JPH08293429A - 電気回路用コンデンサ及びその製造法 - Google Patents

電気回路用コンデンサ及びその製造法

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JPH08293429A
JPH08293429A JP9872495A JP9872495A JPH08293429A JP H08293429 A JPH08293429 A JP H08293429A JP 9872495 A JP9872495 A JP 9872495A JP 9872495 A JP9872495 A JP 9872495A JP H08293429 A JPH08293429 A JP H08293429A
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JP
Japan
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capacitor
dielectric
powder
resin composition
electric circuit
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Pending
Application number
JP9872495A
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English (en)
Inventor
Junichi Kikuchi
純一 菊池
Shozo Yamana
章三 山名
秀次 ▲くわ▼島
Hideji Kuwashima
Riichi Ono
利一 小野
Toyoichi Ueda
豊一 植田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚さが薄く、曲げても破損しない電気回路用
コンデンサ及びその製造法を提供する。 【構成】 プラスチック製の基材上に導電性金属粉末と
樹脂組成物を含む導電層及び高誘電体粉末と樹脂組成物
を含む誘電体層を形成してなる電気回路用コンデンサ並
びにプラスチック製の基材の表面に導電性金属粉末と樹
脂組成物を含む導電ペースト及び高誘電体粉末と樹脂組
成物を含む誘電体ペーストを印刷した後、硬化させる電
気回路用コンデンサの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気回路用コンデンサ及
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気工学ハンドブック、社団法人
電気学会発行の第692頁〜第720頁に示されるよう
にプリント配線板、電子部品等の電気回路の一部にコン
デンサを使用する場合、必要とする容量に応じてセラミ
ックチップコンデンサ、タンタルチップコンデンサ、フ
ィルムコンデンサ等が使用されている。
【0003】しかし、セラミックチップコンデンサ、タ
ンタルチップコンデンサ、フィルムコンデンサ等は、静
電容量については十分であるが、その厚さは通常0.5
mm以上あるために、ICカードのように厚さが0.76
mmという薄葉状の製品に組み込むには厚すぎるという欠
点があり、またセラミックチップコンデンサやタンタル
チップコンデンサは柔軟性がないため、曲げた際折れや
すいという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、厚さが薄
く、曲げても破損しない電気回路用コンデンサ及びその
製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
製の基材上に導電性金属粉末と樹脂組成物を含む導電層
及び高誘電体粉末と樹脂組成物を含む誘電体層を形成し
てなる電気回路用コンデンサ並びにプラスチック製の基
材の表面に導電性金属粉末と樹脂組成物を含む導電ペー
スト及び高誘電体粉末と樹脂組成物を含む誘電体ペース
トを印刷した後、硬化させる電気回路用コンデンサの製
造法に関する。
【0006】本発明において、導電性金属粉末として
は、導電性の高い金属からなり、例えば、銀、銅、ニッ
ケル、コバルト、アルミニウム又はこれらの金属を主成
分とする合金の粉末が用いられ、粉末の粒径はペースト
化した後に印刷できる範囲で、例えば30μm以下が好
ましく、20μm以下であればより好ましい。粉末の形
状は導電性の関係でりん片状、樹枝状等のアスペクト比
の高い形状の粉末を用いることが好ましい。
【0007】樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂組成物
又は軟化点が110℃以上の熱可塑性樹脂組成物を用い
ることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物としては、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が一種又は
二種以上組み合わせて使用される。熱可塑性樹脂として
はアクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂等が一種又は二
種以上組み合わせて使用される。また、熱硬化性樹脂組
