JPH0829940A - 自動現像処理装置 - Google Patents

自動現像処理装置

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JPH0829940A
JPH0829940A JP16538894A JP16538894A JPH0829940A JP H0829940 A JPH0829940 A JP H0829940A JP 16538894 A JP16538894 A JP 16538894A JP 16538894 A JP16538894 A JP 16538894A JP H0829940 A JPH0829940 A JP H0829940A
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JP
Japan
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processing
silver halide
tank
color
agent
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JP16538894A
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English (en)
Inventor
Toyoki Nishijima
豊喜 西嶋
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理量が少量で且つ迅速処理用の写真感光材
料を処理する場合でも、安定な処理性を維持することが
でき、スジムラの発生を防止できる直接観賞用ハロゲン
化銀カラー写真感光材料用の自動現像処理装置を提供す
る。 【構成】 発色現像用固体処理剤を発色現像工程の処理
槽に直接供給する機構を有し、該発色現像工程における
エアタイム比率が5〜30%であり、支持体上の支持体に
最も近接するハロゲン化銀乳剤層から支持体から最も遠
くにある層までに含まれるゼラチン総量が7.8g/m2
下である直接観賞用ハロゲン化銀カラー写真感光材料を
処理する自動現像処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直接観賞用ハロゲン化銀
カラー写真感光材料の自動現像処理装置に関し、特に発
色現像用固体処理剤を発色現像工程の処理槽に直接供給
する機構を有する自動現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動現像機による写真感光材料の
処理には、環境対応の観点から、固体処理剤の利用が検
討されており、例えば特開平2-109042号、同3-39379
号、同4-230748号等の各公報に前記固体処理剤の開示が
見られる。また、特開平5-119454号、同5-188533号等の
各公報には、固体処理剤を自動現像機にセットし、直接
処理槽に供給する方法が開示され、これらによると、従
来の補充液を作成する手間がなくなり、安定な処理性を
維持できるという利点がある。安定な処理性に関して
は、例えば発色現像槽に従来の補充液補充方法で補充す
る場合は、環境への配慮から補充量を低減すると、補充
液を作成してから補充されるまでの滞留時間が増すため
に、発色現像主薬の酸化物が処理槽中に補充される前か
ら生じてしまうのに対して、発色現像処理槽の処理液中
に固体処理剤を直接供給することから、発色現像工程の
処理槽中の発色現像主薬の酸化物の濃度を低下させるこ
とができることによる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上述の技術で
は、従来の補充液補充方式のように、酸化などによる補
充液の劣化という問題はある程度改善されるが、発色現
像処理槽内での発色現像主薬の酸化を完全防止すること
はできないので、ミニラボ店やD.P.E.店等の店頭処理を
行う店舗の様に1日当たりに処理される感光材料の量が
10m2以下といった極端に少ない場合には、発色現像処理
液中での主薬酸化物の蓄積は免れない。又、補充用固体
処理剤を完全に溶解させるために、処理槽に投入された
後に一定時間循環ポンプを駆動させる等により、処理液
のある程度活発な循環を維持する必要があり、このため
に発色現像処理液中での主薬の酸化が起こり易いことも
判明した。
【0004】このようにして生成した疎水性の酸化物が
感光材料に付着して持ち出され、次工程への渡り部のス
クイズローラーでこの酸化物がタールとなって堆積する
結果、スクイズローラーの平滑性が劣化して、スクイズ
性能に支障を来し、現像のムラや現像性のバラツキを起
こし易くなることが判明した。又、スクイズローラーに
付着した該酸化析出物が感光材料に転写し、その部分で
の現像停止性が低下し、現像ムラ(漂白カブリ)が発生
しやすくなることも見出された。
【0005】一方、写真感光材料の処理の迅速化の要請
に対応して、ハロゲン化銀のバインダーである親水性コ
ロイド量、特にゼラチン量が低減されて来ている。薄層
の写真感光材料では上記した問題が顕著であるのに加
え、スジムラの発生も伴ってしまうことも判明した。
【0006】これらは特にカラープリントの様な直接観
賞用画像にとっては著しく品位を損ねて問題となる。
【0007】従って本発明の目的は、処理量が少量で且
つ迅速処理用の写真感光材料を処理する場合でも、安定
な処理性を維持することができ、スジムラの発生を防止
できる直接観賞用ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の
自動現像処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、発
色現像用固体処理剤を発色現像工程の処理槽に直接供給
する機構を有し、該発色現像工程におけるエアタイム比
率が5〜30%であり、支持体上の該支持体に最も近接す
るハロゲン化銀乳剤層から該支持体から最も遠くにある
層までに含まれるゼラチン総量が7.8g/m2以下である
直接観賞用ハロゲン化銀カラー写真感光材料を処理する
自動現像処理装置、該処理装置の発色現像工程の処理槽
の開口面積比率Nが、N≦12cm2/lであること、発色
現像工程の処理槽のタンク容量y(l)に対する発色現
像用固体処理剤の単位供給量x(g)の比率x/yが、
5未満であること、発色現像工程から次工程への渡り部
にスクイズローラーを有すること、及び、前記ハロゲン
化銀写真感光材料が該支持体に最も近接するハロゲン化
銀乳剤層よりも支持体側にゼラチンを含む親水性コロイ
ド層を有すること、により達成される。
【0009】即ち、本発明者らは、処理液の浸透が一番
遅い支持体に最も近接するハロゲン化銀乳剤層から、支
持体から最も遠くにある層までに含まれるゼラチン総量
が7.8g/m2以下であるようにすると上記現像ムラや処
理変動の問題が解消され、加えてエアタイム比率を最適
化することにより、スジムラの発生を防止し得ることを
見いだして本発明に至ったものである。
【0010】以下、本発明について詳述する。
【0011】本発明においては、発色現像処理槽の処理
液中に固体処理剤を直接供給して補充する系であること
を前提とする。
【0012】本発明の1つの特徴は、発色現像工程のエ
アタイム比率が5〜30%であることであり、好ましくは
25%以下である。ここに、処理工程のエアタイム(Air
Time)比率とは、感光材料が処理液に触れてから次工程
の処理液に触れるまでの中で空気中に存在する時間の占
める割合を言い、発色現像工程のエアタイム比率は、発
色現像液に感光材料の先端部が触れてから、この先端部
が次工程の処理液(漂白液、漂白定着液、停止液等)に
触れるまでの時間Aに対し、この先端部が発色現像液か
ら出て次工程の処理液に入るまでの時間(エアタイム)
Bの割合、即ちB/Aの%表示を言う。又、1つの処理
工程中で感光材料が処理液の外部を搬送される場合、例
えばその処理工程が2槽以上の槽から構成されていた
り、或いは、複数の搬送ラックを使用して処理液外の部
分でラックをまたいで感光材料が搬送される場合等の、
感光材料が処理液の外部を搬送される時間もエアタイム
Bに含まれる。
【0013】本発明の自動現像処理装置の発色現像工程
の処理槽の開口面積比率Nが、N≦12cm2/lであるこ
とが好ましく、更に好ましくは8cm2/l以下である。
ここに、処理槽の開口面積比率Nとは、該処理槽におけ
る総処理液容量C(l)に対する該処理槽の気液界面面
積である開口面積S(cm2)の比S/C(cm2/l)であ
る。ここでの処理槽は、感光材料が搬送される処理ラッ
クを収容する主要な部分だけではなく、温度調節、濾過
フィルタ等を収容するための槽、固体処理剤の溶解槽
等、感光材料と接触している処理液によって連通してい
る部分(必ずしも常時連通している場合に限定されな
い)の全ての部分が含まれる。
【0014】本発明に係るスクイズローラーは、感光材
料に対向するローラーで圧着して感光材料の表面に付着
若しくは内部に含浸している処理液成分を搾り取り、次
の槽若しくは次工程の処理液に持ち込まれる量を減ずる
もので、1対乃至5対程度設けることが好ましく、従来
採用されているものを用いることができる。
【0015】本発明においては、発色現像工程の処理槽
のタンク容量y(l)に対する発色現像用固体処理剤の
単位供給量x(g)の比率x/yが5未満であるように
処理すると処理変動が著しく少なくなり、好ましい。こ
こに、発色現像用固体処理剤の単位供給量xとは、補充
動作における固体処理剤の供給単位を表し、固体処理剤
の自動補充装置によって補充動作を行う場合、補充装置
の1回の補充動作によって補充される量である。錠剤状
の固体処理剤を1錠ずつ投入する場合、xは1字錠の重
量に相当し、複数の錠剤を1度によってまとめて(又は
連続して)投入する場合はその総重量に相当する。又、
