JPH08295534A - クリストバライト結晶相含有シリカガラスおよびその製造方法 - Google Patents

クリストバライト結晶相含有シリカガラスおよびその製造方法

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JPH08295534A
JPH08295534A JP7275098A JP27509895A JPH08295534A JP H08295534 A JPH08295534 A JP H08295534A JP 7275098 A JP7275098 A JP 7275098A JP 27509895 A JP27509895 A JP 27509895A JP H08295534 A JPH08295534 A JP H08295534A
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徹 瀬川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高純度で、耐熱性、熱膨張係数が高く、しかも
光の透過率が低いシリカガラス及びその製造方法を提供
すること。 【構成】シリカガラスマトリックス相中に球状又は島状
のα−クリストバライト結晶相が存在するクリストバラ
イト結晶相含有シリカガラスにおいて、前記α−クリス
トバライト結晶相が直径0.1〜1000μm、その含
有量が少なくとも10重量%であるクリストバライト結
晶相含有シリカガラス、及び融点が20℃以上異なる2
種以上の結晶質二酸化珪素粉からなり、融点の最も高い
結晶質二酸化珪素粉を10〜80重量%含有する結晶質
二酸化珪素混合粉を、融点の最も低い結晶質二酸化珪素
粉の融点以上で、かつ融点の最も高い結晶質二酸化珪素
粉の融点未満の温度で加熱する前記クリストバライト結
晶相含有シリカガラスの製造方法。法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なクリストバライ
ト結晶相含有シリカガラス及びその製造方法、さらに詳
しくはシリカガラスマトリックス相中にα−クリストバ
ライト結晶相が存在するクリストバライト結晶相含有シ
リカガラス及びその製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、シリカガラスは、高純度で、耐熱
性、耐薬品性に優れ、かつ加工及び洗浄が容易であると
ころから半導体素子製造用治具等高純度、耐熱性、耐薬
品性等が要求される分野に使用されてきた。ところが、
近年、超LSI等半導体素子の高度化が進むにしたがっ
て使用される治具の使用条件が厳しくなり、半導体素子
の処理温度である1000℃を超える温度であっても痕
跡といえどもどのような元素も発生し半導体素子を汚染
しない上に、前記処理温度で熱変形を起こさない材料が
熱望されるようになった。こうした耐熱性が高く高純度
の材料としては結晶相含有シリカガラスが注目され、例
えば特公平3ー45029号公報では結晶質石英と非晶
質石英との混合物を焼結した結晶相含有ガラスが、また
ジャーナルオブ ザ アメリカン セラミック ソサイ
ティー(Journal ofthe America
n Ceramic Society,Vol.42,
No.6,June 1,1959)等ではアルミナ等
の結晶生成剤をドープして結晶相を形成した結晶相含有
シリカガラスが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平3ー45029号公報記載の結晶相含有シリカガラ
スは、焼結して製造されているところから結晶間に空隙
が生じ機械的強度が低い上に熱膨張係数がシリカガラス
よりさらに低く、それで作成した治具を半導体素子製造
における化学蒸着工程で使用すると、治具に付着したポ
リシリコン膜や窒化珪素膜等の蒸着膜の熱膨張係数が1
×10-6/℃以上とシリカガラスの熱膨張係数より遥か
に高いところから、冷却工程で前記蒸着膜が大きく収縮
し、その表面にクラックが発生し、それが剥離しダスト
となって化学蒸着工程の雰囲気中に浮遊し、半導体素子
を汚染したり、或は前記蒸着膜に発生したクラックが治
具にまで進行し、該治具を破損する等の問題があった。
また、前記ジャーナル オブザ アメリカン セラミッ
ク ソサイティー等で提案されている結晶含有シリカガ
ラスは、結晶相を形成するため結晶生成剤を使用すると
ころから1000℃を超える高温で使用すると前記結晶
生成剤が拡散し半導体製品を汚染するという欠点があっ
た。
【0004】こうした現状に鑑み、本発明者等は、耐熱
