JPH0830895B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH0830895B2
JPH0830895B2 JP62277164A JP27716487A JPH0830895B2 JP H0830895 B2 JPH0830895 B2 JP H0830895B2 JP 62277164 A JP62277164 A JP 62277164A JP 27716487 A JP27716487 A JP 27716487A JP H0830895 B2 JPH0830895 B2 JP H0830895B2
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triphenylamine
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methylphenyl
diphenylamino
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成昭 武藤
栄一 宮本
享 中沢
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三田工業株式会社
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0601Acyclic or carbocyclic compounds
    • G03G5/0612Acyclic or carbocyclic compounds containing nitrogen
    • G03G5/0614Amines
    • G03G5/06142Amines arylamine

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、複写機などの画像形成装置において好適に
使用される電子写真用感光体に関する。
〈従来の技術と発明が解決しようとする問題点〉 近年、電子写真用感光体として、機能設計の自由度が
大きな感光体、中でも光照射により電荷を発生する電荷
発生材料と、発生した電荷を輸送する電荷輸送材料とを
含有する感光層を備えた電子写真用感光体が提案されて
いる。より詳細には、電荷発生材料と電荷輸送材料とを
含有する単層型感光層を備えた感光体、例えば、電荷発
生材料としての多環式芳香族炭化水素と、電荷輸送材料
としてのポリビニルカルバゾールとを含有する単層型感
光層を有する感光体(特開昭56−143438号公報)や、上
記電荷発生材料を含有する電荷発生層と、電荷輸送材料
を含有する電荷輸送層とが積層された積層型感光層を備
えた感光体、例えば、電荷発生材料としてスクエアリン
酸誘導体を含有する電荷発生層と、4,4′−ビス[N−
フェニル−N−(3−メチルフェニル)アミノ]ジフェ
ニルなどのジアミン誘導体を含有する電荷輸送層とが積
層された感光体(特開昭57−144558号公報、特開昭61−
62038号公報参照)、上記電荷発生材料に代えて、ジア
ニン系化合物、アゾ系化合物、N,N′−ビス(2,4,6−ト
リメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボ
キシジイミド、N,N′−ジフェニルペリレン−3,4,9,10
−テトラカルボキシジイミドや、N,N′−ジメチルペリ
レン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドなどのペリ
レン系化合物を用いた電子写真用感光体(特開昭57−14
4556号公報、特開昭57−144557号公報、特開昭60−2071
48号公報、特開昭61−275848号公報、特開昭61−132955
号公報参照)などが提案されている。また、上記電荷輸
送材料として、4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズア
ルデヒド N,N−ジフェニルヒドラゾン、N−エチル−
3−カルバゾリルアルデヒド N,N−ジフェニルヒドラ
ゾンなどのヒドラゾン系化合物や1−フェニル−3−
(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物
を使用することも提案されている。
上記感光体、特に積層型感光層を有する感光体は、電
気発生材料により発生させる電荷発生機能と、発生した
電荷を電荷輸送材料により輸送する電荷輸送機能とが分
離しているので、感度が大きく、残留電位の小さな感光
体が得られるという利点がある。
しかしながら、上記感光体の感光層に使用されている
電荷輸送材料としてのポリビニルカルバゾール、前記ヒ
ドラゾン系化合物およびピラゾリン系化合物は、ドリフ
ト移動度に関して大きな電界強度依存性を示すだけでな
く、ドリフト移動度が小さいため、残留電位が大きいだ
けでなく、感度が小さく、未だ十分な電子写真特性を示
さない。
一方、前記ジアミン誘導体は、上記電荷輸送材料より
もドリフト移動度が大きいものの、前記ペリレン系化合
物などの電荷発生材料と組合せて、単層型または積層型
感光層を形成しても、残留電位が未だ大きく感度も十分
でないという問題がある。
また、上記ヒドラゾン系化合物は、光照射により光異
性化、光二量化反応などが生じるため、光安定性が十分
でなく、繰返し使用により感度が低下すると共に、残留
電位が増加するという問題がある。
〈発明の目的〉 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、光
安定性に優れるとともに、感度が高く、しかも残留電位
が小さな電子写真用感光体を提供することを目的とす
る。
〈問題点を解決するための手段および作用〉 上記目的を達成するため、本発明の電子写真用感光体
は、導電性基材上に感光層が形成された感光体におい
て、上記感光層が下記一般式(1)で表される化合物を
含有することを特徴とする。
(式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子、フェニル環上に低級アルキル
基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を有していて
もよいジフェニルアミノ基、ジアルキルアミノ基を示
し、R2およびR3は、同一または異なって、フェニル環上
に低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原
子を有していてもよいジフェニルアミノ基を示す。) 以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真用感光体は、導電性基材上に上記一
般式(1)で表される化合物を含有する感光層が形成さ
れている。
上記導電性基材は、シート状やドラム状のいずれであ
ってもよく、基材自体が導電性を有するか、基材の表面
が導電性を有し、使用に際し十分な機械的強度を有する
ものが好ましい。上記導電性基材としては、導電性を有
する種々の材料が使用でき、例えば、アルミニウム、
銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロ
ム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、イン
ジウム、ステンレス鋼、真鍮などの金属単体や、上記金
属が蒸着または積層されたプラスチック材料、ヨウ化ア
ルミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガ
ラス等が例示される。上記導電性基材のうち、アルミニ
ウム、特に、アルミニウムの結晶粒が表面に存在せず、
複写画像等において黒点やピンホール等が発生するのを
防止すると共に、上記ペリレン系化合物、トリフェニル
アミン誘導体等を含有する感光層と基材との密着性をよ
くするため、アルマイト処理されたアルミニウム、中で
もアルマイト処理層の膜厚が5〜12μmであり、表面粗
さが1.5S以下のアルマイト処理されたアルミニウムが好
ましい。
上記感光層に含有される一般式(1)で表される化合
物において、低級アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、te
rt−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などの炭素数1〜6
のアルキル基が例示される。上記低級アルキル基のう
ち、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
また、低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基が例示される。
