JPH08304423A - 集積型spmセンサ - Google Patents

集積型spmセンサ

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JPH08304423A
JPH08304423A JP7137479A JP13747995A JPH08304423A JP H08304423 A JPH08304423 A JP H08304423A JP 7137479 A JP7137479 A JP 7137479A JP 13747995 A JP13747995 A JP 13747995A JP H08304423 A JPH08304423 A JP H08304423A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 探針部に光注入機構を集積化し、カンチレバ
ー部に光検出機構を集積化して装置の小型化を図った集
積型SPMセンサを提供する。 【構成】 自由端に探針部6を有するN型シリコン3か
らなるカンチレバー部4と、該カンチレバー部4の基端
を支持するレバー支持部1とを備え、探針部6には、Ga
P基板5上にP型GaP層17とN型GaP層18を積層して構
成した発光ダイオードを設け、カンチレバー部4には、
該カンチレバー部4を構成するN型シリコン3と該N型
シリコン3上に形成したP型シリコン層8とで構成した
フォトダイオードを設けて、集積型SPMカンチレバー
を構成し、該カンチレバーに対して、フォトダイオード
からの信号を受けて表面情報を出力する信号処理回路を
設けて集積型SPMセンサを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、走査型プローブ顕微
鏡(SPM:Scanning Probe Microscope )に用いられ
る集積型SPMセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】1980年代後半以降、エバネッセント
波を用いることにより回折限界を超える分解能を有する
光学顕微鏡が提案されている。この顕微鏡は、近視野顕
微鏡(SNOM:Scanning near field optical micros
cope)と呼ばれている。このSNOMは、エバネッセン
ト波が“波長より小さい寸法の領域に局在し、自由空間
を伝搬しない”という特性を利用したものであり、SP
Mの一種とされている。
【0003】SNOMの測定原理は、まず、測定試料の
表面近傍に1波長程度以下の距離までプローブを近づけ
て、プローブ先端の微小開口を通過する光強度の地図を
作成することによって、測定試料に対する解像が成され
るものである。SNOMとしてはいくつかの方式が提案
されているが、大別すると2つの方式が提案されてい
る。その一つはコレクション方式と呼ばれ、試料の下か
ら光を照射した時に、試料を透過し試料表面近傍に局在
したエバネッセント波を、プローブを介して検出しSN
OM像とする方式である。他の方式は、微小開口を持っ
たプローブから試料に対して光を照射し、試料を透過し
た光を、試料下に設置された光検出器によって検出する
という、いわゆるエミッション方式と呼ばれる方式であ
る。この方式は、例えば特開平4−291310号(A
T&T;R. E. Betzig)に開示されている。
【0004】更に、最近では、光ファイバーのブローブ
の代わりにカンチレバーを用いてSNOM測定と原子間
力顕微鏡(AFM)測定を同時に行う方法が、N. F. Va
n Hulst,らにより提案されている。このSNOMは、例
えば、N. F. Van Hulst, M.H. P. Moers, O. F. J. Noo
rdman, R. G. Track, F. B. Stegerink and B. Bolger
の論文“ Near-field optical microscope using a sil
icon-nitride probe "{ Appl. Phys. Lett. 62, 461-4
63(1993)}に開示されている。
【0005】なお、ここでAFMとは、特開昭62−1
30302号(IBM,G.ビニッヒ;サンプル表面の