固体処理剤が複数種(複数のパート)で構成されている
場合は、xは全てのパートの1度の補充動作(1度の連
続した補充動作)で補充される総量である。固体処理剤
の供給量の制御は、処理剤の数のみならず、容量、重
量、補充装置の動作時間等の計量によっても良い。
【0016】又、本発明においては、発色現像工程の処
理槽は、感光材料を搬送するための主たる槽(通常ラッ
ク等が配置されている部分)だけではなく該槽と発色現
像液によって常時又は随時連通している部分の全てが含
まれ、循環ポンプ等で接続されたヒーター、フィルタ
ー、センサ等を配置した副次的な槽を設けた場合も本発
明の処理槽の一部とし、発色現像工程の処理槽のタンク
容量yは、これらの処理槽に満たされた処理液の総量を
表す。
【0017】本発明においては、感光材料の支持体に最
も近接するハロゲン化銀乳剤層から支持体から最も遠く
にある層までに含まれるゼラチン総量が7.8g/m2以下
であることを必須とし、7.5g/m2以下であることがよ
り好ましい。但し、写真性能を維持する要請に応えるた
めに現状の技術では最低で3.0g/m2程度のゼラチンを
用いてもかまわない。
【0018】また本発明においては、支持体に最も近い
ハロゲン化銀乳剤層より支持体に近い層を設け、その層
にゼラチンを含有させる事が好ましい。この層のゼラチ
ン量としては、0.5〜2.5g/m2の塗設量である事が好ま
しい。またこの層に白色顔料を含有させてもよい。
【0019】本発明においては、感光材料に使用される
ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子の粒径分布の変
動係数が0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散で
あるのが好ましい。ここで変動係数は粒径分布の広さを
示す係数であり、下記によって定義される。
【0020】変動係数=S/R (ここに、S は粒径分布の標準偏差、R は平均粒径を
表す。)ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子
の場合はその直径、又、立方体や球状以外の形状の粒子
の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したときの
直径を表す。
【0021】ハロゲン化銀粒子の粒径は特に制限はない
が、迅速処理性及び感度等、他の写真性能等考慮する
と、好ましくは0.1〜1.6μm、更に好ましくは0.2〜1.2
μmの範囲である。
【0022】ハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、塩沃臭化
銀、塩臭化銀、臭化銀あるいは塩化銀であるが、好まし
くは実質的に沃化銀を含まない90モル%以上が塩化銀か
らなる塩臭化銀粒子又は塩化銀である。実質的に沃化銀
を含まないとは、沃化銀含有量が0.5モル%以下、好ま
しくは0.1モル%以下、更に好ましくは全く含有しない
ことである。又、塩化銀含有率は95モル%以上が好まし
く、特に好ましくは98.0モル%以上99.7モル%以下であ
る。
【0023】本発明においてハロゲン化銀粒子は、塩化
銀が95モル%以上の塩臭化銀でありかつ、ハロゲン化銀
粒子の表面近傍に臭化銀局在部を有する事が好ましい。
臭化銀局在部とは臭化銀含有率が10モル%以上である部
分を表す。臭化銀含有率の高い局在部の臭化銀含有率は
10モル%以上であり、さらには20モル%以上が好まし
い。臭化銀含有率はX線回折法(「日本化学会編、新実
験化学講座6、構造解析」丸善に記載されている)を用
いて分析する事ができる。さらに好ましくは、ハロゲン
化銀粒子が、塩化銀含有率が95モル%以上の実質的に立
方体の粒子であり、立方体の頂点に臭化銀局在部を有す
るハロゲン化銀粒子である。
【0024】ハロゲン化銀乳剤は、酸性法、中性法、ア
ンモニア法等の何れで得られたものであってもよい。該
乳剤粒子は一時に成長させたものであってもよいし、種
粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を作る方法
と成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。
【0025】可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物を反応さ
せる形式としては、順混合法、逆混合法、同時混合法、
それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時混合法で
得られたものが好ましい。更に同時混合法の一形式とし
て特開昭54-48521号等に記載されている pAgコントロー
ルド・ダブルジェット法を用いることもできる。
【0026】又、特開昭57-92523号、同57-92524号等に
記載の反応母液中に配置された添加装置から水溶性銀塩
及び水溶性ハロゲン化物水溶液を供給する装置、ドイツ
公開特許2921164号等に記載された水溶性銀塩及び水溶
性ハロゲン化物水溶液を連続的に濃度変化して添加する
装置、特公昭56-501776号等に記載の反応器外に反応母
液を取り出し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲ
ン化銀粒子間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行う
装置などを用いてもよい。
【0027】更に必要が有ればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。又、メルカプト基を有する
化合物、含窒素複素環化合物又は増感色素のような化合
物をハロゲン化銀粒子の形成時、又は、粒子形成終了の
後に添加して用いてもよい。
【0028】ハロゲン化銀粒子を含有する乳剤は、ハロ
ゲン化銀粒子の成長の終了後に不要な可溶性塩類を除去
してもよいし、あるいは含有させたままでもよい。該塩
類を除去する場合には、リサーチ・ディスクロージャ17
643号記載の方法に基づいて行うことができる。
【0029】ハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを用
いることができる。好ましい一つの例は、{100}面を
結晶表面として有する立方体である。又、米国特許4,18
3,756号、同4,225,666号、特開昭55-26589号、特公昭55
-42737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィッ
ク・サイエンス(J. Photogr. Sci.)21巻39頁(1973)
等の文献に記載された方法等により、八面体、十四面
体、十二面体等の形状を有する粒子を作り、これを用い
ることもできる。更に、双晶面を有する粒子を用いても
よい。
【0030】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができ
る。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることが
出来るが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、
特願平2-51124号明細書117〜118ページに記載のAI−
1〜11の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染料とし
ては、特開平1-280750号公報の2ページ左下欄に記載の
一般式(I)、(II)、(III)で表される化合物
が好ましい分光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳剤の写
真特性への影響もなく、また残色による汚染もなく好ま
しい。好ましい化合物の具体例として、同公報3ページ
左下欄〜5ページ左下欄に挙げられた例示化合物(1)
〜(45)を挙げることができる。
【0031】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体と
カップリング反応して340nmより長波長域に分光吸収極
大波長を有するカップリング生成物を形成し得るいかな
る化合物をも用いることが出来るが、特に代表的な物と
しては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有する
イエローカプラー、波長域500〜600nmに分光吸収極大波
長を有するマゼンタカプラー、波長域600〜750nmに分光
吸収極大波長を有するシアンカプラーとして知られてい
るものが代表的である。
【0032】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるイエローカプラーとして
は、特願平2-234208号明細書8ページに記載の一般式
(Y−I)で表されるカプラーを挙げることができる。
具体的な化合物は、同明細書9〜11ページにYC−1〜YC
−9として記載されているものを挙げることができる。
中でも同明細書11ページに記載されているYC-8、YC-9は
好ましい色調の黄色を再現でき好ましい。
【0033】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるマゼンタカプラーとして
は、特願平2-234208号明細書12ページに記載の一般式
(M−I)、(M−II)で表されるカプラーを挙げるこ
とができる。具体的な化合物は、同明細書13〜16ページ
にMC−1〜MC−11として記載されているものを挙げるこ
とができる。中でも同明細書15〜16ページに記載されて
いるMC−8〜MC−11は青から紫、赤に到る色の再現に優
れ、さらにディテールの描写力にも優れており好まし
い。
