JPH08309136A - フィルタエレメントおよびその製造方法 - Google Patents

フィルタエレメントおよびその製造方法

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JPH08309136A
JPH08309136A JP11575095A JP11575095A JPH08309136A JP H08309136 A JPH08309136 A JP H08309136A JP 11575095 A JP11575095 A JP 11575095A JP 11575095 A JP11575095 A JP 11575095A JP H08309136 A JPH08309136 A JP H08309136A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い濾過面積を確保しながら、構成の簡単化
と、製造工程の簡単化を図り、低コスト化を図る。 【構成】 エアクリーナエレメント100は、波板状の
濾過部120と、これを取り囲むつば部140とを有す
る。濾過部120とつば部140とは、連続した同一材
料で構成されている。このようなエレメント100は、
波板状に加工された濾材中間体の山部両端側を加圧成形
により押しつぶしてつば部140を成形することで製造
される。これにより、濾過部を取り囲み濾過部をエアク
リーナハウジング内に支持する機能を果たしていた樹脂
フレームなどを縮小あるいは省略しても濾過部を支持す
ることができる。また、濾過部に沿って延在したり、濾
過部を取り囲んだりする樹脂フレームを縮小あるいは省
略してもエアクリーナエレメントとしての形状を維持す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルタエレメントに
関し、例えば自動車の内燃機関用エアクリーナなどに利
用される。
【0002】
【従来の技術】従来、濾過面積の向上や、強度向上、あ
るいは低価格化、さらにはリサイクルの容易化などを目
的として種々のフィルタエレメントが提案されている。
例えば特公平6−57293号には、波板状の濾材と、
綿状の濾材とを積層したエレメントが開示されている。
この技術では、綿状濾材によって波板側面の閉塞を行な
うとともに、綿状濾材を圧縮してフィルタ支持用のつば
部を成形することが提案されている。
【0003】また、特開平6−315604号には、波
板状の濾材の側面において波を倒して波板側面の閉塞を
行なうことが提案されている。さらには、欧州特許公報
049016B1には、波板状の濾材に対し、別体のつ
ば部を接着または溶着により接合することが提案されて
いる。これらの技術は、波板状の濾過部と、それを取り
囲む部分とを同様の材料で製造しているため、リサイク
ルの容易化を図る上で有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
6−57293号の技術では、異なる2種類の濾材を必
要とするため製造工程が複雑化するという問題点があっ
た。また、綿状濾材が上流側に位置する構成のため、十
分に広い濾過面積を確保することが困難であるという問
題点を有している。さらには波板状濾材と2重に積層さ
れる綿状濾材のみを加圧してつば部を成形しているため
つば部に高い剛性を期待できないという問題点があっ
た。
【0005】また、特開平6−315604号の技術で
は、フィルタエレメントをハウジング内に支持するため
の突起、あるいはつば部を別体として用意し、これを接
着する必要があった。また、欧州特許公報049016
B1の技術においても、つば部を別体として用意し、こ
れを接着しているため、製造工程の複雑化、部品点数の
増加といった不具合があった。
【0006】本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、製
造が容易なフィルタエレメントを提供することを目的と
する。本発明の別の目的は、濾過部を支持するために濾
過部の周囲に広がるつば部の成形が容易なフィルタエレ
メントを提供することにある。本発明のさらに別の目的
は、高剛性のつば部を有するフィルタエレメントを提供
することを目的とする。
【0007】また本発明は、フィルタエレメントの簡単
な製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために、波板状の濾過部と、この濾過部の各山部
の側面を閉塞する閉塞部と、前記濾過部を取り囲んで取
付け平面に沿って広がり、前記濾過部を支持するつば部
とを有するフィルタエレメントにおいて、前記つば部
は、前記濾過部と同一の濾材を積層して板状に成形され
ていることを特徴とするフィルタエレメントという技術
的手段を採用する。
