JPH05116326A - インクジエツト記録ヘツド及びインクタンク - Google Patents

インクジエツト記録ヘツド及びインクタンク

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JPH05116326A
JPH05116326A JP28467591A JP28467591A JPH05116326A JP H05116326 A JPH05116326 A JP H05116326A JP 28467591 A JP28467591 A JP 28467591A JP 28467591 A JP28467591 A JP 28467591A JP H05116326 A JPH05116326 A JP H05116326A
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JP
Japan
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ink
seal member
recording head
film
discharge port
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JP28467591A
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Masatsune Kobayashi
正恒 小林
Motoaki Sato
元昭 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のインクジェット記録ヘッド及びイン
クタンクは、飛翔的液滴を形成するためのインク吐出口
部および大気に対して内部を連通させる大気連通口が設
けられたタンク面に対して、ポリオレフィン系樹脂また
は共重合ポリオレフィン系樹脂あるいはこれらを主成分
とするフィルム状シール部を有するシール部材が装着さ
れたことを特徴としている。 【効果】 フィルム状シール部に極性の小さい材料を用
いているので、インク吐出口表面およびタンク面が低極
性の材料であっても貼着が可能であって、インクのにじ
みを防止できる。したがって使用開始時において信頼性
の高い装置が使用者の手元に届けられることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出荷輸送時等に、イン
ク吐出口部に保護部材を装着したインクジェット記録ヘ
ッド及びインクタンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、機械的エネルギーを利用したイン
クジェット記録装置あるいは熱的エネルギーを利用した
インクジェット記録装置などが知られているが、これら
の装置に含まれる各構成部品のうち、吐出口部すなわち
記録ヘッド部が当該装置の記録信頼性を高めるうえで大
きなウエイトを占めている。
【0003】しかし、このインク吐出部においては、次
に示す種々の現象に起因して吐出安定性が低下すると云
う欠点が見られた。その現象とは次のようなものであ
る。
【0004】(1)インクジェット記録装置が工場出荷
時、流通運搬時および保管時を経て、使用者の手元に渡
るまでにインク吐出口にごみが溜まる。
【0005】(2)インクの蒸発により、インク吐出口
にインクの固着が生じる。
【0006】(3)外部からのある衝撃により吐出口が
変形して、インクの吐出方向が不安定になる。
【0007】従来、上記欠点を改良する目的でいくつか
の提案が成されてきた。すなわち、装置が使用される前
までは、輸送中のインクの目詰り防止や、吐出口でのイ
ンクの乾燥するのを防ぐ目的で、特開昭59−1981
61号公報に記載されているように、ノズル表面をおお
うようにインク吸収体をつけたキャッピング装置を設け
るなどの方法がとられていた。同様に、吐出口の保護方
法として、特開昭60−204348号公報に記載され
ているように吐出口にインク吸収体を持つキャップ状の
保護部材を設けたり、特開昭61−125851号公報
に記載されているように塩化ビニリデン樹脂を基材に用
いたシール材を吐出口保護テープとして使用するなど、
キャッピング装置を用いない方法でのノズル表面の保護
部材も提案されてきた。
【0008】またシール材を保護テープとして用いる例
としては、粘着材による貼着または突起部材の埋め込み
あるいは両者の併用等が記載されている。しかしなが
ら、粘着材による貼着の場合は吐出口と粘着層との界面
にインクがしみ出したりインクによる粘着材の変質が起
こる危険性を有していた。また、粘着材を剥がす時に、
剥離力が強すぎて吐出口を変形させてしまったり、吐出
口の表面に粘着材の薄い層を残したり、あるいは吐出口
中に粘着材の一部を残してしまう。さらに、粘着材の成
分がインク中に溶出し、インクの表面張力等を大きく変
える。以上種々の問題点があった。さらに突起部材の埋
め込みについては、突起部材と吐出口の機械的な整合が
充分でないため、インクのしみ出し等の問題が屡々生じ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような方法では、充分な性能を得られなかった。例え
ば、キャッピング装置では、インクジェット装置の輸送
中にインクが溢れ出て、装置内部を汚してしまう場合が
あった。又キャップ状の保護部材は、コストが高いの
