JPH0643616A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JPH0643616A
JPH0643616A JP21867992A JP21867992A JPH0643616A JP H0643616 A JPH0643616 A JP H0643616A JP 21867992 A JP21867992 A JP 21867992A JP 21867992 A JP21867992 A JP 21867992A JP H0643616 A JPH0643616 A JP H0643616A
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Hiroshi Yamashita
博 山下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】廃液の再生により廃液量が減少し、かつ包装材
料(特にプラスチックボトル)の使用量削減により地球
環境の保全に適し、再生補充液の調薬作業が容易であ
り、作業者の労働衛生にも適し、発色現像液の再生によ
って写真処理性能が劣化せず、特にタール、ステインの
発生が少ないハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
法の提供を目的とする。 【構成】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法は支持体上に塗布されたハロゲン化銀乳剤の
塩化銀含有率が80%モル以上であるハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を自動現像機を用いて連続処理するに際
し、1パートからなり、実質的にヒドロキシルアミン塩
を含有せず、特定の蛍光増白剤を含有し、発色現像槽の
オーバーフロー液に単糖類を少なくとも1種含有する、
錠剤状、顆粒状、粉末状のいずれかの固形発色現像再生
剤を添加し補充液として発色現像槽へ補充することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料の処理方法に関するものであり、詳しくは地
球環境の保全に適し、かつ良好な写真処理性能を有する
発色現像液の再生を伴うハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色
現像処理においては、露光されたハロゲン化銀が還元さ
れて銀になると同時に、酸化された芳香族第1級アミン
現像主薬はカプラーと反応して色素を形成する。この過
程で、ハロゲン化銀の還元によって生じたハロゲンイオ
ンが現像液中に溶出、蓄積する。一方、発色現像主薬は
消費され、あるいは写真感光材料によって持ち出され、
成分濃度が低下していく。このため、多量のハロゲン化
銀写真感光材料を自動現像機等を用いて連続処理する処
理方法においては、成分濃度の変化による現像仕上がり
特性の変化を避けるために、発色現像液成分の濃度を一
定範囲内に保つための手段が必要となる。かかる手段と
して通常は不足成分を補い、不要な増加成分を希釈する
ための補充液を補充する方法がとられている。この補充
液の補充により必然的に多量の使用済み廃液(オーバー
フロー液)が生じ、廃棄される。
【0003】発色現像液のオーバーフロー液は、高pH
であり且つBOD(生物化学的酸素要求量)に表れる有
機汚濁負荷が大きいため環境保全上好ましくなく、その
回収、処理のためのコストも無視できない。それ故に前
記オーバーフローを減少させるために、オーバーフロー
液に再生剤を加え再び補充液として用いる方法や、濃厚
液を少量補充する方法等が提案され実用化されている。
【0004】このうち濃厚低補充法は省スペースで特別
な装置が必要でないことから、ミニラボ等の小規模現像
所には適した方法であるが、いくつかの欠点を有してい
る。即ち、濃厚な補充液を作る際、発色現像主薬の溶解
度が低いために、少量の溶解水に溶かした場合に主薬の
析出が起こり、一定の処理性能が得られないばかりか、
循環ラインに設けられたフィルターが目詰まりしたり、
補充ポンプの損傷を引き起こす問題がある。
【0005】これに対し、使用済廃液を利用し補充液と
して再度使用することができれば、上記問題が解決され
るのみならず、オーバーフロー液中に残存する有効成分
をも再利用することができるため、新たな補充液を作成
する場合に比べて使用薬品量が少なくなり、更なるコス
トの削減も可能である。
【0006】発色現像液の再生技術としては、一般に写
真性能に有害な蓄積成分の除去と、消費による不足成分
の追加にあるが、特に感光材料から溶出し、強い現像抑
制作用を示す臭化物イオンの除去が課題であった。蓄積
成分の除去法としては、イオン交換樹脂法や電気透析法
が挙げられるが、これらの方法は化学分析によって現像
液成分を定量し一定ならしめないと写真感光材料の現像
特性が損なわれるため、高度な管理技術や高価な装置を
必要とする欠点があり、一部の大規模現像所でのみ実施
されているのが実情である。これに対してオーバーフロ
ー液の蓄積成分を除去せずに再生剤を加えて補充液とし
て再使用する方法は、特別なスキルを必要とせず、コス
ト的にも有利なことから一般の現像所には適した方法と
いえる。
【0007】従来の再生剤は、必要成分を水に溶解して
プラスチックボトル等で供給しているため、輸送コスト
が高くなるばかりか保管のために広いスペースがとられ
るなど不都合な点があった。また、オーバーフロー液を
計量し、複数のパートに分かれた再生剤を順次添加して
攪拌する作業が必要であり、誤溶解による沈澱物の発生
や処理性能の変動等の危険性があった。さらに使用後の
空のプラスチックボトルの廃棄が深刻な問題となってお
り、欧米地域ではプラスチックのリサイクルや使用禁
止、または分解性プラスチックの使用の義務化など法規
制の動きが活発となってきているのが実情である。
【0008】これらの問題点に対して、再生剤を固形化
して供給することが考えられる。これに関連して特開平
2−109042号には、発色現像剤の顆粒化が開示さ
れている。しかしながら、この固形処理剤は湿気に対し
て極めて弱く、長期間保存するためにはプラスチック及
びアルミニウム箔で積層した紙袋中に湿気を遮断して密
閉する必要があり、依然として使用後の包装材料の廃棄
の問題が解決されていないばかりか、製造、包装工程に
特殊な乾燥条件が必要であるなどの欠点を有している。
さらに経時保存によりケーキング(塊化)して溶解性が
悪化したり、溶解時に微粉が舞い上がり作業者が吸い込
んだりする可能性が高く、健康への影響も懸念される。
同様な例として特開昭51−61837号に処理剤の錠
剤化が提案されているが、この固形処理剤についても湿
気に弱い性質を有しており、梅雨時などの保存性に問題
があること、経時保存後の溶解性が悪いことなどが判明
した。
【0009】さらに別なる問題点として、発色現像液が
繰り返し使用されるために処理中にも空気酸化を受けや
すく、この結果、発色現像主薬の酸化物によるタールの
発生や感光材料のステインが著しいことが判明した。
【0010】
【発明の目的】したがって本発明の目的は、第一に廃液
の再生により廃液量が減少し、かつ包装材料(特にプラ
スチックボトル)の使用量削減により地球環境の保全に
適し、第2に再生補充液の調薬作業が容易であり、作業
者の労働衛生にも適し、第3に発色現像液の再生によっ
て写真処理性能が劣化せず、特にタール、ステインの発
生が少ないハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料用の処理方法
はハロゲン化銀カラー写真感光材料を自動現像機を用い
て連続処理するに際し、発色現像槽のオーバーフロー液
に単糖類を少なくとも1種含有する固形発色現像再生剤
を添加し補充液として発色現像槽へ補充することを特徴
とする。
【0012】本発明の好ましい態様としては、前記処理
方法で処理されるハロゲン化銀カラー写真感光材料は支
持体上に塗布されたハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率が
80%モル以上であることであり、他の好ましい態様と
しては、前記固形発色現像再生剤が錠剤状、顆粒状、粉
末状のいずれかであることであり、特に錠剤状であるこ
とが好ましい。また、他の好ましい態様としては、前記