像を形成する方法及び装置)に提案されている装置であ
り、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つカンチレバ
ーを、試料に対向・近接させ、探針部の先端の原子と試
料原子との間に働く相互作用力により、変位するカンチ
レバーの動きを電気的あるいは光学的にとらえて測定し
つつ、試料をXY方向に走査し、カンチレバーの探針部
との位置関係を相対的に変化させることによって、試料
の凹凸情報などを3次元的にとらえることができるよう
になっているものである。
【0006】このAFMにおいては、カンチレバーの変
位を測定する変位測定センサは、カンチレバーとは別途
に設けるのが一般的である。しかし最近では、カンチレ
バー自体に変位を測定できる機能を付加した集積型AF
Mセンサが、M.Tortonese らにより提案されている。こ
の集積型AFMセンサは、例えばM.Tortonese,H.Yamad
a, R.C.Barrett and C.F.Quate の論文“Atomic force
microscopy using a piezoresistive cantilever ”(T
ransducers and Sensors '91 )や、PCT出願WO9
2/12398に開示されている。
【0007】ここでカンチレバーの変位測定原理として
は、圧電抵抗効果を利用している。すなわち探針先端を
測定試料に近接させると、探針と試料間に働く相互作用
力によりカンチレバー部がたわみ、歪みを生じる。カン
チレバー部には抵抗層が積層されていて、カンチレバー
の歪みに応じてその抵抗値が変化する。従って、抵抗層
に対して電極部より定電圧を加えておけば、カンチレバ
ーの歪み量に応じて抵抗層を流れる電流が変化し、電流
の変化を検出することにより、カンチレバーの変位量を
知ることが出来る。
【0008】このような集積型AFMセンサは、構成が
極めて簡単で小型であることから、カンチレバー側を走
査するいわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できる
ようになると期待されている。従来のAFMでは試料を
XY方向に動かしてカンチレバー先端の探針との相対的
位置関係を変化させるため、試料の大きさが最大数cm程
度に限られるが、スタンドアロン型のAFMは、このよ
うな試料の大きさの制限を取り除くことができるという
利点がある。
【0009】次に、従来の集積型AFMセンサの構成例
を図6を参照して説明する。まず製造工程について説明
する。スタートウェハ100 として、図6の(A)に示す
ように、レバー支持部となるシリコンウェハ110 の上に
酸化シリコンの分離層112 を介してN型シリコン層114
を設けたもの、例えば貼り合わせSOI(Silicon onIn
sulator)ウェハを用意する。次に、シリコン層114 の
表面にイオンインプランテーションによりボロンBを打
ち込んでピエゾ抵抗層116 を形成し、図6の(D)に図
示した形状にパターニングした後、表面を酸化シリコン
膜等の絶縁膜118 で覆う。そしてカンチレバーの固定端
側にボンディング用の穴をあけ、アルミニウムをスパッ
タリングして電極120 を形成する。更に、レバー支持部
となるシリコンウェハ110 の下側にレジスト層122 を形
成し、このレジスト層122 をパターニングし開口を形成
して、図6の(B)に示すような形状とする。続いて、
オーミックコンタクトをとるための熱処理をした後、レ
ジスト層122 をマスクとして湿式異方性エッチングによ
り分離層112 までエッチングし、最後にフッ酸でカンチ
レバー部124 下部の分離層112 をエッチングしてカンチ
レバー部124 を形成し、集積型AFMセンサを完成す
る。その側断面図を図6の(C)に、その上面図を図6
の(D)に示す。
【0010】このようにして作製した集積型AFMセン
サにおいては、測定の際には、2つの電極120 の間に数
ボルト以下のDC電圧を印加し、カンチレバー部124 の
先端を試料に接近させる。カンチレバー部124 の先端と
試料表面の原子間に相互作用力が働くと、カンチレバー
部124 が変位する。これに応じてピエゾ抵抗層116 の抵
