JPH0829941A - 自動現像処理装置 - Google Patents

自動現像処理装置

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JPH0829941A
JPH0829941A JP16538994A JP16538994A JPH0829941A JP H0829941 A JPH0829941 A JP H0829941A JP 16538994 A JP16538994 A JP 16538994A JP 16538994 A JP16538994 A JP 16538994A JP H0829941 A JPH0829941 A JP H0829941A
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JP
Japan
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processing
color
tank
processing apparatus
photographic
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JP16538994A
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Masaru Iwagaki
賢 岩垣
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少量処理時においても、漂白カブリ、処理ム
ラ等が少なく、安定した写真性能を示すハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料用自動現像処理装置の提供。 【構成】 発色現像用固体処理剤を発色現像工程の処理
槽に直接供給する機構を有し、該発色現像工程における
エアタイム比率が5〜30%であり、かつ支持体上にハロ
ゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有し、該写真構成層
の、下記式で表される吸水率が170%以上230%以下であ
るハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理することを特
徴とする自動現像処理装置。 吸水率=(B−A)/(A−C)×100(%) A:23℃、55%RH調温、調湿下における感光材料の重量 B:Aと同条件下において、感光材料を38℃の現像液に
3分15秒浸漬し、ススクイズした後の感光材料の重量 C:Aと同条件下において、写真構成層を剥離した後の
感光材料の重量

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料の自動現像処理装置に関し、特に発色現像用固
体処理剤を発色現像工程の処理槽に直接供給する機構を
有し、少量処理時にも安定した写真性能が得られる自動
現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、支持体上に写真構成層を有しており、画像露光後、
現像処理液により処理され、所望のカラー画像を得るこ
とができる。該写真構成層は親水性コロイド層によって
形成されており、その主成分は硬化剤によって架橋され
たゼラチンであり、該ゼラチンをバインダーとしてハロ
ゲン化銀や発色性カプラー等が含有されている。
【0003】現像処理液に浸漬されると、ゼラチンバイ
ンダー中に現像処理液が浸透して写真構成層は膨潤し、
該層中に化学反応が進行して現像処理が行われる。ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料では種類の異なる複数の現
像処理液に連続して浸漬されるために現像処理工程の効
率向上のため、その時間短縮即ち迅速処理化が進められ
ている。
【0004】ハロゲン化銀カラー写真感光材料として
は、ハロゲン化銀やカプラーの化学反応を促進する工夫
がなされ、また、ゼラチンバインダーとしては現像処理
液をすばやく浸透させるためにその吸水率の調整や必要
最低塗布量への減量が検討されている。
【0005】近年、自動現像機による写真感光材料の処
理には、環境対応の観点から、固体処理剤の利用が検討
されており、例えば、特開平2-109042号、同3-39379
号、同4-230748号等の各公報に前記固体処理剤の開示が
見られる。また、特開平5-119454号、同5-188533号等の
各公報には、固体処理剤を自動現像機にセットし、直接
処理槽に供給する方法が開示されている。これらの特許
には、従来の補充液を作成する手間がなくなり、安定な
処理安定性を維持できるという記載がされている。確か
に、上述の技術を用いれば、従来の補充方式のように、
酸化などによる補充液の劣化という問題はある程度改善
される。
【0006】しかしながら、1日当たりの処理される感
光材料の量が極端に少ない場合(例えば24EX 20本以
下)には、上述の技術を用いても、発色現像処理槽内で
の発色現像主薬の酸化を完全防止することはできず、発
色現像処理液中での主薬酸化物の蓄積は免れない。ま
た、上述の技術を用いる場合には、補充用固体処理剤を
完全に溶解させることが必須であり、固体処理剤が処理
槽に投入された後、一定時間循環ポンプを駆動させるな
どの、処理液の循環をある程度活発に保つ必要があり、
このため、発色現像処理槽においては、発色現像主薬の
酸化が起こりやすいことも判明した。
【0007】このようにして生成した疎水性の酸化物が
感光材料に付着しながら、感光材料を搬送する渡り部の
スクイズローラー部に持ち出され、スクイズローラー部
にこの酸化物がタールとなって堆積する。このような酸
化析出物の付着したスクイズローラーは平滑性が減少し
てしまい、感光材料に膨潤、浸透した、或いは感光材料
表面に付着した発色現像処理液を充分に、且つ均一に絞
り出す能力が低下し、現像性のムラ、現像性のバラツキ
(処理変動)を起こし易くなることが判明した。また、
前記析出物が感光材料に転写され、その転写された部分
の次の工程での現像停止性が低下し、現像ムラ(漂白カ
ブリ)が発生しやすくなることも見出された。これらの
現象は特に写真構成層の吸水率が170%以上であるハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料において特に顕著であるこ
とがわかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、少量処理時においても、漂白カ
ブリや処理ムラが少なく安定した写真性能を示すハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料用自動現像処理装置を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明の構成により達成された。
【0010】(1) 発色現像用固体処理剤を発色現像工
程の処理槽に直接供給する機構を有し、該発色現像工程
におけるエアタイム比率が5〜30%であり、かつ支持体
上にハロゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有し、該写
真構成層の、下記式で表される吸水率が170%以上230%
以下であるハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理する
ことを特徴とする自動現像処理装置。
【0011】吸水率=(B−A)/(A−C)×100(%) A:23℃、55%RH調温、調湿下における感光材料の重量 B:Aと同条件下において、感光材料を38℃の現像液に
3分15秒浸漬し、ススクイズした後の感光材料の重量 C:Aと同条件下において、写真構成層を剥離した後の
感光材料の重量 (2) 発色現像工程の処理槽の開口面積比率Nが、N≦
12cm2/l以下であることを特徴とする(1)記載の自動
現像処理装置。
【0012】(3) 発色現像処理タンク容量y(l)に
対する発色現像用固体処理剤の単位供給量x(g)の比
率が、(x/y)<5であることを特徴とする(1)又は
(2)記載の自動現像処理装置。
【0013】(4) 発色現像工程から次の工程への渡り
部にスクイズローラーを有することを特徴とする請求項
(1)〜(3)記載の自動現像処理装置。
【0014】(5) 写真構成層の総ゼラチン塗布量が1
2.0g/m2以下であることを特徴とする(1)〜(4)記載
の自動現像処理装置。
【0015】(6) 写真構成層の総ゼラチン塗布量が9.
