JPH08304976A - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JPH08304976A
JPH08304976A JP13257595A JP13257595A JPH08304976A JP H08304976 A JPH08304976 A JP H08304976A JP 13257595 A JP13257595 A JP 13257595A JP 13257595 A JP13257595 A JP 13257595A JP H08304976 A JPH08304976 A JP H08304976A
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JP
Japan
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group
silver halide
general formula
color
acid
Prior art date
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Application number
JP13257595A
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English (en)
Inventor
Akimitsu Haijima
章光 配島
Hajime Nakagawa
肇 中川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP13257595A priority Critical patent/JPH08304976A/ja
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】発色現像時間の短縮による粒状性悪化を改良
し、通常処理・超迅速処理のいずれにおいても粒状性、
鮮鋭性、色再現性のすぐれた感材を提供する。 【構成】透明支持体上に、平均沃化銀含有率が0.1〜
20モル%である沃臭化銀粒子を含有するハロゲン化銀
乳剤層を少なくとも1層有するカラー感光材料を、発色
現像液を用いて、25〜90秒の発色現像時間で処理す
るカラー画像形成方法であって、該ハロゲン化銀乳剤層
がDIR化合物を含有しかつ、該発色現像液がチオ硫酸
塩、メタンチオスルフォン酸塩等のハロゲン化銀溶剤を
含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は迅速処理に適するハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料のカラー画像形成方法に関す
るものであり、更に詳しくは、発色現像時間の短縮化に
よる粒状性、鮮鋭性及び色再現性の悪化を改良し、現在
広く普及している処理及び迅速処理の何れによっても同
様に最適な画質を得ることが可能なハロゲン化銀カラー
写真感光材料のカラー画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カラーネガ感光材料の現像処理時間は、
1972年に導入されたコダック社のC−41処理によ
り著しく迅速化され、乾燥工程を含まないウェット処理
時間で17分20秒である。また、近年ミニラボ市場に
導入された富士写真フイルム(株)のCN−16FA処
理のウェット処理時間は、更に迅速化が進み8分15秒
である。
【0003】処理の迅速化が進んでいる現在において
も、ユーザーが撮影したネガ感光材料をプリント依頼し
た場合、最も仕上がりの早い店頭処理(いわゆるミニラ
ボ)でも仕上がるのに30分前後要し、大多数のユーザ
ーに写真店に2度足を運ぶことを強いているのが現状で
ある。カラーネガとカラーペーパーの現在のシステムに
おいて、写真店に足を運ぶのを1度にしたいというユー
ザーの要求に応えるため更なる現像処理時間の大幅な短
縮化が望まれている。
【0004】従来の現像処理時間の短縮化は、主に発色
現像処理工程以降の脱銀工程においてなされており、前
述のC−41処理とCN−16FA処理を例にとれば、
前者の発色現像時間は3分15秒で後者のそれは3分5
秒であり、発色現像時間に関してはほとんど変わってい
ない。そしてCN−16FA処理において、発色現像時
間は全現像処理時間の約40%を占めるに至っており、
更なる現像処理時間の大幅な短縮化を行うためには、発
色現像時間の短縮化を行わないと極めて困難な状況にあ
る。
【0005】しかしながら、現在、C−41処理及びそ
れと互換性を有する現像処理(例えば、CN−16FA
処理)は全世界的に広く普及しており、発色現像時間を
短縮化した迅速処理を実際の市場に導入するためには、
該迅速処理もC−41処理と互換性を有することが求め
られる。特に、カラーネガ感光材料に対する一般ユーザ
ーからの要望として、迅速に仕上がること以上に優れた
画質が常に得られるということがあり、両者いずれの処
理によっても同様に最適な画質が安定して得られること
が必須である。
【0006】画質を改良する方法として、例えば、EP
378236A1、EP436938A2、US478
2012号に記載の如く、DIR化合物を用いることに
より層間効果やエッジ効果を向上させ、色再現性や鮮鋭
性を改良する方法が知られている。一般に、DIR化合
物から放出される現像抑制剤の拡散性、現像抑制力(ハ
ロゲン化銀乳剤表面との吸着力と相関すると考えられ
る)及びその放出されるタイミングにより、色再現性、
鮮鋭性、粒状等の画質をコントロールすることができ
る。通常、C−41処理で画質が最適になるようにDI
R化合物を選択し感材を設計しているが、このようにし
て最適化された感材を迅速処理すると、色再現性、鮮鋭
性、粒状等の画質は悪化してしまう。
【0007】一方、発色現像時間を短縮化したときの粒
状性改良技術として、例えば特開昭62−192740
号に記載の如く、特定のハロゲン化銀乳剤と特定のDI
R化合物を用いた方法が開示されている。しかしなが
ら、該特許記載の方法によって迅速処理時の粒状性を改
良すると、通常のC−41処理において粒状性が著しく
悪化し、広く一般ユーザーに提供できるものではなかっ
た(該特許記載の実施例1の実験5〜9からも明らかな
ように)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、発色現像時間の短縮化による粒状性の悪化を改良
し、同一の感光材料を、現在広く普及している現像処理
及び発色現像時間を短縮化した超迅速処理のいずれの処
理を実施しても同等の粒状性、鮮鋭性及び色再現性の画
質を提供し、かつ連続処理時の写真性変化の少ない安定
したカラー画像を得ることを可能にしたカラー画像形成
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の方法により達成されるが、DIR化合物から放出さ
れる現像抑制剤の現像抑制力をコントロールする方法を
種々検討した結果本発明に至った。
【0010】(1) 透明支持体上に、0.1〜20モル%
の沃化銀から成るハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲン
化銀乳剤層を少なくとも1層有するハロゲン化銀カラー
写真感光材料を、発色現像液を用いて、25〜90秒の
発色現像時間で処理するカラー画像形成方法において、
該ハロゲン化銀乳剤層が下記一般式(I)で表される化
合物の少なくとも1種を含有しかつ、該発色現像液がチ
オ硫酸塩、メタンチオスルフォン酸塩及び下記一般式
(A)〜(E)から選ばれるハロゲン化銀溶剤の少なく
とも1種含有することを特徴とするカラー画像形成方
法。
【0011】一般式(I) A−{(L1)a −(B)m p −(L2)n −DI
【0012】式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸
化対と反応して、{(L1)a −(B)m p −(L
2)n −DIを開裂する基を表わし、L1は一般式
(I)で示されるL1の左側の結合が開裂した後、右側
の結合((B)m との結合)が開裂する基を表わし、B
は現像主薬酸化体と反応して、一般式(I)で示される
Bの右側の結合が開裂する基を表わし、L2は一般式
(I)で示されるL2の左側の結合が開裂した後、右側
の結合(DIとの結合)が開裂する基を表わし、DIは
現像抑制剤を表わし、a、m、およびnは各々0または
1を表わし、pは0ないし2の整数を表わす。ここでp
が複数のとき、p個の(L1)a −(B)m は各々同じ
もの、または異なるものを表わす。
【0013】一般式(A)
【化5】
【0014】式中、Qa1は5または6員の複素環を形成
するのに必要な非金属原子群を表わす。尚、この複素環
は炭素芳香環または複素芳香環と縮合していてもよい。
a1は、単結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水
素基、二価の複素環基又はこれらの組合せた連結基を表
わす。Ra1はカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸も
しくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わ
し、Ma1は水素原子またはカチオンを表わす。
【0015】一般式(B)
【化6】
【0016】式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原
子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5また
は6員のメソイオン環を表わし、Xb1 - は−O- 、−S
- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族
炭化水素基または複素環基を表わす。
【0017】一般式(C) Lc1−(Ac1−Lc2r −Ac2−Lc3
【0018】式中、Lc1及びLc3は同一でも異なってい
てもよく各々脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を
表わし、Lc2は二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素
基、二価の複素環連結基またはそれらを組み合わせた連
結基を表わす。Ac1及びAc2はそれぞれ−S−、−O
−、−NRc20 −、−CO−、−SO2 −またはそれら
を組み合わせた基を表わす。rは1〜10の整数を表わ
す。ただし、Lc1及びLc3の少なくとも1つは−SO3
c1、−PO3 c2c3、−NRc1(Rc2)、−N+
c3(Rc4)(Rc5)・Xc1 - 、−SO2 NR
c6(Rc7)、−NRc8SO2c9、−CONRc10 (R
c11 )、−NRc12 CORc13 、−SO2 c14 、−P
O(−NRc15 (Rc16 ))2 、−NRc17 CONR
c18 (Rc19 )、−COOMc4または複素環基で置換さ
れているものとする。Mc1、Mc2、Mc3及びMc4、は同
一でも異なっていてもよく各々水素原子または対カチオ
ンを表わす。Mc1〜Mc20 は同一でも異なってもよく各
々水素原子、脂肪族基または芳香族炭化水素基を表わ
し、Xc1 - は対アニオンを表わす。ただしAc1及びAc2
の少なくとも1つは−S−を表わす。
【0019】一般式(D)
【化7】
【0020】式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭
化水素基、複素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3
N(Rd4)Rd5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。
尚、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも
一つはカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくは
その塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはア
ンモニウム基、水酸基の少なくとも1つで置換されてい
るものとする。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素
原子、脂肪族基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表わ
し、Rd6及びRd7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳
香族炭化水素基または複素環基を表わす。
【0021】一般式(E)
【化8】
【0022】上記一般式(E)において、Re1、Re2
e3およびRe4は、それぞれ、水素原子、アルキル基ま
たはアルケニル基を表わす。
【0023】(2) 該発色現像液が実質的にヒドロキシル
アミンを含有しないことを特徴とする(1) に記載のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料のカラー画像形成方法。
【0024】(3) 該透明支持体を挟んでハロゲン化銀乳
剤層の反対側に磁性体粒子を含有する磁気記録層を有す
ることを特徴とする(1) 又は(2) 記載のハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料のカラー画像形成方法。
【0025】本願明細書において、脂肪族基、芳香族炭
化水素基、複素環基は、別段の断りがないかぎり、以下
の通りである。脂肪族基とは、置換もしくは無置換の、
直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、置換もしくは無
置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル
基を表わす。二価の脂肪族基とは、これらの脂肪族基の
二価のもので、置換もしくは無置換の直鎖、分岐もしく
は環状のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルケニ
レン基、置換もしくは無置換のアルキニレン基を表わ
す。脂肪族基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシプロピ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、ビニル基、プロペニル
基、ブテニル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げら
れる。芳香族炭化水素基とは、置換もしくは無置換の、
単環であっても更に芳香環や複素環と縮環していてもよ
いアリール基を表わす。二価の芳香族炭化水素基とは、
置換もしくは無置換の、単環であっても更に芳香環や複
素環と縮環していてもよいアリーレン基を表わす。芳香
族炭化水素基としては、フェニル基、2−クロロフェニ
ル基、3−メトキシフェニル基、ナフチル基などが挙げ
られる。複素環基とは、ヘテロ原子として、窒素原子、
酸素原子または硫黄原子を少なくとも一つ有する、3〜
10員環の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは無置
換の、単環であっても更に芳香環や複素環と縮環してい
てもよい、複素環基を表わす。複素環としては、ピロー
ル環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピ
ラジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、チアジアゾ
ール環、オキサジアゾール環、キノキサリン環、テトラ
ゾール環、チアゾール環、オキサゾール環等が挙げられ
る。
【0026】また、本明細書における各基は別段の断り
の無いかぎり置換されていてもよく、それらが有しても
よい置換基としては、例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スル
ファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、アシル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ニ
トロ基、ヒドロキサム酸基、複素環基等が挙げられる。
【0027】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のハロゲン化銀粒子は平均沃化銀含有率が0.1〜
20モル%である沃臭化銀粒子であり、好ましくは0.
5〜10モル%、より好ましくは1〜8モル%、最も好
ましくは3〜6モル%の沃化銀から成る沃臭化銀粒子で
ある。本発明のDIR化合物から放出される現像抑制剤
は本発明の沃臭化銀粒子の表面に吸着し現像抑制する
が、本発明のハロゲン化銀溶剤の存在下では、該沃臭化
銀の表面を非常に弱く溶解するため現像抑制剤がはがれ
現像促進すると考えられる。平均沃化銀含有率が20モ
ル%を越えると、溶解しにくくかつ、現像抑制剤も強固
に吸着し本発明のハロゲン化銀溶剤による溶解効果が見
られず一方、平均沃化銀含有率が0.1モル%未満であ
ると、本発明のハロゲン化銀溶剤による溶解促進効果が
見られない。
【0028】本発明の沃臭化銀粒子において、沃化銀の
粒子内分布は、粒子全体に均一であってもよいし、粒子
内部と表面層とで沃化銀含有量が異なってもよいし、ま
た、粒子内部に異なった沃化銀含有量の層がいくつもあ
る、いわゆる多重構造であってもよい。このとき表面層
の沃化銀含有率が、0.5〜8モル%が好ましく、1〜
5モル%が特に好ましい。
【0029】本発明のハロゲン化銀粒子は、本発明のD
IR化合物から放出される現像抑制剤の吸着性と本発明
のハロゲン化銀溶剤による溶解性から平板状であること
が好ましい。本発明に使用する平板状ハロゲン化銀粒子
において、アスペクト比とはハロゲン化銀粒子における
厚みに対する直径の比を意味する。ここで直径とは、ハ
ロゲン化銀乳剤を顕微鏡又は電子顕微鏡で観察したと
き、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を指
すものとす。従って、アスペクト比が2以上であると
は、この円の直径が粒子の厚みに対して2倍以上である
ことを意味する。
【0030】本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられる平
板状ハロゲン化銀粒子において、粒子径は粒子厚さの2
倍以上であるが、好ましくは3〜20倍、より好ましく
は3.5〜15倍、特に好ましくは4〜10倍である。
また、全ハロゲン化銀粒子の投影面積における平板状ハ
ロゲン化銀粒子の占める割合は50%以上であるが、好
ましくは70%以上、特に好ましくは85%以上であ
る。
【0031】また、平板状ハロゲン化銀粒子の径として
は、0.02〜20μm 、好ましくは0.3〜10.0
μm であり、特に好ましくは0.4〜5.0μm であ
る。粒子の厚みとしては、好ましくは0.5μm 以下で
ある。ここで平板状ハロゲン化銀粒子径とは、粒子の投
影面積に等しい面積の円の直径をいう。また、粒子の厚
みとは、平板状ハロゲン化銀粒子を構成する二つの平行
な面の間の距離で表わされる。
【0032】本発明において、より好ましい平板状ハロ
ゲン化銀粒子は、粒子直径が0.3μm 以上10.0μ
m 以下で、粒子厚さが0.3μm 以下であり、且つ平均
(直径/厚さ)が5以上10以下である。これ以上にな
ると感光材料を折り曲げたり、固く巻き込んだり、ある
いは鋭利な物に触れた時に写真性能に異常が出ることが
あり好ましくない。さらに好ましくは粒子直径が0.4
μm 以上5.0μm 以下で、平均(直径/厚さ)が5以
上の粒子が全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の85%以
上を占めるハロゲン化銀乳剤の場合である。
【0033】本発明で使用する平板状のハロゲン化銀乳
剤は、Cugnac, Chatean の報告や、Duffin著 "Photogra
phic Emulsion Chemistry"(Focal Press刊、New York 1
966年) 66頁〜72頁、及び A.P.H.Trivelli, W.F.Smith
編 "Phot. Journal" 80(1940年)285頁に記載されている
が、特開昭58−113927号、同58−11392
8号、同58−127921号に記載された方法等を参
照すれば容易に調製することができる。
【0034】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
により化学増感することができる。化学増感のために例
えば、H.Frieser 編 "Die Grundlagen der Photographi
schen Prozesse mit Silberhalogeniden" (Akademische
Verlagsgesellschaft. 1968年)675頁〜 735頁に記載の
方法を用いることができる。
【0035】すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る
カルコゲンを含む化合物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素
類、メルカプト化合物類、ローダニン類、セレノ尿素
類、フォスフィンセレニド類、フォスフィンテルリド類
など)を用いるカルコゲン増感法;還元性物質(例えば
第一錫塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジ
ンスルフィン酸、シラン化合物)を用いる還元増感法;
貴金属化合物(例えば金錯塩の他、Pt、Ir、Pd等
の周期律表第VIII族の金属の錯塩)を用いる貴金属増感
法などを単独又は組み合わせて用いることができる。
【0036】これらの具体例はカルコゲン増感法につい
ては米国特許第1,574,944号、同第2,27
8,947号、同第2,410,689号、同第2,7
28,668号、同第3,656,955号等、還元増
感法については、米国特許第2,419,974号、同
第2,983,609号、同第4,054,458号
等、貴金属増感法については米国特許第2,399,0
83号、同第2,448,060号、英国特許第61
8,061号等の各明細書に記載されている。特に省銀
の観点から、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は金増感
又はカルコゲン増感、或いはこれらの併用が好ましい。
【0037】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
に応じてメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。また、前述した鮮鋭度の向上の他に分光速度
が高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長で
ある。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホ
ロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル
色素及びヘミオキソノール色素が包含される。特に有用
な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、及び複合
メロシアニン色素に属する色素である。
【0038】有用な増感色素としては例えば、ドイツ特
許第929,080号、米国特許第2,493,748
号、同第2,503,776号、同第2,519,00
1号、同第2,912,329号、同第3,656,9
59号、同第3,672,897号、同第4,025,
349号、英国特許第1,242,588号、特公昭4
4−14030号に記載されたものを挙げることができ
る。
【0039】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,814,609号、
同第4,026,707号、英国特許第1,344,2
81号、特公昭43−4936号、同53−12375
号、特開昭52−109925号、同52−11061
8号に記載されている。
【0040】本発明で使用する写真乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわちアゾール類、
例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾイール
類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイ
ミダゾール類(特に、ニトロ−又はハロゲン置換体);
ヘテロ環メルカプト化合物、例えば、メルカプトチアゾ
ール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベ
ンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メ
ルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カル
ボキシル基やスルホン基等の水溶性基を有する上記のヘ
テロ環メルカプト化合物類;例えばオキサドリンチオン
のようなチオケト化合物;アザインデン類、例えばトリ
アザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒド
ロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン
類);ベンゼンチオスルホン酸類;ベンゼンスルフィン
酸;等のようなカブリ防止剤または安定剤として知られ
た、多くの化合物を加えることができる。これらのさら
に詳しい具体例及びその使用方法については、例えば米
国特許第3,954,474号、同第3,982,94
7号、同第4,021,248号の各明細書、又は特公
昭52−28660号公報の記載を参考にすることがで
きる。
【0041】本発明の前記乳剤は単分散乳剤であること
が好ましい。本発明に関わる単分散乳剤とは、ハロゲン
化銀粒子の粒径に関する変動係数が0.25以下の粒径
分布を有する乳剤である。ここで変動係数とは粒径に関
する標準偏差を平均粒径で除した値である。すなわち、
個々の乳剤粒子の粒径がriであり、その数がniであると
き、平均粒径は、
【0042】平均粒径=Σrini/Σni
【0043】で定義され、その標準偏差は
【0044】標準偏差=Σ(ri−F)2 /Σni r:平均粒径
【0045】と定義される。本発明でいう個々の粒子径
とはハロゲン化銀乳剤をティ・エイチ・ジェームス(T.
