JP5063452B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドの吐出口面を物流時に保護するシールテープを接合して用いられるインクジェットヘッドに関する。詳しくは、吐出口を破損することなく物流時の保護用シールテープを剥がすことができる構造を採用したインクジェットヘッドに関するものである。
本発明のインクジェットヘッドは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の被記録媒体に対し記録を行うものである。そして、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサ等の装置に用いられる。さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置などにおいて用いられるものでも構わない。また、本発明における記録とは、文字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を付与することも意味する。
インクジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドは、物流時に外的な衝撃などから吐出口配設面(以下、吐出面あるいは吐出口面ともいう)を保護する目的でキャップが施されている。また、インクジェットヘッドとインクタンクとが一体化されたカートリッジにおいてもヘッド部分にキャップ構造もしくはシールテープ(以下、保護テープ、あるいは保護シールとも称する。)やこれらを複合的に施されて物流に供され、外的な衝撃やインクの蒸発などが抑制される構成が採用されている。
従来の構成例として、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、ヘッド保護部材として、粘着剤を用いたヘッド保護テープや熱可塑性樹脂を用いたヘッド保護テープを用いることが開示されている。これらの保護テープは、保護テープの粘着力や熱可塑性樹脂の特性によって液体吐出ヘッドの吐出面およびその周囲に接合されて吐出口などを保護、封止するものである。
また、特許文献2、特許文献3に示されるようにシールテープの粘着性によってはヘッドからシールテープを剥がす段階でヘッドに損傷を与えてしまう虞がある。そのため、必要な個所にのみ接着材を塗布することでヘッドの、特に吐出口を保護する構成が開示されている。
すなわち、保護テープの吐出口面に対向する部分を非粘着領域もしくは保護液を塗布し、保護テープ基材の他の部分には粘着剤を塗布してヘッドに取り付けた構成が開示されている。
このような構成のシールテープによれば、物流時にインク溶剤が蒸発してしまうことや、吐出面が外的衝撃を直接受けないようにして、他のものと接触することを防ぐという機能を果たすことができる。また、使用前にヘッドから保護テープを引き剥がす際に非接着状態とされている吐出口面に対しては力を加えることがないので吐出口面を損傷することがなく、プリンタに搭載して良好に記録を実行できる。
一方、シールテープが吐出口面に貼り付けられて物流に供されるインクジェットヘッドの構成としては、特許文献1から特許文献3に開示されるような構成に加えて、特許文献4、特許文献5に開示されるような構成が知られている。
例えば、特許文献4には、吐出されるインク滴の大きさを変えることができるように小径ノズルと大径ノズルを組み合わせたインクジェットヘッドが開示されている。組み合わせる形態として、複数の大径ノズルからなる大径ノズル群と複数の小径ノズルからなる小径ノズル群を一列に配したヘッド要素を複数並列に配置した構成(特許文献4の図2)が開示されている。また、複数の大径ノズルの列と複数の小径ノズルの列を並列に配置したヘッド要素を複数並列に並べ、全てのヘッド要素で大径ノズルの列と小径ノズルの列が同じ順に配列されるように配置した構成(特許文献4の図7、図8)も開示されている。
また、特許文献5には、インク供給源から供給されたインクをインク吐出部に導くインク供給口(共通液室)を備え、インク供給口の一方に大径ノズルの列と他方に小径ノズルの列を配列したヘッド要素を配列した構成が開示されている。この構成は記録特性を考慮して大径ノズルの列と小径ノズルの列が異なる並び順になるようにヘッド要素を複数並列に配置したものである(特許文献5の図8、図9)。さらに、外部からの応力(印字特性を改善するためにプリンタに搭載されて行われるクリーニングや紙ジャムによる擦れ等の押圧力)による吐出口プレートの破損に対応するため、大径ノズルの列側に補強リブを施した構成例も開示されている。これによって外部からの押圧力に対して対応する技術が開示されている。
特開平11−348316号公報 特開2003−266720号公報 特開2004−148746号公報 特開平10−166576号公報 特開2007−283501号公報
ところで、近年のインクジェットプリンタは、一層高精細な画像への要求が高まっている。そのため、液体吐出ヘッドは、例えばヒータやピエゾ素子等の吐出エネルギー発生素子を上層に形成した基板上に樹脂膜を形成し、その樹脂内に流路を任意数の吐出エネルギー発生素子に対応するように形成する。その後、各々の流路を樹脂表面に連通させてインクの吐出口を形成した構造をとる場合が多い。このヘッド構造は、インク吐出量に影響するヒータと吐出口の距離を樹脂の膜厚によって決定できるため、微小量を吐出する高精細記録用ヘッドの製造に適しているからである。
さらなる高精細印字への要求に対し、単位長さ当たりに配列されるノズル数(dpi:1インチ当りの吐出口数)を多くしたり、インク供給口の両側に吐出口列を形成したり、異なる吐出量を吐出させたりすることで解像度を上げて対応している。