【0034】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるシアンカプラーとしては、
特願平2-234208号明細書17ページに記載の一般式(C−
I)、(C−II)で表されるカプラーを挙げることがで
きる。具体的な化合物は、同明細書18〜21ページにCC−
1〜CC−9として記載されているものを挙げることがで
きる。
【0035】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーを添加するのに水中油滴型乳化分散
法を用いる場合には、通常、沸点150℃ 以上の水不溶性
高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散す
る。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロ
イドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を
用いることができる。分散後、または、分散と同時に低
沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプラー
を溶解して分散するために用いることの出来る高沸点有
機溶媒としては、ジオクチルフタレート等のフタル酸エ
ステル、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル
類が好ましく用いられる。
【0036】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特願平2-234208号明細書33ページに記載の化合物
(d-11)、同明細書35ページに記載の化合物(A'-1)等
の化合物を用いることができる。また、これ以外にも米
国特許4,774,187号に記載の蛍光色素放出化合物を用い
ることも出来る。
【0037】カプラーの塗布量としては、十分に高い濃
度を得ることが出来れば、特に制限はないが、好ましく
は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-3〜5モル、更に好
ましくは、1×10-2〜1モルの範囲で用いられる。
【0038】本発明においては、塗布総銀量を調整する
事が特に好ましい。好ましい総塗布銀量としては、銀量
に換算して0.62g/m2以下、さらには0.60g/m2以下が
より好ましく、0.55g/m2以下が特に好ましい。最も好
ましくは0.50g/m2以下である。
【0039】また本発明では、粒径、感度、露光時特性
の異なる同一感色性の単分散乳剤を同一層に混合して添
加する事も好ましい態様の一つである。
【0040】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、その粒
子形成又は物理熟成の過程において種々の金属塩又は、
金属錯塩を導入することができ、使用する金属として
は、周期律において第VIB族、第VIIB族、第VIII族、
第IIB族、第IIIA族、第IVA族が挙げられ、上記の中
でも好ましく用いられるものは、Mn,Fe,Co,Ni,Zn,
Ga,Ge,Mo,Ru,Pd,Cd,In,Sn,W,Re,Os,Ir,Pt,
Tl,Zn,Auの塩又は錯塩である。これらは単独あるいは
併用して用いられる。
【0041】好ましい金属塩又は錯塩は、特願平2-1623
32号、同2-253667号、同3-109173号、同4-251468号、同
4-82250号、特開平4-125629号、同4-251469号、同4-253
081号等に記載されている。
【0042】これらの化合物の添加量は、化合物の種類
あるいは目的に応じて広範囲に亘るが、ハロゲン化銀1
モルに対して10-11〜10-3モルが好ましく用いられる。
【0043】本発明に係るハロゲン化銀粒子乳剤は、金
化合物を用いる金増感法、カルコゲン増感剤を用いる
(硫黄)増感法を組み合わせて用いることができる。
【0044】本発明に係るハロゲン化銀乳剤には、感光
材料の調製工程中に生じるカブリを防止したり、保存中
の性能変動を小さくしたり、現像時に生じるカブリを防
止する目的で公知のカブリ防止剤、安定剤を用いること
ができる。好ましい構造は、特願平4-330655号の段落00
16〜0032に記載される通りである。又、具体的化合物と
しては、同出願の段落0034〜0039に記載されるS−1−
1〜S−4−8が挙げられる。又、特願平4-80948号の
一般式〔I〕で表される化合物も好ましく、段落0026〜0
028に1〜49として具体例が挙げられる。
【0045】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用いる分
光増感色素としては、公知の化合物をいずれも用いるこ
とができる。青感光性増感色素としては、特願平2-5112
4号108〜109ページに記載のBS−1〜8を単独で又は
組み合わせて好ましく用いることができる。緑感光性増
感色素としては、同明細書の110ページに記載のGS−
1〜5が好ましく用いられる。
【0046】本発明に係る感光材料を半導体レーザーを
用いたプリンターにより露光する場合には、赤外に感光
性を有する増感色素を用いる必要があり、赤外感光性増
感色素としては、特願平3-73619号12〜14ページに記載
のIRS−1〜11の色素が好ましく用いられる。又、同
明細書14〜15ページに記載の強色増感剤SS−1〜SS
−9をこれらの色素に組み合わせて用いるのが好まし
い。
【0047】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用いる強
色増感剤としては、例えばスチルベン、アザインデン、
メルカプト複素環化合物、チオ尿素あるいはフェノール
類とヘキサメチレンテトラミンの縮合物などの化合物を
用いることができるが、複素環を含む9員環以上の環状
化合物を用いることが好ましい。
【0048】環状化合物としては、効果の点から脂肪族
環及び/又は芳香族環及びエーテル結合を有するものが
好ましく、更に環状化合物を形成する脂肪族環が4以下
が好ましく、芳香族環を有する大環状化合物がより好ま
しい。代表的化合物はクラウンエーテル類であり、これ
ら環状化合物の具体例は特願平4-330655号の段落0049〜
0055に記載のS−1〜S−39を挙げることができる。
【0049】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、バインダーとしてゼラチンを用いることが有利であ
るが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外
のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一ある
いは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。
【0050】本発明に係る反射支持体としては、どのよ
うな材質を用いてもよく、白色顔料含有ポリエチレン被
覆紙、バライタ紙、塩化ビニルシート、白色顔料を含有
したポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート支持
体などを用いることができる。中でも白色顔料を含有す
るポリオレフィン樹脂層を表面に有する支持体が好まし
い。
【0051】本発明に係る反射支持体に用いられる白色
顔料としては、無機及び/または有機の白色顔料を用い
ることができ、好ましくは無機の白色顔料が用いられ
る。例えば硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸
塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微
粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウ
ム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜
鉛、タルク、クレイ等があげられる。白色顔料は好まし
くは硫酸バリウム、酸化チタンである。
【0052】本発明に係る反射支持体の表面の耐水性樹
脂層中に含有される白色顔料の量は、耐水性樹脂層中で
の含有量として10重量%以上であることが好ましく、さ
らには13重量%以上の含有量であることが好ましく、15
重量%以上であることがより好ましい。白色顔料を高濃
度で添加する方法としては、耐水性樹脂として電子線硬
化樹脂を用いる方法が好ましい。白色顔料を高濃度で添
加する方法として、さらに支持体の上に塗布される親水
性コロイド層中に白色顔料を添加する事が特に好まし
い。この場合には、反射支持体表面の耐水性樹脂中の白
色顔料の量は10重量%以下であることが好ましい。ま
た、この場合には、支持体上に塗布される全水溶性バイ
ンダー層中の着色染料の付量が少ない方が好ましい。本
発明に係る紙支持体の耐水性樹脂層中の白色顔料の分散
度は、特開平2-28640号公報に記載の方法で測定するこ
とができる。この方法で測定したときに、白色顔料の分
散度が前記公報に記載の変動係数として0.20以下である
ことが好ましく、0.15以下であることがより好ましく、
0.10以下であることがさらに好ましい。
【0053】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照
射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体
表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬
さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその他
