JPH08306532A - 分岐トランス - Google Patents

分岐トランス

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JPH08306532A
JPH08306532A JP10501795A JP10501795A JPH08306532A JP H08306532 A JPH08306532 A JP H08306532A JP 10501795 A JP10501795 A JP 10501795A JP 10501795 A JP10501795 A JP 10501795A JP H08306532 A JPH08306532 A JP H08306532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
secondary coil
coil
conductor pattern
primary coil
Prior art date
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Pending
Application number
JP10501795A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Amano
正彦 天野
Mitsuharu Ikeda
光治 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08306532A publication Critical patent/JPH08306532A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に製造を行うことができ、かつ、特性ば
らつきの少ない分岐トランスを提供する。 【構成】 プリント基板1上に、略1巻の渦巻状の導体
パターンから成る1次コイルn11と略3巻の渦巻状の導
体パターンから成る2次コイルn12とを有する第1トラ
ンス部T1及び略3巻の渦巻状の導体パターンから成る
1次コイルn21と略1巻の渦巻状の導体パターンから成
る2次コイルn22とを有する第2トランス部T2を備え
た分岐回路を形成し、1次コイルn11と2次コイルn12
及び1次コイルn21と2次コイルn22は、それぞれプリ
ント基板1の異なる面上に対向するように配置されてい
る。そして、1次コイルn11と1次コイルn21の一端を
接続し、1次コイルn21の他端は、2次コイルn12の一
端と接続し、2次コイルn12の他端は、2次コイルn22
の一端と接続し、第1トランス部T1及び第2トランス
部T2を、開口部2a〜2cを挿通する突起部7a〜7
cを有する磁性材7と磁性材8とで挟み込むことによ
り、分岐トランスを構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてTV共聴用に
用いられる分岐トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、分岐回路を示す回路図である。
このような分岐回路では、1次コイルn11,n21と2次
コイルn12,n22との巻比が互いに逆である第1トラン
ス部T1と第2トランス部T2とを備えた分岐回路が用
いられる。
【0003】例えば、第1トランス部T1は、1次コイ
ルn11と2次コイルn12との巻比が1:3であり、第2
トランス部T2は、1次コイルn21と2次コイルn22
の巻比が3:1になっている。
【0004】図3(a)の分岐回路では、入力端子IN
から入力された信号を第1トランス部T1の1次コイル
11を通して出力端子OUTから送出するとともに、第
1トランス部T1の1次コイルn11,第2トランス部T
2の1次コイルn21,第1トランス部T1の2次コイル
12,第2トランス部T2の2次コイルn22を通して分
岐出力端子BOUTから送出するように接続されてい
る。
【0005】図3(b)の分岐回路では、入力端子IN
から入力された信号を第1トランス部T1の1次コイル
11を通して出力端子OUTから送出するとともに、第
2トランス部T2の1次コイルn21及び第1トランス部
T1の2次コイルn12を通して分岐出力端子BOUTか
ら送出するように接続されている。
【0006】図4は、従来例に係る分岐トランスを示す
斜視図である。分岐トランスは、1対の挿通孔9aを備
えためがね型と称するフェライト等から成る磁性材9
に、コイル10を巻裝して、上述のような分岐回路を構
成することにより形成される。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な構成の分岐トランスにおいては、磁性材9の挿通孔9