【0009】なお、前記つば部は、前記濾過部の山部の
側部において、前記濾過部から連続する前記濾材が積層
されて成形されていることが望ましく、加えて前記つば
部は、前記濾過部のために成形された山部をその高さ方
向に押しつぶして積層されていることが望ましい。な
お、前記つば部は、濾過部の波に対する端部において、
前記濾材を折り重ねて積層されていることが望ましい。
【0010】なお、前記濾材は接着繊維を含み、前記つ
ば部の積層された濾材間が少なくとも前記接着繊維によ
り接着されていることが望ましく、加えて前記濾材は熱
により溶融する繊維を含み、前記つば部の積層された濾
材間が前記繊維の溶融により接着されていることが望ま
しい。なお、前記濾材は熱により溶融する繊維を含み、
前記濾過部には、前記繊維を溶融させて部分的に補強部
が成形されていることが望ましい。
【0011】また本発明は上記問題点を解決するため
に、波板状の濾過部と、この濾過部の各山部の側面を閉
塞する閉塞部と、前記濾過部を取り囲んで取付け平面に
沿って広がり、前記濾過部を支持するつば部とを有する
フィルタエレメントの製造方法において、濾材を波板状
の中間体に加工する第1工程と、前記中間体の両方の側
部を変形させて波の側部を閉塞するとともに、前記側部
の閉塞に要する濾材よりさらに外側に位置する濾材を変
形させて前記つば部を成形する第2工程とを有すること
を特徴とするフィルタエレメントの製造方法という技術
的手段を採用する。
【0012】なお、前記つば部は、前記濾材を積層して
成形されることが望ましい。なお、前記第2工程は、前
記中間体の側部を、波の山の高さ方向に沿って押しつぶ
すことで、前記側部の閉塞と前記つば部における濾材の
積層とを行うことが望ましい。
【0013】
【作用および発明の効果】以上に述べた本発明の構成に
よると、濾過部を取り囲み、この濾過部の取付け平面に
沿って広がり、濾過部を支持するつば部が、濾過部と同
一の濾材を積層して板状に成形されているため、濾過部
を支持するつば部を簡単な構成で作ることができる。特
に、濾過部と同一の濾材を積層してつば部を成形してい
るため、異質材料の付加を最小に抑えてつば部における
高い剛性を得ることができる。
【0014】なお、濾過部の山部の側部において、濾過
部から連続する濾材が積層されてつば部が成形されるこ
とで、簡単な構成で、濾過部と強固に結合したつば部を
得ることができる。加えて濾過部のために成形された山
部をその高さ方向に押しつぶして積層された濾材により
つば部を成形することで、より簡単につば部を成形する
ことができる。
【0015】なお、濾過部の波に対する端部において、
折り重ねて積層した濾材によりつば部を成形すること
で、濾過部の端部においても高い剛性を持ったつば部を
得ることができる。なお、つば部の積層された濾材間が
濾材中に含まれる接着繊維により接着される構成による
と、接着繊維の接着作用を濾材本体内の繊維間の接着、
あるいは濾過部の成形に用いることができ、簡単な構成
で複雑な形状の濾材を成形することができる。
【0016】加えて接着繊維としては、熱により溶融す
る繊維を用いることができ、積層された濾材間を簡単な
加熱により接着することができる。なお、濾材が熱によ
り溶融する繊維を含み、濾過部には繊維を溶融させて部
分的に補強部を成形することで、簡単な構成で濾過部に
おける強度を高めることができる。これにより、被濾過
流体の流れに対する強度を高めることができる。
【0017】以上に述べた本発明の製造方法によると、
濾材を波板状の中間体に加工した後に、中間体の両方の
側部を変形させて山部の側部を閉塞するとともに、つば
部を成形するから、波状の広い濾過面積を持ち、しかも
濾過部とつば部とが一体化されたフィルタエレメントを
簡単な製造工程で製造することができる。この工程によ
ると、複雑な形状の濾過部を確実に成形しながら、その
外周に簡単につば部を成形することができる。
【0018】なお、つば部を、山部の閉塞に要する濾材
よりさらに外側に位置する濾材を積層して成形すること
で、高い剛性のつば部を簡単な製造工程で製造すること
ができる。なお、中間体の側部を、波の山の高さ方向に
沿って押しつぶすことで、側部の閉塞とつば部における
濾材の積層とを行うという簡単な製造工程とすることも
できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を空気用フィルタに適用した実
施例を説明する。この空気用フィルタは、例えば内燃機
関用エアクリーナとして利用することができ、例えば自
動車、船舶などに利用可能である。第1実施例を図1、
図2、図3、図4、図5 に基づいて説明する。
【0020】図1は第1実施例のエアクリーナエレメン
トの斜視図である。エレメント100は、波板状の濾過
部120と、この濾過部120を取り囲むつば部140