で、簡易な保護部材を用いるとやはり保護部材中にイン
クが充満して吐出口を汚してしまい逆に使用時の目詰ま
りや吐出不良の原因になるという欠点があった。
【0010】本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、イ
ンクの吐出安定性を保持するとともに、記録ヘッド部を
外部の機械的衝撃から保護するように配慮されたインク
ジェット記録ヘッド及びインクタンクを提供することに
ある。
【0011】
【問題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッド及びインクタンクは、飛翔的液滴を形成する
ために設けられたインク吐出口部および大気に対して内
部を連通させる大気連通口が設けられたタンク面に対し
て、ポリオレフィン系樹脂または共重合ポリオレフィン
系樹脂あるいはこれらを主成分とするフィルム状シール
部を有するシール部材が装着されたことを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】加熱押圧板でシール部材の基材側を押圧して、
シール部材中のフィルム状シール部が記録ヘッドのイン
ク吐出口部表面上に圧着されるように操作することによ
り、シール部材中のフィルム状シール部が軟化もしくは
融解し、粘着性を帯びてインク吐出口部表面に接着され
る。その後、シール部材上を押圧している加熱押圧板を
引き離せば、前記の粘着性を帯びたフィルム状シール部
は冷却、固化されて、シール部材はインク吐出口部表面
上に貼着させることができる。
【0013】このようにインク吐出口にシール部材を貼
着させることにより、工場出荷時から、使用開始時まで
に生じる種々の不都合、例えば、外部からの衝撃により
吐出口を変形させ、インクの吐出方向を不安定にし、イ
ンクの吐出を不能にし、インクの漏れを生じさせ、ごみ
詰まりを生じさせる等の問題を解消することができるも
のである。なお、タンク面に関しても同様であり、説明
は省略する。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき図面を参照し
て詳細に説明する。
【0015】図1,図2は、本発明のインクジェット記
録ヘッドの一実施例を示す。すなわち、図1は本発明の
シール部材を記録ヘッドの吐出口部表面に対して装着す
る方法の一例を示す模式斜視図であり、図2は、図1で
示された方法で記録ヘッドの吐出口部表面にシール部材
部が装着された状態の一例を示す模式斜視図である。
【0016】図1において薄い細長板状のシール部材1
は、ポリエチレン樹脂材料のフィルム状シール部2とポ
リエチレンテレフタレート材料の基材3とが接着されて
構成されている。記録ヘッド4の一側端面にはインク吐
出口5が示されている。このインク吐出口部表面6には
一般に非常に多数のインク吐出口5が設けられるが、本
図は模式図であるので4個だけ示している。加熱押圧板
7は、シール部材1を基材3側から加熱押圧し、シール
部材1中のフィルム状シール部2を記録ヘッド4のイン
ク吐出口部表面6上に圧着するために操作されるための
ものである。
【0017】図1において、加熱押圧板7でシール部材
1の基材3側を押圧して、シール部材1中のフィルム状
シール部2が記録ヘッド4のインク吐出口部表面6上に
圧着されるように操作することにより、シール部材1中
のフィルム状シール部2が軟化もしくは融解し、粘着性
を帯びて、インク吐出口部表面に接着される。その後、
シール部材1上を押圧している加熱押圧板7を引き離せ
ば、前記の粘着性を帯びたフィルム状シール部2は冷
却、固化されて、シール部材1はインク吐出口部表面6
上に貼着させることができる。
【0018】本発明において、フィルム状シール部2材
の好ましい材質としては、ポリオレフィン系樹脂または
共重合ポリオレフィン系樹脂あるいはこれらを主成分と
するものである。
【0019】ポリオレフィン系樹脂としては例えばポリ
エチレンおよびポリプロピレンが挙げられ、共重合ポリ
オレフィン系樹脂としては例えばエチレン・酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物お
よびエチレン−エチルアクリレート共重合樹脂が挙げら
れる。さらに、本発明においては上記に挙げられたフィ
ルム状シール部材は、主として加熱されることにより、
軟化・溶融して、インク吐出口部表面に貼着され、さら
に、その後、貼着跡を残さず、またインク吐出口部材を
損傷しないで剥離できることが要求されるため、その溶
融粘度、弾性、融点、ガラス転移点および結晶化度を考
慮する必要がある。この場合には、用いられるインク吐
出口部材の耐熱性、機械的強度およびその形状をも考慮
する必要がある。
【0020】また、本発明においてはフィルム状シール
部材の厚さは、必要とする性能のため3〜200μm、
好ましくは10〜100μmがよい。
【0021】またシール部材の基材については、例えば
ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルムまたは
アルミ箔のような金属薄膜、場合によっては紙又は布を
用いることができる。
【0022】これら基材の厚さについては、特に限定さ
れるものでないが、特に、剥離時の操作性にかんがみ
て、少なくとも基材に設けられているフィルム状シール
部材の厚さと同等化、又はそれよりも厚い方が良好であ
