JPH08292524A - ハロゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤の製造方法

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JPH08292524A
JPH08292524A JP9856395A JP9856395A JPH08292524A JP H08292524 A JPH08292524 A JP H08292524A JP 9856395 A JP9856395 A JP 9856395A JP 9856395 A JP9856395 A JP 9856395A JP H08292524 A JPH08292524 A JP H08292524A
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JP
Japan
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processing agent
solid processing
group
silver halide
sensitive material
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JP9856395A
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Koji Takemura
幸治 竹村
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、炭酸塩又は重炭酸塩を含有する固体
処理剤を安定に生産する方法を提供することにあり、第
2に、長期に保存しても処理性能が劣化しない安定な炭
酸塩又は重炭酸塩を含有する固体処理剤を提供すること
にある。 【構成】 炭酸塩及び重炭酸塩から選ばれる少なくとも
1つの化合物を含有するハロゲン化銀写真感光材料用の
顆粒状固体処理剤を造粒するにあたり、用いる該化合物
の粒径分布を、710μ以上のものが5重量%以下で、且
つ149μ以下のものが20重量%以下とする製造方法、前
記粒径分布を、710μ以上のものが2重量%以下で、且
つ149μ以下のものが10重量%以下とすること、用い
る炭酸塩及び重炭酸塩から選ばれる化合物を500〜1000
μのスクリーンを用いて整粒すること、撹拌造粒にて造
粒すること、前記化合物が炭酸カリウムであること、固
体処理剤が発色現像用であること、固体処理剤が結合剤
を含有すること、及び、得られる顆粒状固体処理剤を更
に打錠工程により圧縮形成し、その際の圧縮停滞時間を
0.004秒以上とすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用の固体処理剤の製造方法に関し、詳しくは炭酸塩及
び重炭酸塩から選ばれる化合物を含有する固体処理剤の
生産安定性に優れる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、写真処理業界では地球環境へ配慮
して、写真処理廃液の低減や包装用プラスチック容器廃
棄量の低減等に有効な固体処理剤を採用する動きが有
り、既に実用化され、大きな効果をあげている。
【0003】固体処理剤は液体処理剤に比較し、容器を
簡易化し易く、取り扱い易いし、低補充化、低廃液化し
易い等メリットが大きい。しかし一方では、形状を維持
しなければならない等の固体処理剤特有の問題点も存在
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】固体処理剤が例えば発
色現像用の場合、アルカリ剤として炭酸塩又は重炭酸塩
を多用する。これらの塩を含有する固体処理剤を造粒し
て顆粒を作成する場合、市販の粉体原料や顆粒状に加工
された原料をそのまま用いると、顆粒に偏析や吸湿性に
起因すると推定されるブロッキングが起こりやすく、得
られた顆粒を圧縮成形して錠剤を作製すると、打錠機の
杵に粉体が付着したり、充填量のバラツキが大きく、錠
剤サイズも設定よりも大きめになって、錠剤の保存によ
る膨張に対して許容幅が狭い等の問題が発生し、生産安
定性に欠けることが解った。
【0005】更に、長期間保存した炭酸塩又は重炭酸塩
を含有する固体処理剤を用いて処理すると、処理剤を固
体化するにあたって採用する結合剤の着色によるものと
推定される、処理される感光材料の未露光部のイエロー
ステインの上昇が起こることがあり、この現象に炭酸塩
又は重炭酸塩が関与するらしいことも解った。イエロー
ステインが、カラーネガフィルムの場合で0.01、カ
ラーペーパーの場合で0.05を超えると、写真プリン
ト上で確認できる程画像部に影響が出て好ましくない。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、炭酸塩又は重炭酸塩を含有
する固体処理剤の偏析、ブロッキングや打錠障害を解決
し、安定に生産する方法を提供することにあり、第2の
目的は、長期に保存しても写真性能が劣化しない安定な
炭酸塩又は重炭酸塩を含有する固体処理剤の製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、炭
酸塩及び重炭酸塩から選ばれる少なくとも1つの化合物
を含有するハロゲン化銀写真感光材料用の顆粒状固体処
理剤を造粒するにあたり、用いる該化合物の粒径分布
を、710μ以上のものが5重量%以下で、且つ149μ以下
のものが20重量%以下とする製造方法、前記粒径分布
を、710μ以上のものが2重量%以下で、且つ149μ
以下のものが10重量%以下とすること、用いる炭酸塩及
び重炭酸塩から選ばれる化合物を500〜1000μのスクリ
ーンを用いて整粒すること、撹拌造粒にて造粒するこ
と、前記化合物が炭酸カリウムであること、固体処理剤
が発色現像用であること、固体処理剤が結合剤を含有す
