JP2007055090A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】高品位なプリントを行える安価のインクジェット記録ヘッドを提供すること。
【解決手段】インク液滴が吐出される吐出口と、この吐出口へインク液滴を供給するためのインク通路となるインク供給口を具備する記録素子基板と、前記記録素子基板を収納するように凹形状を有する収納部とインク収納部よりインク取り出し口を具備するベース部材(支持部材)と、前記記録素子基板のインク供給口と前記ベース部材のインク取り出し口の間をシーリングするように封入される第1の接着剤と、前記記録素子基板の側面部と前記ベース部材の凹部を接着する第2の接着剤から構成され、前記ベース部材と収納される前記記録素子基板の側面部を前記第2の接着剤で固定する部分に凸部を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、インク等の液体を吐出して記録動作を行うインクジェット記録装置に用いられるインクジェット記録ヘッドに関する。本発明は、一般的なプリント装置の他、複写機、通信システムを有するファクシミリ、
プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、或はこれらの装置を複合した多機能記録装置等に適用することができる。
インクジェット記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、高速な記録と様々な記録媒体に対して記録することが可能であって、記録における騒音が殆ど生じないと言った特徴を持つ。このようなことから、インクジェット記録装置は、プリンタ、複写機、
ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として広く採用されている。
このようなインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおける代表的なインク吐出方式としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いたもの、レーザー等の電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるもの、或は発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱し、膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させるもの等が知られている。
電気熱変換素子を用いたインクジェット記録ヘッドは、電気熱変換素子を記録液室内に設け、
これに記録信号となる電気パルスを供給して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与え、そのときの記録液の相変化により生じる記録液の発砲時(沸騰時)の気泡圧力を利用して、微小な吐出口から微小なインク滴を吐出させて、記録媒体に対し記録を行うものであり、一般にインク滴を吐出するためのインクジェット記録ノズルと、このノズルにインクを供給する供給系とを有している。
このようなインクジェット記録ヘッドを備えた記録装置は、低コストで高品位な文字や画像が出力可能である。
従来から低価格でカラープリントが出力できる利点から、液体に膜沸騰を生じせしめ気泡の形成(発生、成長、消泡、消滅)に伴って液滴を吐出させ、本出願人であるキヤノン株式会社提案のバブルジェット方式の吐出原理に基づく、bubble jet方式(以下、「BJ方式」と称す)が主流となったプリンタが市場の大半を占めている。このプリンタは、黒系液体としてのブラックインク及びシアン、マゼンタ、イエローのカラー系液体を吐出する各ヘッド部に共通してBJ方式を用いている。
又、前記BJ方式の改良として、本出願人が提案した新方式として、前記気泡を大気に連通させることで、液体を一定化せしめ、微小液滴の吐出を可能にした大気連通方式、いわゆるbubble through jet方式(以下、「BTJ方式」と称す)を用いたプリンタが市場に投入されている。このプリンタも、前記プリンタ同様のブラック、シアン、
マゼンタ、 イエローの各色用のヘッド部を有し、それぞれBTJ方式を共通して用いることで、微小液滴の安定吐出量の確保に基づく高画質プリントを達成している。
即ち、銀塩写真と同等の高品位カラー記録を達成するためには、紙上でドットが見えない(粒状感が無い)程度に小ドット化することが必要であり、カラーインクの液滴は、約5pl(ピコリットル、10−12 リットル)、ドット径40〜50μm、解像度600×1200〜1200×1200dpi(dpiは1インチ当たりのドット数を示す単位)程度の設定がなされるが、十分対応可能である。
従来のインクジェット記録ヘッド及びその製造方法は、前記BTJ方式で凹部(支持部材)に記録素子基板を接着しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−019119号公報
近年ではインクジェット記録装置の低価格化が著しく、インクジェット記録ヘッドを如何に安く作るかが課題となっており、ベース部材の材料として従来使用されてきた高価なセラミック等に代わり、安価な樹脂材料等を用いることが考案されてきている。これらインクジェット記録ヘッドの記録素子基板と、ベース部材(支持部材)の接着剤には耐インク性のあるものが望ましく、例えばエポキシ樹脂を主成分とした熱硬化型接着剤が好まれ使用されている。従来の熱硬化型接着剤としては、ベース部材(支持部材)は耐熱性が高く線膨張が小さいセラミックが使用されていたため、高温、且つ、短時間で硬化する接着剤が使用可能であった。
しかしながら、インクタンク一体型等のベース部材に樹脂材料等を用いた場合、セラミックに比べて耐熱性が低く線膨張が大きいため、従来のような高温で硬化する接着剤を使用すると、ベース部材(支持部材)の変形や加熱・冷却時に掛かる記録素子基板との線膨張の差により、ベース部材と記録素子基板との位置ずれや記録素子基板が外れるという問題が発生してしまう。よって、接着剤は低温で硬化する接着剤が必要となり、且つ、低温で硬化させて耐インク性等の特性を満足させるためには、一般に長時間の加熱が必要となる。
