JPH069506A - 芳香族カーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族カーボネートの製造方法

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JPH069506A
JPH069506A JP5075118A JP7511893A JPH069506A JP H069506 A JPH069506 A JP H069506A JP 5075118 A JP5075118 A JP 5075118A JP 7511893 A JP7511893 A JP 7511893A JP H069506 A JPH069506 A JP H069506A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/06Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from organic carbonates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 処理の前にエステル転位混合物を120℃以
下の温度に冷却し(その間に混合物は液体のままでなく
てはならない)、沈殿するチタン含有沈殿物を分別し、
次に芳香族カーボネートをそれ自体通常の方法で得るこ
とからなる、それ自体公知のチタン化合物の存在下での
フェノール性化合物を用いる脂肪族カーボネートのエス
テル転位による芳香族カーボネートの製造法が提供され
る。 【効果】 実質的に完全にチタン触媒を除去することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はチタン化合物の存在下でのフェノ
ール性化合物を用いる脂肪族カーボネートのエステル転
位による芳香族カーボネートの製造方法に関する。この
方法において、処理前にエステル転位混合物を120℃
以下の温度に冷却し、その間に混合物は液体のままでな
くてはならず、沈殿するチタン含有沈殿物を分別し、そ
して芳香族カーボネートをそれ自体通常である方法によ
り得る。
【0002】アルキルアリールカーボネート及びジアリ
ールカーボネートがフェノール性化合物を用いるジアル
キルカーボネートのエステル転位により得られることは
公知であり、その際に適する触媒はチタン化合物であ
る。かかる触媒されたエステル転位は例えばドイツ国特
許出願公開第2,528,412号及び同第2,552,9
07号に記載される。チタン化合物はそれ自体極めて適
当な触媒であるが、殊に長い反応時間及び高温での選択
性はヨーロッパ特許第879号に確認されるように望ま
れるものがまだ存在する。
【0003】従って高温では高い転化率は長時間を必要
とするため、高度の転化率を設定しないことが有利であ
り;その代り、目的とすることは上記ドイツ国特許出願
公開にも記載されるように、比較的低度から中度の転化
率が達成された後にエステル転位混合物を処理すること
である。
【0004】かかるエステル転位混合物は芳香族カーボ
ネートを得るために処理しなければならない。このこと
は例えば蒸留または結晶化により行い得る。しかしなが
ら、殊に触媒の実質的除去を保証しなければならないた
め、かかる混合物の結晶化は複雑な操作である。従って
この必要性のために蒸留処理が好ましい。高沸点化合物
を相互に分離するため、処理すべき全体の反応混合物を
再び高温の範囲内に長い滞留時間戻し、その結果低度の
エステル転位を回避しようとした二次反応が生じる。他
方、極めて高い真空下で蒸留温度を下げる努力をする場
合、大容量のガス及びそれに対応する高い投資を必要と
する大規模な装置を予定しなければならない。
【0005】上記の困難な点は二次反応を生じさせる触
媒を処理前にエステル転位混合物から除去できる場合に
回避することができる。
【0006】驚くべきことに、処理前に反応混合物を1
20℃以下、好ましくは100℃以下、特に好ましくは
80℃以下の温度に冷却し、その間にこの混合物を液体
のままにしておかなければならないことにより、容易に
且つ殊に実質的に完全にチタン触媒を除去し得ることが
見い出された。次に沈殿するチタン含有沈殿物を分別す
ることができる。残りの反応混合物は100ppmより
少ない残留量のチタンを含む。
【0007】式
【0008】
【化6】R1O−CO−OR2 式中、R1は各々直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4
アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4−アルコ
キシ、フッ素、塩素、臭素またはシアノで1〜3置換さ
れることができ、また多置換の場合には上記範囲の定義
からの異なった置換基も許されるフェニルまたはナフチ
ルであり、そしてR2は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1
6−アルキルを表わすか、またはR1と独立してR1
定義の範囲を表わす、の芳香族カーボネートを式
【0009】
【化7】R3O−CO−OR4 式中、R3は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C6−アル
キルであり、そしてR4はR2と独立してR2の定義の範
囲を有する、の脂肪族カーボネートを式
【0010】
【化8】R1OH 式中、R1は上記の意味を有する、のフェノール性化合
物を用いて式
【0011】
【化9】Ti(X1、X2、X3、X4) 式中、X1、X2、X3及びX4は相互に独立してハロゲ
ン、O−R5またはO−CO−R5であり、ここにR5
直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C18−アルキルまたは
1で挙げられる定義の範囲を表わし、そして更にX3
びX4は一緒になって式
【0012】
【化10】
【0013】であることができ、ここにR6及びR7は相
互に独立してメチル、エチルまたはOR5である、のチ
タン化合物の存在下でエステル転位することにより製造
する際に、処理の前にエステル転位混合物を120℃以
下、好ましくは100℃以下、特に好ましくは80℃以
下の温度に冷却し、その間に混合物は液体のままでなく
てはならず、沈殿するチタン含有沈殿物を分別し、そし
て芳香族カーボネートをそれ自体通常である方法により
得ることを特徴とする、該芳香族カーボネートの製造方
法が見い出された。
【0014】本発明による反応混合物の冷却及びチタン
含有沈殿物の分離により、驚くべき程に簡単な操作にお
いて、結晶化か、蒸発か、または芳香族カーボネートを
得るためのそれ自体通常である条件のいずれかにより処
理し得る反応混合物が収率の損失の危険が全くなくして
得られる。上記のように、特殊な反応条件及び特別の注
意はここに必要がない。
【0015】直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C6−アル
キルは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチルまたはヘキシル、好ましくはメ
チルまたはエチル、特に好ましくはメチルである。炭素
原子7〜18個を有するR5の範囲内の高級アルキルは
例えばヘプチル、オクチル、デシル、ドデシルもしくは
オクタデシルまたは関連する分枝鎖状の異性体のもので
ある。
【0016】直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4−アル
コキシは例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシまたはイソブトキシである。
【0017】本発明による方法に適するフェノール性化
合物は上記のようにフェノールもしくはナフトールまた
はその置換生成物である。フェノール性化合物は特にC
1〜C3−アルキル、メトキシ、塩素または臭素で置換さ
れ得るフェノールであり;殊に好適なフェノール性化合
物は未置換のフェノール自身である。次のフェノール性
化合物を例として挙げ得る:フェノール、o−、m−、
p−クレゾール、o−、m−、p−エチルフェノール、
p−イソプロピルフェノール、o−、m−、p−メトキ
シフェノール、o−、m−、p−クロロフェノール、ブ
ロモフェノール、シアノフェノール、ナフトール。
【0018】本発明による方法に適する脂肪族カーボネ
ートは少なくとも1個の脂肪族基を含み;従ってこれら
のものはアルキルカーボネートまたはアリールカーボネ
ートのいずれかである。アルキルアリールカーボネート
はアルキル基が上記フェノール性化合物の1つにより既
にエステル転位されているが、第2のアルキル基のエス
テル転位を行うこともできるものである。好ましくはジ
アルキルカーボネートを用いる。これらのものには例え
ばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプ
ロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ
ブチルカーボネート及びジイソブチルカーボネート、好
ましくはジメチル及びジエチルカーボネート、殊に好ま
しくはジメチルカーボネートが含まれる。
【0019】本発明により得られる芳香族カーボネート
は少なくとも1個の芳香族を含むものであり、従ってア
ルキルアリールカーボネートまたはジアリールカーボネ
ートであり得る。例として挙げ得るアルキルアリールカ
ーボネートにはメチルフェニルカーボネート、メチルナ
フチルカーボネート、エチルフェニルカーボネート、エ
チルナフチルカーボネート、メチルクロロフェニルカー
ボネート、メチルメトキシフェニルカーボネート並びに
更に上記によるアルキル及びアリール基を含むカーボネ
ートがある。ジアリールカーボネートは例えばジフェニ
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、フェニルナ
フチルカーボネート、ビス−(クロロフェニル)カーボ
ネート、ビス−(メトキシフェニル)カーボネート、及
び更に上記のアリール基から生じるカーボネートである
が、殊に好適なものはメチルフェニルカーボネート及び
ジフェニルカーボネートである。
【0020】アルキルアリールカーボネートは式(I)
による反応生成物及び第2のエステル転位に対する式
(II)の出発物質の両方として作用し得る。従って本
発明に関連する「エステル転位」なる用語は次の反応を
含む: a)アルキルアリールカーボネートを生成させるフェノ
ール性化合物を用いるジアルキルカーボネートのエステ
ル転位; b)ジアリールカーボネートを生成させるフェノール性
化合物を用いるアルキルアリールカーボネートのエステ
ル転位; c)アルキルアリールカーボネートの中間段階を介して
ジアリールカーボネートを生成させる、同じ反応器また
は異なつた反応器中で行う2段反応におけるジアルキル
カーボネートのエステル転位;及び d)ジアリールカーボネートを生成させる、不均化反応
において更にアルキルアリールカーボネートを用いるア
ルキルアリールカーボネートのエステル転位。
【0021】a)を介するb)による2段反応の場合、
アリールカーボネートは2個の異なったアリール基を用
いて得ることができる。しかしながら、反応の減少され
た複雑さ及び更に得られる芳香族カーボネートの明らか
な使用のために対称性の芳香族カーボネートを目的とす
ることが好ましい。
【0022】d)による不均化反応の場合、この不均化
反応は生じるジアルキルカーボネートを蒸留により反応
器及びかくて平衡系から除去することにより、高価なジ
アリールカーボネートの単離に関して改善し得る。d)
による不均化反応が反応器中でアルキルアリールカーボ
ネート及びジアリールカーボネートへのエステル転位と
同時に起きる場合、本発明によりその間に得られるいず
れのジアルキルカーボネートも存在するフェノール性化
合物によるエステル転位に直ちに再び包含される。
【0023】勿論本発明による方法は所望のエステル転
位の度合が達成されるまでバッチ式に行うことができ、
続いてエステル転位混合物を本発明により冷却し、チタ
ン含有沈殿物から分離し、そして更に処理する。
【0024】しかしながら本発明による方法は適当な内
容物または充てん剤を含むエステル転位カラム中で極め
て満足できる程度に、且つ連続的に行い得る(ヨーロッ
パ特許出願公開第461,274号参照)。この操作の
様式において、底部生成物は本発明により処理し、即ち
120℃以下、好ましくは100℃以下、特に好ましく
は80℃以下の温度に冷却し、その間にこの底部生成物
は液体のままではなくてはならず、沈殿するチタン含有
沈殿物から分離し、次に更に処理する。
【0025】本発明による方法に適するチタン化合物は
上の式(IV)のもの例えば四塩化チタン、チタンテト
ライソプロピラート、チタンテトラブチラート、チタン
テトラドデシラート、チタンテトラフェノラート、チタ
ンテトラメトキシフェノラート、チタンテトラクロロフ
ェノラート、チタンテトラアセテート、チタンテトラブ
チレート、チタンテトラベンゾエート、チタンテトラオ
クトエート、チタン−IV−アセチルアセトネートジイ
ソプロピラート、チタン−IV−アセチルアセトネート
ジブチラート、好ましくは四塩化チタン、チタンテトラ
イソプロピラート、チタンテトラブチラート、チタンテ
トラドデシラート及びチタンテトラフェノラートであ
