JPH08257335A - フィルタの製造方法及びフィルタ - Google Patents

フィルタの製造方法及びフィルタ

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JPH08257335A
JPH08257335A JP9158095A JP9158095A JPH08257335A JP H08257335 A JPH08257335 A JP H08257335A JP 9158095 A JP9158095 A JP 9158095A JP 9158095 A JP9158095 A JP 9158095A JP H08257335 A JPH08257335 A JP H08257335A
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JP
Japan
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filter
fiber
manufacturing
raw material
molding
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Application number
JP9158095A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Nakayama
利明 中山
Hideo Kamo
英男 加茂
Yoshitaka Nishio
佳高 西尾
Takashige Takagaki
孝成 高垣
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価に製造可能であって,かつ濾過性能に優
れた,フィルタの製造方法及びフィルタを提供するこ
と。 【構成】 原料繊維と接着ファイバーとを混合して綿状
の濾材中間体10となし,次いで該濾材中間体10を成
形型2を用いて加熱成形することにより,複数のひだ山
より構成されてなるひだ状の濾過部を成形する。また,
フィルタは複数のひだ山より構成されてなるひだ状の濾
過部と,その周囲に設けたリブ部と,該リブ部の外周に
設けたシール部とよりなり,これらは一体成形されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,不織布等よりなるフィ
ルタの製造方法及びフィルタに関する。
【0002】
【従来技術】自動車用エンジン等の内燃機関の吸気系に
は,吸気した空気に含まれるゴミ,埃等を取り除くため
の濾過装置が設けてある。一般に,上記濾過装置は,ハ
ウジングと,該ハウジング内に装着したフィルタとより
構成されている。
【0003】上記フィルタは,濾過エレメントと,該濾
過エレメントの外周を保持し,ハウジングへの装着を補
助するための樹脂枠とより構成されている。上記濾過エ
レメントは,不織布よりなるシート状濾材を,ひだ状,
波状,プリーツ状にひだ折り加工することにより構成さ
れている。また,上記樹脂枠の外周には,濾過エレメン
トとハウジングとの間のシール性を確保するために,ゴ
ムよりなるシール部材が貼着されている。即ち,上記樹
脂枠とシール部材とによって,上記フィルタはハウジン
グに対して装着可能となる。
【0004】以下に,上記フィルタの製造方法について
説明する。まず,ポリエステル,レーヨン等からなる濾
材繊維を集積し,繊維塊となす。次いで,上記繊維塊
に,ニードルパンチによる繊維結合処理を加え,濾材繊
維同士を絡み合わせ,結合させる。次に,上記結合した
濾材繊維にバインダを含浸させ乾燥する。これにより,
上記繊維塊はシート状の濾材となる。
【0005】次に,上記シート状の濾材をひだ折り加工
し,次いで所望の長さに切断し,濾過エレメントとす
る。上記濾過エレメントは,樹脂枠に,別工程にてイン
サート成形する。その後,上記樹脂枠に,予め成形して
おいたゴム製のシール部材を組み付ける。これにより,
上記フィルタを得ることができる。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記フィルタ
の製造に当たっては,異なる材料からなる別部品として
成形した濾過エレメント,樹脂枠及びシール部材を,上
記成形とは別工程において組立てなくてはならない。ま
た,上記濾過エレメントは,材料となる濾材の製造工程
と,該濾材より濾過エレメントを成形する工程とが全く
