JPH083077B2 - 艶だし用組成物 - Google Patents

艶だし用組成物

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JPH083077B2
JPH083077B2 JP62077099A JP7709987A JPH083077B2 JP H083077 B2 JPH083077 B2 JP H083077B2 JP 62077099 A JP62077099 A JP 62077099A JP 7709987 A JP7709987 A JP 7709987A JP H083077 B2 JPH083077 B2 JP H083077B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は艶出し用組成物、詳しくは床、家具などの艶
出しに好適な、耐久性、光沢などに優れた艶出し用組成
物に関する。
(従来の技術) 床、家具などの艶出しに合成樹脂エマルジョン、特に
アクリル系重合体エマルジョンが用いられていることは
よく知られているところであり、例えば特公昭47-1559
7、同53-37314、同61−18958、同62−1980号公報に種々
の組成物が開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、近年、床メンテナンス業界では床メンテナ
ンスの省力化、コスト削減の面から、高速ポリッシャー
を利用した、従来のモップによる作業に比較して一段と
省力化されたドライケアシステム化が進められている。
しかしながら、従来の床仕上げ材を使用した場合、
(1)ポリッシャーのバフがけにより塗膜が劣化し、パ
ウダリングがおこる、(2)ポリッシャーのパッドに目
ずまりが生じる、(3)耐久性、光沢に優れた塗膜が得
られないなどの問題があった。
このような事情から、耐久性、光沢などに優れ、高速
ポリッシャーを用いたフロアーポリッシュに好適な床仕
上げ材の開発が強く望まれている。
本発明は、上記のような問題を解決し、耐久性、光沢
などに優れた床、家具などの艶出し用組成物、特に高速
ポリッシャーを利用したフロアーポリッシュに使用する
床上げ材として好適な艶出し用組成物を提供することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意検討の結果、活性水素を有し、ガ
ラス転移温度が−20℃以上のアクリル系重合体に架橋剤
として、安定化されたイソシアネート基を有する化合物
(以下、単にイソシアネート化合物という場合もある)
を特定割合で配合すると上記目的が達成できることを知
り、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は活性水素を有し、ガラス転移温度が−
20℃以上のアクリル系重合体と安定化されたイソシアネ
ート基を有する化合物とを活性水素/イソシアネート基
=100/1〜0.5/1の当量比で配合したことを特徴とする艶
出し用組成物に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するアクリル系重合体とは、アクリル酸
エステル単量体またはメタクリル酸エステル単量体(以
下、これらを総称して(メタ)アクリル酸エステル単量
体という)の単独重合体およびその他の共重合可能な単
量体との共重合体を意味する。このアクリル系重合体
は、使用時にイソシアネート化合物との架橋反応によっ
て硬化塗膜を形成するようにイソシアネート基と反応す
る活性水素を有することが必要であり、架橋密度および
それに基づく硬化塗膜の耐摩耗性の点から、アクリル系
重合体の活性水素含量は1x10-4当量/g・重合体以上が好
ましく、更に好ましくは5x10-4当量/g・重合体以上であ
る。
活性水素を有するアクリル系重合体の製造方法として
は、例えば(1)2−ヒドロキシエチルアクレレートな
どの活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル単量
体を使用し、これを単独重合させるか、または活性水素
含有あるいは非含有のその他の共重合体可能な単量体と
共重合させる方法、(2)メチルアクリレートなどの活
性水素を有しない(メタ)アクリル酸エステル単量体を
活性水素を有するその他の共重合可能な単量体と共重合
させる方法、(3)メチルアクリレートなどの活性水素
を有しない(メタ)アクリル酸エステル単量体を、重合
後に得られるアクリル系重合体末端に例えば水酸基など
の残基として残存してアクリル系重合体に活性水素を付
与し得る、例えば過酸化水素などのラジカル重合開始剤
を使用して単独重合させるか、または活性水素含有ある