上記低級アルコキシ基のうち、炭素数1〜4のアルコキ
シ基が好ましい。
また、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素お
よびヨウ素原子が挙げられる。
ジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、メチルエチルアミノ、ジプロピルアミノ、
ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチル
アミノ、ジ−tert−ブチルアミノ、ジペンチルアミノ、
ジヘキシルアミノ基などの炭素数1〜6のアルキル基を
有するジアルキルアミノ基が例示される。上記ジアルキ
ルアミノ基のうち、アルキル基部分の炭素数1〜4のア
ルキル基を有するジアルキルアミノ基が好ましい。
なお、R1、R2およびR3が置換基を有するジフェニルア
ミノ基である場合、置換基は、フェニル環のo−位、m
−位、p−位のいずれに置換していてもよい。
また、上記一般式(1)で表される化合物において、
R1が水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハ
ロゲン原子であるトリフェニルアミン誘導体のうち、好
ましい化合物としては、例えば、4,4′−ビス(N,N−ジ
フェニルアミノ)トリフェニルアミン、4,4′−ビス
(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−メチルトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−
4″−エチルトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−プロピルトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−イ
ソプロピルトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジ
フェニルアミノ)−4″−イソブチルトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−te
rt−ブチルトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジ
フェニルアミノ)−4″−メトキシトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−エ
トキシトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジフェ
ニルアミノ)−4″−プロポキシトリフェニルアミン、
4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−イソプ
ロポキシトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジフ
ェニルアミノ)−4″−イソブトキシトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−te
rt−ブトキシトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−クロロトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−ブ
ロモトリフェニルアミン、4−[N−(4−メチルフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N−ジフェ
ニルアミノ)トリフェニルアミン、4−[N−(4−エ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N
−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン、4−[N−
(4−イソプロピルフェニル)−N−フェニルアミノ]
−4′−(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミ
ン、4−[N−(4−イソブチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]−4′−(N,N−ジフェニルアミノ)トリ
フェニルアミン、4−[N−(4−メトキシフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N−ジフェニルア
ミノ)トリフェニルアミン、4−[N−(4−エトキシ
フェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N−ジ
フェニルアミノ)トリフェニルアミン、4−[N−(4
−イソプロポキシフェニル)−N−フェニルアミノ]−
4′−(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミ
ン、4−[N−(4−イソブトキシフェニル)−N−フ
ェニルアミノ]−4′−(N,N−ジフェニルアミノ)ト
リフェニルアミン、4−[N−(4−クロロフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N−ジフェニルア
ミノ)トリフェニルアミン、4−[N−(4−ブロモフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−(N,N−ジフ
ェニルアミノ)トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N
−(2−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリ
フェニルアミン、4,4′−ビス[N−(3−メチルフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(4−メチルフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−
(2−エチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフ
ェニルアミン、4,4′−ビス[N−(3−エチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(4−エチルフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−
(4−イソプロピルフェニル)−N−フェニルアミノ]
トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−イソブ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルア
ミン、4,4′−ビス[N−(4−tert−ブチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(2−メトキシフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−
(3−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]トリ
フェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−メトキシフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、
4,4′−ビス[N−(2−エトキシフェニル)−N−フ
ェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N
−(3−エトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]ト
リフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−エトキシ
フェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(4−イソプロポキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(4−イソブトキシフェニル)−N−
フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス
[N−(4−tert−ブトキシフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(2
−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N−(3−クロロフェニル)
