JPH08302316A - ゴム系接着剤組成物 - Google Patents

ゴム系接着剤組成物

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JPH08302316A
JPH08302316A JP10622395A JP10622395A JPH08302316A JP H08302316 A JPH08302316 A JP H08302316A JP 10622395 A JP10622395 A JP 10622395A JP 10622395 A JP10622395 A JP 10622395A JP H08302316 A JPH08302316 A JP H08302316A
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JP
Japan
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rubber
solvent
component
adhesive composition
adhesive
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JP10622395A
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English (en)
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Yoshitaka Tsutsumi
義高 堤
Tadashi Hayashi
正 林
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着特性を十分保ちながら、大気汚染性、労
働安全性及びオゾン層破壊等の諸問題により使用制限の
ある揮発性、引火性溶剤及び塩素化溶剤を必要としない
溶剤成分から構成されるゴム系接着剤組成物を提供す
る。 【構成】 天然ゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエ
ンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、塩化ゴム、塩
素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ス
チレン系ブロック共重合体、ポリウレタン系等のゴム成
分及び種々の配合剤を臭化n−プロピル及び/又は臭化
イソプロピルを主成分とする溶剤組成に溶解したゴム系
接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な溶剤成分を含有す
るゴム系接着剤組成物に関するものである。さらに詳し
くは、大気汚染性、労働安全性、オゾン層破壊等の諸問
題により使用制限のある揮発引火性溶剤及び塩素系溶剤
を必要としない溶剤成分、ゴム成分並びに種々の配合剤
成分からなるゴム系接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロロプレンゴムは結晶性が高く、凝集
力が大きいために接着剤原料として一般によく用いられ
ている。種々の接着剤用途においては、クロロプレンゴ
ム及びフェノール樹脂、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等
の配合剤をトルエン、メチルエチルケトン等の引火性、
揮発性有機溶剤に溶解して使用してきた。
【0003】その後、大気中への溶剤排出規制及び労働
安全面から許容濃度の設定により使用削減の方向に動
き、引火点を引き上げることのできる塩素系溶剤が選択
され、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、メチレ
ンクロライドがヘキサン、メチルエチルケトン、イソプ
ロピルアルコールと混合して使用されるようになってき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩素系
溶剤は、昨今のオゾン層破壊問題から、フロンと同様に
その使用制限規制が早急に実施されている。
【0005】その対応策として、各社ともに溶剤を水に
するラテックスグレードに力を注いできており、徐々に
ではあるが、ラテックスの市場への導入が進んでいる。
【0006】ところが、溶剤系と比較すると、特性がま
だまだ不十分であり、溶剤系での溶剤の工夫も並行して
行われている状況にある。
【0007】現状では、溶剤系での溶剤であるメチレン
クロライドが毒性の極めて低いという理由により、1,
1,1−トリクロロエタンの代替として使用する方向が
示されているが、本質的にオゾン層問題を解決できてい
るわけではない。
【0008】本発明は上記した問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、従来の環境問題及び毒性等の
安全性を解決でき、十分な特性を発揮できるゴム系接着
剤組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至ったものである。すなわち、本発明は、臭化n−
プロピル及び/又は臭化イソプロピルを主成分とする溶
剤成分にゴム成分及び種々の配合剤を溶解したゴム系接
着剤組成物に関するものである。
【0010】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0011】本発明におけるゴム系接着剤組成物は、ゴ