とを有している。これら濾過部120とつば部140と
は同一の、しかも連続した濾材110から作られてい
る。濾材110は、化繊の不織布である。しかも濾材1
10は、主繊維と接着繊維とを混合して製造されてい
る。この主繊維としては、例えばポリエステル繊維を用
いることができる。一方、接着繊維としては、加熱環境
下で溶融して接触する他の繊維と接着される繊維である
ことが製造上の利点から望ましい。例えば主繊維より低
融点の材料を主繊維表面にコーティングした接着繊維を
用いることができる。例えば接着繊維としては、ポリエ
ステル繊維表面にポリエステル繊維より低融点の変成ポ
リエステルをコーティングした接着繊維が好適である。
また、濾材110は、図中矢印101で示される空気流
れ方向に対して上流側ほど繊維密度が粗く、下流に向か
うほど繊維密度が密になる多層構造となっている。
【0021】濾過部120はその濾過面積を確保するた
めに波板状に成形されている。各波は、つば部140の
広がる平面から突出して成形された袋状の袋部122に
より成形されている。各袋部122は、山部124の両
側部面126、128を濾材で閉塞して成形されてい
る。濾過部120は複数の袋部122を並列に並べて成
形されている。
【0022】つば部140は濾過部120の外周4辺を
取り囲んでおり、濾過部120と同一の濾材110によ
り構成されている。波板状濾過部120の波の並び方向
側の端部の辺142、144においては、濾材110が
2重に重ねられている。また、波板状濾過部120の波
の両側部の辺146、148においては、濾過部120
の波と同じピッチで折られた濾材110が多層に重なっ
ている。これら各辺142、144、146、148の
特徴は、後述の製造方法の中でより詳細に説明する。
【0023】図2はエアクリーナエレメント100の濾
材110の各部における厚さを模式的に示した断面図で
ある。図2は図1のII−II断面を示す。濾材110
は、各山部124の両斜面130、132および山部間
の谷底134において最も厚く成形されている。これら
の部分の厚さは濾材110の成形前の厚さとほぼ同じか
僅かに薄い厚さである。なお、各山部124の両端の閉
塞面126、128もほぼ同様の厚さをもっており、こ
れらの部分はエアクリーナとして要求される通気性をも
っている。
【0024】図2には、つば部140が広がる仮想の平
面が平面102として図示されている。各山部124の
頂上の稜線に沿って濾材110は加熱圧縮されて高密度
化されており、薄く固い補強部136を成形している。
この補強部136は濾材110本来の通気性をほぼ完全
に失う程度の密度まで圧縮されている。つば部140
は、外周を囲むシール部分150と、このシール部分1
50の内側に設けられた補強部152とを有する。シー
ル部分150は、加熱圧縮によって斜面130、132
より薄く成形されている。このシール部分150は、弾
力性を残しながらに斜面130、132より硬く硬化さ
れており、ほとんど通気性を持たないように成形されて
いる。一方、補強部152は加熱圧縮によりシール部分
150よりさらに薄く成形されており、この補強部15
2は濾材110本来の通気性をほぼ完全に失う程度の密
度まで圧縮されている。
【0025】図3は、内燃機関用エアクリーナの分解斜
視図である。なお、矢印103、104は、内燃機関へ
の吸入空気の流れ方向を示している。エアクリーナ16
0は、ダスティサイドハウジング161と、クリーンサ
イドハウジング162とを有する。ダイスティサイドハ
ウジング161に成形された入口としての管163には
吸気ダクトが接続される。一方、クリーンサイドハウジ
ング162に成形された出口としての管164には吸気
ダクトが接続され、内燃機関に導かれる。ダスティサイ
ドハウジング161とクリーンサイドハウジング162
との間には、上述のエレメント100が収容される。エ
レメント100の外周のつば部140は両ハウジング1
61、162の挟持部165、166の間に挟まれて、
保持、固定される。この実施例では、挟持部165、1
66が取り付け平面を規定しており、上述のフィルタエ
レメントのつば部はこの取り付け平面に対応して広がる
形状である。
【0026】次に上記エレメント100の製造方法を説
明する。図4はエレメント100の製造工程を説明する
工程流れ図である。図5は製造工程の要部を説明する斜
視図である。図6ないし図11は成形工程の経過を説明
する断面図である。まず、ステップ170では、濾材1
10が製造される。濾材110は、繊維密度の異なる層
を積層し、ニードルパンチ製法などで各層間の繊維結合
を図って製造される。この濾材110は、板状に成形さ
れ、次の工程に供給される。
【0027】次に、ステップ171では、板状の濾材1