の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を介
して塗布されていてもよい。
【0054】ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の
塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用い
てもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布す
ることの出来るエクストルージョンコーティング及びカ
ーテンコーティングが特に有用である。
【0055】本発明でいう固体処理剤とは、粉末処理剤
や錠剤、丸薬、顆粒などの如き固体処理剤であり、必要
に応じ防湿加工を施したものでもよい。中でも、顆粒
状、錠剤状または丸薬状のいずれかである方が、取扱上
粉塵の発生が少なく、投入精度が良いので好ましい。さ
らに、その中でも錠剤状である方が、補充精度が高くし
かも取扱い性が簡単であり、急激に溶解して濃度が急変
することがなく、好ましく用いられる。
【0056】写真処理剤を固体化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状の写真処理剤と水溶性結合剤を混練し
成型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結
合剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意
の手段が採用できる(特開平4-29136号、同4-85533号〜
同4-85536号、同4-172341号の各公報参照)。
【0057】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法であ
る。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成さ
れた固体処理剤より溶解性や保存性が改良され結果とし
て写真性能も安定になるという利点がある。錠剤、顆粒
または丸薬形成のための造粒方法は転動造粒、押し出し
造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造粒、噴
霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。また、
造粒に際し水溶性の結合剤を0.01〜20重量%添加すると
良好である。水溶性結合剤としては、セルロース類,デ
キストリン類,糖アルコール類,ポリエチレングリコー
ル類、シクロデキストリン類などが好ましい。
【0058】得られた造粒物を加圧圧縮して錠剤を形成
する際には公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式
打錠機、ロータリー式打錠機、プリケッテングマシンを
用いることが出来る。さらに好ましくは造粒時、各成分
毎例えばアルカリ剤、保恒剤等を分別造粒することであ
る。
【0059】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許
1,213,808号等の明細書に記載される一般的な方法で製
造でき、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042
号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明
細書に記載される一般的な方法で製造できる。更にまた
粉末処理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許7
25,892号、同729,862号及びドイツ特許3,733,861号等の
明細書に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0060】固体処理剤を処理槽に供給する供給手段と
しては、例えば、固体処理剤が錠剤である場合、実開昭
63-137783号公報、同63-97522号公報、実開平1-85732号
公報等公知の方法があるが要は錠剤を処理槽に供給せし
める機能が最低限付与されていればいかなる方法でも良
い。又固体処理剤が顆粒又は粉末である場合には実開昭
62-81964号、同63-84151号、特開平1-292375号、記載の
重力落下方式や実開昭63-105159号、同63-195345号等記
載のスクリュー又はネジによる方式が公知の方法として
あるがこれらに限定されるものではない。
【0061】固体処理剤を投入する場所は処理槽中であ
ればよいが、好ましいのは、感光材料を処理する処理部
と連通し、該処理部との間を処理液が流通している場所
であり、更に処理部との間に一定の処理液循環量があり
溶解した成分が処理部に移動する構造が好ましい。固体
処理剤は温調されている処理液中に投入されることが好
ましい。
【0062】固体処理剤の1回に投入される量として
は、投入装置の耐久度や一回の投入量の精度といった点
から0.1g以上であることが好ましく、一方溶解時間の
点から50g以下が好ましい。
【0063】補充水は、感光材料の処理量に応じて処理
槽に供給される水であって、処理槽からの水分の蒸発を
補うためのいわゆる蒸発補水は実質的に含まない。従っ
て、補充水添加量は処理槽に供給された全水分添加量か
ら水分蒸発量を差し引いたものである。この補充水の添
加量が感光材料1m2当たり30ml以上であると自動現像機
の処理槽において、処理液の液面低下が発生しにくく、
必要な処理時間を得ることができ、写真性能に影響を与
えることがなく、処理液中の不要成分蓄積による結晶の
析出や感光材料のステインや汚れの発生が少なく好まし
い。一方、前記補充水の添加量が75ml/m2以下の場合
は、従来の補充液補充方式を用いた場合と較べて補充水
と廃液の量が低減され、低公害化への寄与は大きく好ま
しい。また前記補水量は35ml/m2以上(特に40ml/m2
上)が好ましく、また70ml/m2以下(特に60ml/m2
下)が好ましい。
【0064】この時、投入される固体処理剤中に占める
パラフェニレンジアミン系発色現像主薬の補充量は、前
記補充水の供給量に対する比率で、0.024mol/l〜0.06
6mol/lが好ましく、より好ましくは、0.028mol/l〜
0.062mol/lであり、さらに好ましくは、0.033mol/l
〜0.048mol/lである。すなわち、前記比率が前記範囲
の下限より大きいと、充分な写真濃度を得ながら、実質
的に補充水の供給量と廃液量を減少でき、好ましい。一
方、前記比率が前記範囲の上限より小さいと、処理液が
高濃度化することがなく、前記パラフェニレンジアミン
系発色現像剤などの溶解度が限界に近づいて結晶が析出
したり、沈殿物が発生したりするという問題が発生しに
くく、好ましい。
【0065】発色現像主薬は、水溶性基を有するp-フェ
ニレンジアミン系化合物を用いるのが好ましい。前記水
溶性基は、p-フェニレンジアミン系化合物のアミノ基ま
たはベンゼン核上に少なくとも1つ有するものが挙げら
れ、具体的な水溶性基としては−(CH2)n−CH2OH,−(CH
2)m−NHSO2−(CH2)nCH3,−(CH2)m−O−(CH2)n−CH3
−(CH2CH2O)nCmH2m+1,(m及びnはそれぞれ0以上の
整数を表す。)−COOH基,−SO3H基等が好ましいものと
して挙げられる。
【0066】好ましく用いられる発色現像主薬の具体的
例示化合物としては、下記(C−1)〜(C−18)が挙
げられる。
【0067】
【化1】
【0068】
【化2】
【0069】
【化3】
【0070】前記記載の化合物のうち好ましく用いられ
るものは(C−1),(C−2),(C−3),(C−
4),(C−15),(C−17)および(C−18)で示さ
れる化合物である。
【0071】特に好ましく用いられる発色現像主薬は、
下記一般式〔I〕で表される水溶性基を有するパラフェ
ニレンジアミン系発色現像主薬である。
【0072】
【化4】
【0073】これらの具体的例示化合物としては、上記
化合物以外に下記の化合物(C−19)〜(C−35)が挙
げられる。これらの化合物を一般式〔I〕のR1〜R5
具体的な基を示すことで示す。
【0074】 R12345 C−19 −H −H −C3H7 −CH2CH(−CH3)− −CH3 C−20 −NHCOCH3 −H −CH3 −CH2CH2− −CH3 C−21 −H −H −CH3 −CH2CH(−CH3)− −CH3 C−22 −CH2CH3 −H −CH3 −CH2CH2− −CH3 C−23 −CH3 −H −CH3 −CH2CH(−CH3)− −CH2CH3 C−24 −CH3 −H −CH3 −CH2CH2− −CH2CH3 C−25 −O−CH2CH3 −H −CH2CH3 −CH(−CH3)CH2− −CH3 C−26 −NHCOCH3 −H −C3H7 −CH2CH2− −CH3 C−27 −CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2− −CH2−O−CH3 C−28 −H −H −CH3 −CH2CH2− −CH2−N−(CH3)2 C−29 −CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2− −CH2Cl C−30 −CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2− −CH2−NHCO−CH3 C−31 −CH2CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2− −CH2−O−CH3 C−32 −CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2− −CH2−O−CH2CH3 C−33 −CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH2CH2− −CH3 C−34 −Cl −H −CH3 −CH2CH2CH2− −CH3 C−35 −O−CH3 −H −CH2CH3 −CH2CH(−CH3)− −CH3 上記例示化合物のうち好ましくは、(C−20),(C−
