JPH08296195A - 抄造紙、サイズ剤及び製紙方法 - Google Patents

抄造紙、サイズ剤及び製紙方法

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JPH08296195A
JPH08296195A JP12305495A JP12305495A JPH08296195A JP H08296195 A JPH08296195 A JP H08296195A JP 12305495 A JP12305495 A JP 12305495A JP 12305495 A JP12305495 A JP 12305495A JP H08296195 A JPH08296195 A JP H08296195A
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JP
Japan
Prior art keywords
rosin
sizing agent
chitosan
papermaking
paper
Prior art date
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Pending
Application number
JP12305495A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Hiuga
敏 日向
Kenichi Ito
賢一 伊藤
Tetsuya Hara
哲也 原
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NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
Original Assignee
NIPPON P M C KK
Japan PMC Corp
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Publication date
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Priority to JP12305495A priority Critical patent/JPH08296195A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に中性ないしアルカリ性領域においてロジン
系サイズ剤の使用量を減らしてもサイズ効果に優れ、作
業性が良く、製紙装置の汚れが少なく、低コストの抄造
紙、サイズ剤およひ製紙方法を提供すること。 【構成】ロジンと多価アルコール類、又はα,β−不飽
和カルボン酸及び/又はその誘導体との反応生成物と、
ロジン類を含有するロジン系物質と、キトサンを含有す
る抄造紙、サイズ剤。そのロジン系物質と、キトサンを
併用する製紙方法。 【効果】サイズ効果に優れ、作業性が良く、製紙装置の
汚れが少なく、低コストであり、しかもロジン系サイズ
剤によるサイズ効果等、すなわちケテンダイマー系サイ
ズ剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤の欠点を改
善できる効果を発揮できる紙、サイズ剤及び製紙方法を
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抄造紙、サイズ剤及び製
紙方法に係わり、さらに詳しくはキトサンを使用するこ
とによりロジン系サイズ剤、特に中性製紙用ロジン系サ
イズ剤のサイズ効果を効果的に発揮せしめ、これにより
中性製紙用ロジン系サイズ剤の使用量を低減することが
でき、経済的に有利であるのみならず、サイズ剤に起因
する製紙系の汚れを改善でき、さらには濾水性、歩留
り、紙力をも向上できる抄造紙、サイズ剤及び製紙方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙や板紙の製紙方法において、こ
れらの紙にサイズ性、防水性、耐水性等の機能を付与す
るためにサイジングが行われている。このサイジング方
法としては、酸性製紙用ロジン系サイズ剤と硫酸バンド
を用いてpH4. 5〜6.5の酸性域でサイジングする
酸性サイジングが行われ、強化ロジンの中和物の溶液も
しくは強化ロジンのエマルションが好適なサイズ剤とし
て使用されてきた。上記酸性サイジングによる製紙方法
は、製紙機器類の腐食や、得られた成紙の経日劣化など
が生じるという問題がある。これらの問題を解決するた
めに近年、紙の永久保存性付与、さらには墳料として安
価な炭酸カルシウムを含む損紙あるいは古紙の利用、抄
紙用水のクローズド化等を目的として、中性製紙用サイ
ズ剤を用いて、pH6.5〜9の中性ないし弱アルカリ
領域でサイジングする、いわゆる中性サイジング方法が
注目されてきている。このように、専用の中性製紙用サ
イズ剤を用いるのは、上記酸性製紙用サイズ剤を中性領
域で使用した場合、実用上は満足できるサイズ効果を発
揮することができないからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在市販されている中
性製紙用サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー系
サイズ剤やアルケニルコハク酸無水物系サイズ剤のよう
な反応性サイズ剤が広く使用されているが、これらのサ
イズ剤にも問題がある。例えば、アルキルケテンダイマ
ー系サイズ剤は、紙を製造した直後のサイズ効果の立ち
上がりが悪く、成紙が滑り易く、さらには印刷適性、コ
ピー用紙とした場合のトナー接着性、あるいは液体容器
とする場合にポリエチレン等のラミネート特性が悪いと
いった問題点がある。一方、アルケニルコハク酸無水物
系サイズ剤は、サイズ効果の立ち上がり、成紙の滑り、
印刷適性といった点の問題は比較的少ないが、耐加水分
解性に劣るため水性分散液の状態で保存することができ
ず、製紙段階の直前でアルケニルコハク酸無水物を水中
に乳化分散しなければならないため作業性が悪く、しか
も製紙装置の汚れが生じ易いという問題がある。このよ
うに従来の中性製紙用サイズ剤は種々の問題点を有する
ため、製紙装置の汚れや成紙の滑りといったトラブルを
生じ難く、かつサイズ効果の優れたサイズ剤の開発が望
まれている。
【0004】この様な事情から近年、中性領域で使用可
能な中性製紙用ロジン系サイズ剤として、特公平2−3
6629号、特公平3−79480号、特公平6−49
54号、特開平4−108196号、特開平5−132
896号、特開平6−57164号に見られるような、
ロジンエステル類を含有する中性製紙用ロジン系サイズ
剤が開発された。これら中性製紙用ロジン系サイズ剤
は、従来の酸性製紙用ロジン系サイズ剤の適用されるp
H領域はおよそpH 4.5〜 6・5程度であるのに対し、p
H 6.5〜 9付近の中性ないし弱アルカリ領域で使用でき
る。また前記アルキルケテンダイマー等の反応性サイズ
剤のような、サイズ効果の立ち上がり、成紙の滑りや印
刷適性、あるいは耐加水分解性に関する問題は無い。し
かしながらこれらの反応性サイズ剤に比べて、十分なサ
イズ効果を得るためにはサイズ剤の使用量を多くする必