固形発色現像再生剤が1パートからなること、実質的に
ヒドロキシルアミン塩を含有しないこと、下記一般式
[E]で示される化合物を含有することである。
【0013】
【化2】一般式[E] [式中、X1、X2、Y1及びY2はそれぞれ水酸基、塩素
又は臭素等のハロゲン原子、モルホリノ基、アルコキシ
基(例えばメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ
等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−スル
ホフェノキシ等)、アルキル基(例えばメチル、エチル
等)、アリール基(例えばフェニル、メトキシフェニル
等)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えばメチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、
シクロヘキシルアミノ、β−ヒドロキシエチルアミノ、
ジ(β−ヒドロキシエチル)アミノ、β−スルホエチル
アミノ、N−(β−スルホエチル)−N′−メチルアミ
ノ、N−(β−ヒドロキシエチル−N′−メチルアミノ
等)、アリールアミノ基(例えばアニリノ、o−、m
−、p−スルホアニリノ、o−、m−、p−クロロアニ
リノ、o−、m−、p−トルイジノ、o−、m−、p−
カルボキシアニリノ、o−、m−、p−ヒドロキシアニ
リノ、スリホナフチルアミノ、o−、m−、p−アミノ
アニリノ、o−、m−、p−アニジノ等)を表す。Mは
水素原子、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチ
ウム)またはアンモニウム基を表す。]
【0014】
【発明の具体的構成】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明でいう単糖類とは、単一のポリヒド
ロキシアルデヒド、ポリヒドロキシケトンおよびこれら
の還元誘導体、酸化誘導体、デオキシ誘導体、アミノ誘
導体、チオ誘導体など広い範囲の誘導体の総称である。
多くの糖は、一般式Cn2nnで表されるが、この一般
式で表される糖骨格から誘導される化合物も含めて、本
発明では単糖類と定義する。これらの単糖類のうちで好
ましいものは、炭素数が3〜7のトリオース、テトロー
ス、ペントース、ヘキソース、ヘプトースおよびその誘
導体である。
【0016】本発明の単糖類の具体的例示化合物を次に
示す。 [例示化合物] (1) グリセルアルデヒド (2) ジヒドロキシアセトン(二量体を含む) (3) D−エリトロース (4) L−エリトロース (5) D−トレオース (6) L−トレオース (7) D−リボース (8) L−リボース (9) D−アラビノース (10) L−アラビノース (11) D−キシロース (12) L−キシロース (13) D−リキソース (14) L−リキソース (15) D−キシルロース (16) L−キシルロース (17) D−リブロース (18) Lーリブロース (19) 2−デオキシ−D−リボース (20) D−アロース (21) L−アロース (22) D−アルトロース (23) L−アルトロース (24) D−グルコース (25) L−グルコース (26) Dーマンノース (27) L−マンノース (28) Dーグロース (29) L−グロース (30) D−イドース (31) L−イドース (32) D−ガラクトース (33) L−ガラクトース (34) D−タロース (35) L−タロース (36) D−キノボース (37) ジギタロース (38) ジギトキソース (39) シマロース (40) D−ソルボース (41) L−ソルボース (42) D−タガトース (43) D−フコース (44) L−フコース (45) 2−デオキシ−D−グルコース (46) D−プシコース (47) D−フルクトース (48) L−フルクトース (49) L−ラムノース (50) D−グルコサミン (51) D−ガラクトサミン (52) D−マンノサミン (53) D−グリセロ−D−ガラクトヘプトース (54) D−グリセロ−D−マンノヘプトース (55) D−グリセロ−L−マンノヘプトース (56) D−グリセロ−D−グロヘプトース (57) D−グリセロ−D−イドヘプトース (58) D−グリセロ−L−グルコヘプトース (59) D−グリセロ−L−タロヘプトース (60) D−アルトロヘプツロース (61) D−マンノヘプツロース (62) D−アルトロ−3−ヘプツロース (63) D−グルクロン酸 (64) L−グルクロン酸 (65) N−アセチル−D−グルコサミン これら例示化合物のうち好ましく用いられるものは、
(1)、(7)、(8)、(9)、(10)、(1
1)、(12)、(17)、(19)、(20)、(2
4)、(25)、(26)、(27)、(32)、(3
3)、(40)、(41)、(47)、(48)、(5
0)、(63)、(65)であり、特に(1)、
(7)、(8)、(40)、(41)、(47)、(4
8)、(50)が好ましい。
【0017】ある種の糖類については、保恒剤として特
開昭52−102727号に開示されているが、固形状
の発色現像再生剤に用いることはなんら示唆されていな
い。すなわち、本発明では固形発色現像再生剤に単糖類
を用いることにより発色現像液の保恒性のみならず、固
形再生剤としての経時保存性や溶解性の向上に効果があ
ることを見いだしたものである。単糖類を含有させるこ
とにより固形剤の経時保存性や溶解性が向上することは
全く予想外のことであり、驚くべきことである。
【0018】本発明の固形処理剤は、形態として固体状
をなしているものの総称であり、粉末状、顆粒状、錠剤
状のほかこれらを水溶性フィルムで包んだ処理剤、マイ
クロカプセル、溶剤や少量の水で分散した処理剤を前記
のマイクロカプセルや水溶性フィルムで包装したものも
含まれる。
【0019】写真処理剤を固形化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
形化するか、仮成形した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2−135887号、同2−
203165号、同2−203166号、同2−203
167号、同2−203168号、同2−300409
号参照)。
【0020】本発明の効果をより顕著に発揮する上で好
ましく用いられる形態は錠剤状である。
【0021】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
形処理剤を造粒した後、打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され、結果
として写真性能も安定になるという利点がある。
【0022】錠剤形成のための造粒方法は、転動造粒、
押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流動層
造粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることができ
る。得られた造粒物の平均粒径は100〜800μmの
ものを用いることが好ましく、より好ましくは200〜
750μmである。平均粒径が100μmより小さかっ
たり、あるいは800μmより大きい場合には、上記の
造粒物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、い
わゆる偏析が起こり好ましくない。
【0023】さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上
が±100〜150μmの偏差内にあるものが好まし
い。
【0024】次に得られた造粒物を加圧圧縮する際に
は、公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠
機、ロータリー式打錠機、ブリケッティングマシンを用
いることができる。加圧圧縮されて得られる固形処理剤
は任意の形状を取ることが可能であるが、生産性、取り
扱い性の観点から円筒型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0025】更に好ましくは造粒時、各成分ごと例えば
