JPH08302418A - 含クロム鋼スラグおよびその排滓処理方法 - Google Patents

含クロム鋼スラグおよびその排滓処理方法

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JPH08302418A
JPH08302418A JP10749695A JP10749695A JPH08302418A JP H08302418 A JPH08302418 A JP H08302418A JP 10749695 A JP10749695 A JP 10749695A JP 10749695 A JP10749695 A JP 10749695A JP H08302418 A JPH08302418 A JP H08302418A
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哲也 山本
Tadanori Matsunami
忠則 松並
Eiji Harada
栄治 原田
Nobuyoshi Yoshimizu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 含クロム鋼の溶解精錬工程において発生する
スラグを溶鋼の浴面上から分離あるいは除去するに際
し、排滓後のスラグからの6価のCrの溶出を防止す
る。 【構成】 溶鋼とスラグ間の脱硫分配比(S)/ [S]
を下記式を満足するように調整する。 (S)/ [S] ≧101.06X-0.62 但し、X=(CaO)/(SiO2 ) また、脱硫を促進するために、溶解精錬時間を長くする
か、またはSiやAl等の脱酸剤を添加する。 【効果】 排滓後のスラグからの6価のCrの溶出が皆
無となり、スラグの資源としての活用がはかれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】含クロム鋼の溶解精錬工程におい
て発生するスラグに関して、環境上の問題となる6価の
Cr(Cr6+)の溶出を防止し、資源としてのスラグの
利用をはかる排滓処理方法およびスラグ組成に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼のような11mass%以上の
Crを含む含クロム鋼は電気炉での溶解工程後、上底吹
き転炉、AODおよびVOD等での精錬工程で製造され
ている。これらの工程では溶鋼中の [C] , [S] 等の
不純物の除去が行なわれるが、溶鋼中の [Si] や [A
l] 等の酸化が起こり、(SiO2 ),(Al2 3
等の酸化物が生成する。一方、炉の耐火物を保護するた
めにCaOやMgOが添加される。これらの結果、溶解
精錬工程ではスラグの生成は避けられない。また、含ク
ロム鋼の溶解精錬工程では溶鋼中 [Cr] の酸化が避け
られず、スラグ中に3価のCrの酸化物である(Cr2
3 )が生成し、一部に6価のCrの酸化物である(C
rO3 )が生成する。これらの酸化物は溶解精錬工程の
末期で還元処理されるが、処理が不十分であればスラグ
中に(CrO3 )が残存し、含クロム溶鋼から分離した
後に6価のCrの溶出を招き、環境上の問題となるため
に、スラグの資源としての利用が阻害されてきた。
【0003】従来、含クロム鋼の溶解精錬工程でスラグ
からの6価のCrの溶出を防止する対策および6価のC
rの溶出のないスラグの条件は全く知られておらず、こ
のため排滓処理されたスラグは定期的に分析を行い、環
境に悪影響を及ぼさないように、十分な管理がなされて
きた。一方、排滓されたスラグから6価のCrが溶出し
ないように不溶化する方法としては、特開昭48−71
371号公報、特開平5−345658号公報、特開昭
52−93669号公報および特開昭52−15265
1号公報等多数開示されている。これらの方法は高温下
で還元処理するか、またはFe(OH)2 やBa塩等の
薬品を加え処理する方法であり、処理コストが高く、か
つ多量処理に不向きであるために、多量に発生する含ク
ロム鋼のスラグの処理には十分に活用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】含クロム鋼の溶解精錬
工程において発生するスラグを溶鋼の浴面上から分離あ
るいは除去するに際し、排滓後のスラグからの6価のC
rの溶出を防止することを目的とする。また、6価のC