ること、得られる顆粒状固体処理剤を更に打錠工程によ
り圧縮形成し、その際の圧縮停滞時間を0.004秒以上と
すること、により達成される。
【0008】即ち本発明者は、種々検討の結果、造粒前
に炭酸塩及び重炭酸塩の粒径分布を特定の範囲に設定し
てやることで、顆粒の偏析やブロッキング、打錠障害、
結合剤の着色を防止し得ることを見いだし本発明に至っ
たものである。
【0009】一方、特開平4-221951号、同6-35134号に
は、炭酸カリウムの平均粒径を調整することが記載され
ているが、これらの公知技術によれば、未だに粒径分布
が規制されていないことから、本発明の課題を解決する
ことができなかった。
【0010】以下に本発明を詳述する。
【0011】本発明は、処理組成物の中の炭酸塩及び重
炭酸塩の粒径分布を、710μ以上のものが5重量%以下
(好ましくは2重量%以下)で、且つ149μ以下のもの
を20重量%以下(好ましくは10重量%以下)として、ハ
ロゲン化銀写真感光材料用の顆粒状固体処理剤を造粒す
ることを特徴とする。
【0012】この範囲に設定することで顆粒の偏析防
止、生産性の向上に極めて有利な結果を得ることができ
る。又、この粒径分布は、複数のJIS規格の標準篩を
用いて、篩分け法で分級することにより得ることができ
る。
【0013】顆粒の偏析は、写真処理性能を劣化させな
いためにも、溶解して処理液としたときに、主要成分が
目標組成に対して、±5.0重量%以下の変動幅に収まる
ことが好ましい。
【0014】又、本発明では、顆粒を原料から作製する
のに要する総時間を生産性とし、例えば5〜10Kgを生産
するのに要する時間としては、スケールアップ等を考慮
すると400分以下であることが好ましい。
【0015】更に本発明により、打錠機の杵への付着を
改善することができ、連続打錠性も向上するので、生産
性に非常に有利である。
【0016】本発明において、顆粒とは、粉末を造粒し
たもので、好ましくは粒径53〜2830μ、重量平均粒径が
100〜600μの粒状物のことをいう。ここに、重量平均粒
径はふるい分け法で求めた数値、即ち、複数のJIS標
準ふるいを用い、各々の目開きの中央値をd、粒子の重
量頻度をnとすると、重量平均粒径(D)=(Σn・
d)/(Σn)である。
【0017】顆粒を形成するための造粒方法は、転動造
粒、押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流
動層造粒、噴霧乾燥造粒等の公知の手段を用いることが
できるが、撹拌造粒の場合に本発明の効果を遺憾なく発
揮することができる。又、生成する顆粒の強度が100g
/mm2以上4000g/mm2以下であることが好ましい。
【0018】炭酸塩及び重炭酸塩の粒径分布を本発明の
範囲とするためには、予め粉砕又は整粒することが好ま
しく、ハンマーミル、ピンミル、ロールミル、スクリー
ンミル等の粉砕機又は整粒機を用いることができる。と
りわけ、目開き500〜1000μスクリーンを用いること
が、本発明の範囲に調整するのに有利である。
【0019】顆粒に造粒するにあたり好ましくは結合剤
を用いる。ここに、結合剤とは、粉粒体を結着させる作
用を有するもので、溶解性や感光材料処理性能等の理由
により糖類、水溶性高分子等、具体的には糖アルコー
ル、単糖類、二糖類、デキストリン類、セルロース類、
ポリアルキレングリコール類、ポリビニルピロリドン類
等であることが好ましく、特にデキストリン類とポリア
ルキレングリコール類が好ましい。
【0020】本発明でいう糖類とは、単糖類とこれが複
数個互いにグリコシド結合した多糖類とをいう。
【0021】単糖類とは、単一のポリヒドロキシアルデ
ヒド、ポリヒドロキシケトン及びこれらの還元誘導体、
酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘導体、チオ誘導
体など広い範囲の誘導体の総称である。多くの糖は、一
般式CnH2nOnで表されるが、この一般式で表される糖骨
格から誘導される化合物も含めて、本発明では単糖類と
定義する。これらの単糖類のうちで好ましいものは、糖
のアルデヒド基及びケトン基を還元して各々第一、第二
アルコール基とした糖アルコールであり、特に好ましく
は、炭素数が6のヘキシットである。
【0022】多糖類には、セルロース類、デンプン類、
グリコーゲン類などが含まれ、セルロース類には、水酸
基の一部又は全部がエーテル化されたセルロースエーテ
ル等の誘導体を含み、デンプン類には加水分解して麦芽
糖に至るまでの種々の分解生成物であるデキストリン類
等を含む。セルロース類は溶解性の観点からアルカリ金
属塩の形でもかまわない。これら多糖類で好ましく用い
られるものは、セルロース類とデキストリン類であり、
より好ましくはデキストリン類である。
【0023】本発明の単糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0024】〔例示化合物〕 B−(1) グリセルアルデヒド B−(2) ジヒドロキシアセトン(二量体を含む) B−(3) D-エリトロース B−(4) L-エリトロース B−(5) D-トレオース B−(6) L-トレオース B−(7) D-リボース B−(8) L-リボース B−(9) D-アラビノース B−(10) L-アラビノース B−(11) D-キシロース B−(12) L-キシロース B−(13) D-リキソース B−(14) L-リキソース B−(15) D-キシルロース B−(16) L-キシルロース B−(17) D-リブロース B−(18) L-リブロース B−(19) 2-デオキシホD-リボース B−(20) D-アロース B−(21) L-アロース B−(22) D-アルトロース B−(23) L-アルトロース B−(24) D-グルコース B−(25) L-グルコース B−(26) D-マンノース