H.James)ら著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフ
ィック・プロセス」(The Theory of the Photographic
Process) 第3版36〜43頁、マクミラン社発行(1
966年)に記載されているような当業界でよく知られ
た方法(通常は電子顕微鏡撮影)で微小撮影した場合に
投影された面積に相当した投影面積相当直径である。こ
こでハロゲン化銀粒子の投影相当直径とは上述の著書に
示されているようにハロゲン化銀粒子の投影面積と等し
い円の直径で定義される。従ってハロゲン化銀粒子の形
状が球状以外(たとえば立方体、八面体、十四面体、平
板状、ジャガイモ状など)の場合も上述のように平均粒
径rおよびその偏差Sを求めることが可能である。
【0046】ハロゲン化銀粒子の粒径にかかわる変動係
数は0.25以下であるが、好ましくは0.20以下、
より好ましくは0.15以下である。
【0047】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、特開
昭63−151618号等に記載されている単分散六角
平板状ハロゲン化銀乳剤であることが特に好ましい。こ
こで六角平板状ハロゲン化銀粒子とは、その{1,1,
1}面の形状が六角形であり、隣辺比率が、2以下であ
ることを特徴としている。ここで隣辺比率とは、六角形
を形成する最小の長さを有する辺の長さに対する最大の
長さを有する辺の長さの比である。本発明の六角平板状
ハロゲン化銀粒子は、隣辺比率が2以下であれば、その
角が幾分丸みをおびていてもよい。角が丸みをおびてい
る場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長し、隣接
する辺の直線部分を延長した線との交点の間の距離で表
わされる。本発明の六角平板状粒子の六角形を形成する
各辺は、その1/2以上が実質的に直線からなることが
好ましく、特に4/5以上が実質的に直線からなること
が好ましい。本発明において、隣辺比率は1〜1.5で
あることが好ましい。
【0048】本発明の六角平板状ハロゲン化銀乳剤は、
分散媒とハロゲン化銀粒子とからなり該ハロゲン化銀粒
子の全投影面積の50%以上、好ましくは70%以上よ
り好ましくは、90%以上が上記六角平板状ハロゲン化
銀粒子によって占められている。
【0049】六角平板状ハロゲン化銀乳剤の製造法は、
米国特許第4,797,354号を参考にすることがで
きる。単分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤の作り方とし
ては、製造工程を核形成、オストワルド熟成及び粒子成
長の過程に分ける。核形成時には、pBrを1.0〜
2.5に保ち、できるだけ平行な双晶面をもつ核(平板
粒子核)を多くつくるような過飽和条件(温度、ゼラチ
ン濃度、銀塩水溶液と、ハロゲン化アルカリ水溶液の添
加速度、pBr、ヨードイオン含量、攪拌回転数、p
H、ハロゲン化銀溶剤量、塩濃度など)で核形成を行
う。オストワルド熟成時には、核形成時に形成された平
板粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板粒子核のみを成
長させかつ単分散性の良い核にするために温度、pB
r、pH、ゼラチン濃度、ハロゲン化銀溶剤量などを調
節する。粒子成長時にはpBr及び添加する銀イオン量
とハロゲンイオン量を調節することによって所望のアス
ペクト比と粒子サイズをもつ六角平板状ハロゲン化銀粒
子を得ることができる。粒子成長時は、銀イオン及びハ
ロゲンイオンの添加速度を結晶臨界成長速度の30〜1
00%にすることが好ましい。
【0050】本発明の前記乳剤は、ハロゲン化銀粒子の
個数の50%が1粒子当たり10本以上の転位を含むこ
とが好ましい。平均粒子の転位は、たとえば J.F.Hamil
ton, Phot.Sci.Eng., 11, 57(1967)やT.Shiozawa, J.So
c.Phot.Sci Japan, 35, 213(1972) に記載の、低温での
透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察する
ことができる。すなわち、乳剤から粒子に転位が発生す
るほどの圧力をかけないよう注意して取り出したハロゲ
ン化銀粒子を、電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、電
子線による損傷(プリントアウト等)を防ぐように試料
を冷却した状態で透過法により観察を行う。このとき、
粒子の厚みが厚いほど、電子線が透過しにくくなるの
で、高圧型(0.25μm の厚さの粒子に対して200
KV)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察すること
ができる。このような方法によって得られた粒子の写真
から、主平面に対して垂直方向から見た場合の各粒子に
ついての転位の位置及び数を用いることができる。
【0051】本発明の平板粒子の転位の位置は、平板粒
子の長軸方向の中心から辺までの長さのx%の距離から
辺にかけて発生している。このxの値は、好ましくは1
0≦x<100であり、より好ましくは30≦x<98
であり、さらに好ましくは50≦x<95である。この
とき、この転位の開始する位置を結んで作られる形状
は、粒子形と相似に近いが、完全な相似形でなくゆがむ
ことがある。転移線の方向は、略中心から辺に向かう方
向であるが、しばしば蛇行している。本発明の平板粒子
の転位の数については、10本以上の転位を含む粒子が
50個数%以上存在することが好ましい。さらに好まし
くは、10本以上の転位を含む粒子が80個数%以上、
特に、20本以上の転位を含む粒子が80個数%以上存
在するものが好ましい。
【0052】さらに、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子
で好ましく用いられるハロゲン化銀粒子の50個数%以
上が1粒子当たり10本以上の転位を含むハロゲン化銀
粒子においては、ハロゲン化銀粒子の個々の沃化銀含有
率の相対標準偏差が30%以下であることが特に好まし
く、さらに好ましくは20%以下が好ましい。個々の乳
剤粒子の沃化銀含有率は、例えばX線マイクロ・アナラ
イザーを用いて、一個一個の粒子の組成を分析すること
によって測定できる。ここで「個々の粒子の沃化銀含有
率の相対標準偏差」とは、例えばX線マイクロ・アナラ
イザーにより少なくとも100個の乳剤粒子の沃化銀含
有率を測定した際の沃化銀含有率の標準偏差を平均沃化
銀含有率で除した値に100を乗じて得られる値であ
る。個々の乳剤粒子の沃化銀含有率測定の具体的方法
は、例えば、欧州特許第147,868A号に記載され
ている。
【0053】個々の粒子の沃化銀含有率の相対標準偏差
が大きいと、個々の粒子の化学増感の適点が異なり、す
べての乳剤粒子の性能を引き出すことが不可能になり、
また転位の数の粒子間の相対標準偏差も大きくなる傾向
にある。個々の粒子の沃化銀含有率Yi(モル%)と各
粒子の球相当直径Xi(ミクロン)の間には、相関があ
る場合とない場合があるが、相関がないことが望まし
い。
【0054】平板粒子のハロゲン組成に関する構造につ
いては、X線回折、EPMA(XMAという名称もあ
る)法(電子線でハロゲン化銀粒子を走査して、ハロゲ
ン化銀組成を検出する方法)、ESCA(XPSという
名称もある)法(X線を照射し粒子表面から出てくる光
電子を分光する方法)などを組み合わせることにより確
認できる。本発明において粒子表面とは、表面より50
A程度の深さまでの領域をいう。このような領域のハロ
ゲン組成は、通常ESCA法により測定することができ
る。粒子内部とは、上記の表面領域以外の領域をいう。
【0055】前記の転位線を有する平板状粒子よりなる
乳剤は、特開昭63−220238号、特願平2−31
0862号に記載されている方法に基づいて調製するこ
とができる。また本発明のハロゲン化銀乳剤は、粒子サ
イズ分布が狭いことが好ましく、核形成−オストワルド
熟成及び粒子成長の段階を経て調製する特願昭63−1
51618号に記載されている方法を好ましく用いるこ
とができる。しかしながら、乳剤の個々の粒子の沃化銀
含有率は、特に緻密な制御をしないと不均一になりがち
であった。
【0056】乳剤の個々の粒子の沃化銀含有率を均一に
するために、まず、オストワルド熟成後の粒子のサイズ
と形状をできるだけ均一にすることが肝要である。さら
に成長段階において、硝酸銀水溶液とアルカリ・ハライ
ド水溶液を、pAgを6.0から10.0の範囲で一定
に保ちつつ、ダブル・ジェット法で添加し、特に均一な
被覆を行うためには、添加中の溶液の過飽和度は高い方
が好ましい。例えば米国特許第4,242,445号に
記載されているような方法で、結晶の成長速度が結晶臨
界成長速度の30〜100%になるような比較的高い過
飽和度で添加を行うことが望ましい。
【0057】本発明の平板粒子の転位は粒子の内部に特
定の高ヨード相を設けることによってコントロールする
ことができる。具体的には基板粒子を調製し、次に高ヨ
ード相を設け、その外側を高ヨード相よりヨード含有率
の低い相でカバーすることによって得られる。ここで、
個々の粒子の沃化銀含有率を均一にするために、上記高
ヨード相の形成条件を適切に選択することが重要であ
る。
【0058】この内部高ヨード相は、基板の平板粒子の
平面に均一に沈着したものではなく、むしろ局在的に存
在させることが重要である。このような局在化は、平板
の主平面上、側面上、辺上、角上のいずれの場所で起っ
てもよい。さらに、内部高ヨード相を、そのような部位
に選択的にエピタキシャルに配位していても良い。この
ための方法として、沃化物塩を単独に添加する、いわゆ
るコンバージョン法や例えば特開昭59−133540
号、特開昭58−108526号、特開昭59−162
540号に記載されているようなエピタキシャル接合法
を用いることができる。その時に以下のような条件を選
択することが、個々の粒子の沃化銀含有率を均一にする
ために有効である。すなわち、沃化物塩添加時のpAg
は8.5〜10.5の範囲が好ましく、9.0〜10.
5の範囲が特に好ましい。温度は、50℃〜30℃の範
囲に保つことが好ましい。沃化物塩の添加は、十分に攪
拌された条件下で全銀量に対し1モル%以上の沃化物塩
を30秒から5分間にわたって添加することが好まし
い。
【0059】種々の化合物をハロゲン化銀沈殿生成過程
で存在せしめることによって、ハロゲン化銀粒子の性質
をコントロールできる。このような化合物は、反応器中
に最初に存在せしめても良い。また、常法に従って、1
もしくは2以上の塩を加えると共に添加することもでき
る。米国特許第2,448,060号、同2,628,
167号、同3,737,313号、同3,772,0
31号、並びにリサーチ・ディスクロージャー、134
巻、1975年6月、13452に記載されるように、
銅、イリジウム、鉛、ビスマス、カドミウム、亜鉛(例
えば、硫黄、セレン及びテルルのカルコゲン化合物)、
金および第VII 属貴金属の化合物のような化合物をハロ
ゲン化銀沈殿生成過程で存在せしめることによって、ハ
ロゲン化銀の特性をコントロールできる。特公昭58−
1410号、モイザー(Moisar)ら著、ジャーナル・オ
ブ・フォトグラフィック・サイエンス、25巻、197
7、19−27頁に記載されるように、ハロゲン化銀乳
剤は沈殿生成過程において粒子の内部を還元増感するこ
とができる。
【0060】本発明に用いられる平板粒子においては、
エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀
が接合されていてもよく、また、例えばロダン銀、酸化
鉛のハロゲン化銀以外の化合物と接合されていても良
い。これらの乳剤粒子は、例えば、米国特許第4,09
4,684号、同4,142,900号、同4,45
9,353号、英国特許第2,038,792号、米国
特許第4,349,622号、同4,395,478
号、同4,433,501号、同4,463,087
号、同3,656,962号、同3,852,067
号、特開昭59−162540号に開示されている。
【0061】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
化学的に増感されている。化学増感は、上記ハロゲン化
銀乳剤形成後に行われるが、ハロゲン化銀乳剤形成後、
化学増感を行う間に、前記乳剤を水洗してもよい。化学
増感については、リサーチ・ディスクロージャー、No.