の別工程となっている。このため,上記フィルタの製造
方法は,煩雑で手間のかかる方法である。更に,以上の
理由から上記フィルタは製造コストが高くなる。
【0007】また,濾材より濾過エレメントを成形する
際のひだ折り加工により,濾材の折り曲げられた部分で
は,濾材の繊維組織が圧縮され高密度となり,空気等の
流体が通らなくなるおそれがある。従って,上記製造方
法では,濾過性能の低いフィルタが製造されるおそれが
ある。
【0008】本発明は,かかる問題点に鑑み,安価に製
造可能であって,かつ濾過性能に優れた,フィルタの製
造方法及びフィルタを提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】本発明は,原料繊維と接着ファイバ
ーとを混合して綿状の濾材中間体となし,次いで該濾材
中間体を成形型を用いて加熱成形することにより,複数
のひだ山より構成されてなるひだ状の濾過部を成形する
ことを特徴とするフィルタの製造方法にある。
【0010】上記原料繊維としては,ポリエステル,ポ
リプロピレン,レーヨン,ガラス,アセテート等を用い
ることができる。上記接着ファイバーとしては,表面に
のみ低融点の樹脂をコーティングしたポリエステル,ポ
リプロピレン,レーヨン,ガラス,アセテート等よりな
る繊維が望ましい。上記低融点樹脂としては,変性ポリ
エステル,変性ポリエチレン,変性ポリプロピレン等が
使用できる。
【0011】上記原料繊維と接着ファイバーとを混合す
るに当たっては,例えば,エアーレイド法等により行う
ことができる。上記エアーレイド法とは,まず原料とな
る繊維塊を解繊し,繊維とする。次いで,上記繊維を空
気中に飛散させた後,気流によってカード等に繊維を集
積する方法である。
【0012】また,上記加熱成形とは,例えば成形型に
配置した濾材中間体に対し,加熱雰囲気においてプレス
加工を行うことである。この方法によれば,容易に濾材
中間体を所望の形状の濾過部へと成形することができ
る。なお,上記加熱雰囲気の温度は,少なくとも接着フ
ァイバーの接着のための成分が溶融し,原料繊維と接着
される程度の高温である。
【0013】また,上記成形型の構成としては,例えば
以下の二つが挙げられる。即ち,上記成形型は濾過部成
形部を有しており,濾過部における全てのひだ山を一括
して成形することができる。もしくは,上記成形型は各
々独立して上下に稼動可能なひだ山成形部を有してお
り,該ひだ山成形部は,ひだ山を最低一個毎に成形する
ことができる。
【0014】次に,上記濾材中間体は,上記原料繊維と
接着ファイバーとを混合してなる混合層を複数層積層し
てなり,かつ上記各混合層は,互いに異なる太さの原料
繊維を用いており,また,上記濾材中間体には,上記加
熱成形前に,ニードルパンチあるいはウォータージェッ
トパンチ等の繊維結合工程を施し,各混合層間の結合を
確実化することが好ましい。
【0015】上記濾材中間体は,繊維の太さの順に混合
層を積層することにより構成されていることが望まし
い。よって,上記濾材中間体を圧縮して成形されたフィ
ルタは,繊維の太さの違いにより濾過部において密度勾
配を形成している。この密度勾配を被濾過流体の上流側
から順に粗から密となるよう配置することで,上記濾過
部を被濾過流体が通過するに当たって,該濾過流体は最
初は粗く,最後は細かく,という濾過作用を受ける。こ
のため,フィルタの濾過性能が向上する。
【0016】また,上記ひだ状の濾過部は,中央又は端
部など,一部のひだ山より順次成形していくことが好ま
しい。即ち,最初に中央のひだ山を成形し,次いで該中
央のひだ山と隣接するひだ山を成形し,最後に最も端部
のひだ山を成形することが好ましい。又は,一端のひだ
山より,他端のひだ山まで,順次成形することが好まし
い。
【0017】上述するごとく濾過部を成形することによ
って,加熱成形に伴う濾過部の薄肉化を防止することが
でき,濾過性能に優れたフィルタを得ることができる。
即ち,ひだ山の頂部及び谷部を順次形成していくので,
頂部,谷部共に濾材が存在し,密度の均一なひだ状の濾
過部を形成することができる。
【0018】次に,上記ひだ状の濾過部を成形すると共
に,該濾過部の外周にリブ部とシール部とを成形するこ
とが好ましい。上記シール部とは,フィルタをハウジン
グ等の相手材に組み付ける際,該相手材と当接し,相手
材とフィルタとの間のシール性を確保する部分である。