B−(27) L-マンノース B−(28) D-グロース B−(29) L-グロース B−(30) D-イドース B−(31) L-イドース B−(32) D-ガラクトース B−(33) L-ガラクトース B−(34) D-タロース B−(35) L-タロース B−(36) D-キノボース B−(37) ジギタロース B−(38) ジギトキソース B−(39) シマロース B−(40) D-ソルボース B−(41) L-ソルボース B−(42) D-タガトース B−(43) D-フコース B−(44) L-フコース B−(45) 2-デオキシ-D-グルコース B−(46) D-プシコース B−(47) D-フルクトース B−(48) L-フルクトース B−(49) L-ラムノース B−(50) D-グルコサミン B−(51) D-ガラクトサミン B−(52) D-マンノサミン B−(53) D-グリセロ-D-ガラクトヘプトース B−(54) D-グリセロ-D-マンノヘプトース B−(55) D-グリセロ-L-マンノヘプトース B−(56) D-グリセロ-D-グロヘプトース B−(57) D-グリセロ-D-イドヘプトース B−(58) D-グリセロ-L-グルコヘプトース B−(59) D-グリセロ-L-タロヘプトース B−(60) D-アルトロヘプツロース B−(61) D-マンノヘプツロース B−(62) D-アルトロ-3-ヘプツロース B−(63) D-グルクロン酸 B−(64) L-グルクロン酸 B−(65) N-アセチル-D-グルコサミン B−(66) グリセリン B−(67) D-トレイット B−(68) L-トレイット B−(69) エリトレット B−(70) D-アラビット B−(71) L-アラビット B−(72) アドニット B−(73) キシリット B−(74) D-ソルビット B−(75) L-ソルビット B−(76) D-マンニット B−(77) L-マンニット B−(78) D-イジット B−(79) L-イジット B−(80) D-タリット B−(81) L-タリット B−(82) ズルシット B−(83) アロズルシット B−(84) meso-エリスリトール これら例示化合物のうち好ましく用いられるのはB−
(66)〜(83)であり、より好ましくは、B−(74)〜
(76)である。
【0025】本発明の多糖類の具体的例示化合物を次に
示す。
【0026】C−(1) 麦芽糖 C−(2) セルビオース C−(3) トレハロース C−(4) ゲンチオビオース C−(5) イソマルトース C−(6) 乳糖 C−(7) ラフィノース C−(8) ゲンチアノース C−(9) スタキオース C−(10) キシラン C−(11) アラバン C−(12) グリコーゲン C−(13) デキストラン C−(14) イヌリン C−(15) レバン C−(16) ガラクタン C−(17) アガロース C−(18) アミロース C−(19) スクロース C−(20) アガロビオース C−(21) α-デキストリン C−(22) β-デキストリン C−(23) γ-デキストリン C−(24) δ-デキストリン C−(25) ε-デキストリン C−(26) α-限界デキストリン C−(27) β-限界デキストリン C−(28) ホスホリラーゼ限界デキストリン C−(29) 可溶性デンプン C−(30) 薄手ノリデンプン C−(31) 白色デキストリン C−(32) 黄色デキストリン C−(33) ブリテッシュガム C−(34) パインフロー (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(35) パインデックス100 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(36) パインデックス1(商品名、松谷化学工業
株式会社製) C−(37) パインデックス2(商品名、松谷化学工業
株式会社製) C−(38) パインデックス3(商品名、松谷化学工業
株式会社製) C−(39) パインデックス4(商品名、松谷化学工業
株式会社製) C−(40) パインデックス6(商品名、松谷化学工業
株式会社製) C−(41) フードテックス (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(42) マックス 1000(商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(43) グリスターP (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(44) TK−16 (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(45) MPD (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(46) H−PDX (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(47) スタコデックス (商品名、松谷化学工
業株式会社製) C−(48) マビット (商品名、林原商事株
式会社製) C−(49) プルラン (商品名、林原商事株
式会社製) C−(50) メチルセルロース C−(51) ジメチルセルロース C−(52) トリメチルセルロース C−(53) エチルセルロース C−(54) ジエチルセルロース C−(55) トリエチルセルロース C−(56) カルボキシメチルセルロース C−(57) カルボキシエチルセルロース C−(58) アミノエチルセルロース C−(59) ヒドロキシメチルセルロース C−(60) ヒドロキシエチルメチルセルロース C−(61) ヒドロキシプロピルセルロース C−(62) ヒドロキシプロピルメチルセルロース C−(63) ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネート C−(64) カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ
ース これら例示化合物の中で好ましく用いられるものはC−
(21)〜(64)であり、より好ましくはC−(21)〜
(48)である。
【0027】本発明は、固体処理剤が発色現像用である
場合にその効果を顕著に発現する。
【0028】本発明において、固体処理剤が発色現像用
である場合、炭酸塩又は重炭酸塩(炭酸アンモニウム、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、
重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等)は所謂アルカリ
剤(水に溶解してアルカリ性を呈する化合物)として用
いられ、これらのうち、炭酸カリウム(含水塩を含む)
を含有している場合に本発明の効果がより顕著に発現さ
れる。
【0029】次に、本発明に係る固体処理剤が含有でき
る化合物群について述べる。
【0030】チオ硫酸塩として好ましいものは、チオ硫
酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウ
ムである。
【0031】亜硫酸塩として好ましいものは、亜硫酸ア
ンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムであ
る。
【0032】重亜硫酸塩として好ましいものは、重亜硫
酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウムである。
【0033】アミノポリカルボン酸として好ましいもの
は、一般式〔A−I〕〜〔A−VII〕で表されるキレート
剤の第二鉄塩である。
【0034】
【化1】
【0035】〔式中、A1〜A4はそれぞれ水素原子、ヒ
ドロキシ基、−COOM、−PO3(M1)2、−CH2COOM2、−CH2O
H又は低級アルキル基を表す。但し、A1〜A4の少なく
とも1つは−COOM、−PO3(M1)2、−CH2COOM2である。
M、M1、M2はそれぞれ水素原子、アンモニウム基、ア
ルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。〕
【0036】
【化2】
【0037】〔式中、A11〜A14はそれぞれ−CH2OH、
−COOM3又は−PO3(M4)2を表し、M3、M4はそれぞれ水
素原子、アンモニウム基、アルカリ金属又は有機アンモ
ニウム基を表す。Xは炭素数2〜6のアルキレン基又は
−(B1O)n-B2−を表し、nは1〜8の整数を表し、B1
びB2はそれぞれ炭素数1〜5のアルキレン基を表
す。〕
【0038】
【化3】
【0039】〔式中、A21〜A24はそれぞれ−CH2OH、
−COOM5又は−PO3(M6)2を表し、M5、M6はそれぞれ水
素原子、アンモニウム基、アルカリ金属又は有機アンモ
ニウム基を表す。X1は炭素数2〜6の直鎖又は分岐の
アルキレン基、環を形成する飽和又は不飽和の有機基、
又は−(B11O)n5-B12−を表し、n5は1〜8の整数を表
し、B11及びB12はそれぞれ炭素数1〜5のアルキレン
基を表す。n1〜n4はそれぞれ1以上の整数を表す。〕
【0040】
【化4】
【0041】〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、
アルキル基又はアリール基を表し、該アルキル基及びア
リール基は置換されてもよい。Lは
【0042】
【化5】
【0043】のいずれかを表し、Y1〜Y3はそれぞれア
ルキレン基又はアリーレン基を表し、X2及びX3はそれ
ぞれ酸素原子又は硫黄原子を表し、R3〜R7はそれぞれ
水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。〕
【0044】
【化6】
【0045】〔式中、R8〜R10はそれぞれ水素原子、
アルキル基又はアリール基を表し、該アルキル基及びア
リール基は置換基を有してもよい。Lは一般式〔A−I
V〕のLと同義である。Wは二価の連結基を表す。〕
【0046】
【化7】
【0047】〔式中、R11〜R13及びR16〜R19はそれ
ぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、該ア
ルキル基及びアリール基は置換基を有してもよい。R14
及びR15はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、アシル基、スルファモイル基、カルバモ
イル基、アルコキシカルボニル基、スルホニル基、スル
フィニル基、アルキル基又はアリール基を表し、該アル
キル基及びアリール基は置換基を有してもよく、R14
びR15で5員環又は6員環を形成してもよい。Aはカル
ボキシ基、ホスホノ基、スルホ基、ヒドロキシ基又はこ
れらのアルキル金属塩若しくはアンモニウム塩を表す。
Yはアルキレン基又はアリーレン基を表し、置換基を有
してもよい。tとuはそれぞれ0又は1を表す。〕
【0048】
【化8】
【0049】〔式中、A31〜A35はそれぞれ−COOM7
−PO3M8M9を表し、M7〜M9はそれぞれ水素原子、アル
カリ金属又はアンモニウムイオンを表し、n6は1又は
2を表す。〕 これらのアミノポリカルボン酸の具体例としては、特開
平6-35151号公報第12頁〜42頁に記載の例示化合物A−
I−1〜15、A−II−1〜17、A−III−1〜41、A−I
V−1〜30、A−V−1〜35、A−VI−1〜16並びにジ
エチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六
酢酸、ジエチレントリアミン五メチレンホスホン酸等が
挙げられ、特に好ましい化合物は以下のものである。