要があり、経済的に不利であるばかりでなく、使用量を
増すと紙や製紙装置の汚れの原因となるため、操業上の
問題となることがあった。このような中性製紙用ロジン
系サイズ剤をできるだけ少量の添加量で有効に使用する
ため、カオチン化澱粉、カオチン性ポリアクリルアミ
ド、ジシアンジアミドホルマリン樹脂、ポリアミンポリ
アミド−エピクロルヒドリン樹脂等を併用することが検
討されているが、未だ十分に満足できる効果を得るには
至っていない。またこれらのものはコスト高による経済
性や、ホルマリンを放出する等の環境汚染の問題を生じ
るのみならず、濾水性、乾燥性、スライム発生、損紙離
解性等の操業性の点でも問題があり、さらには紙の耐光
性を悪化させる等の紙質に与える影響の点からも種々の
問題があった。
【0005】本発明の第1の目的は、サイズ剤の使用量
が少なくて済み、製紙装置の汚れが少なく、かつ所定の
サイズ度が得られるような抄造紙、サイズ剤及び製紙方
法を提供することにある。本発明の第2の目的は、サイ
ズ剤の使用量が少なくて済み、その使用原料コストを低
くできる抄造紙、サイズ剤及び製紙方法を提供すること
にある。本発明の第3の目的は、サイズ効果の立ち上が
りの良い抄造紙、サイズ剤及び製紙方法を提供すること
にある。本発明の第4の目的は、成紙の滑り易くない抄
造紙、サイズ剤及び製紙方法を提供することにある。本
発明の第5の目的は、印刷適性、コピー用紙とした場合
のトナー接着性、液体容器とする場合にポリエチレン等
のラミネート特性の悪くない抄造紙、サイズ剤及び製紙
方法を提供することにある。本発明の第6の目的は、耐
加水分解性に優れ、水性分散液の状態で保存することが
でき、作業性が良く、しかも製紙装置の汚れが少ない抄
造紙、サイズ剤及び製紙方法を提供することにある。本
発明の第7の目的は、環境汚染の問題がなく、濾水性、
損紙離解性等の操業性の点で問題が少なく、さらに耐光
性の良い抄造紙、サイズ剤及び製紙方法を提供すること
にある。本発明の第8の目的は、pH 6.5〜 9付近の中
性ないし弱アルカリ領域においても良く抄造できる抄造
紙、サイズ剤及び製紙方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために、少量の中性製紙用ロジン系サイズ剤の使
用で所定のサイズ度を得ることができる製紙方法を鋭意
検討した結果、中性製紙用ロジン系サイズ剤とキトサン
を併用すると上記目的が達成されることを見い出し、本
発明を完成するに至った。したがって、本発明は、
(1)、ロジン類と下記(a)からなる群の少なくとも
一種、又は(a)及び(b)のそれぞれの群の少なくと
も一種との反応により得られるロジンエステル類を含有
する反応生成物と、ロジン類を含有し、該反応生成物と
ロジン類の合計に占める該ロジンエステル類の割合が1
0重量%以上であるロジン系物質と、キトサンを含有す
る抄造紙を提供するものである。 (a)多価アルコール類 (b)α、β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体 また、本発明は、(2)、キトサンとして脱アセチル化
度40〜 100%、分子量2千〜50万のキトサン及び/又は
その塩を使用する上記(1)の抄造紙、(3)、アルミ
ニウム塩を含有する上記(1)又は(2)の抄造紙、
(4)、ロジン系物質と、キトサンを含有するサイズ
剤、(5)、ロジン系物質がロジン類と下記(a)から
なる群の少なくとも一種、又は(a)及び(b)のそれ
ぞれの群の少なくとも一種との反応により得られるロジ
ンエステル類を含有する反応生成物と、ロジン類を含有
し、該反応生成物とロジン類の合計に占める該ロジンエ
ステル類の割合が10重量%以上である上記(4)のサ
イズ剤、 (a)多価アルコール類 (b)α,β−不飽和カルボン酸類及び/又はその誘導
体 (6)、キトサンとして脱アセチル化度40〜 100%、分
子量 2千〜50万のキトサン及び/又はその塩を使用する
上記(4)又は(5)のサイズ剤、(7)、アルミニウ
ム塩を含有する上記(4)ないし(6)のいずれかのサ
イズ剤、(8)、酸性ないしアルカリ性領域のパルプス
ラリーに添加されて使用される上記(4)ないし(6)
のいずれかのサイズ剤、(9)、酸性ないしアルカリ性
領域のパルプスラリーに添加されて使用される上記
(7)のサイズ剤、(10)、ロジン系物質を含有する
ロジン系サイズ剤とキトサンを併用してサイジングする
工程を有する上記(1)ないし(3)のいずれかの抄造
紙の製紙方法、(11)、ロジン系サイズ剤とキトサン
は別体で使用される上記(10)の抄造紙の製紙方法、
(12)、ロジン系物質を含有するロジン系サイズ剤と
キトサンと水溶性アルミニウム塩を併用してサイジング
する工程を有する上記(3)の抄造紙の製紙方法、(1
3)、上記(4)ないし(6)又は(8)のいずれかの
サイズ剤を用いる上記(1)ないし(3)のいずれかの
抄造紙の製紙方法、(14)、ロジン系サイズ剤とキト
サンと水溶性アルミニウムは別体で使用される上記(1
2)の抄造紙の製紙方法、(15)、上記(7)又は
(9)のサイズ剤を用いる上記(3)の抄造紙の製紙方
法、(16)、ロジン系サイズ剤は中性製紙用ロジン系
サイズ剤であり、該中性製紙用ロジン系サイズ剤及びキ
トサンがpH6.5〜9の領域におけるパルプスラリー
中に添加されて使用される上記(10)ないし(12)
のいずれか又は(14)の抄造紙の製紙方法を提供する
ものである。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
抄造紙としては、ロジン系物質、キトサンを少なくとも
含む紙、さらにはアルミニウム塩を含有する紙が挙げら
れるが、これらは抄紙系において別々にあるいは一緒に
例えばサイズ剤として加えられても良い。これらの物質
の紙中における含有量としてはロジン系物質0.01〜
5%、キトサン0.001〜5%、アルミニウム塩0〜
5%が挙げられる。ロジン系物質は、媒体に分散された
分散液である、いわゆるロジン系サイズ剤として用いら
れることが好ましく、このロジン系サイズ剤は単独で抄
紙系に加えられる場合のみならず、他の成分と混合して
得られるサイズ剤の成分としても用いられる。このよう
なロジン系物質としては、前記公知のロジンエステル類
その他のロジンエステル類が挙げられるが、ロジン系サ
イズ剤、特に、中性製紙用ロジン系サイズ剤を得る場合
には、ロジン類と、下記(a)からなる群の少なくとも
一種、又は(a)及び(b)のそれぞれの群の少なくと
も一種との反応により得られるロジンエステル類を含有
する反応生成物であることが好ましい。 (a)多価アルコール類 (b)α、β−不飽和カルボン酸類及び/又はその誘導
【0008】上記の(a)からなる群の少なくとも一
種、又は(a)及び(b)のそれぞれの群の少なくとも
一種との反応生成物であるロジンエステル類とは、 ロジン類と多価アルコール類とのエステル化反応に
より得られるロジンエステル類を含有する反応生成物 前記エステル化反応生成物を、α、β−不飽和カ
ルボン酸類及び/又はその誘導体と付加反応して得られ
るロジンエステル類を含有する反応生成物 ロジン類をα、β−不飽和カルボン酸類及び/又は
その誘導体と付加反応した後、多価アルコール類でエス
テル化反応して得られるロジンエステル類を含有する反