また,上記リブ部とは,フィルタの剛性を確保する部分
である。これらを濾過部と一体に成形することにより,
フィルタの製造工程が簡略化され,製造コストが安価と
なる。
【0019】次に,上記リブ部は上記シール部よりも高
密度であることが好ましい。これにより,リブ部の硬度
が高まり,該リブ部によってフィルタ全体を一定の形状
に保持することができる。よって,フィルタの型くずれ
を防止することができる。
【0020】また,成形型における上記リブ部及びシー
ル部の成形部は,濾過部を成形する成形部とは別体とし
て設けることができる。
【0021】上記シール部の密度を濾過部より若干高く
し,適度な弾力性が生じるよう,上記シール部は,成形
する際には,接着ファイバーの低融点樹脂の融点以上の
温度で,かつ,原料繊維の融点以下の温度にすると共
に,厚さ寸法を濾過部より小さくすることが好ましい。
これにより,上記フィルタを相手材に組み付けた際,両
者の当接部を上記シール部がシールすることができる。
【0022】ここで,厚さ寸法が濾過部より大きい場合
には,シール部の密度が低く,フィルタ使用時に被濾過
流体が当接部より漏れるおそれがある。厚さ寸法が濾過
部の1/5以下になった場合には,シール部の密度が高
く,当接部をシールできないおそれがある。
【0023】一方,リブ部の密度をシール部より高く
し,適当な剛性が生じるよう,上記リブ部を成形する際
には,原料繊維及び接着ファイバーの融点以上の温度に
すると共に厚さ寸法をシール部より小さくすることが好
ましい。なお,成形型における上記リブ部及びシール部
の成形部は,濾過部を成形する成形部に対して一体的に
設けることもできる。この場合には,フィルタの製造が
より容易となる。
【0024】上記製造方法によって製造されたフィルタ
は,複数のひだ山より構成されてなるひだ状の濾過部
と,その周囲に設けたリブ部と,該リブ部の外周に設け
たシール部とよりなるフィルタであって,上記濾過部
は,原料繊維と接着ファイバーとの混合物を加熱成形す
ることにより熱融着されており,かつ上記リブ部は上記
シール部よりも高密度であり,上記濾過部,リブ部及び
シール部は一体成形されていることを特徴とするフィル
タである。上記フィルタの詳細は,上述の製造方法と同
様である。
【0025】また,上記原料繊維及び接着ファイバー
は,合成樹脂繊維であり,上記リブ部は上記原料繊維及
び接着ファイバーを加熱溶融することにより,固化され
ていることが好ましい。上述するごとく,上記リブ部を
成形する際の温度は原料繊維及び接着ファイバーの融点
以上の高温において行われることが好ましい。これによ
り,上記リブ部が固化し,硬くなる。よって,上記リブ
部が,フィルタの型くずれ等を防止することができる。
【0026】なお,上記フィルタは,単独でハウジング
等に組付け,使用することができるが,樹脂性の枠に組
付けて使用してもよい。また,上記シール部のシール性
を高めるために,スポンジ等,別体のシール部材を貼着
してもよい。
【0027】
【作用及び効果】本発明のフィルタの製造方法において
は,原料繊維と接着ファイバーよりなる濾材中間体を加
熱成形し,フィルタを得る。即ち,繊維が集積されただ
けの綿状の濾材中間体は,加熱成形の際,均一な繊維構
造を有する不織布の状態へと変化する。
【0028】そして,上記加熱成形は成形型内において
行われるため,上記濾材中間体は不織布に変化すると同
時に,所望の形状へと変化する。それ故,上記製造方法
によれば,濾過部全体が被濾過流体を十分濾過すること
ができ,濾過性能に優れたフィルタを得ることができ
る。また,上記製造方法は,成形型を用いた加熱成形と
いう容易な方法によってフィルタを製造することができ
る。
【0029】更に,上記製造方法は,原料繊維と接着フ
ァイバーとを,一つの工程で,フィルタへと成形するこ
とができる。よって,手間をかけず,安価にフィルタを
製造することができる。また,上記製造方法によって製
造されたフィルタも同様の優れた作用効果を有する。
【0030】上記のごとく,本発明によれば,安価に製
造可能であって,かつ濾過性能に優れた,フィルタの製
造方法及びフィルタを提供することができる。
【0031】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかるフィルタの製造方法につき,図
1〜図5を用いて説明する。図1〜図3に示すごとく,