−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−
ビス[N−(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−ブ
ロモフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルア
ミン、4−[N−(2−メチルフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]−4′−[N−(3−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4−[N−
(2−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′
−[N−(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン、4−[N−(3−メチルフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルア
ミン、4,4′−ビス[N−(2−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ]−4″−メチルトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、
4,4′−ビス[N−(4−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(2−エチルフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′
−ビス[N−(3−エチルフェニル)−N−フェニルア
ミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−エチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−ビス
[N−(4−イソプロピルフェニル)−N−フェニルア
ミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−イソブチルフェニル)−N−フェニルア
ミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−tert−ブチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−
ビス[N−(4−エチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−エチルトリフェニルアミン、4,4′−ビス
[N−(2−メトキシフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メトキシトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メトキシトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メトキシトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−エトキシフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メトキシトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−イソプロポキシフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]−4″−メトキシトリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(4−イソブトキシフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4″−メトキシトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(4−tert−ブトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−メトキシトリフェ
ニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−エトキシトリフェ
ニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−エトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−エトキシトリフェ
ニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−メチルトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N−(4−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−エチルトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N−(2−クロロフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4″−クロロトリフェニルア
ミン、4,4′−ビス[N−(3−クロロフェニル)−N
−フェニルアミノ]−4″−クロロトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(4−クロロフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4″−クロロトリフェニルアミン、
4,4′−ビス[N−(2−ブロモフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]−4″−クロロトリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(3−ブロモフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]−4″−ブロモトリフェニルアミン、4,4′
−ビス[N−(4−ブロモフェニル)−N−フェニルア
ミノ]−4″−ブロモトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N−(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]−4″−メチルトリフェニルアミン、4,4′−ビス
[N−(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ]
−4″−メトキシトリフェニルアミン、4−[N−(2
−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−
[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]
−4″−メチルトリフェニルアミン、4−[N−(2−
メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N
−(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−
4″−メチルトリフェニルアミン、4−[N−(3−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−
(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″
−メチルトリフェニルアミン、4−[N−(3−メチル
フェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4
−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−エ
チルトリフェニルアミン、4−[N−(2−エチルフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−エ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メチル
トリフェニルアミン、4−[N−(3−エチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−エチ
ルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メチルト