【0050】
【化9】
【0051】パラフェニレンジアミン系化合物として
は、水溶性基を有する化合物が好ましい。水溶性基を有
するパラフェニレンジアミン系化合物としては、パラフ
ェニレンジアミン系化合物のアミノ基に又はベンゼン核
上に少なくとも一つの水溶性基を有するものが挙げられ
る。具体的な水溶性基しとては、−(CH2)nCH2OH、−(CH
2)mNHSO2(CH2)nCH3、−(CH2)mO(CH2)nCH3、−(CH2CH2O)
nCmH2 m+1 、−COOH基、−SO3H基(m及びnは各々、0以上の
整数を表す。)等が好ましいものとして挙げられる。
【0052】本発明に好ましく用いられるパラフェニレ
ンジアミン系化合物の具体的例示化合物としては、特開
平4-86741号第7〜9頁に記載されている(C−1)〜
(C−16)、同3-246543号第6〜10頁に記載されている
(1)〜(26)等が挙げられる。上記発色現像主薬は通
常、塩酸塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等の形で
用いられる。以下に好ましく用いられる化合物を示す。
【0053】
【化10】
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】
【0056】
【化13】
【0057】これらのなかで特に好ましく用いられるも
のは、(C−1)、(C−3)、(C−17)〜(C−2
0)であり、更に好ましいものは、(C−1)、(C−
3)である。
【0058】本発明においてヒドロキシルアミン誘導体
として好ましいものは、下記一般式〔B〕で表される。
【0059】
【化14】
【0060】〔式中、R20及びR21はそれぞれ水素原子
又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。〕 R20及びR21で表されるアルキル基として好ましくは、
炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換してもよいアル
キル基を表し、炭素数1〜5が特に好ましい。置換基と
しては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、スルフ
ィン酸残基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ
基、、アルキル置換してもよいアミノ基、アルキル置換
してもよいアンモニオ基、アルキル置換してもよいカル
バモイル基、アルキル置換してもよいスルファモイル
基、置換してもよいアルキルスルホニル基、アシルアミ
ノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニ
ルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールスルホ
ニル基、ニトロ基、シアノ基またはハロゲン原子を表
す。置換基は二つ以上あってもよい。R20及びR21とし
て水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、カルボ
キシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピ
ル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチ
ル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチル基、メトキシ
エチル基、シアノエチル基またはヒドロキシエチル基が
好ましい例として挙げることができ、水素原子、カルボ
キシメチル基、カルボキシエチル基、スルホエチル基、
スルホプロピル基、ホスホノメチル基、メトキシエチル
基、シアノエチル基またはホスホノエチル基が特に好ま
しい例として挙げることができる。R20とR21が連結し
て環を形成してもよい。
【0061】これらの一般式〔B〕で表される化合物
は、通常の遊離アミン、塩酸塩、硫酸塩、p-トルエンス
ルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩の形で用い
ることができる。又、カルボキシル基、スルホ基、ホス
ホノ基等アニオン性の置換基を有する場合は、アルカリ
金属塩、アンモニウム塩の形でもよい。
【0062】次に一般式〔B〕で表される化合物のう
ち、その代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの
化合物に限定されるものではない。
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】
【化17】
【0066】
【化18】
【0067】
【化19】
【0068】
【化20】
【0069】
【化21】
【0070】これらの中で特に好ましい化合物として
は、
【0071】
【化22】
【0072】が挙げられる。
【0073】次に、打錠して圧縮形成する際の圧縮停滞
時間について説明する。
【0074】圧縮によって顆粒から錠剤を製造するため
には、圧縮装置内の錠剤に形成される前記顆粒が存在す
る初期空間を所定の錠剤の形状と同じになるまで変化さ
せる工程を経ることが必要となるが、その方法は任意に
選ぶことができる。
【0075】例えば、上下に可動し、前記顆粒を上下か
ら圧縮する杵状のものを有する圧縮装置を用いることが
でき、圧縮作用があれば、上下杵のいずれか一方が固定
され、所謂「臼」の状態であってもよい。また、圧縮方
向は作業性の観点から上下方向からのものが好ましい
が、何ら圧力を加えられていない顆粒を所定の錠剤の形
状にまで圧縮することが可能であればその方法は任意に
選ばれる。
【0076】本発明における圧縮停滞時間とは、顆粒
を、前に述べたように任意に選ばれる方法によって圧縮