0〜12.0g/m2以下であり、吸水率が170〜230%である
ことを特徴とする(1)〜(4)記載の自動現像処理装置。
【0016】以下、本発明について具体的に説明する。
【0017】本発明においては、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料を処理する発色現像処理槽の処理液中に固体
処理剤を直接供給補充することを特徴とする。
【0018】従来の補充液による補充方法では、低補充
化のために補充液を作成してから補充されるまでの滞留
時間が増すため、補充液中で発色現像主薬の酸化物が処
理槽中に補充される前から生じ、特に少量処理の場合は
処理槽中の主薬酸化物の濃度が非常に増加してしまう
が、本発明によれば、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
を処理する発色現像処理槽の処理液中に固体処理剤を直
接供給することにより、発色現像工程の処理槽中の発色
現像主薬の酸化物濃度を低下させることが可能となる。
【0019】現像主薬の酸化物は水溶性が低いため感光
材料の表面に付着しやすく、感光材料と一緒に液外に持
ち出され、ローラ、特にスクイズローラに大量に付着す
ると前述の問題が発生することになるが、発色現像用固
体処理剤を発色現像工程の処理槽に直接供給する機構を
有し、かつ、発色現像工程のエアタイム比率が5〜30%
とする本発明の自動現像処理装置で処理することによ
り、発色現像工程のスクイズローラへの現像主薬酸化物
の付着が著しく減少し、感光材料の均一なスクイズが行
われ、現像ムラを防止できる。また、スクイズローラか
ら現像主薬の酸化物が感光材料に付着しステインが発生
することを防止出来る。さらには、漂白カブリの防止の
効果も認められた。
【0020】本発明においては、発色現像工程のエアタ
イム比率は5〜30%であり、好ましくは25%以下である
ことが好ましい。
【0021】本発明において、処理工程のエアタイム
(Air Time)比率とは、感光材料が処理液に触れてから
次なる工程に触れるまでの時間の中で空気中に存在する
時間の占める割合を言い、例えば発色現像処理工程のエ
アタイム比率とは、発色現像液に感光材料の先端部が触
れてから、この先端部が次なる工程である処理液(漂白
液、漂白定着液、停止液、等)に触れるまでの時間A、
即ち発色現像処理工程の時間Aに対し、この先端部が発
色現像処理液から出て次工程の処理液に入るまでの時間
(エアタイム)Bの割合、即ちB/Aで表される値を示
す。また、上述の次工程に移るとき以外でも、一つの処
理工程中で感光材料が処理液の外部を搬送される場合、
例えばその処理工程が2槽以上の槽から構成されていた
り、或いは、複数の搬送ラックを使用して処理液外の部
分でラックをまたいで感光材料が搬送される場合等の、
感光材料が処理液面の外部を搬送される時間も本発明の
エアタイムBに含まれる(加算される)。
【0022】本発明における自動現像処理装置の、発色
現像処理槽の開口面積比率Nは、12cm2/l以下である
ことが好ましく、さらに8cm2/l以下がより好まし
い。
【0023】本発明における処理槽の開口面積比率Nと
は、該処理槽における総処理液容量C(l)に対する該
処理槽の気液界面面積である開口面積S(cm2)との
比、即ち、 N=S/C(cm2/l) で表される値である。ここでいう処理槽とは、感光材料
が搬送される処理ラックを収容する主要な部分だけでは
なく、温度調節、濾過フィルタ等を収容するための槽、
固体処理剤の溶解槽等、感光材料と接触している処理液
によって連通している部分(必ずしも常時連通している
場合に限定されない)の全ての部分が含まれる。
【0024】本発明で言うスクイズローラとは、感光材
料の表面に付着もしくは内部に含浸している処理液成分
が、次の槽もしくは次工程の処理液に持ち込まれること
により、該槽もしくは該工程が希釈されたり処理性に悪
影響をおよぼさないように、感光材料に、対向するロー
ラを圧着して処理液の持ち出し成分を搾り取り、その量
を減じる効果を与えるもので、その構造材質等に特に制
限はないが公知、周知のいずれのものも使用できる。ま
た、その数も限定されないが1対から5対程度を設ける
ことが好ましい。
【0025】本発明の自動現像処理装置においては、発
色現像処理槽の容量y(l)に補充する発色現像用固体
処理剤の単位供給量X(g)の割合が5未満であるこ
と、即ち次式で表される関係となるように処理すると処
理変動が著しく少なくなり好ましい。
【0026】(x/y)<5 ここで、発色現像処理槽に補充する発色現像用固体処理
剤の単位供給量xとは、補充動作における固体処理剤の
供給単位を表し、固体処理剤の自動補充装置によって補
充動作を行う場合、補充装置の1回の補充動作によって
補充される量である。錠剤状の固体処理剤の場合、1錠
づつ投入する場合、xは1錠の重量に相当し、複数の錠
剤を1度にまとめて(又は連続して)投入される場合
は、その総量に相当する。また、発色現像槽に補充され
る固体処理剤は複数種(複数のパート)で構成されてい
ても差し支えなく、xの値はすべてのパートを区別せず
1度の補充動作(1度の連続した補充動作)で補充され
る総量である。また、固体処理剤の供給量の制御を処理
剤の数でなく容積、重量、補充装置の動作時間等の他の
方法で計量する場合ももちろん本発明の範囲であるが、
1度のまとまった補充動作における固体処理剤の補充量
の平均値で表す。
【0027】また、本発明における発色現像処理槽と
は、感光材料を搬送するための主たる槽(通常ラック等
が配置されている部分)だけでなく該槽と発色現像処理
液によって常時または随時連通している部分の全てが含
まれ、循環ポンプ等で接続されたヒーター、フィルタ
ー、センサ等を配置した副次的な槽を設けた場合も本発
明の処理槽の一部とし、発色現像処理槽の容量yとは、
これら処理槽に満たされた処理液の総量を表す。
【0028】本発明において、写真構成層とは、支持体
に対してハロゲン化銀感光性層を有する側の親水性コロ
イド層群をいい、具体的には青、緑、赤感光性層と下塗
り層、中間層、保護層等の非感光性層をいう。本発明に
おいては該写真構成層の総ゼラチン量が9.0〜12.0g/m
2であるが、9.5〜11.5g/m2の範囲で効果が特に顕著で
ある。本発明においては写真構成層の吸水率が170〜230
%であるが、より好ましくは180〜230%、特に190〜210
%で効果が顕著である。
【0029】本発明において吸水率を調整するためには
写真用ゼラチン硬膜剤の種類、添加量を調整することに
よってなされるが、あわせてビニルピロリドン系ポリマ
