JPH08301986A - インクジェットヘッド及びインクジェット装置 - Google Patents
インクジェットヘッド及びインクジェット装置Info
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- JPH08301986A JPH08301986A JP4607496A JP4607496A JPH08301986A JP H08301986 A JPH08301986 A JP H08301986A JP 4607496 A JP4607496 A JP 4607496A JP 4607496 A JP4607496 A JP 4607496A JP H08301986 A JPH08301986 A JP H08301986A
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Abstract
離することのないインクジェットヘッド。 【解決手段】 天板105とインク供給ユニット2を接
続する共通インク入り口部に設けた封止材料110’
は、常温で液状であるポリサルファイド骨格を主鎖に持
つエポキシ樹脂を主剤とする樹脂生成物を用いて形成し
てある。
Description
ッド及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェッ
ト装置に関する。更に詳しくは、インク供給路を構成す
る部材の接合部に特定のエポキシ樹脂からなる封止材料
が配されたインクジェットヘッド及び該インクジェット
ヘッドを備えたインクジェット装置の技術分野に属する
ものである。
体に吐出されるインクがインクタンクより吐出口までの
インク供給路を構成する部材の接合部からインク漏れが
生ずる場合があり、その場合漏れたインクがプリント媒
体を汚染してしまう場合もある。また、インクジェット
ヘッドのインク流路中に気泡が存在すると、この気泡に
より吐出エネルギーが減衰され、正常な吐出が行なわれ
なくなる場合がある。こうしたことから、インクジェッ
トヘッドにおいては、インク漏れやインク供給路中への
気泡の混入を防止する目的で該インクジェットヘッドや
そのインク供給路を構成する構成部材の接合部に封止材
が設けられている。
ジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載した
装置の例を図2乃至図6に示す。
を示す模式的斜視図である。図3は図2のインクジェッ
トヘッドをインク流路に沿って切断したA−B切断面を
矢印方向から見たインクジェットヘッドの主要部の断面
図である。図4は図2に示したインクジェットヘッドの
吐出エレメント部分の模式的斜視図である。図5は図4
に示したインクジェットヘッドの吐出エレメント部分の
模式的分解斜視図である。図6は図2に示したインクジ
ェットヘッドを搭載したインクジェット装置の一例を示
す模式的説明図である。
であり、このインクジェットヘッド1にはインクをヘッ
ドに供給するためのインク供給ユニット2が接続されて
いる。インク供給ユニット2は供給チューブ3を介して
インクタンク5に接続されている。このインクタンク5
はインクジェットヘッドを支持しているアルミベースプ
レート4を挟んで黒色インクを収納するインクタンク5
Bと、イエロー、マゼンダ、シアンインクを収納するイ
ンクタンク5Cとからなっており、それぞれのインクタ
ンクには前記供給チューブ3が接合されるための供給チ
ューブ挿入部6を備え、前記インク供給ユニット2に対
して脱着可能に連結されている。
示すように、シリコン基板101上には電気熱変換体で
ある発熱素子103と発熱素子用配線とが薄膜形成技術
を用いて形成されている。この電気熱変換体が形成され
たシリコン基板上にはさらに感光性樹脂等の樹脂により
形成されたインク流路壁及び共通インク室壁であるイン
ク通路壁104がある。そして、このインク通路壁10
4によって形成された凹部を覆うようにガラス基板より
なる天板105が接着されてインク通路や共通インク室
が形成されている。該天板105には共通インク入口部
107となる開口が設けられており、この共通インク入
口部107は天板105に接着されたインク用フィルタ
ー106によって覆われている。この天板105には封
止材料110がディスペンサーやスクリーン印刷等によ
って塗布されており、前記共通インク入り口部には該封
止材料110を介してインク供給ユニット2が接続され
ている。
クジェットヘッドカートリッジ(IJC)として装着し
たインクジェット装置(IJA)の一例を示す模式的説
明図である。
紙されてきた被プリント媒体であるプリント紙のプリン
ト面に対向してインク吐出を行なうノズル群を具えたイ
ンクジェットヘッドカートリッジ(IJC)である。1
6はIJC20を保持するキャリッジHCであり、駆動
モータ17の駆動力を伝達する駆動ベルト18の一部と
連結し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト
19Aおよび19Bと摺動可能とすることにより、IJ
C20のプリント紙の全幅にわたる往復移動が可能とな
る。
の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する
位置に配設される。伝動機構23を介したモータ22の
駆動力によって、IJC20のキャッピングを行なう。
また、プリント終了時等にキャッピングを施すことによ