aに、コイル10を挿通させなければならないため、コ
イル10を挿通させる作業を自動化するのが困難である
という問題があった。
【0008】また、コイル10の磁性材9に対する位置
ずれが生じやすく、特性にばらつきが多いという問題が
あった。
【0009】本発明は、上記の点に鑑みて成されたもの
であり、その目的とするところは、容易に製造を行うこ
とができ、かつ、特性ばらつきの少ない分岐トランスを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
略1巻の渦巻状の導体パターンから成る1次コイルと略
3巻の渦巻状の導体パターンから成る2次コイルとを有
して成る第1トランス部及び略3巻の渦巻状の導体パタ
ーンから成る1次コイルと略1巻の導体パターンから成
る2次コイルとを有して成る第2トランス部を備えた分
岐回路を絶縁性基材上に形成し、前記第1トランス部の
1次コイルの一端と、第2トランス部の1次コイルの一
端とを接続し、前記第1トランス部の2次コイルの一端
は、前記第2トランス部の2次コイルの一端とを接続
し、前記第1トランス部の2次コイル及び第2トランス
部の1次コイルの他端は、導体パターンにより形成され
たグランドとなるグランドパターンに接続され、渦巻状
に形成された前記1次コイル及び2次コイルの渦巻内部
及び前記第1トランス部と第2トランス部との間に開口
部を設け、前記開口部を挿通する突起部を有する磁性材
により前記絶縁性基材を挟み込むように配置したことを
特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、前記1次コイル及び2次コイルの
内側端末部の内、少なくとも前記2次コイルの内側端末
部を、ランド導体パターンを有して成るスルーホールを
介して、前記絶縁性基材の前記1次コイル及び2次コイ
ルが形成された面と異なる面に形成された導体パターン
により、前記1次コイル及び2次コイルの渦巻の外側に
導き出すようにしたことを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の分岐トランスにおいて、前記第2トランス
部の1次コイル及び2次コイルを、前記第1トランス部
の1次コイル及び2次コイルの形状よりも大きくすると
ともに、前記第2トランス部に設けられた開口部及び前
記第2トランス部を覆う磁性材の形状を、前記第1トラ
ンス部に設けられた開口部及び前記第1トランス部を覆
う磁性材の形状よりも大きくしたことを特徴とするもの
である。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の分岐トランスにおいて、前記1次コイル及び
2次コイルを、略方形状に形成するとともに、前記第1
トランス部の1次コイルと2次コイル及び前記第2トラ
ンス部の1次コイルと2次コイルを、それぞれ少なくと
も1辺以上が対向するように配置したことを特徴とする
ものである。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、前記第1トランス部
及び第2トランス部間を接続している接続パターンは、
近傍において、平行に配置しないようにしたことを特徴
とするものである。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項2乃至請求
項5記載の分岐トランスにおいて、前記スルーホールに
設けられた少なくとも1つのランド導体パターンは、チ
ップ状部品接続のためのランド導体パターンとして共用
するようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明は、略1巻の渦巻状の導体
パターンから成る1次コイルと略3巻の渦巻状の導体パ
ターンから成る2次コイルとを有して成る第1トランス
部及び略3巻の渦巻状の導体パターンから成る1次コイ
ルと略1巻の導体パターンから成る2次コイルとを有し
て成る第2トランス部を備えた分岐回路を絶縁性基材上
に形成しており、前記1次コイル及び2次コイルを形成
する際の前記絶縁性基材上の位置のばらつきが少なくな
り、また、前記第1トランス部の1次コイルと前記第2
トランス部の2次コイルとが、略1巻の渦巻状の導体パ
ターンであるため、渦巻の内側から渦巻の外に前記第1
トランス部の1次コイル及び前記第2トランス部の2次
コイルの内側端末部を引き出すためのスルーホールや引
出し用導体パターンが不要であり、余分な浮遊容量成分
やインダクタンス成分を最小にすることができる。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、前記1次コイル及び2次コイルの