rの溶出のないスラグ組成を提示することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を有
利に解決したものであり、その要旨は含クロム鋼の溶解
精錬工程において発生するスラグを溶鋼の浴面上から分
離あるいは除去するに際し、下記(1)式を満足させる
ようにスラグ中(S)濃度と溶鋼中 [S] 濃度の比であ
る脱硫分配比(S)/ [S] を調整してスラグを分離あ
るいは除去することを特徴とする含クロム鋼のスラグの
排滓処理方法である。
【0006】 (S)/ [S] ≧101.06X-0.62…………………(1) 但し、X=(CaO)/(SiO2 ) (S):スラグ中(S)濃度(mass%) [S] :溶鋼中〔S〕濃度(mass%) (CaO):スラグ中(CaO)濃度(mass%) (SiO2 ):スラグ中(SiO2)濃度(mass%) また、含クロム鋼の溶解精錬工程において発生するスラ
グを溶鋼の浴面上から分離あるいは除去するに際し、前
記(1)式を満足する脱硫分配比(S)/ [S] を得る
ために、溶解精錬をさらに継続して溶解精錬時間を長く
するか、またはSiやAl等の脱酸剤を加え、溶鋼の脱
硫反応を促進することを特徴とする含クロム鋼のスラグ
の排滓処理方法である。
【0007】さらに、スラグ中(S)濃度とスラグ塩基
度(CaO)/(SiO2 )が下記(2)式を満足する
ことを特徴とする含クロム鋼の溶解スラグである。 (S)≧0.02×101.06X-0.62………………(2) 但し、X=(CaO)/(SiO2 ) また、スラグ中(S)濃度とスラグ塩基度(CaO)/
(SiO2 )が下記(3)式を満足することを特徴とす
る含クロム鋼の精錬スラグである。
【0008】 (S)≧0.005×101.06X-0.62……………(3) 但し、X=(CaO)/(SiO2
【0009】
【作用】含クロム鋼の溶解工程では原料が完全に溶解し
ていない温度の低い時期において、また精錬工程では溶
鋼中の [C] を除去するために酸素吹込みを行う時期に
おいて、下記(4)式で示されるような溶鋼中 [Cr]
の酸化反応が進行し、3価のCrの酸化物である(Cr
2 3 )を生成する。
【0010】 2 [Cr] +3 [O] →(Cr2 3 )…………………………(4) (4)式の酸化反応がさらに進むと(5)式で示される
ような6価のCrの酸化物である(CrO3 )の生成反
応が進行することは避けられず、酸化期末期では最大
0.5mass%レベルの(CrO3 )が存在する場合もあ
る。 (Cr2 3 )+3 [O] →2(CrO3 )……………………(5) これらのCr酸化物は溶解工程では溶解末期の昇温期あ
るいは還元期で、精錬工程では還元剤としてSiやAl
等を添加して精錬する還元期で還元され、特に6価のC
rの酸化物である(CrO3 )はほとんど微量となる。
しかし、(CrO3 )は微量でも存在すれば排滓後、6
価のCrの溶出の原因となるために、溶解精錬工程で完
全に(CrO3 )を還元しておく必要がある。
【0011】従来、スラグ中の(CrO3 )を溶解精錬
工程の間で、すなわち排滓する前に定量分析する方法は
全くなく、このために排滓処理したスラグを管理する方
法がとられてきた。本発明者らは排滓後のスラグの6価
のCrの溶出量は溶鋼とスラグ間の反応状態に依存する
ことを見出し、これを定量化する式として前記(1)式
を導出した。これは同一スラグ塩基度で考えた場合、
(S)/ [S] が高いことは還元反応が十分に進行して
いることを意味し、このため(CrO3 )が完全に存在
しない状態が達成されるためである。
【0012】さらに、本発明者らは脱硫反応を促進させ
て、前記(1)式を満足させるには溶解精錬時間を長く
するか、またはSiやAl等の脱酸剤を加えることが有
効であることを見出した。一般に、含クロム鋼の溶鋼工
程で溶鋼中〔S〕濃度は0.02mass%まで脱硫され、
その後の精錬工程で0.005mass%まで脱硫される。
前記(1)式にこれらの値を代入すれば、前記(2)式
および(3)式が得られる。(2)式を満足する溶解ス
ラグであれば、また(3)式を満足する精錬スラグであ
れば6価のCrの溶出のないスラグであることが確認さ
れた。
【0013】以下本発明について詳細に説明する。本発
明の含クロム鋼スラグの排滓処理は図1に例示するよう
な溶解精錬工程で発生するスラグの処理に適用するもの
