JPH08307036A - 回路のパターニング方法 - Google Patents

回路のパターニング方法

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JPH08307036A
JPH08307036A JP10843095A JP10843095A JPH08307036A JP H08307036 A JPH08307036 A JP H08307036A JP 10843095 A JP10843095 A JP 10843095A JP 10843095 A JP10843095 A JP 10843095A JP H08307036 A JPH08307036 A JP H08307036A
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JP
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thin film
protective film
metal
metal protective
circuit
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JP10843095A
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Tomonori Takahashi
智範 高橋
Noritatsu Sawada
昇龍 沢田
Shinichi Sakai
信一 境
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JGC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CrもしくはCr合金を保護膜に用いてウェ
ットエッチング法により白金族の金属からなる薄膜層の
回路パターンを得る。 【構成】 基板上10に白金属の薄膜層を含む薄膜層
(単層または多重層)1,2,3を成膜し(1)、薄膜
層3上にCrもしくはCr合金の金属保護膜5を成膜し
(2)、金属保護膜5上にリソグラフ法を用いて(有機
系フォトレジストの)パターニングをし(3)、有機系
フォトレジストでおおわれていない部分の金属保護膜5
をウェットエッチングし(4)、有機系フォトレジスト
を除去する(5)金属保護膜5下層の薄膜層1,2,3
を熱王水でウェットエッチングする(6)金属保護膜5
をウェットエッチングする工程(7)(不要であれば省
略する)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回路のパターニング方
法に関し、より詳細には、通信機器・宇宙衛星等の分野
で使用される貴金属薄膜を有するハイブリッドICの回
路構成や、白金膜抵抗体による測温器及び白金膜抵抗体
を応用したセンサに使用される白金膜パターン等の回路
パターニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜、厚膜を主体とした受動素子と、各
種能動素子とを組合せて超小形回路構造にしたハイブリ
ッドICは、コンデンサ、コイル等の回路素子や、大電
力素子、マイクロ波素子などの特殊半導体や、高精度な
素子などを組み合わせることもできるので、半導体IC
に比べて回路構成に自由度があり、高度な技術要素が集
大成された通信機器は、宇宙衛星等の分野での使用に好
適である。しかし、これらの分野で用いられるハイブリ
ッドICでは多重層からなる導体回路部分において、金
属の内部拡散などの問題があるので、内部拡散を防ぐバ
リア層に適し、化学的に安定なPt(白金)等の貴金属
材を含んだTi−W(チタン−タングステン)/Pt/
Au(金)などのような膜構成への要求が高まってい
る。また、パターニングされた白金膜は、白金抵抗体と
して温度センサ、その他センサ等にも使用されている。
【0003】従来、一般的に行われている回路パターン
の作成においては、基板上面に成膜された金属薄膜に対
し、レジスト塗布、プリベーク、露光等のプロセスを経
て不要部分を取り除き希望するパターン形状にするエッ
チングが行われ、最後に、剥離又は溶解等によりレジス
トが除去される。エッチング技術には、化学液中に被加
工物であるパターンを形成するための上記基板を溶かし
込むウェット(湿式)エッチングと、反応性ガスプラズ
マあるいはイオンを利用して被加工部を気化して取り除
くドライ(乾式)エッチング、および金属をレジストパ
ターンを含む基板全面に蒸着し、レジストパターンとと
