JPH08303092A - マグネットキャッチャー - Google Patents

マグネットキャッチャー

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Publication number
JPH08303092A
JPH08303092A JP11196395A JP11196395A JPH08303092A JP H08303092 A JPH08303092 A JP H08303092A JP 11196395 A JP11196395 A JP 11196395A JP 11196395 A JP11196395 A JP 11196395A JP H08303092 A JPH08303092 A JP H08303092A
Authority
JP
Japan
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slider
magnet
yokes
yoke
casing
Prior art date
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Pending
Application number
JP11196395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiko Mimura
龍彦 三村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUTABA KINZOKU KOGYO KK
Original Assignee
FUTABA KINZOKU KOGYO KK
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH08303092A publication Critical patent/JPH08303092A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で組立性も良く、吸着力の切換え
動作が円滑なマグネットキャッチャーを提供する。 【構成】 収容位置と突出位置とに亙ってケーシング1
1内に前後移動自在に装着されたスライダー12と、ス
ライダー12を収納位置よりも後方の解除位置に押し操
作する毎に、スライダー12を収納位置と突出位置とに
交互に位置切換えする位置切換え手段13と、スライダ
ー12の前半部の両側に固定され、前端がスライダー1
2の前側に露出した磁性体からなる1対のヨーク14
と、着磁位置と脱磁位置とに亙って1対のヨーク14に
摺接しながら前後方向に相対移動自在にスライダー12
内に装着された磁石15と、ケーシング11に対する磁
石15の相対的な前後移動を規制する磁石ホルダ16と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャビネットの開閉扉
を閉鎖位置に保持するのに好適なマグネットキャッチャ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】キャビネット本体に開閉扉を取付けたオ
ーディオラックやテレビ台などのキャビネットにおい
て、開閉扉の遊端部に磁性体からなる受け金具を固定
し、キャビネット本体に受け金具に対応させてマグネッ
トキャッチャーを設け、マグネットキャッチャーにより
受け金具を吸着保持させて、開閉扉を閉鎖位置に保持す
るように構成したものが広く採用されている。
【0003】通常、前記マグネットキャッチャーは、前
端が開口したケーシングと、ケーシング内に前後移動自
在に装着されたスライダーと、スライダーを後方へ押し
操作する毎に、ケーシング内に収容した収容位置とケー
シングから前方へ突出した突出位置とにスライダーを交
互に位置切換え自在に保持する位置切換え手段と、スラ
イダーの前半部の両側に固定され、前端がスライダーの
前側に露出した磁性体からなる1対のヨークと、1対の
ヨーク間においてスライダーに内装された磁石とを備
え、スライダーを突出位置に移動させることで、開閉扉
が多少開かれて、手指で開閉扉を容易に開閉操作し得る
ように構成されている。
【0004】また、最近では、スライダーが突出位置に
移動した状態で、受け金具に対するヨークの吸着保持力
を小さくすることで、開閉扉の開閉操作を一層容易にす
るように構成したものもある。
【0005】例えば、実公昭59−24783号公報に
は、一方のヨークと磁石とをケーシングに固定して収納
位置に保持し、他方のヨークを磁石に接触した状態で収
納位置と突出位置とに位置切換え可能にスライダーに固
