JPH0830026B2 - グリオキシル酸類の製造法 - Google Patents

グリオキシル酸類の製造法

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JPH0830026B2
JPH0830026B2 JP62128445A JP12844587A JPH0830026B2 JP H0830026 B2 JPH0830026 B2 JP H0830026B2 JP 62128445 A JP62128445 A JP 62128445A JP 12844587 A JP12844587 A JP 12844587A JP H0830026 B2 JPH0830026 B2 JP H0830026B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はマレイン酸類をオゾン酸化してグリオキシル
酸類を高収率で製造する方法に関するものである。
(従来の技術) グリオキシル酸は、その分子内にアルデヒド基とカル
ボキシル基を有しており、反応性に富み、医薬修飾剤、
化粧品、香料、農薬等各種化学品の中間原料として非常
に重要な化合物である。
グリオキシル酸の製造方法としては、各種知られてお
り、アセトアルデヒドの硝酸酸化法グリオキザールの副
生物として回収する方法、グリオキザールの硝酸、塩素
又は電気化学的な酸化による方法、蓚酸の電気化学的な
還元による方法、及びマレイン酸のオゾン酸化による方
法等が知られている。
マレイン酸類のオゾン酸化によるグリオキシル酸の製
造方法としては、インダストリー・アンド・エンジニア
リング・ケミストリー・プロダクト・リサーチ・アンド
・デベロプメント(Ind.Eng.Chem.,Prod.Res.Develop.,
5(4),350-351(1966))に水溶液中でマレイン酸を
オゾン酸化する方法が記されている。この反応方法で
は、1モルのマレイン酸からグリオキシル酸、ギ酸及び
二酸化炭素が各々1モルずつ生じ、反応が理想的に行な
われたとしても、マレイン酸の炭素基準のグリオキシル
酸の収率はたかだか50%止まりである。米国特許第3,63
7,721号には、炭素−炭素二重結合をオゾン化した後、
−70℃乃至50℃の温度でジメチルスルフィドなどのスル
フィド化合物で還元し、カルボニル化合物を得る方法が
開示されている。この方法では、前述の如くマレイン酸
のオゾン酸化によるギ酸や二酸化炭素への分解はなく、
原理的には1モルのマレイン酸から2モルのグリオキシ
ル酸が生じ、実際90%以上の収率で目的物を得ることが
できる。しかし、スルフィド化合物が還元剤としては非
常に高価で、又還元反応後生じるスルホキシドと目的物
との分離が困難であるという欠点がある。米国特許第3,
705,922号には、マレイン酸をメタノールに溶解後、10
℃以下でオゾン化、アルミナ担持パラジウム触媒上で水
素添加し、グリオキシル酸のメチルヘミアセタールを得
る方法が開示されている。この水素で還元する方法には
還元剤が安価で、しかも収率よくグリオキシル酸を得る
ことができるという利点がある。
(発明が解決しようとする問題点) マレイン酸をオゾン酸化した後水素で還元する方法
は、上述のように優れた方法であるが、米国特許第3,70
5,922号に示されている如く、還元に用いるパラジウム
触媒の担体の種類が限定されており、更にパラジウム担
持量、用いる触媒量の最適範囲が非常に狭いという問題
があった。そこで本発明者らは、通常の各種水素添加触
媒にてグリオキシル酸を高選択率にて得る方法として水
素加圧下還元する方法を提案した(特願昭61-139211
号)。しかしプロセス上水素添加を加圧下で行なう事
は、必ずしも容易ではなく、より低圧で望ましくは常圧
でもグリオキシル酸が高選択率で得られる水素添加方法
の開発が望まれる。又、本反応で目的物であるグリオキ
シル酸の収率が低くなる原因として、担当量のギ酸及び