リフェニルアミン、4−[N−(3−エチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−エチルフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−エチルトリフ
ェニルアミン、4−[N−(2−メトキシフェニル)−
N−フェニルアミノ]−4′−[N−(3−メトキシフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メトキシトリ
フェニルアミン、4−[N−(2−メトキシフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メトキシ
フェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メトキシト
リフェニルアミン、4−[N−(3−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メト
キシフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メトキ
シトリフェニルアミン、4−[N−(2−エトキシフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(3−エ
トキシフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−メト
キシトリフェニルアミン、4−[N−(2−クロロフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(3−ク
ロロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−クロロ
トリフェニルアミン、4−[N−(2−クロロフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−クロ
ロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−クロロト
リフェニルアミン、4−[N−(3−クロロフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−クロロフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−クロロトリフ
ェニルアミンなどが例示される。
また、R1が、フェニル環上に低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ハロゲン原子を有していてもよいジフェニ
ルアミノ基であるトリフェニルアミン誘導体のうち、好
ましい化合物としては、例えば、4,4′,4″−トリス
(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン、4,
4′,4″−トリス[N−(2−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−ト
リス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−
(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフ
ェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−(2−エチル
フェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミ
ン、4,4′,4″−トリス[N−(3−エチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,
4″−トリス[N−(4−エチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス
[N−(4−プロピルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−
(4−イソプロピルフェニル)−N−フェニルアミノ]
トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−(4−
ブチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニル
アミン、4,4′,4″−トリス[N−(4−イソブチルフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、
4,4′,4″−トリス[N−(4−tert−ブチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′,4″−トリス[N−(2−メトキシフェニル)−N
−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−
トリス[N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N
−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]ト
リフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−(2−エ
トキシフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニル
アミン、4,4′,4″−トリス[N−(3−エトキシフェ
ニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′,4″−トリス[N−(4−エトキシフェニル)−N
−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−
トリス[N−(4−プロポキシフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス
[N−(4−イソプロポキシフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N
−(4−ブトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]ト
リフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−(4−イ
ソブトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェ
ニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−(4−tert−ブ
トキシフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニル
アミン、4,4′,4″−トリス[N−(2−クロロフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′,4″−トリス[N−(3−クロロフェニル)−N−
フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−ト
リス[N−(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N−
(4−ブロモフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフ
ェニルアミン、4−[N−(2−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ]−4′−[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−[N−(4−メチ
ルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(2−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4″−[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,
4′−ビス[N−(2−メチルフェニル)−N−フェニ
ルアミノ]−4″−[N−(4−メチルフェニル)−N
−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス
[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]
−4″−[N−(2−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ]トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4
