JPH08299448A - 留置カテーテル - Google Patents

留置カテーテル

Info

Publication number
JPH08299448A
JPH08299448A JP7113449A JP11344995A JPH08299448A JP H08299448 A JPH08299448 A JP H08299448A JP 7113449 A JP7113449 A JP 7113449A JP 11344995 A JP11344995 A JP 11344995A JP H08299448 A JPH08299448 A JP H08299448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holding member
catheter
catheter body
holding
view
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7113449A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Osada
敏彦 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP7113449A priority Critical patent/JPH08299448A/ja
Publication of JPH08299448A publication Critical patent/JPH08299448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 煩雑な縫合操作を必要とせず、短時間で低侵
襲にカテーテル本体を腹膜、臓器壁等の体腔内壁に固定
できる留置カテーテルを提供。 【構成】 カテーテル本体2と、カテーテル本体2の外
周に設けられた第一の挟持部材3と第二の挟持部材4と
からなり、第一の挟持部材3と第二の挟持部材4とが嵌
合可能である留置カテーテル1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腹腔内、臓器内等の体
腔内に挿入して、注排液に用いられる留置カテーテルに
関し、特に腹腔内に留置し透析液の注排液に用いられる
留置カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】CAPDの透析液の注排液を行う腹膜透
析用カテーテルは、腹腔内に留置される先端部と、体壁
などの身体組織内に位置する中間部と、体壁の外部に延
出される基端部とから構成される、可撓性を有する材料
で形成され、カテーテルの外周に一つあるいは二つの不
織布または多孔質体のカフが設置されている。このカフ
は、カテーテルとともに腹壁内に埋植されるが、カテー
テルの位置が移動しないように、腹膜や筋膜などに固定
される。特に、カフを腹膜と固定することにより腹腔内
に注入した透析液が漏出しないようにする。従来、カフ
を腹膜や筋膜に固定する際には、縫合糸ならびに縫合針
を用いた縫合操作により行っている。
【0003】しかしながら、このような腹膜透析用カテ
ーテルにおいて、カフを縫合固定する際には、縫合操作
を行うために、カフが固定される周辺組織を広く剥離す
る必要があり、皮膚を大きく切開するため患者に対する
侵襲が大きいという問題点があった。また、カフを固定
する際に縫合針の鋭利な先端によりカテーテルを損傷し
ないようにするため、また、腹腔内に注入する透析液が
漏出しないようにするため、縫合操作には熟練を要し、
操作時間も長くなるという問題点があった。
【0004】また、胃瘻造設術においては、カテーテル
を胃内に挿入後、胃壁と腹壁においてそれぞれ縫合・固
定しなければならなく、より熟練を要した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、煩雑
な縫合操作を必要とせず、短時間で低侵襲にカテーテル
本体を腹膜、臓器壁等の体腔内壁に固定できる留置カテ
ーテルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題は、下記
(1)から(9)の本発明により達成される。
【0007】(1) カテーテル本体と、該カテーテル
本体の外周に設けられた第一の挟持部材と第二の挟持部
材とからなり、該第一の挟持部材と該第二の挟持部材と
が嵌合可能である留置カテーテル。
【0008】(2) 前記第一の挟持部材と前記第二の
挟持部材は、カテーテル本体を体腔内に挿入したとき
に、体腔内壁に液密に固定可能である上記(1)に記載
の留置カテーテル。
【0009】(3) 前記第一の挟持部材と前記第二の
挟持部材の少なくとも一方の材質が、多孔質である上記
(1)または(2)に記載の留置カテーテル。
【0010】(4) 前記第一の挟持部材と前記第二の
挟持部材の少なくとも一方には、挟持するための凹凸部
が設けられている上記(1)から(3)のいずれかに記
載の留置カテーテル。