これらを組み合わせる例として、供給口の片側に吐出量5pl用の吐出口を、供給口の反対側に吐出量2plと1plの吐出口を形成する場合などがある。5pl、2pl、1plの吐出口列が全て600dpiで形成される場合、供給口の5pl吐出口形成側の吐出口列は600dpi、反対側の吐出口列は1200dpiとなり、実質的に供給口の両側でdpiが異なる。このような液体吐出ヘッドは、隣接する吐出口間の距離が短くなるため、隣接する液室の間に形成している壁の幅が狭くなり、流路壁と基板との接地面積が小さくなる場合もある。また、吐出口周辺は内部にインク流路やヒータなどによる中空構造がより多くなり、吐出口を形成している樹脂部が外力に対して脆弱になっている。
このようなインクジェットヘッドの供給口の1200dpi側など、吐出特性を確保するために特許文献5のような補強リブを設けることができない場合などもある。このように補強がされていない吐出口プレートに従来のインクジェットヘッドと同様の保護テープを貼ると、保護テープを剥がす際にその引き剥がし方向と引き剥がし力の関係で、吐出口周辺のクラックや、流路壁と基板との剥離が起こる虞があった。
流路壁と基板との剥離が起こる状態について以下説明する。
図11(a)は、基材101と接着層102を備えたシールテープ103がインクジェットヘッドの吐出口面119に対して貼り付けられた状態のインクジェットヘッドの吐出口周辺を一部拡大して断面で示す図である。インクジェットヘッドの基板112にはインク供給源から供給されたインクを受け、インク吐出部を構成する吐出口115、116にインクを供給する長方形状のインク供給口111が設けられている。基板112にはインク供給口の長手方向の両側に沿って列状に配列され、吐出口115、116に対向した位置に吐出エネルギー発生素子(ヒーターともいう)113、114が設けられている。また、基板112にはインク供給口111と吐出口115、116とを連通し、インクを導くインク流路を仕切る流路壁117、118が構成された吐出口プレート120が接合されている。インク供給口111は長方形状をしており、吐出口115、116はインク供給口111の両側に長手方向に沿って所定の形成間隔(以下、ピッチと称する)で配されている。
図11(b)に示されるとおり、インクジェットヘッドから矢印121方向にシールテープ103を剥離すると、吐出口プレート120を基板112から引き剥がす方向に応力がかかる。応力によって変形する吐出口プレート120の状態を仮想線122で示す。この状態でシールテープ103を剥離していくと、基板112と流路壁117との接合部分に応力が集中する。このときシールテープ103と吐出口面119との接合状態がつよいと図11(c)に示すように、接合部分が剥がれたり、吐出口プレートに変形やクラックを生じさせてしまうことになる。
特に、隣接する流路を区分する流路形成部材としての流路壁の幅が広いノズル列側から狭いノズル列側に向かってシールテープを剥がすような状態では、シールテープの引き剥がしで接合部分への応力の影響が大きく、剥れやクラックを発生する可能性が高まる。
このような事態を防止するために、吐出口近傍の粘着剤部分に保護液を使用する場合が考えられている。しかし、更なる高精彩化に伴う高発色性などを備える新規インクが開発されるなど、それに対応する保護液を選定することが困難な場合があった。さらに本形態では、吐出口面でインクが混ざることを防止するために、可撓性部材などで吐出口面部分を抑える必要があり、部材追加によるコストがかかる場合もあった。
本発明は、物流過程ではインク漏れや混色を抑制する封止性を確保したシールテープを使用していながら、使用時にシールテープを剥がしても吐出口プレートの剥れやクラックなどを発生させることのないインクジェットヘッドを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明のインクジェットヘッドは、インク供給源から供給されたインクを受けてインクを吐出する部分にインクを供給する長手に延在して構成されたインク供給口と、前記インク供給口の長手方向の両側に沿って列状に配されたインクを吐出するために利用される複数の吐出エネルギー発生素子とを有した基板と、
前記吐出エネルギー発生素子それぞれに対応した複数の吐出口と、該吐出口に対応し前記吐出口と前記インク供給口とを連通するインク流路と、隣接した前記インク流路を仕切る流路壁と、を備え、前記基板の前記吐出エネルギー発生素子が配された面の側に設けられた流路形成部材と、
を備えたヘッド要素が少なくとも3列並列に配されて構成されたインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド要素は、前記インク供給口の長手方向の一方には第1のノズル列が配され、他方には第2のノズル列と第3のノズル列が並列して配列されており、且つ第1のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L2に対し、第2のノズルと第3のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L1はL1<L2の関係を有して構成されており、
前記インクジェットヘッドの吐出口が配された面に対して、前記吐出口が配された面を保護するために貼り付けられたシールテープの引き剥がしが、少なくとも3列並列に配された全てのヘッド要素で前記第2、第3のノズルの列からなる群が先に、そして前記第1のノズルの列からなる群が後の順となるように前記ヘッド要素が並列に配置されていることを特徴とする。
また、別の本発明にかかるインクジェットヘッドは、インク供給源から供給されたインクを受けてインクを吐出する部分にインクを供給する長手に延在して構成されたインク供給口と、前記インク供給口の長手方向の両側に沿って列状に配されたインクを吐出するために利用される複数の吐出エネルギー発生素子とを有した基板と、