ーの添加、カルシウムイオン濃度の調整もなされること
あ好ましく、前者はゼラチンに対して0.5〜5wt%、後
者は50〜2000ppmが好ましい。本発明において写真構成
層の23℃、55%RHでの乾燥膜厚は12〜22μmが好まし
く、特に14〜20μmが好ましい。
【0030】本発明でいう固体処理剤とは、粉末処理剤
や錠剤、丸薬、顆粒などの如き固体処理剤であり、必要
に応じ防湿加工を施したものでもよい。ここでいう粉末
とは、微粒結晶の集合体のことをいう。本発明でいう顆
粒とは、粉末を造粒したもので、粒径50〜5000μmの粒
状物であることが好ましい。また、錠剤とは、粉末又は
顆粒を一定の形状に圧縮成型したもののことを言う。本
発明でいう丸薬とは造粒または打錠により丸みをおびた
形(じゃがいも形や球形を含む)に成形したものをい
う。上記固体処理剤の中でも、顆粒状、錠剤状または丸
薬状のいずれかである方が、取扱上粉塵の発生が少な
く、投入精度が良いので好ましい。さらに、その中でも
錠剤状である方が、補充精度が高くしかも取扱い性が簡
単であり、急激に溶解して濃度が急変することがなく、
本発明の効果を良好に奏することから好ましく用いられ
る。
【0031】写真処理剤を固体化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状の写真処理剤と水溶性結合剤を混練し
成型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結
合剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意
の手段が採用できる(特開平4-29136号、同4-85533号〜
同4-85536号、同4-172341号の各公報参照)。
【0032】本発明の固体処理剤を投入する場所は処理
槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理す
る処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通して
いる場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環
量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固体処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0033】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
におけるハロゲン化銀乳剤は、例えばRDNo.17643,22
〜23頁(1978年12月)I.乳剤製造 (Emulsion preparat
ionand types)、及び同No.18716,648頁、グラフキデ
ス著『写真の物理と化学』ポールモンテル社刊(P.Glaf
kides,Chemic et Phisique Photographique,Paul Mot
el,1967)、ダフィン著『写真乳剤化学』,フォーカル
プレス社刊(G.F.Duffin, Photographic Emulsion Chem
istry Focal Press,1966)、ゼリクマンら著『写真乳
剤の製造と塗布』,フォーカルプレス社刊(V,L.Zelikm
an etal, Making and Coating Photographic Emulsion,
Focal Press, 1964)などに記載された方法を用いて調
製することができる。
【0034】乳剤は、米国特許3,574,628号、同3,665,3
94号及び英国特許1,413,748号などに記載された単分散
乳剤も好ましい。
【0035】本発明の感光材料に用いられる乳剤は、物
理熟成又は化学熟成前後の工程で、各種の写真用添加剤
を用いることができる。このような工程で使用される化
合物としては、例えば前述のRDNo.17643、同No.18716
及び同No.308119に記載される各種の化合物を用いるこ
とができる。これら三つのRDに記載されている化合物
の種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0036】 〔項 目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV−A-A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIIIC,XIII−C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感材中に含有) 1011 XXB項 本発明の感光材料には、ホルムアルデヒドガスによる写
真性能の劣化を防止するために、米国特許4,411,987号
や同4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応
して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが
好ましい。
【0037】本発明には更に種々のカプラーを使用する
ことができ、その具体例は下記RDNo.17643及びNo.308
119に記載されている。下記に、その関連ある記載箇所
を示す。
【0038】 〔項 目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基 1001 VII−F項 放出カプラー アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RDNo.308119,XIVに記載
されている分散法などにより添加することができる。
【0039】本発明において支持体の厚さは100μm以下
が好ましく、より好ましくは50〜95μm、特に好ましく
は55〜90μmである。本発明の支持体は、セルロースエ
ステルフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネ
ートフィルム等が好ましく用いられ、特にセルロースト
リアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリパラ
フェニレンテレフタルアミドフィルムが好ましい。
【0040】次に本発明に好ましく用いられる現像装置
について説明する。
【0041】図1は、カラーネガフィルム現像処理装置
の外観斜視図である。図に示すように、装填口71よりカ
ラーネガフィルムを入れると排出口72より現像されたフ
ィルムが取り出せるようになっている。
【0042】図2は、カラーネガフィルム現像処理装置