しかしながら、接着剤が硬化するまでの長時間に渡り記録素子基板を保持するのは生産性が悪いため、別の短時間で固定できる接着剤による仮止めが必要となる。この場合、ベース部材と記録素子基板を接合・圧着すると接着剤のはみ出しが生じて、仮止め剤を塗布するスペースが確保できないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもの、その目的とする処は、高品位なプリントを行える安価のインクジェット記録ヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、インク液滴が吐出される吐出口と、この吐出口へインク液滴を供給するためのインク通路となるインク供給口を具備する記録素子基板と、前記記録素子基板を収納するように凹形状を有する収納部とインク収納部よりインク取り出し口を具備するベース部材(支持部材)と、前記記録素子基板のインク供給口と前記ベース部材のインク取り出し口の間をシーリングするように封入される第1の接着剤と、前記記録素子基板の側面部と前記ベース部材の凹部を接着する第2の接着剤から構成され、前記ベース部材と収納される前記記録素子基板の側面部を前記第2の接着剤で固定する部分に凸部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、前記構成のインクジェット記録ヘッドにおいて、2種類の接着剤を用い、且つ、凸部を設けることで前記記載のシーリングするように封入される第1の接着剤がはみ出しても凸部が堤防の役目をし、接着剤の広がりを抑えるため第2の接着剤で記録素子基板がベース部材に確実に固定される。これらによりベース部材(支持部材)に樹脂材料等の耐熱性が低く、線膨張が大きい材料を用いても第1の接着剤が低温で長時間掛けて硬化するの対して、短時間で硬化する第2の接着剤を用いて仮固定することでインクジェット記録ヘッドの生産性を落とすことなく作ることが可能となる。よって、高品位なプリントを行える安価のインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明が実施または適用される好適な記録ヘッドを説明するための説明図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素について説明する。
本発明の記録ヘッドは、図4に示すように、インクタンク一体構成となっており、図4左の第1の記録ヘッドH100はブラックインクを、図4右の第2の記録ヘッドH101はカラーインク(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク)をそれぞれ搭載している。これら記録ヘッドH100及びH101は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジの位置決め手段及び電気的接点によって固定支持されるとともに、キャリッジに対して着脱可能となっており、搭載したインクが消費されるとそれぞれ交換される。
次に、これら記録ヘッドに関して、更に詳しく記録ヘッドを構成しているそれぞれの構成要素毎に順を追って説明する。
(1)記録ヘッド
本実施の形態における第1の記録ヘッドH100及び第2の記録ヘッドH101は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドであり、電気熱変換体とインク吐出口とが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドである。
(1−1)第1の記録ヘッド
第1の記録ヘッドH100は、ブラックインク用として使用されるもので、図3の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、電気配線テープH1300、インク供給保持(ベース)部材1から構成されている。
(1−1−1)第1の記録素子基板
図5は第1の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部破断して示す斜視図である。第1の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路である長溝状の貫通口のインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの方法で形成されている。
インク供給口H1102を挟んだ両側には、電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、更に電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等から成る不図示の電気配線が形成されている。これら電気熱変換素子H1103と電気配線とは成膜技術により形成されている。
電気熱変換素子H1103は、各列千鳥状に配列されて、各列の吐出口の位置が、その並び列方向に直交する方向に並ばないように少しずれて配置されている。更に、この電気配線に電力を供給したり、電気熱変換素子H1103を駆動するための電気信号を供給したりするための電極部H1104が電気熱変換素子H1103の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部H1104上にはAu等から成るバンプH1105が形成されている。
Si基板H1110上のこれらパターンが形成された面上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するインク流路壁H1106とその上方を覆う天上部とを有し、天井部に吐出口H1107が開口された、樹脂材料から成る構造体がフォトリソ技術によって形成されている。吐出口H1107は、電気熱変換素子H1103に対向して設けられており、吐出口群H1108を形成している。この第1の記録素子H1100において、インク流路H1102から供給されたインクは、各電気熱変換素子H1103の発熱によって発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子H1103に対向する吐出口H1107から吐出される。
(1−1−2)電気配線テープ
図3の電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものであり、ポリイミドのベース基材上に銅箔の配線パターンを形成することで構成されている。