抗値が変化するため、カンチレバー部124 の変位が2つ
の電極120 の間に流れる電流信号として得られる。
【0011】また更に、近年、カンチレバーのねじれ量
(LFM信号)が検出できる機能を付加した集積型SP
Mセンサが提案されている。かかる機能をもつ集積型S
PMセンサは、例えば特開平5−063547号に開示
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光フ
ァイバープローブを使用したSNOMでは、プローブと
は別個に光検出機構を設け、更に光源も別個に設けなけ
ればならず、装置の大型化を招いていた。それに伴い、
外部の振動の影響を受けやすく、しかも装置の作成も容
易ではない。また、プローブと光検出機構との距離が離
れているため、その間で光が損失し光検出効率が悪く、
感度が悪くなるという問題点があった。更に他のSPM
装置、特にAFM装置とは装置の構成が全く異なるた
め、ユーザはAFM装置とは別に、専用のSNOM装置
を購入せざるを得ず、ユーザには大きな負担となってし
まうという問題点があった。また、プローブが1度に大
量に作製できないため、コストが高くなるという問題も
あった。
【0013】本発明は、従来のSNOM等のSPM装置
における上記問題点解消するためになされたもので、請
求項1記載の発明は、装置の小型化と光検出効率の向上
を図ることができ、且つ他のSPM装置との互換性のあ
る集積型SPMセンサを提供することを目的とする。請
求項2及び3記載の発明は、半導体製造プロセスで容易
に作製ができ、コストの低減化を図ることの可能な集積
型SPMセンサを提供することを目的とする。請求項4
記載の発明は、更に簡単なプロセスで作製でき、更にコ
ストの低減化を図ることの可能な集積型SPMセンサを
提供することを目的とする。請求項5記載の発明は、更
に高感度化を図ることの可能な集積型SPMセンサを提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、自由端に探針部を
有するカンチレバー部と、該カンチレバー部の基端を支
持する支持部と、前記探針部に設けられた光注入機構
と、前記カンチレバー部に設けられた光検出機構とを有
する集積型SPMカンチレバーに対して、前記光検出機
構からの信号を受けて表面情報を出力する信号処理回路
を設けて、集積型SPMセンサを構成するものである。
【0015】このように構成した集積型SPMセンサに
おいて、SNOM測定の際には、探針部の光注入機構か
らの光を測定試料に照射し、測定試料表面で反射した反
射光をカンチレバー部に設けた光検出機構により検知す
る。検知された反射光は光強度信号に変換され、この信
号に基づいて信号処理回路において測定試料の表面情報
を出力する。これにより従来のSPM,特にAFMとほ
ぼ同様な構成でSNOM測定を可能にする。このよう
に、従来必要とされていた別個の光源と光検出器が必要
でなくなり、装置の小型化を図ることができ、また光注
入機構がカンチレバー部の自由端の探針部に設けられて
いるため、光軸調整などの操作を省くことができ、より
簡単な操作で測定が可能となる。更に、光注入機構及び
光検出機構が探針部及びカンチレバー部に設けられてい
るため、カンチレバー自体を操作するスタンドアロンタ
イプの集積型SPMセンサが得られ、より高速の操作が
可能となる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の集
積型SPMセンサにおいて、前記カンチレバー部は半導
体部材で構成されており、前記光検出機構は集積化され
た半導体光センサで構成され、前記光注入機構は半導体
発光素子で構成するものであり、また請求項3記載の発
明は、請求項2記載の集積型SPMセンサにおいて、前
記半導体発光素子は発光ダイオードで構成され、前記半
導体光センサはフォトダイオードで構成するものであ
る。これにより、半導体製造プロセスを利用して簡単に
且つ一度に大量生産が可能となり、コストの低減化を図
ることができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項2記載の集
積型SPMセンサにおいて、前記半導体発光素子は多孔