アルカリ剤、還元剤、保恒剤などを分別造粒することに
よって更に上記効果が顕著になる。
【0026】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51−61837号、同54−155038号、同52
−88025号、英国特許1213808号等の明細書
に記載される一般的な方法で製造でき、更に顆粒処理剤
は、例えば、特開平2−109042号、同2−109
043号、同3−39735号、及び同3−39739
号等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。
更にまた粉末処理剤は、例えば特開昭54−13333
2号、英国特許725892号、同729862号及び
ドイツ特許3733861号等の明細書に記載されるが
如き一般的な方法で製造できる。
【0027】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から固形処理剤が錠
剤である場合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ま
しく1.0g/cm3より大きいと得られる固形物の強
度の点で好ましく、2.5g/cm3より小さいと得ら
れる固形物の溶解性の点で好ましい。固形物処理剤が顆
粒または粉末である場合、嵩密度は0.40〜0.95
g/cm3のものが好ましい。
【0028】本発明の固形処理剤は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の処理に必要な各成分をすべて1種類の
錠剤中に含んだ、1パートからなるものであることが取
扱い操作および作業効率上好ましい。この際に、各成分
のうち反応しやすい化合物同士を両者に不活性な別なる
化合物もしくはフィルム等で仕切った層状の形態とする
こともできる。
【0029】本発明に係る固形発色現像再生剤および発
色現像液に用いられる発色現像剤にはパラフェニレンジ
アミン系発色現像主薬を含有することが好ましい。本発
明に好ましく用いられる発色現像主薬の具体的例示化合
物としては、特願平2−203169号26〜31頁に
記載されている(C−1)〜(C−16)、特開昭61
−289350号5〜29〜31頁に記載されている
(1)〜(8)、および特開平3−246543号6〜
9頁に記載されている(1)〜(26)が挙げられ、特
に好ましくは、特願平2−203169号に記載されて
いる(C−1)、(C−3)、特開昭61−28935
0号に記載されている例示化合物(2)および特開平3
−246543号に記載されている例示化合物(1)が
挙げられる。
【0030】本発明に係る固形発色現像再生剤および発
色現像液には、実質的にヒドロキシルアミン塩を含有し
ないことが、本発明の効果をより顕著に発揮する上で好
ましい。
【0031】本発明に係る固形発色現像再生剤および発
色現像液には、前記一般式[E]で示される化合物を少
なくとも1種含有することが感光材料のステインを防止
する上で好ましい。
【0032】一般式[E]で示される化合物の具体的例
示化合物を以下に挙げるが、これらに限定されない。
【0033】
【外10】
【0034】
【外11】
【0035】
【外12】
【0036】
【外13】
【0037】
【外14】
【0038】上記例示化合物の中でも好ましいのは、E
−34、E−35、E−36、E−37、E−44であ
る。
【0039】一般式[E]で示される化合物の添加量は
発色現像タンク液1リットル当り0.02〜20gが好
ましく、0.1〜5gがより好ましい。
【0040】本発明に係わる固形発色現像再生剤および
発色現像液には、少量の亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリ
ウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムのごとき
亜硫酸塩を含有させることができる。このほか、公知の
キレート剤、界面活性剤、ハロゲン化物を含有させるこ
とができる。
【0041】本発明において、ハロゲン化銀カラー写真
感光材料を像様露光後、自動現像機を用いて連続処理す
る際の発色現像液の再生方法としては、本発明の固形発
色現像再生剤を発色現像槽から排出されるオーバーフロ
ー液に直接添加し、補充液として再度発色現像槽へ補充
することが好ましい。この際に、オーバーフロー液は一
旦、自動現像機とは別構成のストックタンク等に貯留
し、一定量が貯まった時点で溶解槽等へ導き、本発明の
再生剤を添加して再生することもできるし、自動現像機
と一体となった溶解部にオーバーフロー液を導き、再生
剤を加えて連続的に再生することもできる。特に後者の
方法で連続再生する場合には、自現機に、ハロゲン化銀
カラー写真感光材料の処理量およびオーバーフロー液の
容量を自動的に検出する手段を有し、オーバーフロー液
量に応じて固形処理剤を前記溶解部へ自動供給する装置
と感光材料の処理量に応じて再生した補充液を発色現像
槽へ自動的に補充する装置を有することが好ましい。さ
らに前記溶解部内には、供給された固形処理剤に混入し
ている不純物、不溶物または未溶解物が処理槽に流入し
ないような濾過手段を有することが好ましい。
【0042】本発明の固形発色現像再生剤をオーバーフ
ロー液に添加して再生する際には、必要に応じて水を補
給することができる。すなわち、ある一定の温度にある
処理液タンクは常に蒸発を伴い、発色現像液が濃厚化し
ていく。また感材からの溶出物が蓄積するため、一定の
希釈を必要とする。ただし、あまり給水量が多い場合に
は、再生率が低下し、その結果廃液量が多くなるなど本
発明の効果にとって好ましくない。給水の方法として
は、オーバーフロー液に水を加えた後に再生剤を添加す
る、オーバーフロー液に再生剤を添加した後に水を加え
る、再生剤をあらかじめ水に溶解してオーバーフロー液
に加える、オーバーフロー液に再生剤を加えてそのまま
発色現像槽に補充し、別途発色現像槽に補水する等があ
るが、これらに限定されるものではない。
【0043】本発明の固形発色現像再生剤を用いた処理
方法により、従来の再生時の溶解作業が簡便になるとと
もに、作業中にパーツ剤が飛散して作業者が吸入した
り、手や衣服、周辺機器を汚染することがなくなる。ま
た、プラスチックボトルを使用しなくてすむという環境
適合性のある再生剤の供給が可能となる。
【0044】本発明に係わるハロゲン化銀カラー写真感
光材料は、支持体上に塗布されたハロゲン化銀乳剤の塩
化銀含有率が80モル%以上であることが好ましく、よ
り好ましくは90%以上であり、更に好ましくは95%
以上である。
【0045】本発明に係わる漂白液または漂白定着液に
は、漂白剤として下記一般式[A−I]〜[A−VI]
で示される化合物の第2鉄錯塩のうち少なくとも一種を
含有することが好ましい。
【0046】
【化10】一般式[A−I] [式中、A1〜A4は各々同一でも異なってもよく、水素
原子、ヒドロキシ基、−COOM、−PO
(M、−CHCOOM、−CHOH又は
低級アルキル基を表す。ただし、A1〜A4の少なくとも
1つは−COOM、−PO(M、−CHCO
OMである。M、M、Mは各々、水素原子、アン
モニウム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表
す。]
【0047】
【化11】一般式[A−II] [式中、A11〜A14は各々同一でも異なってもよ
く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
を表す。M、M、は各々、水素原子、アンモニウ
ム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X
は炭素数2〜6のアルキレン基又は−(B1O)n−B2
−を表す。nは1〜8の整数を表わし、またB1及びB2
は各々同一でも異なってもよく、炭素数1〜5のアルキ
レン基を表す。]
【0048】
【化12】一般式[A−III] [式中、A21〜A24は各々同一でも異なってもよ
く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
を表す。M、Mは各々、水素原子、アンモニウム
基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X1
は炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキレン基、環を
形成する飽和または不飽和の有機基、または−(B
11O)n5−B12−を表す。n5は1〜8の整数を表わ
し、またB11及びB12は各々同一でも異なってもよく、
炭素数1〜5のアルキレン基を表わす。n1〜n4は1以
上の整数を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
い。]
【0049】
【化13】一般式[A−IV] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換されても
よいアルキル基またはアリール基を表す。Lは
【0050】
【化14】 のいずれかを表し、Y1〜Y3は、それぞれアルキレン基
またはアリーレン基を表し、X2及びX3はそれぞれ酸素
原子または硫黄原子を表し、R3〜R7はそれぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基を表す。]
【0051】
【化15】一般式[A−V] [式中、R1〜R3はそれぞれ水素原子、置換されてもよ
いアルキル基またはアリール基を表す。Lは一般式[A
−IV]のLと同義である。Wは二価の連結基を表
す。]
【0052】
【化16】一般式[A−VI] [式中、R1〜R3、R6〜R9はそれぞれ水素原子、置換
されてもよいアルキル基またはアリール基を表し、
4、R5はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、アシル基、スルファモイル基、カルバモ
イル基、アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
ニル基、スルホニル基、スルフィニル基、置換しても良
いアルキル基またはアリール基を表し、R4とR5が共同
して5員環または6員環を形成していてもよい。Aはカ
ルボキシ基、ホスホノ基、スルホ基、ヒドロキシ基また
は、これらのアルキル金属塩もしくはアンモニウム塩を
表す。Yはアルキレン基またはアリーレン基を表し、置
換基を有していてもよい。tとuはそれぞれ0または1
を表す。]以下に上記一般式[A−I]〜[A−VI]
で示される化合物について詳述する。
【0053】始めに一般式[A−I]で示される化合物
について説明する。一般式[A−I]で示される化合物
の具体例を以下に示すが、これらに限定されない。
【0054】
【化20】
【0055】
【化21】 上記一般式[A−I]で示される化合物は特開昭63−
267750号、同63−267751号、特開平2−
115172号、同2−295954号明細書等に記載
の一般的な合成法で合成できる。
【0056】これらのうち、本発明に好ましく用いられ
るのは、例示化合物[A−I−1]、[A−I−2]、
[A−I−13]、[A−I−15]である。次に一般
式[A−II]で示される化合物について説明する。
【0057】前記一般式[A−II]において、Xを表
すアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、ブチ
レン等の基が挙げられる。Xを表す−(B1O)n−B2
において、B1及びB2で表されるアルキレン基としては
メチレン、エチレン、トリメチレン等が挙げられる。こ
れらのアルキレン基は置換基として、メチル基、エチル
基等の低級アルキル基、ヒドロキシ基等を有していても
よい。
【0058】以下に前記一般式[A−II]で示される
化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0059】
【化25】
【0060】
【化26】 前記一般式[A−II]で示される化合物は一般に知ら
れる方法で合成することができる。
【0061】これらの中でも特に好ましい化合物は[A
−II−1]、[A−II−3]、[A−II−14]
である。
【0062】以下一般式[A−III]で示される化合
物について説明する。
【0063】前記一般式[A−III]において、X1
を表す−(B11 )n5−B12において、B11及びB12
で表されるアルキレン基としてはメチレン、エチレン、
トリメチレン等が挙げられる。これらのアルキレン基は
置換基として、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基、ヒドロキシ基等を有していてもよい。
【0064】以下に前記一般式[A−III]で示され
る化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0065】
【化30】
【0066】
【化31】
【0067】
【化32】
【0068】
【化33】
【0069】
【化34】
【0070】
【化35】
【0071】
【化36】 上記の[A−III−16]、[A−III−17]、
[A−III−18]、[A−III−19]、[A−
III−20]はトランス体、シス体の両方を含むもの
とする。
【0072】具体例の中で、特に好ましい化合物は[A
−III−1]、[A−III−2]、[A−III−
6]、[A−III−35]、[A−III−36]、
[A−III−37]、[A−III−38]である。
【0073】以下、一般式[A−IV]で示される化合
物について説明する。
【0074】前記一般式[A−IV]において、R1
2で表されるアルキル基としては、炭素数1ないし1
0の直鎖状、分岐状及び環状のものが挙げられ、特にメ
チル基、エチル基が好ましい。R1、R2で表されるアリ
ール基としては、フェニル基が好ましい。R1、R2がア
ルキル基またはアリール基の際には、置換基を有してい
てもよい。R1、R2の置換基としては、例えばアルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、アリール基、置換アミノ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、ア
リールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スル
フィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、
スルホ基、カルボキシ基、ホスホノ基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ア
シルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
ニトロ基等が挙げられるが、好ましくは、
【0075】
【化40】 で表される置換基である。ここでRa,Rb,Rc,R
d及びReは水素原子、アルキル基またはアリール基を
表す。
【0076】前記一般式[A−IV]において、Y1
3で表されるアルキレン基としては、メチレン基、エ
チレン基、プロピレン基等が挙げられ、またアリーレン
基としては、フェニレン基が挙げられる。これらY1
3で表されるアルキレン基、アリーレン基は置換基を
有していてもよい。置換基としては例えばR1、R2の置
換基としてあげたものが適用できるが、好ましくは、 −OH −COOH −CH2COOM −CH2OH −CONH2 −CH2CONH2 −CONHCH3 である(Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム基
を表す)。
【0077】一般式[A−IV]で示される化合物のう
ち、好ましいのは下記一般式[B−I]または[B−I
I]で示される化合物である。
【0078】
【化41】一般式[B−I] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、
またはアリール基を表し、L1及びL2はそれぞれアルキ
レン基またはアリーレン基を表し、Mは水素原子、アル
カリ金属、アンモニウム基又は有機アンモニウム基を表
す。]
【0079】
【化42】一般式[B−II] [式中、R1〜R4はそれぞれ一般式[B−I]のR1
2と同義であり、L1〜L3及びMも一般式[B−I]
のそれらと同義である。]以下に前記一般式[A−I
V]で示される化合物の具体例を挙げるがこれらに限定
されない。
【0080】
【化43】