もに金属を取り除き、直接基板と接した部分だけ残すリ
フトオフ(lift off)法がある。
【0004】ウェットエッチング法は、純枠に化学反応
によるエッチング作用をもっているので等方式エッチン
グとなり、ドライエッチング法による高エネルギーのイ
オンを表面に向って衝突して、被加工物をスパッタ効果
により物理的に取り除いて異方性のエッチングするのと
比べてエッチングパターン精度は劣るが、反面、高いエ
ッチング選択比がとれる特徴をもっている。以下、従来
のウェットエッチングによる回路パターンの作成法につ
いて述べる。
【0005】図3は、従来のウェットエッチング法によ
る回路パターン形成工程を説明するための図であり、図
中、1は薄膜層1、2は薄膜層2、3は薄膜層3、4は
有機系フォトレジスト膜(以下、レジスト膜と記す)、
10は基板である。従来技術による回路パターン形成工
程は、下記の順序で行われる。 (1)基板上に薄膜層(単層または多重層)を成膜する
工程 ガラス、セラミックス又は樹脂板等の基板10上に、ス
パッタリング等の膜形成法を用いて、薄膜層1又は薄膜
層1,2,3からなる多重層等を目的に応じた層を成膜
する。 (2)薄膜層上に有機系フォトレジストを塗布し、リソ
グラフ法を用いてパターニングする工程 最上層の薄膜層3の上面に有機系のレジストにより一様
厚さのレジスト膜4を成膜し、リソグラフ法を用いてパ
ターニングし、回路パターンに応じた開口4aを形成す
る。 (3)薄膜層をウェットエッチングする工程 開口4aの下層部から基板10に達するまでウェットエ
ッチング法により除去する。 (4)有機系フォトレジストを除去する工程 上面に残ったレジスト膜4を有機溶媒を用いて除去す
る。 以上の4工程である。このとき、エッチングせずに残し
ておきたい部分のレジスト膜4には、一般に有機系フォ
トレジストを用いる。
【0006】しかしながら、このような方法では、薄膜
層1,2,3の材質、膜厚などにより、エッチング条件
(エッチング液の種類及び液温、濃度等)を変えること
になる。例えば、Ptなどのような貴金属を導体とする
電気回路を形成する場合、エッチング液には熱王水(H
ClとHNO3を3:1の割合で混合)を用いる必要が
ある。しかし、図3(1),(2)と同様の工程で進行
した図4(1),(2)に示す回路パターン形成工程の
後、熱王水をエッチング液に用いたのでは有機系フォト
レジストによるレジスト膜4が耐えられず、すぐにも剥
離もしくは溶解し、図4(3)に示すようにし、回路パ
ターンとして残しておきたい部分の薄膜層1,2,3ま
でエッチングされて所望のパターンが得られない。
【0007】この問題を解決するために、特開平1−2
72185号公報および特開平1−272187号公報
による「電気回路板の製造方法」が開示されている。特
開平1−272185号公報は、基板上に貴金属を導体
とする電気回路を形成する方法において、基板上に成膜
した貴金属膜を王水によってエッチングするエッチング
工程で、フォトレジストマスクが劣化損傷するのを回避
する手段として、予め、貴金属膜上に耐王水性材料から
なる保護膜を被覆した後、該保護膜に対し、フォトレジ
スト法を適用して保護マスクを形成し、しかる後、王水
によるエッチングを行う方法であり、特開平1−272
187号公報は、また、特開平1−272185号公報
と同様に、貴金属を導体とする電気回路を形成する場合
に、まず基板上の貴金属上にフォトレジストマスクを形
成し、次に、フォトレジストマスクの開口部の貴金属を
保護膜で被覆し、レジスト除去後、貴金属膜をエッチン
グし、最後に、保護膜を除くことにより回路を形成する
方法である。
【0008】上記の従来技術の方法において、貴金属を
導体とする電気回路を形成する場合、貴金属膜を被覆す
るための耐王水性保護材料としては、TiまたはTi化
合物、SiO2(二酸化ケイ素)、Ta(タンタル)、
Nb(ニオブ)が使用可能であり、実施例として、Ti
N(窒化チタン)を使用するとともに、その場合におけ
る同材料のエッチング液として、NH4HF2(フッ化水
素アンモニウム)が使用される旨示唆されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】回路を形成する貴金属
膜のエッチング液として熱王水を用いる場合、保護膜と
しては、熱王水に対して安定なTiまたはTi化合物、
SiO2、Ta、Nb膜を用いることになる。しかし、
これらの材料からなる保護膜エッチングにはフッ酸、も
しくはフッ酸系のエッチング液を用いる必要があるが、