内側端末部の内、少なくとも前記2次コイルの内側端末
部を、ランド導体パターンを有して成るスルーホールを
介して、前記絶縁性基材の前記1次コイル及び2次コイ
ルが形成された面と異なる面に形成された導体パターン
により、前記1次コイル及び2次コイルの渦巻の外側に
導き出すようにしており、前記1次コイル及び2次コイ
ルの内側端末部を、他の導体パターンから成る1次コイ
ル及び2次コイルに接触することなく渦巻の外側に導き
出すことができる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の分岐トランスにおいて、前記第2トランス
部の1次コイル及び2次コイルを、前記第1トランス部
の1次コイル及び2次コイルの形状よりも大きくすると
ともに、前記第2トランス部の1次コイル及び2次コイ
ルの内側部分の開口部及び前記第2トランス部を覆う磁
性材の形状を、前記第1トランス部の1次コイル及び2
次コイルの内側部分の開口部及び前記第1トランス部を
覆う磁性材の形状よりも大きくしており、第2トランス
部のインダクタンス値を大きくすることができ、前記第
1トランス部の1次コイルの両端でのインピーダンス不
整合量を低減でき、従って、前記第1トランス部の1次
コイルの両端での反射量を低減することができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の分岐トランスにおいて、前記1次コイル及び
2次コイルを、略方形状に形成するとともに、前記第1
トランス部の1次コイルと2次コイル及び前記第2トラ
ンス部の1次コイルと2次コイルを、それぞれ少なくと
も1辺以上が対向するように配置しており、GHz帯程
度の高周波帯における磁性材の透磁率が低下し、前記1
次コイル及び2次コイルの位置関係による電磁結合の働
きが比較的大きな割合を占める領域において、前記第1
トランス部及び第2トランス部の結合度を高くすること
ができ、高周波特性を良好にすることができる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、前記第1トランス部
及び第2トランス部間を接続している接続パターンは、
近傍において、平行に配置しないようにしており、接続
パターン間の不要に浮遊容量成分を小さくすることがで
きる。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項2乃至請求
項5記載の分岐トランスにおいて、前記スルーホールに
設けられた少なくとも1つのランド導体パターンは、チ
ップ状部品接続のためのランド導体パターンとして共用
するようにしており、不要なランド導体パターンを減少
させ、特性向上及び省スペース化を図ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に基づ
き説明する。図1は、本発明の一実施例に係る分岐トラ
ンスの分解斜視図であり、図2は、本実施例に係る分岐
トランスの斜視図である。分岐トランスは、絶縁性基材
としてのプリント基板1上に、第1トランス部T1及び
第2トランス部T2を有して成る。第1トランス部T1
は、プリント基板1の一方の面上の略1巻の方形渦巻状
の導体パターンから成る1次コイルn11と、他方の面に
形成された略3巻の方形渦巻状の導体パターンから成る
2次コイルn12によって構成され、第2トランス部T2
は、プリント基板1の一方の面上の略3巻の方形渦巻状
の導体パターンから成る1次コイルn 21と、他方の面に
形成された略1巻の方形渦巻状の導体パターンから成る
2次コイルn22によって構成されている。そして、1次
コイルn11と2次コイルn12及び1次コイルn21と2次
コイルn22とは、電磁結合するように互いに対向するよ
うに配置されている。また、渦巻状の導体パターンで構
成される1次コイルn11,n21及び2次コイルn12,n
22の渦巻の内側部分及び第1トランス部T1と第2トラ
ンス部T2の間には、開口部2a〜2cが設けられ、開
口部2b,2cは、開口部2aよりも大きな形状に形成
されている。従って、1次コイルn21及び2次コイルn
22 は、1次コイルn11及び2次コイルn12よりも形状
が大きくなる。
【0023】ここで、1次コイルn11は、プリント基板
1の一方の面に形成された直線状の導体パターン3aの
一端と、ランド導体パターンを有して成るスルーホール
4aを介して、プリント基板1の他方の面に形成された
導体パターン3bの一端と接続され、導体パターン3b
の他端は、ランド導体パターンを有して成るスルーホー
ル4bを介して、導体パターン3aと同一面上に形成さ
れた直線状の導体パターン3cに接続されることによ
り、略1巻の渦巻状の導体パターンを形成している。ま
