未反
応の還元剤の回収処理のための特別な装置を必要とし、
また臭気が強く有害なアンモニアを用いるので、自動車
などの移動発生源からの排ガス脱硝技術としては危険性
があり適用できない。
【0006】近年、酸素過剰雰囲気の希薄燃焼排ガス中
に残存する未燃のΗCを還元剤として用いることによ
り、NOx還元反応を促進させることができるという報
告がなされて以来、この反応を促進するための触媒が種
々開発され報告されている。例えば、アルミナやシリカ
−アルミナ担体に遷移金属を担持した触媒が、ΗCを還
元剤として用いるNOx還元反応に有効であるとする数
多くの報告がある。また、特開平4−284848号公
報にはO.1〜4重量%のCu、Fe、Cr、Zn、N
i、Vを含有するアルミナあるいはシリカ−アルミナ触
媒をNOx還元触媒として使用した例が報告されてい
る。さらに、Ptをアルミナに担持した触媒を用いる
と、NOx還元反応が200〜300℃程度の低温領域
で進行することが、特開平4−267946号公報、特
開平5−68855号公報、特開平5−103949号
公報などに報告されている。
【0007】しかしながら、これらの担持貴金属触媒を
用いた場合、還元剤であるΗCの燃焼反応が過度に促進
されたり、地球温暖化の原因物質の1つと言われている
Oが多量に副生し、無害なNへの還元反応を選択
的に進行させることが困難となるといった欠点を有して
いた。
【0008】本出願人の一方は、先に酸素過剰雰囲気下
でΗCを還元剤として銀を含有する触媒を用いるとNO
x還元反応が選択的に進行することを見出し、この技術
を特開平4−281844号公報に開示した。しかしな
がら、該触媒は確かに酸素過剰雰囲気下で良好なNOx
還元性能を示すが、これを実際の走行状態における希薄
燃焼エンジンから排出される排ガスに適用した場合に、
該希薄燃焼エンジンの燃焼条件は、空燃比(A/F)が
走行条件により理論空燃比近傍から酸素過剰の希薄空燃
比まで連続的に変化するため、理論空燃比でのエージン
グに対する耐久性能(以下、ストイキオ耐久性能とい
う)が不十分であって、長期使用が困難となること、ま
たより低温域の脱硝性能が不十分であるという欠点があ
った。
【0009】このような理論空燃比領域で起こる銀アル
ミナ触媒の劣化は、銀の凝集やアルミナ担体のコーキン
グによる活性点の被毒などに起因するものと考えられ
る。
【0010】
【発明の解決しようとする課題】上記特開平4−281
844号公報による銀を用いたアルミナ触媒についての
開示が行われた後においても、この公報記載の技術と類
似のNOx還元除去技術が、特開平4−354536号
公報、特開平5−92124号公報、特開平5−921
25号公報および特開平6−277454号公報などに
開示されている。しかし、これら公報に記載されたアル
ミナ担持銀触媒は、水共存下での脱硝性能が実用的に不
十分であるばかりでなく、その開示内容は酸素過剰条件
下での性能評価が行われているのみで、ストイキオ耐久
性については何ら触れられていない。
【0011】また、特開平7−80306号公報には、
銀および金、並びにPd、Ru、RhおよびΙrからな
る群より選ばれた少なくとも1種の元素をそれぞれ無機
酸化物に担持した触媒が開示されているが、この公報記
載の触媒ではストイキオ耐久中に担持された金および銀
の触媒活性が劣化してしまうために、ストイキオ耐久後
の希簿燃焼領域での脱硝性能が低下してしまうという問
題があった。
【0012】本発明は、上記従来技術の欠点を解決すべ
くなされたものであり、その目的とするところは、希薄
燃焼領域で運転される内燃機関の排ガス中のNOxを効
率よく除去することができる触媒と、該触媒を使用して
内燃機関排ガス中のNOxの高効率、かつ高信頼性で除
去する排ガス浄化方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ストイキ
オ耐久後の希薄燃焼領域において高い脱硝性能を有する
触媒および該触媒を使用しての排ガス浄化方法について
鋭意研究を重ねた結果、特定の細孔構造を有するアルミ
ナと、銀、パラジウムおよび亜鉛とから構成される触媒
を用いることにより上記の課題を解決できることを見出