応生成物 前記反応生成物をさらにα、β−不飽和カルボン
酸類及び/又はその誘導体と付加反応して得られるロジ
ンエステル類を含有する反応生成物 ロジン類と多価アルコール類とのエルテル化反応、
並びにα、β−不飽和カルボン酸類及び/又はその誘導
体との付加反応が同時におきる反応により得られるロジ
ンエステル類を含有する反応生成物 前記反応生成物をさらにα、β−不飽和カルボン
酸類及び/又はその誘導体と付加反応して得られるロジ
ンエステル類を含有する反応生成物のいずれかを挙げる
ことができ、これらの混合物であってもよい。
【0009】のロジン類と上記(a)の多価アルコー
ル類とのエステル化反応により得られるロジンエステル
類を含有する反応生成物とは、ロジン類と多価アルコー
ル類との脱水反応により生成する完全エステル及び/又
は部分エステルを含んでおり、例えば多価アルコールが
グリセリンの場合には、トリグリセリド、ジグリセリ
ド、モノグリセリド等のエステル化合物を一種以上含ん
でいる。エステル化反応は従来公知の方法で行うことが
でき、一般的にはロジン類と多価アルコール類とを混合
後、あるいは一方の成分に他方の成分を適宜加えなが
ら、150〜270℃程度で3〜24時間程度加熱脱水
させて製造される。反応時間の短縮などの目的から、従
来公知のエステル化触媒や淡色化剤等は何等問題なく使
用でき、また減圧下に脱水反応を行ってもよい。ここで
多価アルコール類は2種以上を併用してもよく、この場
合、2種以上の多価アルコール類を同時にロジン類と反
応させても良いし、あるいは、一種類の多価アルコール
を反応させてから次の多価アルコールを反応させるとい
うように段階的に反応を行ってもよい。
【0010】上記(a)成分の多価アルコール類とは分
子内に複数の水酸基を有する化合物を意味するが、水酸
基以外にさらにアミノ基等の他の官能基を有する化合物
であってもよい。本発明では2個ないし4個の水酸基を
有する化合物が好適に用いられ、例えば、2価アルコー
ルの例としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル等が挙げられ、3価アルコールの例としてはグリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
トリエタノールアミン等が挙げられ、4価アルコールの
例としてはペンタエリスリトール、ジグリセリン等が挙
げられる。価格の点からは、グリセリンを単独で使用す
るか、グリセリンと上記例示した多価アルコール類を併
用することが好ましい。本発明においてロジン類とは、
ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、及びこれ
らロジンの変性物を意味しており、これらは単独である
いは2種以上の混合物として用いられる。ここでロジン
変性物としては、一部あるいは実質的に完全に水素化さ
れたもの、不均化されたもの、あるいはホルムアルデヒ
ドで変性されたものなどが挙げられる。これらロジン類
は後述するように強化されて強化ロジン類として使用さ
れる場合がある。
【0011】上記のロジン類と多価アルコール類との
エステル化反応生成物を、さらにα、β−不飽和カルボ
ン酸類及び/又はその誘導体と付加反応して得られるロ
ジンエステル類を含有する反応生成物である上記のも
のも好ましく用いられるが、その製造のためには、上記
のエステル化反応生成物と上記(b)のα、β−不飽
和カルボン酸類及び/又はその誘導体とを混合後、ある
いは一方の成分に他方の成分を適宜加えながら、120
〜230℃程度で30分〜6時間程度反応させて製造さ
れる。(b)成分としてはそれに属する2種以上の化合
物を併用してもよく、この場合、その2種以上の化合物
は同時に反応させても良いし、あるいは、一種類の化合
物を反応させてから次の化合物を反応させるというよう
に段階的に反応を行ってもよい。
【0012】上記(b)成分のα、β−不飽和カルボン
酸類の代表的なものには、フマル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン
酸、無水シトラコン酸等の不飽和二塩基酸、アクリル酸
またはメタクリル酸等の不飽和一塩基酸等が挙げられ
る。またα、β−不飽和カルボン酸類の誘導体とは、
α、β−不飽和カルボン酸類とアルコール類又はアミン
類とのモノエステル、ジエステル、モノアミド、ジアミ
ド、マレイミド等である。ここで、アルコール類として
は炭素数 1〜18程度のものが好適であり、代表的なもの
として、メタノール、エタノール、ステアリルアルコー
ル等の1級アルコール、イソプロピルアルコールや2−
エチルヘキシルアルコール等の2級アルコール、t−ブ
タノール等の3級アルコールが挙げられる。また、アミ
ン類としては炭素数1〜36程度のものが好適であり、
メチルアミン、エチルアミン、アニリン、ステアリルア
ミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジステアリルアミン等の2級アミンを挙げることが
できる。これらのうち、価格及びサイズ性能の点から
は、無水マレイン酸又はフマル酸を単独で使用するか、
無水マレイン酸又はフマル酸と上記例示したα、β−不
飽和カルボン酸類及び/又はその誘導体を併用すること
が好ましい。
【0013】前述の方法とは逆に、ロジン類を上記
(b)成分のα、β−不飽和カルボン酸類及び/又はそ
の誘導体と付加反応した後、上記(a)成分の多価アル
コール類でエステル化反応して得られるロジンエステル
類を含有する反応生成物である上記のものも好ましく
用いられるが、この場合にはより高分子量、高軟化点の
樹脂が得られる傾向があり、より高軟化点のロジンエス
テル類が必要な場合に便利である。さらに本発明におい
ては、ロジン類と上記(a)成分の多価アルコール類と
のエステル化反応、ついで上記(b)成分のα、β−不
飽和カルボン酸類及び/又はその誘導体との付加反応が
段階的に行われる反応ではなく、同時におきる反応によ
り得られるロジンエステル類を含有する反応生成物であ
る上記のものもまた、好ましく用いられるが、この場
合には、エステル化反応と付加反応とが同時に行われる
ため、ロジンエステル樹脂を得る際の製造時間が短縮で
きるという利点がある。これらの方法で得られたロジン
エステル類を含有する反応生成物は、上記、のよう
に、さらに上記(b)成分のα、β−不飽和カルボン酸
類及び/又はその誘導体に属する同じ、又は別の化合物
と付加反応させることもでき、これらも好ましく用いら
れる。
【0014】前記〜のロジンエステル類を含有する
反応生成物は、特に中性製紙用ロジン系サイズ剤の主要
成分として好適に使用される。またこの様なロジンエス
テル類は、「ペンタリン」、「ベッカサイト」、「テス
ポール」等の商品名(いずれも登録商標)で市販もされ
ている。
【0015】本発明に係わるロジン系サイズ剤の製造に
際しては、ロジン系物質を主成分として用いるが、これ
には、例えば上記ロジンエステル類を含有する反応生成
物に、さらに必要に応じてロジン類及び/又は強化ロジ
ン類を使用することもできる。この時、上記ロジンエス
テル類と、ロジン類及び/又は強化ロジン類との重量比
は100:0〜10:90の範囲であること、すなわち