前記吐出エネルギー発生素子それぞれに対応した複数の吐出口と、該吐出口に対応し前記吐出口と前記インク供給口とを連通するインク流路と、隣接した前記インク流路を仕切る流路壁と、を備え、前記基板の前記吐出エネルギー発生素子が配された面の側に設けられた流路形成部材と、
を備えたヘッド要素が少なくとも3列並列に配されて構成されたインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド要素は、前記インク供給口の長手方向の一方には第1のノズル列が配され、他方には第2のノズル列と第3のノズル列が並列して配列されており、且つ第1のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L2に対し、第2のノズルと第3のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L1はL1<L2の関係を有して構成された第1のヘッド要素と、
前記インク供給口の長手方向の一方には第4のノズル列が配され、他方には第5のノズル列が並列して配列されており、且つ第4のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L3に対し、第5のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L4はL3<L4の関係を有して構成された第2のヘッド要素とを有して構成され、
前記インクジェットヘッドの吐出口が配された面に対して、前記吐出口が配された面を保護するために貼り付けられたシールテープの引き剥がしが、いずれのヘッド要素でも前記流路壁の幅がL1、L3を有するノズルの列からなる群が先に、そして前記流路壁の幅がL2、L4を有するノズルの列からなる群が後の順となるように前記第1、第2ヘッド要素が組み合わされて少なくとも3列並列に配置されていることを特徴とする。
本発明のインクジェットヘッドは、ヘッド要素を3列以上並列配置した場合でも、いずれのヘッド要素もシールテープの引き剥がしが必ず引き剥がし応力の耐性の低い方から高い方に向かって剥がす構成となるように構成している。このため、シールテープを剥がす際の引き剥がし力が原因でおこる流路壁と基板が剥離や、吐出口周辺のクラックを防止することができる。
よって、物流時の吐出口からの記録液の蒸発、飛散、および吐出口へのゴミの付着を防ぎ、さらに物流後の保護テープ剥離時に流路壁と基板の剥離などが発生しない、信頼性の高い保護テープが接合されたインクジェットヘッドを提供することができる。よってインクジェットヘッドを使用する際にシールテープを開封するにあたりユーザーは特別な処置や注意を行うことなく使用できる使い勝手のよいインクジェットヘッドを提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
液体吐出ヘッドが用いられたインクジェットカートリッジの外観構成を図1(a)に、液体吐出ヘッドにシールテープが貼り付けられたインクジェットカートリッジの外観構成を図1(b)に示す。
図1(a)に示されるように、インクジェットヘッドカートリッジ9は、インク供給源となるインクタンク部分とそれに対して一体的に設けられたチップ形態の液体吐出ヘッド(以下、単にヘッドともいう)によって構成される。ヘッドは、インク供給保持部10に対して第1の封止剤3によって取り付けられている。また、ヘッドと本体側との電気接続を行うための電気配線部材(TAB)6がインク供給保持部材10からインクタンク部分にかけて配設されている。TAB6は、ヘッドの電極との接続部(不図示)を第2の封止剤4によって封止されている。
ヘッドの表面は、物流時の衝撃などの外部要因等に対してヘッドを保護するための保護シールが図1(b)に示されるように取り付けられている。この保護シールは図中D方向に引き剥がされる構成となっている。
ヘッド部分の概略構成を図2(a)ないし(c)に示す。図2(a)は、図1中のA−A線で切断して示す断面図である。図2(b)は図1中のB−B線で切断して示す断面図である。図2(c)は図2(a)の領域Gを拡大して示す図である。
図2(a)ないし(c)に示されるとおり、インク供給保持部10に対して第1封止材3によって取り付けられたシリコン(Si)の基板5には、インクタンクから供給されたインクを受けとり、列状に配された吐出口に対して供給するインク供給口15を備える。図2(b)に示されるとおりインク供給口15はその両側に列状に配されたインク吐出口列の全長に渡って延在して構成されている。インク供給口15は、インク供給源から供給されたインクを受け、図3に示されるように、インク吐出部を構成する複数の第1の吐出口11の列、第2の吐出口16の列、第3の吐出口21の列にインクを供給する。基板5には第1の吐出口11、第2の吐出口16、第3の吐出口21に対向した位置に第1の吐出エネルギー発生素子17、第2の吐出エネルギー発生素子18、第3の吐出エネルギー発生素子22(図3(c)参照)が設けられている。また、基板5にはインク供給口15と吐出口11、16、21とを連通し、インクを導くインク流路13を仕切る流路形成部材で構成された流路壁19が構成された吐出口プレート20が接合されている。吐出口11は、インク供給口15の長手方向に沿って所定の形成間隔(以下、ピッチと称する)で配されている。また、吐出口16、21は、インク供給口15の長手方向の吐出口11と対向する側に、インク供給口15に沿って所定のピッチで配されている。
基板5、インク供給口15、吐出エネルギー発生素子17、18、22、吐出口11、16、21、吐出口プレート20、インク供給口15と吐出口11、16、21とを連通するインク流路13と、隣接したインク流路を仕切る流路壁19をヘッド要素と表現する。図1(a)はヘッド要素が3つ並列された構成を開示している。