定して、突出位置において他方のヨークと磁石との接触
面積を小さくすることで、吸着保持力を小さくするよう
に構成したマグネットキャッチャーが記載されている。
また、実公平1−44698号公報には、スライダーを
突出位置へ移動させるときに、突出位置の直前において
1対のヨークをケーシングに係止させて、スライダーに
対して相対的に後退させ、ヨークの前端部と受け金具間
に隙間を形成することで、突出位置における吸着保持力
を小さくするように構成したマグネットキャッチャーが
記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前者の公報に記載のマ
グネットキャッチャーでは、一方のヨークをケーシング
側に、また他方のヨークをスライダー側に固定すること
になるので、その組付作業が煩雑になるし、取付け強度
を十分に確保するため、マグネットキャッチャー全体が
大型化する。また、1対のヨークが、収納位置において
前後に位置ズレしないように製作することは至難であ
り、収納位置においてもいずれか一方のヨークしか受け
金具に接触しない状態になるので、吸着力が全体的に低
下するという問題もある。
【0007】一方、後者の公報に記載のマグネットキャ
ッチャーでは、1対のヨークがスライダーとともに収納
位置と突出位置とに亙って移動するので、ヨークの組付
性を向上できるし、ヨーク及び磁石の取付け強度も高く
なるが、最も大きな吸着力が作用しているヨークと受け
金具とを、スライダーを前方へ移動させるためのバネ部
材の付勢力で分断させるので、バネ部材として大きな付
勢力を有するものを用いる必要がある。しかも、突出位
置の直前、つまりバネ部材がある程度伸びた状態で、ヨ
ークと受け金具とを分断させる関係上、バネ部材を十分
に圧縮した状態で組付ける必要がある。このため、マグ
ネットキャッチャーが大型になったり、バネ部材の組付
け作業が煩雑になったりすることは避けられない。
【0008】本発明の目的は、構造が簡単で組立性も良
く、吸着力の切換え動作が円滑なマグネットキャッチャ
ーを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るマグネッ
トキャッチャーは、前端が開口したケーシングと、前記
ケーシング内に収容した収容位置とケーシングから前方
へ突出した突出位置とに亙ってケーシング内に前後移動
自在に装着されたスライダーと、前記スライダーを収納
位置よりも後方の解除位置に押し操作する毎に、スライ
ダーを収納位置と突出位置とに交互に位置切換えする位
置切換え手段と、前記スライダーの前半部の両側に固定
され、前端がスライダーの前側に露出した磁性体からな
る1対のヨークと、略全体が1対のヨーク間に位置する
着磁位置と、略全体が1対のヨーク間から後方へ抜き取
られた脱磁位置とに亙って1対のヨークに摺接しながら
前後方向に相対移動自在にスライダー内に装着された磁
石と、前記ケーシングに対する磁石の相対的な前後移動
を規制し、スライダーを収容位置に保持した状態で、磁
石を着磁位置に保持し、スライダーを突出位置に保持し
た状態で、磁石を脱磁位置に保持する磁石ホルダとを備
えたものである。
【0010】ここで、請求項2記載のように、磁石ホル
ダを解除位置から収納位置までの距離よりも多少長い一
定ストロークだけケーシングに対して前後方向に移動自
在に設けること、請求項3記載のように、ヨークをスラ
イダーに対して僅かに前後移動自在に取付けること、な
どが好ましい実施例である。
【0011】
【作用】本発明に係るマグネットキャッチャーにおいて
は、スライダーを解除位置へ押し操作する毎に、位置切
換え手段により、スライダーが、ケーシング内に収容さ
れた収容位置と、ケーシングから前方へ突出した突出位
置とに交互に位置切換えされる。スライダーの前半部に
は1対のヨークが固定され、両ヨーク間には磁石ホルダ
によりケーシングに対して移動規制された磁石が設けら
れており、スライダーを突出位置へ移動させると、1対
のヨークはスライダーとともに突出位置へ移動するが、
磁石は磁石ホルダによりケーシングに対する相対的な移
動が規制され、略全体が1対のヨーク間から後方へ抜き
取られた脱磁位置にスライダーに対して相対的に移動す
る。そして、スライダーが突出位置側へ移動するにした
がって、ヨークに対する磁石の接触面積が小さくなり、
ヨークの吸着力が連続的に小さくなる。
【0012】一方、スライダーを収容位置へ移動させる
と、1対のヨークはスライダーとともに収容位置に移動
し、磁石は略全体が1対のヨーク間の着磁位置にスライ
ダーに対して相対的に移動する。そして、収納位置側へ
移動するにしたがって、1対のヨークに対する磁石の接