シュウ酸が副生する事が挙げられ、これら副生成の生成
を抑制し、グリオキシル酸の選択率を向上させる事が望
まれる。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明者らは、マレイン酸のオゾン酸化によりグリオ
キシル酸を得る際の上記問題点の克服について鋭意検討
を重ねてきた結果、一般に用いられる水素添加触媒の存
在下水素添加を行なう際に、後に説明するような各種酸
化防止剤を存在させる事により目的物が高収率で得られ
る事を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、マレイン酸類をアルコール溶媒中で
オゾン酸化した後、水素添加触媒の存在下還元し、次い
で加水分解してグリオキシル酸類を製造する方法に於い
て、少なくとも水素添加を酸化防止剤の存在下に行なう
事を特徴とするグリオキシル酸類の製造方法である。
本発明においてマレイン酸類とはマレイン酸、無水マ
レイン酸、マレイン酸モノアルキルエステルまたはマレ
イン酸ジアルキルエステルをさし、グリオキシル酸類と
はグリオキシル酸、グリオキシル酸エステルまたはこれ
らの水溶液においてはその水和物、あるいはアルコール
溶液においてはそのアルキルヘミアセタール類を示す。
以下本発明について更に詳しく説明する。
使用するマレイン酸又は無水マレイン酸は、工業的に
生産され一般に市販されているもの、あるいは工業的に
入手し易い無水マレイン酸を一旦加水分解しマレイン酸
としたものでも使用出来る。
溶媒に用いるアルコールの具体名としては、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコー
ル等が挙げられる。これらの溶媒は単独或いはこれらの
混合溶媒として用いる事ができる。この場合、無水マレ
イン酸をこれらアルコール溶媒に溶解すると、アルコー
ルに対応するアルキル基を有するマレイン酸のモノアル
キルエステルが生成するが、これはオゾン酸化し水素添
加後加水分解する事によりグリオキシル酸とする事がで
きる。マレイン酸の濃度は、0.1重量%乃至40重量%程
度で反応を行なうことができるが、0.1重量%以下の濃
度では生産の効率が悪く実際的ではない。又、40重量%
以上の濃度で反応を実施した場合、反応の選択性が低下
するために好ましくない。
オゾン酸化に用いるオゾンはオゾナイザーで発生させ
うるが、その酸素源としては空気であっても酸素であっ
てもよい。用いるべきオゾン量はマレイン酸と等モル量
で良いが、若干量のオゾンが未反応のまま反応系外へ逸
散するために、1.1乃至1.5倍モル量のオゾンを用いるの
が最も望ましい。オゾンによる酸化反応でマレイン酸は
ほぼ100%転化できる。反応温度は約10℃以下、より好
ましくは0℃以下程度が望ましいが、ドライアイス−ア
セトン、ドライアイス−メタノール等の一般的な寒剤に
て得られる−50℃より低い温度迄下げる必要性はない。
望ましくは−5℃乃至−50℃の範囲が適当である。
オゾン酸化終了後水素による還元反応を行なう。用い
得る水素化触媒は、通常の接触水素化に用いられるニッ
ケル、鉄、コバルト、銅などの遷移金属で、水素吸着能
を上げるように多孔性にした、例えば、ラネー金属、そ
の他パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、レニウ
ム、イリジウム等の貴金属触媒が用いられる。又、これ
らの金属がアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、活性
炭などの担体に担持されていてもよい。触媒の使用量は
金属の種類、担体に対する担持量、水素圧力などにより
一定に決める事はできないが、反応マスに対して約0.1
重量%乃至10重量%程度である。
還元に用いる水素は工業用に一般に用いられるものな
らば如何なるものでも用いる事ができる。本還元反応