本例のフィルタ1の製造方法においては,原料繊維10
1と接着ファイバー102とを混合して綿状の濾材中間
体10(図3)となし,次いで該濾材中間体10を成形
型2を用いて加熱成形する。これにより,図4に示すご
とく,複数のひだ山150より構成されているひだ状の
濾過部15を成形する。また,上記ひだ状の濾過部15
を成形すると共に,該濾過部15の外周にリブ部153
とシール部154とを,加熱成形により成形する。
【0032】図1及び図2に示すごとく,上記成形型2
は上型22と下型21とよりなり,該上型22は複数の
ひだ山成形部221,リブ部成形部222,シール部成
形部223により構成されている。一方,上記下型21
は,得ようとするフィルタ1の下面と同形であるひだ状
のキャビティ210を有している。
【0033】上記ひだ山成形部221は,各々独立して
上下に稼動可能であり,濾過部15におけるひだ山15
0を一山毎に成形可能である。また,上記リブ部成形部
222,つば部成形部223は,上記ひだ山成形部22
1とは独立して稼動可能に構成されており,該ひだ山成
形部221の外周に設けてある。なお,同図において,
符号24はプレス機,23はプレス台である。
【0034】以下に上記製造方法を詳説する。図3に示
すごとく,まず,原料繊維101と接着ファイバー10
2とを混合してなる混合層11,12,13を,エアー
レイド法によりカード上に積層する。
【0035】上記混合層11は,原料繊維101である
太さ1.5デニールのポリエステル40%(重量%,以
下同じ),2デニールのポリエステル30%,接着ファ
イバー102である4デニールのポリエステル30%よ
り構成されている。なお,上記接着ファイバー102は
太さ2デニールのポリエステルの表面を変性ポリエステ
ルによってコーティングした繊維である。そして,上記
原料繊維101及び接着ファイバー102のカードへの
単位面積当たりの供給量は,80〜300g/m2 であ
る。
【0036】上記混合層12は,原料繊維101である
太さ2デニールのポリエステル70%,接着ファイバー
102である4デニールのポリエステル30%よりな
る。なお,両者のカードへの供給量は,40〜150g
/m2 である。上記混合層13は,原料繊維101であ
る太さ2デニールのポリエステル20%,6デニールの
ポリエステル50%,接着ファイバー102である4デ
ニールのポリエステル30%である。なお,両者のカー
ドへの供給量は,25〜100g/m2 である。
【0037】次に,積層した混合層11,12,13に
対し,鉤状の金属針29を用いてニードルパンチによる
繊維結合工程を施し,濾材中間体10とする。ここで,
上記混合層11,12,13に対するベネ数(針の密
度)は,35〜60本/cm2とした。
【0038】次に,図1及び図2に示すごとく,上記濾
材中間体10を加熱成形する。即ち,まず,上記濾材中
間体10を,混合層13が最下層となるように,下型2
1の上に配置する。次いで,上型22における複数のひ
だ山成形部221を,図2の矢線に示すごとく左端より
右端まで,順次下方に押し下げ,接着ファイバー表面の
低融点樹脂のみの融点以上の加熱雰囲気中において,濾
材中間体10をプレスする。
【0039】これにより,接着ファイバー102の表面
の低融点樹脂が溶融し,原料繊維101及び接着ファイ
バー102が相互に結合され,不織布状となる。同時
に,下型21のキャビティ210の形状に沿って,上記
濾材中間体10が変形し,濾過部15が成形される。
【0040】その後,リブ部成形部222を押し下げ,
上記濾過部15の外周をフィルタ1全体の中で最も薄く
なるまでプレスし,リブ部153を成形する。最後に,
シール部成形部223を押し下げ,濾過部15より薄
く,リブ部153より厚くなるようプレスし,上記リブ
部153の外周にシール部154を成形する。
【0041】上記リブ部153を成形する際の成形温度
は,ポリエステルの融点である250℃程度の温度雰囲
気において加熱する。また,シール部154の密度は,
濾過部15の密度の1〜5倍となるよう,成形時の厚さ
寸法を濾過部15の1〜1/5にし,温度は接着ファイ
バーの表面の変性ポリエステルの融点である120℃程
度の温度に加熱する。以上により,濾過部15と共にリ
ブ部153,シール部154を成形し,フィルタ1を得
る。
【0042】次に,上記製造方法により得られたフィル
タ1を,図4,図5に示す。上記フィルタ1は,複数の
