JP2749695B2 - ステンレス鋼の精練方法 - Google Patents

ステンレス鋼の精練方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ステンレス鋼の高清浄化精錬工程におい
て、スラグ組成を調整し、非金属介在物の軟質化および
低減化を行う精錬法に関するものである。
[従来の技術] ステンレス鋼の非金属介在物は表面疵の生成および冷
間加工割れの原因となる。(Al2O3)および(Cr2O3)で
代表される硬質非金属介在物は特に有害である。
一般にステンレス鋼の非金属介在物の清浄化は、AOD,
VOD等の二次精錬炉において実施される。すなわち、Al,
Si等の還元剤を添加し、塩基性スラグの存在下で不活性
ガスの吹込み等により溶鋼を強制攪拌し、脱酸および非
金属介在物の浮上および除去を促進させている。このよ
うな精錬方法は、二次精錬炉内において非金属介在物を
減少させる目的で実施され成果を収めている。しかし、
二次精錬処理から連続鋳造までの間に耐火物およびスラ
グと溶鋼が反応し、(Al2O3)等の硬質非金属介在物の
生成を制御するものではない。この間に生成する(Al2O
3)系および(Cr2O3)系等の硬質非金属介在物を無害化
させない限り先に述べたような表面疵の生成および冷間
加工割れ等が発生する。この対策として、連続鋳造の前
にCa処理等の強脱酸剤の添加が考えられるが、ステンレ
ス鋼は元来低[C]化が困難であるため、安定した脱酸
効果がまだ得られていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、ステンレス鋼の(Al2O3)系および(Cr
2O3)系等の硬質非金属介在物を軟質化および低減化に
より無害化するために、精錬工程において、連続鋳造前
に強脱酸剤を添加することなく、スラグ組成を制御する
簡単な精錬方法により達成することを目的とする。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明者らは、表面疵および冷間加工性などに有害な
(Al2O3)系および(Cr2O3)系等の硬質非金属介在物を
軟質化し、さらに低減することに着目し、種々の実験を
重ねて検討した結果以下の知見を得た。
この実験において、(Al2O3)系および(Cr2O3)系の
硬質非金属介在物の軟質化および低減化は、鋳片の非金
属介在物の組成を制御することにより達成するものであ
る。その手段は、スラグの塩基度、(Al2O3),(Mn
O),(Cr2O3),(T.Fe)濃度および鋼中の[Al]量の
制御により可能であることを究明した。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたもので、そ
の要旨は、 ステンレス鋼の精錬工程において、出鋼前のスラグ塩
基度(T.CaO/SiO2)を1.5〜2.5、スラグ中の(Al2O3
を5%以下、(MnO)+(Cr2O3)+(T.Fe)を4%以
下、溶鋼中の[Al]を40ppm以下とすることを特徴とす
るステンレス鋼の精錬方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、連続鋳造前に強脱酸剤の添加を行わない
ので、非金属介在物組成はスラグ組成に依存する。
非金属介在物の延性におよぼす非金属介在物中の(Al
2O3),(Cr2O3)濃度の影響を把握するために、スラグ
中の(Al2O3),(Cr2O3)濃度を変化させて鋳造した
後、鋳片を熱間鍛造(断面減面率90%)し、10μm以上
の非金属介在物個数を測定した。なお、これらの鋳片
は、強脱酸剤の添加を行っていないものに限っており、
非金属介在物組成はスラグ組成に依存し、(CaO),(S
iO2),(Al2O3),(Cr2O3)が主体である。第1図お
よび第2図にその結果を示す。非金属介在物中の(Al2O