【0081】
【化44】
【0082】
【化45】
【0083】
【化46】 これらの中で特に好ましい化合物は、[A−IV−
1]、[A−IV−8]、[A−IV−13]、[A−
IV−19]、[A−IV−20]、[A−IV−2
1]、[A−IV−22]である。
【0084】以下、一般式[A−V]で示される化合物
について説明する。
【0085】前記一般式[A−V]においてR1〜R3
表されるアルキル基、アリール基としては、一般式[A
−IV]のR1、R2と同様の基が挙げられ、これらの置
換基についても同様である。前記一般式[A−V]にお
いて、Y1〜Y3で表されるアルキレン基、アリーレン基
としては、一般式[A−IV]のY1〜Y3と同様の基が
挙げられ、これらの置換基についても同様である。
【0086】前記一般式[A−V]において、Wで表さ
れる二価の連結基としては、好ましくは、単素数2ない
し8のアルキレン基(シクロヘキシレン基等を含む)、
炭素数6ないし10のアリーレン基、
【0087】
【化50】 (B1,B2はアルキレン基またはアリーレン基を表し、
nは1〜3を表す。)、
【0088】
【化51】 (Zは水素原子、無置換または−COOM、−SO
3M、−OHで置換されたアルキル基、アリール基を表
し、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム基を表
す)が挙げられ、これらの組み合わせでもよい。
【0089】一般式[A−V]で示される化合物のう
ち、好ましいのは下記一般式[B−III]または[B
−IV]で示される化合物である。
【0090】
【化52】一般式[B−III] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
たはアリール基を表し、L1〜L4はそれぞれアルキレン
基またはアリーレン基を表し、M1、M2はそれぞれ水素
原子、アルカリ金属、アンモニウム基又は有機アンモニ
ウム基を表す。]
【0091】
【化53】一般式[B−IV] [式中、R1〜R4はそれぞれ一般式[B−III]のR
1、R2と同義であり、L1〜L4及びM1、M2も一般式
[B−III]のそれらと同義である。]以下に前記一
般式[A−V]で示される化合物の具体例を挙げるがこ
れらに限定されない。
【0092】
【化54】
【0093】
【化55】
【0094】
【化56】
【0095】
【化57】
【0096】
【化58】 これらの中で特に好ましい化合物は、[A−V−1]、
[A−V−4]、[A−V−6]、[A−V−13]、
[A−V−16]、[A−V−20]、[A−V−2
3]、[A−V−26]、[A−V−27]、[A−V
−29]、[A−V−30]、[A−V−33]であ
る。
【0097】次に一般式[A−VI]で示される化合物
について説明する。
【0098】以下、一般式[A−VI]で示される化合
物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0099】
【化60】
【0100】
【化61】
【0101】
【化62】 これらの化合物の中で、特に好ましいのは[A−VI−
1]、[A−VI−3]、[A−VI−4]、[A−V
I−16]である。
【0102】前記一般式[A−I]〜[A−VI]の化
合物の添加量は0.01〜1mol/処理液1リットル
が好ましく、より好ましくは、0.05〜0.6mol
/処理液1リットルの範囲である。
【0103】本発明に係わる漂白液または漂白定着液に
は、上記化合物以外に公知のキレート剤、アルカリハラ
イド、アンモニウムハライド、有機酸、硝酸塩等を含有
することができる。
【0104】本発明に係わる定着液または漂白定着液に
は、定着剤としてチオ硫酸塩、チオシアン酸塩が好まし
く用いられ、両者を併用することもできる。この他、公
知のpH緩衝剤、キレート剤、亜硫酸塩及び亜硫酸放出
化合物等を含有させることができる。
【0105】本発明に係わる安定液には、前記一般式
[E]で示される化合物を含有することが好ましい。こ
の他、公知のキレート剤、界面活性剤、蛍光増白剤、防
ばい剤等を含有することができる。
【0106】
【実施例】以下本発明の実施例を具体的に示すが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0107】実施例1 以下の操作に従って、錠剤状の固形発色現像再生剤を作
成した。
【0108】1)カラーペーパー用発色現像再生用錠剤 操作(A) 発色現像主薬であるCD−3[4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エ
チル〕アニリン硫酸塩]48gを空気ジェット微粉砕機
中で平均粒径10mμになるまで粉砕する。この微粉末
を市販の流動層噴霧造粒機中で室温にて約5分間、2.
0mlの水を噴霧することにより造粒した後、造粒物を
60℃で10分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40
℃にて90分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0109】操作(B) 表1記載の保恒剤(例示化合物)80gを操作(A)と
同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は1.0mlとし、
造粒後、60℃で10分間乾燥する。次に造粒物を真空
中で40℃にて90分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完
全に除去する。
【0110】操作(C) 例示化合物(E−37)12g、亜硫酸ナトリウム2.
0g、炭酸カリウム160g、ジエチレントリアミン5
酢酸15g、ポリエチレングリコール(平均分子量60
0)10g、水酸化カリウム6gを操作(A)と同様粉
砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に操作
(A)と同様にして、水の噴霧量を80mlにして造粒
を行なう。造粒後、造粒物を60℃で15分間乾燥し、
次に造粒物を真空中で40℃にて90分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0111】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調整した造粒物を25℃、で
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠当たりの充填量を6.65gにして圧縮打錠を行
い、50個のカラーペーパー用発色現像再生用錠剤を作
成した。
【0112】前記操作で得られた錠剤試料を10個ずつ
ポリエチレンの袋に入れて密閉した後、65℃、湿度7
0%で1か月間保存した。保存後の錠剤の外観を目視に
より観察した。次に、ビーカーに下記の組成の発色現像
液1リットルを用意し、35℃に温度調節した。マグネ
ティックスターラーで撹拌しながら、前記保存後の錠剤
試料を5個ずつ投入し、その溶解性を評価した。更に、
保存後の発色現像主薬の量を測定し、保存後の試料に対
する残存率を求めた。結果を表1に示す。
【0113】 溶解試験用発色現像液 水 800ml 例示化合物(E−37) 1.5g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 塩化カリウム 4.5g 亜硫酸ナトリウム 1.0g 炭酸カリウム 30.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド )エチル〕アニリン硫酸塩(CD−3) 5.5g 表1において試料の外観は、次の基準で評価した。
【0114】◎: 錠剤の形の崩れ、色の変化がほとん
ど認められなかった ○: やや黒っぽく着色していたが、錠剤の形はほとん
ど崩れていなかった △: かなり黒っぽく着色し錠剤の形もやや崩れていた ×: 黒く着色し、潮解して錠剤が崩れていた また、溶解性は次の基準で評価した。
【0115】◎:10分以内で完全に溶解した ○:20分以内で完全に溶解した △:完全に溶解するまで20分以上要した ×:タール状の不溶物が残った
【0116】
【表1】 表1より、本発明の固形発色現像再生剤は、保存性、溶
解性に優れ、かつ発色現像主薬の残存率も高いことがわ