質シリコンを有するEL素子で構成され、前記半導体光
センサはフォトダイオードで構成するものである。これ
により、光注入機構として発光ダイオードを形成する場
合に必要とするPNジャンクションを形成するプロセス
や遮光膜が必要なくなり、製造プロセスを一層簡略化す
ることができ、更にコストの低減化を図ることができ
る。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1記載の集
積型SPMセンサにおいて、前記カンチレバー部に設け
られた光検出機構の受光面を、前記探針部に設けられた
光注入機構を囲むように形成するものである。これによ
り、光検出機構の受光面積が拡大され、反射光をより多
く検出することが可能となり、感度を向上させることが
できる。
【0019】
【実施例】
〔第1実施例〕次に、本発明に係る集積型SPMセンサ
の実施例について説明する。図1は、本発明に係る集積
型SPMセンサの第1実施例を示す図で、図2は、その
断面図であり、図6に示した従来例に準じた工程で作製
されている。図1及び図2において、1はレバー支持部
で、該レバー支持部1上には酸化シリコン層2を介して
N型シリコン層3が形成されている。このN型シリコン
層3は、カンチレバー部4の自由端側の先端部以外の本
体部を構成しており、カンチレバー部4の自由端側の先
端部には、例えばGaP基板5からなる探針部6を設けて
いる。前記カンチレバー部4のN型シリコン層3からな
る本体部には、N+ 型シリコン層7,P型シリコン層
8,P+ 型シリコン層9が形成されており、PNフォト
ダイオードを構成している。そして、アルミニウム等の
電極10,11がN型シリコン層3の表面に形成された絶縁
層12に設けられたコンタクトホール13,14を介して、そ
れぞれN+ 型シリコン層7,P+ 型シリコン層9に接続
されている。
【0020】上記絶縁層12は、N型シリコン層3の表面
ばかりでなく、探針部6の先端部とコンタクトホール1
3,14,15,16を除いて、カンチレバー部4の全面を覆
うように形成されている。またカンチレバー部4の本体
部を構成するN型シリコン層3と、カンチレバー部4の
自由端側の探針部6を構成するGaP基板5との間も、前
記絶縁層12で絶縁されている。また、カンチレバー部4
の探針部6には発光ダイオードが形成されており、この
発光ダイオードは、例えばGaP基板5を基板としてP型
GaP層17とN型GaP層18を積層した構造となっており、
絶縁層12に設けられたコンタクトホール13,14を介し
て、アルミニウム等の電極19,20がそれぞれP型GaP層
17とN型GaP層18に接続されている。また、この発光ダ
イオードが形成されている探針部6の表面には、絶縁層
12を介してアルミニウム等からなる遮光膜21が形成され
ており、そして探針部6の先端においては光を照射する
ため、前記遮光膜21に対して開口22が設けられている。
【0021】そして、このように構成された集積型SP
Mカンチレバーの電極19,20の間には、発光ダイオード
を発光させるために所定の電位差が与えられる。例え
ば、電極20はGND電位に保たれており、電極19には直
流定電圧電源25が接続されており、正の電圧が数V印加
されている。また電極10,11の間には光を検出するため
に所定の逆バイアスの電圧が印加される。例えば、電極
10には電流検出用のオペアンプ26が接続されGND電位
に保たれており,電極11には直流定電圧電源27が接続さ
れ、負の電圧が数V印加されている。
【0022】以上のように構成された集積型SPMセン
サにおいては、従来、別個に必要とされていた光源と光
検出器が必要なくなり、装置の小型化が可能となる。ま
た、光源がカンチレバー部自体に設けられているため、
光軸調整などの手間が省け、より簡単な操作で測定が可
能となる。更に、光源、光検出器ともカンチレバー部に
設けてあるため、カンチレバー自体を走査するスタンド
アロンタイプのカンチレバーが提供でき、より高速な走
査が可能となる。更にまた、半導体プロセスで作製でき
るため、バッチ処理が可能となり、コスト低減につなが
る。そして、更にカンチレバー部の反りを検出する手
段、例えばピエゾ抵抗層をカンチレバー部に設け、電気