触面積が大きくなり、ヨークの吸着力が連続的に大きく
なる。ところで、収納位置から突出位置へのスライダー
の移動は、位置切換え手段に設けられたバネ部材の付勢
力により行うことになるが、このとき、磁石に対するヨ
ークの接触面積が連続的に小さくなって、ヨークの吸着
力が小さくなるので、バネ部材として、比較的小さな付
勢力でも十分にヨークの吸着力を小さくすることが可能
となる。
【0013】ここで、請求項2記載のように、磁石ホル
ダを解除位置から収納位置までの距離よりも多少長い一
定ストロークだけケーシングに対して前後方向に移動自
在に設けると、スライダーの収納位置及び突出位置への
移動時に、一定ストロークだけ磁石及び磁石ホルダがス
ライダー及びヨークとともに前後移動し、この間におい
てヨークの吸着力は変化しない。つまり、スライダーを
解除位置に位置させた状態で、ヨークと磁石との接触面
積が最大になるように設定しても、ヨークと磁石との相
対位置関係が維持されたまま、スライダーが収納位置に
移動することになるので、収納位置におけるヨークの吸
着力は十分に確保されることになる。
【0014】また、請求項3記載のように、ヨークをス
ライダーに対して僅かに前後移動自在に取付けると、ス
ライダーに対するヨークの組付誤差を吸収することが可
能となる。つまり、ヨークがスライダーの前面よりも多
少後方に組付けられても、ヨークと受け金具間の磁力に
より、ヨークが前方へ移動して、ヨークの前端面が受け
金具に確実に密着することになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。本実施例は、オーディオラック等のキ
ャビネットに本発明を適用した場合のものである。図1
に示すように、キャビネット本体1には左右1対の開閉
扉2が回動自在に支持され、左右の開閉扉2の遊端部の
上端近傍部には磁性体からなる受け金具3が取付けら
れ、キャビネット本体1の受け金具3に対応する位置に
はマグネットキャッチャー10が取付けられている。
尚、本実施例では、キャビネット本体1の上板4の下面
に取付部材5を設け、この取付部材5にマグネットキャ
ッチャー10を埋設状に設けたが、キャビネット本体1
の壁部にマグネットキャッチャー10を直接的に埋設し
てもよい。また、マグネットキャッチャー10のケーシ
ングに左右両側へ突出状に延びる鍔部を設けて、この鍔
部をネジ等でキャビネット本体1に固定してもよい。
【0016】マグネットキャッチャー10は、図2、図
3に示すように、前端が開口した略円筒状のケーシング
11と、ケーシング11内に収容した収容位置(図8、
図9参照)とケーシング11から前方へ突出した突出位
置(図3、図4参照)とに亙ってケーシング11内に前
後移動自在に装着されたスライダー12と、スライダー
12を収納位置よりも後方の解除位置(図10参照)に
押し操作する毎に、スライダー12を収納位置と突出位
置とに交互に位置切換えする位置切換え手段13と、ス
ライダー12の前半部の両側に固定され、前端がスライ
ダー12の前側に露出した磁性体からなる1対のヨーク
14と、略全体が1対のヨーク14間に位置する着磁位
置(図 参照)と、略全体が1対のヨーク14間から後
方へ抜き取られた脱磁位置(図 参照)とに亙って1対
のヨーク14に摺接しながら前後方向に相対移動自在に
スライダー12内に装着された磁石15と、ケーシング
11に対する磁石15の相対的な前後移動を規制し、ス
ライダー12を収容位置に保持した状態で、磁石15を
着磁位置に保持し、スライダー12を突出位置に保持し
た状態で、磁石15を脱磁位置に保持する磁石ホルダ1
6とを備えている。
【0017】前記ケーシング11は、有底の略円筒状の
外筒20と、外筒20内に装着された略円筒状の内筒2
5とから構成され、外筒20及び内筒25の前端部には
鍔部21、26が形成され、外筒20の鍔部21には1
対の突部22が前方へ向けて突出状に形成され、内筒2
5の鍔部26には1対の切欠部27が形成され、内筒2
5は切欠部27に突部22を嵌合させて外筒20に対し
て周方向に位置決め装着されている。
【0018】外筒20の前端近傍部には係合孔23が形
成され、内筒25の前端近傍部には係止突部28が形成
され、内筒25は係止突部28を係合孔23に嵌合させ
て外筒20内に前後方向に移動不能に取付けられてい
る。内筒25の前半部には切欠部27に連なる1対の案
内スリット29が形成され、スライダー12はその側部
が案内スリット29に係合することで、前後方向に移動
自在で且つ回転不能にケーシング11に装着されてい
る。
【0019】位置切換え手段13について説明すると、
図2〜図7に示すように、スライダー12の後端近傍部