27),(C−29),(C−30),(C−33)であり、上
記全ての例示化合物の中で最も好ましくは(C−1)で
ある。
【0075】又、発色現像剤中に下記一般式〔A〕また
は〔B〕で示される化合物を含有することが、固体処理
剤化されると他の化合物に比べ錠剤等の固形処理剤の保
存性が良くなり、しかも写真性能的に安定で未露光部に
生じるカブリも少ないという利点があって好ましい。
【0076】
【化5】
【0077】一般式〔A〕において、R1及びR2は同時
に水素原子ではないそれぞれアルキル基、アリール基、
R′−CO−基または水素原子を表すが、R1及びR2で表
されるアルキル基は、同一でも異なってもよく、それぞ
れ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこれらア
ルキル基はカルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、又
は水酸基を有してもよい。R′はアルコキシ基、アルキ
ル基又はアリール基を表す。R1,R2及びR′のアルキ
ル基及びアリール基は置換基を有するものも含み、ま
た、R1及びR2は結合して環を構成してもよく、例えば
ピペリジン、ピリジン、トリアジンやモルホリンの如き
複素環を構成してもよい。
【0078】
【化6】
【0079】一般式〔B〕において、R11,R12,R13
は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アリール
基、またはヘテロ環基を表し、R14はヒドロキシ基、ヒ
ドロキシアミノ基、置換又は無置換の、アルキル基、ア
リール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、カルバモイル基、アミノ基を表す。ヘテロ環基とし
ては、5〜6員環であり、C,H,O,N,S及びハロ
ゲン原子から構成され飽和でも不飽和でもよい。R15
−CO−,−SO2−または−C(=NH)−から選ばれる2価の
基を表し、nは0又は1である。特にn=0の時R14
アルキル基、アリール基、ヘテロ環基から選ばれる基を
表し、R13とR14は共同してヘテロ環基を形成してもよ
い。
【0080】前記一般式〔A〕で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3287125号、同332
93034号及び同3287124号等に記載されているが、特に好
ましい具体的例示化合物としては、特開平4-86741号第1
0頁記載の(A−1)〜(A−39)が挙げられる。又、
代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの化合物に
限定されるものではない。
【0081】
【化7】
【0082】
【化8】
【0083】
【化9】
【0084】
【化10】
【0085】前記一般式〔B〕で示される化合物の具体
例は、特開平4-86741号第11〜12頁記載の(B−1)〜
(B−33)及び特開平3-33846号明細書第4〜6頁記載
の(1)〜(56)が挙げられる。
【0086】これら一般式〔A〕又は一般式〔B〕で示
される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、
p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸
塩等の形で用いられる。
【0087】本発明に用いられる発色現像剤には、保恒
剤、緩衝剤、現像促進剤、塩素イオン及び臭素イオン供
給化合物、蛍光増白剤(好ましくはトリアジニルスチル
ベン系)、カブリ防止剤、メチルセロソルブ、メタノー
ル、アセトン、ジメチルホルムアミド、β-シクロデキ
ストリン、その他特公昭47-33378号、同44-9509号各公
報記載の化合物、ステイン防止剤、スラッジ防止剤、重
層効果促進剤等各種添加剤を用いることができる。
【0088】発色現像剤はベンジルアルコールを実質的
に含有しないものが好ましい。
【0089】また発色現像剤には、特開平4-118649号第
16頁〜17頁に記載の一般式〔K〕で示されるキレート剤
及びその例示化合物K−1〜K−22が添加されることが
好ましい。
【0090】さらにまた発色現像剤にはアニオン、カチ
オン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させること
ができる。
【0091】また、必要に応じてアルキルスルホン酸、
アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボ
ン酸等の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0092】発色現像主薬の発色現像槽の中の処理液中
の濃度は0.018mol/l以上、更には0.020mol/l以上が
より好ましい。
【0093】本発明において、発色現像槽の処理液の温
度が所定温度範囲内になるように制御されていることが
望ましく、±1.5℃(特に±0.5℃)の範囲内に制御され
ることが好ましい。
【0094】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0095】実施例1 まず、使用されるハロゲン化銀写真感光材料について記
載する。
【0096】坪量180g/m2の紙パルプの両面に高密度
ポリエチレンをラミネートし、紙支持体を作製した。但
し、乳剤層を塗布する側には、表面処理を施したアナタ
ーゼ型酸化チタンを15重量%の含有量で分散して含む溶
融ポリエチレンをラミネートし、反射支持体を作製し
た。
【0097】この反射支持体上に、以下に示す構成の各
層を塗設し、多層カラー感光材料を作製した。塗布液は
下記の如く調製した。
【0098】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)23.4g、色素画像安定化剤
(ST−1)3.34g、色素画像安定化剤(ST−2)3.
34g、ステイン防止剤(HQ−7)0.33g、化合物A及
び高沸点有機溶媒(DBP)5.0gに酢酸エチル60ccを
加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU−1)7
ccを含有する10%ゼラチン水溶液220ccに超音波ホモジ
ナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散
液を作製した。この分散液を下記条件にて作製した青感
性ハロゲン化銀乳剤と混合し第1層塗布液を調製した。
【0099】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に表1および表2の塗布量になるように各塗布液
を調製した。
【0100】又、硬膜剤として(H−1)、(H−2)
を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−
2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。ま
た各層にF−1を全量が0.04g/m2となるように添加し
た。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】SU−1:トリ-i-プロピルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2-エチルヘキシル)・ナトリ
ウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフ
ルオロペンチル)・ナトリウム塩 DBP :ジブチルフタレート DNP :ジノニルフタレート DOP :ジオクチルフタレート DIDP:ジ-i-デシルフタレート PVP :ポリビニルピロリドン H−1 :テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン H−2 :2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジン・
ナトリウム 化合物A:p-t-オクチルフェノール
【0104】
【化11】
【0105】
【化12】
【0106】
【化13】
【0107】
【化14】
【0108】
【化15】
【0109】
【化16】
【0110】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃に
保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に下記(A
液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.0に制御しつつ30
分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)を
pAg=8.0、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添加
した。この時、pAgの制御は特開昭59-45437号記載の方
法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム
水溶液を用いて行った。