的にカンチレバー部の反りを検出することにより、ある
いはカンチレバー部の裏面に反射膜をコーティングし、
光学的にカンチレバー部の反りを検出することにより、
AFM測定も可能となり、AFM・SNOM同時測定が
可能となる。
【0023】なお、上記実施例において、P型シリコン
層とN型シリコン層,P+ 型シリコン層とN+ 型シリコ
ン層,またP型GaP層とN型GaP層を、それぞれ逆に形
成した構成としてもよい。この場合は、各部の印加バイ
アスの極性も反対とする。また、本実施例では発光ダイ
オードとしてGaPを用いて構成したものを示したが、測
定試料に吸収されにくい波長の発光ダイオードを用いる
と、測定試料に吸収される光が少なくなり、反射光の減
少が抑えられて更に良好な測定が可能となる。また本実
施例ではカンチレバー部を1本で構成したものを示した
が、カンチレバー部は何本で構成してもかまわない。
【0024】〔第2実施例〕次に第2実施例について説
明する。図3は第2実施例の集積型SPMセンサの平面
図で、図4は、その断面図であり、図1及び図2に示し
た第1実施例と同一又は対応する部材には同一符号を付
して、その説明を省略する。なお、この実施例も図6に
示した従来例に準じた工程で作製される。この実施例に
おいては、カンチレバー部4の自由端側の先端部には、
絶縁層12によりN型シリコン層3と絶縁されてN型シリ
コン層31からなる探針部6が設けられている。探針部6
の先端には、N型シリコン層31を基板として多孔質シリ
コン層32が形成されており、この多孔質シリコン層32の
表面を除いたN型シリコン層31の表面は絶縁層12により
覆われている。そして、前記多孔質シリコン層32の表面
を覆うように透明電極33,例えば、ECRスパッタによ
るITO膜による透明電極が形成されており、この透明
電極33の引き出し部分はN型シリコン層31と接触しない
ように、絶縁層12上に形成されている。そして、これら
のN型シリコン層31と多孔質シリコン層32と透明電極33
とでEL素子を構成しており、絶縁層12に設けられたコ
ンタクトホール34,35を介して、アルミニウム等からな
る電極36,37が、それぞれ透明電極33とN型シリコン層
31に接続されている。
【0025】そして、このように構成された集積型SP
Mカンチレバーの電極36,37間には、EL素子を発光さ
せるために所定の電位が与えられる。例えば、電極36は
GND電位に保たれており、電極37には直流定電圧電源
38が接続されており、正の電圧が数十V印加されてい
る。また電極10,11間には光を検出するために所定の逆
バイアスの電圧が印加される。例えば、電極10には第1
実施例と同様に電流検出用のオペアンプ26が接続されG
ND電位に保たれており、電極11には直流定電圧電源27
が接続され、負の電圧が数V印加されている。
【0026】以上のように構成された第2実施例におい
ては、第1実施例と同様に従来別個に必要とされていた
光源と光検出器が必要なくなり、装置の小型化が可能と
なる。また、光源がカンチレバー部自体に設けられてい
るため、光軸調整などの手間が省け、より簡単な操作で
測定が可能となる。更に、光源,光検出器ともカンチレ
バー部に設けてあるため、カンチレバー自体を走査する
スタンドアロンタイプのカンチレバーが提供でき、より
高速な走査が可能となる。更にまた、多孔質シリコン層
を探針部の先端にのみ形成してEL素子を構成している
ので、発光ダイオードを形成する場合に必要であったP
Nジャンクションを作製するプロセスや遮光膜が必要な
くなり、発光素子の作製プロセスが簡略化でき、コスト
の低減が可能となる。そして、更にカンチレバー部の反
りを検出する手段、例えばピエゾ抵抗層をカンチレバー
部に設け、電気的にカンチレバー部の反りを検出するこ
とにより、あるいはカンチレバー部の裏面に反射膜をコ
ーティングし光学的にカンチレバー部の反りを検出する
ことにより、AFM測定も可能となり、AFM・SNO
M同時測定が可能となる。
【0027】なお、上記第2実施例においても、P型シ
リコン層とN型シリコン層,P+ 型シリコン層,N+
シリコン層をそれぞれ逆に形成した構成としてもよい。
この場合は、各部の印加バイアスの極性も反対とする。