17643(1978年12月:23頁)及び同No. 1
8716(1979年11月:648頁右欄)に記載さ
れており、pAg5〜10、pH5〜8及び温度30〜
80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラ
ジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組み合
わせを用いて行うことができる。
【0062】また、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤
は、分光増感色素の存在下で化学増感されることが好ま
しい。分光増感色素の存在下で化学増感する方法は、例
えば米国特許第4,425,426号、同4,442,
201号、特開昭59−9658号、同61−1031
49号、同61−133941号などに記載されてい
る。用いられる分光増感色素としては通常ハロゲン化銀
写真感光材料に用いられる分光増感色素であればいかな
るものでもよく、その分光増感色素は、リサーチ・ディ
スクロージャー、No. 17643の23〜24頁及びN
o. 18716の648頁右欄〜649頁右欄に記載さ
れている。分光増感色素は一種類でも数種類混ぜて使用
してもよい。
【0063】分光増感色素を添加する時期は、化学増感
の開始前(粒子形成時、粒子形成終了時、水洗後)、化
学増感の途中及び化学増感終了時のいずれの時期でもよ
いが粒子形成終了後化学増感の開始前又は化学増感の終
了時が好ましい。添加される分光増感色素の量は、任意
であるが飽和吸着量の30〜100%が好ましく、より
好ましくは50〜90%である。
【0064】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
分光増感されている。用いられる分光増感色素としては
上記と同様上記の2つのリサーチ・ディスクロージャー
に記載されている。上述のように化学増感時に分光増感
色素を存在させた乳剤は、分光増感するために、同種又
は別種の色素をさらに追加で添加してもよいし、しなく
てもよい。
【0065】本発明の乳剤は感光性乳剤層に単独で用い
てもよいし、平均粒子サイズの異なる2種以上の乳剤を
併用するようにしてもよい。2種以上の乳剤を用いる場
合、異なる層に用いてもよいが、同一感光層に混合して
用いるのが好ましい。また、2種以上の乳剤を用いる場
合、本発明で規定する平均アスペクト比の乳剤とそうで
ないものとを用いてもよい。上記のように、乳剤を混合
して用いることは、階調コントロール、低露光量領域か
ら高露光量領域すべてにわたる粒状性のコントロール、
及び発色現像依存性(時間及び発色現像主薬・亜硫酸ナ
トリウム塩等の現像液内組成依存性、pH(依存性)の
コントロールなどの観点から好ましい。また本発明の乳
剤は特開昭60−143332号、同60−25403
2号に記載されている、粒子間の沃化銀含有率の相対標
準偏差が20%以下であることが特に好ましい。
【0066】次に一般式(I)で示される化合物につい
て以下に説明する。一般式〔I〕で示される化合物が現
像時にDIを放出する反応過程は例えば下記の反応式によ
って表わされる。p=1のときの例を示す。
【0067】
【化9】
【0068】式中、A、L1、a、B、m、L2、nおよび
DIは一般式〔I〕において説明したのと同じ意味を表わ
し、 QDI+ は現像主薬酸化体を意味する。
【0069】一般式〔I〕においてAは詳しくはカプラ
ー残基または酸化還元基を表わす。
【0070】Aで表わされるカプラー残基としては、例
えばイエローカプラー残基(例えばアシルアセトアニリ
ド、マロンジアニリドなどの開鎖ケトメチレン型カプラ
ー残基)、マゼンタカプラー残基(例えば5−ピラゾロ
ン型、ピラゾロトリアゾール型またはイミダゾピラゾー
ル型などのカプラー残基)、シアンカプラー残基(例え
ばフェノール型、ナフトール型、ヨーロッパ公開特許第
249,453 号に記載のイミダゾール型または同304,001 号
に記載のピラゾロピリミジン型などのカプラー残基)お
よび無呈色カプラー残基(例えばインダノン型またはア
セトフェノン型などのカプラー残基)が挙げられる。ま
た、米国特許第4,315,070 号、同4,183,752 号、同4,17
4,969 号、同3,961,959 号、同4,171,223 号または特開
昭52-82423号に記載のヘテロ環型のカプラー残基であっ
てもよい。
【0071】Aが酸化還元基を表わすとき、酸化還元基
とは、現像主薬酸化体によりクロス酸化されうる基であ
り、例えばハイドロキノン類、カテコール類、ピロガロ
ール類、1,4−ナフトハイドロキノン類、1,2−ナ
フトハイドロキノン類、スルホンアミドフェノール類、
ヒドラジド類またはスルホンアミドナフトール類が挙げ
られる。これらの基は具体的には例えば特開昭61-23013
5 号、同62-251746 号、同61-278852 号、米国特許第3,
364,022 号、同3,379,529 号、同3,639,417 号、同4,68
4,604 号またはJ. Org. Chem. , 29 , 588 (1964) に記
載されているものである。
【0072】Aの好ましい例は下記一般式(Cp−
1)、(Cp−2)、(Cp−3)、(Cp−4)、
(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp−7)、(Cp−
8)、(Cp−9)、(Cp−10)または、(Cp−
11)で表わされるカプラー残基であるときである。こ
れらのカプラーはカップリング速度が大きく好ましい。
【0073】
【化10】
【0074】
【化11】
【0075】
【化12】
【0076】上式においてカップリング位より派生して
いる*印は、 −{ (L1) a −(B) m }p −(L2)n −DI の結合位置を表わす。
【0077】上式においてはR51、R52、R53、R54
55、R56、R57、R58、R59、R60、R61、R62
63、R64またはR65が耐拡散基を含む場合、それは炭
素数の総数が8ないし40、好ましくは10ないし30
になるように選択され、それ以外の場合、炭素数の総数
は15以下が好ましい。
【0078】以下にR51〜R65、k、d、eおよびfに
ついて詳しく説明する。以下でR41は脂肪族基、芳香族
基または複素環基を表わし、R42は芳香族基または複素
環基を表わし、R43、R44およびR45は水素原子、脂肪
族基、芳香族基または複素環基を表わす。
【0079】R51はR41と同じ意味を表わす。R52およ
びR53は各々R42と同じ意味を表わす。kは0または1
を表わす。R54はR41と同じ意味の基、
【0080】
【化13】
【0081】を表わす。R55はR41と同じ意味の基を表
わす。R56およびR57は各々R43基と同じ意味の基、R
41S−基、R43O−基、
【0082】
【化14】
【0083】を表わす。R58はR41と同じ意味の基を表
わす。R59はR41と同じ意味の基、
【0084】
【化15】
【0085】を表わす。dは0ないし3を表わす。dが
複数のとき複数個のR59は同じ置換基または異なる置換
基を表わす。またそれぞれのR59が2価基となって連結
し環状構造を形成してもよい。環状構造を形成するとき
の例としては、ピリジン環またはピロール環などがあげ
られる。R60はR41と同じ意味の基を表わす。R61はR
41と同じ意味の基を表わす。R62はR41と同じ意味の
基、R41OCONH−基、R41SO2 NH−基、
【0086】
【化16】
【0087】を表わす。R63はR41と同じ意味の基、
【0088】
【化17】
【0089】R41SO2 −基、R43OCO−基、R43
−SO2 −基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基また
はR43CO−基を表わす。eは0ないし4の整数を表わ
す。複数個のR62またはR63があるとき各々同じものま
たは異なるものを表わす。R64およびR65は各々、
【0090】
【化18】
【0091】R41OCO−基、R41SO2 −基、ニトロ
基またはシアノ基を表わす。Z1 は窒素原子または
【0092】
【化19】
【0093】を表わす。Z2 はイオウ原子または酸素原
子を表わす。fは0または1を表わす。
【0094】上記において脂肪族基とは炭素数1〜3
2、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状また
は環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭
化水素基である。代表的な例としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、(t)−ブチ
ル、(i)−ブチル、(t)−アミル、ヘキシル、シク
ロヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、1,1,
3,3−テトラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキ
サデシル、またはオクタデシルが挙げられる。
【0095】芳香族基とは炭素数6〜20、好ましくは
置換もしくは無置換のフェニル基、または置換もしくは
無置換のナフチル基である。
【0096】複素環基とは炭素数1〜20、好ましくは
1〜7の複素原子として窒素原子、酸素原子もしくはイ
オウ原子から選ばれる、好ましくは3員ないし8員環の
置換もしくは無置換の複素環基である。複素環基の代表
的な例としては2−ピリジル、2−フリル、2−イミダ
ゾリル、1−インドリル、2,4−ジオキソ−1,3−
イミダゾリジン−5−イル、2−ベンゾオキサゾリル、
1,2,4−トリアゾール−3−イルまたは4−ピラゾ
リルが挙げられる。
【0097】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、
【0098】
【化20】
【0099】
【化21】
【0100】R46と同じ意味の基、R46COO−基、R
47OSO2 −基、シアノ基またはニトロ基が挙げられ
る。ここでR46は脂肪族基、芳香族基、または複素環基
を表わし、R47、R48およびR49は各々脂肪族基、芳香
族基、複素環基または水素原子を表わす。脂肪族基、芳
香族基または複素環基の意味は前に定義したのと同じ意
味である。
【0101】次にR51〜R65、k、d、eおよびfの好
ましい範囲について説明する。
【0102】R51は脂肪族基または芳香族基が好まし
い。R52およびR55は芳香族基が好ましい。R53は芳香
族基および複素環基が好ましい。
【0103】一般式(Cp−3)においてR54は、R41
CONH−基、または
【0104】
【化22】
【0105】が好ましい。R56およびR57は脂肪族基、
芳香族基、R41O−基、またはR41S−基が好ましい。
58は脂肪族基または芳香族基が好ましい。一般式(C
p−6)においてR59はクロール原子、脂肪族基または
41CONH−基が好ましい。dは1または2が好まし
い。R60は芳香族基が好ましい。一般式(Cp−7)に
おいてR59はR41CONH−基が好ましい。一般式(C
p−7)においてはdは1が好ましい。R61は脂肪族基
または芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)におい
てeは0または1が好ましい。R62としてはR41OCO
NH−基、R41CONH−基またはR41SO2 NH−基
が好ましく、これらの置換位置はナフトール環の5位が
好ましい。一般式(Cp−9)において、R63としては
41CONH−基、R41SO2 NH−基、
【0106】
【化23】
【0107】ニトロ基またはシアノ基が好ましい。eは
1または2が好ましい。一般式(Cp−10)において
63は、
【0108】
【化24】
【0109】R43OCO−基またはR43CO−基が好ま
しい。eは1または2が好ましい。
【0110】一般式(Cp−11)においてR54は脂肪
族基、芳香族基またはR41CONH−基が好ましい。f
は1が好ましい。
【0111】一般式〔I〕においてL1およびL2で表わさ
れる連結基は例えば、米国特許第4,146,396 号、同4,65
2,516 号または同4,698,297 号に記載のあるヘミアセタ
ールの開裂反応を利用する基、米国特許第4,248,962
号、同4,857,440 号または第4,847,185 号に記載のある
分子内求核反応を利用して開裂反応を起こさせるタイミ
ング基、米国特許第4,409,323 号もしくは同4,421,845
号に記載のある電子移動反応を利用して開裂反応を起こ
させるタイミング基、米国特許第4,546,073 号に記載の
あるイミノケタールの加水分解反応を利用して開裂反応
を起こさせる基、または西独公開特許第2,626,317 号に
記載のあるエステルの加水分解反応を利用して開裂反応
を起こさせる基が挙げられる。L1およびL2はそれに含ま
れるヘテロ原子、好ましくは酸素原子、イオウ原子また
は窒素原子において、各々AまたはA− (L1) a −(B) m
などと結合する。
【0112】L1およびL2で示される基を用いるときには
好ましい基として以下のものが挙げられる。
【0113】(1)ヘミアセタールの開裂反応を利用す
る基 例えば米国特許第4,146,396 号、特開昭60-249,148号お
よび同60-249,149号に記載があり下記一般式で表わされ
る基である。ここで*印は一般式〔I〕で表わされる化
合物のL1もしくはL2の左側の結合手を表わし、**印は
一般式〔I〕で表わされる化合物のL1もしくはL2の右側
の結合手を表わす。
【0114】
【化25】
【0115】式中、Wは酸素原子、イオウ原子または
【0116】
【化26】
【0117】を表わし、R65およびR66は水素原子また
は置換基を表わし、R67は置換基を表わし、tは1また
は2を表わす。tが2のとき2つの
【0118】
【化27】
【0119】は同じものもしくは異なるものを表わす。
65およびR66が置換基を表わすときおよびR67の代表
的な例は各々R69基、R69CO−基、R69SO2 −基、
【0120】
【化28】
【0121】などが挙げられる。ここでR69は脂肪族
基、芳香族基または複素環基を表わし、R70は脂肪族
基、芳香族基、複素環基または水素原子を表わす。
65、R66およびR67の各々は2価基を表わし、連結
し、環状構造を形成する場合も包含される。一般式(T
−1)で表わされる基の具体的例としては以下のような
基が挙げられる。
【0122】
【化29】
【0123】(2)分子内求核置換反応を利用して開裂
反応を起こさせる基 例えば米国特許第4,248,962 号、同4,857,440 号または
第4,847,185 号に記載のあるタイミング基が挙げられ
る。下記一般式で表わすことができる。
【0124】一般式(T−2) *−Nu−Link−E−**
【0125】式中、*印および**印は一般式(T−
1)で説明したのと同じ意味を表わし、Nuは求核基を
表わし、酸素原子またはイオウ原子が求核種の例であ
り、Eは求電子基を表わし、Nuより求核攻撃を受けて
**印との結合を開裂できる基でありLinkはNuと
Eとが分子内求核置換反応することができるように立体
的に関係づける連結基を表わす。一般式(T−2)で表
わされる基の具体例としては例えば以下のものである。
【0126】
【化30】
【0127】(3)共役系に沿った電子移動反応を利用
して開裂反応を起こさせる基 例えば米国特許第4,409,323 号または同4,421,845 号に
記載があり、下記一般式で表わされる基である。
【0128】
【化31】
【0129】式中、*印、**印、W、およびtは(T
−1)について説明したのと同じ意味を表わす。V1
よびV2 は各々窒素原子または、
【0130】
【化32】
【0131】を表わす。ただし、tが複数のとき、複数
個の
【0132】
【化33】
【0133】は同じもの、または異なるものを表わす。
具体的には以下のような基が挙げられる。
【0134】
【化34】
【0135】(4)エステルの加水分解による開裂反応
を利用する基。 例えば西独公開特許第2,626,315 号に記載のある連結基
であり、以下の基が挙げられる。式中*印および**印
は一般式(T−1)について説明したのと同じ意味であ
る。
【0136】
【化35】
【0137】(5)イミノケタールの開裂反応を利用す
る基。 例えば米国特許第4,546,073 号に記載のある連結基であ
り、以下の一般式で表わされる基である。
【0138】
【化36】
【0139】式中、*印、**印およびWは一般式(T
−1)において説明したのと同じ意味であり、R68はR
67と同じ意味を表わす。一般式(T−6)で表わされる
基の具体例としては以下の基が挙げられる。
【0140】
【化37】
【0141】一般式〔I〕においてBで表わされる基は
A− (L1) a より開裂した後、酸化還元基となる基また
はカプラーとなる基であり、それらは前にAについて説
明したのと同じ意味である。Bで表わされる基は現像主
薬酸化体と反応して離脱する基(すなわち、一般式
〔I〕においてBの右側に結合する基)を有する。Bで
示される基は例えば米国特許第4,824,772 号においてB
で表わされる基、米国特許第4,438,193 号においてCOUP
(B) で表わされる基または米国特許第4,618,571 号にお
いてRED で表わされる基が挙げられる。Bはそれに含ま
れるヘテロ原子、好ましくは酸素原子または窒素原子に
おいて A− (L1) a と結合するのが好ましい。
【0142】Bで示される基を用いるときには好ましい
基として以下のものが挙げられる。
【0143】
【化38】
【0144】式中、*印は一般式〔I〕においてBの左
側に結合する位置を表わし、**印は一般式〔1〕にお
いてBの右側に結合する位置を表わす。X1 およびX4
は各々酸素原子または
【0145】
【化39】
【0146】を表わし、X2 およびX3 は各々メチン基
または窒素原子を表わし、bは1ないし3の整数を表わ
す。但しb個のX2 およびb個のX3 の少なくとも1個
は**印で示される結合手を有するメチン基を表わす。
またbが複数のときb個のX2およびb個のX3 は各々
同じものまたは異なるものを表わす。X2 およびX3
置換基を有するメチン基であるとき、それらが連結して
環状構造(例えばベンゼン環もしくはピリジン環)を形
成する場合、およびしない場合を包含する。一般式(B
−1)で示される基は*印の結合において開裂後、Kend
all-Pelz則 (T.H.James 著 "The Theoryof the Photogr
aphic Process " , 4th ed., Macmillan Publishing C
o., Inc. の299 頁記載参照)にあてはまる化合物とな
り、現像主薬酸化体と反応して酸化される。
【0147】(IB−1)で示される基の具体的な例と
しては、例えば以下の基が挙げられる。
【0148】
【化40】
【0149】
【化41】
【0150】
【化42】
【0151】式中、*印および**印は(IB−1)で
説明したのと同じ意味を表わし、R72、R73およびR74
は各々(IB−2)および(IB−3)で示される基
が、*印において開裂後、**印にカップリング離脱基
を有するカプラーとして機能するための基を表わす。d
は0ないし4の整数を表わし、dが複数のとき複数個の
72は同じもの、もしくは異なるものを表わす。またそ
れらが結合して環状構造(例えばベンゼン環)を形成し
てもよい。R72としては、例えばアシルアミノ基、アル
キル基またはハロゲン原子が挙げられ、R74としてはア
シルアミノ基、アルキル基、アニリノ基、アミノ基また
はアルコキシ基が挙げられ、R73としてはフェニル基、
またはアルキル基が挙げられる。
【0152】(IB−2)および(IB−3)で示され
る基の具体的な例としては、例えば以下のものが挙げら
れる。
【0153】
【化43】
【0154】
【化44】
【0155】
【化45】
【0156】式中、*印および**印は(IB−1)で
説明したのと同じ意味を表わし、R75、R76およびR77
は各々置換基を表わし、R77およびR76が連結して含窒
素複素環を形成するとき、またはR77とR75が連結して
含窒素複素環を形成するときの2つの場合を包含する。
(IB−4)で示される基は*印において開裂後、**
印にカップリング離脱基を有するカプラーとなる。
【0157】(IB−4)で示される基の具体的な例と
しては例えば以下のものが挙げられる。
【0158】
【化46】
【0159】
【化47】
【0160】一般式〔I〕においてDIで示される基は、
例えば、テトラゾリルチオ基、チアジアゾリルチオ基、
オキサジアゾリルチオ基、トリアゾリルチオ基、ベンズ
イミダゾリルチオ基、ベンズチアゾリルチオ基、テトラ
ゾリルセレノ基、ベンズオキサゾリルチオ基、ベンゾト
リアゾリル基、トリアゾリル 基、またはベンゾイミダ
ゾリル基が挙げられる。これらの基は例えば米国特許第
3,227,554 号、同3,384,657 号、同3,615,506 号、同3,
617,291 号、同3,733,201 号、同3,933,500 号、同3,95
8,993 号、同3,961,959 号、同4,149,886 号、同4,259,
437 号、同4,095,984 号、同4,477,563 号、同4,782,01
2 号、ヨーロッパ公開特許第348,139A号、同354,532A号
または英国特許第1,450,479 号に記載されているもので
ある。
【0161】DIで示される基の具体例としては、例えば
以下のものが挙げられる。下記で*印は一般式〔I〕の