【0111】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200cc (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200cc (C液) K2IrCl6 2×10-8モル/モルAg 塩化ナトリウム 102.7g K4Fe(CN)6 1×10-5モル/モルAg 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600cc (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600cc 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った
後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、粒径
分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散
立方体乳剤EMP−1を得た。
【0112】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、比較用青感性ハロゲン
化銀乳剤(Em−B)を得た。
【0113】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 STAB−3 8×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モル AgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.43μm、変
動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤E
MP−2を得た。
【0114】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行い、緑感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−G)を得た。
【0115】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モル AgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.50μm、変
動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤E
MP−3を得た。
【0116】上記EMP−3に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、赤感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−R)を得た。
【0117】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−2 1×10-4モル/モル AgX STAB−1:1-(3-アセトアミドフェニル)-5-メルカプトテトラゾール STAB−2:1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール STAB−3:1-(4-エトキシフェニル)-5-メルカプトテトラゾール
【0118】
【化17】
【0119】このようにして作成した試料を試料101と
した。
【0120】試料101の調製において第1層から第7層
の全量のゼラチン付量を各層比例して変化させ表3に示
すようなゼラチン総付量となるように変化させた以外は
同一の各試料を作成した。
【0121】
【表3】
【0122】以下に、使用した自動現像機および処理工
程を記載する。
【0123】本実施例の自現機はコニカ(株)製NPS81
8を改造した自現機である。図1は、自動現像機Aと写
真焼付機Bとを一体的に構成したハロゲン化銀写真感光
材料処理装置(プリンタープロセッサ)の概略構成図で
ある。
【0124】図1において、写真焼付機Bの左下部に
は、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙は、送りローラR1及びカッ
ター部C1を介して所定のサイズに切断され、シート状
印画紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段
Beによって搬送され、露光部Eにおいて光源およびレ
ンズLにより、原画Oの画像を露光される。露光された
シート状印画紙はさらに複数対の送りローラR2,R
3,R4により搬送され、自現機A内に導入される。自
現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽であるそれぞれ
発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,
1E内(実質的に3槽構成の処理槽1)をローラ搬送手
段(参照記号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発
色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前
記各処理がなされたシート状印画紙は、乾燥部5におい
て乾燥されて機外に排出される。
【0125】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものである。(本発明では、帯状で自現機A内に導か
れるものであってもよい。その場合、自現機Aと写真焼
付機Bとの間に、感光材料を一時的に滞留させるアキュ
ムレータを設けると処理効率が上がる。また、本発明に
係る自現機Aは、写真焼付機Bと一体的に構成しても、
自現機A単体だけでもよいことは言うまでもない。ま
た、本発明に係る自現機Aによって処理されるハロゲン
化銀写真感光材料は、露光済の印画紙に限られるもので
ははなく、露光済のネガフィルム等でもよいことは言う
までもない。)また、実施例の自現機は、発色現像槽1
A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eを有する
実質的に3槽構成の処理槽1を有する自現機Aである。
(本発明は、これに限られるものではなく、発色現像
槽、漂白槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成
の自現機であっても適用できるものである。)上記発色
現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1Eの各処理槽に
は、それぞれ固体処理剤を供給する固体処理剤供給装置
3A,3B,3Eが設けてある。
【0126】図2は本実施例の自動現像機Aと写真焼付
装置BとソータCを一体的に組み合わせた感光材料処理
装置の全体を示す斜視図である。図において、自動現像
機Aの蓋A1を上方に開いて、固体処理剤を収納した収
納容器Dを装着部A2に図示左上方より右下方へと挿入
して固定させる。
【0127】図3は、図1の自現機AのI−I断面にお
ける処理槽である発色現像槽1Aの処理剤投入部と処理
剤供給手段との断面図である。なお、漂白定着槽1B、
安定槽1C,1D,1Eにおいては、発色現像槽1Aと
同じ構成となるので、以下、処理槽1として説明する場
合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,
1D,1Eいずれも指すこととする。なお、図には、構
成をわかりやすくするために、感光材料を搬送する搬送
手段等は省略してある。また、実施例では、固体処理剤
として錠剤を用いている。感光材料を処理する処理槽1
は、該処理槽1を形成する仕切壁の外側に一体的に設け
た錠剤Jを供給する固体処理剤投入部20および恒温槽2
を有する。これら処理槽1と恒温槽2とは連通窓21が形
成された仕切壁21Aにより仕切られており、処理液は流
通できるようになっている。そして恒温槽2の上方に設
けた固体処理剤投入部20には錠剤Jを受容する囲い25を
設けたので、錠剤Jは固体のまま処理槽1に移動するこ
とがない。なお、囲い25は処理液の通過は可能である
が、錠剤Jが溶けない限り通過できない網である。
【0128】筒状のフィルター22は、恒温槽2の下方に
交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例えば析出物
等を除去する機能を果たす。このフィルター22の中は、
恒温槽2の下方壁を貫通して設けられた循環パイプ23を
介して循環ポンプ24(循環手段)の吸引側に連通してい
る。
【0129】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ23、循環ポンプ24、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ24の吐出側に連通し
た循環パイプ23の他端は処理槽1の下方壁を貫通し、該
処理槽1に連通している。このような構成により、循環
ポンプ24が作動すると処理液は恒温槽2から吸い込ま
れ、処理槽1に吐出されて、処理液は処理槽1内の処理
液と混じり合い、再び恒温槽2へと入る循環を繰り返す
ことになる。(本発明においては、処理液の循環方向
は、図3に示した方向に限られる必要はなく、逆方向で
あってもよい。)廃液管11は、処理槽1内の処理液をオ
ーバーフローさせるためのものであり、液面レベルを一
定に保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して
持ち込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留
し、増加することを防ぐのに役立つ。
【0130】棒状のヒータ26は、恒温槽2の上方壁を貫
通して恒温槽2内の処理液中に浸漬するよう配設されて