3)が25%以下、(Cr2O3)30%以下では残存する非金属
介在物個数は少なく、非金属介在物は変形あるいは分断
されたと考えられる。また、上記の(Al2O3)および(C
r2O3)濃度以上では、残存する非金属介在物個数が著し
く増大し、硬質非金属介在物が形成されたものと考えら
れる。
そこで、非金属介在物中の(Al2O3)濃度を25%以
下、(Cr2O3)濃度を30%以下にし、非金属介在物を軟
質化するためにスラグ塩基度(CaO/SiO2)、スラグ中の
(Al2O3)濃度、(MnO)+(Cr2O3)+(T.Fe)濃度お
よび溶鋼中の[Al]濃度の検討を行った。
非金属介在物中の(Al2O3)濃度は、スラグ塩基度と
強い相関があり、第3図に示すように、スラグ塩基度
(T.CaO/SiO2)が大きいほど、鋳片の非金属介在物中の
(Al2O3)濃度は増大し、(Al2O3)濃度を25%以下にす
るためには、スラグ塩基度を2.5以下にする必要があ
る。従って、スラグ塩基度を2.5以下に限定した。
非金属介在物中の(Al2O3)の生成機構は、耐火物中
の(Al2O3)が単純に溶鋼中へ混入するためでなく、次
の反応により生成することと推定される。つまり、(Si
O2)のように活量が小さい高塩基度スラグを用いた場合
は、耐火物およびスラグ中の(Al2O3)が溶鋼中の[S
i]により下記の還元反応が進行する。
2Al2O3+3Si→4Al+3SiO2 さらに、溶鋼板中に入った[Al]は再酸化し、非金属
介在物を生成するものと考えられる。
スラグ塩基度が高い場合には、鋳片の[O]濃度を低
減できるが、溶鋼中の[O]が[Al]の再酸化反応に用
いられるため非金属介在物は(Al2O3)系硬質非金属介
在物となる。
一方、スラグ塩基度を低下させると鋳片[O]濃度が
上昇し、溶鋼中の[Cr]の酸化反応により非金属介在物
中の(Cr2O3)濃度が上昇する。第4図に示すように、
スラグ塩基度が1.5以下では非金属介在物中の(Cr2O3
濃度が30%以上となる。従って、第3図および第4図よ
りスラグ塩基度は、1.5〜2.5と限定した。
なお、これまでスラグ塩基度には(CaF2)を含めずに
述べたが、スラグ精錬時のスラグさい化性を考慮すると
(CaF2)は10%以上を添加することが望ましい。
また、スラグ添加量は、本発明におけるスラグ塩基度
および鋳片[O]濃度制御による非金属介在物中(Al2O
3)、(Cr2O3)濃度を制御するには20kg/溶鋼Tonにする
ことが望ましい。
次に、非金属介在物中の(Al2O3)を制御するために
は、スラグ中の(Al2O3)濃度、溶鋼中の[Al]濃度を
低減することが必要である。スラグ中の(Al2O3)はス
ラグ添加時はなくても耐火物溶損等により上昇する傾向
にある。第5図に出鋼前のスラグ中の(Al2O3)濃度と
鋳片の非金属介在物中の(Al2O3)濃度の関係を示し
た。鋳片の非金属介在物の(Al2O3)を25%以下にする
ためにはスラグ中の(Al2O3)濃度を5%以下にするこ
とが必要である。また、溶鋼中の[Al]はAlを添加しな
くてもNi系ステンレス鋼では、不可避的に20〜50ppm程
度含有する。第6図に溶鋼中の[Al]と非金属介在物中
の(Al2O3)濃度の関係を示す。なお、鋳片の[O]は
本発明のスラグ塩基度範囲に対応するもののみを対象と
している。[Al]は上昇することにより非金属介在物中
の(Al2O3)濃度が上昇し、[O]濃度を80ppmまで上昇
させても[Al]が40ppm以上では、非金属介在物中の(A
l2O3)系非金属介在物の生成を抑制することはできな
い。非金属介在物中(Al2O3)濃度を25%以下とするに
は[Al]を40ppm以下にする必要がある。
スラグ中の他の成分としては、(MnO)、(Cr2O3)、
(T.Fe)が挙げられるが、これらの成分は溶鋼への酸素
供給源となるため極力低く抑えることが必要である。第