DIで示される基の左側に結合する位置を表わす。
【0162】
【化48】
【0163】
【化49】
【0164】
【化50】
【0165】次に一般式〔I〕で示される化合物につい
て好ましい範囲を説明する。
【0166】式中、pは0または1が好ましい。一般式
〔I〕で示される化合物は耐拡散型である場合が好まし
く、特に好ましくは耐拡散基はA,L1またはBに含まれ
る場合である。
【0167】一般式〔I〕において特に好ましい化合物
はAがカプラー残基を表わすときである。
【0168】一般式〔I〕において特に好ましい化合物
はa=1,m=0,p=1かつn=0のとき、a=0,
m=1,p=1かつn=0のとき、またはa=1,m=
0,p=1かつn=1のときである。これらの化合物は
重層効果による色再現性およびエッジ効果による鮮鋭度
において特に優れる。
【0169】一般式〔I〕で示される化合物の例および
合成法については一般式〔I〕について、A,L1,B,
L2,およびDIについて説明のため引用した公知の特許も
しくは文献、特開昭63-37346号および同61-156127 号に
よって示されている。
【0170】(化合物例)
【0171】
【化51】
【0172】
【化52】
【0173】
【化53】
【0174】
【化54】
【0175】
【化55】
【0176】
【化56】
【0177】
【化57】
【0178】
【化58】
【0179】
【化59】
【0180】
【化60】
【0181】
【化61】
【0182】
【化62】
【0183】
【化63】
【0184】
【化64】
【0185】
【化65】
【0186】本発明のDIR化合物として、(3)、
(4)、(5)、(6)、(12)、(19)、(2
2)、(27)、(33)、(37)が好ましい。本発
明のDIR化合物は、同一層に2種以上併用することが
できるし、1種を2層以上の層に使用することもでき
る。また、本発明のDIR化合物は、後述する種々の公
知の分散方法を適用して感光材料中に導入できる。更
に、後述する種々のカプラーや添加剤とも混合もしくは
共存させて感光材料中に導入し使用することができる。
本発明のDIR化合物の添加量は、添加するハロゲン化
銀乳剤層中の銀1モル当たり2×10-5〜5×10-1
ルが好ましく、より好ましくは1×10-4〜1×10-1
モルである。
【0187】次に本発明の一般式(A)で表される化合
物について詳細に説明する。一般式(A)中、Qa1は好
ましくは炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及び
セレン原子の少なくとも一種の原子から構成される5又
は6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
わす。尚、この複素環は炭素芳香環または複素芳香環で
縮合していてもよい。複素環としては例えばテトラゾー
ル環、トリアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾー
ル環、オキサジアゾール環、セレナジアゾール環、オキ
サゾール環、チアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベ
ンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、ピリミジン
環、トリアザインデン環、テトラアザインデン環、ペン
タアザインデン環等があげられる。Ra1はカルボン酸ま
たはその塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩、カルシウム塩)、スルホン酸またはその塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、
マグネシウム塩、カルシウム塩)、ホスホン酸またはそ
の塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩)、置換もしくは無置換のアミノ基(例えば無置換ア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルアミ
ノ、ビスメトキシエチルアミノ)、置換もしくは無置換
のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、ト
リエチルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウ
ム)を表わす。La1は単結合、二価の脂肪族基、二価の
芳香族炭化水素基、二価の複素環基又はこれらの組合せ
た連結基を表わす。La1は好ましくは炭素数1〜10の
アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソプロピレン、2−ヒドロキシプロピ
レン、ヘキシレン、オクチレン)、炭素数2〜10のア
ルケニレン基(例えばビニレン、プロペニレン、ブテニ
レン)、炭素数7〜12のアラルキレン基(例えばフェ
ネチレン)、炭素数6〜12のアリーレン基(例えばフ
ェニレン、2−クロロフェニレン、3−メトキシフェニ
レン、ナフチレン)、炭素数1〜10の複素環基(例え
ばピリジル、チエニル、フリル、トリアゾリル、イミダ
ゾリル)の二価のもの、単結合およびこれらの基を任意
に組合せた基であってもよいし、−CO−、−SO
2 −、−NR202−、−O−または−S−を任意に組合
せたものでもよい。ここでR202 は水素原子、炭素数1
〜6のアルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ヘ
キシル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベン
ジル、フェネチル)、炭素数6〜10のアリール基(例
えばフェニル、4−メチルフェニル)を表わす。
【0188】Ma1は水素原子またはカチオン(例えば、
ナトリウム原子、カリウム原子のようなアルカリ金属原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子のようなアルカ
リ土類金属原子、アンモニウム基、トリエチルアンモニ
ウム基のようなアンモニウム基)を表わす。また一般式
(A)で表わされる複素環およびRa1はニトロ基、ハロ
ゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、メルカプト
基、シアノ基、それぞれ置換もしくは無置換のアルキル
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル、
シアノエチル)、アリール基(例えばフェニル、4−メ
タンスルホンアミドフェニル、4−メチルフェニル、
3,4−ジクロルフェニル、ナフチル)、アルケニル基
(例えばアリル)、アラルキル基(例えばベンジル、4
−メチルベンジル、フェネチル)、スルホニル基(例え
ばメタンスルホニル、エタンスルホニル、p−トルエン
スルホニル)、カルバモイル基(例えば無置換カルバモ
イル、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、
スルファモイル基(例えば無置換スルファモイル、メチ
ルスルファモイル、フェニルスルファモイル)、カルボ
ンアミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミド)、ス
ルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド)、ア
シルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキ
シ)、スルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオ
キシ)、ウレイド基(例えば無置換ウレイド、メチルウ
レイド、エチルウレイド、フェニルウレイド)、アシル
基(例えばアセチル、ベンゾイル)、オキシカルボニル
基(例えばメチキシカルボニル、フェノキシカルボニ
ル)、オキシカルボニルアミノ基(例えばメトキシカル
ボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、2−エチ
ルヘキシルオキシカルボニルアミノ)、ヒドロキシル基
などで置換されていてもよい。
【0189】qは1〜3の整数を表わすが、qが2また
は3を表わすときは各々のRa1は同じであっても異って
いてもよい。一般式(A)中、好ましくはQa1はテトラ
ゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジ
アゾール環、トリアザインデン環、テトラアザインデン
環、ペンタアザインデン環を表わし、Ra1はカルボン酸
またはその塩、スルホン酸またはその塩から選ばれる基
の1つまたは2つで置換された炭素数1〜6のアルキル
基を表わし、qは1または2を表わす。一般式(A)で
表わされる化合物の中で、より好ましい化合物としては
一般式(A−1)で表わされる化合物があげられる。 一般式(A−1)
【0190】
【化66】
【0191】式中、Ma1及びRa1は前記一般式(A)の
それぞれと同義である。T及びUはC−Ra2またはNを
表わし、Ra2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基又はRa1を表わす。ただしRa2がRa1
表わすときは一般式(A)のRa1と同じであっても異っ
ていてもよい。次に一般式(A−1)について詳細に説
明する。T及びUはC−Ra2またはNを表わし、Ra2
水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子)、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルキル基(例えばメ
チル、エチル、メトキシエチル、n−ブチル、2−エチ
ルヘキシル)、アルケニル基(例えばアリル)、アラル
キル基(例えば、ベンジル、4−メチルベンジル、フェ
ネチル、4−メトキシベンジル)、アリール基(例え
ば、フェニル、ナフチル、4−メタンスルホンアミドフ
ェニル、4−メチルフェニル)、カルボンアミド基(例
えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メトキシプ
ロピオニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタ
ンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トル
エンスルホンアミド)、ウレイド基(例えば、無置換の
ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド)、また
はRa1を表わす。ただしRa2がRa1を表わすときは、一
般式(A)のRa1と同じであっても異っていてもよい。
一般式(A−1)中、好ましくはT=U=Nであり、R
a1はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩
から選ばれる基の1つまたは2つで置換された炭素数1
〜4のアルキル基を表わす。以下に本発明の一般式
(A)の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0192】
【化67】
【0193】
【化68】
【0194】本発明で用いられる一般式(A)の化合物
は、ベリヒテ・デア・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲ
ゼルシャフト(Berichte der Deutschen Chemischen Ge
sellschaft) 28、77(1895)、特開昭60−6
1749号、同60−147735号、ベリヒテ・デア
・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲゼルシャフト(Beri
chte der Deutschen Chemischen Gesellschaft) 22、
568(1889)、同29、2483(1896)、
ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Che
m.Soc.)1932、1806、ジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.So
c.) 71、4000(1949)、アドバンシイズ・イ
ン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in H
eterocyclic Chemistry)9、165(1968)、オー
ガニック・シンセシス(Organic Synthesis)IV、569
(1963)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.) 45、23
90(1923)、ヘミシェ・ベリヒテ(Chemische Be
richte) 9、465(1876)に記載されている方法
に準じて合成できる。
【0195】次に一般式(B)について詳細に説明す
る。一般式(B)中、Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸
素原子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5
または6員のメソイオン環を表わし、Xb1 -は−O-
−S- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳
香族炭化水素基、または複素環基を表わす。本発明の一
般式(B)で表わされるメソイオン化合物とはW.Bake
r とW.D.Ollis がクオータリー・レビュー(Ouart.R
ev.)11、15(1957)、アドバンシイズ・イン・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in Heter
ocyclic Chemistry)19、1(1976)で定義してい
る化合物群であり「5または6員の複素環状化合物で、
一つの共有結合構造式または極性構造式では満足に表示
することができず、また環を構成するすべての原子に関
連したπ電子の六偶子を有する化合物で環は部分的正電
荷を帯び、環外原子または原子団上の等しい負電荷とつ
り合いをたもっている」ものを表わす。Qb1で表わされ
るメソイオン環としては、イミダゾリウム環、ピラゾリ
ウム環、オキサゾリウム環、チアゾリウム環、トリアゾ
リウム環、テトラゾリウム環、チアジアゾリウム環、オ
キサジアゾリウム環、チアトリアゾリウム環、オキサト
リアゾリウム環などがあげられる。
【0196】Rb1は置換もしくは無置換の脂肪族基(例
えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ
プロピル、n−オクチル、カルボキシメチル、ジメチル
アミノエチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキ
シル、シクロペンチル、プロペニル、2−メチルプロペ
ニル、プロパルギル、ブチニル、1−メチルプロパルギ
ル、ベンジル、4−メトキシベンジル)、置換もしくは
無置換の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル、4−メ
チルフェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシカ
ルボニルフェニル)、置換又は無置換の複素環基(例え
ばピリジル、イミダゾリル、モルホリノ、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チエニル)を表わす。また、Mで表
わされるメソイオン環は一般式(A)で説明した置換基
で置換されていてもよい。さらに一般式(B)で表わさ
れる化合物は、塩(例えば酢酸塩、硝酸塩、サリチル酸
塩、塩酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩)を形成してもよ
い。一般式(B)中好ましくはXb1 -は−S- を表わ
す。本発明で用いられる一般式(B)のメソイオン化合
物の中でより好ましくは以下の一般式(B−1)があげ
られる。 一般式(B−1)
【0197】
【化69】
【0198】式中、Xb2はNまたはC−Rb3を表わし、
b1はO、S、NまたはN−Rb4を表わし、Zb1はN、
N−Rb5またはC−Rb6を表わす。Rb2、Rb3、Rb4
b5およびRb6は脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アシル基またはカルバモ
イル基を表わす。ただし、Rb3およびRb6は水素原子で
あってもよい。また、Rb2とRb3、Rb2とRb5、Rb2
b6、Rb4とRb5およびRb4とRb6は環を形成してもよ
い。上記一般式(B−1)で示される化合物について詳
細に説明する。Rb2、Rb3、Rb4、Rb5およびRb6の脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、アシル基及びカルバモイル基は置換されていて
もよい。一般式(B−1)中好ましくはXb2はN、C−
b3を表わし、Yb1はN−Rb4またはS、Oを表わし、
b1はNまたはC−Rb6を表わし、Rb2、Rb3またはR
b6は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無
置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル
基または置換もしくは無置換の複素環基を表わす。ただ
しRb3およびRb6は、水素原子であってもよい。R
b4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは
無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニ
ル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無
置換のアミノ基が好ましい。一般式(B−1)中、より
好ましくはXb2はNを表わし、Yb1はN−Rb4を表わ
し、Zb1はC−Rb6を表わす。Rb2およびRb4は炭素数
1〜6、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を表
わし、Rb6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を、より好ましくは水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を表わす。ただしRb2、Rb4およびRb6のうち少
なくとも1つのアルキル基は少なくとも1つのカルボン
酸基、スルホン酸基、アミノ基、ホスホノ基で置換され
ているものがより好ましく、特にカルボン酸基、スルホ
ン酸基で置換されているものが好ましい。
【0199】また、一般式(B−1)の類似化合物とし
て以下の一般式(B−2)が挙げられる。 一般式(B−2)
【0200】
【化70】
【0201】式中、Xb2、Yb1、Zb1は前記一般式(B
−1)と全く同様である。以下に本発明の一般式(B)
の化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0202】
【化71】
【0203】
【化72】
【0204】
【化73】
【0205】
【化74】
【0206】
【化75】
【0207】
【化76】
【0208】本発明の前記一般式(B)で表わされる化
合物は、特開平1−201659号、同4−14375
5号等に記載の方法で合成できる。次に一般式(C)に
ついて詳細に説明する。LC1及びLC3は置換もしくは無
置換の炭素数1〜10の脂肪族基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カルボキシ
エチル、ベンジル、フェネチル、ビニル、プロペニル、
1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜
12の芳香族基(例えば、フェニル、4−メチルフェニ
ル、3−メトキシフェニル)、または置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル)を表わし、LC2は置換
もしくは無置換の炭素数1〜12の二価の脂肪族基(例
えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエ
チレン、1−ヒドロキシトリメチレン、1,2−キシリ
レン)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12の二価の
芳香族基(例えば、フェニレン、ナフチレン)、置換も
しくは無置換の炭素数1〜10の二価の複素環連結基
(例えば
【0209】
【化77】
【0210】AC1及びBC1は−S−、−O−、−NR
C20 −、−CO−、−CS−、−SO2 −またはそれら
を任意に組合せた基を表わし、任意に組合せた基として
は例えば−CONRC21 −、−NRC22 CO−、−NR
C23 CONRC24 −、−COO−、−OCO−、−SO
2 NRC25 −、−NRC26 SO2 −、−NRC27 CON
C28 −等があげられる。rは1〜10の整数を表わ
す。ただし、LC1及びLC3の少なくとも1つは−SO3
C1、−PO3 C2C3、−NRC1(RC2)(塩酸塩、