ロジンエステル類が10%以上であることが好ましく、
これが10重量%より少ないと中性抄紙用に使用した場
合のサイズ効果が10重量%以上の場合ほど良くはな
い。しかし、10重量%より少なくても使用でき、その
場合は、上記(1)の発明を、「ロジン類と下記(a)
からなる群の少なくとも一種、又は(a)及び(b)の
それぞれの群の少なくとも一種との反応により得られる
ロジンエステル類を含有する反応生成物と、ロジン類を
含有するロジン系物質と、キトサンを含有する抄造
紙。」とすることができる。ロジン系サイズ剤の固形分
としては、1〜60重量%、粘度(25℃、毎分60回
転のブルックフィールド粘度計による粘度)は1〜10
00cpsで実施される。また、従来から中性サイズ剤
として使用されているアルキルケテンダイマー、アルケ
ニルコハク酸無水物、高級脂肪酸と多価アミンとの反応
物をエポキシ化して得られるカチオン性脂肪酸アミド等
のそれぞれを主成分とするサイズ剤を単独または複数併
用して、ロジン系サイズ剤中50重量%を越えない範囲
で含有させてもよい。
【0016】本発明に係わるロジン系サイズ剤は、水性
液としてパルプスラリーに添加される。その際、従来使
用されている強化ロジンの水性分散液のように、高圧乳
化法、反転法によりエマルションタイプにして添加する
方法が挙げられる。高圧乳化法による場合、例えば分散
相を形成する上記ロジンエステル類を含有する反応生成
物(又は上記ロジンエステル類を含有する反応生成物
と、ロジン類及び/又は強化ロジン類との混合物)を加
熱熔融させるか、またはベンゼン、トルエン等の溶剤に
溶解させ、ついでこれに乳化剤と温水を混合し、高圧乳
化機を使用して乳化した後、そのままで、あるいは溶媒
を除去することにより水性分散液が得られる。また、反
転法による場合、例えば固形分である上記ロジンエステ
ル類を含有する反応生成物と乳化剤を十分に混練した
後、熔融下攪拌しながら徐々に温水を滴下し、相反転さ
せることにより容易に水性分散液を得ることが出来る。
なお、例えば上記ロジンエステル類を含有する反応生成
物に、さらにロジン類及び/又は強化ロジン類を含有さ
せたサイズ剤を使用する場合には、上述のごとく、これ
らを混合後乳化分散する方法の他、各々別々に乳化分散
した後に混合する方法も考えられるが、前述の方法が製
造上便利であるし、サイズ性能も良い。
【0017】高圧乳化法、あるいは反転法により乳化を
行う場合に使用しうる乳化剤としては、各種界面活性
剤、高分子系乳化分散剤、及びカゼイン、レシチン、ポ
リビニルアルコール、カチオン化、アニオン化あるいは
両性などの各種変性澱粉、カチオン性、アニオン性ある
いは両性のポリアクリルアミド共重合体などの保護コロ
イドを特に制限なく使用でき、これらを単独で、あるい
は2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0018】界面活性剤としては、ロジンのアルカリ金
属塩、強化ロジンのアルカリ金属塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンモノ及びジ
スチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫
酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフ
タレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸モノエステ
ル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルス
ルホコハク酸モノエステル塩、アルキルフェノキシポリ
オキシエチレンプロピルスルホン酸塩、ポリオキシエチ
レンスルホフェニルエーテル塩などのアニオン性界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンモノ及びジスチリルフェニルエーテ
ル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコー
ルグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、プロピ
レングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールア
ミド、ポリオキシプロピレンポリエチレングリコール等
の非イオン性界面活性剤、さらにはテトラアルキルアン
モニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウ
ムクロライド、アルキルアミン、モノ及びポリオキシエ
チレンアルキルアミン等のカチオン性界面活性剤を例示
することができる。
【0019】また、高分子系乳化分散剤としては、特に
限定されないが基本的には疎水性基、非イオン性基及び
/又はイオン性基をもつ合成高分子あるいは一般の高分
子系乳化分散剤であり、強化ロジンサイズ剤、中性製紙
用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ
剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤等のサイズ剤
に用いられる従来公知のものをそのまま使用することが
できる。一例を挙げればアニオン性のスチレン−(メ
タ)アクリル酸系共重合体の部分あるいは完全中和物、
アニオン性あるいはカチオン性の(メタ)アクリル酸エ
ステル系共重合体あるいは(メタ)アクリルアミド系共
重合体、カチオン性のポリアミノポリアミド−エピクロ
ルヒドリン樹脂、アルキレンポリアミン−エピクロルヒ
ドリン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)−エピクロルヒド
リン樹脂等を例示することができる。また、これらの高
分子系乳化分散剤は保護コロイドとして単独あるいは2
種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0020】本発明で使用するキトサンは、一般式〔化
1〕で表される(1→4)─2−アセトアミド−2−デ
オキシ−β−D─グルカンの構造をもつキチンの脱アセ
チル化物である。
【0021】
【化1】
【0022】キチンは甲殻類、昆虫類、菌類の支持組織
を形成しており、工業的にはカニ、エビ等の甲殻から脱
カルシウム処理および脱タンパク質処理によって得られ
る。本発明で使用するキトサンはキチンの脱アセチル化
によって得られるが、脱アセチル化法に特に制限はな
く、公知の方法がいずれも使用できる。例えば、キチン
を30〜50%のアルカリ水溶液中50〜 130℃の温度で脱ア
セチル化することにより得ることができる。キトサンの
水溶液を得る点からは脱アセチル化度は40%以上が好
ましい。40%より少ないと、キトサンを水溶液にして
使用する場合に、水に不溶の部分が残ってしまう。ま
た、本発明で使用するキトサンの分子量は2千〜50万
が好ましい。なお、キトサンの脱アセチル化度及び分子
量の測定法については、「キチン、キトサンハンドブッ
ク」あるいは「キチン、キトサン実験マニュアル」等の
文献に記載されている。さらに本発明で使用するキトサ