ム成分、配合剤及び溶剤成分を含有するものであって、
特に、その溶剤成分が臭化n−プロピル及び/又は臭化
イソプロピルを主成分とするものである。
【0012】このように、臭化n−プロピル及び/又は
臭化イソプロピルを主成分とする溶剤成分を用いること
により、十分な接着特性を有しつつ、安全性に優れる接
着剤を提供できるのである。
【0013】ここに、臭化n−プロピルと臭化イソプロ
ピルを使用する場合の混合割合は特に限定するものでは
ない。
【0014】臭化n−プロピル及び/又は臭化イソプロ
ピルを主成分とする溶剤に、付加的に従来用いられてい
る溶剤を内容物の溶解性を損なわない範囲で適量使用し
てもよい。付加的に従来用いられている溶剤としては特
に限定するものではなく、例えば、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪族
炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類、プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール
類、1,1,1−トリクロロエタン、メチレンクロライ
ド等の塩素化溶剤等が挙げられる。
【0015】付加的に従来用いられている溶剤の添加量
は、特に限定するものではないが、例えば、50重量%
以下の範囲が環境問題,毒性等からの安全性確保のため
に好ましい。
【0016】本発明におけるゴム成分としては、溶剤に
より溶解できるならば特に限定するものではなく、例え
ば、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、塩化ゴム、塩素化
ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、スチレ
ン系ブロック共重合体、ポリウレタン系等を例示でき
る。これらのうち、特に、初期接着力に優れるため、ク
ロロプレンゴムの使用が好ましい。
【0017】本発明におけるゴム成分としてクロロプレ
ンゴム(重合体)が使用される場合、単量体としては、
クロロプレン単独又はクロロプレンの50重量%までの
範囲で、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル等の不飽和カルボン酸エステル化合物、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和
カルボン酸化合物、スチレン、ビニルトルエン等のビニ
ル置換型芳香族化合物、ブタジエン、1−クロロブタジ
エン、2,3−ジクロロブタジエン等の共役ジエン化合
物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等の極性基含有ビニル化合物等を用
いることができる。
【0018】また、重合体の製造方法としては特に限定
するものではないが、乳化重合による方法が一般的であ
り、公知の方法に従って、水、単量体、乳化剤、分散
剤、重合開始剤、分子量調節剤等を乳化し、所定温度に
て重合を行えばよい。得られた乳化重合液は、未反応単
量体の除去、pH等の調節後、例えば、回転冷却ドラム
により凍結凝固、洗浄、機械的な圧縮によってフィルム
状とし、ベルト乾燥機中での熱風乾燥で仕上げ処理を行
い、クロロプレンゴムを得ることができる。
【0019】本発明で得られるゴム系接着剤組成物のゴ
ム成分がクロロプレンゴムの場合には、通常の溶液グラ
フト化ポリクロロプレン接着剤、1液型接着剤及び2液
型接着剤の基材として使用可能である。
【0020】溶液グラフト化クロロプレン接着剤とは、
クロロプレンゴムの側鎖に他のポリマーがグラフト化さ
れている接着剤をいい、例えば、公知の方法であるクロ
ロプレンゴム溶液中でのメタクリル酸メチル等のアクリ
レートのグラフト化反応等により得ることができる。
【0021】また、1液型接着剤とは、ゴム及び種々の
配合剤を溶剤中に均一混合した接着剤をいい、例えば、
クロロプレンゴムを基材とし、これに亜鉛華やマグネシ
ア等の金属酸化物、変性フェノール樹脂、種々の添加剤
及び本発明の特徴である臭化n−プロピル及び/又は臭
化イソプロピルを含有する溶剤を常法に従って添加する
こと等により得ることができる。
【0022】さらに、2液型接着剤とは、クロロプレン
ゴムとポリイソシアネートとの架橋反応による一層強固
な接着剤をいい、例えば、接着剤塗布前にクロロプレン
ゴム溶液とポリイソシアネートとを混合すること等によ
り得ることができる。ここに、本発明で得られるクロロ
プレンゴムを基材とした場合のゴム溶液及びポリイソシ
アネート類からなる2液型接着剤に使用されるポリイソ
シアネート類としては、平均官能基数が2以上のポリイ
ソシアネートであればよく、例えば、トリレンジイソシ
アネート(以下TDIと略す)、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ポリメチ
レンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシアネ
ート)チオフォスフェート、TDI2量体、TDI3量
体等がある。その添加量は特に限定するものではない
が、クロロプレンゴム及び/又は他の接着剤成分を含む
クロロプレンゴム接着剤溶液100重量部に対してポリ
イソシアネートの有効成分を基準にして0.1〜5重量
部の範囲で添加することができる。
【0023】本発明のゴム系接着剤組成物には、主成分
とするゴム成分の他、種々の添加剤、例えば、フェノー
ル樹脂、ロジン類、クマロン樹脂、金属酸化物、老化防