りIJCが保護される。
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード31はブレード保持部材31
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、IJC20の吐出面との係合が可能となる。これに
より、IJC20の記録動作における適切なタイミング
で、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出回復処理
後に、ブレード31をIJC20の移動経路中に突出さ
せ、IJC20の移動動作に伴なってIJC20の吐出
面における結露、濡れあるいは塵埃等をふきとるもので
ある。
ジェットヘッドに設けられる封止材はインクに接する部
分に設けられるため、封止材形成用の出発材料である封
止材料を過度に塗布した場合、形成された封止材の一部
がインク流路中に入り込んでしまう場合がある。このよ
うに封止材料がインク流路中に入り込んでしまった場
合、最悪の場合ノズルの目詰まりにもつながる。そこで
封止材料がインク流路中に入り込まないようにその塗布
量を厳密に管理できるようにするために封止材は常温で
液状である封止材料を用いて形成される。
面からの要求としては、上述したような気密性及び液密
性のほかに、低応力性及び高耐インク性が求められる。
のようなヘッドの構成部材として熱膨張率の大きな材料
を用いる場合は、吐出エレメントの周囲に設けられた封
止材に熱膨張による大きな応力がかかるため、この応力
によって封止材がはがれてしまうことがある。そこで、
封止材がこの応力を吸収することができるだけの低い弾
性度(可撓性)を有するようにすることにより剥離の問
題を解消している。この可撓性はインクジェットヘッド
がワイピング等の回復処理等で受ける衝撃に対しても有
効に働く。
設けられるため、該封止材については、耐インク性が高
いこと、すなわち、インクによって封止材の性能が劣化
しないこと、そして封止材がインクの性能に悪影響を与
える溶出物を発生しないこと、が必要とされる。
れる封止材は上述した封止材に対する要求が総合的に満
たされて封止機能を十分に発揮するものであることが必
要とされる。
リコーンゴムシーラントが用いられている。
共通インク室やインク流路に何らかの原因で気泡が入り
込んでいる場合、通常、この気泡を除去するために、プ
リンター本体に設けられたタイマー及びマニュアル操作
で動作する吸引ポンプ等の回復手段を用いてインクジェ
ットヘッドの回復処理を行う。この時、特にエネルギー
発生体よりインクの供給方向上流側に気泡が滞留してい
ると相当の吸引力をもって回復処理を行う必要が生じ
る。一方、近年、装置の小型化が要求されていることか
らインクタンクの容量も少なくなる傾向がある。特にイ
ンクタンクをキャリッジ上に搭載するカートリッジタイ
プのインクジェット装置においてはこの傾向が顕著であ
る。このようにインクタンクの容量が小さい場合、プリ
ントに使用される用途以外には出来るだけインクを使用
しないようにすることが望まれる。従って上述のような
気泡排出のための回復処理は出来るだけ行わないことが
好ましい。インクジェットヘッド内に上述のような気泡
が混入する原因としては、インクジェットヘッドの製造
工程中に混入する場合と、インク中に溶存していた気体
が吐出時の温度上昇等によって遊離する場合が考えられ
るが、これらは製品出荷前に一度回復処理を行っておけ
ば、使用中に気泡が混入していることはない。
トヘッドを長時間未使用状態にしておく場合、インクジ
ェットヘッド内に気泡が発生する場合がある。この原因
は主としてインク供給路を構成する部材の接合部を封止
する封止部からの空気の入り込みによる。
るシリコーンゴムシーラントはガス透過性が高いため、
通常の使用では問題のないものの、長期間の未使用状態
においては開口部よりインクがわずかずつではあるが蒸
発し、シリコーンゴムシーラントで気密性を保持してい
る共通インク入口部とインク供給ユニットの継ぎ目部分
等から、上記インクが蒸発した分の圧力差を補うため代
わりに空気が侵入してくるため気泡が発生する。この場
合には上述の回復処理が必要となる。そこで、インクジ
ェットヘッドに用いられる封止材にガスバリア性に優れ
た材料であるエポキシ樹脂を用いることも考えられる
が、エポキシ樹脂は一般に前述した応力の点で弾性度が
高いことから、封止材の剥離を生ずることもあり、イン
クジェットヘッドに用いられる封止材としては好ましい
ものではなかった。
機や捺染装置といったプリンタの分野以外でも使用され
るようになっており、OHPシートや布等の紙以外のプ
リント媒体にインクを付着させる場合がある。また、印
字物により一層の耐水性を持たせることもある。このよ
うな場合、定着性や耐水性等を向上させる目的で、高い
アルカリ性を示すインクが使われるようになってきてい
る。すなわち、定着性や耐水性を向上させるためにはイ
ンクの染料や顔料として比較的溶剤に溶けにくい染料や
分散しにくい顔料を用いることもあり、これらの染料及
び顔料を使いこなすために高いアルカリ性を示すインク
を用いることにより、染料については溶けやすくなり、
また、顔料についてが分散安定性を良くなるものであ
る。そして、このように高いアルカリ性を示すインクが
使用されるに伴って、封止材の耐インク性の改善が求め
られている。実際に高アルカリインクを使用したインク