ンにサイズ効果に影響を及ぼさない範囲で化学修飾する
ことができる。例えば、ヒドロキシエチル化、ヒドロキ
シプロピル化、カルボキシメチル化、リン酸化、硫酸
化、アルキル化、さらには3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルトリアルキルアンモニウムクロライド、グリシ
ジルトリアルキルアンモニウムクロライド、ジアルキル
アミノアルキルクロライド等によるカチオン化等の化学
修飾が可能である。キトサンは生分解性があることが知
られており、したがって環境汚染の問題がなく、また、
ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂のように損紙離解性
が困難であるという問題もない。
【0023】本発明で使用するキトサン(化学修飾され
たキトサンを含む)の使用方法に特に制限はないが、キ
トサンの水溶液を用いることが最も簡単である。例えば
キトサンを塩酸の様な無機酸、あるいは酢酸、乳酸、リ
ンゴ酸、クエン酸等の有機酸を用いて塩とし、pH 6.5
以下に調節して水溶液にする例が挙げられる。分子量が
2000〜5000程度のキトサンは水に可溶であるの
で、塩としても良いが、塩としないで水溶液にすること
ができ、本願においてキトサンの水溶液という場合は、
キトサンの塩の水溶液、塩にしないで水可溶のキトサン
の水溶液のいずれをもいう。通常使用される他の製紙用
薬品をキトサンの水溶液を作る際に共存させて、あるい
はキトサンを水溶液とした後に加えたものを、本発明で
使用するキトサンの水溶液とすることもできる。この時
用いられる他の製紙用薬品としては、カチオン化、アニ
オン化又は両性の変性澱粉、ポリビニルアルコール、カ
チオン性、アニオン性又は両性のポリアクリルアミド、
硫酸バンドやポリ塩化アルミニウム、ポリアルミニウム
シリケートサルフェートの様な水溶性アルミニウム塩等
を挙げることが出来る。
【0024】キトサン水溶液はロジン系サイズ剤と別体
で、あるいは一体で用いることができる。一体で用いる
場合には、例えばロジン系サイズ剤の水性分散液にキト
サンを混合しても良いし、あるいは前述の様にロジン系
サイズ剤を乳化分散工程を経て得る際、キトサン水溶液
で乳化分散するか、またはキトサンを乳化剤の一部とし
て使用し乳化分散した水性液をサイズ剤として使用する
こともできる。キトサンとロジン系サイズ剤を一体にし
たサイズ剤の場合、両者の混合割合は100:1〜1:
1000が好ましく、その固形分の割合は0.1〜50
%が好ましい。キトサンの量がこれ以下であると十分な
サイズ性能を示さない場合があり、これ以上の場合には
キトサンの使用量が増えるため経済的に不利である。キ
トサンとロジン系物質を一体にしたサイズ剤とするとき
は、上記〜のロジンエステル類を含有するロジン系
物質を用いることが好ましく、上記(5)の発明を「ロ
ジン類と下記(a)からなる群の少なくとも一種、又は
(a)及び(b)のそれぞれの群の少なくとも一種との
反応により得られるロジンエステル類を含有する反応生
成物と、ロジン類を含有するロジン系物質と、キトサン
を含有するサイズ剤。」とすることもできるが、上記
(5)の発明がより好ましい。
【0025】本発明におけるキトサンとロジン系サイズ
剤を製紙工程で用いるには、その用い方としては特に制
限はないが、例えばパルプスラリー中に添加する、いわ
ゆる内添でもよく、あるいはサイズプレス、キャレンダ
ー等の表面塗布液に添加する、いわゆる表面サイズ剤と
して用いても良く、両者を併用しても良い。この際、内
添及び表面サイズ剤として用いるいずれの場合も、キト
サンとロジン系サイズ剤は上記のごとく、一体の液のサ
イズ剤として添加しても良いが、これらを別体として用
いるときは、同時または相前後してパルプスラリーある
いは表面塗布液に添加することができる。パルプスラリ
ーに添加する際の添加場所についても特に制限はなく、
ミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱、ファン・
ポンプ、スクリーン等に添加することができる。また、
キトサンとロジン系サイズ剤を別体として添加する場合
には各々を別の場所のパルプスラリーに添加することも
でき、さらには一方をパルスラリーに、他方を表面塗布
液に添加することもできる。また本発明で使用するロジ
ン系サイズ剤を中性製紙用ロジンサイズ剤として使用す
る場合には、この中性製紙用ロジンサイズ剤に他の従来
公知のアルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸無
水物、高級脂肪酸と多価アミンから得られるカチオン性
脂肪酸アミド、スチレンとカチオンモノマーとの共重合
体等のそれぞれを含むサイズ剤であって、内添もしくは
表面サイジングとして使用される中性製紙用サイズ剤、
あるいはスチレン(メタ)アクリル酸共重合体の塩やス
チレンマレイン酸共重合体の塩等を含む表面サイズ剤を
必要に応じて何等制限なく単独で、あるいは複数併用す
ることができる。
【0026】製紙工程では通常、アニオン性阻害物質の
封鎖、あるいはサイズ効果発現のための助剤として水溶
性アルミニウム塩が使用される。本発明においてキトサ
ンとロジン系サイズ剤を併用する際にも、水溶性アルミ
ニウム塩を併用することによりサイズ効果を向上させる
事が出来るので、その使用をすることが好ましいが、使
用しない場合でも良く、例えば罐詰ライナーの場合には
さび防止のため水溶性アルミニウム塩を添加しないで抄
紙するか極く少量添加して抄紙するのが普通であるの
で、そのように使用すれば良い。水溶性アルミニウム塩
としては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、ポリア
ルミニウムシリケートサルフェート等、従来公知のもの
が使用できる。ロジン系サイズ剤とキトサンを一体にし
たサイズ剤の場合、水溶性アルミニウム塩はこれら3者
の固形分中1〜99%使用できる。これ以下であると、
水溶性アルミニウム塩によるサイズ効果の向上が不十分
であり、これ以上使用しても効果が少ない。
【0027】ロジン系サイズ剤及びキトサンの使用量に
ついて特に制限はなく、所定のサイズ度を得るための必
要量が使用できる。一般的には、例えば中性製紙用ロジ
ン系サイズ剤をパルプに対して0.01〜5.0重量
%、キトサンをパルプに対して0.001〜5.0重量
%使用することにより上記内添、表面サイジングのいず
れの場合も所定のサイズ度が得られる。また、前記の水
溶性アルミニウム塩を併用する場合、その添加率はパル
プに対して0.01〜5.0重量%が好ましい。中性製
紙用ロジン系サイズ剤がこれ以下であると十分なサイズ
度が得られない場合があり、これ以上であると中性抄紙
用ロジン系サイズ剤を従来のように用いた場合と同様に
その使用量が多くなり、抄紙機の汚れの原因となり易
く、コスト高にもなる。また、キトサンがこれ以下であ
ると十分なサイズ度を示さない場合があり、これ以上で
あると経済的に不利である。ロジン系サイズ剤を中性製
紙用ロジン系サイズ剤として使用し、これにキトサンを
併用し、さらに必要に応じて水溶性アルミニウム塩を併
用する場合には、抄紙系のパルプスラリーのpHは6.