の正面概略構成図である。図に示すように、現像槽80
A、漂白槽80B、定着槽80C、安定化槽80Dがそれぞれ
あり、また固体処理剤補充装置70A,70B,70C,70D
がある。さらに廃液容器73、補充貯蔵タンク74、廃液収
集管75がそれぞれ設けられている。露光済みのカラーネ
ガフィルムを図の左上側より装填すると現像槽80Aより
始まり、順次処理されて乾燥室85で乾燥され取り外せる
ようになっている。またオーバーフローした廃液は一つ
に集められた廃液容器73に貯蔵される。
【0043】図3は、図2の自現機のI−I断面におけ
る処理槽である発色現像槽80Aの処理剤投入部と処理剤
供給手段との断面図である。なお、漂白槽80B、定着槽
80C、安定化槽80Dにおいては、発色現像槽80Aと同じ
構成となるので、以下、処理槽として説明する場合は、
発色現像槽80A、漂白槽80B、定着槽80C、安定化槽80
Dのいずれも指すこととする。なお、図には、構成をわ
かりやすくするために、感光材料を搬送する搬送手段等
は省略してある。また、実施例では、固体処理剤として
錠剤を用いている。感光材料を処理する処理槽1は、該
処理槽1を形成する仕切壁の外側に一体的に設けた錠剤
Jを供給する固体処理剤投入部20および恒温槽2を有す
る。これら処理槽1と恒温槽2とは連通窓21が形成され
た仕切壁21Aにより仕切られており、処理液は流通でき
るようになっている。そして恒温槽2の上方に設けた固
体処理剤投入部20には錠剤Jを受容する囲い25を設けた
ので、錠剤Jは固体のまま処理槽1に移動することがな
い。なお、囲い25は処理液の通過は可能であるが、錠剤
Jが溶けない限り通過できない網である。
【0044】筒状のフィルター22は、恒温槽2の下方に
交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例えば析出物
等を除去する機能を果たす。このフィルター22の中は、
恒温槽2の下方壁を貫通して設けられた循環パイプ23を
介して循環ポンプ24(循環手段)の吸引側に連通してい
る。
【0045】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ23、循環ポンプ24、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ24の吐出側に連通し
た循環パイプ23の他端は処理槽の下方壁を貫通し、該処
理槽1に連通している。このような構成により、循環ポ
ンプ24が作動すると処理液は恒温槽2から吸い込まれ、
処理槽1に吐出されて、処理液は処理槽1内の処理液と
混じり合い、再び恒温槽2へと入る循環を繰り返すこと
になる(本発明においては、処理液の循環方向は、図3
に示した方向に限られる必要はなく、逆方向であっても
よい)。
【0046】廃液管11は、処理槽1内の処理液をオーバ
ーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定に
保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持ち
込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留し、
増加することを防ぐのに役立つ。
【0047】棒状のヒータ26は、恒温槽2の上方壁を貫
通して恒温槽2内の処理液中に浸漬するよう配設されて
いる。このヒータ26は、恒温槽2および処理槽1内の処
理液を加温するものであり、換言すると処理槽1内の処
理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持
する温度調整手段である。
【0048】処理量情報検出手段31としては光電センサ
が、自現機Aの入口に設けられ、処理される感光材料の
処理量を検出するために用いられる。この処理量情報検
出手段31は、左右方向に複数の検出部材を配してなり、
感光材料の幅を検出するとともに、検出されている時間
をカウントするための要素として機能する。感光材料の
搬送速度は機械的に予め設定されているので、幅情報と
時間情報とから感光材料の処理面積が算出できる。(な
お、本発明においてはこの処理量情報検出手段31は、赤
外線センサ、マイクロスイッチ、超音波センサ等の感光
材料の幅および搬送時間を検出できるものであればよ
い。また、間接的に感光材料の処理面積が検出できるも
の、或いは、予め決まっている面積を有する感光材料の
処理数を検出するものでもよい。さらに、検出するタイ
ミングは、本例では処理される前であるが、処理した
後、或いは処理液中に浸漬されている間でも良い。この
ような場合は、処理量情報検出手段31を設ける位置を処
理後に検出できる位置や処理中に検出できる位置に適宜
変更することによりできる。また、処理量情報検出手段
31は、各処理槽80A、80B、80C、80D毎に設ける必要
はなく、1台の自現機に対して1つ設けることが好まし
い。)処理量供給制御手段32は前記処理量情報検出手段
31による信号を受けて固体処理剤補充装置30の処理剤の
供給を制御し、また、補充水供給手段40の補充水の供給
を制御する。
【0049】本発明に用いることのできる固体処理剤補
充装置30は、露光された感光材料を処理する感光材料処
理装置の処理槽の上方に設定され、収納容器33、収納容
器装填手段34、供給手段35、駆動手段36から構成されて
いて、上部カバー301によって密閉されている。上記上
部カバー301は、前記処理槽1および恒温槽2を収容す
る本体101と本体背部の支軸302により揺動自在に結合さ
れていて、該上部カバー301は、図示一点鎖線A方向に
持ち上げて、操作者側の前面および上面を大きく開放す
ることにより、固体処理剤補充装置30の点検や、前記フ
ィルター22の交換作業をすることができる。また、上記
上部カバー301の上面の一部には、天窓303が揺動自在に
結合されていて、該天窓303を図示一点鎖線B方向に開
放して、前記収納容器33の装着,交換を行う。
【0050】感光材料処理装置の本体101の内部で、前
記恒温槽2の近傍には、補充水供給手段40が設置してあ
る。該補充水供給手段40は、補充水タンク41、ベローズ
ポンプ42、吸水管43,送水管44から構成されている。補
充水タンク41内に収容された補充水Wは、ベローズポン
プ42の吸引作用により吸入管43を通って吸引され、続い
てベローズポンプ42の押出作用より送水管44を通って恒
温槽2内の処理液面上方に供給される。前記ベローズポ
ンプ42の駆動モータは補充水供給制御手段45によりタイ
ミング制御されて駆動回転して断続的に補充する。