た、導体パターン3aのスルーホール4aが設けられて
いない方の端部には、信号入力用のランド導体パターン
5a(本実施例では、約2mm×1mm)が設けられ、
導体パターン3cのスルーホール4bが設けられていな
い方の端部には、ランド導体パターンを有して成るスル
ーホール4cを介して、プリント基板1の異なる面に形
成された、1次コイルn11と1次コイルn21との接続の
ための接続パターンとしての導体パターン3dに接続さ
れている。ここで、スルーホール4cのランド導体パタ
ーンは、形状を大きく(本実施例では、約2mm×1m
m)して、信号出力用のランド導体パターン5bとして
共用するようにしている。
【0024】1次コイルn21は、略3巻の渦巻状の導体
パターン3eによって形成され、導体パターン3eの内
側端末部は、ランド導体パターンを有して成るスルーホ
ール4dを介して、導体パターン3dのスルーホール4
cが接続されていない方の端部と接続され、導体パター
ン3eの外部端末部は、プリント基板1の同一面の外周
部分に形成されたグランドパターン6に接続されてい
る。
【0025】2次コイルn12は、略3巻の渦巻状の導体
パターン3fによって形成され、導体パターン3fの内
側端末部は、ランド導体パターンを有して成るスルーホ
ール4eを介して、グランドパターン6との接続のため
の導体パターン3gの一端と接続され、導体パターン3
gの他端は、グランドパターン6と接続され、導体パタ
ーン3fの外側端末部は、ランド導体パターンを有して
成るスルーホール4fに接続されている。ここで、スル
ーホール4fのランド導体パターンは、形状を大きく
(本実施例では、約2mm×1mm)して、信号終端用
のランド導体パターン5cとして共用するようにしてい
る。
【0026】2次コイルn22は、略1巻の導体パターン
3hによって形成され、導体パターン3hの一端は、ラ
ンド導体パターン5cに接続され、他端は、スルーホー
ル4gを介して、信号分岐用のランド導体パターン5d
(本実施例では、約2mm×1mm)に接続されてい
る。
【0027】以上の構成により、図3(a)に示すよう
な分岐回路が形成される。なお、図3(b)に示すよう
に、信号を入力しても、分岐回路として動作することが
できる。
【0028】そして、プリント基板1に形成された開口
部2a〜2cを挿通する突起部7a〜7cを有するフェ
ライト等から成る磁性材7と、平板状の磁性材8とでプ
リント基板1を上下から挟み込み、ランド導体パターン
5cに、分岐回路が接続される伝送路である同軸ケーブ
ルの特性インピーダンス(75Ω)にマッチングした抵
抗で終端することにより、分岐トランスを構成してい
る。
【0029】ここで、開口部2b,2cは、開口部aよ
りも大きな形状であるので、第1トランス部T1部分を
覆う磁性材6,7の部分の面積は、第2トランス部T2
部分を覆う磁性材6,7の部分の面積よりも小さくな
る。
【0030】従って、本実施例においては、1次コイル
11,n21及び2次コイルn12,n 22が導体パターン3
a〜3hで形成されているため、1次コイルn11,n21
及び2次コイルn12,n22の位置のばらつきが少なくな
り、特性の安定化が図れるとともに、作業の自動化を行
うことができる。
【0031】また、本実施例では、第2トランス部T2
を構成する1次コイルn21及び2次コイルn22を、第1
トランス部T1を構成する1次コイルn11及び2次コイ
ルn 12よりも形状を大きくすることで、第2トランス部
T2のインダクタンス値を大きくしているので、第1ト
ランス部T1の信号入力端子(ランド導体パターン5
a)及び信号出力端子(ランド導体パターン5b)のイ
ンピーダンス不整合量を低減でき、従って、信号入力端
子(ランド導体パターン5a)及び信号出力端子(ラン
ド導体パターン5b)での反射量を低減することができ
る。
【0032】更に、本実施例においては、1次コイルn
11及び2次コイルn22を略1巻に形成しているので、1
次コイルn11及び2次コイルn22の内側端末部を渦巻の
外側に導き出すためのスルーホールや引出し用導体パタ
ーンが不必要であり、余分な浮遊容量成分やインダクタ
ンス成分を最小にすることができる。
【0033】更に、1次コイルn11と2次コイルn12
び1次コイルn21と2次コイルn22を、少なくとも1辺
以上が対向するように配置することにより、GHz帯程
度の高周波帯における磁性材の透磁率が低下し、1次コ
イルn11,n21及び2次コイルn12,n22の位置関係に
よる電磁結合の働きが比較的大きな割合を占める領域に
おいて、高い結合度を得ることができる。
【0034】更に、第1トランス部T1と第2トランス