5〜9が好ましい。ロジン系サイズ剤を酸性製紙用ロジ
ン系サイズ剤として使用し、これにキトサンを併用し、
さらに必要に応じて水溶性アルミニウム塩を併用するこ
ともでき、その場合には抄紙系のパルプスラリーのpH
は4.5〜6.5で水溶性アルミニウム塩の量は0.1
〜5重量%が好ましい。
【0028】本発明の製紙方法において使用できるパル
プ原料としては、クラフトパルプあるいはサルファイト
パルプ等の晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機
械パルプあるいはサーモメカニカルパルプ等の晒あるい
は未晒高収率パルプ、新聞古紙、段ボール古紙あるいは
脱墨古紙等の古紙パルプのいずれも使用することができ
る。また、上記パルプ原料と石綿、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニルアル
コール等の合成繊維との混合物も使用する事ができる。
【0029】原紙中には必要に応じて、通常使用する他
の製紙用薬品すなわち、酸化チタン、クレー、タルク、
炭酸カルシウム、尿素樹脂等の墳料、澱粉および各種変
性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロース、ポリアミド−エピクロル
ヒドリン樹脂等の紙力増強剤、歩留り向上剤、染料、蛍
光染料、スライムコントロール剤、消泡剤等の紙及び板
紙の製造で使用される添加物を必要に応じ使用すること
ができる。また、サイズプレス、ゲートロールコータ
ー、ビルブレードコーター、キャレンダー等で澱粉、ポ
リビニルアルコール、染料、コーティングカラー、防滑
剤等を必要に応じ紙及び板紙に塗布することもできる。
本発明はこれらの場合にも、中性ロジン系サイズ剤とキ
トサンを併用することにより、少量の中性ロジン系サイ
ズ剤で所定のサイズ度を得ることが可能である。
【0030】本発明による製紙方法は、例えば中性製紙
方法では、通常の紙および板紙の製造の際に使用でき、
中性印刷筆記用紙、中性コート紙、中性PPC用紙、中
性感圧原紙、中性インクジェット用紙、中性情報用紙、
中性ライナー及び缶詰ライナー等の製造の際にも適用で
き、いずれもロジン系物質、キトサン及び必要に応じて
アルミニウム塩を含有し、サイズ効果の立ち上がりは良
好であり、成紙も滑り過ぎるということはない。
【0031】
【実施例】以下、本発明の効果を製造例及び実施例を挙
げて具体的に説明するが、本発明はこれらの例にのみ限
定されるものではない。なお、以下において部および%
とあるのは特に断りのない限り、固形分重量部および固
形分重量%を意味するものとする。 ロジンエステル類の製造 製造例1 攪拌機、温度計、窒素導入管、分水器及び冷却器を備え
た1L容積のフラスコに、酸価170のガムロジン10
0部とグリセリン9.8部を仕込み、窒素気流下に25
0℃まで加熱し、同温度で12時間エステル化反応させ
て反応生成物(ロジンエステルを含む反応生成物、以下
製造例11まで同様)1を得た。この反応生成物の軟化
点は92℃であった。また、酸価は10であった。な
お、本発明で測定した軟化点はすべて環球法により測定
した値である。また酸価についてはすべて、日本工業規
格(JIS K 5902又はJIS K5903)に
従って測定した値である。
【0032】製造例2 製造例1においてグリセリンの仕込量を8部にした以外
は、製造例1と同様にして、軟化点88℃、酸価30の
反応生成物2を得た。 製造例3 製造例1においてグリセリンの仕込量を13部にした以
外は、製造例1と同様にして、軟化点86℃、酸価8の
反応生成物3を得た。 製造例4 製造例1においてグリセリン7.6部、ペンタエリスリ
トール1.9部を用い、270℃で12時間エステル化
反応した以外は製造例1と同様にして、軟化点95℃、
酸価25の反応生成物4を得た。 製造例5 酸価170のガムロジン100部に無水マレイン酸3部
を加え、200℃で3時間加熱保温して付加反応を行っ
た。その後グリセリン11.2部を加え250℃まで昇
温し、12時間エステル化反応を行い、軟化点98℃、
酸価16の反応生成物5を得た。 製造例6 製造例1より得た反応生成物1の100部に無水マレイ
ン酸6部を加え、200℃で3時間加熱保温して付加反
応を行い、軟化点106℃、酸価80の反応生成物6を
得た。 製造例7 製造例6において無水マレイン酸の仕込量を12部にし
た以外は、製造例6と同様にして、軟化点124℃、酸
価147の反応生成物7を得た。 製造例8 製造例6において無水マレイン酸に代えてフマル酸6部
用いた以外は、製造例6と同様にして、軟化点118
℃、酸価70の反応生成物8を得た。 製造例9 製造例6において無水マレイン酸に代えてフマル酸12
部用いた以外は、製造例6と同様にして、軟化点144
℃、酸価126の反応生成物9を得た。 製造例10 製造例1においてグリセリン7.4部、エチレングリコ
ール1.8部用いた以外は製造例1と同様にしてエステ
ル化反応を行った後、無水マレイン酸6部を加え200
℃で3時間付加反応を行い、軟化点110℃、酸価75
の反応生成物10を得た。 製造例11 製造例5より得た反応生成物5の100部に無水マレイ
ン酸6部を加え、200℃で3時間加熱保温して強化反
応を行い、軟化点100℃、酸価90の反応生成物11
を得た。
【0033】強化ロジンの製造 製造例12 酸価170のガムロジン100部と無水マレイン酸6部
を200℃で3時間加熱保温して付加反応を行い、軟化
点98℃、酸価225の強化ロジン12を得た。 製造例13 製造例12において無水マレイン酸の仕込量を12部に
した以外は製造例12と同様にして、軟化点105℃、
酸価274の強化ロジン13を得た。 製造例14 製造例12において無水マレイン酸に代えてフマル酸を
9部用いた以外は製造例12と同様にして、軟化点11
2℃、酸価236の強化ロジン14を得た。
【0034】乳化剤の合成 乳化剤の合成例1 特開昭61−108796号公報の参考例10の製造方
法に従い、以下のようにしてスチレン−メタクリル酸系
共重合体ケン化物乳化剤1を合成した。スチレン55
部、メタクリル酸30部、イタコン酸5部、アクリル酸
ラウリル10部、10%ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムホルマリン縮合物50部、過硫酸アンモニウム1部及
び水200部を混合攪拌し、加圧下、150℃で30分
間加熱した。次いで70℃まで冷却し、48.5%水酸
化ナトリウム35.5部と水7部を徐々に滴下し、30
分間攪拌した後室温まで冷却することにより、固形分3
0%の乳化剤1を得た。 乳化剤の合成例2 特開平5−125693号公報の−1〜2に記載の方
法に従い、以下のようにしてポリアクリルアミド系乳化
剤2を合成した。攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却
器を備えた1L容積のフラスコに、ジメチルアミノプロ
ピルメタアクリルアミド12部、メタクリル酸2部、ア
クリルアミドの50%水溶液144部、イソブチルメタ
クリレート8部、水71.3部、イソプロピルアルコー
ル143.3部、n−ドデシルメルカプタン0.5部を
仕込み、20%酢酸水溶液にてpHを4.5に調節し
た。この混合液を攪拌しながら窒素ガス雰囲気下で、6
0℃まで昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウ
ムの5%水溶液2.3部を加え80℃まで昇温し、1.