【0011】(5) 前記第一の挟持部材は、前記カテ
ーテル本体の軸方向に移動可能で、該第一の挟持部材と
前記第二の挟持部材とを嵌合したときに、該第一の挟持
部材が該カテーテル本体を圧迫することにより、該カテ
ーテル本体の任意の位置に固定可能である上記(1)か
ら(4)のいずれかに記載の留置カテーテル。
【0012】(6) 前記第一の挟持部材と前記第二の
挟持部材の少なくとも一方には、嵌合状態を維持するた
めの係止部を有する上記(1)から(5)のいずれかに
記載の留置カテーテル。
【0013】(7) 前記第一の挟持部材には、体腔内
壁の穿孔に挿入しやすくするためのテーパー部が設けら
れている上記(1)から(6)のいずれかに記載の留置
カテーテル。
【0014】(8) 前記第一の挟持部材には、挟持部
が、前記カテーテル本体の軸に対し斜めに設けられてい
る上記(1)から(7)のいずれかに記載の留置カテー
テル。
【0015】(9) 前記第一の挟持部材と前記第二の
挟持部材は、カテーテル本体を腹腔内に挿入したとき
に、腹膜を液密に固定可能である上記(1)から(8)
のいずれかに記載の留置カテーテル。
【0016】
【実施例】以下、本発明の留置カテーテルを図面に示す
好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の留置カテーテルの第一の
実施例を示す正面図である。図2は、第一の挟持部材の
第一の実施例を示す斜視図である。図3は、第二の挟持
部材の第一の実施例を示す斜視図である。
【0018】図1に示すように留置カテーテル1は、全
長に渡って形成された内腔を備えた可撓性のカテーテル
本体2、第一の挟持部材3、第二の挟持部材4およびカ
フ5から構成されている。カテーテル本体2は、腹腔
内、臓器内等の体腔内に挿入される先端部21と、腹
壁、臓器壁等の組織内に位置する中間部22、体外に延
出される基端部23により構成され、先端部21に開口
部26、基端25に開口部27および軸方向にX線造影
ライン6が設けられている。カフ5は、中間部22に位
置し、従来のものと同様のものである。第一の挟持部材
3は、カテーテル本体2の中間部22と先端部21との
境界に設けられている。
【0019】図2(A)は第一の挟持部材の斜視図であ
り、図2(B)はその直径における縦断面図である。第
一の挟持部材3はプレート部31と嵌合部32により構
成され、プレート部31は挟持部39を有し、嵌合部3
2は係止部33を有する。嵌合部32には、スリット3
5が形成されている。また、係止部33にはテーパー部
36が形成されている。第一の挟持部材3には軸方向の
全長に渡って内腔34が形成されており、この内腔34
を通してカテーテル本体2が設置されている。
【0020】内腔34のスリット35がない部分の内径
は、カテーテル本体2の外径とほぼ同じか僅かに小さ
い。従って、第一の挟持部材3がカテーテル本体2の軸
方向に移動するときには、カテーテル本体2を軸方向に
引張することにより、カテーテル本体2の外径を内腔3
4の内径よりも細くして移動させる。カテーテル本体2
の引張を解除すれば、第一の挟持部材3は任意の位置で
固定される。プレート部31の外径は、挟持部39が腹
膜、臓器壁等の体腔内壁を挟持できる程度の外径を必要
とし、カテーテル本体2の先端部21を挿通するために
開けた後述するトロカールによる体腔内壁の穿孔を、可
逆的に拡張できる範囲の大きさに限定され、好ましくは
カテーテル本体2の外径より大きく3〜4倍程度までで
ある。
【0021】図3(A)は第二の挟持部材の斜視図であ
り、(B)はその直径における縦断面図である。第二の
挟持部材4は内腔(嵌合部41)を有しており、内腔
(嵌合部41)の内径は、挟持部42に向けて途中部分
より拡大している。上面43における内腔(嵌合部4
1)の内径は、第一の挟持部材3の係止部33以外の嵌
合部32の外径より僅かに小さい。従って、第一の挟持
部材3に第二の挟持部材4を嵌合すると、第一の挟持部
材3のスリット35の幅が嵌合前より狭くなり、カテー
テル本体2を締め付けるので、第一の挟持部材3はカテ
ーテル本体2に、より強く固定される。
【0022】第一の挟持部材3および第二の挟持部材4
の材質としては、長期に渡って劣化しないものが好まし
く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、セ
ラミック、ステンレス、チタンなどを用いることがで
き、細胞の浸潤による癒着を考慮すると、多孔質の材質
が好ましく、例えば多孔質セラミックを用いることがで
きる。
【0023】第一の挟持部材3に第二の挟持部材4を嵌
合するとき、係止部33の先端37における外径は、図
3(B)に示す第二の挟持部材4の内腔(嵌合部41)
の挟持部42における内径よりも小さいので、係止部3
3の先端37を第二の挟持部材4の内腔(嵌合部41)
へ挿入できる。係止部33の基端38における外径は、
第二の挟持部材4の上面43における内径よりも小さい
が、係止部33が内腔(嵌合部41)を進むことによ