かる。また実験No.1−6に硫酸ヒドロキシルアミン
20g(錠剤50個当り)を併用したところ、外観、溶
解性ともやや劣化し、硫酸ヒドロキシルアミンを含有し
ない方が好ましいことがわかった。
【0117】実施例2 次の組成物をそれぞれ粉砕機中で平均粒経が10μmに
なるまで粉砕した。
【0118】パートA 例示化合物(7) 150g 例示化合物(E−37) 20g パートB 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メ
タンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩(CD−
3) 100g 亜硫酸ナトリウム 4.0g パートC 炭酸カリウム 300g ジエチレントリアミン五酢酸 30g これらを固形再生剤(ア)とする。
【0119】上記固形再生剤(ア)のうち3/4をそれ
ぞれ少量の水を噴霧しながら、造粒機中で造粒した。操
作は、実施例1の操作(A)〜(C)に準じて行った。
これらを固形再生剤(イ)とする。
【0120】上記固形再生剤(イ)のうち1/3を実施
例1の操作(A)〜(C)に準じた方法でそれぞれ打錠
した。これらを固形再生剤(ウ)とする。
【0121】上記固形再生剤(イ)の残りの1/2を3
パート均等に混合し、実施例1の操作(A)〜(C)に
準じた方法でそれぞれ打錠した。これを固形再生剤
(エ)とする。
【0122】上記のようにして得られた固形再生剤
(ア)〜(エ)を各々2等分し、一方は作成後すぐに溶
解評価を行った。もう一方は、ポリエチレンの袋にそれ
ぞれパート別に入れて密封し、65℃、湿度70%で3
週間保存後、溶解評価を行った。溶解水として冷水2リ
ットルをそれぞれ用意した。結果を表2に示す。
【0123】
【表2】 表2より、本発明の固形発色現像再生剤は、いずれも溶
解性に優れているが、作業効率や労働衛生上、錠剤であ
ることが好ましい。また、これら再生剤を調液装置等に
自動投入する場合にも定量精度の点で錠剤が好ましいこ
とが判明した。特に1パートの錠剤にした場合には、溶
解作業が著しく軽減される。 実施例3 以下の操作に従って、カラーペーパー用処理錠剤を作成
した。
【0124】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 発色現像主薬であるCD−3[4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エ
チル〕アニリン硫酸塩]82gを空気ジェット微粉砕機
中で平均粒径10mμになるまで粉砕する。この微粉末
を市販の流動層噴霧造粒機中で室温にて約5分間、3.
5mlの水を噴霧することにより造粒した後、造粒物を
60℃で10分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40
℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。
【0125】操作(B) 表3記載の保恒剤(例示化合物)110gを操作(A)
と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は2.0mlと
し、造粒後、60℃で10分間乾燥する。次に造粒物を
真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0126】操作(C) 例示化合物(E−37)20g、亜硫酸ナトリウム5.
0g、炭酸カリウム340g、ジエチレントリアミン5
酢酸30g、ポリエチレングリコール(平均分子量60
0)20g、塩化カリウム3gを操作(A)と同様粉砕
した後、市販の混合機で均一に混合する。次に操作
(A)と同様にして、水の噴霧量を150mlにして造
粒を行なう。造粒後、造粒物を60℃で15分間乾燥
し、次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0127】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調整した造粒物を25℃、で
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠当たりの充填量を3.00gにして圧縮打錠を行
い、200個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤を
作成した。
【0128】2)カラーぺーパー用発色現像再生用錠剤 実施例1と同じ操作で作成した。なお実施例1の操作
(B)において、保恒剤は、表3記載の化合物を用い、
その添加量に応じて打錠する際の1錠当りの充填量を適
宜調整して、同数の錠剤ができるようにした。
【0129】3)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン四酢酸第2鉄ナトリウム1水塩550
g、エチレンジアミン四酢酸20gを操作(A)と同
様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は25.0mlとし、
造粒後、60℃で15分間乾燥する。次に造粒物を真空
中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全
に除去する。
【0130】操作(F) チオ硫酸カリウム1770g、亜硫酸ナトリウム200
g、臭化カリウム60g、P−トルエンスルフィン酸2
0gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量
は15.0mlとし、造粒後、60℃で10分間乾燥す
る。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0131】操作(G) 上記操作(E)、(F)で調整した造粒物を、25℃、
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠あたりの充填量を8.5gにして圧縮打錠を行い、
300個のカラーペーパー用漂白定着補充用錠剤を作成
した。
【0132】4)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(H) 炭酸カリウム10g、1−ヒドロキシエタン−1,1−
ジホスホン酸ナトリウム200gを操作(A)と同様、
粉砕、造粒する。水の噴霧量は1.0mlとし、造粒
後、70℃で3分間乾燥する。次に造粒物を真空中で4
0℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0133】操作(I) 例示化合物(E−37)150g、亜硫酸ナトリウム3
00g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレンジアミン四酢
酸150gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の
噴霧量は10.0mlとし、造粒後、65℃で5分間乾
燥する。次に造粒物を真空中で40℃にて8時間乾燥し
て造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0134】操作(J) 上記操作(H)、(I)で調整した造粒物を、25℃、
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠あたりの充填量を0.66gにして圧縮打錠を行
い、1000個のカラーペーパー用安定補充用錠剤を作
成した。
【0135】以上の操作を繰り返すことにより、以下の
ランニング実験に必要な数の各処理用錠剤を作成した。
【0136】次に本発明の固形発色現像再生剤を用いた
感光材料の処理方法について説明する。
【0137】図1は、本発明に係わる自現機の一例を示
す概略平面図であり、カラーペーパーの処理装置の制御
機構を簡単に表したものである。
【0138】図1において、1は発色現像槽、2は漂白
定着槽、3〜5は安定槽、6は乾燥部である。
【0139】カラーペーパーが感光材料挿入部13より
搬入され、感光材料面積検出センサー7を通過し、一定
面積が検出されると、固体処理剤補給装置8と補充水供
給装置10および電磁弁12が制御部11の信号を受け
て作動する。
【0140】発色現像槽1の場合、オーバーフロー液貯