いは非含有のその他の共重合可能な単量体と共重合させ
る方法,(4)上記方法(1)において上記方法(3)
で使用するラジカル重合開始剤を使用して重合する方法
などを挙げることができる。
活性水素を有する官能基としては、ヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、アミド基、エポキシ基、メルカプト基、
メチロール基などを挙げることができるが、アクリル系
重合体の安定性およびイソシアネート化合物との架橋速
度の点からヒドロキシ基、カルボキシル基、アミド基、
メチロール基が好ましく、特にヒドロキシ基、カルボキ
シル基が、上記のアクリル系重合体の安定性およびイソ
シアネート化合物との架橋速度の他に、耐久性に優れた
塗膜を提供するという点から好ましい。
上記活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル単
量体としては、上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートのほかに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどを挙げること
ができる。これらのうち、特に2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの使
用が好ましい。
上記活性水素を有しない(メタ)アクリル酸エステル
単量体としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステア
リル、メタクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル
酸アルキルエステルなどを挙げることができる。これら
のうち、特にメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、
メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルの
使用が好ましい。
上記その他の共重合可能な単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸
などのエチレン性不飽和カルボン酸、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミドなどのエチレン性不飽和
アミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、ビニルト
ルエン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、メチ
ルスチレンなどのビニル化合物、塩化ビニリデン、フッ
化ビニリデンなどのビニリデン化合物、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエンなどのジエン化合
物、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニト
リル化合物などを挙げることができる。これらのうち、
特にアクリル酸、メタクリル酸、スチレン、1,3−ブタ
ジエン、酢酸ビニルの使用が好ましい。
本発明で使用するアクリル系重合体が、上記の(メ
タ)アクリル酸エステル単量体とその他の共重合可能な
単量体との共重合体である場合、(メタ)アクリル酸エ
ステル単量体含量は、好ましくは20重量%以上、更に好
ましくは40重量%以上である。
本発明で使用するアクリル系重合体としては、(メ
タ)アクリル酸エステル−エチレン性不飽和カルボン酸
共重合体あるいは(メタ)アクリル酸エステル−スチレ
ン−エチレン性不飽和カルボン酸共重合体が特に好まし
い。
上記方法(3)、(4)で使用するラジカル重合開始
剤としては、上記の過酸化水素のほかに、クメンヒドロ
ペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メ
ンタンヒドロペルオキシド、シクロヘキサンペルオキシ
ド、アセチルアセトンペルオキシドなどを挙げることが
できる。これらのうち、特に過酸化水素、t−ブチルヒ
ドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドの使用が
好ましい。
本発明で使用するアクリル系重合体のガラス転移温度
は−20℃以上、好ましくは10℃〜75℃であるが、この種
アクリル系重合体の可塑剤として一般に使用されている
トリブトキシエチルホスフェート、ジオクチルフタレー
ト、ヘキサノール、カルビトールなどを併用する場合に
は、75℃〜105℃の範囲のガラス転移温度を有するアク