を、酸化防止剤を用いずに行なう場合は、前述のように
水素加圧下でのみ高い選択率で目的物が得られるが、酸
化防止剤存在下で行なう本発明の場合は、水素加圧下で
あっても常圧であっても高選択率で目的物を得る事がで
きる。
還元温度は、15℃以下、より好ましくは5℃以下、及
び約−40℃以上の温度範囲が適当である。15℃を越える
温度ではマレイン酸のオゾン酸化で生成する中間体(パ
ーオキサイドと考えられる)が自発的に分解し、還元反
応の選択性が極端に低下するために好ましくない。又−
40℃に満たない温度では反応速度が極めて遅くなり、反
応を完結させることも困難になるために実用的ではな
い。
還元反応に要する時間は約30分乃至10時間程度であ
る。これは用いる触媒の種類、マレイン酸類の溶媒中濃
度によって変化する。
次に水素還元時に共存させるべき酸化防止剤とは、各
種の自動酸化性物質にたいし、光や熱などの条件下にお
ける酸素の作用を防止ないし抑制する性質をもつ有機化
合物であり、機構上一般に遊離基連鎖停止剤、過酸化物
分解剤及び金属不活性化剤に大別されているもの全てを
含んでいる。遊離基連鎖停止剤及び過酸化物分解剤は酸
化反応に直接関与して酸化を防止するもので狭義の酸化
防止剤であり、キノン類、アミン類、フェノール類がそ
の代表例である。具体的な物質名としてキノン類として
は、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、
ナフトキノン等、アミン類としてはフェノチアジン、α
−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N'−ジフエニル−P−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−
sec−ブチル−P−フェニレンジアミン等、フェノール
類として2,6−ジ−tert−ブチル−P−クレゾール、2,6
−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−メチル−6
−tert−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソー
ル、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノール)等が挙げられる。又、金属不活性化剤と
しては、イオウ化物、リン化合物あるいはイオウ−リン
化合物が挙げられ、イオウ化合物としては硫化アルキル
フェノール及びそのカルシウム塩など、又は硫化テルペ
ン等であり、リン化合物として亜リン酸トリブチル、亜
リン酸トリフェニル等が挙げられる。又イオウ−リン化
合物としてはジチオリン酸カルシウム等がある。しかし
これらの金属不活性化剤の中には触媒として用いる貴金
属や遷移金属の触媒作用を不活性化するものもあり、前
述の遊離基連鎖停止剤、過酸化物分解剤と比較してやや
効果が少ないものもある。
酸化防止剤の使用量は基質となっているマレイン酸類
に対して0.1ppm乃至約1wt%の範囲が好ましい。0.1ppm
以下では得られる効果が少なく、又、1wt%以上の濃度
で実施した場合には反応成績が低下する事はないが特に
優れた効果もなく、さらに一般に酸化防止剤は高価なも
のが多いので必要以上に使用することは好ましくない。
これらの酸化防止剤の存在下に水素添加を行なうこと
で得られる大きな特徴は、副生するシュウ酸の生成が著
しく抑制される事にある。シュウ酸は、一旦生成したグ
リオキシル酸がさらに酸化されて生成するものと考えら
れるが、これを抑制する事により結果としてグリオキシ
ル酸の収率を顕著に向上させる事が出来る。
本発明において、酸化防止剤は、少なくとも水素添加
時に存在すればよいので、添加時期に関しては、オゾン
化反応前及びオゾン化反応終了後のいずれでも差しつか
えはない。しかし、使用する酸化防止剤によってはそれ