る。かかるチタン触媒は本分野に精通せる者には公知で
ある。
【0026】出発生成物及び触媒の用いる量及びモル比
は本分野に精通せる者に公知の方法で、例えばドイツ国
特許出願第2,528,412号、同第2,552,907
号、ヨーロッパ特許第879号、同第880号及びヨー
ロッパ特許出願公開第461,274号から選ばれ;同
じことが同様にエステル転位に用いられる温度及び圧力
に適用される。
【0027】本発明によるチタン化合物の反応混合物か
らの分離は一般に先ず最初に120℃以下、好ましくは
100℃以下、特に好ましくは80℃以下の温度にエス
テル転位混合物を冷却することにより行う。低い融点
で、置換されたアリールカーボネートでない場合か、ま
たは反応混合物中の大量のフェノールの場合、反応混合
物は60℃以下、殊に好ましくは50℃以下の温度にも
冷却することが有利であり得る。この期間中にエステル
転位混合物は液体のままであり、組成に依存して更に低
い温度を必要とするが、これは特殊な場合に予備実験に
より容易に求め得る。
【0028】冷却中に沈殿するチタン含有沈殿物は通常
の技術例えば沈殿、濾過または遠心分離によりエステル
転位混合物から分離し得る。
【0029】液状及び適当な粘度のエステル転位混合物
は十分なフェノール及び/または脂肪族カーボネート、
好ましくはジアルキルカーボネートがエステル転位混合
物中にまだ存在するようにエステル転位の度合を設定す
ることにより達成し得る。しかしながらまた液体状態及
び適当な粘度は続いてのフェノール性化合物及び/また
は脂肪族カーボネートの添加によっても設定し得る。最
後にまた、別の不活性溶媒を加えることもできる。明ら
かにまた、フェノール性化合物、脂肪族カーボネート及
び不活性溶媒よりなる群からの複数の化合物を用いるこ
ともできる。不活性溶媒、換言すれば沈殿するチタン含
有沈殿物の分離及び続いての処理の条件下で反応しない
溶媒は本分野に精通せる者には公知であり、そして例え
ばシクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、イ
ソオクタン、イソノナン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クメン、シモール及びメシチレン、並びにまたジイ
ソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、メチ
ルt−アミルエーテル、ジブチルエーテル、及び他の不
活性溶媒である。
【0030】沈殿するチタン含有沈殿物の分離前のエス
テル転位混合物の組成は転化の度合の設定に依存して広
い限度内で変えることができ、そして例えば次の組成を
有する:フェノール性化合物95〜10重量%、ジアル
キルカーボネート0〜50重量%、アルキルアリールカ
ーボネート0〜80重量%及びジアリールカーボネート
0.2〜90重量%、その際にアルキルアリールカーボ
ネート及びジアリールカーボネートの合計が少なくとも
5重量%である。
【0031】沈殿するチタン含有沈殿物の分離前に、エ
ステル転位混合物は好ましくは次の組成を有する:フェ
ノール性化合物90〜16重量%、ジアルキルカーボネ
ート0〜30重量%、アルキルアリールカーボネート4
〜50重量%及びジアリールカーボネート1〜60重量
%;その際にアルキルアリールカーボネート及びジアリ
ールカーボネートの合計が少なくとも8重量%であり、
そして殊に好ましくはジアルキルカーボネート0〜20
重量%、アルキルアリールカーボネート6〜40重量%
及びジアリールカーボネート2〜40重量%、その際に
アルキルアリールカーボネート及びジアリールカーボネ
ートの合計が少なくとも10重量%である。
【0032】これらの数値はチタン化合物以外の処理さ
れるエステル転位混合物の全重量を表わす。
【0033】上記不活性溶媒の1つを更に用いる場合、
その量は用いるエステル転位混合物及び溶媒の重量の合
計をベースとして3〜50重量%、好ましくは5〜30
重量%である。エステル転位混合物の組成はエステル転
位が主にアルキルアリールカーボネートまたは主にジア
リールカーボネートを指向し得る代りの可能な方法を示
す。上記の全ての場合に触媒の有効な分離は本発明によ
り、チタン触媒から除去される反応(エステル転位)混
合物中の該チタン触媒の含有量が100ppm以下、好
ましくは50ppm以下、殊に好ましくは20ppm以
下であるような方法において可能である。
【0034】更に、用いる触媒の量をベースとして0.