し本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、上記課題を解決するための本発
明の第1の実施態様は、窒素ガス吸着法により測定され
た細孔半径と細孔容積の関係が、細孔半径300オング
ストローム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をXと
し、細孔半径25オングストローム以上で100オング
ストローム未満の細孔の占める細孔容積の合計値をYと
し、細孔半径100オングストローム以上で300オン
グストローム以下の細孔の細孔容積の合計値をZとした
とき、YがΧの70%以上であり、ZがXの20%以下
であるような細孔構造を有するアルミナ担体に、銀、パ
ラジウムおよび亜鉛を含有させてなる排ガス浄化用触媒
を特徴とするものである。
【0015】また、本発明の第2の実施態様は、希薄空
燃比で運転される内燃機関から排出された排ガスを触媒
層と接触させることからなる排ガスの浄化方法におい
て、前記触媒層として前記第1の実施態様に係る排ガス
浄化用触媒を用いる排ガスの浄化方法を特徴とするもの
である。以上のような本発明の排ガス浄化用触媒および
排ガス浄化方法によれば、水蒸気が共存する希薄燃焼領
域での排ガス中のNOx除去を効果的に行うことができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細およびその作
用についてさらに具体的に説明する。
【0017】(触媒の構造およびその製法)本発明の排
ガス浄化用触媒の主成分の1つであるアルミナは、例え
ば鉱物学上ベーマイト、擬ベーマイト、バイアライト、
あるいはノルストランダイトに分類される水酸化アルミ
ニウムの粉体やゲルを、空気中或いは真空中で300〜
1000℃、好ましくは400〜900℃で加熱脱水す
ることによって、結晶学的にγ−型、η−型、δ−型、
χ−型或いはその混合型に分類されるアルミナに相転移
させたものが脱硝性能上好ましい。他の結晶構造をとる
アルミナ、例えばα一型のアルミナは極端に比表面積が
小さく固体酸性にも乏しいので、本発明の触媒成分とし
ては不適当である。
【0018】また、該アルミナは窒素ガス吸着法により
測定された細孔半径と細孔容積との関係が、細孔半径3
00オングストローム以下の細孔の占める細孔容積の合
計値をΧとし、細孔半径が25オングストローム以上で
100オングストローム未満の細孔の占める細孔容積の
合計値をYとし、細孔半径100オングストローム以上
で300オングストローム以下の細孔の占める細孔容積
をZとしたとき、YがXの70%以上であり、ZがΧの
20%以下であるような細孔構造を有するアルミナであ
ることが望ましい。細孔構造が上記した条件を満たさな
いアルミナを本発明の触媒における担体として用いた場
合には、これにより構成される排ガス浄化用触媒は水蒸
気共存下での排ガスの脱硝性能が不十分であった。した
がって、本発明の触媒成分として有効なアルミナは、上
記した結晶構造および細孔特性を有するものが適切であ
るといえる。
【0019】本発明の排ガス浄化用触媒は、以下のよう
な触媒である。上記した結晶構造および細孔特性を有す
るアルミナに、銀、パラジウムおよび亜鉛を含有させた
触媒である。アルミナに含有される銀、パラジウムおよ
び亜鉛の状態は特に限定されず、銀、パラジウムおよび
亜鉛の各々の元素との組み合わせが考えられる。例え
ば、金属状態、酸化物状態、合金状態、複合酸化物状態
およびこれらの混合状態などが挙げられる。銀、パラジ
ウムおよび亜鉛の出発原料は、特に限定されないが、水
可溶性塩が好ましい。
【0020】そして、アルミナへの銀、パラジウムおよ
び亜鉛の含有は、該アルミナもしくは該アルミナの前駆
体であるアルミナ水和物に対して行われるが、その担持
法には特に限定はなく従来から行われている手法、例え
ば吸着法、ポアフィリング法、インシピエントウェット
ネス法、蒸発乾固法、スプレー法などの含浸法や混練法
および物理混合法を任意に採用することができる。アル
ミナに対する金属換算での銀、パラジウムおよび亜鉛の
担持量は、特に限定されないが、脱硝性能上それぞれ
0.1〜10重量%、0.002〜0.1重量%、0.