性が高く、高純度で、しかも熱膨張係数が高いシリカガ
ラスの開発について鋭意研究を重ねた結果、前記特性を
有するシリカガラスがシリカガラスマトリックス相中に
球状又は島状のα−クリストバライト結晶相を存在させ
ることで得られること、さらに前記シリカガラスのマト
リックス相に微細な独立気泡を特定の範囲で分散させる
と光の透過率が一段と低下することを見出した。そして
前記特性を有する結晶相含有シリカガラスは融点が20
℃以上異なる2種以上の結晶質二酸化珪素混合粉を特定
の温度範囲で加熱溶融することで容易に製造できること
もわかった。こうした知見に基づいて、本発明は完成し
たものである。すなわち、
【0005】本発明は、高純度で、耐熱性、および熱膨
張係数が高いクリストバライト結晶相含有シリカガラス
を提供することを目的とする。
【0006】本発明は、高純度で、耐熱性、熱膨張係数
が高く、しかも光の透過率が1%以下のクリストバライ
ト結晶相含有シリカガラスを提供することを目的とす
る。
【0007】本発明は、新規なクリストバライト結晶相
含有シリカガラスの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】本発明は、シリカガラスマトリックス相に
微細な独立気泡が分散するクリストバライト結晶相含有
シリカガラスの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、シリカガラスマトリックス相中に直径0.1〜1
000μmのα−クリストバライト結晶相を少なくとも
10重量%含有するシリカガラス及び前記シリカガラス
のマトリックス相に直径500μm以下の独立気泡が均
一に分散するクリストバライト結晶相含有シリカガラ
ス、並びに前記クリストバライト結晶相含有シリカガラ
スの製造方法に係る。
【0010】本発明のクリストバライト結晶相含有シリ
カガラスとは、シリカガラスマトリックス相中に球状又
は島状のα−クリストバライト結晶相が存在する結晶相
含有シリカガラスであり、前記球状又は島状のα−クリ
ストバライト結晶相の大きさは結晶の最大径を直径とし
て0.1〜1000μmの範囲であり、またα−クリス
トバライト結晶相の含有量は10〜99重量%の範囲に
ある。前記範囲のα−クリストバライト結晶相を含有す
ることでその熱膨張率は向上し、半導体素子の化学蒸着
工程で形成される蒸着膜の熱膨張係数1×10-6/℃以
上となる。前記α−クリストバライト結晶相の直径が
0.1μm未満では、結晶相が小さく、耐熱性の向上が
みられないばかりでなく、熱膨張係数の上昇もみられ
ず、またα−クリストバライト結晶相の直径が1000
μmを超えると結晶相含有シリカガラスの機械的強度が
低下し実用的でない。さらに、α−クリストバライト結
晶相の含有量が10重量%未満では熱膨張係数の増加が
ほとんどみられず、また99重量%を超えるとクリスト
バライト結晶相含有シリカガラス自体にクラックが発生
する。
【0011】本発明のクリストバライト結晶相含有シリ
カガラスを融点が20℃以上異なる2種以上の結晶質二
酸化珪素混合粉を加熱溶融して製造する場合にはα−ク
リストバライト結晶相の含有量が80重量%を超えると
ガラス自体にクラックの発生が起こるが、前記クリスト
バライト結晶相含有シリカガラスを1000℃以上の温
度で再加熱し徐々に結晶成長させるとクラックの発生が
なくα−クリストバライト結晶相の含有量を99重量%
とすることができる。前記再加熱時間は結晶相の含有量
で異なるが、原料混合粉中の融点の最も高い二酸化珪素
粉の含有量が多い場合には短時間で良く、またその含有
量が少ない場合は長時間の加熱を要する。さらに、使用
する雰囲気としては任意の雰囲気が使用できる。
【0012】上記クリストバライト結晶相含有シリカガ
ラスは、クリストバライト結晶相の存在で不透明となる
が、これはクリストバライト結晶相とシリカガラス相と
の界面にクラックが生成して光が散乱するためである。
さらにシリカガラスマトリックス相に微細な独立気泡を
均一に分散することで不透明化を一層増すことができ
る。このシリカガラスマトリックス相に分散する独立気
泡はその大きさが直径500μm以下、また気泡数は1
00〜100,000個/cm3の範囲がよい。前記範
囲の気泡を分散するクリストバライト結晶相含有シリカ
ガラスは密度を2.0g/cm3以上、3点曲げ強度を
150kg/cm2以上とすることで半導体素子製造用
治具として有効に使用できる。前記光透過率は、再加熱
等の手段でα−クリストバライト結晶相を成長させるこ
とにより一段と低下でき、光の透過率を1%以下とする
ことができる。この低い光透過率を有する結晶相含有シ