ジェットヘッドにおいて長時間未使用状態が続いた場
合、インク流路内への気泡の混入量も従来よりも多くな
っており、また、高アルカリインクを使用したインクジ
ェットヘッドの封止部材を観察してみると、封止材の剥
離も見受けられた。
を解決して改善されたインクジェットヘッド及び該イン
クジェットヘッドを備えるインクジェット装置を提供す
ることを主たる目的とする。
する部材の接合部において液体及び気体のバリア性に優
れ、且つ温度変化のある環境下においても該接合部に剥
がれを生じず、また、耐インク性の高い封止材を用いた
インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを備
えるインクジェット装置を提供することにある。
理を必要とせず、小型のインクタンクであってもインク
使用量の優れたインクジェットヘッド及び該インクジェ
ットヘッドを備えるインクジェット装置を提供すること
にある。
用いた場合であっても気泡の発生や封止材の剥離をもた
らさない封止材を有するインクジェットヘッド及び該イ
ンクジェットヘッドを備えるインクジェット装置を提供
するものである。
においても優れた印字品質を維持することのできるイン
クジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを備える
インクジェット装置を提供するものである。
の構成によって、前記目的を達成するものである。
骨格を主鎖に持つエポキシ樹脂を主剤とする樹脂組成物
を用いて形成された封止材を有することを特徴とするイ
ンクジェットヘッド。
するものである前記(1)に記載のインクジェットヘッ
ド。
ある前記(2)に記載のインクジェットヘッド。
(2)に記載のインクジェットヘッド。 (5)前記組成物が更にシランカップリング剤を含有す
る前記(1)に記載のインクジェットヘッド。
る構成部材の接合部に設けられる前記(1)に記載のイ
ンクジェットヘッド。
を与えて発熱させインクに状態変化を生ぜしめてインク
の吐出を行わせる前記(1)に記載のインクジェットヘ
ッド。
にわたって吐出口が複数設けられているフルラインタイ
プである前記(1)に記載のインクジェットヘッド。
ットヘッドと、該インクジェットヘッドの回復を行うた
めの回復装置を有するインクジェット装置において、前
記インクジェットヘッドは、常温で液状であるポリサル
ファイド骨格を主鎖に持つエポキシ樹脂を主剤とする組
成物を用いて形成された封止材を有することを特徴とす
るインクジェット装置。
有するものである前記(9)に記載のインクジェット装
置。
である前記(10)に記載のインクジェット装置。
(10)に記載のインクジェット装置。
ング剤を含有する前記(9)に記載のインクジェット装
置。
する構成部材の接合部に設けられる前記(9)に記載の
インクジェット装置。
ーを与えて発熱させインクに状態変化を生ぜしめてイン
クの吐出を行わせる前記(9)に記載のインクジェット
装置。
幅にわたって吐出口が複数設けられているフルラインタ
イプである前記(9)に記載のインクジェット装置。
た問題を解決し、上記目的を達成すべく本発明者らが実
験を介して鋭意検討を行った結果完成に至ったものであ
る。
する優れたガスバリア性に着目し、このガスバリア性を
発揮させながら、エポキシ樹脂の有する応力の問題を改
善し、更には耐インク性に関しても従来よりすぐれた性
能を有する封止材の実現可能性を検討したところ、ポリ
サルファイド骨格を主鎖にもつエポキシ樹脂を主剤とす
る封止材料が、気密性、可撓性、高耐インク性に優れ、
この封止材料をインクジェットヘッドのインク供給路を
構成する部材の接合部分に用いた場合、長期間の使用に
おいて上述した回復処理を行わない場合であってもある
いは高アルカリインクを使用し長時間未使用状態が続く
場合であっても、封止材の剥離もなく、安定したインク
吐出が行える知見を得た。
リサルファイド骨格を主鎖に持つエポキシ樹脂を主剤と
する組成物を用いて形成された封止材料を用いることに
より達成される。
上述したポリサルファイド骨格を主鎖にもつエポキシ樹
脂を主剤とする封止材料を有することを特徴とする。
変換体により電気エネルギーを与えて発熱させインクに
状態変化を生ぜしめてインクの吐出を行わせる形態を包
含する。
プリント媒体のプリント領域の全幅にわたって吐出口が
複数設けられているフルラインタイプのものを包含す
る。
格を主鎖にもつエポキシ樹脂を主剤とする封止材料を有
するインクジェット装置を包含する。
クジェットヘッドの封止部を湿気、振動、衝撃等の外的
環境から保護し、同時に電気的絶縁や熱放散をよくする
目的で使用される部材」を意味する。上述したように、
本発明に係る封止材は、上述したエポキシ樹脂組成物
(すなわち、実質的に上述したエポキシ樹脂と硬化剤か
らなる)で形成される。このエポキシ樹脂組成物は、シ
リカ、カーボンブラック等のフィラー、アエロジル等の
チクソ化剤、顔料等の成分を必要に応じて含有すること
ができる。
する。
する。
ファイド骨格を主鎖にもつエポキシ樹脂を主剤とするエ
ポキシ樹脂組成物である。
す。
ドに対して通常、上述したエポキシ樹脂組成物をディス
ペンサーやスクリーン印刷によって塗布して形成するこ
とから、該エポキシ樹脂組成物は常温で液状であること
が必要とされる。特にインクジェットヘッドの場合、該
エポキシ樹脂組成物を非常に狭い部分に流し込む必要も
出てくるため、該エポキシ樹脂組成物は低粘度である必