5〜20重量%であることが好ましい。
【0021】また、乾燥温度は、特に限定するものでは
なく、通常80〜120℃程度で乾燥する。そして、焼
成温度は800〜1000℃、好ましくは400〜90
0℃程度であり、焼成温度が1000℃を超えると、α
−アルミナの相変態が起こるので好ましくない。
【0022】(触媒含有層)本発明の触媒を前述の排ガ
ス浄化方法に使用する際の触媒含有層の形態は特に制限
されない。例えば、該排ガス浄化方法に用いられる触媒
含有層は、該触媒のみで構成してもよい。この場合に
は、通常、−定空間に触媒を充填する方法、所要の一定
形状に触媒を成型する方法などが考えられる。成型触媒
の形状は特に制限されず、例えば粉状、球状、円筒状、
ハニカム状、螺旋状、粒状、ぺレット状、リング状など
形状、大きさなどは使用条件に応じて任意に選択するこ
とができる。
【0023】またさらに、触媒含有層が適宜の貫通孔を
有する耐火性の支持基質の内表面に触媒を被覆した構造
体で構成されていてもよい。触媒は、少なくとも該貫通
孔の内表面上に被覆されるが、その支持基質の端面や側
面に被覆されていてもよい。上記支持基質としては、α
−アルミナ、ムライト、コージェライト、シリコンカー
バイト等のセラミックスやオーステナイト系やフェライ
ト系のステンレス鋼などの金属等が使用される。形状も
ハニカムやフォームなどの慣用のものが使用できる。好
ましいものは、コージェライト製やステンレス鋼製のハ
ニカム状の支持基質である。該支持基質への触媒の被覆
方法としては、−定の粒度に整粒した本発明の触媒をバ
インダーと共に、またはバインダーを用いないで前記支
持基質の内表面に被覆する、いわゆる通常のウォッシュ
コート法やゾル−ゲル法が適用できる。
【0024】(排ガス浄化方法)本発明の触媒は、排ガ
ス中のCO、ΗCおよびΗといった還元性成分をNO
xおよびOといった酸化性成分で完全酸化するに要す
る化学量論量近傍から過剰の酸素を含有する排ガス、よ
り具体的には希薄燃焼領域で運転される内燃機関の燃焼
排ガス中のNOxの浄化に適用される。このような排ガ
スを本発明の触媒と接触させることによって、NOxは
ΗC等の微量存在する還元剤によってNとΗOにま
で還元分解されると同時に、ΗCなどの還元剤もCO
とΗOに酸化される。ディーゼルエンジンの排ガスの
ように、排ガスそのもののΗC/NOx比(モル比)が
低い場合には、排ガス中にメタン換算濃度で数百〜数千
ppm程度の燃料ΗCを追加添加した後、本発明の触媒
と接触させるシステムを採用すれば充分に高いNOx除
去率を達成できる。
【0025】なお、ここでいうΗCとは、パラフィン系
炭化水素、オレフィン系炭化水素および芳香族系炭化水
素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテルなどの
含酸素有機化合物、ガソリン、灯油、軽油、A重油など
を含んだものを意味する。本発明による触媒を用いて、
希薄燃焼領域で運転される内燃機関の排ガスを浄化する
際のガス空間速度は特に限定されるものではないが、S
V5,000h−1以上で200,000h−1以下と
することが好ましい。
【0026】そして、本発明の触媒を用いて、酸素過剰
雰囲気下でΗCによるNOxの浄化を効率よく進めるた
めには、触媒層入口温度を100℃以上で700℃以
下、好ましくは200℃以上で600℃以下にすること
が好ましい。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例により、
本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実
施例に限定されるものでない。
【0028】(1)使用アルミナ担体の選定;下記する
表1に示すような比表面積と細孔分布を有する種々の活
性アルミナ(γタイプ)において、アルミナa〜cが本
発明の範囲に入るアルミナであり、アルミナd〜gが本
発明の範囲外のアルミナである。なお、アルミナa〜g
の細孔分布は、カルロエルバ社製のソープトマチックに
より測定した。
【0029】