するときに、前記初期空間が所定の錠剤の形状(設定
空間とする)まで達した瞬間から前記設定空間から元
の初期空間に戻そうとする瞬間までの時間をいう。前記
の時点よりさらに、空間の圧縮を進めて(最終的な圧
縮の終点における空間を圧縮終点空間とする)から初期
空間に戻す場合には、前記圧縮終点空間から前記設定空
間を経た後に前記初期空間に戻ることになるから、この
場合前記設定空間を経る瞬間を先に説明したの時点と
することができる。また、前記設定空間に達した瞬間が
の時点であることもありうるが、この態様は圧縮停滞
時間が0となり本発明外である。
【0077】本発明においては圧縮停滞時間を0.004秒
以上に設定すると、充填量の均一化及び錠剤の膨張に対
する許容幅が大きくなるという点で有利である。ここ
に、錠剤の膨張に対する許容幅とは、処理可能量が同じ
として処理剤の組成を変更したり、打錠条件により錠剤
の厚みが厚くなったり、或いは、保存条件により膨張し
厚くなったりすることに対しての余裕幅である。この余
裕幅は、上記の理由により0.3mm以上が好ましく、
更に好ましくは1mm以上である。
【0078】本発明に於いて錠剤は、原料の少なくとも
一部分が本発明の方法により造粒された顆粒状固体処理
剤を一定の形状に圧縮成形したものを言う。更に、1種
類の顆粒により成形されることが好ましいが、保存性を
得るために2種類以上により成形されてもよい。2種類
以上の顆粒を混合して圧縮成形したり、滑沢剤を混合し
たりする場合には通常の混合機等を用い5〜10分程度混
合することが好ましい。混合する滑沢剤は、錠剤が写真
処理剤であることから、水溶性の界面活性剤であること
が望ましい。
【0079】錠剤状固体処理剤は、油圧プレス機、単発
打錠機、ロータリー式打錠機、ブリケッティングマシン
等の圧縮機を用いて製造することができ、中でもロータ
リー式打錠機が大量生産性の点から有利である。
【0080】ロータリー式打錠機は上杵と下杵とがター
ンテーブルにより円筒状に整列しており、顆粒がホッパ
ーにより充填されると上杵と下杵により加圧圧縮され、
連続的に錠剤が作成できるものである。本発明において
は、本発明の効果をより良好に奏することと、キャッピ
ングやラミネーション等がより良好に改良される点から
次に示す範囲で打錠するのが好ましい。
【0081】 好ましい範囲 特に好ましい範囲 打錠本圧 140〜4300kg/cm2 700〜2100kg/cm2 打錠予圧 1.4〜 280kg/cm2 14〜 140kg/cm2 圧縮停滞時間 0.004〜1.00秒 0.01〜0.80秒 ターンテーブルの回転数 1〜30 rpm 5〜20 rpm 充填量 1〜30g 5〜15g 又、錠剤の形状は任意であるが、生産上、取り扱いの点
から円筒形が好ましく、その径は錠剤の使用目的に応じ
て任意であるが、本発明においては10〜35mmの範囲が好
ましい。
【0082】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0083】実施例1 (A)カラーネガフィルム用発色現像剤の作製 (操作1)炭酸カリウム3750gをホソカワミクロン社製
MIKRO−PULEVER又は岡田精工社製 NEW SPE
ED MILL を改造したものを用い、表1に記載の平均粒径
及び粒径分布となるように解砕した。この時、粒径分布
はJIS規格の篩により分級により求め、平均粒径は先述
の算術法により求めた。
【0084】上記操作により作成した炭酸カリウムと、
亜硫酸ナトリウム580g、ジエチレントリアミン5酢酸
5ナトリウム240g、ポリエチレングリコール#6000 500
g及びマンニットール800gを岡田精工社製 NEW SPEED
KNEADER(撹拌造粒機)中で室温にて約7分間、1000ml
の水を添加しながら造粒した。
【0085】造粒物を市販の流動層乾燥機を用いて60℃
で水分が1.0%以下になるまで乾燥させ、乾燥終了後、
先述の NEW SPEED MILL により、1.0mmのスクリーンを
用いて整粒し、造粒物を得た。
【0086】(操作2)硫酸ヒドロキシルアミン360
g、臭化カリウム43g、ジスルホカテコールジナトリウ
ム20gとパインフロー(松谷化学製)20gを、先述の粉
砕機により平均粒径10μになるまで粉砕した後、混合、
造粒する。水の添加量は35mlとし、造粒後、60℃で60分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0087】(操作3)現像主薬のCD−4〔4-アミノ
-3-メチル-N-β-(ヒドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕1
500gを、(操作2)と同様に粉砕した後、室温にて約
7分間、100mlの水を添加することにより造粒した後、
造粒物を流動層乾燥機で50℃にて2時間乾燥して造粒物
の水分をほぼ完全に除去する。
【0088】(操作4)前記(操作1)〜(操作3)で
調整した顆粒試料を室温にて市販のクロスロータリー式
混合機を用いて10分間混合し、更にN-ミリストイルアラ
ニンナトリウム3.0gを添加し、3分間混合する。この
様にして得られた混合造粒物をロータリー打錠機(菊水
製作所(株)製クリーンプレスコレクトH18)で、打錠
圧力を7tとして連続打錠を行い、直径30mm、厚み10.0
mm、重量10.3gのカラーネガフィルム用発色現像錠剤試
料を600個得た。
【0089】(操作5)以下の素材を水に溶解し、固形
分濃度40重量%のコーティング液を作製した。
【0090】 ポリエチレングリコール#6000 60g ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム塩 20g 水 120g (操作4)で得られた発色現像錠剤6.0Kgをパウレック
社製ドリアコーター500型に投入し、上記コーティング
液を180gスプレーし、スプレー終了後、そのまま2分