り、係止部33のテーパー部36が第二の挟持部材4の
内腔(嵌合部41)の壁面に押され、スリット35の間
隔が狭くなり、係止部33そのものの外径が小さくな
る。さらに、第二の挟持部材4を進めれば、係止部33
は第二の挟持部材4を貫通する。貫通後、スリット35
の幅は嵌合前の大きさより小さくなるが、係止部33の
基端38の外径は、第二の挟持部材4の上面43におけ
る内径よりも大きくなる。従って、カテーテル本体2を
締め付けるので、第一の挟持部材3はカテーテル本体2
に、より強く固定される。
【0024】本発明の留置カテーテル1を腹膜透析用カ
テーテルとして用いた場合について、腹壁84への装着
方法を図4(A)〜(F)に基づいて説明する。まず、
トロカール80およびトロカール管81により構成され
挿入後に拡張可能な拡張型トロカール管組立体を用い
て、腹壁84にトロカール80を穿刺し、トロカール管
81を腹腔89内に挿入する(A)。その後、トロカー
ル80を抜去し、拡張管82を挿入してトロカール管8
1の内径を拡張することにより、穿刺孔90を拡張す
る。拡張管82の内腔を介して腹腔内にカテーテル本体
2の先端部21および第一の挟持部材3を腹腔89内に
挿入する(B)。続いて、拡張管82を少し後退させ、
拡張管82を腹膜88よりも手元側に位置させる
(C)。このようにすることにより、拡張されていた腹
膜88は収縮して、カテーテル本体2の外周面に密着す
る。次に、カテーテル本体2を手元側に移動させ、第一
の挟持部材3の嵌合部32が腹膜88を貫通した状態と
する(D)。次に、カテーテル本体2の基端側より第二
の挟持部材4を進め、拡張管51で第二の挟持部材4を
第一の挟持部材3に押し付け嵌合する(E)。この時、
係止部33は第二の挟持部材4の嵌合部41の外に位置
し、第一の挟持部材3の挟持部39と第二の挟持部材4
の挟持部42との間に腹膜88を密着した状態で挟んで
いる。最後に、拡張管51およびトロカール管5を抜去
する(F)。
【0025】図5(A)は、第一の挟持部材のその他の
実施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。図
6(A)は第二の挟持部材のその他の実施例であり、
(B)はその側面図であり、(C)は(B)のB−B’
線における断面図である。これらは、挟持部42、39
に一対の凹凸部44、30が設けられている点におい
て、第一の実施例と異なる。すなわち、図5の第一の挟
持部材3の挟持部39には凸部30が設けられ、図6の
第二の挟持部材4の挟持部42には第一の挟持部材3と
嵌合した際の凸部30に対応する位置に凹部44が設け
られている。このように構成することにより、より強く
挟持できるので、より液密になり、かつ体腔内壁からは
ずれにくく好ましい。
【0026】図7(A)は第一の挟持部材のその他の実
施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。図
8(A)は第二の挟持部材のその他の実施例であり、
(B)はその側面図であり、(C)は(B)のB−B’
線における断面図である。これらは、挟持部に一対のリ
ング状の凹凸部44、30が設けられている点におい
て、第一の実施例と異なる。すなわち、図7の第一の挟
持部材3の挟持部39にはリング状の凸部30が設けら
れ、図8の第二の挟持部材4の挟持部42には第一の挟
持部材3と嵌合した際の凸部30に対応する位置にリン
グ状の凹部44が設けられている。このように構成する
ことにより、図5、6の実施例より強く挟持できるの
で、より液密になり、かつ体腔内壁からはずれにくくよ
り好ましい。
【0027】図9(A)は第一の挟持部材のその他の実
施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。図
10(A)は第二の挟持部材のその他の実施例であり、
(B)はその側面図であり、(C)は(B)のB−B’
線における断面図である。図9は、第一の挟持部材の第
二の実施例である。図9は第二の挟持部材の第二の実施
例である。これらは、本体72の表面に多孔体71が設
けられている点において、第一の実施例と異なる。この
ように構成することにより、時間の経過と共に、孔内に
細胞が浸潤し腹膜、腹壁、臓器壁等の組織と癒着でき、
カテーテル本体2が、一対の挟持部材3、4を介してよ
り強く固定され、かつ挟持部39、42から透析液がよ
り漏出し難くなるので好ましい。
【0028】多孔体71としては、樹脂の繊維を用い
て、織り、編みさらに組み処理などにより形成されたも
の、不織布、成形する際に樹脂に充填剤を含有した状態
で成形し、成形後に充填剤のみを抽出分離することによ
り形成された構造のもの等を用いることができる。樹脂
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エチレン等のポリエステル系樹脂、ポリウレタン、シリ
コーンゴム、セラミックなどが使用できる。
【0029】多孔体の孔の大きさとしては、5〜500
μmが好ましく、より好ましくは20〜200μmであ