又、記録素子基板を組み込むための開口部H1304が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板の電極部H1104に接続される電極端子H1302が形成されている。更に、電気配線テープH1300には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1306も形成されており、電極端子H1302と外部信号入力端子H1306が連続した銅箔の配線パターンで繋がれている。
電気配線テープH1300と第1の記録素子基板H1100の電気的接続は、例えば、第1の記録素子基板H1100の電極部H1104に形成されたバンプH1105と、第1の記録素子基板H1100の電極部H1104に対応する電気配線テープH1300の電極端子H1302とが熱超音波圧着法により電気接合されることでなされている。
(1−1−3)インク供給保持部材
図3のインク供給保持(ベース)部材1は、例えば樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
インク流路の下流部には、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口5が形成されており、第1の記録素子基板H1100のインク供給口H1102がインク供給保持(ベース)部材1のインク供給口5に連通するよう、第1の記録素子基板H1100がインク供給保持(ベース)部材1に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる(図1参照)第1の接着剤9と第2の接着剤10は、硬化温度が低く、短時間で硬化し、且つ、耐インク性のあるものが望ましい。その際には第1の接着剤9の接着層は厚み50μm程度が望ましく、第2の接着剤10は第1の接着剤9より先に硬化する。
又、インク供給口5付近周囲の平面には、電気配線テープH1300の一部の裏面が第3の接着剤により接着固定される。第1の記録素子基板H1100と電気配線テープH1300との電気接続部分は、第1の封止剤11及び第2の封止剤13(図7参照)により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。
第1の封止剤は、主に電気配線テープH1300の電極端子H1302と記録素子基板のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤13は、上述の接続部の表側を封止している。そして、電気配線テープH1300の未接着部は折り曲げられ、インク供給保持(ベース)部材1の第1の記録素子基板H1100接着面にほぼ垂直な側面に熱カシメ若しくは接着等で固定される。
(1−2)第2の記録ヘッド
第2の記録ヘッドH1001は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを吐出させるためのもので、図3の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1101、電気配線テープH1301、インク供給保持(ベース)部材2から構成されている。
(1−2−1)第2の記録素子基板
図6は第2の記録素子基板H1101の構成を説明するために一部破断して示す斜視図であり、シアン、マゼンタ、イエロー用の3個のインク供給口H1102が並列して形成されている点が第1の記録素子基板H1100と大きく異なる。それぞれのインク供給口H1102を挟んでその両側に電気熱変換素子H1103と吐出口H1107とが一列に並んで千鳥状に配置されて形成されている。
Si基板H1110上には、第1の記録素子基板H1100におけるSi基板H1110同様に、電気配線、ヒューズ若しくは抵抗等、電極部H1104等が形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソグラフィ技術によってインク流路壁H1106や吐出口H1107が形成されており、電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
(1−2−2)電気配線テープ
図3の電気配線テープH1301は、ポリイミドのベース基材上に銅箔の配線パターンを形成することで構成されており、第2の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものであり、記録素子基板を組み込むための開口部H1305が形成されており、この開口部の縁付近には、記録素子基板の電極部H1104に接続される電極端子H1303が形成されている。又、電気配線テープH1301には、本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1307が形成されており、電極端子H1303と外部信号入力端子H1307は連続した銅箔の配線パターンで繋がれている。
電気配線テープH1301と第2の記録素子基板H1101の電気的接続は、例えば、第2の記録素子基板H1101の電極部H1104に形成されたバンプH1105と、第2の記録素子基板H1101の電極部H1104に対応する電気配線テープH1301の電極端子H1303とが熱超音波圧着法により電気接合されることでなされている。
(1−2−3)インク供給保持部材
図3のインク供給保持(ベース)部材2は、例えば、樹脂成形により形成されている。樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
インク流路の下流部には、第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローの各インクを供給するためのインク供給口6が形成されており、第2の記録素子基板H1101の各インク供給口H1102がインク供給保持(ベース)部材2の各インク供給口6に連通するよう、第2の記録素子基板H1101がインク供給保持(ベース)部材2に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる(図1参照)第1の接着剤9と第2の接着剤10は、硬化温度が低く、短時間で硬化し、且つ、耐インク性のあるものが望ましい。その際には第1の接着剤9の接着層は厚み50μm程度が望ましく、第2の接着剤10は第1の接着剤9より先に硬化する。