間乾燥させた。
【0091】以上の操作を行って、次に示す評価をし
た。
【0092】(顆粒の生産効率)(操作1)を終了する
までに要した時間(解砕+造粒+乾燥)を求めた。
【0093】(顆粒の偏析)操作1により作成した試料
を10g分取し、100mlの水に溶解させた後、酸化還元滴
定法により、含有する亜硫酸塩濃度を求め、理論量に対
するバラツキ幅を算出した。
【0094】(杵付着性)打錠時における杵の様子を観
察した。
【0095】◎;打錠終了時まで杵への付着全くなし ○;18本の内1〜2本に若干の付着が認められるが、終
了まで打錠障害無し △;3〜5本に付着が認められ、打錠障害を引き起こし
たため、回転数を10回転に下げた ×;すべての杵に付着が認められ、打錠障害の程度が大
きかったため、回転数を5回転に下げた。
【0096】(未露光部のイエローステインの上昇〜Δ
minY)コニカカラープロセッサーKP-50Jと、コニ
カエコジェットカートリッジカラーネガ用補充剤を用
い、現像槽容量の3倍量になるまでランニング処理を行
い、処理開始直後と終了後の未露光部のイエロー濃度を
測定し、未露光部のイエローステインの上昇を求めた。
この時、スタートキットはコニカカラーネガ現像用イニ
シャルキットタイプJ1(M)を使用し、N1(現像補
充剤)には45℃、75%RHで3週間保存した錠剤(表1に
記載の試料)を20錠詰め替えて使用した。又、感光材料
はコニカカラーネガティブフィルムスーパーDD100を
使用した。
【0097】以上の結果を表1に示す。
【0098】
【表1】
【0099】表1の結果より、本発明の範囲内である粒
度の顆粒を用いると平均粒径が同一であっても、顆粒の
偏析、生産性の点で非常に優れていることが判る。又、
粒度を149μ以下のものが10重量%以下で、710μ以
上のものが2重量%以下とすると、杵への付着とΔD
minYの上昇の防止に特に効果があった。
【0100】実施例2 実施例1の実験No.1−7において、岡田精工(株)製N
EW SPEED MILLを改造したものを用いて、表2に記載の
スクリーンメッシュで、回転数を調整しながら、粒径分
布を整えた他は実施例1と同様の操作により錠剤を作成
して、杵への付着を評価した。結果を表2に示す。
【0101】
【表2】
【0102】表2の結果により、スクリーンメッシュを
500〜1000μの範囲にすることで粒径分布の整った顆粒
を得ることができ、杵への付着を防止するのに有利であ
ることが判る。
【0103】実施例3 実施例2の実験No.2−2において、炭酸カリウムを表
3に記載の炭酸塩に代えた他は同様の操作により、顆粒
を作成し以下の評価を行った。
【0104】(顆粒のブロッキング)(操作1)により
作成した顆粒500gをポリエチレンの袋に封入し、45
℃、75%RHで3週間保存した後、目開き4000μのJIS規
格の篩で分級した。この時の顆粒の吸湿量も同時に測定
した。評価基準は以下の如くである。
【0105】◎;全ての顆粒が通過し、粗大粒子は全く
なかった ○;全体の0.1〜1重量%未満が残ったが、指で潰すと
崩壊した △;全体の1〜10重量%未満が残り、指で潰れないもの
が1重量%程度存在した ×;10重量%以上が残り、指で潰れないものが5重量%
以上存在した。
【0106】結果を表3に示す。
【0107】
【表3】
【0108】表3の結果より、炭酸カリウムの吸湿量
が、実質的に大きいにもかかわらず、ブロッキングは全
く無く、特に炭酸カリウムに対する効果が特に大きいこ
とが判る。
【0109】実施例4 実施例1の実験No.1−7において、(操作4)の打錠
時にターンテーブルの回転数を調整し、圧縮停滞時間を
表4に記載の値に調整した以外は同様の操作を行って、
以下の評価をした。
【0110】(充填量のバラツキ)打錠機から排出され
た錠剤を50錠に1錠ずつサンプリングして重量を測定
し、目標値(10.3g)に対してのバラツキ幅を求めた。
【0111】(保存後の膨張)得られた錠剤10個をコニ
カエコジェットカートリッジに充填した後、更にアルミ
包装で密封し、40℃、15%RHで2カ月保存した。
【0112】保存後、錠剤の膨張許容幅(カートリッジ
厚み幅−錠剤の厚み幅)を測定した。以上の結果を表4
に示す。
【0113】
【表4】
【0114】表4の結果から、圧縮停滞時間を0.004秒
以上にすることで充填バラツキを著しく減少させ、保存
後の膨張防止の効果も顕著に現れていることが判る。
【0115】実施例5 《カラーペーパー用発色現像剤の作製》 (操作ア)現像主薬のCD−3{4-アミノ-3-メチル-N-
エチル-N-〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリ
ン硫酸塩}1200gを先述の粉砕機で平均粒径10μになる
まで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温
にて50mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物
を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。
【0116】(操作イ)ビス(スルホエチル)ヒドロキ
シルアミン2ナトリウム塩400g、p-トルエンスルホン
酸ナトリウム1000g、チノパールSFP(チバガイギー
社製)300g、ジエチレントリアミン5酢酸20gを(操
作ア)と同様にして各々粉砕する。これらとパインフロ
ー(松谷化学社製)300gを市販の混合機で均一に混合
する。
【0117】次いで(操作ア)と同様にして、水の添加
量を120mlにして造粒を行う。造粒物を60℃で1時間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0118】(操作ウ)炭酸カリウム1700gを先述の粉
砕機又は整粒機を用い、表5に記載の平均粒径、粒径分