酢酸塩などの塩の形でもよく、例えば無置換アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−ヒドロ
キシエチルアミノ、N−エチル−N−カルボキシエチル
アミノ)、−N+ C3(RC4)(RC5)・XC1 -(例え
ば、トリメチルアンモニオクロリド)、−SO2 NRC6
(RC7)(例えば、無置換スルファモイル、ジメチルス
ルファモイル)、−NRC8SO2 C9(例えば、メタン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、−CON
C10(RC11 )(例えば、無置換カルバモイル、N−
メチルカルバモイル、N,N−ビス(ヒドロキシエチ
ル)カルバモイル)、−NRC12 CORC13 (例えば、
ホルムアミド、アセトアミド、4−メチルベンゾイルア
ミノ)、−SO2 14(例えば、メタンスルホニル、4
−クロルフェニルスルホニル)、−PO(−NR
C15 (RC16 2 (例えば、無置換ホスホンアミド、テ
トラメチルホスホンアミド)、−NRC17 CONRC18
(RC19 )(例えば、無置換ウレイド、N,N−ジメチ
ルウレイド)、複素環基(例えば、ピリジル、イミダゾ
リル、チエニル、テトラヒドロフラニル)−COOMC4
で置換されているものとする。
【0211】MC1、MC2、MC3及びMC4は水素原子また
は対カチオン(例えば、ナトリウム原子、カリウム原子
のようなアルカリ金属原子、マグネシウム原子、カルシ
ウム原子のようなアルカリ土類金属原子、アンモニウ
ム、トリエチルアンモニウムのようなアンモニウム基)
を表わす。RC1〜RC28 は水素原子、置換もしくは無置
換の炭素数1〜12の脂肪族基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、ベンジル、フ
ェネチル、ビニル、プロペニル、1−メチルビニル)、
置換もしくは無置換の炭素数6〜12の芳香族基(例え
ば、フェニル、4−メチルフェニル、3−メトキシフェ
ニル)を表わし、X- は対アニオン(例えば、塩素イオ
ン、臭素イオンのようなハロゲンイオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオ
ン)を表わす。LC1、LC2、LC3、RC1〜RC28 の各基
が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数1〜
4の低級アルキル基(例えばメチル、エチル)、炭素数
6〜10のアリール基(例えば、フェニル、4−メチル
フェニル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベ
ンジル)、炭素数2〜4のアルケニル基(例えば、プロ
ペニル)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子)、シアノ基、ニトロ基、カルボン酸基
(塩の形でもよい)、ヒドロキシ基等があげられる。
尚、rが2以上の時は、AC1及びLC2は先にあげた基の
任意の組合せでよい。また、AC1、BC1の少なくとも1
つは−S−を表わす。
【0212】一般式(C)中好ましくはLC1及びLC3
少なくとも一方は−SO3 C1、−PO3 C2C3、−
NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(RC5)・
C1 -、複素環基−COOMC4で置換された炭素数1〜
6のアルキル基を表わし、LC2は炭素数1〜6のアルキ
レン基を表わす。AC1及びBC1は−S−、−O−または
−NRC20 −を表わし、RC1、RC2、RC3、RC4、RC5
及びRC20 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、rは1〜6の整数を表わす。一般式(C)
中、より好ましくはLC1及びLC3は−SO3 C1、−P
3 C2C3、−COOMC4で置換された炭素数1〜4
のアルキル基であり、AC1及びBC1は−S−を表わし、
rは1〜3の整数を表わす。以下に本発明の一般式
(C)の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0213】
【化78】
【0214】
【化79】
【0215】本発明の前記一般式(C)で表わされる化
合物は、特開平2−44355号、欧州特許公開458
277号等に記載の方法で合成できる。次に一般式
(D)について詳細に説明する。一般式(D)中、
d 、Yd 、Rd1、Rd2、Rd3、Rd4、Rd5、Rd6及び
d7で表される脂肪族基、芳香族基及び複素環基として
はそれぞれ以下の例があげられる。すなわち、置換もし
くは無置換の炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カ
ルボキシエチル、スルホエチル、アミノエチル、ジメチ
ルアミノエチル、ホスホノプロピル、カルボキシメチ
ル、ヒドロキシエチル)、置換もしくは無置換の炭素数
2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル、プロペニ
ル、1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数
7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、3−カルボキシフェニルメチル、4−スルホフェニ
ルエチル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12のア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、4−カルボキ
シフェニル、3−スルホフェニル)、置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリ
ル、ピリミジニル、キノリル、ピペリジル、ピロリジル
のような5ないし6員環が好ましい)を表す。
【0216】また、このアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基及び複素環基は置換されていて
もよい。置換基として例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基等が挙げられる。これらの基はさらに置
換されていてもよい。置換基が2つ以上あるときは同じ
であっても異なっていてもよい。一般式(D)におい
て、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。Xd とYd とで形成される環としては、
例えば4−イミダゾリン−2−チオン環、イミダゾリジ
ン−2−チオン環、チアゾリン−2−チオン環、4−チ
アゾリジン−2−チオン環、4−オキサゾリン−2−チ
オン環、オキサゾリジン−2−チオン環、ピロリジン−
2−チオン環、またはそれぞれのベンゾ縮環体が挙げら
れる。
【0217】ただし、一般式(D)においてXd 及びY
d のうち少なくとも一つはカルボン酸もしくはその塩
(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、スルホ
ン酸もしくはその塩(例えば、アルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩)、ホスホン酸もしくはその塩(例えば、アル
カリ金属塩、アンモニウム塩)、アミノ基(例えば、無
置換アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、ジメチル
アミノの塩酸塩)またはアンモニウム(例えば、トリメ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム)、
水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
一般式(D)中、Rd6及びRd7で表されるカチオンは、
水素原子、アルカリ金属、アンモニウム等を表す。一般
式(D)中、好ましくは本発明においてXd 及びY
d は、好ましくはカルボン酸またはその塩、スルホン酸
またはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム基、水酸基から選ばれる基の少なくと
も一つまたは二つで置換された炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数1〜10の複素環基、炭素数0〜10の−
N(Rd1) Rd2、炭素数0〜10の−N(Rd3) N(R
d4) Rd5、炭素数0〜10の−ORd6を表す。Rd1、R
d2、Rd3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基
を表す。一般式(D)中、より好ましくはXd 及びYd
はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩か
ら選ばれる基の少なくとも一つまたは二つで置換された
炭素数1〜6のアルキル基、炭素数0〜6の−N
(Rd1) Rd2、炭素数0〜6の−N(Rd3) N(Rd4)
d5、炭素数0〜6の−ORd6を表す。Rd1、Rd2、R
d3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基を表
す。以下に本発明の一般式(D)の化合物の具体例を示
すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0218】
【化80】
【0219】
【化81】
【0220】
【化82】
【0221】
【化83】
【0222】本発明の一般式(D)で表される化合物は
公知の方法、例えばジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.)24,470
−473(1959)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイ
クリック・ケミストリー(J.Heterocycl.
Chem.)4,605−609(1967)、「薬
誌」82,36−45(1962)、特公昭39−26
203号、特開昭63−229449号、OLS−2,
043,944号を参考にして合成できる。
【0223】以下に、一般式(E)について詳細に説明
する。一般式(E)において、Re1、Re2、Re3および
e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケ
ニル基を表わす。アルキル基としては、ヒドロキシ基、
カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、ニトロ基等の置
換基を有するものであってもよく、炭素数は1〜5であ
ることが好ましく、特に1〜2であることが好ましい。
【0224】アルケニル基としては、上記の置換基を有
するものであってもよく、炭素数は2〜5であることが
好ましく、特に2〜3であることが好ましい。
【0225】上記の中でも、本発明においては、Re1
e4が水素原子または炭素数1〜2の置換もしくは無置
換のアルキル基であることが好ましく、特にRe1が置換
アルキル基であることが好ましい。置換基としては、ヒ
ドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基が好ましく、カ
ルボキシル基、スルホ基が特に好ましい。以下に、一般
式(E)で表わされる化合物の具体例を挙げるが、これ
らに限定されるわけではない。
【0226】(E−1) イミダゾール (E−2) 1−メチルイミダゾール (E−3) 2−メチルイミダゾール (E−4) 4−メチルイミダゾール (E−5) 4−ヒドロキシメチルイミダゾール (E−6) 1−エチルイミダゾール (E−7) 1−ビニルイミダゾール (E−8) 4−アミノメチルイミダゾール (E−9) 2,4−ジメチルイミダゾール (E−10) 2,4,5−トリメチルイミダゾール (E−11) 2−アミノエチルイミダゾール (E−12) 2−ニトロエチルイミダゾール
【0227】(E−13) 1−カルボキシメチル−2−
メチル−イミダゾール (E−14) 1−カルボキシメチル−2,4−ジメチル
−イミダゾール (E−15) 1−カルボキシエチル−2−メチル−4−
β−ヒドロキシエチル−イミダゾール (E−16) 1−スルホエチル−2−メチル−イミダゾ
ール (E−17) 1−スルホエチル−2,4−ジメチル−イ
ミダゾール (E−18) 1−スルホメチル−4,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−19) 1−スルホメチル−2,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−20) 1−スルホエチル−イミダゾール
【0228】本発明のハロゲン化銀溶剤の中でも、チオ
硫酸ナトリウム、メタンチオスルフォン酸ナトリウム、
A−1、A−2、A−3、A−4、A−9、A−10、
B−3、B−8、B−9、B−11、B−12、D−
2、D−3が好ましく、特にA−1、A−2、A−3、
A−4、B−3、B−8、B−9、B−11、B−12
が好ましい。
【0229】本発明のハロゲン化銀溶剤の添加量は、発
色現像液1リットル当たり0.1〜50ミリモルが好ま
しく、0.1〜10ミリモルがより好ましく、0.5〜
5.0ミリモルが最も好ましい。0.1ミリモル/リッ
トル未満であると本発明の効果が非常に小さくなり、5
0ミリモルを越えると未露光部のカブリ濃度が著しく増
大する。また、本発明のハロゲン化銀溶剤は、目的に応
じて2種以上併用することもできる。
【0230】以下に本発明の発色現像処理について説明
する。本発明の発色現像処理の発色現像時間は、25秒
以上90秒以下であり、好ましくは、35秒以上75秒
以下、最も好ましくは45秒以上65秒以下である。
【0231】本発明の発色現像時間は、クロスオーバー
時間(発色現像液を出て、次の工程の処理液に入るまで
の時間)を含む時間であり、クロスオーバー時間は短か
い程好ましいが処理機器の性能上2秒以上10秒以下が
好ましく、3秒以上7秒以下がより好ましい。
【0232】該発色現像時間は、処理液中の現像主薬の
種類及び濃度、ハロゲンイオン(特Br)濃度、処理液
の温度、pH等によって変更することができる。
【0233】本発明の発色現像処理の現像主薬は、p−
フェニレンジアミン誘導体であり、好ましい代表例を以
下に示す。 (DA−1) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (DA−2) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン (DA−3) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリン (DA−4) 2−メチル−N,N−ジエチル−p−フ
ェニレンジアミン (DA−5) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アミノ〕アニリン (DA−6) 2−メトキシ−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (DA−7) 4−アミノ−3−メトキシ−N,N−ビ
ス(3−ヒドロキシプロピル)アニリン (DA−8) 4−アミノ−3−イソプロピオキシ−
N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アニリン (DA−9) 1−(β−ヒドロキシエチル)−5−ア
ミノ−6−メチル−インドリン (DA−10) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
(3,4−ジヒドロキシブチル)−2,2,4,7−テ
トラメチル−6−アミノ−キノリン (DA−11) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
(β−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−6
−アミノ−7−メチル−キノリン
【0234】本発明の発色現像処理において、DA−
1、DA−2、DA−3、DA−6、DA−7、DA−
8、DA−10、DA−11が特に好ましく、DA−
1、DA−2、DA−3がより好ましく、DA−1が最
も好ましい。
【0235】現像主薬の濃度は、処理液1リットル当た
り、25ミリモル以上80ミリモル以下であり、好まし
くは25ミリモル以上60ミリモル以下、より好ましく
は27ミリモル以上50ミリモル以下、特に好ましくは
30ミリモル以上45ミリモル以下である。該現像主薬
濃度範囲内において、上記現像主薬を2種以上組み合わ
せて用いることもできる。
【0236】本発明の発色現像処理において臭化物イオ
ン(Br- )はカブリ防止剤として特に重要であり、B
- 濃度は、処理液1リットル当たり、13ミリモル以
上60ミリモル以下、好ましくは15ミリモル以上42
ミリモル以下であり、特に好ましくは16ミリモル以上
35ミリモル以下である。
【0237】Br- 以外のハロゲンイオンとしてI-
るいはCl- を必要に応じて含有することもできる。
【0238】発色現像液の温度は40℃以上60℃以下
であり、好ましくは42℃以上55℃以下であり、特に
好ましくは43℃以上50℃以下である。発色現像液の
pHは、9.9以上11.0以下であり、好ましくは1
0.0以上10.5以下である。
【0239】本発明の発色現像液には、前記芳香族第一
級アミンカラー現像主薬を直接保恒する化合物として、
特開昭63−5341号、同63−106655号ある
いは特開平4−144446号に記載の各種ヒドロキシ
ルアミン類、特開昭63−43138号に記載のヒドロ
キサム酸類、同63−146041号に記載のヒドラジ
ン類やヒドラジド類、同63−44657および同63
−58443号に記載のフエノール類、同63−446
56号に記載のα−ヒドロキシケトン類やα−アミノケ
トン類、同63−36244号記載の各種糖類などを含
有することができる。また、上記化合物と併用して、特
開昭63−4235号、同63−24254号、同63
−21647号、同63−146040号、同63−2
7841号および同63−25654号等に記載のモノ
アミン類、同63−30845号、同63−14640
号、同63−43139号等に記載のジアミン類、同6
3−21647号、同63−26655号および同63
−44655号に記載のポリアミン類、同63−535
51号に記載のニトロキシラジカル類、同63−431
40号及び同63−53549号に記載のアルコール
類、同63−56654号に記載のオキシム類および同
63−239447号に記載の3級アミン類を使用する
ことができる。その他保恒剤として、特開昭57−44
148号および同57−53749号に記載の各種金属
類、同59−180588号に記載のサリチル酸類、同
54−3582号に記載のアルカノールアミン類、同5
6−94349号に記載のポリエチレンイミン類、米国
特許第3,746,544号に記載の芳香族ポリヒドロ
キシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特に好ま
しい保恒剤としては、特開平3−144446号の一般
式(I)で表されるヒドロキシルアミン類であり、中で
もスルホ基やカルボキシ基を有する化合物が好ましい。
最も好ましい例として、N,N−ビス(スルホナートエ
チル)ヒドロキシルアミン、モノスルホナートエチルヒ
ドロキシルアミンがあげられる。
【0240】その他本発明の発色現像液には、上記特開
平3−144446号公報に記載の各種添加剤を使用で
きる。例えば、pHを保持するための緩衝剤としては同
公報(9)頁右上欄6行〜左下欄1行目の炭酸類、リン
酸類、ホウ酸類、ヒドロキシ安息香酸類などが挙げられ
る。キレート剤としては同頁左下欄2行〜右下欄18行
目の各種アミノポリカルボン酸類、ホスホン酸類、スル
ホン酸類で好ましくはエチレンジアミン四酢酸、トリエ
チレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノプロパノー
ル四酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸、4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジス
ルホン酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジア
ミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホス
ホン酸)、カテコール−3,5−ジスルホン酸が良い。
現像促進剤としては同公報(9)頁左下欄19行目から
同公報(10)頁右上欄7行目に記載の各種添加剤が挙
げられる。カブリ防止剤としては同公報(10)頁右上
欄8行〜左下欄5行目に記載のハロゲン化イオン、有機
カブリ防止剤が挙げられる。また、必要に応じてアルキ
ルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン
酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加しても
よい。
【0241】また本発明の発色現像液を用いて自動現像
機で処理を行う際、発色現像液が空気と接触する面積
(開口面積)はできるだけ小さい方が好ましい。例え
ば、開口面積(cm2)を現像液の体積(cm3)で割った値を
開口率とすると、開口率は0.01cm-1以下が好ましく、0.