成物と熱可塑性樹脂組成物を組み合わせて使用してもよ
い。なお熱硬化性樹脂組成物は熱硬化性樹脂の他に硬化
剤、硬化促進剤、カップリング剤、溶剤等を含有してい
ても差し支えない。
【0008】導電性金属粉末と樹脂組成物の割合はペー
スト状態で印刷出来る範囲であれば特に制限はなく、例
えば導電性金属粉末と溶剤を含んだ樹脂組成物の混合物
に占める導電性金属粉末の量は15体積%以上が好まし
く、25体積%以上であればさらに好ましい。なお体積
%は重量を密度で除して算出した(以下同じ)。
【0009】高誘電体粉末としてはチタン酸バリウム、
ジルコン酸カルシウム、スズ酸カルシウム、チタン酸ビ
スマス等の比誘電率が100以上、好ましくは1000
以上と高い誘電体を粉砕した粉末で、その粒径はペース
ト化した後に印刷できる範囲で、例えば30μm以下が
好ましく、20μm以下であればより好ましい。粉末の
形状は特に制限はないが、不定形のものが使用できる。
【0010】高誘電体粉末と樹脂組成物の割合はペース
ト状態で印刷出来る範囲であれば特に制限はなく、例え
ば高誘電体粉末と溶剤を含んだ樹脂組成物の混合物に占
める高誘電体粉末の量は、誘電体層の強度、コンデンサ
容量の点で、45体積%以上が好ましく、50体積%以
上で70体積%未満であればさらに好ましい。
【0011】誘電体層はコンデンサの電極として作用す
るのでその厚さは特に制限はないが、5〜15μmあれ
ば良く、これを超えても実用上のメリットはない。ま
た、誘電体層の厚さは薄い程好ましいが、薄くなると誘
電体層にピンホールが生成し易くなり、コンデンサとし
て機能しなくなるため好ましくない。ピンホールを避け
るためには誘電体ペーストを印刷する際に、二回以上に
分けて塗布することが望ましく、一回目の塗布を行った
後に硬化、プレスを行い、次いで二回目の塗布、硬化を
行うとさらにピンホールの発生は抑制され好ましい。誘
電体層の厚さは10〜30μmが好ましく、20〜30
μmであればさらに好ましい。
【0012】導電ペースト及び誘電体ペーストの印刷法
及び硬化させる方法については特に制限はなく公知の方
法で行われる。上記の導電ペースト及び誘電体ペースト
を印刷するプラスチック製の基材としては、例えばポリ
エチレンテレフタレートフィルム、塩化ビニール製、ア
クリル製、ポリフッ化エチレン製等のフィルムを使用す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製、商品名エピコート834)60重量部及びビス
フェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)
製、商品名エピコート828)40重量部を予め加温溶
解させ、次いで室温に冷却した後、2エチル4メチルイ
ミダゾール(四国化成工業(株)製)5重量部、エチルカ
ルビトール20重量部及びブチルセロソルブ20重量部
を加えて均一に混合して樹脂組成物とした。
【0014】一方、導電性金属粉末としてりん片状の銀
粉(徳力化学研究所製、TCG−1)210重量部を上
記で得た樹脂組成物145重量部に添加し、撹拌らいか
い機及び三本ロールで均一に分散して導電ペーストを得
た。なお導電ペースト中の導電性金属粉末の量は18.
1体積%であった。
【0015】また、高誘電体粉末として酸化チタンと炭
酸バリウムを混合して1200℃で合成した平均粒径が
15μmで比誘電率が3800のチタン酸バリウム49
0重量部を上記で得た樹脂組成物145重量部、エチル
カルビトール20重量部及びブチルセロソルブ20重量
部の混合物に添加し、撹拌らいかい機及び三本ロールで
均一に分散して高誘電体ペーストを得た。なお高誘電体
ペースト中の高誘電体粉末の量は46.0体積%であっ
た。
【0016】次に基材上に上記で得た導電ペーストを図
1に示す下部電極のパターン形状に印刷したのち加熱硬
化させて厚さが10μmの下部電極2を形成した。次い
で上記で得た高誘電体ペーストを図1に示すパターン形
状に印刷し、加熱硬化させた後再度上記と同じパターン
形状に印刷し、加熱硬化させて厚さが25μmの誘電体
層3を形成した。さらに上記と同様の導電ペーストを図
1に示す上部電極のパターン形状に印刷したのち加熱硬
化させて厚さが10μmの上部電極4を形成して、全体
の厚さが170μmの電気回路用コンデンサを得た。な
お基材1はポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
さ:125μm)を用い、加熱硬化条件は60℃30分
+145℃30分で行った。
【0017】得られた電気回路用コンデンサの誘電体層
の比誘電率は測定周波数が1000kHzで52であり、
コンデンサとして十分に使用できる機能を有していた。
なおtanδ(誘電体正接)は0.008であった。誘電
体層の比誘電率及びtanδは以下に示す方法により求め
た。まずインピーダンスアナライザー(ヒューレッドパ
ッカー社製、型式4192A)でコンデンサ容量及びta
nδを測定し、次いで下記に示す式により比誘電率を求
めた。
【0018】
【数1】 ただしεは比誘電率、ε0は真空中の比誘電率、Cはコ
ンデンサ容量、tは誘電体の厚さ及びSは電極面積であ
る。
【0019】実施例2 分子量1200のレゾール型フェノール樹脂(群栄化学