−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−
[N−(2−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]
トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(3−メチル
フェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−[N−(4
−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N−(4−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4″−[N−(3−メチルフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン、
4,4′,4″−トリス[N,N−ジ(2−メチルフェニル)ア
ミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N,N−
ジ(3−メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミ
ン、4,4′,4″−トリス[N,N−ジ(4−メチルフェニ
ル)アミノ]トリフェニルアミン、4−[N−(2−メ
チルフェニル)−N−(3−メチルフェニル)アミノ]
−4′−[N−(2−メチルフェニル)−N−(4−メ
チルフェニル)アミノ]−4″−[N−(3−メチルフ
ェニル)−N−(4−メチルフェニル)アミノ]トリフ
ェニルアミン、4−[N,N−ジ(2−メチルフェニル)
アミノ]−4′−[N−(2−メチルフェニル)−N−
(3−メチルフェニル)アミノ]−4″−[N−(2−
メチルフェニル)−N−(4−メチルフェニル)アミ
ノ]トリフェニルアミン、4−[N,N−ジ(2−メチル
フェニル)アミノ]−4′−[N,N−ジ(4−メチルフ
ェニル)アミノ]−4″−[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−(4−メチルフェニル)アミノ]トリフェニ
ルアミン、4−[N,N−ジ(2−メチルフェニル)アミ
ノ]−4′,4″−ビス[N−(2−メチルフェニル)−
N−(4−メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミ
ン、4−[N,N−ジ(2−メチルフェニル)アミノ]−
4′−[N,N−ジ(4−メチルフェニル)アミノ]−
4″−[N−(3−メチルフェニル)−N−(4−メチ
ルフェニル)アミノ]トリフェニルアミン、4−[N,N
−ジ(2−メチルフェニル)アミノ]−4′−[N−
(2−メチルフェニル)−N−(4−メチルフェニル)
アミノ]−4″−[N−(3−メチルフェニル)−N−
(4−メチルフェニル)アミノ]トリフェニルアミン、
4−[N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミノ]−4′
−[N−(2−メチルフェニル)−N−(4−メチルフ
ェニル)アミノ]−4″−[N−(3−メチルフェニ
ル)−N−(4−メチルフェニル)アミノ]トリフェニ
ルアミン、4,4′,4″−トリス[N,N−ジ(2−メトキシ
フェニル)アミノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−
トリス[N,N−ジ(3−メトキシフェニル)アミノ]ト
リフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N,N−ジ(4−
メトキシフェニル)アミノ]トリフェニルアミン、4,
4′,4″−トリス[N,N−ジ(2−クロロフェニル)アミ
ノ]トリフェニルアミン、4,4′,4″−トリス[N,N−ジ
(3−クロロフェニル)アミノ]トリフェニルアミン、
4,4′,4″−トリス[N,N−ジ(4−クロロフェニル)ア
ミノ]トリフェニルアミンなどが例示される。
また、R1が、ジアルキルアミノ基であるトリフェニル
アミン誘導体のうち、好ましい化合物としては、例え
ば、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−ジ
メチルアミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−ジエチルアミノトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−
4″−ジプロピルアミノトリフェニルアミン、4,4′−
ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−ジイソプロピ
ルアミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス(N,N−ジフ
ェニルアミノ)−4″−ジブチルアミノトリフェニルア
ミン、4,4′−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−
ジイソブチルアミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス
(N,N−ジフェニルアミノ)−4″−ジ−tert−ブチル
アミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(2
−メチルフェニル)アミノ]−4″−ジメチルアミノト
リフェニルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(3−メチル
フェニル)アミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(4−メチルフェニ
ル)アミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(4−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニル
アミン、4−[N−(2−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]−4′−[N−(3−メチルフェニル)−
N−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェ
ニルアミン、4−[N−(2−メチルフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メチルフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミノト
リフェニルアミン、4−[N−(3−メチルフェニル)
−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メチルフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミ
ノトリフェニルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(2−メ
トキシフェニル)アミノ]−4″−ジメチルアミノトリ
フェニルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(3−メトキシ
フェニル)アミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニ
ルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(4−メトキシフェニ
ル)アミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニルアミ
ン、4,4′−ビス[N−(4−メトキシフェニル)−N
−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミノトリフェニ
ルアミン、4−[N−(2−メトキシフェニル)−N−
フェニルアミノ]−4′−[N−(3−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミノト
リフェニルアミン、4−[N−(2−メトキシフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−メト
キシフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチ
ルアミノトリフェニルアミン、4−[N−(3−メトキ
シフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−
(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]−