基板5上には、吐出エネルギー発生素子(電気熱変換素子)に加え、配線パターンが形成されている。そして、インク流路13と第1の吐出口11の列、第2の吐出口16の列および第3の吐出口21の列が形成された樹脂材料からなる構造体(吐出口プレート20)が、フォトリソ技術によって形成されている。この構造体(吐出口プレート20)の上には第1の吐出口11、第2の吐出口16および第3の吐出口21の開口部分を除いて撥水層12が形成されている。これにより、この撥水層12が吐出面の最も外側の面を形成することになる。また、基板5上には、電気配線、電極部8などが形成されている。
TAB6は、基板5上の電極配線に対して電気信号を供給する電気信号経路を形成するものであり、基板5を組み込むための開口部が形成されている。この開口部の縁付近には、チップの電極部8に接続される電極端子7が形成されている。チップとTAB6は、樹脂成形により形成されたインク供給保持部材10に接着されている。基板5とTAB6との電気接続部分は、電気接続部分の下とチップの電極が形成されていない部分の封止を行う第一の封止剤3と、電気接続部分の上部の封止を行う第二の封止剤4によって封止を行い、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護している。
以上説明した液体吐出ヘッドに接合して用いる保護テープを利用した液体吐出ヘッドの梱包形態について具体的に図面を用いて説明する。
(実施態様例1)
図3(a)ないし(d)に示されたヘッドおよびヘッド要素は、インク供給口15を挟んで一方側には吐出量が5plである第1の吐出口11の列が配列されている。また、インク供給口15を挟んで他方側には吐出量が2plである第2の吐出口16の列と吐出量が1plである第3の吐出口21の列がそれぞれ600dpiのピッチで形成されている。
すなわち、インク供給口を挟んで、一方に開口径が大きな大口径ノズル列(第1のノズル列)、他方に開口径が中程度な中口径ノズル列(第2のノズル列)、開口径が小さい小口径ノズル列(第3のノズル列)が配された構成となっている。
本実施例においては、図3(a)に示されるように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3種類のインクを用いる液体吐出ヘッド用として3個のヘッド要素が並列して形成した例を示す。以下に示すようにこの3つのヘッド要素は、同じ構造関係(吐出口からのインク吐出量、吐出口の配列密度(ピッチ)、配列順など)を有したものが並列された構成として構成されている。
図3(b)に、図3(a)H部を拡大してしめす図を、図3(c)に図3(b)に示されるヘッドの一つのヘッド要素の拡大図を示す。図3(c)に示されるようにインク供給口15と吐出口11、16、21をつなぐインク流路13を構成する流路壁19が吐出されるインクの量(または吐出口径)によって相対的に幅が異なって構成されている。ここで、2pl用の吐出口16と1pl用の吐出口21に隣接する流路壁のインク供給口15に面した個所の幅(以下先端幅とも表現する)をL1とする。一方、5pl用の吐出口11を構成する流路壁のインク供給口15に面した個所の幅(先端幅)をL2とする。本発明が適用されるヘッドは、吐出口11の列は600dpiで配列されており、吐出口16の列と吐出口21の列は1200dpiで配列されているため、相対的にピッチの狭い方が流路壁の幅が狭く構成され、先端幅の関係がL1<L2とされている。
図3(a)に破線によって保護テープの取り付け状態を示した。この図に示すように、ヘッド要素の配列方向に沿って取り付けられている。図3(a)で示されるヘッドは、上述した構成のヘッド要素が同じ関係で3列並列に配されて構成されている。そのため、シールテープ14が矢印D方向に剥がされるようにすることで、いずれのヘッド要素においても、先端幅の狭いL1側から先端幅の広いL2側に向かって保護テープ14が剥がされるようになる。これにより、引き剥がし応力の耐性の低い側から高い側に向かった引き剥がし構成が達成できる。保護テープ14の剥がし方向を規定するために、本例では保護テープ14にヘッドと接合していないつまみ部となるような個所を有するようにヘッドに対して保護テープを接合した。
このように引き剥がされることで基板15と吐出口プレートの接着領域が大きい方(L2)が後から剥がされる構成となり、引き剥がし応力に対する耐性がおおきく、保護テープに強い接着応力によっても剥れなどを発生させることがない。
本実施態様例で説明した通り相対的にピッチの狭い方が流路壁の幅が狭く構成されるため、この構成ではピッチの狭いほうからピッチの大きい大きいほうに向かって(図中矢印D方向)保護テープを剥がす構成となる。また、流路壁の幅の狭い方(L1)から広い方(L2)に向かって保護テープを剥がす構成とも表現できる。
ところで、流路壁の構成が例えば図3(d)に示すような変形が加えられていた場合を考察する。このような構成では、流路壁の幅の狭い方から広い方に向かって保護テープを剥がすという構成とした場合、幅Lpから幅L1に向かう破線矢印E方向に保護テープを剥がすことになってしまう。この程度の変形はシールテープの引き剥がし応力の観点からは影響が少ない。矢印E方向へのシールテープの引き剥がしは、実質的には本発明が規定しようとする構成と逆の構成であり、保護テープを剥がすことによって吐出口プレートと流路壁との剥離等を発生する結果を招く可能性がある。