容器などとして使用するガラス器具はフッ酸に侵される
ため、ガラス器具は使用することができない。また、フ
ッ酸はきわめて浸透性の強い劇薬であり、皮膚に付着す
ると骨まで侵す場合があるため、取り扱いが難しい。
【0010】本発明は、Pt又はPt等の貴金属材料を
含む薄膜によって回路パターンをウェットエッチング法
により形成する場合、エッチング液として熱王水を用い
たときの保護膜としてCrを使用することにより、保護
膜を除去するエッチング液としてガラス容器を侵し、人
体に危険なフッ素系の液体を用いることなく回路パター
ンを形成することができるようにすることを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)基板上に、貴金属の薄膜層、また
は該薄膜層を含む多重層からなる薄膜層の回路パターン
を形成する回路パターン形成方法において、基板上に、
Auまたは白金族からなる単層もしくはこれらの金属層
を含む多重層からなる薄膜を成膜する工程と、成膜した
該薄膜上にCrもしくはCr合金からなる金属保護膜を
成膜する工程と、成膜した該金属保護膜をフォトレジス
ト法によりパターニングする工程と、前記金属保護膜が
成膜されていない前記薄膜をウェットエッチングにより
除去する工程と、必要に応じて前記薄膜上に成膜した前
記金属保護膜をウェットエッチングする工程からなるこ
と、或いは、(2)基板上に、貴金属の薄膜層、または
該薄膜層を含む多重層からなる薄膜層の回路パターンを
形成する回路パターン形成方法において、基板上に、A
uまたは白金族からなる単層もしくはこれらの金属層を
含む多重層からなる薄膜を成膜する工程と、成膜した該
薄膜上にCr又はCr合金からなる金属保護膜パターン
をリフトオフ法により形成する工程と、前記保護膜が成
膜されていない前記薄膜をウェットエッチングする工程
と、必要に応じて該薄膜上に成膜した前記金属保護膜を
ウェットエッチングで除去する工程からなること、更に
は、(3)前記(1)又は(2)において、前記白金族
金属がPtであること、更には、(4)前記(1)又は
(2)において、前記薄膜層のウェットエッチングに用
いるエッチング液を王水または熱王水としたこと、更に
は、(5)前記(1)又は(2)において、前記金属保
護膜のウェットエッチングに用いるエッチング液をフェ
リシアン化カリウムのアルカリ性溶液としたこと、更に
は、(6)前記(1)又は(2)において、前記金属保
護膜は、Cr又はCrを主成分とする合金であること、
更には、(7)前記(1)又は(2)において、前記金
属保護膜は、CrもしくはNi−Cr合金であることを
特徴とするものである。
【0012】
【作用】一般に、ウェットエッチング法を用いて薄膜回
路パターンを形成する際には、保護膜に有機系フォトレ
ジストを用い、エッチング液として薄膜層のみを溶か
し、有機系フォトレジストを侵さない薬剤を用いて行
う。また、Pt,Auなどの貴金属は、一般に化学的に
安定で、耐薬品性の強いものが多い。特に、Ptは、強
い酸化剤である王水に対しても、常温ではほとんど溶け
ないので、これを容易に溶解するためには60〜70℃
以上に加熱した熱王水を用いなければならない。したが
って、ウェットエッチング法を用いてPt薄膜層もしく
はPt薄膜層を含む多重層からなる薄膜層の回路パター
ンを形成する場合には、熱王水をエッチング液に用いる
必要がある。しかし、有機系フォトレジストは熱王水に
は耐えられないため、有機系フォトレジストに代わる耐
熱王水性を有した材質の保護膜としなけれなならない。
【0013】この問題に対して、従来、有機系フォトレ
ジストの代わりにTiまたはNb,Taを保護膜として
用いるという方法が開発されているが、これらの金属膜
のウェットエッチングには、フッ酸もしくはフッ酸系の
エッチング液を用いる必要があるため、ガラス器具を使
うことができない。これに対して、本発明においては、
Cr及びCr合金がTiなどと同様に耐熱王水性を有す
る金属で熱王水を用いたウェットエッチングにこれらを
保護膜として利用するものである。Cr膜のエッチング
にはK3[Fe(CN)6](フェリシアン化カリウム)の
アルカリ性溶液を用いる。K3[Fe(CN)6]はフッ酸
に比べ、ガラス器具が使える利点がある。K3[Fe(C
N)6](フェリシアン化カリウム)も有害な薬品ではあ
るが、KCN(シアン化カリウム)などの他のシアン化
合物に比べ危険性は小さく(法定毒劇物に指定されては
いない)、設備・環境によっては、浸透性が高く皮膚に
付着すると骨まで侵す劇薬であるフッ酸に比べて取り扱
いが薬になる。
【0014】