4″−ジメチルアミノトリフェニルアミン、4,4′−ビ
ス[N,N−ジ(2−クロロフェニル)アミノ]−4″−
ジメチルアミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス[N,N
−ジ(3−クロロフェニル)アミノ]−4″−ジメチル
アミノトリフェニルアミン、4,4′−ビス[N,N−ジ(4
−クロロフェニル)アミノ]−4″−ジメチルアミノト
リフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(4−クロロフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチルアミ
ノトリフェニルアミン、4−[N−(2−クロロフェニ
ル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(3−クロ
ロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメチル
アミノトリフェニルアミン、4−[N−(2−クロロフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−(4−
クロロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″−ジメ
チルアミノトリフェニルアミン、4−[N−(3−クロ
ロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4′−[N−
(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ]−4″
−ジメチルアミノトリフェニルアミンなどが例示され
る。
上記トリフェニルアミン誘導体は一種または二種以上
混合して用いられる。なお、上記トリフェニルアミン誘
導体は、分子の対称性がよく、従来の4−(N,N−ジエ
チルアミノ)ベンズアルデヒド N,N−ジフェニルヒド
ラゾンや、N−メチル−3−カルバゾリルアルデヒド
N,N−ジフェニルヒドラゾンなどのように光照射により
異性化反応などが生じず、光安定性に優れているだけで
なく、ドリフト移動度が大きく、しかもドリフト移動度
に関する電界強度依存性が小さい。より具体的には、4,
4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニ
ルアミン(化合物A)を例にとって説明すると、電界と
して2.0×105V/cm2(低電界)および5.0×105V/cm2(高
電界)を作用させた場合、従来の電荷輸送材料、例えば
ポリビニルカルバゾール(化合物B)、N−エチル−3
−カルバゾリルアルデヒド N,N−ジフェニルヒドラゾ
ン(化合物C)や、1−フェニル−3−(4−ジエチル
アミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン(化合物D)に比べて、下表に示すよう
にドリフト移動度が大きく電界強度依存性が小さい。
上記のような特性を有するトリフェニルアミン誘導体
を用いることにより、高感度で残留電位の小さな感光体
が得られる。
なお、上記一般式(1)で表される化合物は、種々の
方法で製造することができる。R1が水素原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子である化
合物は、例えば、下記一般式(2)で表される化合物と
一般式(3)、(4)で表される化合物とを同時または
順次反応させることにより製造することができる。
(式中、R1′は水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基またはハロゲン原子を示す。R4およびR5は、水素
原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基、ハロゲ
ン原子を示す。Xは、ハロゲン原子を示す。) 上記一般式(2)で表される化合物と一般式(3)、
(4)で表される化合物との反応は、通常有機溶媒中で
行われ、溶媒としてはこの反応に悪影響を及ぼさない溶
媒であればいずれの溶媒も使用でき、例えば、ニトロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン、キノリン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホ
キシドなどの有機溶媒が例示される。該反応は、通常、
銅粉、酸化銅、ハロゲン化銅などの触媒、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの塩基
性物質の存在下、150〜250℃の温度で行なわれる。
また、一般式(1)で表される化合物において、置換
基R1がフェニル環上に低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲン原子を有するジフェニルアミノ基、ジアル
キルアミノ基である場合、例えば、下記一般式(5)で
表される化合物と、一般式(6)で表される化合物およ
び前記一般式(3)(4)で表される化合物とを同時ま
たは順次反応させることにより製造することができる。
(式中、R6は、低級アルキル基、低級アルコキシ基また
はハロゲン原子を有するフェニル基、アルキル基を示
し、R4、R5およびXは、前記に同じ。) 上記一般式(5)で表される化合物と一般式(6)
(3)(4)で表される化合物との反応は、前記一般式
(2)で表される化合物と一般式(3)(4)で表され
る化合物との反応と同様にして行なうことができる。
反応終了後、反応混合物を濃縮し、再結晶、溶媒抽
出、カラムクロマトグラフィー等の慣用の手段で容易に
分離精製することができる。
前記一般式(1)で表される化合物を含有する感光層
としては、電荷発生材料と上記一般式(1)の化合物と
結着樹脂とを含有する単層型感光層や、少なくとも電荷
発生材料を含有する電荷発生層と、上記一般式(1)で
表される化合物と結着樹脂とを含有する電荷輸送材料と
が積層された積層型感光層のいずれであってもよい。ま
た、上記積層型感光層は、電荷発生層上に電荷輸送層が
形成されていたり、これとは逆に電荷輸送層上に電荷発
生層が形成されてもよい。
上記電荷発生材料としては、例えば、セレン、セレン
−テルル、アモスファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ
系化合物、ジスアゾ系化合物、フタロシアニン系化合
物、アンサンスロン系化合物、ペリレン系化合物、イン
ジゴ系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スレン系
化合物、トルイジン系化合物、ピラゾリン系化合物、他
のペリレン系化合物、キナクリドン系化合物等が例示さ
れる。上記電荷発生材料は一種または二種以上使用され
る。
なお、上記電荷発生材料は、適宜選択することができ
るが、分光感度を高めるため、フタロシアニン系化合
物、例えば、α型、β型、γ型など、種々の結晶型を有
するアルミニウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、
中でもメタルフリーフタロシアニンおよび/またはチタ
ニルフタロシアニンを含有するものが好ましい。上記フ
タロシアニン系化合物は、適宜の粒径を有していてもよ
いが、平均粒径0.1μm以下のものが好ましい。メタル
フリーフタロシアニンの平均粒径が0.1μmを越えると
感光体の感度が低下する。
また、上記結着樹脂としては、種々のもの、例えば、
スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アク
リル系共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、アイ
オノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキ
ッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジ
アリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノ
ール樹脂や、エポキシアクリレート等の光硬化型樹脂
等、各種の重合体が例示される。上記結着樹脂は一種ま
たは二種以上用いられる。
なお、前記のように一般式(1)で表される化合物
は、電荷の輸送性に優れ、高感度で残留電位が小さな感
光体が得られるが、必要に応じて、帯電特性、感光特性
などを阻害しない範囲で、他の電荷輸送材料と併用して
もよい。上記他の電荷輸送材料としては、例えば、テト
ラシアノエチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレ
ノン等のフルオレノン系化合物、2,4,8−トリニトロチ
オキサントン、ジニトロアントラセン等のニトロ化化合
物、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレ
イン酸、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合
物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン
等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカ
ルバゾール系化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合
物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソ
オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジア
ゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系
化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、
縮合多環族化合物等が例示される。なお、前記電荷輸送
材料としての光導電性ポリマー、例えば、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール等は結着樹脂として使用してもよい。
また、感光層は、ターフェニル、ハロナフトキノン
類、アセナフチレン等、従来公知の増感剤、9−(N,N
−ジフェニルヒドラジノ)フルオレン、9−カルバゾリ
ルイミノフルオレンなどのフルオレン系化合物、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤等、種
々の添加剤を含有していてもよい。
前記単層型感光層における電荷発生材料と一般式
(1)で表される化合物と結着樹脂との使用割合は、特
に限定されず、所望する電子写真用感光体の特性等に応
じて適宜選択することができるが、結着樹脂100重量部
に対して電荷発生材料2〜20重量部、特に3〜15重量
部、一般式(1)で表される化合物40〜200重量部、特
に50〜100重量部からなるものが好ましい。電荷発生材
料および一般式(1)で表される化合物が上記量よりも
少ないと、感光体の感度が十分でないばかりか、残留電
位が大きくなる。また上記範囲を越えると感光体の耐摩
耗性等が十分でなくなる。
なお、単層型感光層において、前記フタロシアニン系
化合物は適宜量含有されるが、上記結着樹脂100重量部
に対して0〜2重量部含有されたものが好ましい。フタ
ロシアニン系化合物の量が2重量部を越えると、上記フ
タロシアニン系化合物が長波長領域に分光感度を有する
ため、赤色再現性が十分でなくなる。
単層型感光層は、適宜の厚みを有していてもよいが、
10〜50μm、特に15〜25μmの厚みを有するものが好ま
しい。
また、積層型感光層における電荷発生層は、前記電荷
発生材料からなる蒸着膜、スパッタリング膜などで形成
されていてもよく、電荷発生層が結着樹脂とともに形成
されている場合、電荷発生層における電荷発生材料と結
着樹脂との割合は適宜設定することができるが、結着樹
脂100重量部に対して電荷発生材料5〜5000重量部、特
に10〜2500重量部からなるものが好ましい。電荷発生材
料が5重量部未満であると電荷発生能が小さく、5000重
量部を越えると密着性が低下する等の問題がある。上記
電荷発生層は、適宜の厚みを有していてもよいが、0.01
〜30μm、特に0.1〜20μm程度の厚みを有するものが
好ましい。
また、電荷輸送層における一般式(1)で表される化
合物と結着樹脂との割合は適宜設定することができる
が、結着樹脂100重量部に対して、一般式(1)で表さ
れる化合物10〜500重量部、特に25〜200重量部からなる
ものが好ましい。一般式(1)で表される化合物が、10
重量部未満であると電荷輸送能が十分でなく、500重量
部を越えると電荷輸送層の機械的強度が低下する。上記
電荷輸送層は、適宜の厚みを有していてもよいが、2〜
100μm、特に5〜30μm程度の厚みを有するものが好
ましい。
上記単層型感光層は、電荷発生材料と一般式(1)で
表される化合物と結着樹脂などを含有する感光層用分散
液を調製し、該分散液を前記導電性基材に塗布し、乾燥
させることにより形成することができる。また、積層型
感光層は、電荷発生材料と結着樹脂などを含有する電荷
発生層用分散液と、前記一般式(1)で表される化合物
と結着樹脂などを含有する電荷輸送層用塗布液をそれぞ
れ調製し、導電性基材に順次塗布し、乾燥させることに
より形成することができる。
また、上記分散液などの調製に際しては、使用される
結着樹脂等の種類に応じて種々の有機溶剤を使用するこ
とができる。上記溶剤としては、n−ヘキサン、オクタ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、種々の
溶剤が例示され、一種または二種以上混合して用いられ
る。なお、上記分散液などを調製する際、分散性、塗工
性等をよくするため、界面活性剤、レベリング剤等を併
用してもよい。
また、上記分散液などは、従来慣用の方法、例えば、
ミキサ、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミ
ル、アトライター、超音波分散器等を用いて調製するこ
とができ、得られた分散液などを前記導電性基材に塗布
し、加熱して溶剤を除去することにより、本発明の電子
写真用感光体を得ることができる。
なお、前記導電性基材と感光層との密着性を高めるた
め、導電性基材と感光層との間に下引き層を形成しても
よい。該下引き層は、天然または合成高分子を含有する
溶液を塗布し、乾燥後の膜厚が0.01〜1μm程度になる
ように形成される。また、前記感光層を保護するため、
感光層上に表面保護層を形成してもよい。前記表面保護
層は、前記種々の結着樹脂や、該結着樹脂と劣化防止剤
等の添加剤との混合液を通常、乾燥後の膜厚0.1〜10μ
m、好ましくは0.2〜5μm程度に塗布することにより
形成される。
本発明の電子写真用感光体は、感光層が、前記一般式
(1)で表される化合物を含有しているため、光安定性
に優れると共に、感度および表面電位が高く、しかも残
留電位が小さい。従って、本発明の電子写真用感光体
は、複写機、レーザビームプリンターなどで使用される
感光体として有用である。
〈実施例〉 以下に、実施例に基づき、この発明をより詳細に説明
する。
実施例1 ポリビニルブチラール(積水化学社製、商品名エスレ
ックC)140重量部に対して、β型メタルフリーフタロ
シアニン70重量部およびベンゼン700重量部をボールミ
ルに仕込み、24時間混合分散して電荷発生層用分散液を
調製した。上記電荷発生層用分散液をアルマイト処理さ
れたアルミニウム板上に塗布し、膜厚約0.5μmの電荷
発生層を形成した。
また、ポリエステル(東洋紡社製、商品名バイロン20
0)100重量部に対して4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェ
ニルアミノ)トリフェニルアミン70重量部およびテトラ
ヒドロフラン800重量部を用い、攪拌混合して、電荷輸
送層用塗布液を調製し、上記電荷発生層上に塗布し、膜
厚約18μmの電荷輸送層を形成することにより、積層型
感光層を有する電子写真用感光体を作製した。
実施例2 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′,4″−トリス
[N,N−ジ(4−メチルフェニル)アミノ]トリフェニ
ルアミンを用い、上記実施例1と同様にして電子写真用
感光体を作製した。
実施例3 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′,4″−トリス
[N−ジ(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミンを用い、上記実施例1と同様に
して電子写真用感光体を作製した。
実施例4 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′,4″−トリス
[N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミンを用い、上記実施例1と同様に
して電子写真用感光体を作製した。
実施例5 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′,4″−トリス