リル系重合体も使用することができる。ガラス転移温度
が−20℃未満では、得られる塗膜が軟らかく、バフがけ
時にポリッシャーのパッドが目ずまりを起こし、作業性
が悪いばかりでなく、耐摩耗性、耐ブラックヒールマー
ク性、耐スカッフ性も劣り好ましくない。
なお、本発明におけるガラス転移温度は、下記式によ
って決定した。
Tg:共重合体のガラス転移温度(絶対温度表示) Tgi:単量体成分(i)の単独重合体のガラス転移温度
(絶対温度表示) Wi:共重合体中の成分(i)の重合分率 上記のアクリル系重合体は、通常、水系エマルジョン
として使用されるが、このようなアクリル系重合体の水
系エマルジョンは、上記のような単量体混合物を水系媒
体中で従来公知の方法によって、例えば単量体混合物10
0重量部に対し重合開始剤0.01〜5重量部、乳化剤0.1〜
5重量部、水70〜300重量部、連鎖移動剤0〜3重量部
を使用し温度40〜90℃で乳化重合することにより容易に
調製することができる。
上記水系エマルジョン中のアクリル系重合体の粒子径
には特に制限はないが、高速バフがけ用ポリッシャーを
使用するドライケアシステムでは厚塗り塗工する必要が
あり、このため固形分が25%以上の高固形分配合する場
合、粒子径が小さいと粘度が高くなるので、塗工性の面
から0.1〜0.5μmの粒子径のものが好ましい。
本発明で使用するイソシアネート化合物としては、ト
ルイレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート(ND
I)、o−トルイレンジイソシアネート(TODI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)などのジイソシア
ネート;トリフェニルメタントリイソシアネート、トリ
ル−(p−イソシアネートフェニル)チオホスフィアト
などの多官能イソシアネート;ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネートなどのポリイソシアネートあるいはイ
ソシアネートプレポリマー;残存イソシアネート基を末
端に有するポリウレタンのプレポリマーである末端イソ
シアネートウレタンプレポリマーなどを使用することが
できる。本発明で使用するイソシアネート化合物は、上
記の活性水素を有するアクリル系重合体と混合したとき
直ちに架橋反応を起こさないようにブロック剤によって
イソシアネート基がブロックされている。即ち、本発明
の「安定化されたイソシアネート基を有する化合物」と
は、イソシアネート基がブロック剤によってブロックさ
れたイソシアネート化合物を意味するものである。
このイソシアネート基のブロックに使用するブロック
剤としては、メタノール、エタノールなどの低級アルコ
ール類、フェノール、p−ニトロフェノール、o−クレ
ゾールなどのフェノール類、ドデシルメルカプタン、オ
クリルメルカプタンなどの脂肪族メルカプタン類、チオ
フェノールなどの芳香族メルカプタン類、ジフェニル、
フェニルナフチルアミンなどの第2級芳香族アミン類、
フォルムアルドオキシム、アセトアルドオキシムなどの
オキシム類、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムな
どの重亜硫酸塩などを挙げることができる。ブロック剤
の開裂温度は、低温から高温まで様々であるので、例え
ばバフがけによって加えられる温度を考慮して、最適な
ブロック剤を選ぶことができる。一般に、高速バフがけ
用ポリッシャーを使用した場合、瞬時に50℃以上の高温
が加えられるので、ブロック剤としては160℃以上で開
裂するものが好ましい。特に好ましいブロック剤として
は、50〜120℃で開裂する重亜硫酸塩、ジエチルマロネ
ートなどを挙げることができる。
上記の安定化されたイソシアネート化合物はイソシア
ネート化合物とブロック剤とを混合し、必要に応じて乳
化剤を添加した後水を添加し、これに分散させることに
よって容易に調製することができる。
また、ブロック剤開裂触媒を併用することにより開裂
を促進することができる。ブロック剤開裂触媒として
は、スズ、アンチモン、コバルトなどの金属(特にス
ズ)系化合物、トリエチルアミン、トリエチレンジアミ
ンなどの有機アミン化合物などを挙げることができる
が、着色の問題から金属系化合物が好ましい。上記イソ
シアネート化合物は、通常、水溶液として、活性水素を
有するアクリル系重合体の水系エマルジョンに配合され
る。
本発明においては、上記アクリル系重合体とイソシア
ネート化合物とを活性水素/イソシアネート基当量比が
100/1〜0.5/1、好ましくは4/1〜1/1となるように配合す
る。この当量比が100/1を超えると耐摩耗性、耐水性、