【0051】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例を述べるが、
本発明の実施様態はこれらに限定されない。
【0052】以下すべての実施例において、ハロゲン化
銀写真感光材料中の各成分の添加量は、特に記載のない
限りg/m2単位で表した塗布量で示す。ただし、ハロゲ
ン化銀及びコロイド銀については銀換算の塗布量を、増
感色素については、同一層のハロゲン化銀1モルに対す
る塗布量をモル単位で示す。
【0053】実施例1 1.ハロゲン化銀写真感光材料の作成 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成を持つ各層から構成された多層カ
ラー感光材料である試料No.101を作製した。
【0054】 試料NO.101 第1層:ハレーション防止層 黒色コロ イド銀 0.15 紫外線吸収剤(UV−1) 0.30 高沸点溶媒(Oil−1) 0.16 ゼラチン 1.64 第2層:中間層 ゼラチン 0.80 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤A 0.37 沃臭化銀乳剤C 0.09 増感色素(SD−1) 2.6×10-5 増感色素(SD−2) 2.6×10-5 増感色素(SD−3) 3.1×10-4 増感色素(SD−4) 2.3×10-5 増感色素(SD−5) 2.8×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.35 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.065 化合物(GA−1) 2.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.33 ゼラチン 0.94 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤C 0.33 増感色素(SD−1) 1.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.3×10-4 増感色素(SD−3) 2.5×10-4 増感色素(SD−4) 1.8×10-5 シアンカプラー(C−1) 0.24 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.040 DIR化合物(D−1) 0.025 化合物(GA−1) 1.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.30 ゼラチン 0.76 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤D 0.84 増感色素(SD−1) 8.5×10-5 増感色素(SD−2) 9.1×10-5 増感色素(SD−3) 1.7×10-4 増感色素(SD−4) 2.3×10-5 増感色素(SD−6) 1.1×10-5 シアンカプラー(C−2) 0.10 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.014 DIR化合物(D−1) 7.5×10-3 化合物(GA−1) 1.4×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.12 ゼラチン 0.69 第6層:中間層 ゼラチン 1.14 第7層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤B 0.27 沃臭化銀乳剤C 0.62 増感色素(SD−7) 5.5×10-4 増感色素(SD−1) 5.2×10-5 増感色素(SD−9) 4.8×10-5 マゼンタカプラー(M−1) 0.15 マゼンタカプラー(M−2) 0.37 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.20 DIR化合物(D−2) 0.020 化合物(GA−1) 4.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.65 ゼラチン 2.13 第8層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤E 0.67 増感色素(SD−8) 1.4×10-4 増感色素(SD−10) 1.5×10-4 増感色素(SD−11) 1.4×10-4 増感色素(SD−9) 7.1×10-5 マゼンタカプラー(M−2) 0.065 マゼンタカプラー(M−3) 0.025 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.025 DIR化合物(D−3) 7.0×10-4 化合物(GA−1) 1.8×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 ゼラチン 0.59 第9層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.10 化合物(SC−1) 0.14 化合物(FS−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 ゼラチン 1.20 第10層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤B 0.23 沃臭化銀乳剤C 0.27 増感色素(SD−12) 5.4×10-4 増感色素(SD−9) 2.0×10-4 増感色素(SD−6) 6.5×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.62 イエローカプラー(Y−2) 0.31 化合物(GA−1) 4.5×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20 ゼラチン 1.64 第11層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤E 0.56 増感色素(SD−12) 2.8×10-4 増感色素(SD−9) 1.1×10-4 増感色素(SD−6) 1.1×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.10 化合物(GA−1) 2.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.04 ゼラチン 0.74 第12層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.04μmで、沃化銀含有率4.0モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV−2) 0.030 紫外線吸収剤(UV−3) 0.015 紫外線吸収剤(UV−4) 0.015 紫外線吸収剤(UV−5) 0.015 紫外線吸収剤(UV−6) 0.10 化合物(FS−1) 0.25 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 ゼラチン 1.04 第13層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.55 尚、上記組成物の他に、塗布助剤Su−1、分散助剤S
