JPH0830019B2 - 3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−ビフェノールの精製法 - Google Patents
3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−ビフェノールの精製法Info
- Publication number
- JPH0830019B2 JPH0830019B2 JP62327870A JP32787087A JPH0830019B2 JP H0830019 B2 JPH0830019 B2 JP H0830019B2 JP 62327870 A JP62327870 A JP 62327870A JP 32787087 A JP32787087 A JP 32787087A JP H0830019 B2 JPH0830019 B2 JP H0830019B2
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- JP
- Japan
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- biphenol
- tetraalkyl
- solvent
- purifying
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高純度の3,3′,5,5′−テトラアルキル−
4,4′−ビフェノール(以下、アルキルビフェノールと
略記することあり。)を得る方法に関する。アルキルビ
フェノールは、各種の化学品中間体、共重合体モノマ
ー、酸化防止剤、石油製品安定剤として有用であり、特
に樹脂原料として高純度のものが求められている。
4,4′−ビフェノール(以下、アルキルビフェノールと
略記することあり。)を得る方法に関する。アルキルビ
フェノールは、各種の化学品中間体、共重合体モノマ
ー、酸化防止剤、石油製品安定剤として有用であり、特
に樹脂原料として高純度のものが求められている。
従来の技術 アルキルビフェノールの製法としては、例えば有機溶
媒中でアルキルフェノールを酸化カップリングする方法
(米国第4,180,686号、英国第2,047,232号明細書)、又
水溶媒中で銅アミン錯体を触媒として用い、アルキルフ
ェノールを酸化カップリングする方法(特開昭53-65834
号公報)等が知られているが、これらの方法により得ら
れるアルキルビフェノールはジフェノキノン類及びポリ
フェニレンエーテル類を含有している黄色固形物であ
る。このジフェノキノン類は少量含有されていても着色
が著るしい。
媒中でアルキルフェノールを酸化カップリングする方法
(米国第4,180,686号、英国第2,047,232号明細書)、又
水溶媒中で銅アミン錯体を触媒として用い、アルキルフ
ェノールを酸化カップリングする方法(特開昭53-65834
号公報)等が知られているが、これらの方法により得ら
れるアルキルビフェノールはジフェノキノン類及びポリ
フェニレンエーテル類を含有している黄色固形物であ
る。このジフェノキノン類は少量含有されていても着色
が著るしい。
アルキルビフェノールは常温で固体で、融点が高く、
蒸留操作による精製が困難であり、又、適切な溶媒が無
く、再結晶によりジフェノキノン類、ポリフェニレンエ
ーテル類を除去精製するのは困難である為、白色の高純
度アルキルビフェノールを得ることは容易ではなかっ
た。例えば、溶媒を置換することにより、4,4′−ビフ
ェノールを精製する方法(特開昭59-98027号公報)が提
案されているが、大量の溶媒を蒸留除去する必要があ
り、操作も繁雑である。
蒸留操作による精製が困難であり、又、適切な溶媒が無
く、再結晶によりジフェノキノン類、ポリフェニレンエ
ーテル類を除去精製するのは困難である為、白色の高純
度アルキルビフェノールを得ることは容易ではなかっ
た。例えば、溶媒を置換することにより、4,4′−ビフ
ェノールを精製する方法(特開昭59-98027号公報)が提
案されているが、大量の溶媒を蒸留除去する必要があ
り、操作も繁雑である。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、アルキルフェノールを酸化カップリングし
て得られる、ジフェノキノン類、ポリフェニレンエーテ
ル類等の不純物を含む粗アルキルビフェノールより、容
易に、又、工業的に有利に、白色の高純度アルキルビフ
ェノールを得る方法を提供しようとするものである。
て得られる、ジフェノキノン類、ポリフェニレンエーテ
ル類等の不純物を含む粗アルキルビフェノールより、容
易に、又、工業的に有利に、白色の高純度アルキルビフ
ェノールを得る方法を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、2,6−ジアルキルフェノールを酸化
カップリングして得られる、3,3′,5,5′−テトラアル
キル−4,4′−ビフェノールを、炭素数8以上の芳香族
炭化水素溶媒中で120℃以上に加熱処理後冷却すること
を特徴とする、3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−
ビフェノールの精製法である。
カップリングして得られる、3,3′,5,5′−テトラアル
キル−4,4′−ビフェノールを、炭素数8以上の芳香族
炭化水素溶媒中で120℃以上に加熱処理後冷却すること
を特徴とする、3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−
ビフェノールの精製法である。
本発明において、2,6−ジアルキルフェノールとは、
フェノールの2、6位がメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、1−プロピル基、n−ブチル基、1−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数が1〜4の
アルキル基で置換されたアルキルフェノールである。
フェノールの2、6位がメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、1−プロピル基、n−ブチル基、1−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数が1〜4の
アルキル基で置換されたアルキルフェノールである。
本発明の対象となる粗アルキルビフェノール類は、前
述の2,6−ジアルキルフェノール類を酸化カップリング
して得られるものであり、通常0.01〜5重量%のジフェ
ノキノン類、0.1〜10重量%のポリフェニレンエーテル
類を不純物として含有する。
述の2,6−ジアルキルフェノール類を酸化カップリング
して得られるものであり、通常0.01〜5重量%のジフェ
ノキノン類、0.1〜10重量%のポリフェニレンエーテル
類を不純物として含有する。
本発明に於いて溶媒として用いられる炭素数8以上の
芳香族炭化水素としては、キシレン、エチルベンゼン、
ジエチルベンゼン、キュメン、t−ブチルベンゼン等が
例示される。
芳香族炭化水素としては、キシレン、エチルベンゼン、
ジエチルベンゼン、キュメン、t−ブチルベンゼン等が
例示される。
溶媒の使用量としては、アルキルビフェノール1重量