リカガラスを使用して優れた熱線散乱遮蔽材等の治具を
作成できる。本発明では、独立気泡の含有量が従来の不
透明石英ガラスと比較して1/10程度に低減している
にもかかわらず、従来の不透明石英ガラスよりも優れた
不透明性を示す。
【0013】上記クリストバライト結晶相含有シリカガ
ラスは、融点が20℃以上異なる2種以上の結晶質二酸
化珪素粉であって、融点が最も高い結晶質二酸化珪素粉
を10〜80重量%含有し、かつ粒度が10〜1000
μmの原料混合粉を耐熱性型枠に充填し、それを融点の
最も低い結晶質二酸化珪素の融点以上で、かつ融点の最
も高い結晶質二酸化珪素の融点未満の温度で加熱するこ
とで製造される。特に、不活性ガス雰囲気中で、室温か
ら1000℃以下の温度では10〜50℃/分の昇温速
度で、1000℃を超え融点が最も低い結晶質二酸化珪
素粉の融点又は該融点より10℃高い温度までは10℃
/分以下の昇温速度で昇温し、さらに融点の最も高い結
晶質二酸化珪素粉の融点未満の温度までをゆっくりと加
熱し、その温度に保持する製造方法が好ましい。前記製
造方法において、加熱溶融時に5〜20リットル/分の
流量の窒素ガスを流すことにより、シリカガラスマトリ
ックス相に直径500μm以下の独立気泡が100〜1
00,000個/cm3分散するクリストバライト結晶
相含有シリカガラスが得られる。
【0014】上記製造方法で使用する結晶質二酸化珪素
はα−クオーツであるが、溶融時にβ−クオーツ、β−
トリジマイト、β−クリストバライトと転移し、さらに
β−クリストバライトの融点以上に加熱すると、結晶は
液体に変化してガラス状態となる。それを室温まで過冷
却するとシリカガラスが得られる。β−クリストバライ
トの融点は、文献によれば1723℃となっているが、
本発明者等の研究によると結晶質二酸化珪素によって融
点が20℃以上異なることが明らかになった。それは、
天然の結晶質二酸化珪素がその産出する鉱脈によって結
晶構造が違い、β−クリストバライトの構造を変えてい
ることに起因するものと思われる。
【0015】上記加熱で最も融点の低い結晶質二酸化珪
素粉は溶融してシリカガラスマトリックス相となる一
方、最も融点の高い結晶質二酸化珪素粉は未溶融で残
り、α−クリストバライト結晶相を形成する。α−クリ
ストバライト結晶はSiO2結晶の中の1つである。前
記結晶相の大きさが融点が最も高い結晶質二酸化珪素粉
の粒径より小さいのは、ガラス化中に結晶質二酸化珪素
が微粉化することに起因するものと考えられる。こうし
たことから本発明の製造原料として融点が20℃以上異
なり前記範囲の粒度を有する化学的に合成された結晶質
二酸化珪素粉の使用できる。
【0016】本発明の製造方法において結晶質二酸化珪
素混合粉を充填する耐熱性型枠としては、カーボン製型
枠、セラミック製型枠、または前記型枠内に挿入された
透明石英ガラス管等が用いられる。特に、透明石英ガラ
ス管の使用は、原料の高純度が維持されるとともに、製
造されるシリカガラスに形崩れが起らず良好な結晶化シ
リカガラスが得られる。また、溶融するための加熱手段
としては、OH基の混入が少なく耐熱性の高いシリカガ
ラスが得られる電気溶融法を採用する。その時の雰囲気
は、窒素ガス雰囲気等の不活性ガス雰囲気や真空雰囲気
が用いられるが、型枠がカーボン性のときは、不活性ガ
ス雰囲気を必須する。型枠がセラミックス製であれば、
任意の雰囲気を選択することができる。
【0017】
【実施の形態】以下、実施例に基づいてを本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0018】なお、次の各例の物性値の測定方法は以下
のとおりである。 ・クリストバライト結晶相含有シリカガラスの熱膨張係
数;理学電機(株)製の微小定荷重膨張計を用い、室温
から700℃までを2℃/分の昇温速度で加熱して測定
した値。リファレンスとしては、標準のシリカガラスを
使用し、またサンプルサイズとしては、3mm角で長さ
15mmを採用した。 ・クリストバライト結晶相の大きさ;走査電子顕微鏡に
て大きさを測定した値。
【0019】・透過率;日本分光工業(株)社製の赤外
分光硬度計(IR−700)にて、ダイヤモンドホイー
ルで、肉厚2mmのサンプルに波長2μmの光を当てた
時の光の通過する割合を測定した値。
【0020】
【実施例】
実施例1 Unimin Corporationで製造している
Iota CGU −Fine(粒度範囲100〜25
0μm)とIota 6 Fine(粒度範囲100〜
250μm)を80:20の割合でシリカガラス製ミル
内で混合した。前記混合粉をカーボン製型枠内に挿入し