そこで、図3(d)の斜線部分で示す隣接した流路壁19の基板5との接地面積(以下、壁接地面積または接合面積)に着目した。図3(c)に示されるように、流路壁のインク供給口側の端部から前記吐出エネルギー発生素子のインク供給口側の端部までの距離をlとしたとき、その1/2lまでの個所と前記基板との接地面積S(接合面積S)を比較することにする。この1/2lという個所の特定は、保護テープを引き剥がし、吐出口プレートが破損してしまったとしてもインク吐出に影響が出ない範囲として特定した。この範囲を越えて吐出口プレートが破損するとインク吐出に影響が出る。この観点で見ると1200dpiで配列された側の接地面積S1(接合面積S1)が小さく、600dpiで配列された側の接地面積S2(接合面積S2)が大きくなっている。すなわち、流路壁の少しの変形にかかわらず、保護テープは、前記接地面積S(接合面積S)が小さい側(S1)から大きい側(S2)に向かって引き剥がしされるように取り付ける。これにより、シールの引き剥がしによる不都合が発生しないヘッドを提供でき、不都合を生じない保護テープの適切な剥がし方向が規定できる。
なお、図4は、保護テープ14の構成を示す概略図である。図4に示すように、保護テープ14の基材1は12μmの厚さを有したPETフィルムであり、また、接合層としての粘着2はアクリル系の粘着剤である。この粘着剤2を基材1上に厚さが30μmとなるように塗布することによって保護テープ14が構成される。
図5(a)に示すように、保護テープ14は、その長手方向がそれぞれの第1の吐出口11の列、第2の吐出口16の列および第3の吐出口21の列が延在する方向に交差する方向になるように接合されている。詳しくは、保護テープ14の幅は、吐出口列の長さ以上で、かつ吐出面の両端に形成されている第2の封止剤4の間隔以下となることが望ましい。なお、本方向で第2の封止材4で形成される凸形状部以外に保護テープ14を接合することにより、吐出口面から凸形状に盛り上がりの影響を受けずに、確実に吐出口面に接合することができる。
なお、保護テープの剥離方向を図3に示された矢印D方向と反対の方向にした場合、流路壁の先端幅の狭いL1付近(接合面積S1)で基板と剥離を起こし、液体吐出ヘッドの吐出に影響を与える場合があった。
シールテープ14の引き剥がし方向を操作者に対して明示的にしめす構成を採用することは本発明にとって重要である。そのため、剥離方向を誤らないために、引き剥がし方向が特定できるような一例として保護テープにつまみ部(操作部)となる外に長く延長された延長部(図1(b)参照)を設けた。
その他の操作部を明確化する構成例を図5(a)に示す。図5(a)に示された構成は、別部材27を保護テープ14に接合する方式である。また、つまみ部をつかんだ際に、保護テープの接合剤が手につかないようにするための方法として、保護テープ14を折り返す方法や、つまみ部の接合層をレーザ加工などで除去する方法、接合層の表面加工を施す方法などが挙げられる。さらに、つまみ部にディンプル加工を行い、つまみ部が液体吐出ヘッドに接合しないようにする方法もある。
また、図5(b)ないし(f)に、保護テープ14もしくは別部材27に剥離方向を認識させるための認識表示が施された認識部位28を形成している例を示す。
認識部位28としては、図5(b)ないし(f)に示す通り、矢印や記号、文字、色変更、図の表示またはそれらを併用するなどが挙げられる。また、保護テープ14自体が、剥離方向を認識させる形状であってもよい。
なお、保護テープ14を剥がすとき、吐出口11からインクが滲み出す場合がある。この滲み出すインクの混色による影響を最小限にするために、保護テープ14の剥離上流側により薄いインクの吐出口列を配置し、剥離するに従い色の濃いインクを配置する構成をとることが望ましい。具体的には上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のインク順に配置することが望ましい。これにより、保護テープ14を剥離する際イエローインクが滲み出しても、次のインク供給口15のマゼンタインク部分で滲み出した若干のイエローが混色しても、逆の配色の場合に比べて記録に対する影響を少なくすることができる。シアンインク部分に滲み出した若干のマゼンタインクが混色しても、同様のことが言える。図3(a)に上述したヘッドの配列を具現化した構成を示している。なお、図3(b)に示されるように、本構成例は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のインクを吐出するノズル列を並列に配置した構成を採用している。いずれのノズル列も先端幅L1<先端幅L2の関係を満足しており、保護テープの引き剥がし方向に関して先端幅L1、先端幅L2の順となるように構成されている。あるいはいずれのノズル列も接地面積S1(接合面積S1)<接地面積S2(接合面積S2)の関係を満足しており、保護テープの引き剥がし方向に関して接地面積S1(接合面積S1)、接地面積S2(接合面積S2)の順となるように構成されている。
近年、地球環境負荷の低減などの観点から、インクを含むディスポーザブルタイプのインクジェット記録ヘッドを使用したのち、インクを再充填するなどの方法を用いてインクジェット記録ヘッドを再利用する場合がある。インク再充填などの方法で再利用するインクジェット記録ヘッドは、吐出口を剥き出しにした状態のまま保管もしくは物流を行うと、吐出口部分のインクが乾燥し、吐出口および吐出面にインクが固着する場合がある。それを防ぐために、製造初期のインクジェット記録ヘッドと同様に、吐出口面に保護テープを貼る形態、もしくはキャップなどで吐出口部分を覆う形態などをとることが、乾燥を防ぐための有効な手段として挙げられる。
吐出口面に保護テープを貼る形態の場合、前述のように、保護テープを剥がす際のノズルへの影響も考慮して保護テープを貼る必要がある。
まず、保護テープを貼る際に、吐出口面にインクなどの成分が付着していると、その部分で保護テープが接合されず、インクが漏れ出す場合などがある。吐出口面に付着したインク成分などを除去するため、インク再充填などを行い保護テープを接合する前に、保護テープ接合面をクリーニングする必要がある。クリーニング方法としては、例えばワイピングによる拭取りや、流水洗浄など、吐出口に影響がない各種のクリーニング方法を用いることができる。