又、インク供給口6付近周囲の平面には、電気配線テープH1301の一部の裏面が第3の接着剤により接着固定される。第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1301との電気接続部分は、第1の封止剤12及び第2の封止剤14(図7参照)により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤12は、主に電気配線テープH1301の電極端子H1303と記録素子基板のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤14は、上述の接続部の表側を封止している。そして、電気配線テープH1301の未接着部は折り曲げられ、インク供給保持(ベース)部材2のインク供給口6を有する面にほぼ直交した側面に熱カシメ若しくは接着等で固定される。
本発明の実施例1について図1、図2及び図8を参照して説明する。ここでは、前記第1の記録ヘッドを例にしているが、第2の記録ヘッド記載も同じことである。
図2は記録ヘッドにおける記録素子基板H1100とベース部材1を拡大したものであり、記録素子基板H1100がマウントされる凹部7がある。又、記録素子基板H1100とベース部材1とを正確に仮止めするように凹部の一部に凸部3がある。
図1は図2のベース部材1に記録素子基板H1100を接合した後のA−A断面である。
記録素子基板H1100とベース部材1は接着剤にて固定され、記録素子基板H1100のインク供給口H1102とベース部材1のインク供給口5は、第1の接着剤9でシーリングされることでインク流路を形成する。ベース部材1の凸部3には第1の接着剤9が硬化するまで、記録素子基板H1100を仮固定する第2の接着剤10がある。凸部3は図のように接着剤がはみ出た場合でも、記録素子基板H1100とベース部材1の接着を十分に行えるような高さを備えている。
又、第2の接着剤10の硬化収縮により、記録素子基板H1100に応力が加わるため図8の凸部3は記録素子基板H1100を挟み、概略対称に設けることで記録素子基板H1100の位置精度をより安定して接合するのに有効である。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造順序は以下の通りである。
(段階1):第1の塗布手段によりインク供給保持(ベース部材)1のインク供給口5周囲に第1の接着剤9を塗布する。第1の接着剤は、高い硬化温度を必要としないエポキシ樹脂を主成分とした熱硬化の接着剤。例えば、一般的なプラスチックの熱変形温度(100℃)以下で硬化する接着剤を用いる。又は、シリコーン系やシロキサン混合物等の常温湿気硬化の接着剤を用いても良い。
(段階2):位置合せ手段によりベース部材1に記録素子基板H1100を位置合せする。
位置合せは、画像処理技術を用いるのが好ましい。
(段階3):第2の塗布手段により図1の記録素子基板H1100の側面とベース部材1の凸部3に第2の接着剤10を塗布する。第2の接着剤は有機化合物を主成分とした光硬化や熱硬化、光熱硬化併用等の樹脂接着剤を用いる。
(段階4):第2の接着剤10を硬化させる。光硬化型では紫外線照射、熱硬化型では加熱手段として熱風ブローやドライヤー等の局所的に加熱ができる公知手段を用いる。光熱硬化併用型は、前記光硬化と熱硬化を合せた公知手段を用いる。
(段階5):第1の接着剤を硬化させる。高温炉等の長時間加熱ができる公知手段を用いる。
このように、本発明の凸部3を設けることで、ベース部材1と記録素子基板H1100の接合の際にはみ出した第1の接着剤9に影響されることなく、ベース部材1と記録素子基板H1100を第2の接着剤10で、確実に仮固定することが可能となる。
本発明の実施例2について図9を参照して説明する。
図9はベース部材1の凸部3に傾斜を付けることで第2の接着剤10の塗布手段、例えばディスペンサとニードルでの塗布において、ニードル位置がずれても接着剤10が記録素子基板H1100に向かって流れていくので確実に記録素子基板H1100とベース部材1を仮固定することが可能となる。
本発明の実施例1の断面図である。 本発明の実施例の拡大図である。 第1の記録ヘッド及び第2の記録ヘッドの分解図である。 第1の記録ヘッド及び第2の記録ヘッドである。 第1の記録素子基板の一部を破断した斜視図である。 第2の記録素子基板の一部を破断した斜視図である。 記録ヘッドの一部断面図である。 本発明の実施例1の補足図である。 本発明の実施例2の断面図である。
符号の説明
1 第1のインク供給保持(ベース)部材
2 第2のインク供給保持(ベース)部材
3 第1の仮固定の凸部
4 第2の仮固定の凸部
5 第1のインク供給口
6 第2のインク供給口
7 第1の凹部(マウント面)
8 第2の凹部(マウント面)
9 第1の接着剤
10 第2の接着剤
11 第1の封止剤
12 第1の封止剤
13 第2の封止剤
14 第2の封止剤
H100 第1の記録ヘッド
H101 第2の記録ヘッド
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1102 インク供給口
H1103 電気熱変換素子
H1104 電極部
H1105 バンプ
H1106 インク流路壁
H1107 吐出口
H1108 吐出口列
H1110 Si基板
H1300 電気配線テープ
H1301 電気配線テープ
H1302 電極端子
H1303 電極端子
H1304 開口部
H1305 開口部
H1306 外部信号入力端子
H1307 外部信号入力端子

Claims (1)

  1. インク液滴が吐出される吐出口と、この吐出口へインク液滴を供給するためのインク通路となるインク供給口を具備する記録素子基板と、前記記録素子基板を収納するように凹形状を有する収納部とインク収納部よりインク取り出し口を具備するベース部材(支持部材)と、前記記録素子基板のインク供給口と前記ベース部材のインク取り出し口の間をシーリングするように封入される第1の接着剤と、前記記録素子基板の側面部と前記ベース部材の凹部を接着する第2の接着剤から構成され、前記ベース部材と収納される前記記録素子基板の側面部を前記第2の接着剤で固定する部分に凸部を設けたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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