る。
【0023】また、本発明においては必要に応じてフィ
ルム状シール部材中にポリエステル系、ナイロン系、ウ
レタン系の樹脂を混入しても良い。また例えばガラス、
プラスチックの、粉末、粒子、ビーズ等をフィラーとし
て混入しても良い。
【0024】本発明におけるシール部材の作成法として
は、例えばホットメルトアプリケータと称するような熱
溶融塗布装置により、フィルム状シール部材となる樹脂
材料を加熱溶融し、シール部材の基材に塗布する方法あ
るいはあらかじめフィルム状シール部材となる樹脂材料
を所定の厚さのフィルム状に成型しておいた後、シール
部材の基材に加熱接着する方法すなわちいわゆるラミネ
ート法である。
【0025】貼着方法については、貼着が充分に行える
のであればいかなる方法を用いてもよいが、好ましくは
熱プレス、または加熱ロールによる方法がよい。その
他、高周波、マイクロ波、超音波の利用も良い。加熱温
度は80℃〜130℃、加熱時間は0.5〜3秒が適切
である。
【0026】さらに、本発明において、吐出口部表面の
材質は金属プラスチック、ガラスまたはセラミックのい
ずれでも適用可能である。
【0027】本発明におけるシール部材は、フッ素系化
合物あるいはシリコーン系化合物で吐出口表面が、いわ
ゆる撥インク処理された表面に対して、特に有効に作用
するものである。
【0028】このことは、本発明のシール部材の構成要
素であるフィルム状シール部材がポリオレフィン系樹脂
または共重合ポリオレフィン系樹脂あるいはこれらを主
成分とする組成物と云う極性の小さいポリマーを主たる
成分に用いることによる。
【0029】なお、最大の被記録部材の記録がなされる
領域の全幅にわたって吐出口が設けられたいわゆるフル
ラインタイプのインクジェットヘッドに対して、本発明
を適用することは極めて有効である。
【0030】以上本発明におけるインクジェット記録ヘ
ッドのポイントのひとつであるインクの吐出口部表面に
貼着するシール部材について詳しく述べてきたが、本発
明におけるシール部材は吐出口部およびその周辺の吐出
口部表面だけでなく、その他インクジェット記録装置の
インクタンクにおいて必要に応じて設けられる大気連通
孔(通気孔)への貼着にも使用することができる。さら
にその他、インクと触れやすい位置にある電気接点等の
一時的シールにも、本発明のシール部材を有効に用いる
ことができる。
【0031】本発明におけるシール部材は、上述に述べ
た箇所へのシール以外にも、インクに接触しやすく、か
つ一時的封止(仮貼着)にもかかわらず、多くの性能を
要求される部分へのシールに、広く利用できるものであ
る。次に、前記したインクタンクの大気連通孔へのシー
ル部材の適用について説明する。
【0032】インクジェット記録装置のインクタンク
(インク貯蔵部)は、インクの吐出によりインクが減少
したとしてもインクタンクの内部圧が変化することな
く、インクを円滑に補給するため、インクタンク内の圧
力を常に外気圧と等しくするように、大気連通孔(通気
孔)を有している。
【0033】通常、これらの大気連通孔は、記録ヘッド
が転倒した場合でもインクが流出しないように、微細孔
にて形成されているが、先に述べたインク吐出口の場合
と同様に、インクジェット装置の工場出荷時、流通運搬
時、および保管時を経て使用者の手元に渡るまでに、イ
ンク吐出口にごみが溜まったり、又インクの蒸発によ
り、インク吐出口に、インクの固着を生じたり、また外
部からの衝撃によってインクの汚れを生じやすい。その
ため、少なくともインクジェット装置の工場出荷時、流
通運搬時、および保管時を経て使用者の手元に渡るまで
の間は、前記した大気連通孔を一時的にシール部材で貼
着する必要が生じる。
【0034】図3は電気・機械変換素子(ピエゾ)を用
いたインクジェット記録装置の一例であり、上部に小さ
い大気連通孔8、ノズル9、円筒状のピエゾ10左上部
にインク吐出口11が示されている。中央内部にインク
タンク13がありこの中には多孔質体にインクを浸み込
ませたものが充填されている。
【0035】本発明におけるシール部材は、図中の大気
連通孔8の貼着をも可能とするものである。
【0036】以下、本発明のインクジェット記録ヘッド
に関する、記録方法とインクおよび吐出口部表面の撥水
処理についてその概要を説明する。
【0037】まず、本発明に利用できるインクジェット
記録法の例としては、インク液滴を発生させる方法およ
びインク液滴の飛散方向を制御する方法により、種々の
方式に分類することができる。
【0038】その一方式は、パターン情報信号から誘導
されたパルス電気信号が圧電振動し(ピエゾ)に加えら
れ、ピエゾが、このパルス電気信号を圧力パルスへ変換
し、かつ、これら圧力パルスをノズル9、インク吐出口
11間の液体チャンバ(不図示)中のインクに加える。
その結果、インクが液滴として吐出口5(オリフィス)
から吐出され、それによって被記録媒体例えば記録紙上
に記録する方法がある。
【0039】他の例としては、前記のピエゾの代りに、
電気−熱変換素子を用いて、熱エネルギーによってイン
クを吐出させる方法も利用できる。
【0040】以上、パターン情報信号に応じて液滴を吐
出させるオン・デマンドタイプのインクジェット記録法
を述べたが、この他に、帯電制御方式等の連続方式の記
録法も利用できる。
【0041】なお、本発明においては、従来から用いら