また、多孔質シリコン層を形成する基板もP型シリコン
基板,N型シリコン基板のどちらでもかまわないが、望
ましくは発光強度の高いN型シリコン基板を用いた方が
よい。更に、多孔質シリコン層を発光させる手段とし
て、本実施例ではEL構成としたものを示したが、光を
照射して発光させる手段を用いることも可能である。こ
の場合、光を照射する光源としては、紫外線,Ar イオ
ンレーザー,He-Cd レーザー等が用いられる。
【0028】また、本実施例ではEL素子用の透明電極
とアルミニウム等の配線電極とを別々に形成したものを
示したが、電極をすべて透明電極で構成してもよい。な
お、本実施例ではEL素子として多孔質シリコンを用い
たものを示したが、シリコン超微粒子等を用いて構成し
てもよい。更に、本実施例では多孔質シリコンを用いて
EL素子を構成したものを示したが、EL素子は例え
ば、〔ZnS:Cu,I〕,〔ZnS:Cu,Al〕,〔ZnS:C
u,Mn〕等を用いて形成してもよい。また、本実施例で
もカンチレバー部を1本で構成したものを示したが、カ
ンチレバー部は何本で構成してもかまわない。
【0029】〔第3実施例〕次に第3実施例について説
明する。図5は第3実施例の一部を示す平面図であり、
この実施例は、図1及び図2に示した第1実施例とほぼ
同様な構成を備えているが、フォトダイオードの形状及
びその配置位置を異ならせているものである。すなわ
ち、カンチレバー部4はN型シリコン層3で形成され、
その自由端側の探針部6における中央先端部分を囲むよ
うに、底部まで達する絶縁層41が形成されている。そし
て、該絶縁層41の外側周囲の表面部にはP型シリコン層
42が形成されていて、該P型シリコン層42とN型シリコ
ン層3とでフォトダイオードを構成している。
【0030】上記絶縁層41の内部には、GaPを基板とし
P型GaP層とN型GaP層とを積層して構成した発光ダイ
オードが配置されており、その表面には探針部6の先端
部6aを除いて絶縁層が形成されている。そして絶縁層
に設けたコンタクトホール43,44を介して電極45,46
が、P型GaP層とN型GaP層に接続され、更に絶縁層上
に遮光膜47が形成されている。また、P型シリコン層42
にはP+ 型シリコン層48が接触するように形成され、P
型シリコン層42の外側のN型シリコン層3に接触するよ
うにN+ 型シリコン層49が形成されており、それぞれ表
面形成され絶縁層に設けたコンタクトホール50,51を介
して電極52,53が接続されている。
【0031】このように構成された集積型SPMカンチ
レバーには、第1実施例と同様に、電極45,46の間に発
光ダイオードを発光させるために所定の電位差が与えら
れる。例えば、電極46はGND電位に保たれており、電
極45には直流定電圧電源が接続されており、正の電圧が
数V印加されている。また電極52,53の間には光を検出
するために所定の逆バイアスの電圧が印加される。例え
ば、電極52には電流検出用のオペアンプが接続されGN
D電位に保たれており、電極53には直流定電圧電源が接
続されており、負の電圧が数V印加されている。
【0032】以上のように構成された第3実施例におい
ては、第1実施例の効果に加えて、フォトダイオードの
受光面積が広がることにより、反射光をより多く検出す
ることが可能となり感度が向上する。なお本実施例で
は、発光素子として第1実施例と同様に発光ダイオード
を用いたものを示したが、第2実施例において用いた多
孔質シリコンなどからなるEL素子を用いてもよい。な
お、上記実施例においても、P型シリコン層とN型シリ
コン層,P+ 型シリコン層とN+ 型シリコン層を、それ
ぞれ逆に形成した構成としてもよく、この場合には、各
部の印加バイアスの極性も反対とする。
【0033】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
請求項1記載の発明によれば、従来必要とされた別個の
光源と光検出器が不要となり、装置の小型化を図ること
ができる。また光注入機構をカンチレバー自体に設けて
いるため、光軸調整などの操作を省くことができ、より
簡単な操作で測定が可能となる。更に光注入機構及び光
検出機構をカンチレバーに設けているため、カンチレバ