り、特に好ましくは50〜100μmである。孔の大き
さが5μm未満の場合には、生体組織から繊維芽細胞や
内皮細胞などが浸潤しにくいため、癒着が十分でなく好
ましくない。また、500μmを越える場合には、強度
が弱くなりすぎるため好ましくない。
【0030】図11(A)は第一の挟持部材のその他の
実施例の斜視図であり、(B)はその直径における断面
図である。これは、プレート部31にテーパー部40が
設けられている点において、第一の実施例と異なる。こ
のように構成することにより、第一の挟持部材2を体腔
内に挿入する際に、テーパー部を体腔内壁に押しつける
と穿孔が拡張し、体腔内に容易に挿入できるので好まし
い。
【0031】図12(A)は第一の挟持部材のその他の
実施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。図
13(A)は第二の挟持部材のその他の実施例であり、
(B)はその側面図であり、(C)は(B)のB−B’
線における断面図である。これらは、各々の嵌合部3
2、41が一対のネジ部として構成されている点におい
て、第一の実施例と異なる。このように構成することに
より、簡単に嵌合できるので好ましい。
【0032】このようなネジ嵌合する第一の挟持部材3
と第二の挟持部材4は、図7、8のようにリング状の凹
凸部を設けることにより、より強く挟持することができ
る。
【0033】また、第一の挟持部材3の嵌合部32の外
径は、第二の挟持部材4の内径(嵌合部41)より、少
し大きい。第一の挟持部材3に第二の挟持部材4をネジ
嵌合すると、第一の挟持部材3のスリット35の幅が嵌
合前より狭くなり、カテーテル本体2を締め付けるの
で、第一の挟持部材3はカテーテル本体2に、より強く
固定される。
【0034】図14は、本発明の留置カテーテルのその
他の実施例を示す正面図である。図15(A)は第一の
挟持部材のその他の実施例の正面図であり、(B)はそ
の側面図であり、(C)は(B)のA−A’線における
断面図である。図16(A)は第二の挟持部材のその他
の実施例であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のB−B’線における断面図である。図13に示
すように留置カテーテル1は、全長に渡って形成された
内腔を備えた可撓性のカテーテル本体2、第一の挟持部
材3、第二の挟持部材4およびカフ5から構成されてい
る。カテーテル本体2は腹腔内、臓器内等の体腔内に挿
入される先端部21と、腹壁、臓器壁等の組織内に位置
する中間部22、体外に延出される基端部23により構
成され、中間部22おいて湾曲し逆U字形状を形成し、
先端部21に開口部26、基端25に開口部27および
軸方向にX線造影ライン6が設けられている。
【0035】第一の挟持部材3は、内腔34の軸が挟持
部39に対して斜めになっている点において、第一の実
施例と異なる。従って、第一の挟持部材3と第二の挟持
部材4とを嵌合すると、一対の挟持部39、42は、カ
テーテル本体の軸に対し斜めに固定される。このため、
例えば腹膜透析用カテーテルとして用いた場合、腹膜を
挟持した際にカテーテル本体2が腹膜に対して斜めに貫
通するので、カテーテル本体2が腹壁に保持される角度
と同様になり、腹膜やカテーテル本体2に不必要な曲げ
応力がかからなく好ましい。第一の挟持部材3の内腔3
4の軸と挟持部39との好ましい角度は15〜60°で
あり、より好ましくは30〜50°であり、特に好まし
くは35〜45°である。
【0036】本発明の留置カテーテル1は、腹膜透析用
カテーテルのほか、胃瘻造設術のようにカテーテルを臓
器壁の穿孔から挿入し臓器内に留置する用途などにも用
いることができる。この場合、基本的な手技は、前述し
た腹壁への装着方法と同様である。すなわち、カテーテ
ル本体2を腹壁から臓器内に挿入後、第一の嵌合部材3
と第二の嵌合部材4で胃壁等の臓器壁を挟持し、カフ5
を腹膜および筋肉層に縫合し固定する。また、臓器壁を
挟持後、二組目の第一の嵌合部材と第二の嵌合部材で腹
膜を挟持することもできる。
【0037】以下、本発明の留置カテーテルの具体的実
施例を示す。 (実施例1)図1〜3に示す構造の留置カテーテルを製
作した。この留置カテーテルの諸条件は次の通りであ
る。 <カテーテル本体> 構成材料:シリコーン 外径:4.5mm 内径:2.5mm 全長:500mm <カフ> 構成材料:ポリエステル 外径:7mm 内径:4.5mm 長さ:10mm <第一の勘合部材> 構成材料:ポリプロピレン プレート部の外径:15mm プレート部の高さ:3mm 係止部以外の嵌合部の外径:7.5mm 嵌合部の高さ:7mm 係止部先端の外径:7.5mm 係止部基端の外径:10mm 係止部の高さ:2.5mm 内径:4.4mm スリット部の幅:0.6mm <第二の勘合部材> 構成材料:ポリプロピレン 外径:15mm 上面における内径:6.8mm 下面(挟持部)における内径:8.7mm 高さ:3.8mm
【発明の効果】本発明の留置カテーテルは、カテーテル