は環状溝30が形成され、環状溝30には略C字状のロ
ータリー31が回転自在に取付けられ、ロータリー31
には1対の係合突部32が一体的に形成されている。外
筒20の奥端部内にはバネ受部材33が装着され、スラ
イダー12はバネ受部材33とスライダー12間に装着
された圧縮コイルバネからなるバネ部材34で常時前方
へ付勢されている。尚、このバネ受部材33は外筒20
と一体的に形成してもよい。図7の展開図に示すよう
に、外筒20の後端近傍部内には内側へ突出した案内壁
部35が形成され、内筒25の後端部には案内壁部35
と対向する案内縁部36が形成され、案内壁部35と案
内縁部36間には案内通路37が形成され、ロータリー
31の係合突部32は案内通路37に沿って移動自在に
嵌合されている。
【0020】前記位置切換え手段13では、バネ部材3
4の付勢力により係合突部32が案内通路37の第1係
止部P1に係合することで、スライダー12が、図3、
図4に図示の突出位置に保持される。突出位置に保持さ
れたスライダー12をバネ部材34の付勢力に抗して、
図10に図示の解除位置まで後方へ押し操作すると、係
合突部32が第1傾斜面S1で案内されて第2係止部P
2で係止され、この状態でスライダー12から手を放す
と、スライダー12はバネ部材34の付勢力で多少前方
へ移動するが、係合突部32が第2傾斜面S2に案内さ
れて第3係止部P3に係合することで、スライダー12
は、図8、図9に図示の収納位置に保持される。
【0021】一方、収納位置からスライダー12を解除
位置へ押し操作すると、係合突部32が第3傾斜面S3
で案内されて第4係止部P4に係合し、この状態で手を
放すと、バネ部材34の付勢力でスライダー12が前方
へ移動するとともに、係合突部32が第4傾斜面S4で
案内されて第1係止部P1に係合し、スライダー12が
突出位置に保持される。つまり、スライダー12は、解
除位置へ押し操作する毎に、突出位置と収納位置とに交
互に位置切換えされることになる。
【0022】スライダー12の前半部には前後方向に細
長い開口部40が形成され、開口部40内には磁石ホル
ダ16が前後移動自在に装着されている。この磁石ホル
ダ16は、略小判型のベース部41と、ベース部41か
ら前方へ延びる略L字状の抱持部42と、ベース部41
から側方へ突出する規制突部43とから構成され、磁石
15はベース部41と抱持部42間に抱持されて、磁石
ホルダ16ととにも開口部40内に前後方向に移動自在
に装着されている。
【0023】第1係止部P1の前方において内筒25に
は前後方向に延びる1対の長孔44が形成され、長孔4
4には規制突部43が前後移動自在に装着され、磁石ホ
ルダ16及び磁石15は、長孔44及び規制突部43を
介してケーシング11に対して解除位置から収納位置ま
での距離よりも多少長い一定ストロークだけ前後方向に
相対移動自在に連結されている。
【0024】開口部40の前半側部においてスライダー
12には磁石15の側面に摺接可能な磁性体からなる1
対のヨーク14が設けられ、ヨーク14の前端近傍部は
スライダー12の前壁部に装着され、ヨーク14の前半
はスライダー12の前壁部の前面と略面一に配置されて
いる。ヨーク14の前端近傍部には肩部50が形成さ
れ、この肩部50がスライダー12の前壁部に係合する
ことで、ヨーク14の前方への移動が規制され、スライ
ダー12の途中部には係止突部51が形成され、この係
止突部51がヨーク14の後端部に係合して、ヨーク1
4の後方への移動が規制され、ヨーク14は、その前面
がスライダー12の前面よりも僅かに突出した位置と、
スライダー12の前面から僅かに後退した位置とに亙っ
て前後移動し得るように設けられている。
【0025】次に、マグネットキャッチャー10の作
用、効果について説明する。閉鎖位置にある開閉扉2を
開放するときには、開閉扉2とともにスライダー12を
後方へ1回押し操作して、位置切換え手段13によりス
ライダー12を突出位置に移動させ、スライダー12の
突出量だけ開いた開閉扉2の縁部を手で保持して開放す
ることになる。また、開放位置にある開閉扉2を閉鎖す
るときには、開閉扉2を閉鎖位置まで操作して、更に開
閉扉2をスライダー12とともに後方へ1回押し操作
し、位置切換え手段13によりスライダー12を収納位
置に保持させることで、ヨーク14の吸着力で受け金具
3が吸着保持されて、開閉扉2が閉鎖位置に保持される
ことになる。
【0026】ところで、磁石ホルダ16が長孔44を介
してケーシング11に一定ストロークだけ前後移動自在
に設けられていることから、スライダー12を突出位置
に位置させるため、収納位置から解除位置へスライダー