自身がオゾンにより分解されたり、又、酸化防止剤の分
解によって生じた生成物が、還元触媒を被毒する場合も
あるので、オゾン酸化反応終了後に添加する事が望まし
い。
還元反応終了後、触媒をろ別すれば、生成物はアルコ
ール溶液として得られる。この場合、目的物であるグリ
オキシル酸類はヘミアセタールとして存在している。従
って溶媒を除去する事によりグリオキシル酸類のヘミア
セタールを単離する事ができる。又グリオキシル酸を得
たい場合には大量の水にて加水分解し、水及びアルコー
ルを除去する事によりこれを得る事ができる。
(実施例) 以下実施例にて本発明を更に詳しく説明する。但し、
本発明は以下の実施例にのみにより限定されるべきもの
ではない。
比較例−1 マレイン酸10.8g(93mmol)をメタノール100mlに溶解
した溶液を、底部にグラスフィルターを付けた内径27mm
のガラス管に入れた。ドライアイス−アセトンで内温を
−45乃至−40℃の保ちながら約0.93vol%のオゾンを含
む酸素ガスをグラスフィルターを通じて毎分2lの割合で
2時間流通した(マレイン酸に対するオゾンの通過量約
1.1倍モル)。オゾン酸化終了後、内温を同上温度に保
ちながら毎分1の割合で窒素ガスを約15分間流通し
た。その後アルミナに5wt%のパラジウムを担持した粉
末触媒0.6gを入れ、水素を毎分0.7lの割合で流通しつつ
内温を約1時間半で10℃まで上げ、更に同温度で1時間
水素を流通した。還元終了後、窒素ガスを2分間流通し
た後、触媒をろ別し得られた液に約300mlの水を添加し
ロータリーエバポレーターにて50℃でメタノールの減圧
除去を行なった。途中、適当な時期に300mlの水を2回
添加し十分に加水分解を行ない、グリオキシル酸の水溶
液約300mlを得た。この液を1g精秤し、内部標準法にて
高速液体クロマトグラフィーで分析した。分離カラムは
SHODEX KC-811、移動相は0.05vol%のリン酸水溶液を用
いた。分析の結果、マレイン酸転化率100%、グリオキ
シル酸選択率80%(149mmol)、シュウ酸選択率8.1%
(14.9mmol)の反応成績である事がわかった。還元反応
終了直後のヨウ化カリウムでんぷん紙によるパーオキサ
イド試験は陰性であり還元反応は完全に行われている事
が確認された。
実施例−1 メタノール溶媒中でのマレイン酸のオゾン酸化及び窒
素ガスの流通までは比較例−1と同様に行なった。ここ
でフェノチアジン5.4mg(500ppm)を約5mlのメタノール
に溶解して反応液に加え、次に比較例−1と同じアルミ
ナに5wt%のパラジウムを担持した粉末触媒0.6gを加え
た。水素を毎分0.7lの割合で流通しつつ内温を1時間半
で10℃まで上げ、更に同温度で1時間水素を流通した。
反応終了後触媒をろ別し、得られた反応液を比較例−1
と同じ方法で加水分解を行ない分析したところ、マレイ
ン酸転化率100%、グリオキシル酸選択率92%(171mmo
l)、シュウ酸選択率2.2%(3.8mmol)の反応成績であ
った。同じく還元反応終了直後におけるパーオキサイド
試験は陰性であった。
比較例−2 還元触媒として活性炭に5wt%のパラジウムを担持し
た粉末触媒を0.6g用いた事以外は全て比較例−1と同様
に行なった。同じ方法で処理して分析したところ、マレ
イン酸転化率100%、グリオキシル酸選択率82%(150mm
ol)、シュウ酸選択率8.6%(15.7mmol)の反応成績が
得られた。又同じくパーオキサイド試験は陰性であっ
た。
実施例−2 酸化防止剤としてフェノチアジン10.8mg(1000ppm)
を使用した事以外、全て比較例−2と同様に行なった。
その結果、マレイン酸転化率100%、グリオキシル酸選
択率93%(173mmol)、シュウ酸選択率2.0%(3.7mmo
l)の反応成績が得られた。又、還元反応終了時のパー
オキサイド試験は陰性であった。
実施例−3 酸化防止剤としてフェニル−β−ナフチルアミンを5.