布となるように解砕した。この時、JIS規格の篩により
分級し平均粒径は先述の算術法により求めた。
【0119】これらとp-トルエンスルホン酸ナトリウム
500g、亜硫酸ナトリウム20g、水酸化リチウム200gを
(操作ア)と同様にして各々粉砕する。これらとポリエ
チレングリコール#6000(平均分子量)500g、マンニト
ール300gを相対湿度40%以下に調湿された部屋で市販
の混合機を用いて均一混合する。次いで(操作ア)と同
様にして水の添加量を150gにして造粒を行う。造粒物
を40℃で水分が1.0%以下になるまで乾燥させる。この
操作を2回繰り返して2倍量の造粒物を得た。
【0120】(操作エ)(操作ア)〜(操作ウ)で作製
した造粒物を全て混合し、これにN-ミリストイル-N-メ
チル-β-アラニンナトリウム10gを加えて市販の混合機
で15分間均一に混合する。
【0121】この混合物を菊水製作所(株)製タフプレ
スコレクト1527HUを改造した打錠機により直径30mm、
1錠当たりの充填量を10.0g、打錠圧力を7tとし、圧
縮打錠を行い、カラーペーパー用発色現像剤を作製し
た。
【0122】(操作オ)以下の素材を水に溶解し、固形
分濃度28重量%のコーティング液を作製した。 ユカフォーマーAM-75 W(三菱油化(株)製、30%溶液) 300g ユカフォーマーAM-75 510(三菱油化(株)製、18%溶液) 500g ポリエチレングリコール#6000 10g ビス(スルホエチル)ヒドロキシルアミン2ナトリウム 90g 水 100g (操作カ)得られた錠剤5kgをパウレック社製ドリアコ
ーター500型に入れ、上記コーティング液250gをスプレ
ーし、スプレー終了後そのまま2分間乾燥させた。
【0123】得られた顆粒及び錠剤について実施例1と
同様の評価、及び以下に示す未露光部のイエローステイ
ンの評価を行った。
【0124】(未露光部のイエローステイン)コニカカ
ラープロセッサーフレンディ838Jと、コニカエコジェ
ットカートリッジカラーペーパー用補充剤を用い、現像
槽容量の3倍量の補充を行うまでランニング処理を行
い、処理開始直後と終了後の未露光部の440nmの分光吸
収をカラーアナライザーで測定し、その差を未露光部の
イエローステインとして求めた。この時、スタートキッ
トはコニカカラーペーパー現像用イニシャルキットを使
用し、現像補充剤(P1)には、45℃、75%RHで3週間
保存した錠剤(表5に記載)を40錠詰め替えて使用し
た。又、感光材料にはコニカカラーQAA6ペーパーを
使用した。
【0125】以上の結果を表5に示す。
【0126】
【表5】
【0127】表5の結果より、本発明の粒度の範囲内に
調整してから、顆粒及び錠剤を作成すると生産性、偏
析、杵付着を防止するのに効果を発揮するだけでなく、
未露光部のイエローステイン上昇防止にも十分効果が現
れていることが判る。
【0128】
【発明の効果】本発明により、生産安定性及び保存安定
性に優れた炭酸塩又は重炭酸塩を含有する固体処理剤を
得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸塩及び重炭酸塩から選ばれる少なく
    とも1つの化合物を含有するハロゲン化銀写真感光材料
    用の顆粒状固体処理剤を造粒するにあたり、用いる該化
    合物の粒径分布を、710μ以上のものが5重量%以下
    で、且つ149μ以下のものが20重量%以下とすることを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粒径分布を、710μ以上のものが2
    重量%以下で、且つ149μ以下のものが10重量%以下
    とすることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀
    写真感光材料用の固体処理剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 用いる炭酸塩及び重炭酸塩から選ばれる
    化合物を500〜1000μのスクリーンを用いて整粒するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用の固体処理剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 撹拌造粒にて造粒することを特徴とする
    請求項1、2又は3に記載のハロゲン化銀写真感光材料
    用の固体処理剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記化合物が炭酸カリウムであることを
    特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料用の固体処理剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 固体処理剤が発色現像用であることを特
    徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のハロゲン
    化銀写真感光材料用の固体処理剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 固体処理剤が結合剤を含有することを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7に記載の製造方法により
    得られる顆粒状固体処理剤を更に打錠工程により圧縮形
    成し、その際の圧縮停滞時間を0.004秒以上とすること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用の固体処理剤
    の製造方法。
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