10を波板状に加工する。この工程では、板状濾材11
0の両端部を残してその中間部が波板状に折り曲げられ
る。この工程では、濾材110の接着繊維のみが溶融
し、主繊維が溶融しない程度の温度への加熱下で波板へ
の折り曲げ加工がなされる。これにより波板形状が固定
化される。この工程を経た濾材110は、図5に図示さ
れる中間体180のような形状となる。
【0028】次に、ステップ172では中間体180を
成形型に装着する。この工程では、下型182に中間体
180を装着する。下型182には、中間体180の山
部124の内側に挿入される複数の突起板183が並列
に成形されている。また、この下型182への装着時
に、中間体180の両端の平板部181、181を図5
に破線で図示されるように2重に折り曲げて重ねる。
【0029】次のステップ173では中間体180を変
形させ、フィルタエレメントとしての最終形状とほぼ同
じ形状に成形する。この工程では、下型182に装着さ
れた中間体180を上型184で成形する。下型182
と上型184とが装着されたプレス装置186を操作し
て中間体を加圧変形させるとともに、加熱装置188に
よって両型182、184を加熱する。この加熱温度
は、濾材110の接着繊維のみが溶融し、主繊維が溶融
しない程度の温度である。上型184には、中間体18
0の山部124の長さより短い長さの複数の溝185が
並列に成形されている。このため、中間体180の長方
形の中央部は濾過部として残され、外周4辺が圧縮され
てつば部140とされる。このとき、中間体180の二
点鎖線105、106より外側の両側部は、山部124
の側面に沿うように折り曲げられるとともに、それより
さらに外側に広がる部分は、両型182、184の間に
挟まれて徐々に押しつぶされる。また、平板部181、
181も押しつぶされる。これにより、つば部140が
成形される。
【0030】この成形工程をさらに詳細に説明する。図
6、図8、図10は、図5のVI−VI断面矢視図であ
る。図7、図9、図11は、各段階での濾材形状を示す
断面図である。図6は中間体180の成形開始直前の状
態を示す。中間体180の側部は成形型182、184
から大きくはみ出している。この状態でのVII−VI
I断面方向での濾材形状は図7のようである。この状態
から上型184が徐々に下動する。
【0031】図8は、中間体180の成形開始直後の状
態を示す。上型184の溝185を規定する側面185
aと下型182の突起板183の側面183aとの間
に、成形型182、184の両側に突出していた濾材の
側部が挟み込まれている。この図示状態に達するには、
上型184と下型182との接近により、まず側面18
5aと側面183aとの間に濾材110が折り込まれ、
その後側面185aと側面183aとの間に濾材110
が徐々に引きずり込まれてゆく。このとき、側面185
aと側面183aとの間の空間は三角形の空間を成形し
ており、濾材はこの三角形の空間内に押し込まれる。こ
のとき、濾材は繊維間の隙間を小さくしながら圧縮され
ることはもちろん、小さな襞を伴いながら成形され、閉
塞面126、128となる。このとき、IX−IX断面
方向での濾材形状は図9のようにΩ状に押しつぶされて
いる。
【0032】さらに上型184が下動すると、図10の
状態に達する。図10は、中間体180の成形終了直前
の状態を示す。側面185aと側面183aとの間の空
間に濾材が押し込まれている。しかも、XI−XI断面
方向での濾材形状は図11のように折り重なって押しつ
ぶされる。しかもこの工程では、成形型182、184
が加熱されているため、濾材は成形型内の空間の形状に
成形され、その形状を維持する。さらに、成形型18
2、184は、成形部の外周において型間の隙間が小さ
くされており、つば部140に相当する部分を強く圧縮
する。特に、辺146、148に相当する部位では、山
部124が押しつぶされて図11に図示されるように少
なくとも3層に濾材が重なるので高い剛性が得られる。
また、辺142、144に相当する部位でも図5で説明
したように濾材が2つ折りにされているので濾材が2層
に重なり、高い剛性が得られる。
【0033】以上に説明した成形過程を経たあと、成形
品は成形型から取り出され、ステップ174の補強工程
へ進む。この補強工程では、山部124の稜線に沿って
補強部136を成形し、つば部140の内周全周にわた
って補強部152を成形する。各補強部は、成形品を加
熱された型で圧縮することにより成形される。ここで
は、型は主繊維も溶融する程度の高温に加熱され、濾材
を溶融させることで補強部を成形する。
【0034】その後、ステップ175の整形工程では、
つば部140に相当する外周部分を図1図示の形状にな
るよう切除し、形状を整形する。こうして図1図示のエ
レメント100が製造される。以上に述べたエレメント