いる。このヒータ26は、恒温槽2および処理槽1内の処
理液を加温するものであり、換言すると処理槽1内の処
理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持
する温度調整手段である。
【0131】処理量情報検出手段31としては光電センサ
が、自現機Aの入口に設けられ、処理される感光材料の
処理量を検出するために用いられる。この処理量情報検
出手段31は、左右方向に複数の検出部材を配してなり、
感光材料の幅を検出するとともに、検出されている時間
をカウントするための要素として機能する。感光材料の
搬送速度は機械的に予め設定されているので、幅情報と
時間情報とから感光材料の処理面積が算出できる。(な
お、本発明においてはこの処理量情報検出手段31は、赤
外線センサ、マイクロスイッチ、超音波センサ等の感光
材料の幅および搬送時間を検出できるものであればよ
い。また、間接的に感光材料の処理面積が検出できるも
の、例えば図1のようなプリンタープロセッサの場合、
焼付を行った感光材料の量、あるいは、予め決まってい
る面積を有する感光材料の処理数を検出するものでもよ
い。さらに、検出するタイミングは、本例では処理され
る前であるが、処理した後、あるいは処理液中に浸漬さ
れている間でも良い。このような場合は、処理量情報検
出手段31を設ける位置を処理後に検出できる位置や処理
中に検出できる位置に適宜変更することによりできる。
また、処理量情報検出手段31は、各処理槽1A,1B,
1C,1D,1E毎に設ける必要はなく、1台の自現機
Aに対して1つ設けることが好ましい。)固体処理剤供
給制御手段32は前記処理量情報検出手段31による信号を
受けて固体処理剤補充装置30の処理剤の供給を制御し、
また、補充水供給手段40の補充水の供給を制御する。
【0132】本発明に用いることのできる固体処理剤補
充装置30は、露光された感光材料を処理する感光材料処
理装置の処理槽の上方に設定され、収納容器33、収納容
器装填手段34、供給手段35、駆動手段36から構成されて
いて、上部カバー301によって密閉されている。上記上
部カバー301は、前記処理槽1および恒温槽2を収容す
る本体101と本体背部の支軸302により揺動自在に結合さ
れていて、該上部カバー301は、図示一点鎖線A方向に
持ち上げて、操作者側の前面および上面を大きく開放す
ることにより、固体処理剤補充装置30の点検や、前記フ
ィルター22の交換作業をすることができる。また、上記
上部カバー301の上面の一部には、天窓303が揺動自在に
結合されていて、該天窓303を図示一点鎖線B方向に開
放して、前記収納容器33の装着,交換を行う。
【0133】感光材料処理装置の本体101の内部で、前
記恒温槽2の近傍には、補充水供給手段40が設置してあ
る。該補充水供給手段40は、補充水タンク41、ベローズ
ポンプ42、吸水管43,送水管44から構成されている。補
充水タンク41内に収容された補充水Wは、ベローズポン
プ42の吸引作用により吸水管43を通って吸引され、続い
てベローズポンプ42の押出作用より送水管44を通って恒
温槽2内の処理液面上方に供給される。前記ベローズポ
ンプ42の駆動モータは補充水供給制御手段45によりタイ
ミング制御されて駆動回転して断続的に補充する。
【0134】以下のようにしてカラーペーパー用固体処
理剤を作成した。
【0135】〔1〕カラーペーパー用発色現像用固体処
理剤の作製 操作(1) 現像主薬のCD−3すなわち4-アミノ-3-メチル-N-エチ
ル-N-[β-(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン硫酸
塩1350.0gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmに
なるまで粉砕する。この微粉末を重量平均分子量6000の
ポリエチレングリコール1000.0gを加え市販の混合機で
均一に混合する。次に市販の撹拌造粒機中で7分間室温
にて50mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物
を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。
【0136】操作(2) ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウム40
0.0g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム1700.0g、チ
ノパールSFP(チバガイギー(株)製)300.0gを操作
(1)と同様にして各々粉砕する。これらとパインフロ
ー(松谷化学社製)240.0gを市販の混合機で均一に混
合する。次に操作(ア)と同様にして、水の添加量を60
mlにして造粒を行う。造粒物を50℃で2時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0137】操作(3) ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム330.0g、p-
トルエンスルホン酸ナトリウム130.0g、亜硫酸ナトリ
ウム37.0g、水酸化リチウム1水塩340.0g、無水炭酸
カリウム3300.0gを操作(1)と同様にして各々粉砕す
る。これらと重量平均分子量4000のポリエチレングリコ
ール500.0g、マンニトール600.0gを40%RH以下に調湿
された部屋で市販の混合機を用いて均一に混合する。次
に操作(ア)と同様にして水の添加量を800mlにして造
粒を行う。造粒物を60℃で30分乾燥して、造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。
【0138】操作(4) 操作(1)〜(3)で作製した造粒物全てを、室温にて
市販のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合
し、これにN-ミリストイル−アラニンナトリウム50.0g
を加えて市販の混合機で3分間均一に混合する。これを
試料形態1とする。この混合物をロータリー打錠機(菊
水製作所(株)製クリーンプレスコレクトH18)により直
径30mm、厚み10mm、1錠あたりの充填量を10.5g、打錠
圧力を7tとし、連続圧縮打錠を行い、カラーペーパー
用発色現像液補充用錠剤を作製した。これを試料形態2
とする。
【0139】〔2〕カラーペーパー用漂白定着用固体処
理剤の作成 操作(5) 炭酸ナトリウム1水塩500.0g、エチレンジアミン4酢
酸第2鉄アンモニウム3水塩6000.0g、エチレンジアミ
ン4酢酸300.0gを操作(1)と同様に平均粒径10μmに
なるまで粉砕する。この微粉末を操作(1)と同様に混
合する。200mlの水を添加して操作(1)と同様に造粒
した後、造粒物を流動層乾燥機で60℃にて3時間乾燥し
て造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0140】操作(6) チオ硫酸アンモニウム8000.0gとメタ重亜硫酸ナトリウ
ム3050.0gを操作(1)と同様に粉砕し、これにパイン
フロー(松谷化学(株)製)500.0gを加えて、操作
(1)と同様に混合する。水の添加量170mlで操作
(1)と同様に造粒し、造粒後流動層乾燥機で60℃で2
時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0141】操作(7) 操作(5),(6)で得られた造粒物を操作(4)と同
様に混合し、さらに、重量平均分子量4000のポリエチレ
ングリコール1000.0gとN-ラウロイルサルコシンナトリ
ウム97.0gを添加して、25℃で40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて3分間混合する。これを試料形態
1とする。次に得られた混合物をロータリー打錠機(菊
水製作所(株)製タフプレストコレクトH18)により、直
径30mm、重量11.0gのカラーペーパー用漂白定着補充用
錠剤を作製した。これを試料形態2とする。
【0142】〔3〕カラーペーパー用安定化固体処理剤
の作成 操作(8) 炭酸ナトリウム・1水塩450.0g、1-ヒドロキシエタン-
1,1-ジホスホン酸3ナトリウム3000.0g、エチレンジア
ミン4酢酸2ナトリウム150.0g、o-フェニルフェノー
ル70.0gを操作(1)と同様に粉砕する。これにより重
量平均分子量6000のポリエチレングリコール500.0gを
加え操作(1)と同様に混合する。水の添加量は60mlで
操作(1)と同様に造粒後、流動層乾燥機で70℃で2時
間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして調製した造粒物にN-ラウロイルサルコシンナト
リウム30.0gを添加し、25℃で、40%RH以下に調湿され
た部屋で混合機を用いて3分間混合する。これを試料形
態1とする。次に得られた混合物をロータリー打錠機
(菊水製作所(株)製タフプレストコレクトH18)により
直径30mm、1錠当たりの重量を10.5gのカラーペーパー
用安定化錠剤を作成した。これを試料形態2とする。
【0143】上記により作成した錠剤(試料形態2)を
用い、前述の図1〜3に示した構成にコニカ(株)製NP
S818を改造した自動現像機により、各試料を常法に従
って露光後、下記の処理工程に従って処理した。
【0144】 処理工程 処理温度 処理時間 錠剤補充量 補充水添加量 発色現像 40.0±0.5℃ 22秒 7.8g/m2 65ml/m2 漂白定着 35.0±1.0℃ 22秒 6.2g/m2 80ml/m2 安定 1 33.0±3.0℃ 22秒 − − 安定 2 33.0±3.0℃ 22秒 − − 安定 3 33.0±3.0℃ 22秒 1.0g/m2 247ml/m2 乾 燥 72.0±5.0℃ 50秒 − − 安定は3から1への向流方式であり、安定1のオーバー