7図にスラグ中の(MnO)+(Cr2O3)+(T.Fe)濃度と
非金属介在物中の(Cr2O3)濃度の関係を示すが、(Mn
O)+Cr2O3)+(T.Fe)が4%以上では鋳片[O]が上
昇し、溶鋼中のCrの酸化反応により、(Cr2O3)の生成
につながるため、4%以下とし、非金属介在物の(Cr2O
3)濃度を30%以下に抑えることが必要である。
以上のように、本発明は、スラグ塩基度、スラグ中の
(Al2O3),(MnO),(Cr2O3),(T.Fe)濃度および
溶鋼中[Al]濃度を制御し、非金属介在物中の(Al
2O3),(Cr2O3)濃度の生成を抑え、非金属介在物を軟
質化させることにより、大幅に表面疵および冷間加工性
の改善が達成できる。
[実施例] SUS 304鋼を60Ton電気炉にて溶解し、ついでAODで還
元精錬を行い、スラグ組成および溶鋼中[Al]を変化さ
せた。なお、使用した精錬炉の耐火物はマグクロレンガ
を用い、スラグ添加量は50kg/tonである。得られた各種
の鋼は連続鋳造により150mm角ビレットとし、ついで、
線材圧延により5.5mmφの線材にし、この線材の非金属
介在物の調査を行った。非金属介在物の調査は100mm2
面積を光学顕微鏡で500倍の倍率で観察した。10μm以
上の長さの非金属介在物個数を測定した。また代表非金
属介在物を10個/1試料抽出し、マイクロアナライザーに
より非金属介在物中の成分組成を分析した。その結果を
第1表に示す。
本発明の範囲においては非金属介在物の形態は (CaO)−(SiO2)−(Al2O3)系であり、(Al2O3)お
よび(Cr2O3)の上昇を抑制しているために、非金属介
在物の軟質が達成されている。線材圧延後の非金属介在
物は変形または分断されているため10μm以上の非金属
介在物は著しく低減されている。
[発明の効果] 以上述べたように本発明においてスラグ組成を制御す
ることにより、非金属介在物の軟質化が図られ、(Al2O
3)および(Cr2O3)等の硬質非金属介在物の生成が抑制
され、表面疵および冷間加工性の優れた材料を安価に製
造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、非金属介在物中の(Al2O3)濃度と鋳片の10
μm以上の非金属介在物個数(ケ/cm-2)の関係を示す
図 第2図は、非金属介在物中の(Cr2O3)濃度と鋳片の10
μm以上の非金属介在物個数(ケ/cm-2)の関係を示す
図、 第3図は、スラグ塩基度(T.CaO/SiO2)と鋳片の非金属
介在物中の(Al2O3)濃度の関係を示す図、 第4図は、スラグ塩基度(T.CaO/SiO2)と鋳片の非金属
介在物中の(Cr2O3)濃度の関係を示す図、 第5図は、スラグ中の(Al2O3)濃度と鋳片の非金属介
在物中の(Al2O3)濃度の関係を示す図、 第6図は、溶鋼中の[Al]濃度と非金属介在物中の(Al
2O3)濃度の関係を示す図、 第7図は、スラグ中の(MnO)+(Cr2O3)+(T.Fe)と
鋳片の非金属介在物中の(Cr2O3)濃度の関係を示す
図、 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−158410(JP,A) 特開 平3−249116(JP,A) 特開 昭63−7318(JP,A) 特開 昭60−177139(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼の精錬工程において、出鋼前
    のスラグ塩基度(T.CaO/SiO2)を1.5〜2.5、スラグ中の
    (Al2O3)を5%以下、(MnO)+(Cr2O3)+(T.Fe)
    を4%以下、溶鋼中の[Al]を40ppm以下とすることを
    特徴とするステンレス鋼の精錬方法
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