れてきた水性インク、油性インク等すべてのインクを使
用することができる。水性インクを例にとって説明する
と、染料としては直接染料、酸性染料、塩基性染料およ
び反応性染料が代表的なものとして挙げられる。その含
有量は、インク中で1〜5%(重量%)が好ましいもの
である。
【0042】また、インク中の溶剤としては、水を主成
分とし、その他必要に応じてアルコール類、グリコール
類、グリセリン、グリコールエーテル類、その他N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン等を混合したものである。その添加物として
は、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤および表面張力調
整剤を利用することができる。
【0043】なお、本発明にて利用されうる撥水処理に
ついては、まず、撥水剤として非水溶性かつ有機溶剤可
溶性であって平均分子量2000以上のフッ素重合体が
好ましく、例えば、ポリパーフルオロメタクリレート、
ポリパーフルオロアクリレート、さらにはフロロアルキ
ル基、フロロアリル基、フロロシクロアルキル基、フロ
ロアルカリルおよびフロロアルキルアリル基から成る群
から選ばれた一種以上の反応基とシラザン基を有する化
合物あるいはアルコキシシランモノマーの縮合により合
成されるシロキサン系ポリマー等を好ましく使用でき
る。
【0044】また前述の撥水剤の、吐出口表面への処理
方法は、例えば、噴霧法、転写方式等が代表的なものと
して挙げられる。
【0045】次に本発明におけるシール部材の使用に関
するさらに具体的な例を以下に示す。
【0046】図4の吐出口形状を有するインクジェット
記録ヘッドのフッ素系撥水剤で処理された吐出口部表面
にシール部材を貼着し長期保存テストを行い、保存中で
のインクの浸み出しのチェックまたはテスト後のシール
部材の剥離時の状況およびインクへの影響について評価
した。 [条件] 1.ノズルの吐出口部形状(図4において) A=30mm、B=5mm、C=100μm 吐出口数=128 吐出口形状=50×50(μm) 2.シール部材 厚さ50μmのポリエステルフィルム(表面梨地処理)
に厚さ20μmのポリエチレンフィルムをラミネート
し、それを30×5(mm)の長方形に切断したもの。
【0047】3.インク C.I.フードブラック 2 2.4重量% C.I.アシッドブラック 177 0.6 〃 ジエチレングリコール 30.0 〃 N−メチル−2−ピロリドン 15.0 〃 イオン交換水 残量 とした。
【0048】4.シール部材貼着条件 シール圧力=2kg/m2 , 加熱温度=90℃, シー
ル時間=1秒の条件で加熱板を押圧して吐出口表面に貼
着した。
【0049】5.保存テスト条件 0℃(24時間) 60℃(24時間)の条件で温度サ
イクルテスト100時間を行った(恒温槽中) 6.評価項目 (1)インクの浸み出し・・・目視 (2)テスト後に剥離地の吐出口表面におけるシール部
材の残渣・・・顕微鏡 (3)シール部材剥離に生じる吐出口表面の破壊の有無
・・・顕微鏡 [結果]すべての項目において、問題が生じなかった。
なお、上記で使用したインク中に、シール部材を浸せき
し、60℃、1週間保持後、シール部材の破損状況、お
よびインクの表面張力、色相、粘度の変化を評価した
が、問題が生じなかった。以上、シール部材の信頼性テ
ストの一例を示した。
【0050】他のシール部材についてもテストを行った
が、フィルム状のシール部材として共重合ポリオレフィ
ン系樹脂を用いた場合、特に極性の強い溶媒を含むイン
ク中ではシール部材に損傷を生じる場合もあるため用い
るインクとの適応を考慮する必要がある。ポリオレフィ
ン系樹脂のみでフィルム状のシール部材が構成されてい
る場合には、全く問題が生じなかった。
【0051】なお、共重合ポリオレフィン系樹脂として
は、例えば“デュミラン”(武田薬品工業(株)),
“NUCコポリマー”(日本ユニカー(株)),“ナッ
クエース”(日本ユニカー(株)),“アフティー”
(アイマロ化学(株)),“ヒロダイン”(ヒロダイン
工業(株)),“ニユクレル”(三井、デュポンポリケ
ミカル(株))を素材に用いることが効果的であった。
【0052】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、 (1)フィルム状シール部を有しているため、剥離時に
残渣が吐出口部表面に残らないため、インクの吐出不良
が生じない。
【0053】(2)フィルム状シール部に極性の小さい
材料を用いているため、吐出口部表面が低極性の材料で
あっても、貼着が可能となる。
【0054】(3)用いるインクとの反応性の小さい、
特にポリオレイン系樹脂をフィルム状シール部に用いる
と、非常に優位となる。
【0055】(4)極性の小さいフィルム状シール部の
ため、貼着後吐出口からの不用なインクのにじみを効果
的に防止する。 等の極めて優れた性能を有し、したがって工場出荷時か
ら使用開始時までに生じる可能性のある種々の不都合な
問題例えば衝撃によって吐出口の変形されることによる
インクの吐出方向の不安定やインクの吐出不能あるいは
インクのにじみによるごみ詰まり等を起こさない装置を
提供できる効果がある。
【0056】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記