100は、濾過部と、この濾過部をハウジング内に支持
するつば部とが連続した同一材料で成形されており、構
成が簡単である。しかも濾過部120は波板状を呈し広
い濾過面積を確保している。
【0035】しかも波状の中間体を経たあとに成形型に
よる加圧成形を採用し、山部124の両側部を押しつぶ
してつば部140を成形しているから、簡単な製造工程
でつば部140を成形することができる。しかも、濾材
の折り込みと濾材の圧縮とにより山部124の両側部1
26、128の閉塞を行なうため、簡単な製造工程で濾
過面積の広いエレメント形状が得られる。このような濾
材の剪断を伴わない成形工程を採用したことで、濾材本
来の濾過性能を部分的に損なうことを防止できる。
【0036】また、付加的な異質材料、例えばインサー
ト成形される硬質樹脂などを全く必要とせずに所要の形
状を維持することができる。この効果は、つば部140
が多層の濾材の積層により成形される構成としたこと
と、補強部136、152を設けたこととにより顕著な
効果として現れる。また、補強部136は空気通路中に
横断配置される濾過部120の変形防止に有効である。
【0037】また、つば部140の外周に弾力性のある
シール部150を濾材110で成形したため、シールゴ
ムのような特別のシール部品を必要とせずにハウジング
161、162に対して組み付けることができる。な
お、以上に述べた実施例では、長方形濾材の波状部の各
山部の両側を押しつぶしてつば部を成形するものを説明
したが、波状濾材を環状、扇状に湾曲させた後に、その
周辺に位置する山部の側部を押しつぶしてつば部を成形
してもよい。
【0038】また、上記実施例ではつば部を濾過部の外
周に設けられたハウジング内における濾過部の保持部と
してだけでなく、シール部としての機能も付与している
が、シールゴムなどの付加的なシール部材を設けてもよ
い。その場合、つば部にシール部材を装着した構成と、
ハウジング側にシール部材を装着した構成とのいずれか
を採用することができる。
【0039】さらに、エレメントの強度を向上する構造
として、図12に図示されるような形状を採用してもよ
い。図12は、エレメントの一部のみを示す部分破断図
である。この図12に図示されるエレメント190は、
波状の濾過部の波の並び方向に沿って補強部191を有
している。なお、この補強部191は、図12の断面部
に図示されるように濾過部192の濾材の厚さより薄く
されており、主繊維が溶融して硬化されている。
【0040】さらに、エレメントの強度を向上する構造
として、図13に図示されるような形状を採用してもよ
い。図13は、エレメントの一部のみを示す部分破断図
である。この図13に図示されるエレメント194は、
波状の濾過部の各山部195の両閉塞側面196、19
7の主繊維を溶融させ圧縮して硬化させて補強部として
いる。なお、このエレメント195の各部の濾材の厚さ
は、図13の断面部に図示されるように、濾過部19
8、つば部199、閉塞側面196、197の順で薄く
されている。
【0041】なお、以上に述べた補強部136、15
2、191、196、197を単独もしくは組み合わせ
て採用して適宜エレメントの補強を図ってもよい。ま
た、上記実施例では、濾過部内とつば部内とに各々独立
して補強部を設けたが、つば部から濾過部内にかけて連
続した補強部を成形してもよい。また、上記実施例で
は、つば部の広がる平面から片面側にのみ袋部が突出す
る構成としたが、つば部の広がる平面から両側に向けて
袋部が交互に突出して波状の濾過部を構成するようにし
てもよい。
【0042】また、上記実施例では、濾過部の波の高さ
方向に沿って中間体の側部を押しつぶして、山部両側の
閉塞とつば部の成形とを同時に行ったが、山部の閉塞を
波の並び方向に沿った濾材の変形により行ってもよい。
また、濾過部の両側は、上記実施例では山部の頂上から
谷底までが両側に開放された形状であったが、中間体を
成形する過程で、山部間の谷部の両側を閉塞するように
濾材を変形させてもよい。このような構成を採用する
と、濾過部の波方向に沿った柔軟性が損なわれる反面
で、濾過部の剛性が高まるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、エレメントの斜視図である。
【図2】図2は、エレメントの断面図である。
【図3】図3は、エアクリーナの分解斜視図である。
【図4】図4は、製造工程を説明する流れ図である。
【図5】図5は、成形工程を説明する分解斜視図であ
る。
【図6】図6は、成形過程を説明する断面図である。
【図7】図7は、成形過程を説明する断面図である。
【図8】図8は、成形過程を説明する断面図である。
【図9】図9は、成形過程を説明する断面図である。
【図10】図10は、成形過程を説明する断面図であ