その後、吐出面に対して、本実施例と同様な方向に保護テープを貼り付け、保管もしくは製品として物流を行う。
以上のように、本実施形体は液体吐出ヘッド製造初期に限らず、インク再充填を行い保管する場合など、再度保護テープを貼る形態においても有効な手段である。
(実施態様例2)
図6(a)に第2の実施構成をしめす。本構成のヘッドは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、そしてブラック(Bk)のインクを吐出するための構成として4つのヘッド要素が図中左側からこの順で並列して形成されている。つまり、イエロー(Y)およびブラック(Bk)のヘッド要素は基板5の両側に、マゼンタ(M)とシアン(C)のヘッド要素は基板5の中央部に形成されている。なお、ヘッドの基本的な構造は実施態様例1で説明した形態と同等であるため、詳細な説明は省く。
なお、本構成例では、前記マゼンタ(M)およびシアン(C)のヘッド要素は、実施態様例1と同様に、インク供給口を挟んで一方に第1の吐出口11列と、他方に第2の吐出口16列と第3の吐出口21列が形成されている。
イエローとブラックインクに対応するヘッド要素は、2種のインク吐出口を備えた光せいであり、その構成例を図6(b)に示す。
ヘッド要素を構成するインク供給口15の一方には吐出量5plの吐出口が600dpiピッチで形成されて第4の吐出口23列が形成されている。また、インク供給口15の他方には吐出量2plの吐出口が600piピッチで形成されて第5の吐出口24列が形成されている。
一般的に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類のインクを用いて記録を行う場合、ブラックは文字の記録の他、シアン、マゼンタ、イエローで構成される記録画像への墨入れとして用いられるため、微細化したインク滴を用いる機会が少ない。また、シアン、マゼンタ、イエローの3色を用いて同一のインク吐出量にて記録した画像では、シアン、マゼンタは、イエローに比べて粒状感が目立ちやすい。したがって、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類のうち、シアン、マゼンタのインク吐出量の微細化が、記録品位の向上には効果的である。そこで、本実施例では、シアンとマゼンタのインクを吐出する吐出口について、吐出量の少ない小吐出口を設けている。
図6(b)に示されるように、インク供給口15と吐出口23、24をつなぐインク流路13を構成する流路壁19が吐出されるインクの量(または吐出口径)によって相対的に幅が異なって構成されている。ここで、5pl用の吐出口23に隣接する流路壁のインク供給口15に面した個所の幅(便宜的に、先端幅ということもある)をL3とする。一方、2pl用の吐出口24を構成する流路壁のインク供給口15に面した個所の幅(先端幅)をL4とする。本発明が適用されるヘッドは、吐出口23の列も吐出口24の列も600dpiで配列されており、吐出口径が相違するために相対的に吐出口径の大きい方が流路壁の幅が狭く構成され、吐出口径の小さな法が流路壁の幅が広く構成されている。つまり、先端幅の関係がL3<L4とされている。
図6(b)に示されるヘッドに保護テープ14を取り付けた場合、先端幅の狭いL3側から先端幅の広いL4側に向かって剥がすように構成される。
このように引き剥がされることで基板15と吐出口プレートの接着領域が大きい方(L4)が後から剥がされる構成となり、引き剥がし応力に対する耐性がおおきく、保護テープに強い接着応力によっても剥れなどを発生させることがない。
なお、流路壁19の基板5との接地面積(以下、壁接地面積又は接合面積)に着目して表現することもできる。図6(b)に示されるように、流路壁のインク供給口側の端部から前記吐出エネルギー発生素子のインク供給口側の端部までの距離をlとしたとき、その1/2lまでの個所と前記基板との接地面積S(接合面積S)を比較することにする。この1/2lという個所の特定は、保護テープを引き剥がし、吐出口プレートが破損してしまったとしてもインク吐出に影響が出ない範囲として特定した。この範囲を越えて吐出口プレートが破損するとインク吐出に影響が出る。
この観点で見ると大口径の吐出口径を有する吐出口23が配列された側の接地面積S3(接合面積S3)が小さく、小口径の吐出口径を有する吐出口24が配列された側の接地面積S4(接合面積S4)が大きい。この場合に保護テープは、前記接地面積S(接合面積S)が小さい側(S3)から大きい側(S4)に向かって引き剥がしされるように取り付ける。これにより、シールの引き剥がしによる不都合が発生しないヘッドを提供でき、不都合を生じない保護テープの適切な剥がし方向が規定できる。
本構成例は、上述のように、図6(a)に示されるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)ブラック(Bk)のインクを吐出するノズル列を図中左側からこの順で並列に配置した構成を採用している。また、図6(a)に示されるヘッドは、左(矢印D方向に沿って)からイエロー(Y)のインクを吐出する吐出口が大口径ノズル/小口径ノズルの順に配列されている。そして、マゼンタ(M)のインクを吐出する吐出口が小口径ノズル/中口径ノズル/大口径ノズルの順に配列されている。さらに、シアン(C)のインクを吐出する吐出口が小口径ノズル/中口径ノズル/大口径ノズルの順に配列されている。そして、ブラック(Bk)のインクを吐出する吐出口が大口径ノズル/小口径ノズルの順に配列されている。このようなヘッドの構成に関し、流路壁の先端幅に着目してみると、マゼンタ(M)、シアン(C)のノズル列では先端幅L1<先端幅L2の関係にある先端幅が矢印D方向に沿って先端幅L1、先端幅L2の順に配列されている。また、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のノズル列でも先端幅L3<先端幅L4の関係にある先端幅が矢印D方向に沿って先端幅L3、先端幅L4の順に配列されている。