止剤、充填剤等を添加できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0025】なお、実施例における接着試験は、以下の
方法にて評価した。
【0026】<常温剥離強度>60番研磨布にて表面仕
上げしたSBRゴム板(昭和ゴム(株)製、150mm
×25mm)と9号綿帆布(150mm×25mm)の
それぞれの片面に接着剤組成物を刷毛にて約200g/
2塗布後、60℃×10分間加熱乾燥を行いハンドロ
ーラーを用いて圧締を行った。恒温室において23℃×
3日間養生して試験片を作成した。試験片を23℃、引
張り速度200mm/minの条件でテンシロン型引張
り試験機を用いて180゜剥離強度を測定した。
【0027】<高温剥離強度>常温剥離強度測定と同様
にして作成した試験片を用いて80℃、引張り速度20
0mm/minの条件でテンシロン型引張り試験機を用
いて180゜剥離強度を測定した。
【0028】実施例1 クロロプレンゴム(スカイプレン(商標)G−40S、
東ソー(株)製)100重量部、マグネシア4重量部及
び活性亜鉛華5重量部をロール混練したシートを裁断し
て、臭化n−プロピル617重量部に溶解した。また、
熱反応性アルキルフェノール樹脂(TD−773、大日
本インキ(株)製)50重量部及びマグネシア5重量部
をn−プロピルブロマイド50重量部に溶解した。2液
を混合することにより1液型接着剤を調製した。目視に
より溶液状態を観察したところ、相分離は認められなか
った。
【0029】接着試験の結果、常温剥離強度は220N
/25mm、高温剥離強度は40N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0030】実施例2 溶剤を臭化イソプロピル/ヘキサン(90/10重量
比)に変更した以外は実施例1と同様にして、接着剤組
成物を調製した。溶液状態には相分離は認められなかっ
た。
【0031】接着試験の結果、常温剥離強度は210N
/25mm、高温剥離強度は40N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0032】実施例3 クロロプレンゴムを(スカイプレン(商標)Y−30
S、東ソー(株)製)、溶剤を臭化n−プロピル/ヘキ
サン(90/10重量比)に変更した以外は実施例1と
同様にして、接着剤組成物を調製した。溶液状態には相
分離は認められなかった。
【0033】接着試験の結果、常温剥離強度は190N
/25mm、高温剥離強度は60N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0034】実施例4 ゴム成分としてニトリルゴム(ニポール(商標)107
2(日本ゼオン(株)製)100重量部、熱反応性フェ
ノール樹脂(PR12687、住友デュレズ(株)製)
100重量部を臭化n−プロピル/メチルエチルケトン
(90/10重量比)470重量部に溶解し、接着剤組
成物を調製した。
【0035】接着試験の結果、常温剥離強度は120N
/25mm、高温剥離強度は30N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0036】実施例5 溶剤を臭化n−プロピル/臭化イソプロピル(50/5
0重量比)に変更した以外は実施例1と同様にして、接
着剤組成物を調製した。溶液状態には相分離は認められ
なかった。
【0037】接着試験の結果、常温剥離強度は200N
/25mm、高温剥離強度は50N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0038】実施例6 クロロプレンゴム(スカイプレン(商標)G−40S−
1、東ソー(株)製)100重量部を臭化n−プロピル
567重量部に溶解した。接着試験の直前にイソシアネ
ート化合物(デスモジュール(商標)RFE、バイエル
製)を20重量部均一に混合することにより2液型接着
剤を調製し、接着試験を行った。
【0039】接着試験の結果、常温剥離強度は250N
/25mm、高温剥離強度は50N/25mmであり、
優れた接着特性を示した。
【0040】
【発明の効果】本発明のゴム系接着剤組成物は溶剤が臭
化n−プロピル及び/又は臭化イソプロピルを主成分と
して用いるために、十分な接着特性を有しながら、大気
汚染性、労働安全性、オゾン層破壊等の諸問題により使
用制限のある揮発性、引火性溶剤及び塩素系溶剤を必要
としない効果を有するものである。
【0041】従って、本発明のゴム系接着剤組成物は、
木材、布、ゴム、プラスチック、金属等の種々の用途の
接着剤として好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分、配合剤及び溶剤成分を含有す
    るゴム系接着剤組成物であって、溶剤成分として、臭化
    n−プロピル及び/又は臭化イソプロピルを主成分とす
    ることを特徴とするゴム系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ゴム成分がクロロプレンゴムであること
    を特徴とする請求項1記載のゴム系接着剤組成物。
JP10622395A 1995-04-28 1995-04-28 ゴム系接着剤組成物 Pending JPH08302316A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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