4mg(500ppm)使用する以外は全て実施例−1と同様に
行なった。同様に処理を行ない分析した結果、マレイン
酸転化率100%、グリオキシル酸選択率90%(168mmo
l)、シュウ酸選択率2.5%(4.7mmol)の反応成績であ
った。同じくパーオキサイド試験は陰性であった。
実施例−4 酸化防止剤としてα−ナフチルアミンを1.08mg(100p
pm)使用した以外は全て実施例−1と同様に行なった。
その結果、マレイン酸転化率100%、グリオキシル酸選
択率92%(171mmol)、シュウ酸選択率3.0%(5.5mmo
l)の反応成績であった。同じくパーオキサイド試験は
陰性であった。
比較例−3 還元用の触媒として、活性炭に5wt%の白金を担示し
た粉末触媒を0.6g用いた以外は比較例−1と全く同様に
実施した。同様に処理後分析した結果、マレイン酸転化
率100%、グリオキシル酸選択率48%(89mmol)、シュ
ウ酸選択率7.9%(14.6mmol)の反応成績であった。又
同じくパーオキサイド試験は陰性であった。
実施例−5 酸化防止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−P−クレ
ゾールを10.8mg(1000ppm)使用した以外は比較例−3
と全く同様に行なった。その結果、マレイン酸転化率10
0%、グリオキシル酸選択率59%(108mmol)、シュウ酸
選択率1.9%(3.5mmol)の反応成績を得た。又、還元反
応終了液のパーオキサイド試験は陰性であった。
比較例−4 還元用の触媒としてメタノール溶媒に浸漬したラネー
ニッケル触媒0.5gをパラジウム触媒に変えて用いた以外
は、比較例−1と全く同様に行なった。同様に処理し分
析を行なった結果、マレイン酸転化率100%、グリオキ
シル酸選択率53%(97mmol)、シュウ酸選択率6.8%(1
2mmol)という反応成績を得た。又、同じくパーオキサ
イド試験は陰性であった。
実施例−6 酸化防止剤として2,4−ジメチル−6−tert−ブチル
フェノールを54mg使用した以外は全て比較例−4と同様
に行なった。その結果、マレイン酸転化率100%、グリ
オキシル酸選択率62%(113mmol)、シュウ酸選択率3.8
%(6.9mmol)の反応成績を得た。又、同じくパーオキ
サイド試験は陰性であった。
実施例−7 酸化防止剤としてヒドロキノン5.4mg(500ppm)を使
用した事以外は実施例−1と同様に行なった。同様に処
理し分析を行なった結果、マレイン酸転化率100%、グ
リオキシル酸選択率84%(154mmol)、シュウ酸選択率
4.3%(7.9mmol)の反応成績を得られた。又、パーオキ
サイド試験は陰性であった。
実施例−8 酸化防止剤として硫化アルキルフェノール5.4mg(500
ppm)を使用した事以外は全て実施例−1と同様に行な
った。その結果、マレイン酸転化率100%、グリオキシ
ル酸選択率80%(146mmol)、シュウ酸選択率6.7%(1
2.3mmol)であった。又、同様に還元反応終了時のパー
オキサイド試験は陰性であった。
実施例−9 酸化防止剤として亜リン酸トリフェニル1.08mg(100p
pm)を使用した事以外は全て実施例−1と同様に行なっ
た。その結果マレイン酸転化率100%、グリオキシル酸
選択率82%(150mmol)、シュウ酸選択率6.3%(11.5mm
ol)の反応成績を得た。又、同様にパーオキサイド試験
は陰性であった。
以上の比較例及び実施例の結果を第1表にまとめて記
載する。
(発明の効果) 以上の如く、本発明は、アルコール溶媒中、マレイン
酸類をオゾン酸化した後、酸化防止剤の存在下にて通常
の水素添加触媒を用いて還元反応を行えば、副生成物で
あるシュウ酸の生成を著しくおさえる事が出来、その結
果グリオキシル酸類を極めて高い収率で得る事ができる
事を見いだしたことに基づくものである。
即ち、本発明によれば工業的に実施する事が極めて容
易であり、かつ高い収率でグリオキシル酸を得ることが
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マレイン酸類をアルコール溶媒中でオゾン
    酸化した後、水素添加触媒の存在下還元し、次いで加水
    分解してグリオキシル酸類を製造する方法に於いて、少
    なくとも水素添加を酸化防止剤の存在下に行なう事を特
    徴とするグリオキシル酸類の製造方法。
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