である。図1(a)は電気炉での溶解、(b)はAOD
での精錬、(c)は上底吹き転炉での溶解精錬、(d)
はVODでの精錬工程を示し、図中の1は電極、2は溶
鋼、3はスラグ、4は上吹きランス、5は横吹き羽口、
6は底吹き羽口、7は底吹きポーラスプラグを示す。こ
れらの工程では溶解精錬を効率的に進め、かつ炉の耐火
物を保護するために、溶鋼量の5%以上のスラグの発生
は避けられない。また、溶解途中あるいは精錬途中の酸
化条件下でスラグ中に6価のCrの酸化物である(Cr
3 )が生成し、これが溶解末期あるいは精錬末期の還
元期で還元が不十分であれば排滓後スラグに残留し、6
価のCrの溶出の原因となる。なお、溶鋼中の〔S〕濃
度は溶解工程で約0.02mass%まで脱硫され、精錬工
程で約0.005mass%まで脱硫されるのが一般的であ
る。
【0014】本発明は含クロム鋼の溶解精錬工程におい
て排滓されるスラグからの6価のCrの溶出量は溶鋼と
スラグの脱硫分配比である(S)/ [S] に依存するこ
とを見出し、(S)/ [S] の値にしきい値を設けるこ
と、脱硫反応を促進すること、及び排滓されるスラグ組
成を規定することで排滓後スラグからの6価のCrの溶
出を完全に防止するのである。
【0015】図2はSUS304ステンレス鋼を電気炉
で溶解、AODで精錬を行った場合の各工程のスラグ塩
基度である(CaO)/(SiO2 )と脱硫分配比
(S)/[S] の関係を示す。なお、図中の○と●印は
溶解工程での値、□と■印は精錬工程での値を示し、ま
た、●と■印は排滓後スラグの6価のCrの溶出分析を
行った結果、溶出量が環境基準の0.05mg/リットル
を超えたスラグ、○と□印は6価のCrの溶出量が0.
04mg/リットル以下の問題とならないスラグを示す。
図2より●と■印が存在する領域は図中の実線より下の
領域であり、実線より上の領域に保持すれば6価のCr
の溶出は防止できる。この領域を式で表せば前記(1)
式である。
【0016】図3はSUS304ステンレス鋼を電気炉
で溶解、AODで精錬を行った場合の最終の還元期で初
めて溶鋼およびスラグの分析を行ってからの溶解精錬の
保持時間と脱硫分配比(S)/ [S] の関係を示す。な
お、この場合のスラグ塩基度(CaO)/(SiO2
は1.50であり、図中の○印は溶解工程、□印は精錬
工程での値を示す。この場合では、図3に示すように溶
鋼およびスラグの分析値での(S)/ [S] が初回分析
で5以下の低い値なので精錬を継続して精錬時間をさら
に3分以上長くすることにより前記(1)式より求まる
しきい値9.33を越えることが可能になり、6価のC
rの溶出を効率よく防止することが可能になる。
【0017】図4はSUS304ステンレス鋼を電気炉
で溶解、AODで精錬を行った場合の最終の還元期で脱
酸剤としてSiを溶鋼トン当り1kgを追加添加する前後
のスラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )と脱硫分配率
(S)/ [S] の関係を示す。なお、図中の○印は溶解
工程、□印は精錬工程での値を示す。図4より脱酸剤を
加え、脱硫反応を促進させることで(S)/ [S] の値
が大きくなり、6価のCrの溶出を効率よく防止するこ
とが可能になる。
【0018】図5にSUS304ステンレス鋼を電気炉
で溶解を行った後に溶鋼の浴面上から分離あるいは除去
したスラグのスラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )と
脱硫分配比(S)/ [S] の関係を示す。なお、図中の
●印は6価のCrの溶出分析を行った結果、溶出量が環
境基準の0.05mg/lを超えたスラグ、○印は6価の
Crの溶出量が0.04mg/l以下の問題とならないス
ラグを示す。図5より●印が存在する領域は図中の実線
の下の領域であり、実線より上の領域で有れば6価のC
rの溶出はないスラグとなる。この領域を式で表せば前
記(2)式である。
【0019】図6にSUS304ステンレス鋼を電気炉
で溶解を行い、その後AODで精錬を行った後に溶鋼の
浴面上から分離あるいは除去したスラグのスラグ塩基度
(CaO)/(SiO2 )と脱硫分配比(S)/ [S]
の関係を示す。なお、図中の■印は6価のCrの溶出分
析を行った結果、溶出量が環境基準の0.05mg/リッ
トルを超えたスラグ、□印は6価のCrの溶出量が0.