5〜20重量部の量の1つまたはそれ以上のフェノール
性化合物を加えることにより未反応の出発生成物及び芳
香族カーボネートを除去した後、チタン触媒を沈殿さ
せ、そしてこれにより精製することができる。
【0035】分別されるチタン含有沈殿物は更に精製す
ることなくエステル転位反応中に再循環し得る。この目
的のためにこのものはそのままか、または出発生成物に
溶解後に使用し得る。勿論また、分別されたチタン含有
沈殿物の全部またはあるものをエステル転位工程から除
去し、そしてこのものを新たな触媒に代えることもでき
る。このことは本分野に精通せる者に原理的に公知のよ
うに、実際の汚染または触媒の失活の程度に依存する。
しかしながら、触媒の長い使用寿命が可能なのは高温及
び長時間の使用が避けられている本発明による装置での
触媒の温和な処理によるものである。
【0036】
【実施例】実施例1 触媒のエステル転位及び分離 1時間当りフェノール250g及びチタンテトライソプ
ロピラート3.77gの混合物を固定相が平衡に達した
後に長さ60cm及び直径5cmの10−トレーのバブ
ル−キャップカラムのヘッドに加え、そして同時に1時
間当り250gのジメチルカーボネートを蒸気状態でカ
ラムの脚部で計量導入した。カラムジャケット及び底部
を180℃、ジメチルカーボネート蒸発器を190℃及
びカラムのヘッドでの分留器を87℃で保持した。カラ
ムの内部温度は165〜170℃であった。ほぼ次の組
成の生成混合物を1時間当り250〜270gでカラム
の底部から除去した:フェノール84重量%、メチルフ
ェニルカーボネート12重量%、ジフェニルカーボネー
ト4重量%。
【0037】4時間の運転時間後に生成物フラクション
を一緒にし、そして一緒にした混合物を50℃に冷却
し、その際に沈殿物が直ちに沈殿し、このものを圧力フ
ィルターを通して濾過により分離した。透明な濾液は5
ppmより少ないTiを含み;初期量は3600ppm
Tiであった。
【0038】フィルター残渣を上の実施例に対応して再
使用し、同様のエステル化の結果が得られた。
【0039】実施例2 蒸留カラムの底部からの触媒の回収 実施例1の方法を繰り返して行い、フェノール85重量
%、メチルフェニルカーボネート12重量%、ジフェニ
ルカーボネート3重量%及びチタン触媒からなる生成混
合物1075gを4時間にわたってカラムの底部から除
去した。生成混合物をラシヒ環を充てんした長さ40c
mのカラム上で25〜0.1ミリバールで蒸留した。フ
ェノール、メチルフェニルカーボネート及び大部分のジ
フェニルカーボネートをカラムのヘッドを介して分離し
た。褐色の、ガラス状の塊30.5gが底部生成物とし
て残った(チタン含有量8.3重量%、53ミリモ
ル)。フェノール100gをこの油状物に加え、そして
混合物を約60℃で15分間撹拌した。次に橙色の結晶
が生成し、このものを単離し、フェノール50gを用い
て45〜50℃で1回洗浄し、そして真空中で乾燥し
た。チタン9.2重量%を含むチタン化合物24.9gが
得られた。これは用いたチタンの90.3%に相当し
た。この方法で回収した触媒を実施例1に記載のように
この実施例で用いたチタン濃度を用いて再使用し、同様
のエステル転位の結果が得られた。
【0040】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【0041】1.式
【0042】
【化11】R1O−CO−OR2 式中、R1は各々直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4
アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4−アルコ
キシ、フッ素、塩素、臭素またはシアノで1〜3置換さ
れることができ、また多置換の場合には上記範囲の定義
からの異なった置換基も許されるフェニルまたはナフチ
ルであり、そしてR2は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1
6−アルキルを表わすか、またはR1と独立してR1
定義の範囲を表わす、の芳香族カーボネートを式
【0043】
【化12】R3O−CO−OR4 式中、R3は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C6−アル
キルであり、そしてR4はR2と独立してR2の定義の範
囲を有する、の脂肪族カーボネートを式
【0044】
【化13】R1OH 式中、R1は上記の意味を有する、のフェノール性化合
物を用いて式
【0045】
【化14】Ti(X1、X2、X3、X4) 式中、X1、X2、X3及びX4は相互に独立してハロゲ
ン、O−R5またはO−CO−R5であり、ここにR5
直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C18−アルキルまたは
1で挙げられる定義の範囲を表わし、そして更にX3
びX4は一緒になって式
【0046】
【化15】
【0047】であることができ、ここにR6及びR7は相
互に独立してメチル、エチルまたはOR5である、のチ