本体と、該カテーテル本体の外周に設けられた第一の挟
持部材と第二の挟持部材とからなり、該第一の挟持部材
と該第二の挟持部材とが嵌合可能であるため、カテーテ
ル本体を一対の挟持部材を介して腹膜、臓器壁等の体腔
内壁に挟持・固定できる。従って、煩雑な縫合操作を必
要とせず、短時間で低侵襲にカテーテル本体を体腔内壁
に固定可能となる。
【0038】前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部材
は、カテーテル本体を体腔内壁に挿入したときに、体腔
内壁に液密に固定可能であるため、留置後にカテーテル
本体を介して溶液を体腔内に注入・排出しても、カテー
テル本体挿入部から溶液は漏出し難い。また、カテーテ
ル本体は、挟持部材を介して体腔内壁に固定されるの
で、抜けることがない。
【0039】前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部材
の少なくとも一方の材質が、多孔質であるため、細胞が
浸潤でき、時間の経過と共に腹膜、腹壁、臓器壁等の組
織と癒着できるので、時間が経過すると共に、カテーテ
ルがより強く固定され、かつ注入した溶液は挿入部から
より漏出し難くなる。
【0040】前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部材
の少なくとも一方には、挟持するための凹凸部が設けら
れているため、より強く挟持できるので、より液密にな
り、かつ体腔内壁からはずれにくい。
【0041】前記第一の挟持部材は、前記カテーテル本
体の軸方向に移動可能で、該第一の挟持部材と前記第二
の挟持部材とを嵌合したときに、該第一の挟持部材が該
カテーテル本体を圧迫することにより、該カテーテル本
体の任意の位置に固定可能であるため、腹腔内、臓器内
等の体腔内のカテーテル本体の先端部を所望の長さに調
節することができ、嵌合後、カテーテル本体は、挟持部
材を介して体腔内壁に固定できるので、抜けることがな
い。
【0042】前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部材
の少なくとも一方には、嵌合状態を維持するための係止
部を有するため、簡単に嵌合でき、煩雑な縫合操作を必
要とせず、短時間で低侵襲にカテーテル本体を固定可能
となる。
【0043】前記第一の挟持部材には、体腔内壁の穿孔
に挿入しやすくするためのテーパー部が設けられている
ため、第一の挟持部材を体腔内に挿入する際に、テーパ
ー部を体腔内壁に押しつけると穿孔が拡張し、体腔内に
容易に挿入できる。
【0044】前記第一の挟持部材には、挟持部が、前記
カテーテル本体の軸に対し斜めに設けられているため、
例えば腹膜透析用カテーテルとして用いた場合、腹膜を
挟持した際にカテーテル本体が腹膜に対して斜めに貫通
するので、カテーテル本体が腹壁に保持される角度と同
様になり、腹膜やチューブに不必要な曲げ応力がかから
ない。
【0045】前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部材
は、カテーテル本体を腹腔内に挿入したときに、腹膜を
液密に固定可能であるため、留置後にカテーテル本体を
介して溶液を腹腔内に注入・排出しても、カテーテル本
体挿入部から溶液は漏出し難い。また、カテーテル本体
は、挟持部材を介して腹膜に固定できるので、抜けるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の留置カテーテルである。
【図2】図2(A)は第一の挟持部材の斜視図であり、
(B)はその直径における縦断面図である。
【図3】図3(A)は第二の挟持部材の斜視図であり、
(B)はその直径における縦断面図である。
【図4】図4(A)〜(F)は、本発明の留置カテーテ
ルの腹壁への装着方法を示す概念図である。
【図5】図5(A)は、第一の挟持部材のその他の実施
例の正面図であり、(B)はその側面図であり、(C)
は(B)のA−A’線における断面図である。
【図6】図6(A)は第二の挟持部材のその他の実施例
であり、(B)はその側面図であり、(C)は(B)の
B−B’線における断面図である。
【図7】図7(A)は第一の挟持部材のその他の実施例
の正面図であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のA−A’線における断面図である。
【図8】図8(A)は第二の挟持部材のその他の実施例
であり、(B)はその側面図であり、(C)は(B)の
B−B’線における断面図である。
【図9】図9(A)は第一の挟持部材のその他の実施例
の正面図であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のA−A’線における断面図である。
【図10】図10(A)は第二の挟持部材のその他の実
施例であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のB−B’線における断面図である。