04mg/リットル以下の問題とならないスラグを示す。
図5より■印が存在する領域は図中の実線の下の領域で
あり、実線より上の領域で有れば6価のCrの溶出はな
いスラグとなる。この領域を式で表せば前記(3)式で
ある。
【0020】以上より、含クロム鋼の溶解精錬工程にお
いて発生するスラグを溶鋼の浴面上から分離あるいは除
去するに際し、前記(1)式を満足するように脱硫分配
比を調整した後にスラグを分離あるいは除去すること
で、排滓後のスラグからの6価のCrの溶出を防止する
ことが可能になる。また、脱硫分配比を上げて、前記
(1)式を満足させるには溶解精錬時間を長くするか、
またはSiやAl等の脱酸剤を加えることが有効である
ことが確認された。なお、スラグ塩基度(CaO)/
(SiO2 )および脱硫分配比(S)/ [S] とも溶解
精錬工程の間に分析により確認できる値であり、前記
(1)式を満足することを確認した後に、スラグを分離
あるいは除去することで排滓後の管理が不要になる。
【0021】さらに、前記(2)式を満足する溶解スラ
グであれば6価のCrの溶出はなく、また前記(3)式
を満足する精錬スラグであれば6価のCrの溶出はない
ことが確認された。
【0022】
【実施例】SUS304ステンレス鋼(8mass%Ni−
18mass%Cr)60ton の溶鋼を製造する処理を図1
(a)に示す溶解工程、(b)に示す精錬工程の実施態
様で実施した。溶解工程ではスクラップ、Fe−Cr,
Fe−Niを原料として溶解し、溶鋼温度1500℃ま
で昇温した後、取鍋にスラグと共に出鋼した。取鍋に入
ったスラグはAODに溶鋼を入れる前にスラグパンに傾
転排滓した。AODでは [C] 濃度0.05mass%まで
脱炭した後に、脱炭中に酸化した [Cr] を還元するた
めに還元剤を加え、還元精錬を行った後にスラグと共に
出鋼した。溶鋼を連続鋳造した後に、スラグはスラグパ
ンに分離、除去した。
【0023】表1に溶解精錬の実施例を示す。本発明例
および比較例のいずれも30チャージに適用した。本発
明例では出鋼する前にスラグ塩基度(CaO)/(Si
2)および脱硫分配比(S)/ [S] を確認し、両者
の関係が前記(1)式を満足しない場合には溶解精錬時
間を3分間延長するか、または脱酸剤としてSiを溶鋼
トン当り1kg添加して処理する方法を採用した。比較例
は前記(1)式による6価のCrの溶出を検知する手段
のない場合の方法であり、溶解および精錬後直ちに出鋼
して、スラグを排滓処理した場合である。
【0024】
【表1】
【0025】実施結果を表2に示す。スラグ管理コスト
は本発明のコストを100として、比例換算した値であ
る。
【0026】
【表2】
【0027】なお、本発明例では前記(2)式の条件を
外れる溶解工程でのスラグはなく、前記(3)式の条件
を外れる精錬工程でのスラグもなかったが、比較例では
前記(2)式の条件を外れる溶解工程でのスラグが12
チャージ、前記(3)式の条件を外れる精錬工程でのス
ラグが8チャージ存在した。本発明例では、排滓後のス
ラグからの6価のCrの溶出は皆無であり、そのために
スラグの管理コストは大幅に削減できた。
【0028】
【発明の効果】本発明法によると、含クロム鋼スラグの
排滓処理において、排滓後のスラグからの6価のCrの
溶出を防止することが可能になり、定常的な6価のCr
の分析が不要となり、スラグ管理の手間を大幅に削減で
きる。また、スラグの環境に対する悪影響がなくなり、
スラグを例えば路盤材として使用するなど資源として活
用する範囲を大幅に広げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す概略断面図で、(a)
は電気炉での溶解、(b)はAODでの精錬、(c)は
上底吹き炉での溶解精錬、(d)はVODでの精錬工程
を示す図である。
【図2】スラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )と脱硫
分配比(S)/ [S] の関係における6価のクロム溶出
量の状態を示す図である。
【図3】初回分析からの溶解精錬時間と脱硫分配比
(S)/ [S] との関係を示す図である。
【図4】スラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )と脱硫
分配比(S)/ [S] の関係における脱酸剤の添加の結