【実施例】
実施例1(請求項1に対応) 実施例1による発明は、上記課題を解決するために、基
板上に成膜された、例えば、(エッチング液に熱王水を
用いる必要のある)Ptのような薄膜層またはそのよう
な薄膜層を含む多重層からなる薄膜層の上に、Crもし
くはCr合金膜のパターンを形成し、その金属膜パター
ンを保護膜として下地の薄膜層を熱王水によりウェット
エッチングし、最後に保護膜をウェットエッチングで除
去し、回路パターンを形成するという方法である。これ
を工程ごとに説明する。
【0015】図1は、実施例1の発明による回路のパタ
ーニング法の一例を説明するための工程図であり、図
中、1は薄膜着1、2は薄膜層2、3は薄膜層3、4は
有機系フォトレジスト(レジスト膜と記す)、5は金属
保護膜、10は基板である。図1に示す回路のパターニ
ング方法は、 (1)基板10上に薄膜層(単層または多重層)を成膜
する工程 ガラス,セラミックス、樹脂等の基板10上に、一般に
知られている、例えば、スパッタリング法、真空蒸着
法、CVD法のような方法等の方法から適時選択された
方法により、目的に応じて薄膜層1だけの単層または薄
膜層1,2,3…の中から任意に選択された多重層を形
成する。 (2)薄膜層上にCrもしくはCr合金の金属保護膜を
成膜する工程 薄膜層1,2,3の最上層上面にCr又はCr合金の金
属保護膜5を成膜する。CrもしくはCr合金膜の成膜
法は、上記(1)工程同様の方法が適用される。 (3)金属保護膜上に有機系フォトレジストを塗布し、
リソグラフを用いてパターニングする工程 金属保護膜5上に有機系フォトレジストを均一な厚さに
塗布し、レジスト膜4を成膜し乾燥後、フォトリソグラ
フ法により回路パターンに従った開口4aを形成する。 (4)有機系フォトレジスト4aでおおわれていない部
分の金属保護膜をウェットエッチングする工程 レジスト膜4が形成されていない開口部4aの金属保護
膜5をエッチング液(例えば、フェリシアン化カリウム
のアルカリ性溶液)でウェットエッチングし、開口5a
を形成する。 (5)有機系フォトレジストを除去する工程 レジスト膜4を有機溶媒等により溶解し除去する。 (6)薄膜層を熱王水でウェットエッチングする工程 金属保護膜の開口部5a下層の薄膜層1,2,3を70
℃の熱王水中に投入撹拌し、ウェットエッチングする。 (7)金属保護膜をウェットエッチングする工程(不要
であれば省略する) 目的上、金属保護膜5が不良のときエッチングする。 以上の7工程となる。
【0016】このような方法を用いることによって、有
機系フォトレジストが耐えられない熱王水をエッチング
液に用いたウェットエッチングが可能となる。また、C
r又はCr合金の金属保護膜5のエッチング液にはK3
[Fe(CN)6](フェリシアン化カリウム)のアルカ
リ性溶液を用いる。フッ酸を用いた場合と異なり、ガラ
ス器具が使える利点がある。また、K3[Fe(CN)6
(フェリシアン化カリウム)も有害な薬品ではあるが、
KCN(シアン化カリウム)などの他のシアン化合物に
比べ危険性は小さく(法定毒劇物に指定されてはいな
い)、設備・環境によっては、浸透性が高く皮膚に付着
すると骨まで侵す劇薬であるフッ酸に比べて取り扱いが
楽になる。
【0017】実施例2(請求項2に対応) 実施例2による発明は、実施例1による発明の他の実施
例に関するもので、基板上に成膜された、例えば、Pt
のようなエッチング液に熱王水を用いる必要のある薄膜
層またはそのような薄膜層を含む多重層からなる薄膜層
の上に、リフトオフ法を用いてCrもしくはCr合金膜
のパターンを形成し、その金属膜パターンを保護膜とし
て下地の薄膜層を熱王水によりウェットエッチングし、
最後に保護膜をウェットエッチングで除去し、回路パタ
ーンを形成するという方法である。これを各工程ごとに
説明する。
【0018】図2は、実施例2の発明による回路のパタ
ーニング方法の一例を説明するための工程図であり、図
中、図1と同様の作用をする部分には図1の場合と同じ
参照番号を付してある。図2に示す回路のパターニング
方法は、 (1)基板上に薄膜層(単層または多重層)を成膜する
工程 基板10上に、一般に知られている、例えば、スパッタ
リング法、真空蒸着法、CVD法のような方法等の方法
から適時選択された方法により、目的に応じて薄膜層1
だけの単層または薄膜層1,2,3…の中から任意に選
択された多重層を形成する。 (2)薄膜層上に有機系フォトレジストを塗布し、リソ
グラフ法を用いてパターニングする工程 最上層の薄膜層3の上に有機系フォトレジスト4を塗布