5時間保持した後、過硫酸アンモニウムの5%水溶液
0.7部を追加した。さらに1時間保持した後、水10
0部を加え、イソプロピルアルコールの留去を行った。
留去終了後、水を加えて得られた乳化剤2の固形分濃度
は20.2%、25℃、毎分60回転で測定したブルッ
クフィールド粘度(以下粘度と称する)は340cps
であった。
【0035】ロジン系サイズ剤の製造 上記製造例1〜5の反応生成物については、製造例1
2、13または14の強化ロジンと、表1に示す重量比
で混合し、被乳化体とした。また製造例6〜11の反応
生成物についてはそのものを被乳化体とした。上記被乳
化体100部を約150℃に加熱熔融し、激しく攪拌し
ながら乳化剤1を16部、または乳化剤2を25部添加
混合して油中水型のエマルジョンとした。これに熱水を
徐々に加えて転相させ、水中油型のエマルジョンとし、
これにさらに熱水を素早く添加して安定な水中油型のエ
マルジョンとした後、冷却し、中性製紙用ロジン系サイ
ズ剤A〜Nを得た。得られた水性分散液の固形分、Ma
ster Sizer(マルバーン社)で測定した重量
基準粒径分布における累積50%径(以下平均粒子径と称
する)を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】キトサン水性液の製造 本実施例で使用するキトサン(キミツキトサンL、F、
M、HH、君津化学工業社製)の水性液は以下のように
して製造した。攪拌機、温度計および還流冷却管を備え
た1L容積の4つ口フラスコに、キミツキトサンL
2.5部、酢酸2.5部、イオン交換水495部を仕込
み、攪拌しながら60℃で3時間保持する。保持後室温
に冷却し、キトサン固形分濃度0.5%のキトサンL水
性液を得た。キミツキトサンF、Mの0.5%水性液も
同様にして得た。またキミツキトサンHHについては、
一部水に不溶であったため、100メッシュの濾布で濾
過を行い、その濾液をキミツキトサンHHの0.5%水
性液とした。また、「キチン、キトサン実験マニュア
ル」(キチン、キトサン研究会編、技報堂出版)の第5
1頁及び第67頁に記載された方法でキトサンの水溶液
を調製し、B型粘度計で測定した粘度及びコロイド滴定
により算出した脱アセチル化度を表2に示した。表2か
ら、脱アセチル化度86〜96%であって、0.5%水
溶液の粘度が34〜89cps、脱アセチル化度89%
であって、0.5%水溶液の粘度が1140cpsのも
のが使用できるが、前者、特にキトサンLが好ましく用
いられる。
【0038】
【表2】
【0039】サイズ効果試験 以下にサイズ効果試験について説明するが、製紙用薬品
の添加量はすべてパルプに対する添加率(%)で表す。 実施例1〜10 晒クラフトパルプ(針葉樹対広葉樹のパルプ比が1対4
の混合パルプ)をパルプ濃度が2.5%になる量の硬度
100ppmの希釈用水で、ビーターを用いて350m
lのカナディアンスタンダードフリーネスまで叩解し
た。次いでこのパルプスラリー1.2Lを離解機に秤取
し、炭酸カルシウム(奥多摩工業社製タマパール121
S)10%、硫酸バンド1.5%、キトサンL(君津化
学工業社製キミツキトサンL)0.5%、カチオン化澱
粉(ナショナルスターチアンドケミカル社製Cato3
210)0.6%、ロジン系サイズ剤A〜E、H〜L
0.5%のそれぞれを添加後、pH8の希釈水で、この
パルプスラリーを濃度0.25%まで希釈し、定着剤と
してカチオン性ポリアクリルアミド系歩留り向上剤(ハ
イモ社製ハイモロックNR12MLS)0.01部を加
えた。この時のパルプスラリーのpHは7.8であっ
た。次いで、ノーブルアンドウッド抄紙機で抄紙(パル
プスラリー温度は40℃)し、坪量65g/m2 の試験
紙を得た。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて1
00℃で80秒間の条件で行った。得られた試験紙を恒
温恒湿(20℃、60%相対湿度)環境下で24時間調
湿した後、サイズ度をステキヒト法で測定した。結果を
表3に示す。 比較例1〜10 キトサンLを添加しないこと以外は実施例1〜10と同
様に抄紙およびステキヒトサイズ度の測定を行った。結
果を表3に示す。表3から、キトサンの併用の有無によ
り、ステキヒトサイズ度(秒)は1.5〜3倍以上(ほ
ぼ4倍)の差が生じ、その差を1.5倍以上、2倍以
上、3倍以上にすることができる。
【0040】
【表3】
【0041】実施例11〜16 表4中の中性製紙用ロジン系サイズ剤F、Mを用い、そ
のサイズ剤の添加量、キトサンLの添加量を表4記載の
添加量に変えた以外は実施例1〜10と同様にして抄紙
し、ステキヒトサイズ度を測定した。結果を表4に示
す。 比較例11〜14 キトサンLを添加しないこと以外は実施例11〜16と
同様に抄紙し、ステキヒトサイズ度の測定を行った。結
果を表4に示す。表4から、キトサンの併用の有無によ
り、ステキヒトサイズ度(秒)は4〜23倍の差が生
じ、キトサンを併用してその差を4倍以上、20倍以上
にすることができる。
【0042】
【表4】
【0043】実施例17〜22 炭酸カルシウムの添加量を2%あるいは20%とし、表
5中の中性製紙用ロジン系サイズ剤G、Nをそれぞれ
0.5部用い、硫酸バンドの添加量、キトサンLの添加
量を表5記載の添加量に変えた以外は実施例1〜10と
同様にして抄紙し、ステキヒトサイズ度を測定した。こ
の時の抄紙pH及びサイズ度を表5に示した。 比較例15、16 硫酸バンドの添加量を1.5%とし、キトサンLを添加
しないこと以外は実施例17〜22と同様に抄紙し、ス
テキヒトサイズ度の測定を行った。結果を表5に示す。
表5から、キトサンを併用すると、硫酸バンドを使用し
た場合、スキテヒトサイズ度(秒)を2.5倍程度良く
することができ、硫酸バンドの添加量を減らしても2.