果を示す図である。
【図5】スラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )とスラ
グ中の(S)濃度との関係における、溶解工程での6価
のクロムの溶出量の状態を示す図である。
【図6】スラグ塩基度(CaO)/(SiO2 )とスラ
グ中の(S)濃度との関係における、精錬工程での6価
のクロムの溶出量の状態を示す図である。
【符号の説明】
1…電極 2…溶鋼 3…スラグ 4…上吹きランス 5…横吹き羽口 6…底吹き羽口 7…底吹きポーラスプラグ
フロントページの続き (72)発明者 松並 忠則 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 原田 栄治 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 吉水 信義 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含クロム鋼の溶解精錬工程において発生
    するスラグを溶鋼の浴面上から分離あるいは除去するに
    際し、下記(1)式を満足するようにスラグ中(S)濃
    度と溶鋼中 [S] 濃度の比である脱硫分配比(S)/
    [S] を調整してスラグを分離あるいは除去することを
    特徴とする含クロム鋼スラグの排滓処理方法。 (S)/ [S] ≧101.06X-0.62…………………(1) 但し、X=(CaO)/(SiO2 ) (S):スラグ中(S)濃度(mass%) [S] :溶鋼中〔S〕濃度(mass%) (CaO):スラグ中(CaO)濃度(mass%) (SiO2 ):スラグ中(SiO2)濃度(mass%)
  2. 【請求項2】 最終還元期における溶鋼およびスラグの
    分析により脱硫分配比(S)/ [S] を算出し、該脱硫
    分配比(S)/ [S] が前記(1)式を満足しない場合
    は、さらに溶解精錬を継続することを特徴とする請求項
    1記載の含クロム鋼スラグの排滓処理方法。
  3. 【請求項3】 最終還元期における溶鋼およびスラグの
    分析により脱硫分配比(S)/ [S] を算出し、該脱硫
    分配比(S)/ [S] が前記(1)式を満足しない場合
    は、脱酸剤を添加して溶鋼の脱硫反応を促進することを
    特徴とする請求項1記載の含クロム鋼スラグの排滓処理
    方法。
  4. 【請求項4】 スラグ中(S)濃度とスラグ塩基度(C
    aO)/(SiO2)が下記(2)式を満足することを
    特徴とする含クロム鋼の溶解スラグ。 (S)≧0.02×101.06X-0.62………………(2) 但し、X=(CaO)/(SiO2
  5. 【請求項5】 スラグ中(S)濃度とスラグ塩基度(C
    aO)/(SiO2)が下記(3)式を満足することを
    特徴とする含クロム鋼の精錬スラグ。 (S)≧0.005×101.06X-0.62……………(3) 但し、X=(CaO)/(SiO2
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000053539A1 (fr) * 1999-03-10 2000-09-14 Kawasaki Steel Corporation Traitement de scories d'affinage d'acier inoxydable

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WO2000053539A1 (fr) * 1999-03-10 2000-09-14 Kawasaki Steel Corporation Traitement de scories d'affinage d'acier inoxydable
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KR100530197B1 (ko) * 1999-03-10 2005-11-22 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 스테인리스강 정련슬래그의 처리방법

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