12を移動させると、磁石15及び磁石ホルダ16は、
磁石15がヨーク14に追随して移動することで、スラ
イダー12及びヨーク14と一体的に解除位置に移動す
る。そして、解除位置においてスライダー12から手を
放すと、1対のヨーク14はスライダー12とともに突
出位置へ移動するが、磁石15及び磁石ホルダ16は、
先ずヨーク14に追随して磁石15が移動することで、
スライダー12及びヨーク14とともに前方へ移動し、
磁石ホルダ16の規制突部43が長孔44の前縁部に係
合すると、ケーシング11に対する磁石ホルダ16の相
対的な前方への移動が規制されるので、磁石15の略全
体が磁石ホルダ16とともに1対のヨーク14間から後
方へ抜き取られた脱磁位置にスライダー12に対して相
対的に後方へ移動する。こうして、磁石15がスライダ
ー12と相対的に後方へ移動するにしたがって、ヨーク
14に対する磁石15の接触面積が小さくなり、ヨーク
14の吸着力が連続的に小さくなる。
【0027】一方、スライダー12を収納位置へ位置さ
せるため、突出位置から解除位置へスライダー12を移
動させると、1対のヨーク14はスライダー12ととも
に解除位置に移動するが、磁石15及び磁石ホルダ16
は、ヨーク14に追随して磁石15が移動することで、
ヨーク14及びスライダー12とともに後退し、規制突
部43が長孔44の後端縁に当接すると、ケーシング1
1に対する後方への相対移動が規制される。そして、ス
ライダー12及びヨーク14のみが後退することで、磁
石15の略全体が1対のヨーク14間の着磁位置に移動
する。こうして、スライダー12が解除位置側へ移動す
るにしたがって、1対のヨーク14に対する磁石15の
接触面積が大きくなり、ヨーク14の吸着力が連続的に
大きくなる。そして、この状態で手を放すと、スライダ
ー12及びヨーク14は収納位置に移動し、磁石15及
び磁石ホルダ16は、磁石15がヨーク14に追随して
移動することで、スライダー12及びヨーク14と一体
的に収納位置に移動する。つまり、解除位置におけるヨ
ーク14の吸着力を維持したまま、スライダー12、ヨ
ーク14、磁石15、磁石ホルダ16の4つの部材は収
納位置に移動する。
【0028】このように、収納位置から突出位置へのス
ライダー12の移動は、位置切換え手段13に設けられ
たバネ部材34の付勢力により行うことになるが、この
とき、磁石15に対するヨーク14の接触面積が連続的
に小さくなって、ヨーク14の吸着力を小さくなるの
で、バネ部材34として、比較的小さな付勢力でも十分
にヨーク14の吸着力を小さくすることが可能となる。
【0029】また、磁石ホルダ16が、長孔44を介し
てケーシング11に一定ストロークだけ前後方向に移動
自在に設けられているので、スライダー12を解除位置
に位置させた状態で、ヨーク14と磁石15との接触面
積が最大になるように設定しても、スライダー12、ヨ
ーク14、磁石15、磁石ホルダ16の4つの部材は、
相対位置関係を維持したまま収納位置に移動することに
なり、収納位置におけるヨーク14の吸着力は十分に確
保されることになる。このため、このストローク分だけ
スライダー12及びヨーク14を小型に構成しつつ、比
較的大きな磁石15を用いて受け金具3に対するヨーク
14の吸着力を十分に確保することが可能となる。ま
た、このストロークにより磁石ホルダ16とケーシング
11の位置関係等の製作誤差も吸収することが可能とな
る。
【0030】更に、ヨーク14をスライダー12に対し
て僅かに前後移動自在に取付けると、スライダー12に
対するヨーク14の組付誤差やスライダー12及びヨー
ク14の製作誤差を吸収することが可能となる。つま
り、ヨーク14がスライダー12の前面よりも多少後方
に組付けられても、ヨーク14と受け金具3間の磁力に
より、ヨーク14が前方へ移動して、その前端面が受け
金具3に確実に密着することになる。
【0031】
【発明の効果】本発明に係るマグネットキャッチャーに
よれば、スライダーに対してヨークを固定してあるの
で、ヨークの組付性を向上できるし、ヨーク及び磁石の
取付け強度も十分に得られる。収納位置から突出位置へ
のスライダーの移動時に、磁石に対するヨークの接触面
積が連続的に小さくなって、ヨークの吸着力が小さくな
るので、スライダーを前方へ付勢するバネ部材として小
型なものを用いることが可能となり、しかも、突出位置
付近においては、ヨークの吸着力が既に小さくなってい
るので、スライダーに対して大きな付勢力を作用させる
必要がない。このため、マグネットキャッチャーを全体
的に小型に構成出来るとともに、バネ部材の付勢力が作
用するスライダー等の組付性を向上出来る。