要がある。具体的な該粘度は10〜100000psで
ある。
ド骨格を主鎖にもつエポキシ樹脂は、常温で液状であれ
ばいかなるものでも良い。このような樹脂としては、た
とえばフレキシブルエポキシ樹脂 FLEP−60、F
LEP−50(いずれも商標名:東レチオコール社製)
を挙げることができる。
は通常エポキシ樹脂の硬化剤として機能するものが選択
使用されるが、その中でも、耐インク性に優れた硬化剤
として常温で液体である芳香族アミンもしくは酸無水物
を主体とする硬化剤が好ましく用いられる。ここで、芳
香族アミン硬化剤は一般には固体が多いがブレンドまた
はアダクトして液化させたものを用いても良い。このよ
うな硬化剤を具体的に列挙すれば、芳香族アミン硬化剤
としては、ジアミノジエチルフェニルメタン、樹脂アダ
クトして液化したエピキュア−Z(商標名:東京応化社
製)、ジエチルジアミノフェニルメタンの変性物等、酸
無水物硬化剤としては、ドデセニル無水コハク酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水
フタル酸、無水メチルハイミック酸、トリアルキリテト
ラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。
低弾性度のものでなければならないが、本実施例におけ
るポリサルファイド骨格を主鎖に持つエポキシ樹脂は一
般のエポキシ樹脂に比べ比較的低い弾性度を示すため、
封止材としての樹脂組成物としても優れた低弾性度を示
すものである。ここで、封止材の好ましい弾性度として
はゴム硬度にして10〜90、更に好ましくは20〜7
0のものであれば良く、硬化剤についても最終的な樹脂
組成物が上記範囲に入るよう適宜選択することが望まし
い。
するエポキシ樹脂組成物は、上述したエポキシ樹脂及び
硬化剤を主成分とするが、該組成物は、必要に応じて無
機充填剤、硬化促進剤、シランカップリング剤等を適宜
含有することができる。
ッドのインク供給路の接合部に用いられるものである
が、インクタンクよりインクジェットヘッドまでのイン
ク供給路の接合部分に用いても非常に優れた効果を示す
ものである。また、インクジェットヘッドの配線部分に
用いることも構わない。
方式の中でも、熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成
し、記録を行うインクジェットプリント方式のインクジ
ェットヘッド、インクジェット装置に於いて、優れた効
果をもたらすものである。
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本実施例はこれらの
基本的な原理を用いて行うものが好ましい。このプリン
ト方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能である。
体(インク)が保持されているシートや液路に対応して
配置されている電気熱変換体に、プリント情報に対応し
て液体(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生
じる様な急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つ
の駆動信号を印加することによって、熱エネルギーを発
生せしめ、インクジェットヘッドの熱作用面に膜沸騰を
生じさせる。この様に液体(インク)から電気熱変換体
に付与する駆動信号に一対一対応した気泡を形成できる
ため、特にオンデマンド型のプリント法には有効であ
る。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して液体
(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液
体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパ
ルス形状の駆動信号としては、米国特許第446335
9号明細書、同第4345262号明細書に記載されて
いるようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度
上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行なうことができる。インクジェットヘッドの構成と
しては、上述の各明細書に開示されているような吐出
口、液流路、電気熱変換体を組み合わせた構成(直線状
液流路又は直角液流路)の他に、米国特許第45583
33号明細書、米国特許第4459600号明細書に開
示されている様に、熱作用部が屈曲する領域に配置され
た構成を持つものも本発明に含まれる。
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成においても本発明は有効である。
ジェットヘッドとしては、インクジェット装置が記録で
きるプリント媒体の最大幅に対応した長さのフルライン
タイプのインクジェットヘッドがある。このフルライン
ヘッドは、上述した明細書に開示されているようなイン
クジェットヘッドを複数組み合わせることによってフル
ライン構成にしたものや、一体的に形成された一個のフ
ルラインヘッドであっても良い。
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプのインクジェット
ヘッド、あるいはインクジェットヘッド自体に一体的に
設けられたカートリッジタイプのインクジェットヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
に、予備的な補助手段等を付加することは、本発明のイ
ンクジェット装置を一層安定にすることができるので好
ましいものである。これらを具体的に挙げれば、電気熱
変換体或はこれとは別の加熱素子、或はこれらの組み合
わせによる予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行な
う予備吐出モードを行なう手段を付加することも安定し
たプリントを行なうために有効である。
ドとしては黒色等の主流色のみをプリントするモードだ
けではなく、インクジェットヘッドを一体的に構成した
ものか、複数個の組み合わせて構成したものかのいずれ
でも良いが、異なる色の複色カラー又は、混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
液体インクを用いて説明しているが、本発明では室温で
固体状であるインクであっても、室温で軟化状態となる
インクであっても用いることができる。上述のインクジ
ェット装置ではインク自体を30℃以上70℃以下の範
囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲に
あるように温度制御するものが一般的であるから、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良
い。
クの過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に
防止するか又は、インクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いることも出来る。いずれにし
ても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイン
クが液化してインク液状として吐出するものやプリント
媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のよ
うな、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質
を持つインクの使用も本発明には適用可能である。
47号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記
載されるような、多孔質シートの凹部又は貫通孔に液状
又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。
にたいして最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実
行するものである。
るインクジェットヘッドの主要部の断面図である。
ミベースプレート、101はシリコン基板、104はイ
ンク通路壁、105は天板、106はインク用フィルタ
ー、109は吐出口、110’は封止材料である。
シブルエポキシ樹脂FLEP−60(東レチオコール社
製)粘度170ps 100部に対して酸無水物硬化剤
のリカシッドMH−700(新日本理化社製)粘度60
ps 44部混合した樹脂組成物を作製し、該樹脂組成
物を常法によって作成した図6のインクジェットヘッド
の天板105にスクリーン印刷により50μmの厚さに
塗布した後、インク供給ユニット2を接合し、室温で2
4Hr放置した後、80℃で5Hr硬化させ、インクジ
ェットヘッドを作成した。硬化後の樹脂組成物のゴム硬
度は70(JISA)であった。
をキヤノン製インクジェットカートリッジBC−01に
組み込んで、温度35℃、湿度10%の環境下に15日
間放置した後、カートリッジ内のインクを使い切るまで
印字したところ、印字不良や不吐出等は発生せず、泡の
除去処理をせずとも最後まで良好な印字を行なうことが
できた。
ルエポキシ樹脂FLEP−50(東レチオコール社製)
粘度270ps 100部に対して酸無水物硬化剤のH
N−2200(日立化成社製)粘度50ps 46部混
合したものを用いて室温で24Hr放置した後、100
℃で2Hrで硬化させた以外は実施例1と同様にしてイ
ンクジェットヘッドを作製した。このインクジェットヘ
ッドを実施例1と同様の条件で放置させた後印字させた
ところ印字不良や不吐出等は発生せず、泡の除去処理を
せずとも最後まで良好な印字を行なうことができた。ま
た、本実施例の硬化後の樹脂組成物のゴム硬度は55
(JISA)であった。
ルエポキシ樹脂FLEP−60(東レチオコール社製)
粘度170ps 100部に対して芳香族アミン硬化剤
のカヤハードAA(日本火薬社製)粘度20ps 23
部混合したものを用いた以外は実施例2と同様にしてイ
ンクジェットヘッドを作製した。このインクジェットヘ
ッドを実施例1と同様の条件で放置させた後印字させた
ところ印字不良や不吐出等は発生せず、泡の除去処理を
せずとも最後まで良好な印字を行なうことができた。ま
た、本実施例の硬化後の樹脂組成物のゴム硬度は60
(JISA)であった。
エポキシ樹脂を使用してインクジェットヘッドのインク
供給路を構成する部材の接合部分を封止する場合、該封
止部を気密性に富み、剥離等の問題のないものとするこ
とができ、常時安定したインク吐出がなされて高品質の
プリントをもたらす所望のインクジェットヘッド及びイ
ンクジェット装置が提供できる。