留槽16から一定量のオーバーフロー液および水補給装
置10から調液用の温水14が現像液再生部17に供給
される。現像液再生部17では、固形処理剤補給装置8
から、本発明の固形発色現像再生剤が一定量供給され、
現像液再生部内に設けられた溶解装置により溶解され
る。再生された発色現像液は、補充液として補充ポンプ
19を通じて発色現像槽1に補充される。補充液が供給
されると処理槽の液面が上昇し、発色現像槽の処理液が
オーバーフロー管18を介して、オーバーフロー液貯留
槽16に貯蓄される。
【0141】漂白定着槽2および安定槽5の場合は、感
光材料の処理面積に応じて制御部11の信号を受け、固
形処理剤補給装置8より固形補充剤が直接処理槽あるい
は処理槽に隣接した溶解部に供給される。同時に、水補
給装置10から電磁弁12を介して、補充水が供給され
る。漂白定着液、安定液のオーバーフローは、オーバー
フロー管18を介して廃液タンクに導かれる。なお安定
槽は安定槽5から安定槽4、安定槽3へと順次オーバー
フローするカスケード方式となっている。
【0142】また、自現機を数時間温調しておくと、各
処理槽1〜5内の処理液の蒸発が起こり、一定液面以下
になると液面検出センサー9がはたらき、制御部11の
信号を受けて水補給装置10および電磁弁12を作動さ
せ、液面検出センサー9の上限検出機構がはたらくま
で、蒸発補正用の水が供給される。なお図1において、
15は水補給管である。
【0143】次に発色現像液再生に係わるオーバーフロ
ー液貯留槽16、現像液再生部17、固形処理剤補給装
置8および水補給装置10について図2に基づき詳しく
説明する。
【0144】図2は、固形発色現像再生剤として錠剤化
されたものを用いて、処理槽からオーバーフローした液
を再生して処理槽に戻す一例を示した概略断面図であ
る。
【0145】感光材料面積検出センサー(図1の符号
7)の信号を受けて、制御部(図1の符号11)が働
き、固形再生処理剤補給装置8のステッピングモータ9
5が作動すると、それに直結して固形再生処理剤供給用
押し出しプランジャー94のラック94Aに噛合う駆動
用ピニオン96が1ステップ即ち、固形再生処理剤の厚
みのピッチ長さPだけ前記ラック94Aを有すプランジ
ャー94を上昇させ、固形再生処理剤27の補給トレー
本体91内の再上部の固形再生処理剤28が投入落下位
置に待機されるようになり、補給トレー91に収納され
た固形再生処理剤28を現像液再生部17内のオーバー
フロー液に1個投入される準備が完了する。
【0146】この様に最上部で待機している固形再生処
理剤28は、ピストン摺動台92の上を水平に往復動す
るプランジャー99の往動によってオーバーフロー液中
に1個投入される。プランジャー99はその一部に切れ
ているラック99Aがステッピングモータ97に直結し
たピニオン98と噛合っていて、指令信号により、前記
ステッピングモータ97が始動することによって往復動
の作動がなされる。
【0147】往動で固形処理剤28を現像液再生部17
に投入し終ったらステッピングモーター97が逆回転し
てプランジャー99は復動してもとの位置に戻って次の
指令信号が来るまで待機する。又指令信号が複数の固形
再生処理剤の補給を指示する場合があるがそのときは上
述の作動を所定回数繰り返す事になる。
【0148】該固形再生処理剤が投入されると同時に溶
解用攪拌装置20が作動し固形再生処理剤が溶解され
る。現像液再生部17の中にはあらかじめ、処理槽から
オーバーフロー管18、オーバーフロー液貯留槽16を
介してオーバーフロー液と温水補給装置10から温水が
供給される。補水量はオーバーフロー液と固形再生処理
剤が混合され、補充液濃度になるように規定してある。
再生された補充液は補充ポンプ19により発色現像処理
槽1に補充される。補充ポンプ19による補充は、処理
される感材の面積に比例して一定量になるようあらかじ
め、図1で示した制御部11の中のロムに記憶させてお
けば良い。
【0149】図において、22は処理ラック、21は温
調ヒーター、23は処理液循環ポンプ、24は濾過フィ
ルターである。
【0150】〔カラーペーパー処理工程(標準処理)〕 下表に自現機の標準処理条件を示す。
【0151】
【外50】 安定剤は3槽目に補充され、順次2槽目から1槽目にオ
ーバーフロー液が流れ込むカスケード方式となってい
る。
【0152】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。 発色現像タンク液(23.0リットル) 自現機発色現像タンクに35℃の温水18リットルを入
れ、作成したカラ−ペ−パ−用発色現像補充用錠剤を3
12個投入、溶解した。次にスタ−タ−成分として別に
錠剤化しておいた下記処方のスタ−タ−を23個投入、
溶解後タンク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0153】 カラーペ−パ−用発色現像スターター 塩化カリウム 4.5g 炭酸水素カリウム 4.8g 炭酸カリウム 2.1g 臭化カリウム 0.02g
【0154】漂白定着液(23.0リットル) 自現機漂白定着タンクに35℃の温水15リットルを入
れ、作成したカラーペ−パ−用漂白定着補充用錠剤を7
20個投入、溶解した。溶解後タンク標線まで温水を加
えタンク液を完成した。
【0155】安定液(1〜3槽目各々15リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温
水を各々12リットル入れ、作成したカラーペ−パ−用
安定補充用錠剤を60個ずつ投入、溶解した。次にタン
ク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0156】次に作成した各補充用錠剤を自現機に付与
した補充用錠剤供給装置に各々20個セットした。
【0157】この補充用錠剤はカラ−ペ−パー3200
cm処理されると1個ずつ投入され、同時に水供給装
置から補充温水が発色現像槽には51.5ml、漂白定
着槽には32ml、安定槽には80ml供給されるよう
にセットした。
【0158】特願平3−47516号実施例1に記載さ
れた方法で作成したカラーペーパーを常法に従って露光
後、前記の処理工程に従ってランニング処理を行った。
発色現像液については、処理槽から排出されるオーバー
フロー液をオーバーフロー液貯留槽に貯留した。オーバ
ーフロー液が10リットルをこえた時点で発色現像補充
用錠剤の供給を中止し、代わりに発色現像再生用錠剤に
よるオーバーフロー液の再生、補充を開始した。発色現
像再生用錠剤はオーバーフロー液720mlに対し、5
個を投入し、同時に水を加えて1リットルに調液した。
再生された補充液はカラーペーパーが3200cm2
理されると、51.5mlが発色現像槽に供給されるよ
うにセットした。
【0159】ランニング処理は、発色現像槽へのトータ
ル補充量がタンク容量の5倍になるまで(即ち5ラウン
ド)繰り返した。各々のランニング実験の終了時に、ウ
ェッジ露光したカラーペーパー試料を処理し、イエロー
(Blue)、マゼンタ(Green)、シアン(Re
d)の最小反射濃度(Dmin)及び最大反射濃度(D
max)を測定した。また、ランニング終了時の発色現
像槽におけるタールの発生状況を目視評価した。結果を
表3に示す。
【0160】
【表3】 タールの発生状況は、次の基準で評価した。
【0161】◎:タールの発生は全く見られない ○:処理槽壁面およびラック部にわずかにタール状の付
着物が見られる △:処理槽壁面およびラック部にかなりのタール状の付
着物が見られる ×:タンク液面にも、油状の黒色浮遊物が見られる 表3より、ジエチルヒドロキシルアミン・シュウ酸塩で
は充分な保恒性が得られず、Dminの上昇(ステイ
ン)および処理槽にタールが発生することがわかる。増
量により、ステインやタールの発生は、少し改善される
ものの、Dmaxが低下し、現像抑制されることがわか
る。本発明外の2糖類であるラクトースは、全く効果を
示さなかった。これに対し、本発明の単糖類を用いた場
合は、現像抑制もなく、良好な処理性能が得られること
がわかる。 実施例4 実施例3において、カラーペーパー用発色現像補充用錠
剤および発色現像再生用錠剤中の一般式[E]で示され
る化合物(蛍光増白剤)を、表4記載のように変化させ
て打錠し、これを用いて実施例3の実験No.3−6と