【図11】図11(A)は第一の挟持部材の斜視図であ
り、(B)はその直径における縦断面図である。
【図12】図12(A)は第一の挟持部材のその他の実
施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。
【図13】図13(A)は第二の挟持部材のその他の実
施例であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のB−B’線における断面図である。
【図14】図14は、本発明の留置カテーテルのその他
の実施例を示す正面図である。
【図15】図15(A)は第一の挟持部材のその他の実
施例の正面図であり、(B)はその側面図であり、
(C)は(B)のA−A’線における断面図である。
【図16】図16(A)は第二の挟持部材のその他の実
施例であり、(B)はその側面図であり、(C)は
(B)のB−B’線における断面図である。
【符号の説明】
1 留置カテーテル 2 カテーテル本体 21 先端部 22 中間部 23 基端部 24 先端 25 基端 26 開口部 27 開口部 3 第一の挟持部材 30 凸部 31 プレート部 32 嵌合部 33 係止部 34 内腔 35 スリット部 36 テーパー部 37 先端 38 基端 39 挟持部 40 テーパー部 4 第二の挟持部材 41 嵌合部 42 挟持部 43 上面 44 凹部 5 カフ 6 X線造影ライン 71 多孔体 72 本体 80 トロカール 81 トロカール管 82 拡張管 84 腹壁 85 皮膚 86 皮下組織 87 筋肉層 88 腹膜 89 腹腔 90 穿刺孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテル本体と、該カテーテル本体の
    外周に設けられた第一の挟持部材と第二の挟持部材とか
    らなり、該第一の挟持部材と該第二の挟持部材とが嵌合
    可能であることを特徴とする留置カテーテル。
  2. 【請求項2】 前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部
    材は、カテーテル本体を体腔内に挿入したときに、体腔
    内壁に液密に固定可能であることを特徴とする請求項1
    に記載の留置カテーテル。
  3. 【請求項3】 前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部
    材の少なくとも一方の材質が、多孔質であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の留置カテーテル。
  4. 【請求項4】 前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部
    材の少なくとも一方には、挟持するための凹凸部が設け
    られていることを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の留置カテーテル。
  5. 【請求項5】 前記第一の挟持部材は、前記カテーテル
    本体の軸方向に移動可能で、該第一の挟持部材と前記第
    二の挟持部材とを嵌合したときに、該第一の挟持部材が
    該カテーテル本体を圧迫することにより、該カテーテル
    本体の任意の位置に固定可能であることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載の留置カテーテル。
  6. 【請求項6】 前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部
    材の少なくとも一方には、嵌合状態を維持するための係
    止部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の留置カテーテル。
  7. 【請求項7】 前記第一の挟持部材には、体腔内壁の穿
    孔に挿入しやすくするためのテーパー部が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の
    留置カテーテル。
  8. 【請求項8】 前記第一の挟持部材には、挟持部が、前
    記カテーテル本体の軸に対し斜めに設けられていること
    を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の留置カ
    テーテル。
  9. 【請求項9】 前記第一の挟持部材と前記第二の挟持部
    材は、カテーテル本体を腹腔内に挿入したときに、腹膜
    を液密に固定可能であることを特徴とする請求項1から
    8のいずれかに記載の留置カテーテル。