部に対し3重量部以上10重量部未満の範囲が好ましく、
これより少ない場合には、不純物の除去が満足のゆくレ
ベルではなく、またこれより多い場合には、効率及びア
ルキルビフェノール回収率が低下し、工業的実施におい
て不利益となる。
部に対し3重量部以上10重量部未満の範囲が好ましく、
これより少ない場合には、不純物の除去が満足のゆくレ
ベルではなく、またこれより多い場合には、効率及びア
ルキルビフェノール回収率が低下し、工業的実施におい
て不利益となる。
加熱温度としては120℃以上、好ましくは130℃以上17
0℃未満の範囲であり、これより低温の場合には不純
物、特にジフェノキノン類の除去が十分でなく、またこ
れより高温の場合には特に温度を上げることによる効果
はみられない。
0℃未満の範囲であり、これより低温の場合には不純
物、特にジフェノキノン類の除去が十分でなく、またこ
れより高温の場合には特に温度を上げることによる効果
はみられない。
処理圧力としては、通常常圧還流条件下で実施される
が、加圧条件下で実施しても何ら問題を生じない。
が、加圧条件下で実施しても何ら問題を生じない。
加熱処理は不活性ガス雰囲気下で行なわれ、又、加熱
時間としては少なくとも5分間以上所定温度で実施する
のが好ましい。
時間としては少なくとも5分間以上所定温度で実施する
のが好ましい。
加熱処理後、処理混合物を80℃以下に放冷又は強制冷
却することにより、粗アルキルビフェノールは高純度ア
ルキルビフェノールとして析出沈澱しこの沈澱物を
過、遠心分離することにより単離される。冷却温度は低
い程回収率が向上するが、工業的には常温〜40℃の範囲
で十分である。又、該処理後冷却することにより得られ
た高純度ビフェノール類と溶媒との処理混合物を繰返し
加熱処理及び冷却を実施した場合、不純物の除去特にポ
リフェニレンエーテルの除去効果が向上し、又、得られ
る高純度ビフェノール類の粒径を大きくすることが出
来、過、遠心分離の操作がより容易になる。又、分離
後の溶媒はそのまま、又は蒸留等により回収して再使用
することが可能である。
却することにより、粗アルキルビフェノールは高純度ア
ルキルビフェノールとして析出沈澱しこの沈澱物を
過、遠心分離することにより単離される。冷却温度は低
い程回収率が向上するが、工業的には常温〜40℃の範囲
で十分である。又、該処理後冷却することにより得られ
た高純度ビフェノール類と溶媒との処理混合物を繰返し
加熱処理及び冷却を実施した場合、不純物の除去特にポ
リフェニレンエーテルの除去効果が向上し、又、得られ
る高純度ビフェノール類の粒径を大きくすることが出
来、過、遠心分離の操作がより容易になる。又、分離
後の溶媒はそのまま、又は蒸留等により回収して再使用
することが可能である。
発明の効果 本発明により、粗テトラアルキルビフェノール類か
ら、簡便に高純度テトラアルキルビフェノール類を得る
ことができる。また、溶媒回収も簡便に実施することが
できる。
ら、簡便に高純度テトラアルキルビフェノール類を得る
ことができる。また、溶媒回収も簡便に実施することが
できる。
実施例 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 黄緑色の3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェ
ノール粗製品600g(テトラメチルジフェノキノン0.08%
ポリフェニレンエーテル0.80%含有)、混合キシレン35
00gを7lのフラスコに仕込み、窒素雰囲気下で2時間還
流条件下で攪拌した。内容物を常温迄冷却した後、固形
分を過により回収し、乾燥することにより、白色の3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェノール574gを
得た。(テトラメチルジフェノキノン0.001%以下ポリ
フェニレンエーテル0.04%、回収率95.6%)
ノール粗製品600g(テトラメチルジフェノキノン0.08%
ポリフェニレンエーテル0.80%含有)、混合キシレン35
00gを7lのフラスコに仕込み、窒素雰囲気下で2時間還
流条件下で攪拌した。内容物を常温迄冷却した後、固形
分を過により回収し、乾燥することにより、白色の3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェノール574gを
得た。(テトラメチルジフェノキノン0.001%以下ポリ
フェニレンエーテル0.04%、回収率95.6%)
Claims (1)
- 【請求項1】2,6−ジアルキルフェノールを酸化カップ
リングして得られる3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,
4′−ビフェノールを炭素数8以上の芳香族炭化水素溶
媒中で120℃以上に加熱処理後冷却することを特徴とす
る、3,3′,5,5′−テトラアルキルビフェノールの精製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62327870A JPH0830019B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−ビフェノールの精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62327870A JPH0830019B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−ビフェノールの精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168633A JPH01168633A (ja) | 1989-07-04 |
JPH0830019B2 true JPH0830019B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=18203896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62327870A Expired - Lifetime JPH0830019B2 (ja) | 1987-12-24 | 1987-12-24 | 3,3′,5,5′−テトラアルキル−4,4′−ビフェノールの精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0830019B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104684902B (zh) | 2012-09-28 | 2019-05-17 | Dic株式会社 | 环氧化合物、其制备方法、环氧树脂组合物及其固化物 |
CN105164179B (zh) | 2013-03-06 | 2017-09-08 | Dic株式会社 | 环氧树脂组合物、固化物、散热材料和电子构件 |
-
1987
- 1987-12-24 JP JP62327870A patent/JPH0830019B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01168633A (ja) | 1989-07-04 |
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