密着性などに優れた塗膜が得られず、バフがけによるパ
ウダリングがおこる。一方、0.5/1未満ではバフがけに
よりポリッシャーパッドが目ずまりし、また塗膜の耐ブ
ラックヒールマーク性、耐スカッフ性が劣り好ましくな
い。
本発明の艶だし用組成物には、この種組成物に一般に
使用されているアルカリ可溶性樹脂、ワックス、可塑
剤、レベリング剤、分散剤または乳化剤、湿潤剤、多価
金属化合物などを配合することができる。アルカリ可溶
性樹脂としては、例えばコロホニウム−マレイネート樹
脂、シェラック、スチレン−マレイネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂を挙げることができる。ワックスには、部分
的合成エステル(例えば、モンタンロウ誘導体)、天然
ワックス(例えば、カンデリアロウ、カルナバロウ、密
ろう)、合成ワックス(例えば、ポリエチレンワック
ス、合成パラフィン−オキシデートなど)のイオン性ま
たは非イオン性エマルジョンなどが含まれる。レベリン
グ剤としては、トリブトキシエチルフォスフェート、多
価アルコール類などを挙げることができる。湿潤剤とし
ては非イオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などを
挙げることができる。可塑剤のうち、一時可塑剤として
はジエチレングリコール、ベンジルアルコール,3−メト
キシブタノール−1のモノエチルあるいはモノメチルエ
ーテルなどを、また永久的可塑剤としてはジブチルフタ
レート、ベンジルブチルフタレート、ジオクチルフタレ
ート、トリフェニルフォスフェートなどを挙げることが
できる。この可塑剤の種類および使用量は、被膜形成温
度低下の効率および相溶性を勘案して適宜選択すること
ができる。多価金属化合物は、亜鉛、ジルコニウム、マ
グネシウム、銅、鉄、コバルト、ニッケル、カドニウ
ム、カルシウムなどの多価金属、あるいはこれらの酸化
物、塩類を炭酸、ギ酸、グルタミン酸、シュウ酸などの
酸に溶解させるか、あるいはこれら酸と多価金属の塩と
の水溶液をアンモニア、アミンなどによりpH7〜11に調
整することによって容易に得られる。また、金属イオン
としても使用することができる。この多価金属化合物の
好ましい添加量は、アクリル系重合体の0.3〜20重量%
である。
本発明の艶だし組成物は、上記のようなポリッシャー
による加熱だけではなく、スズ系化合物のような解裂促
進剤のような触媒の添加あるいはヒーターなどによる加
熱によって耐久性に優れた硬化塗膜を形成する。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
なお、部および%は、それぞれ重量部および重量%を意
味する。
製造例 (アクリル系重合体の製造) 撹拌機、温度計および還流冷却器を備えた反応器に水
100部、過硫酸ソーダ0.5部およびドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダ2.0部を仕込み、これにアクリル酸ブチル3
0部、メタクリル酸メチル64部、メタクリル酸6部、水5
2.25部およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部
よりなる乳化された単量体を3時間に亙り80℃の反応温
度で連続滴下して、固形分40%のアクリル系重合体エマ
ルジョン(A-1)を得た。
第1表に示す組成の単量体混合物を使用した以外は、
上記方法と同様にしてアクリル系重合体エマルジョン
(A-2)、(A-3)、(A-4)を得た。
これらアクリル系重合体エマルジョンの活性水素含
量、ガラス転移温度および粒子径を第1表に示す。
(安定化イソシアネート化合物) 第2表に示すイソシアネート化合物とブロック剤とか
ら水と混合して安定化イソシアネート化合物(B-1)〜
(B-4)を得た。
実施例1〜5、比較例1〜4 上記製造例で得られたアクリル系重合体エマルジョン
(A-1)、(A-2)、(A-3)あるいは(A-4)と安定化イ
ソシアネート化合物(B-1)、(B-2)、(B-3)あるい
は(B-4)とを活性水素/イソシアネート基の当量比が
第3表に示すようになるように配合した。これをブレン
ド物という。
上記ブレンド物を用いて下記処方の床仕上げ剤を調製
した。
ブレンド物(固形分20%) 80部 ワックスエマルジョン(固形分20%) 15部 (東邦化学社製HYTEC E-4B) アルカリ可溶性樹脂(固形分20%) 5部 (アルコケミカル社(Arco Chemical Co.)製SMA-2625
A:酸価220、分子量1900のスチレン−マレイン酸樹脂) フッ素系界面活性剤(固形分1%) 0.5部 (C8F17SO2N(C2H5)CH2COOK) 上記のほかに最低造膜温度(MFT)が−4℃になるよ