u−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤S
T−1、カブリ防止剤AF−1、染料AI−1、AI−
2、数平均分子量1万と2万の2種のAF−2(ゼラチ
ンの2wt%)、及び防腐剤DI−1を添加した。
【0055】上記試料に用いた乳剤は下記の通りであ
る。尚平均粒径は同一体積の球の直径に換算した粒径で
示した。また、各乳剤は金・硫黄増感を最適に施した。
【0056】 乳剤名 平均粒径AgI 平均粒径 晶癖 直径/厚み比 含有率(モル%) (μm) 乳剤A 2.0 0.27 正常晶14面体 1 乳剤B 2.0 0.30 正常晶14面体 1 乳剤C 8.0 0.38 双晶8面体 1.5 乳剤D 8.0 0.55 双晶8面体 1.5 乳剤E 8.0 0.65 双晶8面体 1.5
【0057】
【化1】
【0058】
【化2】
【0059】
【化3】
【0060】
【化4】
【0061】
【化5】
【0062】
【化6】
【0063】
【化7】
【0064】
【化8】
【0065】
【化9】
【0066】試料101において、各層のゼラチン塗布量
をすべて−10%、−15%、−20%、−30%、−40%と減
量し、かつゼラチン硬膜剤H−1、H−2の添加量を調
整して吸水率を160〜240%に調整し、下記のようにして
試料101〜110を得た。
【0067】 支持体No. 総ゼラチン量(g/m2) 吸水率(%) 101 13.9 200 本発明 102 12.5 200 本発明 103 11.8 200 本発明 104 11.8 160 比 較 105 11.8 180 本発明 106 11.8 220 本発明 107 11.8 240 比 較 108 11.1 200 本発明 109 9.7 200 本発明 110 8.3 200 本発明 各試料は135サイズ規格24枚撮りに裁断し、センシトメ
トリー用及び現像処理ムラ評価用ニュートラルグレー露
光を施した。試料101〜110について下記現像処理にてラ
ンニング2ラウンドを行い、漂白カブリと現像処理ムラ
を評価した。尚、エアタイムは40%と20%で行った。
【0068】エアタイム比率の調整方法を以下に示す。
【0069】図4に発色現像処理槽から次槽への渡りラ
ックを示す。同図(a)は処理槽と渡りラックの断面図
であり、(b)はその斜視図である。渡りラック50は3
組の対向したスクイズローラー51を有し、感光材料53を
誘導するガイド52に沿って感光材料を搬送して行く。エ
アタイム比率の調整は、前記誘導ガイド52の感光材料が
通過する軌道長さを同図(a)、(c)、(d)のよう
に調整することにより行った。即ち、対向するスクイズ
ローラーは前記軌道長さが変わっても3組とし、スクイ
ズローラーの圧着性も同一となるようにした。そして処
理ラックの長さの調整によりエアタイム比率を調整し
た。
【0070】(漂白カブリの評価方法)下記処理工程の
うち、漂白タンク液のpH4.35±0.5に維持したものを処
理A、pH4.70±0.5に維持したものを処理Bとし、処理
Bで得られた最小イエロー濃度YFBと処理Aで得られ
た最小イエロー濃度YFAに差 △FBL=YFB−YFA を漂白カブリとして評価した。△FBLの値が小さい程、
実用上好ましい。
【0071】(現像処理ムラの評価方法)現像処理して
得られた各ネガフィルムのニュートラルグレー露光部の
各コマをカラー印画紙にプリントして2Lサイズのニュ
ートラルグレープリントを得、各試料のプリント100枚
中、目視観察によってムラが認められたプリント枚数に
よって評価した。値が小さい程、実用上好ましい。
【0072】以下に処理工程を示す。
【0073】 処理工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38.0℃ 漂 白 45秒 38.0℃ 定着−1 45秒 38.0℃ 定着−2 45秒 38.0℃ 安定−1 20秒 38.0℃ 安定−2 20秒 38.0℃ 安定−3 20秒 38.0℃ 乾 燥 80秒 55℃ 定着は2から1への、安定は3から2,2から1への向
流方式であり、漂白槽はエアーポンプでエアレーション
を行った。
【0074】また、蒸発補正は温調時は発色現像,漂
白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−
3槽に各々1時間に10ml,6.5ml,7ml,7ml,8.6ml,
8.6ml,9.3mlの蒸発補水を行うプログラムにて蒸発補正
を行った。また非稼働時は非稼働時間を積算し、発色現
像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,
安定−3に蒸発補正水を各々1時間当たり7.5ml,5m
l,6ml,6ml,5ml,5ml,5mlの量をまとめて稼働
開始時に補水した。スタート時のタンク液は下記のもの
を使用した。
【0075】 《発色現像タンク液》(1l当たり) 炭酸カリウム 30.0g 重炭酸カリウム 4.2g 亜硫酸ナトリウム 4.5g ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 2.6g ポリエチレングリコール#6000(東京化成(株)製) 5.0g p-トルエンスルホン酸ナトリウム 3.0g マンニット 3.0g 硫酸ヒドロキシルアミン 4.0g 臭化カリウム 1.7g 沃化カリウム 4mg ピロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム 0.2g パインフロー(松谷化学製) 0.32g CD-4[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒドロキシ) エチルアニリン硫酸塩] 5.0g N-ミリストイルアラニンナトリウム 0.3g 硫酸又は水酸化カリウムでpH=10.0±0.05とする。