ー自体を走査するスタンドアロンタイプとすることがで
き、より高速に走査することが可能となる。また、更に
カンチレバー部の反りを検出する手段、例えばピエゾ抵
抗層をカンチレバー部に設け、電気的にカンチレバー部
の反りを検出することにより、あるいはカンチレバー部
の裏面に反射膜をコーティングし光学的にカンチレバー
部の反りを検出することにより、AFM測定も可能とな
り、AFM・SNOM同時測定が可能となる。
【0034】また請求項2及び3記載の発明によれば、
半導体製造プロセスを利用して簡単に且つ一度に大量生
産が可能となり、コストの低減も可能となる。また請求
項4記載の発明によれば、発光素子を発光ダイオードで
形成した場合に必要となるPNジャンクションを形成す
るプロセスや遮光膜を必要とせず、作製プロセスが簡略
化でき、更にコストの低減化を図ることができる。また
請求項5記載の発明によれば、光注入機構の受光面積を
拡大することができ、反射光をより多く検出することが
可能となり、更に感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集積型SPMセンサの第1実施例
を示す平面図である。
【図2】図1に示した第1実施例の断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す平面図である。
【図4】図3に示した第2実施例の断面図である。
【図5】本発明の第3実施例の一部を示す平面図であ
る。
【図6】従来の集積型SPMセンサの製造方法を説明す
るための製造工程図である。
【符号の説明】
1 レバー支持部 2 酸化シリコン層 3 N型シリコン層 4 カンチレバー部 5 GaP基板 6 探針部 7 N+ 型シリコン層 8 P型シリコン層 9 P+ 型シリコン層 10,11 電極 12 絶縁層 13,14 コンタクトホール 15,16 コンタクトホール 17 P型GaP層 18 N型GaP層 19,20 電極 21 遮光膜 22 開口 25,27 直流定電圧電源 26 オペアンプ 31 N型シリコン層 32 多孔質シリコン層 33 透明電極 34,35 コンタクトホール 36,37 電極 38 直流定電圧電源 41 絶縁層 42 P型シリコン層 43,44 コンタクトホール 45,46 電極 47 遮光膜 48 P+ 型シリコン層 49 N+ 型シリコン層 50,51 コンタクトホール 52,53 電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由端に探針部を有するカンチレバー部
    と、該カンチレバー部の基端を支持する支持部と、前記
    探針部に設けられた光注入機構と、前記カンチレバー部
    に設けられた光検出機構とを有する集積型SPMカンチ
    レバーに対して、前記光検出機構からの信号を受けて表
    面情報を出力する信号処理回路を設けて構成したことを
    特徴とする集積型SPMセンサ。
  2. 【請求項2】 前記カンチレバー部は半導体部材で構成
    されており、前記光検出機構は集積化された半導体光セ
    ンサで構成され、前記光注入機構は半導体発光素子で構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の集積型S
    PMセンサ。
  3. 【請求項3】 前記半導体発光素子は発光ダイオードで
    構成され、前記半導体光センサはフォトダイオードで構
    成されていることを特徴とする請求項2記載の集積型S
    PMセンサ。
  4. 【請求項4】 前記半導体発光素子は多孔質シリコンを
    有するEL素子で構成され、前記半導体光センサはフォ
    トダイオードで構成されていることを特徴とする請求項
    2記載の集積型SPMセンサ。
  5. 【請求項5】 前記カンチレバー部に設けられた光検出
    機構の受光面が、前記探針部に設けられた光注入機構を
    囲むように形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の集積型SPMセンサ。
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