うにトリブトキエチルフォスフエート1部とカルビトー
ル4部とからなる可塑剤を添加した。得られた床仕上げ
剤を下記試験法により評価した。
(1)バフがけ適性 床仕上げ剤を塩化ビニルタイル上に3回塗布した後乾
燥させ、1日後に2000rpm高速ポリッシャーにてバフが
けした時の状態を観察し、次の3段階で評価した。
◎:パウダリング、ポリッシャーパッドの目ずまりが起
こらず、塗膜は良好な光沢を有していた。
○:パウダリング、ポリッシャーパッドの目ずまりは起
こらないが、塗膜の光沢は十分でなかった。
×:パウダリングあるいはポリッシャーパッドの目ずま
りが生じた。
(2)耐摩耗性 床仕上げ剤を塗布した塩化ビニルタイルを1ヶ月間人
通りの多い場所に設置し、摩耗、キズおよび汚れの状態
を観察し、次の3段階で評価した。
◎:摩耗が殆どなく、またキズ、汚れも殆ど発生しなか
った。
○:摩耗、キズ、汚れが若干発生した。
×:摩耗、キズ、汚れが著しかった。
(3)耐水性 床仕上げ剤を塩化ビニルタイルにはけで2回重ね塗り
した後乾燥させ、1週間後にその上に水を滴下し、塗膜
の1時間後の白化状態および水滴乾燥後の白化状態によ
り評価した。
◎:全く白化しなかった。
○:白化したが無視できる程度であった。
×:著しく白化した。
(4)耐洗剤性 床仕上げ剤を塩化ビニルタイル上にはけで2回重ね塗
りした後乾燥させ、1週間後に家庭用中性洗剤の1%溶
液中に浸しながら3分間こすったときの塗膜の剥離状態
を観察し、次の3段階で評価した。
◎:全く剥離しなかった。
○:殆ど剥離しなかった。
×:著しく剥離した。
(5)アルカリクリーナー剥離性 上記(3)、(4)と同様のサンプルをポリオキシエ
チレンノニルフェノールエーテル(HLB18.2)2部、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、28%アンモ
ニア水5部および水88部からなるアルカリクリーナーに
浸しながらこすったときの塗膜の剥離状態を観察し、次
の3段階で評価した。
◎:1分以内に塗膜が完全に剥離した。
○:1分以内に80%の塗膜が剥離した。
×:殆ど剥離しなかった。
(6)密着性 床仕上げ剤をノンスベッストタイルおよびホモジニア
スタイルに塗布し、1日後に粘着テープを塗膜の上に張
り付け90°の角度で引き離してタイルと塗膜との密着状
態を観察し、次の3段階で評価した。
◎:完全に密着していた。
○:剥離されたが、剥離部分は20%以下であった。
×:殆ど剥離された。
(7)耐ブラックヒールマーク性 床仕上げ剤をノンアスベストタイルに塗布し、1日常
温で乾燥した後ブラックヒールマークテスターによって
試験し、靴の黒いかかとの跡の付きかたを観察し、次の
3段階で評価した。
◎:殆どつかなった。
○:僅かについた。
×:全面についた。
結果を第3表に示す。
比較例1は、アクリル系重合体のガラス転移温度が−
20℃以下であり、塗膜は軟らかく、バフがけ適性、耐摩
耗性、耐ブラックヒールマーク性が悪い。
比較例2は、アクリル系重合体が活性水素を有しない
ため、架橋反応が起こらず、塗膜のバフがけ適性、耐摩
耗性が悪い。
比較例3は、活性水素/イソシアネート基当量比が低
すぎるため、架橋度合が大きく、塗膜が硬く、もろくな
りパウダリングが起きる。
比較例4は、イソシアネート化合物を使用しないた
め、架橋反応が起こらず、バフがけによるパウダリング
がおこり、バフがけ適性が悪い。
(発明の効果) 本発明の艶だし用組成物は光沢および耐摩耗性に優
れ、特に高速ポリッシャーを利用したフロアーポリッシ
ュ用の床仕上げ剤として使用した場合、バフがけあるい
はヒーターによる加熱によってバフがけ適性、耐摩耗
性、耐水性、耐ブラックヒールマーク性、アルカリ除去
性などに優れた硬化塗膜を形成する。本発明の艶だし用
組成物は、床仕上げ剤としてのみならず木材、金属、プ
ラスチックなどの保護コーティング剤としても有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性水素を有し、ガラス転移温度が−20℃
    以上のアクリル系重合体と安定化されたイソシアネート
    基を有する化合物とを活性水素/イソシアネート基=10
    0/1〜0.5/1の当量比で配合したことを特徴とする艶出し
    用組成物。
  2. 【請求項2】アクリル系重合体の活性水素含量が1x10-4
    当量/g・重合体以上であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の艶出し用組成物。
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