【0076】 《漂白タンク液》(1l当たり) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩 140.0g 1,3-プロパンジアミン4酢酸 6.7g 臭化カリウム 60.0g 琥珀酸 70.0g 琥珀酸ジナトリウム6水塩 28.1g マンニット 14.0g デモールMS(花王(株)製) 2.1g β-シクロデキストリン 3.5g N-ラウロイルサルコシンナトリウム 7.2g 炭酸カリウムでpH=4.35±0.5とする。
【0077】 《定着タンク液》(1l当たり) チオ硫酸アンモニウム 225.0g チオ硫酸ナトリウム 25.0g 亜硫酸ナトリウム 18.0g エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム 3.5g パインフロー(松谷化学製) 10.0g N-ラウロイルサルコシンナトリウム 1.5g 炭酸カリウムでpH=7.0±0.5とする。
【0078】 《安定タンク液》(1l当たり) m-ヒドロキシベンズアルデヒド 1.5g メガファックF116(大日本インキ化学(株)製) 0.05g 水酸化リチウム1水塩 0.16g エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム 0.2g パインフロー(松谷化学製) 0.1g 水酸化カリウムでpH=8.5±0.5とする。
【0079】次に以下に示すカラーネガ用補充用処理剤
を作成した。
【0080】カラーネガ用発色現像補充用処理剤 1)カラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4[4-アミノ3-メチル-N-エチル-β-(ヒド
ロキシ)エチルアニリン硫酸塩]60g市販バンダムミル中
で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微粉末を市
販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの水を添加
することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機で40
℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
し、カラーネガ用発色現像補充用顆粒(1)を作成し
た。
【0081】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化
学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラーネ
ガ用発色現像補充用顆粒(2)を作成した。
【0082】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム350g、炭酸
水素ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニッ
ト22g、ポリエチレングリコール6000 5.0gを操作
(1),(2)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40
mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去し、カラーネガ用
発色現像補充用顆粒(3)を作成した。
【0083】上記カラーネガ用発色現像補充用顆粒
(1)〜(3)を混合し、このようにして、調整した造
粒物にN-ミリストイルアラニンナトリウム2gを添加
し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用い
て10分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所(株)
製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量10gを圧縮打錠を行い、直径30mmの
カラーネガ用発色現像補充用錠剤を作成した。
【0084】2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(4) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄カリウム1水塩237
g、コハク酸70g及び1,3-プロパンジアミン4酢酸10g
を操作(1)、(2)と同様、粉砕、造粒する。水の噴
霧量を5.0mlとし、造粒後、造粒物を60℃で7分間乾燥
する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して水
分をほぼ完全に除去する。
【0085】操作(5) 臭化カリウム90g、炭酸カリウム104g、コハク酸100g
を操作(1)、(2)と同様、粉砕、造粒する。水の噴
霧量を1.0mlとし、造粒後、造粒物を70℃で3分間乾燥
する。次に造粒物を真空中で40℃にて120分間乾燥して
水分をほぼ完全に除去する。
【0086】操作(6) 上記操作(4)、(5)で調製した造粒物を25℃で40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当りの充填量を
10.0gにして圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂白
補充用錠剤を作成した。
【0087】3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(7) チオ硫酸カリウム950g、チアシアン酸ナトリウム2020
g、亜硫酸ナトリウム120g、炭酸カリウム150g、エチ
レンジアミン4酢酸2ナトリウム塩10gを操作(1),
(2)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は30.0mlと
し、造粒後、65℃で60分間乾燥する。次に造粒物を真空
中で40℃にて480分間乾燥して水分をほぼ完全に除去す
る。
【0088】操作(8) 上記操作(7)で調製した造粒物を25℃で40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合す
る。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当りの充填量を10.0g
にして圧縮打錠を行い、200個のカラーネガ用定着補充
用錠剤を作成した。
【0089】4)カラーネガ用安定補充用錠剤 以下の操作に従って、本発明のカラーネガ用固体安定処