【表1】 ────────────────────────────────── アルミナ 比表面積 細 孔 分 布 (%) (m/g) Xに対するYの比率 Xに対するZの比率 ────────────────────────────────── a 241 83.2 2.4 b 219 87.0 3.9 c 174 88.4 4.4 d 199 47.0 0.7 e 177 68.5 4.9 f 241 51.0 45.9 g 266 71.1 22.7 ──────────────────────────────────
【0030】(2)触媒の調製; (実施例1)表1のγ−アルミナaの前駆体物質である
アルミナ水和物300g(構造水27.7%)を、硝酸
銀12.7gを溶解した500ミリリットル水溶液に2
4時間浸漬後、撹拌しながら加熱し水分を蒸発させた。
さらに、該乾燥物を硝酸パラジウム0.05gおよび硝
酸亜鉛6水和物70gを溶解した500ミリリットル水
溶液に添加し、撹拌しながら加熱して水分を蒸発させ
た。次に、110℃で通風乾燥後、空気中700℃で3
時間焼成し触媒1を得た。なお、金属換算でのAg、P
dおよびZn含有率は、アルミナに対してそれぞれ3.
0重量%、0.01重量%、6.6重量%である。
【0031】(実施例2〜3および比較例1〜4)実施
例1のγ−アルミナaの前駆体物質であるアルミナ水和
物に代えて、表1に示すγ−アルミナb〜gの各々の前
駆体物質であるアルミナ水和物を用いること以外は実施
例1と同様にし、それぞれ触媒2(実施例2)、触媒3
(実施例3)、触媒4(比較例1)、触媒5(比較例
2)、触媒6(比較例3)、触媒7(比較例4)を得
た。
【0032】(実施例4〜5)実施例1において、銀の
含有率を2.0重量%、5.0重量%とした以外は実施
例1と同様にして、それぞれ触媒8(実施例4)、触媒
9(実施例5)を得た。
【0033】(実施例6〜7および比較例5)実施例1
において、亜鉛の含有率を0重量%、12重量%、18
重量%とした以外は実施例1と同様にして、それぞれ触
媒10(比較例5)、触媒11(実施例6)、触媒12
(実施例7)を得た。
【0034】(実施例8〜9および比較例6)実施例1
において、パラジウムの含有率を0重量%、0.02重
量%、0.05重量%とした以外は実施例1と同様にし
て、それぞれ触媒13(比較例6)、触媒14(実施例
8)、触媒15(実施例9)を得た。
【0035】(3)触媒の評価; [性能評価例1]実施例1の触媒1を加圧成型後、粉砕
し、粒度を250〜500μmに整粒した触媒を、内径
21mmのステンレス製反応管に充填し、これを常圧固
定床反応装置に装着した。この触媒層に、モデル排ガス
としてNO:500ppm、CΗ:500ppm、
:5%、ΗO:10%、残部:Nからなる混合
ガスを空間速度30,000h−1で通過させて、反応
管出口でのガス組成を分析した。反応管出口ガス組成の
分析において、NΟとNOの濃度については化学発光
式ΝOx計を用いて測定し、NO濃度はPorapa
ck Qカラムを装着したガスクロマトグラフ熱伝導度
検出器を用いて測定した。また、ガスの触媒層入口温度
を100〜700℃の範囲の所定温度に設定し、各所定
温度毎に反応管出口ガス組成が安定した時点での値を用
い、脱硝率を以下の式1で定義した。また、本発明のい
ずれの触媒でもNOおよびNOは殆ど生成しなかっ
た。
【0036】
【式1】
【0037】実施例2〜9および比較例1〜6の各触媒
についても同様なモデルガス評価を行った。下記する表
2に、実施例1〜9および比較例1〜6の各触媒につい
ての触媒層入口温度450℃のときの脱硝率C
450(%)を示す。本発明の実施例1〜9の触媒およ
び比較例5と6の触媒は、比較例1〜4の触媒に比べ
て、明らかに高い50%以上の脱硝性能を示した。
【0038】