してリソグラフ法を用い、回路パターンに応じた有機系
フォトレジスト4に開口4aを形成する。
【0019】(3)薄膜層上にCrもしくはCr合金の
金属保護膜を成膜する工程 開口4aを形成した薄膜層3上面およびレジスト膜4上
に、薄膜層1,2,3の場合と同様のスパッタリング等
による薄膜形成方法により、Cr又はCr合金の金属保
護膜5を形成する。スパッタリングにより上面を直角な
方向に飛翔するCr等の分子は、薄膜層3上面に成膜さ
れるが、レジスト膜4、開口4aの側壁面は極めて薄い
液を浸透する程度の厚さの金属保護膜5bとなる。 (4)有機系フォトレジストを除去する工程 金属保護膜5bを浸透した溶剤はレジスト膜4を溶かし
て、閉口部4aに対応する大きさの金属保護膜5aが得
られる。 (5)薄膜層を熱王水でウェットエッチングする工程 CrおよびCrを主成分としたCr合金は熱王水に溶け
ないので熱王水のエッチング液中では金属保護膜5a部
分と、金属保護膜5aの下層の薄膜層1,2,3が残り
エッチングが完了する。
【0020】(6)金属保護膜をウェットエッチングす
る工程(不要であれば省略する) 回路パターンにおいて、Cr等の金属薄膜5aが目的
上、悪影響を与えなければそのままの状態を保っていて
もよいが、必要であればフェリシアン化カリウムのアル
カリ性溶液で除去する。 以上6工程となる。
【0021】図2に示した方法を用いることによって、
有機系フォトレジストが耐えられない熱王水をエッチン
グ液に用いたウェットエッチングが可能となる。この方
法は、リフトオフ法を用いた場合で、上記(4),
(5)工程で示すようにレジストパターンを形成した上
に、金属保護膜5を被着した後、レジストパターンを除
き、金属保護膜5の残存するパターンを得て、しかる
後、薄膜層1,2,3のウェットエッチングを行う。こ
の方法は、例えば、有機系フォトレジストのパターニン
グに用いるフォトマスクが図1の場合と同一のものを用
いて、正逆二種の回路パターンを形成したい場合などに
選択される。もし、図1に示した方法だけであれば、フ
ォトマスクが正逆二種必要となる。なお、実施例1,2
において、金属保護膜5としてCr又はCr合金をあげ
たが、Cr合金としてはNi−Cr合金などがあげられ
る。
【0022】次に、本発明による図1に示したウェット
エッチング法により製作した回路のパターンと図3に示
した従来技術により製作した回路パターンとを比較す
る。 [具体例1](図1に示した実施例1による工程の実験) 膜 構 成:薄膜層1 Ti-W 膜厚 約 300A(スパッタリング成膜) 〃 2 Pt 〃 約1200A( 〃 ) 金属保護膜 Cr 〃 約 600A( 〃 ) エッチング条件:エッチング液 熱王水(HC1:HN03=75:25vol%,70℃) 浸漬時間 5分 結 果:Ti-W/Ptの2層が良好にエッチングされた。 Cr膜のウェットエッチングには、下記の成分からなる
エッチング液を使用。保護膜には、有機系フォトレジス
ト(OMR−83,東京応化(株))を使用。 [Cr膜のエッチング液] 純 水:100ml K3[Fe(CN)6]: 30g NaOH : 5g 液 温: 常 温 浸 漬 時 間: 5 分
【0023】 [比較例1](図3に示した工程の実験) 膜 構 成:薄膜層1 Ti-W 膜厚 約 300A (スパッタリング成膜) 〃 2 Pt 〃 約1200A ( 〃 ) 有機系フォトレジスト 〃 約 2〜3μm( 〃 ) (OMR−83,東京応化(株))) エッチング条件:エッチング液 熱王水(HC1:HNO3=75:25vol%,70℃) 浸漬時間 5分 結 果:エッチング液浸漬中にレジストが剥離・溶解し、回路として残 しておきたい部分のTi−W/Pt層までエッチングされた。
【0024】
【発明の効果】通信機器関連のハイブリッドICの分野
では、多重層からなる導体回路部分における金属の内部
拡散などの問題から、一部にはPt等の材質を含む膜構
成の要求がある。そのような材質の回路パターンをウェ
ットエッチング法を用いて形成しようとする場合、エッ
チング液には、熱王水を用いる必要がある。このため、
従来用いられていた有機系のフォトレジスト膜は、熱王
水に溶解し、回路パターンを傷めるため有機系のフォト
レジストが使用できなかった。これに対し、本方法を用
いることにより、熱王水をエッチング液に用いた場合で
も、従来からエッチングの保護膜として利用されてきた
有機系フォトレジストが使用でき、ウェットエッチング
が可能となり、従来の方法では作製できなかった回路基