理剤(補充液100l相当)を作成した。
【0090】操作(9) m-ヒドロキシベンズアルデヒド(以後、mHBAと略称する
こともある)200g、水酸化リチウム1水塩21gを空気
ジェット微粉砕機中で平均粒径10μmになるまで粉砕し
た。
【0091】さらに25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて10分間均一に混合し、粉砕混合物A
−1を得た。
【0092】操作(10) 上記粉砕混合物A−1を市販の流動層噴霧造粒機中で室
温にて約7分間、3.0mlの水を噴霧することにより造粒
した後、45℃にて8時間乾燥する。次に造粒物を真空中
で40℃にて、2時間乾燥して、造粒物の水分をほぼ完全
に除去し、造粒物A−2得た。
【0093】操作(11) さらに上記造粒物A−2を菊水製作所製タフプレストコ
レクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填
量を9.0gにして、圧縮打錠を行い、24個の直径30mmの
カラーネガ用安定補充用錠剤を作成した。
【0094】以上の操作を繰り返すことにより、以下の
ランニング実験に必要な数の各処理用錠剤を作成した。
【0095】自現機温調中に前述の操作で作成した各補
充用錠剤を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々
20個セットした。発色現像補充用錠剤は135サイズ24枚
撮りフィルムが7.1本,漂白補充用錠剤では3.6本、定着
補充用錠剤では1.2本、安定補充用錠剤では125本処理さ
れると処理槽循環部に各々1個ずつ投入される。
【0096】また135サイズ24枚撮りフィルムが2本処
理されると温水供給装置から補充温水が発色現像槽には
40ml、漂白槽には10ml、定着槽には40ml安定槽には80ml
供給されるようにセットした。
【0097】
【表1】
【0098】表1の結果から本発明の方法による試料
は、漂白カブリの低減効果が大きく、また現像処理ムラ
の防止効果も大きいことがわかる。
【0099】実施例2 実施例1の自動現像機において、浮き蓋を用いることに
より、発色現像処理槽の開口面積比率を調整した。試料
103についての結果を以下に示す。
【0100】 開口面積率(cm2/l) エアタイム(%) △FBL ムラ 15 40 0.13 5 比 較 15 20 0.06 1 本発明 12 20 0.04 0 本発明 8 20 0.04 0 本発明 12 40 0.13 5 比 較 本発明の方法に開口面積比率低減手段を用いると漂白カ
ブリ及び処理ムラが少なく、本発明の目的の達成に極め
て有効であることがわかる。
【0101】実施例3 実施例1記載の発色現像用錠剤(1コ 10.5g)を一回
の動作で投入する錠剤個数を調整することにより、発色
現像用固体処理剤の単位供給量x、発色現像処理タンク
容量yの比(x/y)を変化させて試料103について以
下のような場合について濃度ムラを評価した。
【0102】 エアタイム(%) (x/y)比 開口面積率(cm2/l) ムラ 40 6.0 12 4 40 4.5 12 4 20 6.0 12 2 20 4.5 12 0 20 2.0 12 0 x/yが、4.5及び2.0[cm2/l]の試料において、処理
ムラが、全く発生せず良好な結果が得られた。
【0103】
【発明の効果】本発明により、少量処理時においても、
漂白カブリ、処理ムラ等が少なく安定した写真性能を示
すハロゲン化銀カラー写真感光材料用自動現像処理装置
を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーネガフィルム現像処理装置の外観斜視
図。
【図2】カラーネガフィルムの現像処理装置の正面概略
構成図。
【図3】処理槽への処理剤投入部と処理剤供給手段との
断面図。
【図4】発色現像処理槽から次槽への渡りラックを示す
断面図及び斜視図。
【符号の説明】
1 処理槽 2 恒温槽 11 廃液管 22 フィルター 23 循環パイプ 25 囲い 30 固体処理剤補充装置 31 処理量情報検出手段 33 収納容器 35 供給手段 50 渡りラック 51 スクイズローラー 52 ガイド 70A,70B,70C,70D 補充装置 80A 現像槽 80B 漂白槽 80C 定着槽 80D 安定化槽 J 錠剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色現像用固体処理剤を発色現像工程の
    処理槽に直接供給する機構を有し、該発色現像工程にお
    けるエアタイム比率が5〜30%であり、かつ支持体上に
    ハロゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有し、該写真構
    成層の、下記式で表される吸水率が170%以上230%以下
    であるハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理すること
    を特徴とする自動現像処理装置。 吸水率=(B−A)/(A−C)×100(%) A:23℃、55%RH調温、調湿下における感光材料の重量 B:Aと同温湿条件下において、感光材料を38℃の現像
    液に3分15秒浸漬し、スクイズした後の感光材料の重量 C:Aと同温湿条件下において、写真構成層を剥離した
    後の感光材料の重量
  2. 【請求項2】 発色現像工程の処理槽の開口面積比率N
    が、N≦12cm2/l以下であることを特徴とする請求項
    1記載の自動現像処理装置。
  3. 【請求項3】 発色現像処理タンク容量y(l)に対す
    る発色現像用固体処理剤の単位供給量x(g)の比率
    が、(x/y)<5であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の自動現像処理装置。
  4. 【請求項4】 発色現像工程から次の工程への渡り部に
    スクイズローラーを有することを特徴とする請求項1〜
    3記載の自動現像処理装置。
  5. 【請求項5】 写真構成層の総ゼラチン塗布量が12.0g
    /m2以下であることを特徴とする請求項1〜4記載の自
    動現像処理装置。
  6. 【請求項6】 写真構成層の総ゼラチン塗布量が9.0〜1
    2.0g/m2であり、吸水率が190〜210%であることを特
    徴とする請求項1〜4記載の自動現像処理装置。
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