すなわち、図6(a)に示されるヘッドでは、保護シールを剥がす方向矢印D方向に関して、全てのノズル列で先端幅の関係が小さい先端幅、大きい先端幅の順で構成されている。
また、ノズル列の接地面積(接合面積)の関係においてもマゼンタ(M)、シアン(C)のノズル列では接地面積S1(接合面積S1)<接地面積S2(接合面積S2)の関係にある接地面積(接合面積)が矢印D方向に沿って接地面積S1(接合面積S1)、接地面積S2(接合面積S2)の順に配列されている。また、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のノズル列でも接地面積S3(接合面積S3)<接地面積S4(接合面積S4)の関係にある先端幅が矢印D方向に沿って接地面積S3(接合面積S3)、接地面積S4(接合面積S4)の順に配列されている。すなわち、図6(a)に示されるヘッドでは、保護シールを剥がす方向矢印D方向に関して、全てのノズル列で接地面積(接合面積)の関係が小さい接地面積(接合面積)、大きい接地面積(接合面積)の順で構成されている。
異なるヘッド要素の構成を複数組み合わせて構成するヘッドにおいても、全てのヘッド要素が一方から他方に向かって、先端幅が狭い側、先端幅が広い側の順となる関係で配置構成する。これにより、シールテープの引き剥がしに関し、引き剥がし応力の耐性の低い側から高い側に剥がす構成が達成できる。
保護テープ14は、吐出口列と交差する方向となるように接合し、かつインク供給口15に対して上記壁接地面積が小さい側の保護テープの端部に、吐出口プレートよりもはみ出すように、かつつまみ部(操作部)を有するように構成した。なお、保護テープの反対側の端部も吐出口プレートからはみ出して接合してもよいが、前記つまみ部を有する側のはみ出し量よりも、小さいはみ出し量となるように構成することが必要である。
接地面積が広い側の保護テープを、吐出口プレートからはみ出して接合する場合、はみ出した部分が長いと、製造装置などに引っかかり、保護テープが剥離する可能性がある。そのため、前記はみ出した部分を極力小さく抑えて接合することが望ましい。さらに吐出口プレートの内側に保護テープを接合することが望ましい。
しかし、基板コスト低減のために、吐出口プレート両端の吐出口と吐出口プレート端部とを非常に近く形成し、基板を小さくする場合がある。その場合、吐出口と吐出口プレート端部の間に保護テープの端部を位置決めして安定的に接合することは、困難な場合がある。さらに、製造時のアライメント精度向上が必要となり、コストアップとなる場合もある。そのような場合には、保護テープを吐出口プレートからはみ出して接合する方式が有効である。なお、はみ出した部分は、液体吐出ヘッドの吐出口プレート以外の部材と接合していても構わない。
本実施例の場合、壁接地面積が小さい側につまみ部が来るように保護テープを接合し、つまみ部側から保護テープ14を剥離すると、流路壁19と基板5の剥離などは発生しなかった。しかし、壁接地面積が広い側につまみ部となるように保護テープを接合し、つまみ部側から保護テープ14を剥離すると、流路壁と基板の剥離や吐出口付近にクラックが発生し、所望の方向にインクが吐出しないことがあった。
このように、保護テープの剥離方向が異なると、流路壁19と基板5との間で剥離を起こし、液体吐出ヘッドからのインク吐出に影響を与える場合がある。そのため、剥離方向を誤らないために取り得る構成は実施例1で説明した通りである。
(a)はインクジェットヘッドカートリッジの外観、(b)はシールテープを貼り付けた状態の外観を示す斜視図である。 (a)は図1(a)に示されたヘッド部のA−A線、(b)は図1(a)に示されたヘッド部のB−B線、(c)は(a)の一部を拡大して示す断面図である。 (a)ないし(d)は第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの構成をしめす図である。 保護テープを示す断面図である。 (a)ないし(f)は保護テープの各種形態を示す図である。 (a)ないし(b)は第2の実施形態に係るインクジェットヘッドの構成をしめす図である。 (a)ないし(c)は保護テープを引き剥がす際の状態を示す図である。
符号の説明
11 第1の吐出口(列)
14 保護テープ(シールテープ)
15 インク供給口
16 第2の吐出口(列)
19 流路壁
20 吐出口プレート
21 第3の吐出口(列)
22 第3の電気熱変換素子(吐出エネルギー発生素子)
23 第4の吐出口(列)
24 第5の吐出口(列)

Claims (8)

  1. インク供給源から供給されたインクを受けてインクを吐出する部分にインクを供給する長手に延在して構成されたインク供給口と、前記インク供給口の長手方向の両側に沿って列状に配されたインクを吐出するために利用される複数の吐出エネルギー発生素子とを有した基板と、
    前記吐出エネルギー発生素子それぞれに対応した複数の吐出口と、該吐出口に対応し前記吐出口と前記インク供給口とを連通するインク流路と、隣接した前記インク流路を仕切る流路壁と、を備え、前記基板の前記吐出エネルギー発生素子が配された面の側に設けられた流路形成部材と、
    を備えたヘッド要素が少なくとも3列並列に配されて構成されたインクジェットヘッドにおいて、
    前記ヘッド要素は、前記インク供給口の長手方向の一方には第1のノズル列が配され、他方には第2のノズル列と第3のノズル列が並列して配列されており、且つ第1のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L2に対し、第2のノズルと第3のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L1はL1<L2の関係を有して構成されており、