005 cm-1以下がより好ましい。発色現像液は再生して使
用することができる。発色現像液の再生とは、使用済み
の発色現像液をアニオン交換樹脂や電気透析を行った
り、あるいは再生剤と呼ばれる処理薬品を加えることに
より発色現像液の活性を上げ、再び発色現像液として使
用することである。この場合、再生率(補充液中のオー
バーフロー液の割合)は、50%以上が好ましく、特に
70%以上が好ましい。発色現像液再生を用いた処理と
しては、発色現像液のオーバーフロー液を再生後、補充
液とする。発色現像液の再生の方法としては、アニオン
交換樹脂を用いるの好ましい。特に好ましいアニオン交
換樹脂の組成及び樹脂の再生方法に関しては、三菱化成
工業(株)発行のダイアイオン・マニュアル(I)(1
986年第14版)に記載のものをあげることができ
る。また、アニオン交換樹脂のなかでは特開平2−95
2号や特開平1−281152号に記載された組成の樹
脂が好ましい。
【0242】発色現像液の補充タンクや処理槽中の処理
液は高沸点有機溶剤などの液剤でシールドし、空気との
接触面積を減少させることが好ましい。この液体シール
ド剤としては流動パラフィンが最も好ましい。また、補
充液に用いるのが特に好ましい。また、補充量は感材1
平方メートル当たり、30〜800ml好ましくは50〜
500ml程度である。
【0243】本発明において、感光材料は発色現像処理
した後、脱銀処理される。脱銀処理としては、具体的に
次のものが挙げられる。 漂白−定着 漂白−水洗−定着 漂白−漂白定着 漂白−水洗−漂白定着 漂白−漂白定着−定着 漂白定着
【0244】漂白能を有する処理液に用いられる漂白剤
としては、アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体、過硫酸
塩、臭素酸塩、過酸化水素、及び赤血塩等が用いられる
が、アミノポリカルボン酸(III) 錯体を最も好ましく用
いることができる。本発明で使用される第二鉄錯塩は、
予め錯形成された鉄錯塩として添加して溶解してもよ
く、また、錯形成化合物と第二鉄塩(例えば、硫酸第二
鉄、塩化第二鉄、臭化第二鉄、硝酸鉄(III) 、硫酸鉄(I
II) アンモニウムなど)とを共存させて漂白能を有する
液中で錯塩を形成させてもよい。錯形成化合物は、第二
鉄イオンとの錯形成に必要とする量よりもやや過剰にし
てもよく、過剰に添加するときには通常0.01〜10
%の範囲で過剰にすることが好ましい。
【0245】なお、本発明において、漂白能を有する液
中の第二鉄錯塩を形成する化合物としては、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)、1,3−プロパンジアミン
四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五
酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ
二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセトアミ
ド)イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、N−(2−カルボ
キシエチル)イミノ二酢酸、N−(2−カルボキシメチ
ル)イミノジプロピオン酸、β−アラニンジ酢酸、1,
4−ジアミノブタン四酢酸、グリコールエーテルジアミ
ン四酢酸、N−(2−カルボキシフェニル)イミノジ酢
酸、エチレンジアミン−N−(2−カルボキシフェニ
ル)−N,N’,N’−三酢酸、エチレンジアミン−
N,N’−ジコハク酸、1,3−ジアミノプロパン−
N,N’−ジコハク酸、エチレンジアミン−N,N’−
ジマロン酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N’−ジ
マロン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるも
のではない。
【0246】漂白能を有する処理液における第二鉄錯塩
の濃度としては、0.005〜1.0モル/リットルの
範囲が適当であり、0.01〜0.50モル/リットル
の範囲が好ましく、より好ましくは、0.02〜0.3
0モル/リットルの範囲である。また漂白能を有する処
理液の補充液中の第2鉄錯塩の濃度としては、好ましく
は、0.005〜2モル/リットル、より好ましくは
0.01〜1.0モル/リットルである。
【0247】漂白能を有する浴またはこれらの前浴に
は、漂白促進剤として種々の化合物を用いることができ
る。例えば、米国特許第3,893,858号明細書、
ドイツ特許第1,290,812号明細書、特開昭53
−95630号公報、リサーチディスクロージャー第1
7129号(1978年7月号)に記載のメルカプト基
またはジスルフィド結合を有する化合物や、特公昭45
−8506号、特開昭52−20832号、同53−3
2735号、米国特許3,706,561号等に記載の
チオ尿素系化合物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロ
ゲン化物が漂白力に優れる点で好ましい。
【0248】その他、本発明に適用されうる漂白能を有
する浴には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナト
リウム、臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩
化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)また
は沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン
化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナ
トリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、マロン酸、コハク
酸、グルタール酸などのpH緩衝能を有する1種類以上
の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属またはア
ンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニジンな
どの腐蝕防止剤などを添加することができる。また漂白
能を有する浴には、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤あ
るいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール
等の有機溶媒を含有させることができる。
【0249】漂白定着液中や定着液中の定着液成分は、
公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アン
モニウムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、
チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチ
レンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−
オクタンジオールなどのチオエーテル化合物、メソイオ
ン化合物およびチオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀
溶解剤であり、これらを1種あるいは2種以上混合して
使用することができる。また、特開昭55−15535
4号に記載された定着剤と多量の沃化カリウムの如きハ
ロゲン化物などの組み合わせからなる特殊な漂白定着液
等も用いることができる。本発明においては、チオ硫酸
塩、特にチオ硫酸アンモニウム塩及びチオ硫酸ナトリウ
ム塩の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量
は、0.3〜2モルが好ましく、更に好ましくは0.5
〜1.0モルの範囲である。漂白定着液や定着液には保
恒剤として、亜硫酸塩(或いは重亜硫酸塩やメタ重亜硫
酸塩類)を含有するのが望ましいが、とりわけ0.08
〜0.4モル/リットル、更に好ましくは0.1〜0.
3モル/リットル含有することが好ましい。本濃度域を
使用し、更に本発明の最終浴を用いることで、磁気記録
性能が著しく向上するばかりか、画像保存性上も望まし
い結果を示した。漂白定着液や定着液は、保恒剤として
前述した亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウム、亜硫酸アンモニウム)、重亜硫酸塩(例え
ば、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜
硫酸カリウム)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫
酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ア
ンモニウム)等の亜硫酸イオン放出化合物を含有する以
外に、アルデヒド類(ベンズアルデヒド、アセトアルデ
ヒド等)、ケトン類(アセトン等)、アルコルビン酸
類、ヒドロキシルアミン類等を必要に応じて添加するこ
とができる。
【0250】更には漂白液、漂白定着液、定着液は緩衝
剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必
要に応じて添加してもよい。本発明に用いられる漂白
液、漂白定着液において、好ましいpH領域は、4.5
〜6.2であり、更には5〜6が好ましい。本pHより
高くても低くても磁気記録性能が十分に発揮できない場
合が生じることがある。また、定着液の場合はpH5〜
8程度が望ましい。
【0251】本発明に用いられる漂白液、漂白定着液、
定着液への補充量は感光材料1m2当たり、50〜200
0ミリリットルである。特に好ましくは100〜100
0ミリリットルである。また、後浴である水洗水や安定
浴のオーバーフロー液を、必要に応じて補充してもよ
い。漂白液、漂白定着液、定着液の処理温度は20〜5
0℃であり、好ましくは30〜45℃である。処理時間
は10秒〜3分、好ましくは20秒〜2分である。ま
た、迅速化の点で、最も好ましくは20秒〜1分30秒
である。脱銀処理の時間が短い程、本発明の効果が顕著
に得られる。
【0252】漂白能を有する処理液は、処理に際し、エ
アレーションを実施することが写真性能をきわめて安定
に保持するので特に好ましい。エアレーションには当業
界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処理液中へ
の、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空気の吸収
などが実施できる。空気の吹き込みに際しては、微細な
ポアを有する散気管を通じて、液中に空気を放出させる
ことが好ましい。このような散気管は、活性汚泥処理に
おける曝気槽等に、広く使用されている。エアレーショ
ンに関しては、イーストマン・コダック社発行のZ−1
21、ユージング・プロセス・C−41第3版(198
2年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項を利用でき
る。本発明の漂白能を有する処理液を用いた処理に於い
ては、攪拌が強化されていることが好ましく、その実施
には特開平3−33847号公報の第8頁、右上欄、第
6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、そのまま利用で
きる。
【0253】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては、特開昭62−183460号に記載の感光材
料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭
62−183461号の回転手段を用いて攪拌効果を上
げる方法、更には液中に設けられたワイパーブレードと
乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表面
を乱流化することによってより攪拌効果を向上させる方
法、処理液全体の循環流量を増加させる方法が挙げられ
る。このような攪拌向上手段は、漂白液、漂白定着液、
定着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向上は乳
剤膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果として脱
銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の攪拌向
上手段は、漂白促進剤を使用した場合により有効であ
り、促進効果を著しく増加させたり漂白促進剤による定
着阻害作用を解消させることができる。
【0254】定着液及び/又は漂白定着液での処理工程
の後には、通常、水洗処理工程を行う。定着能を有する
処理液で処理後、実質的な水洗を行わず、安定液を用い
た安定化処理を行う簡便な処理方法を用いることもでき
る。水洗工程に用いられる水洗水及び安定化工程に用い
られる安定液には処理後の感光材料の乾燥時の水滴ムラ
を防止するため、種々の界面活性剤を含有することがで
きる。中でもノニオン性界面活性剤を用いるのが好まし
く、特にアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物
が好ましい。アルキルフェノールとしては特にオクチ
ル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノールが好まし
く、またエチレンオキサイドの付加モル数としては特に
8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高いシリコン系
界面活性剤を用いることも好ましい。
【0255】水洗水及び安定液中には、水アカの発生や
処理後の感光材料に発生するカビの防止のために、種々
の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させることもでき
る。また水洗水及び安定液中には、各種キレート剤を含
有させることが好ましい。好ましいキレート剤として
は、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸、ジエチレントリアミン
−N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン酸など
の有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許345172A
1に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などを
あげることができる。また、前記の定着液や漂白定着液
に含有することができる保恒剤を水洗水及び安定液に含
有させることも好ましい。
【0256】安定化工程で用いる安定液としては、色素
画像を安定化させる処理液、例えば、有機酸やpH3〜
6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えば、ホルマリ
ンやグルタルアルデヒド)を含有した液などを用いるこ
とができる。安定液には、水洗水に添加できる化合物を
全て含有することができ、その他に必要に応じて塩化ア
ンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウム化合
物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜
剤、米国特許第4786583号に記載のアルカノール
アミンなどを用いることができる。
【0257】本発明においては、安定液には上述の色素
画像の安定化剤としてのホルムアルデヒドを実質的に含
有しないことが好ましい。実質的にホルムアルデヒドを
含有しないとは、遊離のホルムアルデヒド及びその水和
物の合計が安定液1リットル当たり0.003モル以下
を表す。この様な安定液を用いることにより、処理時の
ホルムアルデヒド蒸気の飛散を抑制できる。この場合、
マゼンタ色素の安定化の目的で、ホルムアルデヒド代替
化合物を安定液もしくは、漂白液あるいはその前浴(例
えば調製浴)に存在させることが好ましい。
【0258】ホルムアルデヒド代替化合物として好まし
い化合物はヘキサメチレンテトラミンおよびその誘導
体、ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物、N−メチロール
化合物及びアゾリルメチルアミン化合物などである。こ
れらの好ましい化合物は、マゼンタ色素の安定化の他
に、経時によるイエローステインの発生を抑止する。
【0259】ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導体
としては「バイルシュタインズ・ハンドブック・デア・
オルガニッシェン・ヘミー」(Beilsteins Handbuch der
Organishen Chemie) の第II増補編26巻P.200−
P.212に記載されている化合物が使用できるが、特
に、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。また、ホル
ムアルデヒド重亜硫酸付加物としてはホルムアルデヒド
重亜硫酸ナトリウムが好ましい。
【0260】N−メチロール化合物としては、特にピラ
ゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物、トリ
アゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物、ウ
ラゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物が好
ましい。これらのN−メチロール化合物の具体例として
は、1−ヒドロキシメチルピラゾール、1−ヒドロキシ
メチル−2−メチルピラゾール、1−ヒドロキシメチル
−2,4−ジメチルピラゾール、1−ヒドロキシメチル
−1,2,4−トリアゾール、1−ヒドロキシメチルウ
ラゾール等が挙げられる。これらの内、特に好ましいの
は、1−ヒドロキシメチルピラゾール及び1−ヒドロキ
シメチル−1,2,4−トリアゾールである。上記のN
−メチロール化合物は、メチロール基のついていないア
ミン化合物とホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒ
ドとを反応させることによって、容易に合成できる。上
記のN−メチロール化合物を用いる場合、処理液中にメ
チロール基のついていないアミン化合物を共存させるこ
とが好ましく、N−メチロール化合物の0.2〜10倍
モル濃度の共存が好ましい。
【0261】アゾリルメチルアミン化合物としては、
1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメ
チル)ピペラジンや1,4−ビス(ピラゾール−1−イ
ルメチル)ピペラジンが挙げられ、1,2,4−トリア
ゾールやピラゾールの如きアゾールとの併用(特開平4
−359249号に記載)が、画像安定性が高く、且つ
ホルムアルデヒド蒸気圧が少なく、特に好ましい。上記
ホルムアルデヒド代替化合物の好ましい添加量は処理液
1リットル当たり0.003〜0.2モル、好ましくは
0.005〜0.05モルである。これらのホルムアル
デヒド代替化合物は、浴中で2種以上を併用して用いて
もよい。
【0262】安定液のpHとしては、3〜9が好まし
く、4〜7が更に好ましい。水洗工程や安定化工程は、
多段向流方式が好ましく、段数としては2〜4段が好ま
しい。補充量としては単位面積当り前浴からの持込量の
1〜50倍、好ましくは1〜30倍、より好ましくは1
〜10倍である。本発明において実施される水洗及び安
定工程に関しては、同じく特開平3−33847号公報
第11頁右下欄第9行〜第12頁右上欄第19行に記載
の内容を好ましく実施することが出来る。
【0263】これらの水洗工程や安定化工程に用いられ
る水としては、水道水が使用できるが、イオン交換樹脂
などによってCa、Mgイオン濃度を5mg/リットル以
下に脱イオン処理した水、ハロゲン、紫外線殺菌灯等よ
り殺菌された水を使用するのが好ましい。また、水洗工
程または安定化工程のオーバーフロー液は前浴である定
着能を有する浴に流入させる方法を用いることにより、
廃液量を低減させることができるので好ましい。
【0264】本発明の処理においては、蒸発による濃縮
を補正するために、適当量の水または補正液ないし処理
補充液を補充することが好ましい。水補充を行う具体的
方法としては、特に制限はないが、中でも特開平1−2
54959号、同1−254960号公報記載の、漂白
槽とは別のモニター水槽を設置し、モニター水槽内の水
の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂白槽における水
の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例して漂白槽に水を
補充する方法や特開平3−248155号、同3−24
9644号、同3−249645号、同3−24864
6号、同4−14042号公報記載の液レベルセンサー
やオーバーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ま
しい。また、各処理液の蒸発分を補正するための水は、
水道水を用いてもよいが、上記の水洗工程に好ましく使
用される脱イオン処理した水、殺菌された水とするのが
よい。
【0265】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭60−191257号、同60−19125
8号、同60−191259号に記載の感光材料搬送手
段を有していることが好ましい。前記の特開昭60−1
91257号に記載のとおり、このような搬送手段は前
浴から後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理
液の性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は
各工程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減
に特に有効である。
【0266】本発明に使用される処理剤の供給形態は、
使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは
顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形
態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63
−17453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、
特開平4−19655、同4−230748には真空包
装した粉末あるいは顆粒、同4−221951には水溶
性ポリマーを含有させた顆粒、特開昭51−6183
7、特開平6−102628には錠剤、特表昭57−5
00485にはペースト状の処理剤が開示されており、
いずれも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面か
ら、予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用する
ことが好ましい。これらの処理剤を収納する容器には、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポ
リエチレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独ある
いは複合材料として使用される。これらは要求される酸
素透過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液な
どの酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材
が好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートや
ポリエチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これら
の材料は500〜1500μmの厚さで、容器に使用さ
れ、酸素透過性を20ミリリットル/m2、24hrs ・at
m 以下にすることが好ましい。
【0267】本発明の感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例
としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが
感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光
性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料
である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の
何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感
光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色
性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じ
て上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異
なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上
記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層に
は非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプ
ラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよ
い。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤
層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されてい
るように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体
に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ま
しい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-2
06541 、62-206543に記載されているように支持体より
離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤
層を設置してもよい。具体例として支持体から最も遠い
側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層
(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層
(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができ
る。また特公昭 55-34932 公報に記載されているよう
に、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL
/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-2573
8、同62-63936に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列す
ることもできる。また特公昭49-15495に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中
において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度
乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その
他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、ある
いは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に
配置されていてもよい。 また、4層以上の場合にも、
上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良するため
に、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開
昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,
RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のド
ナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置す
ることが好ましい。
【0268】本発明のハロゲン化銀と並用して用いられ
る好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を
含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀
である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル%ま
でのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀で
ある。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面
体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球
状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面
などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形
でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約 0.2μm以下の微
粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイズ
粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。本
発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサ
ーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)No.176
43 (1978年12月), 22 〜23頁, “I. 乳剤製造(Emulsi
on preparation and types)”、および同No.18716 (19
79年11月),648 頁、同No.307105(1989年11月),863 〜8
65 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,ポ
ールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et Phisique
Photographique, Paul Montel, 1967)、ダフィン著「写
真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. Duffin, P
hotographic Emulsion Chemistry,Focal Press, 196
6)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォー
カルプレス社刊(V. L. Zelikman, et al., Making and
Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 1964)
などに記載された方法を用いて調製することができる。
【0269】US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,4
13,748に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutof
f, Photographic Science and Engineering)、第14巻
248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,414,310、
同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,157に記載
の方法により簡単に調製することができる。結晶構造は
一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成か
らなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エ
ピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が
接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などの
ハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。ま
た種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の
乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、
粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれ
にも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤
であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭 6
3-264740に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であっ
てもよく、この調製方法は特開昭59-133542に記載され
ている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって
異なるが、3 〜40nmが好ましく、5 〜20nmが特に好まし
い。
【0270】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.187
16および同No.307105 に記載されており、その該当箇所
を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性
ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロ
ゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の
異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用す
ることができる。US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶ
らせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-21
4852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、
コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または
実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが
好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わ
ず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀
粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開
昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらされ
たコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成する
ハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。
粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀として
は、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれ
をも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲ
ン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm 、
特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は規則
的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性
(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95
%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)で
あることが好ましい。
【0271】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最
も好ましい。
【0272】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0273】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー
(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表
わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US
4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わ
されるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラ
ム19))。マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁
右下),L-68(12 頁右下),L-77(13頁右下); EP 456,257
の〔A-4 〕 -63(134頁),〔A-4 〕-73,-75(139 頁); EP
486,965 のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-
45(19 頁);特開平5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-3626
31の段落0237のM-22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385
の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0274】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。漂白促進剤放出化合物:EP 31
0,125A2の5 頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に6
1頁の(60),(61)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式
(I) で表わされる化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放
出化合物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で
表わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合
物) ;ロイコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3
〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181
のクレーム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラ
ム7〜10の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤
放出化合物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、
(3) で表わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及び
EP 450,637A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初め
て色素となる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレ
ーム1の式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36
のY-1 〜Y-19) 。
【0275】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,
16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144
頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,
363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャ
ー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わ
される化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜
5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化
合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4
頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24
〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,2
4,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118
頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特に
III-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-
2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,
42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させ
る素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-4
6; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁
のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の
17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式
(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-
214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜7
6),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合
物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-2
4,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載
の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US
4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,
9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,79
3のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), U
S 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:
化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開
平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18
頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29
頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-
1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28
頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26の
Dye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の
化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ない
し(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,26
8,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜1
0), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0276】本発明のDIR化合物、カプラー及びカプ
ラー以外の添加剤は欧州特許第436,938A2号の
第150頁4〜24行目に記載の方法により、感光材料
中に分散される。
【0277】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に
適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平
3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット
用に好適である。本発明に使用できる適当な支持体は、
例えば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 6
47頁右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁
に記載されている。本発明の感光材料は、乳剤層を有す
る側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下で
あることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μ
m 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。ま
た膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下が
より好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒
処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚と
したとき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義
する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測
定した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Gr
een)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜
129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用す
ることにより測定できる。T1/2 は、バインダーとして
のゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経
時条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さ
きに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨
潤膜厚−膜厚)/膜厚 により計算できる。本発明の感
光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総
和が2 μm〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称
す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述
の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチッ
ク防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布
助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバ
ック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。
【0278】次に、本発明に用いられる磁気記録層につ
いて説明する。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁
性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶
媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で
用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグ
ネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合
金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェラ
イト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3
などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針
状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。
比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以
上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ま
しくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ましく
は4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子を、
シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表面処
理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-1610
32に記載された如くその表面にシランカップリング剤又
はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平
4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機物を
被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0279】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記の樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量
は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルローストリプロピオネートなどの
セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特に
セルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダ
ーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の
架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシア
ネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネ
ート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリ
レンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1m
olの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮
合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、
例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0280】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2
g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。磁気記
録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.
03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。
磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によ
って全面またはストライプ状に設けることができる。磁
気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレ
ード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、
トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、ス
プレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利
用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0281】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
【0282】次に本発明に用いられるポリエステル支持
体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ
及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公技
番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。
本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジ
カルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボ
ン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7
−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。
この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げるこ
とができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステルであ
る。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナ
フタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000ないし
200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上
であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0283】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、 0.1時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時
間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施して
もよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。
表面に凹凸を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無
機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端
部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻
芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望
ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、
バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布
後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防
止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤
を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエ
ステル用として市販されている染料または顔料を練り込
むことにより目的を達成することが可能である。
【0284】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤
として含有させてもよい。
【0285】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 Z
nO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、
MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率
が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下であ
る粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物ある
いはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微
粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合
酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜
500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2であ
る。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバイン
ダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好まし
くは 1/100〜 100/5である。
【0286】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステ
ンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。本発明に使
用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高
級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級
アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサ
ンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチル
フェニルシロキサン等を用いることができる。添加層と
しては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリ
ジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステル
が好ましい。
【0287】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜 1.
1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ま
しい。又 マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒
子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメ
タクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート
/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリス
チレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)
が挙げられる。
【0288】次に本発明で用いられるフィルムパトロー
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載され
ている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ま
しい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与す
るためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラ
スチックを使って製作される。パトローネのサイズは現
在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下
とすることも有効である。パトローネのケースの容積
は、30cm3以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ま
しい。パトローネおよびパトローネケースに使用される
プラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。
【0289】更に本発明で用いられる、スプールを回転
してフイルムを送り出すパトローネでもよい。またフイ
ルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸を
フイルム送り出し方向に回転させることによってフイル
ム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造
でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示
されている。本発明に用いられる写真フイルムは現像前
のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真
フイルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フ
ィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、
異なるパトローネでもよい。
【0290】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。 実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示す組成の各層を重層塗布したカラー感光材料で
ある試料101を作成した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー HBS:高沸点有機溶剤 H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表わした塗布量
を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0291】(試料101) 第1層 黒色コロイド銀 銀 0.15 ゼラチン 1.60 ExF−1 3.4×10-3 HBS−1 0.10
【0292】 第2層 沃臭化銀乳剤a 銀 1.20 ExS−1 3.0×10-4 ExS−2 1.2×10-5 ExS−3 4.0×10-4 ExC−1 0.60 ExC−4 0.08 Cpd−2 0.04 HBS−1 0.35 ゼラチン 1.78
【0293】 第3層 H−1 0.30 B−1(直径1.7μm) 5.0×10-2 B−2(直径1.7μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.80
【0294】乳剤aは特開平3−237450号の実施
例に従い、分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存
在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
乳剤aの平均沃化銀含率は5.8モル%であり、平均ア
スペクト比は5.1であった。
【0295】
【化84】
【0296】
【化85】
【0297】
【化86】
【0298】次に、試料101の第2層の沃臭化銀乳剤
aの平均ヨウ化銀(AgI)含率を表2に示すように変
更し、また第2層に表1、2に示す本発明のDIR化合
物を感光材料1m2当たり0.04ミリモルになるよう添
加し、カプラーと共に乳化分散し塗布した以外は試料1
01と全く同様にして、試料102〜119を作成し
た。得られた各試料について、白色光によりウェッジ露
光した後、以下に示す現像処理を実施した。 現像処理の工程および処理液組成 処理工程 温度 時間 発色現像 45℃ 45秒 漂白定着 40℃ 60秒 安定 (1) 40℃ 15秒 安定 (2) 40℃ 15秒 安定 (3) 40℃ 15秒 安 定 40℃ 15秒 乾 燥 80℃ 60秒 (安定は(3) から(1) への3タンク向流方式とした。)
【0299】 液組成 (発色現像液) タンク液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1ジホスホン酸 3.3 亜硫酸ナトリウム 3.9 炭酸カリウム 37.5 臭化カリウム 2.5 沃化カリウム 1.3mg ジナトリウム N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 15.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 12.0(0.041M) 水を加えて 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05 (漂白定着液) (単位モル) エチレンジアミン−(2−カルボキシフェニル)− N,N′,N′−三酢酸 0.17 硝酸第二鉄九水和物 0.15 チオ硫酸アンモニウム 1.25 亜硫酸アンモニウム 0.10 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.05 水を加えて 1.0リットル pH(酢酸とアンモニアで調製) 5.8