【表2】 ──────────────────────────── 実施No. 触媒No. 脱硝率C450(%) ──────────────────────────── 実施例1 触媒1 78.5 実施例2 触媒2 74.8 実施例3 触媒3 77.4 比較例1 触媒4 16.9 比較例2 触媒5 2.9 比較例3 触媒6 26.6 比較例4 触媒7 24.3 実施例4 触媒8 58.9 実施例5 触媒9 67.4 比較例5 触媒10 54.3 実施例6 触媒11 63.3 実施例7 触媒12 66.5 比較例6 触媒13 59.7 実施例8 触媒14 60.5 実施例9 触媒15 50.1 ────────────────────────────
【0039】[性能評価例2]実施例1の触媒1と実施
例4の触媒8および比較例5の触媒10と比較例6の触
媒13を、下記の表3に示すストイキオ条件下に曝した
後、性能評価例1のモデルガス条件にて評価を行った。
表4に、各触媒の触媒層入口温度450℃のときの脱硝
率C450(%)を示す。本発明の実施例1と4の触媒
の脱硝性能は、40%以上示したのに対して、比較例5
と6の触媒の脱硝性能はいずれも20%未満であった。
【0040】
【表3】 ──────────────────────────── (ガス組成) NO :2000ppm CΗ :1000ppm O :0.9% H :1% ΗO :10% 残部 :N (通気条件) 空間速度(SV) :30,000h−1 触媒層入ロガス温度:700℃ 処理時間 :3hr ────────────────────────────
【0041】
【表4】 ──────────────────────────── 実施No. 触媒No. 脱硝率C450(%) ──────────────────────────── 実施例1 触媒1 40.5 実施例4 触媒8 49.5 比較例5 触媒10 14.3 比較例6 触媒13 19.2 ────────────────────────────
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による排ガス
浄化用触媒および排ガス浄化方法によれば、水蒸気が共
存する希薄燃焼領域およびストイキオ状態に保持した後
の希薄燃焼領域においても高空間速度で、かつ比較的低
温域にて、高い転化率で窒素酸化物を還元浄化できるた
め、希薄空燃比で運転される内燃機関から排出される窒
素酸化物の浄化に極めて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小崎 幸雄 静岡県沼津市高島本町3−16 ライオンズ 高島901号 (72)発明者 永田 誠 千葉県市川市中国分3−11−1 メゾン・ ド・グレース203号 (72)発明者 伊藤 賢 千葉県市川市南大野2−4 B507

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素ガス吸着法により測定された細孔半
    径と細孔容積の関係が、細孔半径300オングストロー
    ム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をΧとし、細孔
    半径25オングストローム以上で100オングストロー
    ム未満の細孔の占める細孔容積の合計値をYとし、細孔
    半径100オングストローム以上で300オングストロ
    ーム以下の細孔の占める細孔容積の合計値をZとしたと
    き、YがXの70%以上であり、ZがXの20%以下で
    あるような細孔構造を有するアルミナ担体に、銀、パラ
    ジウムおよび亜鉛を含有させてなることを特徴とする排
    ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 希薄空燃比で運転される内燃機関から排
    出された排ガスの流れを脱硝触媒層と接触させることか
    らなる排ガスの浄化方法において、前記脱硝触媒層に請
    求項1記載の排ガス浄化用触媒を用いることを特徴とす
    る排ガス浄化方法。
JP8181290A 1996-06-21 1996-06-21 排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法 Pending JPH105602A (ja)

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