録を行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装
置において、優れた効果をもたらすものである。
【0057】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記録方式
はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいず
れにも適用可能である。
【0058】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して液体
(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じるよ
うな急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆
動信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。こ
のように液体(インク)から電気熱変換体に付与する駆
動信号に一対一対応した気泡を形成できるため、特にオ
ンデマンド型の記録法には有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出孔を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行わ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明
の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができ
る。
【0059】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路または直角液流
路)の他に、米国特許第4558333号明細書、米国
特許第4459600号明細書に開示されているよう
に、熱作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つも
のも本発明に含まれる。
【0060】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成においても本発明は有効である。
【0061】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅
に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドがあ
る。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示さ
れているような記録ヘッドを複数組み合わせることによ
ってフルライン構成にしたものや、一体的に形成された
一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0062】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0063】また、本発明の記録装置に、記録ヘッドに
対する回復手段や、予備的な補助手段等を付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによ
る予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モー
ドを行う手段を付加することも安定した記録を行うため
に有効である。
【0064】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個を組み合わせ
て構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0065】以上説明した本発明実施例においては、液
体インクを用いて説明しているが、本発明では室温で固
体状であるインクであっても、室温で軟化状態となるイ
ンクであっても用いることができる。上述のインクジェ
ット装置ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0066】加えて、熱エネルギーによるヘッドやイン
クの過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に
防止するかまたは、インクの蒸発防止を目的として放置
状態で固化するインクを用いることもできる。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化してインク液状として吐出するものや記録媒
体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質を
持つインクの使用も本発明には適用可能である。
【0067】このようなインクは、特開昭54−568
47号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記
載されるような、多孔質シートの凹部または貫通孔に液
状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体
に対して対向するような形態としても良い。
【0068】本発明において、上述した各インクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0069】図5は本発明により得られた記録ヘッドを