たシリカガラス管内に充填し、真空排気して粒子間に残
存する空気を除いたのち、窒素雰囲気中で1000℃ま
でを90分、1000〜1200℃を30分、1200
〜1630℃を90分、1630℃〜1720℃を18
0分で昇温し、1720℃で1時間保持してクリストバ
ライト結晶相含有シリカガラスを得た。該クリストバラ
イト結晶相含有シリカガラスには、直径40μmの球状
のα−クリストバライト結晶相が30重量%含まれてい
た。このクリストバライト結晶相含有シリカガラスにつ
いて結晶相の大きさ、熱膨張係数および光透過率を測定
したところ、表1のとおりであった。
【0021】実施例2 実施例1のクリストバライト結晶相含有シリカガラスを
更に1400℃で60時間加熱したところ、α−クリス
トバライト結晶相は100μmの大きさに成長した。前
記クリストバライト結晶相含有シリカガラスについて結
晶相の大きさ、熱膨張係数および光透過率を測定したと
ころ、表1に示すとおりであった。
【0022】実施例3 Iota CGU FineとIota 6 Fine
の割合を50:50とした以外は、実施例1と同様にし
てクリストバライト結晶相含有シリカガラスを製造し
た。得られたクリストバライト結晶相含有シリカガラス
の結晶相の大きさ、熱膨張係数および光透過率を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0023】実施例4 実施例2で得られたクリストバライト結晶相含有シリカ
ガラスを更に1400℃で20時間加熱した。得られた
クリストバライト結晶相含有シリカガラスについて結晶
相の大きさ、熱膨張係数および光透過率を測定し、その
結果を表1に示す。
【0024】比較例1 Unimin Corporationで製造している
Iota CGU Fineをカーボン型枠内に挿入し
たシリカガラス管内に充填して窒素雰囲気中で1000
℃まで90分、1000〜1200℃を30分、120
0〜1630℃を90分、1630℃〜1720℃を1
80分で昇温し、1720℃で1時間保持して不透明シ
リカガラスを得た。得られた不透明シリカガラスについ
て熱膨張係数、および光透過率を測定し、その結果を表
1に示す。
【0025】比較例2 Unimin Corporationで製造している
Iota 6 Fineをカーボン型枠内に挿入したシ
リカガラス管内に充填して窒素雰囲気中で1000℃ま
で90分、1000〜1200℃を30分、1200〜
1630℃を90分、1630℃〜1720℃を180
分で昇温し、1750℃で1時間保持して不透明シリカ
ガラスを得た。得られた不透明シリカガラスについて熱
膨張係数および光透過率を測定し、その結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】上記実施例1〜4および比較例1、2のシ
リカガラスにポリシリコン膜を50μmの厚さで蒸着
し、それを窒素雰囲気中で室温から700℃までの加熱
・冷却実験を行った。実施例1、3のクリストバライト
結晶相含有シリカガラスは、40回の加熱・冷却実験で
ポリシリコン膜の表面に僅かにクラックが発生したが、
実施例2、4のクリストバライト結晶相含有シリカガラ
スは50回の加熱・冷却試験でもクラックの発生がなか
った。また、実施例1〜4のクリストバライト結晶相含
有シリカガラスの光透過率は1%以下で、しかも均一な
光透過性を示した。
【0028】一方、比較例1、2の不透明シリカガラス
は光の透過率が高い上に10回の加熱・冷却でクラック
がポリシリコン膜全体に発生し、15回目からはポリシ
リコン膜が剥離してしまった。
【0029】実施例5 実施例1の製造方法において、加熱溶融時に10リット
ル/分の窒素ガスを流しながら溶融した以外は実施例1
と同様にしてクリストバライト結晶相含有シリカガラス
を製造した。得られたクリストバライト結晶相含有シリ
カガラスのマトリックス相には、気泡径160μm以下
の独立気泡が68,000個/cm3存在し、その密度
は2.115g/cm3であった。また3点曲げ強度を
測定したところ、200kg/cm2であった。
【0030】
【発明の効果】本発明のクリストバライト結晶相含有シ
リカガラスは、耐熱性が高く、高純度で、しかも熱膨張
係数も高いところから半導体素子製造用治具等の素材と
して有用である。特に半導体素子製造における化学蒸着
工程で使用する治具を作成し、それを用いて蒸着処理を
行って治具表面に蒸着膜が付着しても熱膨張率に差がな
いところからクラックによるダストの発生がなく、処理
シリコンウエーハを汚染することがない。その上、前記
処理においても熱変形の起こることがなく治具寿命は長