    前記インクジェットヘッドの吐出口が配された面に対して、前記吐出口が配された面を保護するために貼り付けられたシールテープの引き剥がしが、少なくとも3列並列に配された全てのヘッド要素で前記第2、第3のノズルの列からなる群が先に、そして前記第1のノズルの列からなる群が後の順となるように前記ヘッド要素が並列に配置されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記第1のノズル、第2のノズル、第3のノズルは、開口径がそれぞれ第1のノズル>第2のノズル>第3のノズルの関係を有していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記第1のノズル、第2のノズル、第3のノズルは、それぞれ単位長さあたりに配列されるノズルの数が同じであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インク供給口側の端部から前記吐出エネルギー発生素子のインク供給口側の端部までの距離の1/2の個所までの前記流路壁と前記基板との接合面積が前記インク供給口の両側で異なっており、前記第2のノズルと前記第3のノズルが配された側の接合面積S1は、前記第1のノズルが配された側の接合面積S2に対してS1<S2の関係を有しており、前記シールテープの引き剥がしが前記接合面積が相対的に小さい側から相対的に大きい側に向かってなされるように、少なくとも3列並列に配された全てのヘッド要素で前記第2、第3のノズルの列からなる群が先に、そして前記第1のノズルの列からなる群が後の順となるように前記ヘッド要素が並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  5. インク供給源から供給されたインクを受けてインクを吐出する部分にインクを供給する長手に延在して構成されたインク供給口と、前記インク供給口の長手方向の両側に沿って列状に配されたインクを吐出するために利用される複数の吐出エネルギー発生素子とを有した基板と、
    前記吐出エネルギー発生素子それぞれに対応した複数の吐出口と、該吐出口に対応し前記吐出口と前記インク供給口とを連通するインク流路と、隣接した前記インク流路を仕切る流路壁と、を備え、前記基板の前記吐出エネルギー発生素子が配された面の側に設けられた流路形成部材と、
    を備えたヘッド要素が少なくとも3列並列に配されて構成されたインクジェットヘッドにおいて、
    前記ヘッド要素は、前記インク供給口の長手方向の一方には第1のノズル列が配され、他方には第2のノズル列と第3のノズル列が並列して配列されており、且つ第1のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L2に対し、第2のノズルと第3のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L1はL1<L2の関係を有して構成された第1のヘッド要素と、
    前記インク供給口の長手方向の一方には第4のノズル列が配され、他方には第5のノズル列が並列して配列されており、且つ第4のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L3に対し、第5のノズルに対するインク流路を仕切る流路壁の幅L4はL3<L4の関係を有して構成された第2のヘッド要素とを有して構成され、
    前記インクジェットヘッドの吐出口が配された面に対して、前記吐出口が配された面を保護するために貼り付けられたシールテープの引き剥がしが、いずれのヘッド要素でも前記流路壁の幅がL1、L3を有するノズルの列からなる群が先に、そして前記流路壁の幅がL2、L4を有するノズルの列からなる群が後の順となるように前記第1、第2ヘッド要素が組み合わされて少なくとも3列並列に配置されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 前記第1のノズル、第2のノズル、第3のノズルは開口径がそれぞれ第1のノズル>第2のノズル>第3のノズルの関係を有しており、前記第4のノズル、第5のノズルは開口径が第4のノズル>第5のノズルの関係を有していることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記第1のノズル、第2のノズル、第3のノズル、第4のノズル、第5のノズルは、それぞれ単位長さあたりに配列されるノズルの数が同じであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記インク供給口側の端部から前記吐出エネルギー発生素子のインク供給口側の端部までの距離の1/2の個所までの前記流路壁と前記基板との接合面積が前記インク供給口の両側で異なっており、前記第2のノズルと前記第3のノズルが配された側の前記接合面積S1は、前記第1のノズルが配された側の前記接合面積S2に対してS1<S2の関係を有しており、且つ前記第4のノズルが配された側の前記接合面積S3は、前記第5のノズルが配された側の前記接合面積S4に対してS3<S4の関係を有しており、前記シールテープの引き剥がしが、いずれのヘッド要素でも前記接合面積がS1、S3を有するノズルの列からなる群が先に、そして前記接合面積がS2、S4を有するノズルの列からなる群が後の順となるように前記第1、第2ヘッド要素が組み合わされて少なくとも3列並列に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
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