2倍程度良くすることができる。また、硫酸バンドを使
用しない場合でも実用性のあるサイズ効果が得られる。
本発明は、中性ないしアルカリ性下、炭酸カルシウム5
%以下(例えば2%)、硫酸バンドを0.5%以上(例
えば0.5〜1.5%)において、キトサンを添加する
ことによりステキヒトサイズ度を改善することができ、
キトサンを0.1%以上、例えは0.5%添加するとス
テキヒトサイズ度を2倍以上改善できる。また、さらに
炭酸カルシウムを10%以上、例えば20%にした場
合、硫酸バンドを使用しないでもステキヒトサイズ度は
これを使用した場合の1.5倍弱程度は良くなり、硫酸
バンドを併用すると1.5倍以上は良くなる。
【0044】
【表5】
【0045】実施例23〜26 中性製紙用ロジン系サイズ剤Aを用い、キトサンの添加
量を0.1%とし、製紙用薬品の添加順序を表6記載の
順序に変えた以外は実施例1〜10と同様にして抄紙
し、ステキヒトサイズ度を測定した。結果を表6に示
す。
【0046】
【表6】
【0047】実施例27〜30 炭酸カルシウムの添加量を20%とし、中性製紙用ロジ
ン系サイズ剤Iを用い、キトサンL、またはキトサンL
の代わりにキトサンF、M、HHを0.5%使用した以
外は実施例1〜10と同様にして抄紙し、ステキヒトサ
イズ度を測定した。この時の抄紙pHは8.2であっ
た。結果を表7に示す。 比較例17〜20 中性製紙用ロジン系サイズ剤Iを用い、キトサンLを添
加しないで、またはキトサンLの代わりに表7に記載の
薬品をそれぞれ0.3%使用した以外は実施例1〜10
と同様にして抄紙し、ステキヒトサイズ度を測定した。
結果を表7に示す。
【0048】
【表7】
【0049】耐光性試験 上記実施例27〜30、比較例17〜20で抄紙した紙
について、殺菌灯耐色試験機(東洋理化工業)を用いて
電圧100V、30℃の条件で30分照射を行った。Z
−Σ80色差計(日本電色工業)を用いて測定した照射
前後の紙の黄色度を表7に示す。その結果、実施例の紙
の黄色度は比較例の各種カチオン性樹脂を使用した紙の
ものより優れており、キトサンを使用しない場合と同程
度である。
【0050】実施例31(キトサンを含むロジン系サイ
ズ剤) 前記製造例1の反応生成物50部と前記製造例12のマ
レイン酸強化ロジン50部をトルエン100部に溶解
し、乳化剤合成例2の20%水溶液50部、キトサンL
の0.5%水溶液1000部を混合した。この混合物を
約150Kg/cm2 の圧力で2回にわたって高圧ホモ
ジナイザーに通し、その後減圧蒸留により全てのトルエ
ンを除去して、キトサンを含んだ中性製紙用ロジン系サ
イズ剤Oを得た。 実施例32(キトサンと水溶性アルミニウム塩を含むロ
ジン系サイズ剤) 上記のキトサンを含むロジン系サイズ剤の10%水溶液
100部に、10%塩化アルミニウム水溶液10部を混
合し、キトサンと水溶性アルミニウム塩を含んだ中性製
紙用ロジン系サイズ剤Pを得た。
【0051】上記実施例31、32のサイズ剤を用いて
も、キトサンと、ロジン系サイズ剤を用いた上記の場合
に対応するほぼ同様な結果が得られた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ロジンエステル類を含
有するロジン系サイズ剤とキトサンを含有するサイズ剤
を提供でき、また、このサイズ剤を使用し、あるいはロ
ジンエステル類を含有するロジン系サイズ剤とキトサン
を併用した製紙方法を提供でき、これらによりロジンエ
ステル類を含有するロジン系物質とキトサンを含有する
抄造紙を提供できるので、ロジン系サイズ剤でサイジン
グしたと同様にサイズ効果の立ち上がりが良く、成紙が
滑り易くなく、印刷適性、コピー用紙とした場合のトナ
ー接着性、液体容器とする場合にポリエチレン等のラミ
ネート特性が良く、耐加水分解性に優れ、水性分散液の
状態で保存することができ、作業性が良いサイズ剤、製
紙方法を提供することができる。また、従来よりも少量
の中性製紙用ロジン系サイズ剤の使用で所定のサイズ度
を得ることができ、特にアルミニウム塩の併用によりそ
の発現を高めることができる結果、経済的に有利である
ばかりでなく、製紙装置の汚れの問題を改善することが
できる。また、キトサンの使用により環境汚染の問題が
なく、濾水性、損紙離解性等の操業性の点で問題が少な
く、さらに耐光性の良い抄造紙を得ることができる。こ
のようにして、pH 6.5〜 9付近の中性ないし弱アルカ
リ領域で抄造できる点に特にメリットのある抄造紙、サ
イズ剤及び製紙方法を提供することができる。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジン類と下記(a)からなる群の少な
    くとも一種、又は(a)及び(b)のそれぞれの群の少
    なくとも一種との反応により得られるロジンエステル類
    を含有する反応生成物と、ロジン類を含有し、該反応生
    成物とロジン類の合計に占める該ロジンエステル類の割
    合が10重量%以上であるロジン系物質と、キトサンを
    含有する抄造紙。 (a)多価アルコール類 (b)α、β−不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体
  2. 【請求項2】 キトサンとして脱アセチル化度40〜 100
    %、分子量 2千〜50万のキトサン及び/又はその塩を使
    用する請求項1に記載の抄造紙。
  3. 【請求項3】 アルミニウム塩を含有する請求項1又は
    2に記載の抄造紙。
  4. 【請求項4】 ロジン系物質と、キトサンを含有するサ
    イズ剤。
  5. 【請求項5】 ロジン系物質がロジン類と下記(a)か
    らなる群の少なくとも一種、又は(a)及び(b)のそ
    れぞれの群の少なくとも一種との反応により得られるロ
    ジンエステル類を含有する反応生成物と、ロジン類を含
    有し、該反応生成物とロジン類の合計に占める該ロジン
    エステル類の割合が10重量%以上である請求項4に記
    載のサイズ剤。 (a)多価アルコール類 (b)α,β−不飽和カルボン酸類及び/又はその誘導
  6. 【請求項6】 キトサンとして脱アセチル化度40〜 100
    %、分子量 2千〜50万のキトサン及び/又はその塩を使
    用する請求項4又は5に記載のサイズ剤。
  7. 【請求項7】 アルミニウム塩を含有する請求項4ない
    し6のいずれかに記載のサイズ剤。
  8. 【請求項8】 pH6.5ないし9の中性ないしアルカ
    リ性領域のパルプスラリーに添加されて使用される中性
    製紙用サイズ剤である請求項4ないし6のいずれかに記
    載のサイズ剤。
  9. 【請求項9】 pH6.5ないし9の中性ないしアルカ
    リ性領域のパルプスラリーに添加されて使用される中性
    製紙用サイズ剤である請求項7に記載のサイズ剤。
  10. 【請求項10】 ロジンエステル類を含有するロジン系
    サイズ剤とキトサンを併用してサイジングする工程を有
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の抄造紙の製紙
    方法。
  11. 【請求項11】 ロジン系サイズ剤とキトサンは別体で
    使用される請求項10に記載の製紙方法。
  12. 【請求項12】 ロジンエステル類を含有するロジン系
    サイズ剤とキトサンと水溶性アルミニウム塩を併用して
    サイジングする工程を有する請求項3に記載の抄造紙の
    製紙方法。
  13. 【請求項13】 請求項4ないし6又は8のいずれかに
    記載のサイズ剤を用いる請求項1ないし3のいずれかに
    記載の抄造紙の製紙方法。
  14. 【請求項14】 ロジン系サイズ剤とキトサンと水溶性
    アルミニウム塩は別体で使用される請求項12に記載の
    製紙方法。
  15. 【請求項15】 請求項7又は9に記載のサイズ剤を用
    いる請求項3に記載の抄造紙の製紙方法。
  16. 【請求項16】 ロジン系サイズ剤は中性製紙用ロジン
    系サイズ剤であり、該中性製紙用ロジン系サイズ剤及び
    キトサンがpH6.5〜9の領域におけるパルプスラリ
    ー中に添加されて使用される請求項10ないし12のい
    ずれか又は14に記載の製紙方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004183124A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 抄紙用合成繊維処理剤、抄紙の製造方法及び抄紙
CN117779517A (zh) * 2023-12-28 2024-03-29 浙江百斯特化工有限公司 一种阴离子松香胶及其制备方法
CN117779517B (zh) * 2023-12-28 2024-06-28 浙江百斯特化工有限公司 一种阴离子松香胶及其制备方法

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