部T2間の2つの接続パターンを、近傍において、平行
に配置しないようにすることにより、不要な浮遊容量成
分を小さくすることができる。
【0035】更に、本実施例においては、信号終端用の
ランド導体パターン5cに終端抵抗を接続するが、それ
以外に、信号入力用のランド導体パターン5a,信号出
力用のランド導体パターン5b,信号分岐用のランド導
体パターン5dに適当な値のコンデンサを接続すること
により、高周波数帯において、伝送路となる同軸ケーブ
ルとのインピーダンスマッチングを高めることが可能と
なり、反射量を低減することができとともに、スルーホ
ール4c,4fのランド導体パターンを、チップ状部品
の接続のためのランド導体パターン5b,5cとして共
用するようにしているので、不要なパターンを減少さ
せ、特性向上及び省スペース化を図ることができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、略1巻の渦巻状
の導体パターンから成る1次コイルと略3巻の渦巻状の
導体パターンから成る2次コイルとを有して成る第1ト
ランス部及び略3巻の渦巻状の導体パターンから成る1
次コイルと略1巻の導体パターンから成る2次コイルと
を有して成る第2トランス部を備えた分岐回路を絶縁性
基材上に形成しているので、1次コイル及び2次コイル
を形成する際の前記絶縁性基材上の位置のばらつきが少
なくなり、また、第1トランス部の1次コイルと第2ト
ランス部の2次コイルとが、略1巻の渦巻状の導体パタ
ーンであるので、渦巻の内側から渦巻の外に第1トラン
ス部の1次コイル及び第2トランス部の2次コイルの内
側端末部を引き出すためのスルーホールや引出し用導体
パターンが不要であり、余分な浮遊容量成分やインダク
タンス成分を最小にして高周波特性を良好にすることが
でき、容易に製造を行うことができ、かつ、特性ばらつ
きの少ない分岐トランスを提供することができた。
【0037】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、1次コイル及び2次コイルの内側
端末部の内、少なくとも2次コイルの内側端末部を、ラ
ンド導体パターンを有して成るスルーホールを介して、
絶縁性基材の1次コイル及び2次コイルが形成された面
と異なる面に形成された導体パターンにより、1次コイ
ル及び2次コイルの渦巻の外側に導き出すようにしてい
るので、1次コイル及び2次コイルの内側端末部を、他
の導体パターンから成る1次コイル及び2次コイルに接
触することなく渦巻の外側に導き出すことができる。
【0038】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の分岐トランスにおいて、第2トランス部の
1次コイル及び2次コイルを、第1トランス部の1次コ
イル及び2次コイルの形状よりも大きくするとともに、
第2トランス部の1次コイル及び2次コイルの内側部分
の開口部及び第2トランス部を覆う磁性材の形状を、第
1トランス部の1次コイル及び2次コイルの内側部分の
開口部及び第1トランス部を覆う磁性材の形状よりも大
きくしているので、第2トランス部のインダクタンス値
を大きくすることができ、第1トランス部の1次コイル
の両端でのインピーダンス不整合量を低減でき、従っ
て、前記第1トランス部の1次コイルの両端での反射量
を低減することができ、高周波特性を良好にすることが
できる。
【0039】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の分岐トランスにおいて、1次コイル及び2次
コイルを、略方形状に形成するとともに、前記第1トラ
ンス部の1次コイルと2次コイル及び前記第2トランス
部の1次コイルと2次コイルを、それぞれ少なくとも1
辺以上が対向するように配置しているので、GHz帯程
度の高周波帯における磁性材の透磁率が低下し、前記1
次コイル及び2次コイルの位置関係による電磁結合の働
きが比較的大きな割合を占める領域において、前記第1
トランス部及び第2トランス部の結合度を高くすること
ができ、高周波特性を良好にすることができる。
【0040】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、第1トランス部及び
第2トランス部間を接続している接続パターンは、近傍
において、平行に配置しないようにしているので、接続
パターン間の不要に浮遊容量成分を小さくすることがで
き、高周波特性を良好にすることができる。
【0041】請求項6記載の発明は、請求項2乃至請求
項5記載の分岐トランスにおいて、スルーホールに設け
られた少なくとも1つのランド導体パターンは、チップ
状部品接続のためのランド導体パターンとして共用する