ひだ山150により構成されたひだ状の濾過部15と,
該濾過部15の外周に設けたリブ部153と,該リブ部
153の外周に設けたシール部154より構成されてい
る。
【0043】上記濾過部15,リブ部153及びシール
部154は,互いに熱融着されている原料繊維101及
び接着ファイバー102より構成されている。また,上
記リブ部153は上記シール部154よりも高密度であ
り,上記濾過部150,リブ部153及びシール部15
4は一体成形されている。
【0044】また,上記リブ部153は硬度が高く,フ
ィルタ1の外形を保持している。また,上記シール部1
54は弾力性を有し,フィルタ1を相手材に取付ける場
合,相手材と当接する部分となる。なお,上記フィルタ
1における被濾過流体の濾過は,上記ひだ山150の下
方から,上方に向けて被濾過流体を通過させることによ
り行う。
【0045】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例のフィルタ1の製造方法においては,原料繊維
101と接着ファイバー102とは,加熱成形の際,互
いに融着し,綿状の濾材中間体10から,均一な繊維構
造を有する不織布の状態へと変化する。そして,上記加
熱成形は,成形型2のキャビティ210内において行わ
れるため,部分的に繊維構造が疎密である部位が形成さ
れることなく,濾材中間体10はフィルタ1へと成形さ
れる。よって,上記製造方法によれば,濾過部15にお
ける全てのひだ山150の全面が,被濾過流体を濾過可
能な,フィルタ1を製造することができる。
【0046】また,上記製造方法によれば,成形型2を
用いた加熱成形という容易な方法によってフィルタ1を
製造することができる。更に,上記製造方法は,原料繊
維101と接着ファイバー102を,一つの工程で,フ
ィルタ1へと成形することができる。よって,手間をか
けず,安価にフィルタ1を製造することができる。
【0047】また,上記濾材中間体10は,使用した濾
材繊維101の太さの順に混合層11,12,13を積
層することによりなる。従って,上記濾材中間体10よ
り成形されたフィルタ1は,濾過部15において密度勾
配を有する。これにより,上記濾過部15を被濾過流体
が通過するに当たって,最初は粗く,最後は細かく,と
いう濾過作用を受ける。このため,フィルタ1の濾過性
能が向上する。
【0048】また,本例の濾過部15におけるひだ山1
50は,端部から順に一つづつ成形されている。よっ
て,成形に伴う濾過部15の薄肉化が防止され,濾過性
能に優れたフィルタ1を得ることができる。
【0049】また,成形型2における上記リブ部成形部
222及びシール部成形部223は,ひだ山成形部22
1とは別体として構成されている。このため,フィルタ
1を成形するに当たり,成形後の密度及び成形時の温度
を濾過部15,リブ部153,シール部154において
容易に違えることができる。
【0050】そして,上述のごとく濾過部15,リブ部
153,シール部154においては,それぞれ異なる密
度を有し,また,それぞれ異なる温度によって成形され
ている。よって,リブ部は高い硬度を持ち,フィルタ1
の形状を保持可能となる。また,シール部154は高い
弾力性を有し,フィルタ1を相手材に組付けた際,相手
材との間を完全にシールすることができる。なお,上記
製造方法によって製造されたフィルタ1は,上述と同様
に,安価に製造可能であって,かつ濾過性能に優れてい
る。
【0051】従って,本例によれば,安価に製造可能で
あって,かつ濾過性能に優れた,フィルタの製造方法及
びフィルタを提供することができる。
【0052】実施例2 本例は,図6に示すごとく,濾材中間体10を加熱成形
し,ひだ状の濾過部15を成形するに当たり,中央のひ
だ山より,両端のひだ山へと順次成形するフィルタの製
造方法を示すものである。即ち,上記濾材中間体10
を,前記実施例1の図3における混合層13が最下層と
なるように,下型21に配置する。次いで,上型22に
おけるひだ山成形部221を,図6の矢線に示すごと
く,中央より両端まで順次下方に押し下げ,加熱しなが
ら濾材中間体10をプレスする。
【0053】これにより,上記濾材中間体10におい
て,まず,中央のひだ山が成形され,次いで該中央のひ
だ山と隣接するひだ山が成形され,最後に最も端部のひ
だ山が成形され,濾過部15となる。その他は,実施例
1と同様である。