【0300】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.05 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 コハク酸 5.0 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02 1000ミリリットル pH(アンモニア/硫酸にて) 6.0
【0301】処理後、シアンの吸収濃度を測定し特性曲
線を求めた。得られた特性曲線から、0.25cms に相
当する露光量での吸収濃度を求めた(D0 )。更に、各
試料について上記現像処理の発色現像液中に表1、2に
示す本発明のハロゲン化銀溶剤を1.0ミリモル/リッ
トルを添加した以外は全く同様にして現像処理を実施し
た。処理後同様にして0.25cms に相当する露光量で
の吸収濃度を求めた(D)。各試料において、本発明の
ハロゲン化銀溶剤の添加による発色濃度増加率(%)を
以下のようにして求め、結果を表1、2に示した。
【0302】発色濃度増加率(%)={〔本発明のハロ
ゲン化銀溶剤を添加したときのシアン吸収濃度(D)−
ハロゲン化銀溶剤を無添加の時のシアン吸収濃度
(D0 )〕÷ハロゲン化銀溶剤を無添加の時のシアン吸
収濃度(D0 )}×100
【0303】
【表1】
【0304】
【表2】
【0305】表1の実験02〜05から明らかなよう
に、本発明のDIRカプラーを含有しない試料において
は本発明のハロゲン化銀溶剤を発色現像液に添加して
も、発色濃度増加が小さく現像促進効果は見られないの
に対し、実験06〜21から解るように、本発明のDI
Rカプラーを含有した試料においてのみ本発明のハロゲ
ン化銀溶剤により著しい現像促進効果が生じた。また、
表2から明らかなように平均沃化銀含率が0.1〜20
モル%の沃臭化銀乳剤であるときのみ本発明の現像促進
が見られ、好ましくは平均沃化銀含率が1〜8モル%で
あり、最も好ましくは3〜6モル%であることが解る。
【0306】本発明のDIR化合物から放出される現像
抑制剤(DI)によって現像抑制が生じるが、本発明の
ハロゲン化銀溶剤によりハロゲン化銀乳剤の極表面が溶
解するときにDIもハロゲン化銀乳剤の表面からはがれ
現像促進すると考えられる。この現象を利用しDIR化
合物による現像抑制をコントロールすることが可能とな
り、特に迅速処理において、DIのハロゲン化銀表面へ
の吸着力を弱めるとDIが遠くまで拡散し吸着する確率
が大きくなり、DIの拡散性をコントロールできること
にもなる。
【0307】実施例2 本願実施例1の試料102において、第2層の沃臭化銀
乳剤の平均アスペクト比(直径/厚み比)を表3に示す
ように変更した以外は全く同様にして、試料201〜2
10を作成した。各試料について、実施例1と全く同様
にして実験を実施し本発明のハロゲン化銀溶剤による発
色濃度増加率を求めた。得られた結果は表3にまとめて
示す。
【0308】
【表3】
【0309】表3の結果から、平均アスペクト比が3〜
20が好ましく、3.5〜15がより好ましく、4〜1
0が最も好ましく本発明の効果が得られた。
【0310】実施例3 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0311】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘ
キシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p
−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2
CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮
合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコータ
ー使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 1
15℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0312】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚 1.2μmの磁気記録層の得た。マット剤としてシリ
カ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン
−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処
理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形
比は65%であった。
【0313】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20C
OOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H
(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合
物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)
中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエー
テル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中
で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マッ
ト剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重
合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシ
シラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)を
それぞれ 15mg/m2となるように添加した。乾燥は 115
℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのス
テンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係
数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の
動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0314】4)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成
の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
これを試料301とする。
【0315】(感光層組成)各層に使用する素材の主な
ものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示
し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。た
だし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モル
に対する塗布量をモル単位で示す。
【0316】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0317】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0318】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0319】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.68 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.10 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.008 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.73
【0320】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0321】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.12
【0322】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−3 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0323】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−3 0.060 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0324】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0325】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0326】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 DIR化合物(12) 0.06 ExY−1 0.22 ExY−2 0.50 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.23
【0327】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−1 0.10 ExY−2 0.10 DIR化合物(33) 0.012 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.69
【0328】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0329】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.75
【0330】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0331】
【表4】
【0332】表1において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二
酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に
還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450の実施例に従い、各
感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウム
の存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されてい
る。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に
従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されている
ような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部
高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0333】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシ
エトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリット
ル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキ
シエチレンエ−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリ
ットルのポットミルに入れ、染料ExF−2を 5.0gと
酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm) 500ミリリットル
を添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央
工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容
物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビ
ーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染
料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0334】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5はEP549,489Aの実施例1に記載の微小析出
(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均
粒径は0.06μmであった。
【0335】
【化87】
【0336】
【化88】
【0337】
【化89】
【0338】
【化90】
【0339】
【化91】
【0340】
【化92】
【0341】
【化93】
【0342】
【化94】
【0343】
【化95】
【0344】
【化96】
【0345】
【化97】
【0346】
【化98】
【0347】
【化99】
【0348】
【化100】
【0349】
【化101】
【0350】
【化102】
【0351】試料301の第11層及び第12層の沃臭
化銀乳剤J及びKの平均沃化銀含率と、DIR化合物
(12)及び(33)を表5に示すように変更した以外
は全く同様にして試料302〜318を作成した。
【0352】
【表5】
【0353】各試料を24mm幅、160cmに裁断し、さ
らにそれぞれの試料の長さ方向の片側幅方向から0.7
mmの所に2mm四方のパーフォレーションを5.8mm間隔
で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔で設けた
ものを作成し、米国特許第5,296,887号のFI
G.1〜FIG.7に説明されているプラスチック製の
フィルムカートリッジに収納した。
【0354】これらの試料に磁気記録層の塗布面側から
ヘッドギャップ5μm、ターン数2000の入出力可能
なヘッドを用いて、上記パーフォレーションの間に10
0mm/sの送り速度でFM信号を記録した。FM信号記
録後、感光層側から下記に示す性能評価に応じた露光を
与え、下記に示す現像処理A及びBを実施してそれぞれ
の性能を評価した。各現像処理はシネ式自動現像機でラ
ンニング処理(発色現像液の累積補充量がそのタンク容
量の3倍になるまで)をした。また、現像処理Bの発色
現像液のタンク液および補充液に表6、7に示す本発明
のハロゲン化銀溶剤をそれぞれ2.0ミリモル/リット
ルおよび2.2ミリモル/リットル添加した以外は全く
同様にして、随時現像処理を実施した。
【0355】(1)粒状性 現像処理A及びBを実施した後、直径が48μmの口径
を有するアパーチャーを用い、最小濃度+0.5のイエ
ロー濃度を与えるところの粒状度(RMS値)を求め
た。また、現像処理Bの発色現像液に表6、7に示す本
発明のハロゲン化銀溶剤を2.0ミリモル/リットル添
加した以外は全く同様にして、随時現像処理を実施し同
様にしてイエローの粒状度を求めた。粒状度は、試料3
12について現像処理Aを実施したときのイエローのR
MS値を100として相対値として示す。RMS値が小
さいほど粒状性が良いことを意味する。
【0356】(2)色再現性 各試料に緑色光で0.2cms の均一露光を与えた後、青
色光でウエッジ露光を与えて現像処理A及びBを実施し
た。イエロー濃度が最小濃度+1.5の濃度を与える露
光量におけるマゼンタ濃度から、イエローの最小濃度を
与える露光量におけるマゼンタ濃度を減じた値を求め色
再現性を評価した。また、現像処理Bの発色現像液に表
6、7に示す本発明のハロゲン化銀溶剤を2.0ミリモ
ル/リットル添加した以外は全く同様にして、随時現像
処理を実施し色再現性を評価した。この値が小さいほど
色濁りが少なく、また負に大きくなるほど更に色鮮やか
に見え色再現性に優れている。
【0357】現像処理Aの処理工程及び処理液組成を以
下に示す。 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分 5秒 38.0℃ 20ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定着 (1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定着 (2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安定 (1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安定 (2) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2) から(1) への向流方式であり、水洗水のオ
ーバーフロー液は全て定着(2) へ導入した。また、定着
液も(2) から(1) へ向流配管で接続されている。尚、現
像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の定着工程への
持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込み量は感光
材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ2.5ミリリット
ル、2.0ミリリットル、2.0ミリリットルであっ
た。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であ
り、この時間は前工程の処理時間に包含される。上記処
理機の開口面積は発色現像液で100cm2 、漂白液で1
20cm2 、その他の処理液は約100cm2 であった。
【0358】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.3 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3mg − ジナトリウム N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.0 11.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒ ドロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.18
【0359】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄 アンモニウム一水塩 118 180 臭化アンモニウム 80 115 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 40 60 マレイン酸 33 50 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.4 4.0
【0360】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 メタンチオスルホン酸アンモニウム 4 12 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 7 20 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 7.4 7.45
【0361】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに
通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg
/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール
酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム150
mg/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜7.
5の範囲にあった。
【0362】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0363】以下に現像処理Bの処理工程及び処理液組
成を示す。 (処理工程) 処理工程 温度 時間 補充量* 発色現像 45℃ 55秒 10ミリリットル 漂白定着 45℃ 65秒 10ミリリットル 安定 (1) 45℃ 13秒 -- 安定 (2) 45℃ 13秒 -- 安定 (3) 45℃ 13秒 10ミリリットル 乾 燥 75℃ 30秒 -- (安定は(3) から(1) への3タンク向流方式とした。) *24mm×160cm1本当たり
【0364】各処理液の組成は以下の通りである。 (発色現像液) (単位g) タンク液 補充液 ジエチレントリアミン五酢酸 4.0 4.0 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3− ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 0.5 亜硫酸ナトリウム 4.0 8.0 炭酸カリウム 38.0 38.0 臭化カリウム 2.0 -- ヨウ化カリウム 1.3mg -- ジナトリウム N,N−ビス(スルフォナート エチル)ヒドロキシルアミン 15.0 20.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒド ロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.0(0.038M) 14.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.40
【0365】 (漂白定着液) (単位g) タンク液 補充液 2−{〔1−(カルボキシエチル)−カルボキシ メチルアミノ〕エチル}−カルボキシメチルア ミノ安息香酸鉄(III) アンモニウム一水塩 0.08モル 0.10モル エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 二水塩 0.10モル 0.12モル チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 300ミリリットル 350ミリリットル ヨウ化アンモニウム 1.0 -- 亜硫酸アンモニウム 20.0 50.0 メタンチオスルフィン酸アンモニウム 5.0 7.0 コハク酸 12.0 12.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(硝酸とアンモニア水で調整) 6.0 5.5
【0366】 (安定液) タンク液と補充液は同じ処方 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.05 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02 1000ミリリットル pH 8.5 得られた結果をまとめて表6、7に示す。
【0367】
【表6】
【0368】
【表7】
【0369】以上の結果から、本発明のカラー画像形成
方法によって粒状性及び色再現性が著しく改良され、一
般に広く知られている現像処理Aを実施したときの粒状
性、色再現性と同等に優れた画像が、超迅速処理によっ
ても得られることが解った。
【0370】実施例4 本願実施例3の試料301、312、318について、
磁気記録層の塗布面側からヘッドギャップ5μm、ター
ン数2000の入出力可能なヘッドを用いて、上記パー
フォレーションの間に100mm/sの送り速度でFM信
号を記録した。FM信号記録後、感光層側から下記に示
す性能評価に応じた露光を与え、実施例3の現像処理B
の発色現像液に、表8に示すハロゲン化銀溶剤を2.0
ミリモル/リットルと、ヒドロキシルアミンを表8に示
す添加量(ミリモル/リットル)を添加した以外は全く
同様にしてランニング処理を実施した。
【0371】(1)エラー発生率 各現像処理Bを実施した後の試料において、上記のヘッ
ドで信号を記録した時と同一速度で信号を読み出し、入
力ビット数に対し、エラーを発生したビット数の比率
(エラー率)を求めた。このエラー率が0.05%以下
が好ましく、0.01%以下が特に好ましい。このよう
に低くすると実用上の問題はなくなってくる。
【0372】(2)感度変動 各試料について白色光によりウエッジ露光を与え、各現
像処理Bを実施した後のイエロー吸収濃度を測定し特性
曲線を求め、最小濃度+0.3の濃度を与える露光量の
逆数の対数値(感度)を求めた。ランニング処理を開始
した直後の感度(S0 )と、発色現像液の累積補充量が
そのタンク容量の3倍になった時点での感度(S)を求
め、その変動の大きさを以下のように求めた。
【0373】 感度変動率(%)=(S−S0 )÷S0 ×100 得られた結果は表8に示した。
【0374】
【表8】
【0375】表8の結果から、本発明によりランニング
処理時の感度変動が小さくなりかつ、磁気情報の読み取
りエラーが著しく減少することが解った。また、本発明
の中でも、ヒドロキシルアミンを全く含有しないとき特
に本発明の効果が大きくなった。
【0376】実施例5 本願実施例3の現像処理Bにおいて、表9に示すように
発色現像工程の温度及び時間を変更しかつ本発明のハロ
ゲン化銀溶剤を2.0ミリモル/リットル添加した以外
は全く同様にしてランニング処理を実施し、実施例3、
4と同様にして粒状性、感度変動率を求めた。得られた
結果は表9に示す。
【0377】
【表9】
【0378】表9の結果から、本発明のハロゲン化銀溶
剤を用いることにより、発色現像時間が25〜90秒の
とき粒状性、色再現性が良化することが解る。90秒を
越えると色再現性の低下が大きくなり、本発明の目的で
ある発色現像時間を短縮化するという点からも好ましく
ない。また、本発明の効果は、35〜75秒が好まし
く、特に45〜65秒が好ましくなる。
【0379】実施例6 本願実施例1において、発色現像液に本発明のハロゲン
化銀溶剤A−1、A−2、B−3、B−8、D−3をそ
れぞれ1ミリモル/リットルずつ2種類混合して添加し
たところ、実施例1と同様に本発明の効果が顕著に現れ
た。
【0380】実施例7 本願実施例1において、発色現像主薬である2−メチル
−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)ア
ミノ〕アニリン硫酸塩をDA−3、DA−7、DA−1
0をそれぞれ等モル量変更して同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に本発明の効果が確認された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、平均沃化銀含有率が
    0.1〜20モル%である沃臭化銀粒子を含有するハロ
    ゲン化銀乳剤層を少なくとも1層有するハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料を、発色現像液を用いて、25〜90
    秒の発色現像時間で処理するカラー画像形成方法におい
    て、該ハロゲン化銀乳剤層が下記一般式(I)で表され
    るDIR化合物を含有しかつ、該発色現像液がチオ硫酸
    塩、メタンチオスルフォン酸塩及び下記一般式(A)〜
    (E)から選ばれるハロゲン化銀溶剤を含有することを
    特徴とするカラー画像形成方法。 一般式(I) A−{(L1)a −(B)m p −(L2)n −DI 式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸化体と反応し
    て、{(L1)a −(B)m p −(L2)n −DIを
    開裂する基を表わし、L1は一般式(I)で示されるL
    1の左側の結合が開裂した後、右側の結合((B)m
    の結合)が開裂する基を表わし、Bは現像主薬酸化体と
    反応して、一般式(I)で示されるBの右側の結合が開
    裂する基を表わし、L2は一般式(I)で示されるL2
    の左側の結合が開裂した後、右側の結合(DIとの結
    合)が開裂する基を表わし、DIは現像抑制剤を表わ
    し、a、m、およびnは各々0または1を表わし、pは
    0ないし2の整数を表わす。ここでpが複数のとき、p
    個の(L1)a −(B)m は各々同じもの、または異な
    るものを表わす。 一般式(A) 【化1】 式中、Qa1は5または6員の複素環を形成するのに必要
    な非金属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環
    または複素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単結
    合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の
    複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1
    カルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその
    塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモ
    ニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1
    水素原子またはカチオンを表わす。 一般式(B) 【化2】 式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
    またはセレン原子により構成される5または6員のメソ
    イオン環を表わし、Xb1 - は−O- 、−S- または−N
    - b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基ま
    たは複素環基を表わす。 一般式(C) Lc1−(Ac1−Lc2r −Ac2−Lc3 式中、Lc1及びLc3は同一でも異なっていてもよく各々
    脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表わし、Lc2
    は二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複
    素環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表わ
    す。Ac1及びAc2はそれぞれ−S−、−O−、−NR
    c20 −、−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わ
    せた基を表わす。rは1〜10の整数を表わす。ただ
    し、Lc1及びLc3の少なくとも1つは−SO3 c1、−
    PO3 c2c3、−NRc1(Rc2)、−N+
    c3(Rc4)(Rc5)・Xc1 - 、−SO2 NR
    c6(Rc7)、−NRc8SO2c9、−CONRc10 (R
    c11 )、−NRc12 CORc13 、−SO2 c14 、−P
    O(−NRc15 (Rc16 ))2 、−NRc17 CONR
    c18 (Rc19 )、−COOMc4または複素環基で置換さ
    れているものとする。Mc1、Mc2、Mc3及びMc4は同一
    でも異なっていてもよく各々水素原子または対カチオン
    を表わす。Mc1〜Mc20 は同一でも異なってもよく各々
    水素原子、脂肪族基または芳香族炭化水素基を表わし、
    c1 - は対アニオンを表わす。ただしAc1及びAc2の少
    なくとも1つは−S−を表わす。 一般式(D) 【化3】 式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、複
    素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3)N(Rd4)R
    d5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とYd
    は環を形成してもよいが、エノール化することはない。
    ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも一つはカルボン
    酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホ
    ン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム基、
    水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
    d1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪族
    基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表わし、Rd6及び
    d7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素
    基または複素環基を表わす。 一般式(E) 【化4】 上記一般式(E)において、Re1、Re2、Re3およびR
    e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケニ
    ル基を表わす。
  2. 【請求項2】 該発色現像液が実質的にヒドロキシルア
    ミンを含有しないことを特徴とする請求項1に記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料のカラー画像形成方法。
  3. 【請求項3】 該透明支持体を挟んでハロゲン化銀乳剤
    層の反対側に磁性体粒子を含有する磁気記録層を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料のカラー画像形成方法。
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