ようにしているので、不要なランド導体パターンを減少
させ、特性向上及び省スペース化を図ることができ、高
周波特性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る分岐トランスを示す分
解斜視図である。
【図2】同上に係る分岐トランスを示す斜視図である。
【図3】分岐回路を示す回路図である。
【図4】従来例に係る分岐回路を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 2a〜2c 開口部 3a〜3h 導体パターン 4a〜4g スルーホール 5a〜5d ランド導体パターン 6 グランドパターン 7 磁性材 7a〜7c 突起部 8,9 磁性材 9a 挿通孔 10 コイル T1 第1トランス部 T2 第2トランス部 n11,n21 1次コイル n12,n22 2次コイル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、前記第1トランス部及び第2トラ
ンス部の1次コイル及び2次コイルの内側端末部の内、
少なくとも前記第1トランス部の2次コイル及び第2ト
ランス部の1次コイルの内側端末部を、ランド導体パタ
ーンを有して成るスルーホールを介して、前記絶縁性基
材の前記1次コイル及び2次コイルが形成された面と異
なる面に形成された導体パターンにより、前記1次コイ
ル及び2次コイルの渦巻の外側に導き出すようにしたこ
とを特徴とするものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、前記第1トランス部
及び第2トランス部間を接続している接続パターンは、
絶縁性基材の異なる面に対向して重なりあわないように
配置したことを特徴とするものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、前記第1トランス部及び第2トラ
ンス部の1次コイル及び2次コイルの内側端末部の内、
少なくとも前記第1トランス部の2次コイル及び第2ト
ランス部の1次コイルの内側端末部を、ランド導体パタ
ーンを有して成るスルーホールを介して、前記絶縁性基
材の前記1次コイル及び2次コイルが形成された面と異
なる面に形成された導体パターンにより、前記1次コイ
ル及び2次コイルの渦巻の外側に導き出すようにしてお
り、前記1次コイル及び2次コイルの内側端末部を、他
の導体パターンから成る1次コイル及び2次コイルに接
触することなく渦巻の外側に導き出すことができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、前記第1トランス部
及び第2トランス部間を接続している接続パターンは、
絶縁性基材の異なる面に対向して重なりあわないように
配置しており、接続パターン間の不要浮遊容量成分を
小さくすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】また、本実施例では、第2トランス部T2
を構成する1次コイルn21及び2次コイルn22を、第1
トランス部T1を構成する1次コイルn11及び2次コイ
ルn 12よりも形状を大きくすることで、第2トランス部
T2のインダクタンス値を大きくしているので、第1ト
ランス部T1の信号入力端子(ランド導体パターン5
a)及び信号出力端子(ランド導体パターン5b)
インピーダンス不整合量を低減でき、従って、信号入力
端子(ランド導体パターン5a)及び信号出力端子(ラ
ンド導体パターン5b)での反射量を低減することがで
きる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】更に、第1トランス部T1と第2トランス
部T2間の2つの接続パターンを、絶縁性基材の異なる
面に対向して重なりあわないように配置することによ
り、不要な浮遊容量成分を小さくすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】請求項2記載の発明は、請求項1記載の分
岐トランスにおいて、第1トランス部及び第2トランス
部の1次コイル及び2次コイルの内側端末部の内、少な
くとも第1トランス部の2次コイル及び第2トランス部
の1次コイルの内側端末部を、ランド導体パターンを有
して成るスルーホールを介して、絶縁性基材の1次コイ
ル及び2次コイルが形成された面と異なる面に形成され
た導体パターンにより、1次コイル及び2次コイルの渦
巻の外側に導き出すようにしているので、1次コイル及
び2次コイルの内側端末部を、他の導体パターンから成
る1次コイル及び2次コイルに接触することなく渦巻の