工業(株)製、商品名レヂトップPL−2212)40重
量部とエポキシのビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ(株)製、商品名エピコート828)4
0重量部及び分子量3500の飽和ポリエステル樹脂
(自社製、非売品)20重量部を均一に混合させたもの
に2エチル4メチルイミダゾール(四国化成工業(株)
製)5重量部、エチルカルビトール20重量部及びブチ
ルセロソルブ20重量部を加えて均一に混合して樹脂組
成物とした。該樹脂組成物に実施例1で用いた導電性金
属粉末を210重量部添加し、撹拌らいかい機及び三本
ロールで均一に分散して導電ペーストとした。なお導電
ペースト中の導電性金属粉末の量は18.0体積%であ
った。
【0020】また実施例1で用いた高誘電体粉末700
重量部を上記で得た樹脂組成物145重量部、エチルカ
ルビトール5重量部及びブチルセロソルブ5重量部の混
合物に添加し、撹拌らいかい機及び三本ロールで均一に
分散して高誘電体ペーストを得た。なお高誘電体ペース
ト中の高誘電体粉末の量は53.8体積%であった。
【0021】以下上記で得た導電ペースト及び高誘電体
ペーストを用いて実施例1と同様の工程を経て全体の厚
さが170μmの電気回路用コンデンサを得た。得られ
た電気回路用コンデンサの誘電体層の比誘電率は測定周
波数が1000kHzで60であり、コンデンサとして十
分に使用できる機能を有していた。なおtanδは0.0
07であった。また、実施例1及び2で得た電気回路用
コンデンサを曲率半径12.5mmに曲げたが破損せず、
コンデンサの特性も変化しなかった。
【0022】
【発明の効果】請求項1における電気回路用コンデンサ
はコンデンサとして使用可能な比誘電率を有し、かつ厚
さも従来のコンデンサの1/3程度まで薄くすることが
でき、曲げても破損せず実用上優れたものである。請求
項2における方法により得られる電気回路用コンデンサ
は、コンデンサとして使用可能な比誘電率を有し、かつ
厚さも従来のコンデンサの1/3程度まで薄くすること
ができ、曲げても破損せず実用上優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例になる電気回路用コンデンサの
断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 下部電極 3 誘電体層 4 上部電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】導電層はコンデンサの電極として作用する
のでその厚さは特に制限はないが、5〜15μmあれば
良く、これを超えても実用上のメリットはない。また、
誘電体層の厚さは薄い程好ましいが、薄くなると誘電体
層にピンホールが生成し易くなり、コンデンサとして機
能しなくなるため好ましくない。ピンホールを避けるた
めには誘電体ペーストを印刷する際に、二回以上に分け
て塗布することが望ましく、一回目の塗布を行った後に
硬化、プレスを行い、次いで二回目の塗布、硬化を行う
とさらにピンホールの発生は抑制され好ましい。誘電体
層の厚さは10〜30μmが好ましく、20〜30μm
であればさらに好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 利一 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 桜川 産業株式会社内 (72)発明者 植田 豊一 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製の基材上に導電性金属粉
    末と樹脂組成物を含む導電層及び高誘電体粉末と樹脂組
    成物を含む誘電体層を形成してなる電気回路用コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】 プラスチック製の基材の表面に導電性金
    属粉末と樹脂組成物を含む導電ペースト及び高誘電体粉
    末と樹脂組成物を含む誘電体ペーストを印刷した後、硬
    化させることを特徴とする電気回路用コンデンサの製造
    法。
JP9872495A 1995-04-24 1995-04-24 電気回路用コンデンサ及びその製造法 Pending JPH08293429A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9058912B2 (en) 2003-04-04 2015-06-16 Toray Industries, Inc. Paste composition and dielectric composition using the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9058912B2 (en) 2003-04-04 2015-06-16 Toray Industries, Inc. Paste composition and dielectric composition using the same

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