【0054】本例のフィルタの製造方法においては,成
形スピードが速くなるという効果を有する。その他は実
施例1と同様の作用効果を有する。
【0055】なお,上記実施例では,接着ファイバーと
して繊維の表面に低融点の樹脂をコーティングしたもの
を使用したが全てを低融点樹脂にしたものや,原料繊維
と低融点樹脂を半分ずつ結合したもの等を使っても,同
様なことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,フィルタの成形型の説明
図。
【図2】実施例1における,フィルタの成形方法の説明
図。
【図3】実施例1における,濾材中間体の説明図。
【図4】実施例1における,フィルタの斜視図。
【図5】実施例1における,フィルタにおけるリブ部及
びシール部の断面説明図。
【図6】実施例2における,フィルタの成形方法の説明
図。
【符号の説明】
1...フィルタ, 10...濾材中間体, 101...原料繊維, 102...接着ファイバー, 11,12,13...混合層, 15...濾過部, 150...ひだ山, 153...リブ部, 154...シール部, 2...成形型,
フロントページの続き (72)発明者 高垣 孝成 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料繊維と接着ファイバーとを混合して
    綿状の濾材中間体となし,次いで該濾材中間体を成形型
    を用いて加熱成形することにより,複数のひだ山より構
    成されてなるひだ状の濾過部を成形することを特徴とす
    るフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記接着ファイバー
    は,表面にのみ低融点樹脂をコーティングした構造であ
    ることを特徴とするフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記濾材中間
    体は,上記原料繊維と接着ファイバーとを混合してなる
    混合層を複数層積層してなり,かつ上記各混合層は,互
    いに異なる太さの原料繊維を用いており,また,上記濾
    材中間体には,上記加熱成形前に繊維結合工程を施すこ
    とを特徴とするフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記ひだ状の濾過部は,中央又は端部のひだ山より順次
    成形していくことを特徴とするフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記ひだ状の濾過部を成形すると共に,該濾過部の外周
    にリブ部とシール部とを成形することを特徴とするフィ
    ルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記リブ部は上記シ
    ール部よりも高密度であることを特徴とするフィルタの
    製造方法
  7. 【請求項7】 複数のひだ山より構成されてなるひだ状
    の濾過部と,その周囲に設けたリブ部と,該リブ部の外
    周に設けたシール部とよりなるフィルタであって,上記
    濾過部は,原料繊維と接着ファイバーとの混合物を加熱
    成形することにより熱融着されており,かつ上記リブ部
    は上記シール部よりも高密度であり,更に,上記濾過
    部,リブ部及びシール部は一体成形されていることを特
    徴とするフィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記原料繊維及び接
    着ファイバーは,合成樹脂繊維であり,上記リブ部は上
    記原料繊維及び接着ファイバーを加熱溶融することによ
    り,固化されていることを特徴とするフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6293984B1 (en) 1998-08-21 2001-09-25 Toyoda Boshoku Corporation Air filter
JP2016215098A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 東洋紡株式会社 プリーツフィルターエレメント

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