同様のランニング処理を行った。各々ランニング実験の
スタート時と終了時に、ウェッジ露光したカラーペーパ
ー試料を処理し、イエロー(Blue)、マゼンタ(G
reen)、シアン(Red)の最小反射濃度(Dmi
n)の変化(ΔDmin)を測定した。
【0162】(ΔDmin)=(ランニング終了時のD
min)−(スタート時のDmin)とする。
【0163】また、10個の錠剤を円筒形の容器に詰め
て包装し、1mの高さから木板上にくり返し3回落下さ
せ、再生用錠剤の摩損性を評価した。結果を表4に示
す。
【0164】
【表4】 摩損性の評価基準は次の通りである。
【0165】○:すべての錠剤が、全く破損しなかった △:いくつかの錠剤で周辺部の損傷が見られた ×:すべての錠剤で周辺部の損傷が見られた
【0166】
【化70】 表4より、一般式[E]で示される化合物を用いた場
合、感材のステイン発生が少ないことがわかる。また、
別なる効果として錠剤の摩損性も良好であることがわか
った。 実施例5 実施例4の実験No.4−5において、蛍光増白剤(E
−37)の発色現像タンク液中での濃度が、表5に示す
量となるように発色現像再生錠剤中の添加量を調整し、
同様のランニング実験を行った。
【0167】各々のランニング実験のスタート時と終了
時にウェッジ露光したカラーペーパー試料を処理し、イ
エロー(Blue)の最小反射濃度(Dmin)の変化
を測定した。また再生用錠剤の摩損性を実施例4と同様
の基準で評価した。結果を表5に示す。
【0168】
【表5】 表5より、蛍光増白剤の添加量は、0.02〜20g/
lが好ましく、0.1〜5.0g/lがより好ましいこ
とがわかる。 実施例6 ランニング実験に使用するカラーペーパー試料の乳剤中
における塩化銀含有率を特願平3−47516号実施例
と同様にして、表6記載のように変化させた。この試料
を用いて、実施例3の実験No.3−6で使用した発色
現像補充用錠剤および発色現像再生用錠剤により、同様
のランニング処理を行った。各ランニング実験のスター
ト時と終了時に、ウェッジ露光したカラーペーパー試料
を処理し、イエロー(Blue)、マゼンタ(Gree
n)、シアン(Red)の最大反射濃度(Dmax)の
変化を測定した。結果を表6に示す。表中、ΔDmax
=(ランニング終了時のDmax)−(スタート時のD
max)を示す。
【0169】
【表6】 表5より、塩化銀含有率が80%以上のとき、写真性能
変化が小さい安定した処理性能が得られ、90%以上で
はより良好な結果が得られた。更に95%以上では特に
優れた結果が得らることがわかる。
【0170】
【発明の効果】本発明によれば、第一に廃液の再生によ
り廃液量が減少し、かつ包装材料(特にプラスチックボ
トル)の使用量削減により地球環境の保全に適し、第2
に経時保存性、特に多湿条件下での保存性および溶解性
に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像再
生剤の提供にあり、第3にタール、ステインの発生が少
なく、第4に作業効率、労働衛生に適するハロゲン化銀
カラー写真感光材料の処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な自現機の一例を示す概略平
面図である。
【図2】固形発色現像再生剤として錠剤化されたものを
用いて、処理槽からオーバーフローした液を再生して処
理槽に戻す一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 発色現像槽 2 漂白定着槽 3〜5 安定槽 6 乾燥部 7 感光材料面積検出センサー 8 固形処理剤補給装置 9 液面検出センサー 10 水補給装置 11 制御装置 12 電磁弁 13 感光材料挿入部 14 補水用温水 15 水補給管 16 オーバーフロー液貯留槽 17 現像液再生部 18 オーバーフロー管 19 補充ポンプ 20 溶解用攪拌装置 21 温調ヒーター 22 処理ラック 23 処理液循環ポンプ 24 濾過フィルター 27 固形再生処理剤 91 補給トレー 92 ピストン摺動台 94 固形再生処理剤供給用押し出しプランジャー 94A ラック 95 ステッピングモータ 96 駆動用ピニオン 97 ステッピングモータ 98 ピニオン 99 プランジャー 99A ラック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を自動現
    像機を用いて連続処理する方法において、発色現像槽の
    オーバーフロー液に単糖類を少なくとも1種含有する固
    形発色現像再生剤を添加し、補充液として発色現像槽へ
    補充することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光
    材料の処理方法。
  2. 【請求項2】前記処理方法で処理されるハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料の支持体上に塗布されたハロゲン化銀
    乳剤の塩化銀含有率が80%モル以上であることを特徴
    とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
    の処理方法。
  3. 【請求項3】前記固形発色現像再生剤が錠剤状、顆粒
    状、粉末状のいずれかであることを特徴とする請求項1
    または2記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
    方法。
  4. 【請求項4】前記固形発色現像再生剤が錠剤状であるこ
    とを特徴とする請求項3記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料の処理方法。
  5. 【請求項5】前記固形発色現像再生剤が1パートからな
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  6. 【請求項6】前記固形発色現像再生剤が実質的にヒドロ
    キシルアミン塩を含有しないことを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載のハロゲン化銀カラー写真
    感光材料の処理方法。
  7. 【請求項7】前記固形発色現像再生剤が下記一般式
    [E]で示される化合物を少なくとも1種含有すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 【化1】一般式[E] [式中、X1、X2、Y1及びY2はそれぞれ水酸基、塩素
    又は臭素等のハロゲン原子、モルホリノ基、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、アミ
    ノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を表す。M
    は水素原子、アルカリ金属またはアンモニウム基を表
    す。]
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5866064A (en) * 1995-04-18 1999-02-02 Nisshin Steel Co., Ltd. Sealing apparatus for compartment inlet/outlet of atmosphere facility
WO2004095131A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
WO2004095132A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法
WO2004095129A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
WO2004095128A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
WO2004095130A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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