フロー液のうち80ml/m2を補充水として漂白定着槽に流
入させた。錠剤を自動現像機に付加した錠剤供給装置に
セットし、その投入量が上記値になるように、投入間隔
を調整し、1回の投入量が発色現像では錠剤2個(21.0
g)、漂白定着では錠剤2個(22.0g)、安定では錠剤
1個(10.5g)となるようにした。そして、これに合わ
せて補充水量を調整し、処理を行った。また、自動現像
機の各処理槽の初期液は下記の処方にて調製したものを
使用した(補充形式)。
【0145】 [発色現像液(1l当たり)] 亜硫酸ナトリウム 0.05g ジエチレントリアミン五酢酸5ナトリウム 3.0g 重量平均分子量4000のポリエチレングリコール 10.0g ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミンジナトリウム 4.0g チノパールSFP(チバガイギー(株)製) 1.0g p-トルエンスルホン酸ナトリウム 30.0g マンニット 6.0g 塩化カリウム 4.0g パインフロー 3.0g 発色現像主薬3-メチル-4-アミノ-N-エチル−N-(β-メタンスル ホンアミドエチル)-アニリン硫酸塩〔CD−3〕 8.0g 炭酸カリウム 33.0g 水酸化リチウム 3.5g N-ミリストイルアラニンナトリウム 0.30g 水酸化カリウムまたは硫酸を用いてpH10.00±0.05に調
整する。
【0146】 [漂白定着液(1l当たり)] エチレンジアミン4酢酸第2鉄ナトリウム1水塩 60.0g エチレンジアミン4酢酸 6.7g チオ硫酸アンモニウム 72.0g チオ硫酸ナトリウム 8.0g メタ重亜硫酸アンモニウム 7.5g 炭酸カリウムまたはマレイン酸を用いてpH6.0±0.5に
調整する。
【0147】 [安定液(1l当たり)] 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸3ナトリウム 3.0g エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム 1.5g 炭酸ナトリウム 0.5g o-フェニルフェノール 0.08g 炭酸ナトリウムまたは硫酸を用いてpH8.0±0.5 に調整
する。
【0148】一方比較として、処理工程で示した固形処
理剤投入量と補充添加量の比率で補充液を作成し、前述
の図1に示した構成に改造していない従来の補充液補充
方式とした自動現像機ナイスプリントシステムNPS81
8(コニカ(株)製)にて、同様の処理を行った。この時
の各処理液の補充量は、処理工程で示した固形処理剤投
入量と補充水添加量の合計の量となるよう調整し処理を
行った(補充形式)。 尚、補充形式およびにお
けるエアタイム比率の調整方法を以下に示す。
【0149】図4は発色現像工程の処理槽から次槽への
渡りラックのモデル図である。同図(a)は処理槽と渡
りラックの断面図であり、(b)はその斜視図である。
渡りラック50は3組の対向したスクイズローラー51を有
し、感光材料53を誘導するガイド52に沿って感光材料を
搬送して行く。エアタイム比率の調整は、前記誘導ガイ
ド52の感光材料が通過する軌道長さを同図(a),
(c),(d)のように調整することにより行った。即
ち、対向するスクイズローラーは前記軌道長さが変わっ
ても3組とし、その圧着性も同一となるようにした。そ
して処理ラックの長さの調整によりエアタイム比率を調
整した。
【0150】前記補充方式で、1日当たり7.5m2のカラ
ーペーパーの連続処理を2週間行い、少量ランニングに
よる処理変動、現像ムラを以下のようにして評価した。
【0151】<処理変動耐性>ランニング実験中、常法
によりウェッジ露光した各感光材料試料(コントロール
ストリップ)を毎日1回処理し、最大青色光反射濃度
(Dmax)と階調(特性曲線の青色光反射濃度0.5と1.5
を結ぶ直線の傾き)(γ)をX-rite310濃度計(X-rite
社製)を用いて測定し、その最大値と最小値の差を少量
ランニングでの処理変動幅ΔDmax、Δγとした。
【0152】<現像ムラ耐性>少量ランニング実験終了
後、各感光材料試料を処理し、そのスジムラ発生度を目
視評価し、スジムラ発生度を10m2当たりの本数で示す。
結果を表4に示す。
【0153】
【表4】
【0154】表4から明らかなように、本発明に係る実
験では、少量処理時においてもランニングによる濃度変
動が少なくスジムラの発生も防止できる。
【0155】実施例2 図5は固体処理剤の更に他の供給装置を示す断面図であ
り、顆粒状固体処理剤に用いることができる。供給装置
70は顆粒状処理剤をホッパー71に入れ感光材料の処理量
に応じピストン75が水平方向(右へ)に移動し計量孔72
に定量の顆粒剤が入りピストン75が水平反対方向(左
へ)に移動し排出部74により定量顆粒剤をフィルタ槽へ
供給する。この供給装置を用いて実施例1と同様の改造
を行った自動現像機にて、実施例1記載の造粒物(試料
形態−1)を用いて同様のランニング実験を行ったとこ
ろ実施例1と同様の結果を得た。
【0156】実施例3 供給装置を下記に示す構成に変えた以外は実施例2と同
様の実験を行い、同様の結果を得た。
【0157】図6は本実施例で示す他の固体処理剤供給
装置を示す断面図である。供給装置80は顆粒状処理剤入
りパッケージ81を装着(装填)しローラ83により自動的
に開封する機能を有しスクリュー82の回転数を制御する
ことで顆粒状ケミカルを排出部84により供給する装置で
ある。
【0158】実施例4 実施例1において、発色現像工程の処理槽の開口面積比
率を表5に示すように変更し、実施例1と同様の実験を
行った。但し、開口面積比率は処理槽に浮き蓋を適宜用
いて調整した。結果を表5に示す。
【0159】
【表5】
【0160】表5から明らかなように、本発明において
発色現像処理槽の開口面積比率を12cm2/l以下にする
ことにより、ランニングによる濃度変動を更に低減し、
スジムラをより有効に防止することが可能となる。
【0161】実施例5 実施例1において、(発色現像用固体処理剤の単位供給
量x(g))/(発色現像処理槽のタンク容量y
(l))を表6に示すように変更して、実施例1と同様
の実験を行った。但し、前記x/yについては、発色現
像用錠剤(1個10.5g)を1回の動作で投入する錠剤個
数を調整することによりコントロールした。結果を表6
に示す。
【0162】
【表6】
【0163】表6から明らかなように、x/yを5未満
とすることにより、ランニングによる濃度変動を更に低
減、スジムラをより有効に防止することが可能となる。
【0164】実施例6 実施例1の試料101において、青色光感光性層のハロゲ
ン化銀乳剤を表7に示すように変化させた以外は同一の
試料を作成た。実施例1と同様に各試料と各処理を表8
に示す組合せで評価した。結果を表8に示す。
【0165】
【表7】
【0166】
【表8】
【0167】本発明の実験では、発色性が良好で、ラン
ニング処理の濃度変動が特に少なく、スジムラのない良
好な画像が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハロゲン化銀写真感光材料処理装置の概略構成
図。
【図2】上記感光材料処理装置の斜視図。
【図3】自動現像機の断面図。
【図4】発色現像処理槽から次槽への渡りラックの概略
構成図。
【図5】顆粒状処理剤供給装置の断面図。
【図6】他の顆粒状処理剤供給装置の断面図。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D,1E 処理槽 2,2A,2B,2E 恒温槽 20 固体処理剤投入部 30 固体処理剤補充装置 31 処理量情報検出手段 32 固体処理剤供給制御手段 33 収納容器(カートリッジ) 34 収納容器装填手段 35 供給手段 40 補充水供給手段 41 補充水タンク 42 ベローズポンプ 43 吸水管 44 送水管 45 補充水供給制御手段 J 錠剤型固体処理剤 W 補充水 50 渡りラック 51 スクイズローラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色現像用固体処理剤を発色現像工程の
    処理槽に直接供給する機構を有し、該発色現像工程にお
    けるエアタイム比率が5〜30%であり、支持体上の該支
    持体に最も近接するハロゲン化銀乳剤層から該支持体か
    ら最も遠くにある層までに含まれるゼラチン総量が7.8
    g/m2以下である直接観賞用ハロゲン化銀カラー写真感
    光材料を処理することを特徴とする自動現像処理装置。
  2. 【請求項2】 発色現像工程の処理槽の開口面積比率N
    が、N≦12cm2/lであることを特徴とする請求項1の
    自動現像処理装置。
  3. 【請求項3】 発色現像工程の処理槽のタンク容量y
    (l)に対する発色現像用固体処理剤の単位供給量x
    (g)の比率x/yが、5未満であることを特徴とする
    請求項1又は2の自動現像処理装置。
  4. 【請求項4】 発色現像工程から次工程への渡り部にス
    クイズローラーを有することを特徴とする請求項1乃至
    3の自動現像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記ハロゲン化銀写真感光材料が該支持
    体に最も近接するハロゲン化銀乳剤層よりも支持体側に
    ゼラチンを含む親水性コロイド層を有することを特徴と
    する請求項1乃至4の自動現像処理装置。
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