【0032】ここで、請求項2記載のように、磁石ホル
ダを一定ストロークだけケーシングに対して前後方向に
移動自在に設けると、スライダーを解除位置に位置させ
た状態で、ヨークと磁石との接触面積が最大になるよう
に設定しても、ヨークと磁石との相対位置関係が維持さ
れたまま、スライダーが収納位置に移動することになる
ので、収納位置におけるヨークの吸着力は十分に確保さ
れることになる。このため、磁石ホルダをケーシングに
固定する場合のように、収納位置において磁石の略全部
がヨーク間に位置するように設定するため、解除位置に
おいて、収納位置から解除位置までのストローク分だ
け、着磁位置から更に前方へ磁石を移動させる必要がな
く、このストローク分だけ磁石を小型に構成したり、ヨ
ークを長く設定する必要がないので、比較的大きな磁石
を用いて十分な吸着力を確保しつつ、マグネットキャッ
チャーを小型に構成することが可能となる。また、この
ストロークにより磁石ホルダとケーシングの位置関係等
の製作誤差も吸収することが可能となる。
【0033】また、請求項3記載のように、ヨークをス
ライダーに対して僅かに前後移動自在に取付けると、ス
ライダーに対するヨークの組付誤差を吸収することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 キャビネットの斜視図
【図2】 マグネットキャッチャーの分解斜視図
【図3】 マグネットキャッチャーの要部縦断面図
【図4】 図3のIV−IV線断面図
【図5】 図4のV−V線断面図
【図6】 図4のVI−VI線断面図
【図7】 ケーシングの展開図
【図8】 収納位置におけるマグネットキャッチャーの
作動説明図
【図9】 図8のIX−IX線断面図
【図10】 解除位置におけるマグネットキャッチャー
の作動説明図
【符号の説明】 1 キャビネット本体 2 開閉扉 3 受け金具 4 上板 5 取付部材 10 マグネットキャッチャー 11 ケーシング 12 スライダー 13 位置切換え
手段 14 ヨーク 15 磁石 16 磁石ホルダ 20 外筒 21 鍔部 22 突部 23 係合孔 25 内筒 26 鍔部 27 切欠部 28 係止突部 29 案内スリット 30 環状溝 31 ロータリー 32 係合突部 33 バネ受部材 34 バネ部材 35 案内壁部 36 案内縁部 37 案内通路 P1 第1係止部 S1 第1傾斜面 P2 第2係止部 S2 第2傾斜面 P3 第3係止部 S3 第3傾斜面 P4 第4係止部 S4 第4傾斜面 40 開口部 41 ベース部 42 抱持部 43 規制突部 44 長孔 50 肩部 51 係止突部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端が開口したケーシングと、 前記ケーシング内に収容した収容位置とケーシングから
    前方へ突出した突出位置とに亙ってケーシング内に前後
    移動自在に装着されたスライダーと、 前記スライダーを収納位置よりも後方の解除位置に押し
    操作する毎に、スライダーを収納位置と突出位置とに交
    互に位置切換えする位置切換え手段と、 前記スライダーの前半部の両側に固定され、前端がスラ
    イダーの前側に露出した磁性体からなる1対のヨーク
    と、 略全体が1対のヨーク間に位置する着磁位置と、略全体
    が1対のヨーク間から後方へ抜き取られた脱磁位置とに
    亙って1対のヨークに摺接しながら前後方向に相対移動
    自在にスライダー内に装着された磁石と、 前記ケーシングに対する磁石の相対的な前後移動を規制
    し、スライダーを収容位置に保持した状態で、磁石を着
    磁位置に保持し、スライダーを突出位置に保持した状態
    で、磁石を脱磁位置に保持する磁石ホルダと、 を備えたマグネットキャッチャー。
  2. 【請求項2】 磁石ホルダを解除位置から収納位置まで
    の距離よりも多少長い一定ストロークだけケーシングに
    対して前後方向に移動自在に設けた請求項1記載のマグ
    ネットキャッチャー。
  3. 【請求項3】 ヨークをスライダーに対して僅かに前後
    移動自在に取付けた請求項1又は2記載のマグネットキ
    ャッチャー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011005951A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Nifco Inc 押上装置
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