ドの主要部の断面図である。
式的斜視図である。
沿って切断したA−B切断面を矢印方向から見たインク
ジェットヘッドの主要部の断面図である。
レメント部分の模式的斜視図である。
レメント部分の模式的分解斜視図である。
たインクジェット装置の一例を示す模式的説明図であ
る。
Claims (16)
- 【請求項1】 常温で液状であるポリサルファイド骨格
を主鎖に持つエポキシ樹脂を主剤とする樹脂組成物を用
いて形成された封止材を有することを特徴とするインク
ジェットヘッド。 - 【請求項2】 前記樹脂組成物は更に硬化剤を含有する
ものである請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項3】 前記硬化剤が芳香族アミン硬化剤である
請求項2に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 前記硬化剤が酸無水物である請求項2に
記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項5】 前記組成物が更にシランカップリング剤
を含有する請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 前記封止材がインク供給路を構成する構
成部材の接合部に設けられる請求項1に記載のインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項7】 電気熱変換体により電気エネルギーを与
えて発熱させインクに状態変化を生ぜしめてインクの吐
出を行わせる請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項8】 プリント媒体のプリント領域の全幅にわ
たって吐出口が複数設けられているフルラインタイプで
ある請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項9】 インクを吐出するためのインクジェット
ヘッドと、該インクジェットヘッドの回復を行うための
回復装置を有するインクジェット装置において、 前記インクジェットヘッドは、常温で液状であるポリサ
ルファイド骨格を主鎖に持つエポキシ樹脂を主剤とする
組成物を用いて形成された封止材を有することを特徴と
するインクジェット装置。 - 【請求項10】 前記樹脂組成物は更に硬化剤を含有す
るものである請求項9に記載のインクジェット装置。 - 【請求項11】 前記硬化剤が芳香族アミン硬化剤であ
る請求項10に記載のインクジェット装置。 - 【請求項12】 前記硬化剤が酸無水物である請求項1
0に記載のインクジェット装置。 - 【請求項13】 前記組成物が更にシランカップリング
剤を含有する請求項9に記載のインクジェット装置。 - 【請求項14】 前記封止材がインク供給路を構成する
構成部材の接合部に設けられる請求項9に記載のインク
ジェット装置。 - 【請求項15】 電気熱変換体により電気エネルギーを
与えて発熱させインクに状態変化を生ぜしめてインクの
吐出を行わせる請求項9に記載のインクジェット装置。 - 【請求項16】 プリント媒体のプリント領域の全幅に
わたって吐出口が複数設けられているフルラインタイプ
である請求項9に記載のインクジェット装置。
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---|---|---|---|
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JP4399295 | 1995-03-03 | ||
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---|---|---|---|---|
EP1282660A1 (en) * | 2000-04-21 | 2003-02-12 | Henkel Loctite Corporation | Rheology-controlled epoxy-based compositions |
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-
1996
- 1996-03-04 JP JP4607496A patent/JP3576684B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1282660A1 (en) * | 2000-04-21 | 2003-02-12 | Henkel Loctite Corporation | Rheology-controlled epoxy-based compositions |
EP1282660A4 (en) * | 2000-04-21 | 2003-06-18 | Henkel Loctite Corp | RHEOLOGICALLY CONTROLLED COMPOSITIONS BASED ON EPOXYIDE |
WO2008149836A1 (ja) * | 2007-06-04 | 2008-12-11 | Sharp Kabushiki Kaisha | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
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