る。
【図11】図11は、成形過程を説明する断面図であ
る。
【図12】図12は、変形例を示す部分破断図である。
【図13】図13は、変形例を示す部分破断図である。
【符号の説明】
100 エレメント 110 濾材 120 濾過部 122 袋部 124 山部 126 閉塞端面 128 閉塞端面 130 斜面 132 斜面 134 谷底 136 補強部 140 つば部 142 端部の辺 144 端部の辺 146 側部の辺 148 側部の辺 150 シール部 152 補強部 160 エアクリーナ 161 ダスティサイドハウジング 162 クリーンサイドハウジング 180 中間体 182 下型 184 上型

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波板状の濾過部と、この濾過部の各山部
    の側面を閉塞する閉塞部と、前記濾過部を取り囲んで取
    付け平面に沿って広がり、前記濾過部を支持するつば部
    とを有するフィルタエレメントにおいて、 前記つば部は、前記濾過部と同一の濾材を積層して板状
    に成形されていることを特徴とするフィルタエレメン
    ト。
  2. 【請求項2】 前記つば部は、前記濾過部の山部の側部
    において、前記濾過部から連続する前記濾材が積層され
    ていることを特徴とする請求項1記載のフィルタエレメ
    ント。
  3. 【請求項3】 前記つば部は、前記濾過部のために成形
    された山部をその高さ方向に押しつぶして積層されてい
    ることを特徴とする請求項2記載のフィルタエレメン
    ト。
  4. 【請求項4】 前記つば部は、濾過部の波に対する端部
    において、前記濾材を折り重ねて積層されていることを
    特徴とする請求項1または3記載のフィルタエレメン
    ト。
  5. 【請求項5】 前記濾材は接着繊維を含み、前記つば部
    の積層された濾材間が少なくとも前記接着繊維により接
    着されていることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のフィルタエレメント。
  6. 【請求項6】 前記濾材は熱により溶融する繊維を含
    み、前記つば部の積層された濾材間が前記繊維の溶融に
    より接着されていることを特徴とする請求項5記載のフ
    ィルタエレメント。
  7. 【請求項7】 前記濾材は熱により溶融する繊維を含
    み、前記濾過部には、前記繊維を溶融させて部分的に補
    強部が成形されていることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載のフィルタエレメント。
  8. 【請求項8】 波板状の濾過部と、この濾過部の各山部
    の側面を閉塞する閉塞部と、前記濾過部を取り囲んで取
    付け平面に沿って広がり、前記濾過部を支持するつば部
    とを有するフィルタエレメントの製造方法において、濾
    材を波板状の中間体に加工する第1工程と、 前記中間体の両方の側部を変形させて波の側部を閉塞す
    るとともに、前記側部の閉塞に要する濾材よりさらに外
    側に位置する濾材を変形させて前記つば部を成形する第
    2工程とを有することを特徴とするフィルタエレメント
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記つば部は、前記濾材を積層して成形
    されることを特徴とする請求項8記載のフィルタエレメ
    ントの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第2工程は、前記中間体の側部
    を、波の山の高さ方向に沿って押しつぶすことで、前記
    側部の閉塞と前記つば部における濾材の積層とを行うこ
    とを特徴とする請求項7記載のフィルタエレメント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008264625A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Toyota Boshoku Corp フィルタ濾材及びその折り目付け方法
DE10019786B4 (de) * 1999-04-22 2009-05-07 Denso Corp., Kariya-shi Herstellungsverfahren für ein Filterelement
KR102310522B1 (ko) * 2021-07-09 2021-10-07 정성봉 재생 가능한 자동차용 에어크리너 필터

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