外側に導き出すことができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4記載の分岐トランスにおいて、第1トランス部及び
第2トランス部間を接続している接続パターンは、絶縁
性基材の異なる面に対向して重なりあわないように配置
しているので、接続パターン間の不要浮遊容量成分を
小さくすることができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略1巻の渦巻状の導体パターンから成る
    1次コイルと略3巻の渦巻状の導体パターンから成る2
    次コイルとを有して成る第1トランス部及び略3巻の渦
    巻状の導体パターンから成る1次コイルと略1巻の導体
    パターンから成る2次コイルとを有して成る第2トラン
    ス部を備えた分岐回路を絶縁性基材上に形成し、前記第
    1トランス部の1次コイルの一端と、第2トランス部の
    1次コイルの一端とを接続し、前記第1トランス部の2
    次コイルの一端は、前記第2トランス部の2次コイルの
    一端とを接続し、前記第1トランス部の2次コイル及び
    第2トランス部の1次コイルの他端は、導体パターンに
    より形成されたグランドとなるグランドパターンに接続
    され、渦巻状に形成された前記1次コイル及び2次コイ
    ルの渦巻内部及び前記第1トランス部と第2トランス部
    との間に開口部を設け、前記開口部を挿通する突起部を
    有する磁性材により前記絶縁性基材を挟み込むように配
    置したことを特徴とする分岐トランス。
  2. 【請求項2】 前記1次コイル及び2次コイルの内側端
    末部の内、少なくとも前記2次コイルの内側端末部を、
    ランド導体パターンを有して成るスルーホールを介し
    て、前記絶縁性基材の前記1次コイル及び2次コイルが
    形成された面と異なる面に形成された導体パターンによ
    り、前記1次コイル及び2次コイルの渦巻の外側に導き
    出すようにしたことを特徴とする請求項1記載の分岐ト
    ランス。
  3. 【請求項3】 前記第2トランス部の1次コイル及び2
    次コイルを、前記第1トランス部の1次コイル及び2次
    コイルの形状よりも大きくするとともに、前記第2トラ
    ンス部に設けられた開口部及び前記第2トランス部を覆
    う磁性材の形状を、前記第1トランス部に設けられた開
    口部及び前記第1トランス部を覆う磁性材の形状よりも
    大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の分岐トランス。
  4. 【請求項4】 前記1次コイル及び2次コイルを、略方
    形状に形成するとともに、前記第1トランス部の1次コ
    イルと2次コイル及び前記第2トランス部の1次コイル
    と2次コイルを、それぞれ少なくとも1辺以上が対向す
    るように配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項
    3記載の分岐トランス。
  5. 【請求項5】 前記第1トランス部及び第2トランス部
    間を接続している接続パターンは、近傍において、平行
    に配置しないようにしたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項4記載の分岐トランス。
  6. 【請求項6】 前記スルーホールに設けられた少なくと
    も1つのランド導体パターンは、チップ状部品接続のた
    めのランド導体パターンとして共用するようにしたこと
    を特徴とする請求項2乃至請求項5記載の分岐トラン
    ス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123482A1 (ja) * 2005-05-20 2006-11-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層型方向性結合器

Cited By (3)

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JPWO2006123482A1 (ja) * 2005-05-20 2008-12-25 株式会社村田製作所 積層型方向性結合器
US7504907B2 (en) 2005-05-20 2009-03-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer directional coupler

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