タン化合物の存在下でエステル転位することにより製造
する際に、処理の前にエステル転位混合物を120℃以
下、好ましくは100℃以下、特に好ましくは80℃以
下の温度に冷却し、その間に混合物は液体のままでなく
てはならず、沈殿するチタン含有沈殿物を分別し、そし
て芳香族カーボネートをそれ自体通常である方法により
得ることを特徴とする、該芳香族カーボネートの製造方
法。
【0048】2.エステル転位混合物を60℃以下、好
ましくは50℃以下の温度に冷却することを特徴とす
る、上記1に記載の方法。
【0049】3.液体状態をフェノール性化合物、脂肪
族カーボネート、不活性溶媒またはその複数の混合物の
存在または添加により保持することを特徴とする、上記
1に記載の方法。
【0050】4.エステル転位混合物の組成がフェノー
ル性化合物95〜10重量%、ジアルキルカーボネート
0〜50重量%、アルキルアリールカーボネート0〜8
0重量%及びジアリールカーボネート0.2〜90重量
%であり、その際にアルキルアリールカーボネート及び
ジアリールカーボネートの合計が少なくとも5重量%で
あり、好ましくはフェノール性化合物90〜16重量
%、ジアルキルカーボネート0〜30重量%、アルキル
アリールカーボネート4〜50重量%及びジアリールカ
ーボネート1〜60重量%であり、その際にアルキルア
リールカーボネート及びジアリールカーボネートの合計
が少なくとも8重量%であり、殊に好ましくはジアルキ
ルカーボネート0〜20重量%、アルキルアリールカー
ボネート6〜40重量%及びジアリールカーボネート2
〜40重量%であり、その際にアルキルアリールカーボ
ネート及びジアリールカーボネートの合計が少なくとも
10重量%であるように保持するか、または設定し、こ
こに重量%値はチタン化合物以外の処理されるエステル
転位混合物の全重量をベースとすることを特徴とする、
上記3に記載の方法。
【0051】5.分離された、チタン含有沈殿物をチタ
ン化合物としてエステル転位中に再循環させることを特
徴とする、上記1に記載の方法。
【0052】6.最初に未反応の出発生成物及び芳香族
カーボネートをそれ自体通常である方法により分別し、
次に残った触媒を精製し、そして少なくとも1つのフェ
ノール性化合物を添加することにより回収することを特
徴とする、上記1に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨハン・レフナー ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・ボーデルシユビングシユトラーセ12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】R1O−CO−OR2 式中、R1は各々直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4
    アルキル、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4−アルコ
    キシ、フッ素、塩素、臭素またはシアノで1〜3置換さ
    れることができ、また多置換の場合には上記範囲の定義
    からの異なった置換基も許されるフェニルまたはナフチ
    ルであり、そしてR2は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1
    6−アルキルを表わすか、またはR1と独立してR1
    定義の範囲を表わす、の芳香族カーボネートを式 【化2】R3O−CO−OR4 式中、R3は直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C6−アル
    キルであり、そしてR4はR2と独立してR2の定義の範
    囲を有する、の脂肪族カーボネートを式 【化3】R1OH 式中、R1は上記の意味を有する、のフェノール性化合
    物を用いて式 【化4】Ti(X1、X2、X3、X4) 式中、X1、X2、X3及びX4は相互に独立してハロゲ
    ン、O−R5またはO−CO−R5であり、ここにR5
    直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C18−アルキルまたは
    1で挙げられる定義の範囲を表わし、そして更にX3
    びX4は一緒になって式 【化5】 であることができ、ここにR6及びR7は相互に独立して
    メチル、エチルまたはOR5である、のチタン化合物の
    存在下でエステル転位することにより製造する際に、処
    理の前にエステル転位混合物を120℃以下、好ましく
    は100℃以下、特に好ましくは80℃以下の温度に冷
    却し、その間に混合物は液体のままでなくてはならず、
    沈殿するチタン含有沈殿物を分別し、そして芳香族カー
    ボネートをそれ自体通常である方法により得ることを特
    徴とする、該芳香族カーボネートの製造方法。
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