JP7113449A 1995-05-11 1995-05-11 留置カテーテル Pending JPH08299448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7113449A JPH08299448A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 留置カテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7113449A JPH08299448A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 留置カテーテル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08299448A true JPH08299448A (ja) 1996-11-19

Family

ID=14612520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7113449A Pending JPH08299448A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 留置カテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08299448A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008506460A (ja) * 2004-07-14 2008-03-06 メデイカル コンポーネンツ,インコーポレーテツド カテーテル・ハブ・クリップ
WO2010123040A1 (ja) * 2009-04-22 2010-10-28 オリンパス株式会社 カテーテル、カテーテル固定具、カテーテルキットおよびカテーテルの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008506460A (ja) * 2004-07-14 2008-03-06 メデイカル コンポーネンツ,インコーポレーテツド カテーテル・ハブ・クリップ
WO2010123040A1 (ja) * 2009-04-22 2010-10-28 オリンパス株式会社 カテーテル、カテーテル固定具、カテーテルキットおよびカテーテルの製造方法
JP2010252925A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Olympus Corp カテーテル、カテーテル固定具、カテーテルキットおよびカテーテルの製造方法
CN102405076A (zh) * 2009-04-22 2012-04-04 奥林巴斯株式会社 导管、导管固定器械、导管套件以及导管的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220409863A1 (en) Anchor instrumentation and methods
JP5032622B2 (ja) カテーテル法のアクセスのための方法及び装置
JP4959131B2 (ja) 可撓性注入ポート
US4986814A (en) One-punch catheter
US7131959B2 (en) Apparatus and methods for occluding an access tube anastomosed to sidewall of an anatomical vessel
JP4815024B1 (ja) 人工血管および人工血管のアクセスポート
US20050131383A1 (en) Method for implanting flexible injection port
EP0637431A1 (en) Suture device
KR101515129B1 (ko) 인공 혈관
WO2000030553A1 (fr) Dispositif d'insertion d'un agent hemostatique
CN111166438A (zh) 一种用于引导穿刺的皮表留置器械
US20210275780A1 (en) Patch and method of providing dialysis
JP3150035U (ja) 腹膜透析用カテーテル
JPH08322846A (ja) トロカール管、トロカール管組立体およびカテーテル挿入用器具
JPH08299448A (ja) 留置カテーテル
US11389622B1 (en) Patch for providing dialysis
JP2000176009A (ja) 留置針穿刺用ホール形成具
JP2004167005A (ja) カテーテル用インナー及びカテーテル
JPH0324192Y2 (ja)
JP3987355B2 (ja) カテーテル
JP2022504572A (ja) 血管アクセスデバイス
JPS6226787B2 (ja)
US20070260216A1 (en) Vascular access catheter
JPH01171569A (ja) 皮下埋込み型薬液注入用カテーテル
JP2002000738A (ja) 留置針穿刺用ホール形成具