[N−(4−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ]
トリフェニルアミンを用い、上記実施例1と同様にして
電子写真用感光体を作製した。
実施例6 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4−[N−(2−メ
チルフェニル)−N−(4−メチルフェニル)アミノ]
−4′−[N−(3−メチルフェニル)−N−(4−メ
チルフェニル)アミノ]−4″−[N,N−ジ(3−メチ
ルフェニル)アミノ]トリフェニルアミンを用い、上記
実施例1と同様にして電子写真用感光体を作製した。
実施例7 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)トリフェニルアミンを用い、上記実
施例1と同様にして電子写真用感光体を作製した。
実施例8 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−メチルトリフェニルアミン
を用い、上記実施例1と同様にして電子写真用感光体を
作製した。
実施例9 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−メトキシトリフェニルアミ
ンを用い、上記実施例1と同様にして電子写真用感光体
を作製した。
実施例10 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−クロロトリフェニルアミン
を用い、上記実施例1と同様にして電子写真用感光体を
作製した。
実施例11 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4,4′−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4″−ジメチルアミノトリフェニ
ルアミンを用い、上記実施例1と同様にして電子写真用
感光体を作製した。
実施例12 実施例1のβ型メタルフリーフタロシアニンに代え
て、ジブロモアンサンスロンを用い、上記実施例1と同
様にして電子写真用感光体を作製した。
実施例13 実施例1のβ型メタルフリーフタロシアニンに代え
て、N,N′−ジ(4−メチルフェニル)ペリレン−3,4,
9,10−テトラカルボキシジイミドを用い、上記実施例1
と同様にして電子写真用感光体を作製した。
比較例1 実施例1の4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミ
ノ)トリフェニルアミンに代えて、4−(N,N−ジエチ
ルアミノ)ベンズアルデヒド N,N−ジフェニルヒドラ
ゾンを用いて、上記実施例1と同様にして積層型感光層
を有する電子写真用感光体を作製した。
比較例2 実施例1のβ型メタルフリーフタロシアニンおよび4,
4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニ
ルアミンに代えて、N,N−ジ(4−メチルフェニル)ペ
リレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドおよびN
−エチル−3−カルバゾリルアルデヒド N,N−ジフェ
ニルヒドラゾンを用いて、上記実施例1と同様にして電
子写真用感光体を作製した。
比較例3 実施例1のβ型メタルフリーフタロシアニンおよび4,
4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニ
ルアミンに代えて、N,N′−ジ(4−メチルフェニル)
ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドおよび
4,4′−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェ
ニル]ビフェニルを用いて、上記実施例1と同様にして
電子写真用感光体を作製した。
比較例4 比較例3のN,N′−ジ(4−メチルフェニル)ペリレ
ン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドに代えて、4,
4′−ビス[N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−N−
フェニル]ビフェニルを用いて、上記比較例3と同様に
して電子写真用感光体を作製した。
そして、上記実施例および比較例で得られた電子写真
用感光体の帯電特性、感光特性を調べるため、静電複写
紙試験装置(川口電機社製、SP−428型)を用いて、−
6.0KVの条件でコロナ放電を行なうことにより、前記各
実施例および比較例の電子写真用感光体を帯電させた。
なお、各感光体の表面電位Vs.p.(V)を測定すると共
に、照度10ルックスのタングステンランプを用いて、感
光体表面を露光し、上記表面電位Vs.p.が1/2となるまで
の時間を求め、半減露光量E1/2(μJ/cm2)を算出し
た。また、露光後、0.15秒経過後の表面電位を残留電位
Vr.p(V)とした。
上記実施例および比較例で得られた各電子写真用感光
体の帯電特性、感光特性の結果を表1に示す。
表1から明らかなように、各比較例の感光体は、いず
れも感度が十分でなく、残留電位が高いものであった。
これに対して、各実施例の電子写真用感光体は、いず
れも半減露光量が小さく、感度がよいと共に、残留電位
が小さいことが判明した。
また、光照射による感光体の特性の変化を調べるた
め、上記実施例1および13、比較例1および2の電子写
真用感光体を、照度1000ルックスの光源で5分間光照射
した後、上記各感光体の特性を上記と同様にして調べ、
当初の特性との差を求めたところ、表2に示す結果を得
た。
上記表2より明らかなように、比較例1および2の電
子写真用感光体は、光照射により、表面電位、残留電位
が著しく大きくなるだけでなく、感度が大きく低下し、
繰返し特性が十分でないことが判明した。
これに対して、実施例1および13の感光体は、光照射
しても、帯電特性、感度特性の変化が少なく、繰返し使
用したときでも、安定した特性を示すことが判明した。
〈発明の効果〉 以上のように、本発明の電子写真用感光体によれば、
感光層が、特定のトリフェニルアミン誘導体を含有して
いるので、光安定性に優れると共に、感度および表面電
位が高く、しかも残留電位が小さいという特有の効果を
奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基材上に感光層が形成された感光体
    において、上記感光層が下記一般式(1)で表される化
    合物を含有することを特徴とする電子写真用感光体。 (式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、ハロゲン原子、フェニル環上に低級アルキル
    基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を有していて
    もよいジフェニルアミノ基、ジアルキルアミノ基を示
    し、R2およびR3は、同一または異なって、フェニル環上
    に低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原
    子を有していてもよいジフェニルアミノ基を示す。)
  2. 【請求項2】R1が、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子、
    フェニル環上に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
    4のアルコキシ基またはハロゲン原子を有していてもよ
    いジフェニルアミノ基、アルキル基部分の炭素数が1〜
    4のジアルキルアミノ基である上記特許請求の範囲第1
    項記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】R2およびR3が、同一または異なって、フェ
    ニル環上に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の
    アルコキシ基またはハロゲン原子を有していてもよいジ
    フェニルアミノ基である上記特許請求の範囲第1項記載
    の電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】感光層が、メタルフリーフタロシアニンま
    たはチタニルフタロシアニンを含有する上記特許請求の
    範囲第1項記載の電子写真用感光体。
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