インクジェットヘッドカートリッジ(IJC)として装
着したインクジェット記録装置(IJRA)の一例を示
す外観斜視図である。
【0070】図5において、120はプラテン124上
に送紙されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出
を行うノズル群を具えたインクジェットヘッドカートリ
ッジ(IJC)である。116はIJC120を保持す
るキャリッジHCであり、駆動モータ117の駆動力を
伝達する駆動ベルト118の一部と連結し、互いに平行
に配設された2本のガイドシャフト119Aおよび11
9Bと摺動可能とすることにより、IJC120の記録
紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。
【0071】126はヘッド回復装置であり、IJC1
20の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向
する位置に配設される。伝動機構123を介したモータ
122の駆動力によって、ヘッド回復装置126を動作
せしめ、IJC120のキャッピングを行う。このヘッ
ド回復装置126のキャップ部126AによるIJC1
20へのキャッピングに関連させて、ヘッド回復装置1
26内に設けた適宜の吸引手段によるインク吸引もしく
はIJC120へのインク供給経路に設けた適宜の加圧
手段によるインク圧送を行い、インクを吐出口より強制
的に排出させることによりノズル内の増粘インクを除去
する等の吐出回復処理を行う。また、記録終了時等にキ
ャッピングを施すことによりIJCが保護される。
【0072】130はヘッド回復装置126の側面に配
設され、シリコンゴムで形成されるワイピング部材とし
てのブレードである。ブレード130はブレード保持部
材130Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復
装置126と同様、モータ122および伝動機構123
によって動作し、IJC120の吐出面との係合が可能
となる。これにより、IJC120の記録動作における
適切なタイミングで、あるいはヘッド回復装置126を
用いた吐出回復処理後に、ブレード130をIJC12
0の移動経路中に突出させ、IJC120の移動動作に
伴ってIJC120の吐出面における結露、濡れあるい
は塵埃等をふきとるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッド4の一実施
例にシール部材1を貼着する方法を示す模式斜視図であ
る。
【図2】図1の貼着方法で貼着された記録ヘッド4およ
びシール部材を示す模式斜視図である。
【図3】本発明のインクジェット記録ヘッド4及びイン
クタンク13の一実施例の大気連通孔8を説明するため
の概略縦断面図である。
【図4】本発明のインクジェット記録ヘッド4の一実施
例のインク吐出口5の配置図である。
【図5】本発明により得られた記録ヘッドをインクジェ
ットヘッドカートリッジ(IJC)として装着したイン
クジェット記録装置(IJRA)の一例を示す外観斜図
である。
【符号の説明】
1 シール部材 2 フィルム状シール部 3 基材 4 記録ヘッド 5,11 インク吐出口 6 インク吐出口部表面 7 加熱押圧板 8 大気連通孔 9 ノズル 10 ピエゾ 12 隔壁 13 インクタンク 14 底部 15 インク供給管 16 筐体 17 信号線端子 18 充填材 116 キャリッジ 117 駆動モータ 118 駆動ベルト 119A,119B ガイドシャフト 120 インクジェットヘッドカートリッジ 122 クリーニング用モータ 123 伝動機構 124 プラテン 126 回復装置 126A キャップ部 130 ブレード 130A ブレード保持部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口からインクを吐出して記録を行な
    うインクジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口が設
    けられたヘッド面に対して、ポリオレフィン系樹脂また
    は共重合ポリオレフィン系樹脂あるいはこれらを主成分
    とするフイルム状シール部を有するシール部材が装着さ
    れたことを特徴とするインク記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記インクを吐出するためのエネルギー
    発生素子が熱エネルギーを発生する電気熱変換体である
    請求項1記載の記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 大気に対して内部を連通させる大気連通
    口を有するインクタンクにおいて、前記大気連通口が設
    けられたタンク面に対して、請求項1に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドのシール部材が装着されたことを特徴
    とするインクタンク。
JP28467591A 1991-10-30 1991-10-30 インクジエツト記録ヘツド及びインクタンク Pending JPH05116326A (ja)

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