板の作製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の発明による回路のパターニング法
の一例を説明するための工程図である。
【図2】 実施例2の発明による回路のパターニング方
法の一例を説明するための工程図である。
【図3】 従来のウェットエッチング法による回路パタ
ーン形成工程を説明するための図である。
【図4】 従来のウェットエッチング法による回路パタ
ーン形成工程を説明するための図である。
【符号の説明】
1…薄膜層1、2…薄膜層2、3…薄膜層3、4…有機
系フォトレジスト、5…金属保護膜、10…基板。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、貴金属の薄膜層、または該薄
    膜層を含む多重層からなる薄膜層の回路パターンを形成
    する回路パターン形成方法において、基板上に、Auま
    たは白金族からなる単層もしくはこれらの金属層を含む
    多重層からなる薄膜を成膜する工程と、成膜した該薄膜
    上にCrもしくはCr合金からなる金属保護膜を成膜す
    る工程と、成膜した該金属保護膜をフォトレジスト法に
    よりパターニングする工程と、前記金属保護膜が成膜さ
    れていない前記薄膜をウェットエッチングにより除去す
    る工程と、必要に応じて前記薄膜上に成膜した前記金属
    保護膜をウェットエッチングする工程からなることを特
    徴とする回路のパターニング方法。
  2. 【請求項2】 基板上に、貴金属の薄膜層、または該薄
    膜層を含む多重層からなる薄膜層の回路パターンを形成
    する回路パターン形成方法において、基板上に、Auま
    たは白金族からなる単層もしくはこれらの金属層を含む
    多重層からなる薄膜を成膜する工程と、成膜した該薄膜
    上にCr又はCr合金からなる金属保護膜パターンをリ
    フトオフ法により形成する工程と、前記保護膜が成膜さ
    れていない前記薄膜をウェットエッチングする工程と、
    必要に応じて該薄膜上に成膜した前記金属保護膜をウェ
    ットエッチングで除去する工程からなることを特徴とす
    る回路のパターニング方法。
  3. 【請求項3】 前記白金族金属がPtであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の回路のパターニング方
    法。
  4. 【請求項4】 前記薄膜層のウェットエッチングに用い
    るエッチング液を王水または熱王水としたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の回路のパターニング方法。
  5. 【請求項5】 前記金属保護膜のウェットエッチングに
    用いるエッチング液をフェリシアン化カリウムのアルカ
    リ性溶液としたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の回路のパターニング方法。
  6. 【請求項6】 前記金属保護膜は、Cr又はCrを主成
    分とする合金であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の回路のパターニング方法。
  7. 【請求項7】 前記金属保護膜は、CrもしくはNi−
    Cr合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の回路のパターニング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998027795A1 (fr) * 1996-12-17 1998-06-25 Hokuriku Electric Industry Co., Ltd. Carte de circuit possedant un composant electrique et son procede de fabrication
KR100401821B1 (ko) * 2001-12-12 2003-10-17 주식회사 쎄라닉스 금속화합물 반응을 이용한 박막 회로 형성 방법

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KR100401821B1 (ko) * 2001-12-12 2003-10-17 주식회사 쎄라닉스 금속화합물 반응을 이용한 박막 회로 형성 방법

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