い。さらに、前記クリストバライト結晶相含有シリカガ
ラスのマトリックス相に気泡を分散させると光の透過率
が低くなり、熱線散乱遮熱材や熱処理炉の均熱材等の材
料として有用に使用できる。前記クリストバライト結晶
相含有シリカガラスは、融点の異なる2種以上の結晶質
珪素混合粉を加熱溶融することで容易に製造でき、工業
的にも有利なシリカガラスである。
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 護 福島県郡山市田村町金屋字川久保88 信越 石英株式会社石英技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカガラスマトリックス相中に球状又は
    島状のα−クリストバライト結晶相が存在するクリスト
    バライト結晶相含有シリカガラスにおいて、前記α−ク
    リストバライト結晶相が直径0.1〜1000μm、そ
    の含有量が少なくとも10重量%であることを特徴とす
    るクリストバライト結晶相含有シリカガラス。
  2. 【請求項2】シリカガラスマトリックス相中に球状又は
    島状のα−クリストバライト結晶相が存在するクリスト
    バライト結晶相含有シリカガラスにおいて、前記α−ク
    リストバライト結晶相が直径0.1〜1000μm、そ
    の含有量が少なくとも10重量%であるとともに、シリ
    カガラスマトリックス相が微細な独立気泡の分散する相
    であることを特徴とするクリストバライト結晶相含有シ
    リカガラス。
  3. 【請求項3】シリカガラスマトリックス相に分散する独
    立気泡が直径500μm以下、その個数が100〜10
    0,000個/cm3であることを特徴とする請求項2
    記載のクリストバライト結晶相含有シリカガラス。
  4. 【請求項4】クリストバライト結晶相含有シリカガラス
    の密度が2.0g/cm3以上、曲げ強度が150kg
    /cm2以上であることを特徴とする請求項3記載のク
    リストバライト結晶相含有シリカガラス。
  5. 【請求項5】熱膨張係数が1×10-6/℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載のク
    リストバライト結晶相含有シリカガラス。
  6. 【請求項6】光の透過率が1%以下であることを特徴と
    する請求項2ないし4のいずれか1記載のクリストバラ
    イト結晶相含有シリカガラス。
  7. 【請求項7】融点が20℃以上異なる2種以上の結晶質
    二酸化珪素粉からなり、融点の最も高い結晶質二酸化珪
    素粉を10〜80重量%含有する結晶質二酸化珪素混合
    粉を、融点の最も低い結晶質二酸化珪素粉の融点以上
    で、かつ融点の最も高い結晶質二酸化珪素粉の融点未満
    の温度で加熱することを特徴とするクリストバライト結
    晶相含有シリカガラスの製造方法。
  8. 【請求項8】融点が20℃以上異なる2種以上の結晶質
    二酸化珪素粉からなり、融点の最も高い結晶質二酸化珪
    素粉を10〜80重量%含有する結晶質二酸化珪素混合
    粉を、室温から1000℃までは10〜50℃/分の昇
    温速度で、1000℃を超え融点の最も低い結晶質二酸
    化珪素粉の融点又は該融点より10℃高い温度までは1
    0℃/分以下の昇温速度で加熱し、さらに前記温度を超
    え融点の最も高い結晶質二酸化珪素粉の融点未満までを
    ゆっくり昇温させることを特徴とするクリストバライト
    結晶相含有シリカガラスの製造方法。
  9. 【請求項9】結晶質二酸化珪素混合粉を5〜20リット
    ル/分の流量の窒素を流しつつ加熱してガラスマトリッ
    クス相に微細な独立気泡を分散させることを特徴とする
    請求項7又は8記載のクリストバライト結晶相含有シリ
    カガラスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015093549A1 (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 東ソー株式会社 白色ジルコニア焼結体及びその製造方法並びにその用途
JP2015145323A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 コバレントマテリアル株式会社 シリカ通気体

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