JP3177795B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用の自動現像機(以下、単に自現機ということもあ
る)に関し、更に詳しくは自動現像機のコンパクト化及
び溶解作業をなくし大巾に作業性の改善がはかられ、し
かもケミカルの安定性が飛躍的に向上する自動現像機に
関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、感光材料ないし写真材料と称することもある)は、
露光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理
される。又黒白ハロゲン化銀写真感光材料は露光後現
像、定着処理される。黒白現像液、カラー現像液、脱銀
処理には漂白液、漂白定着液、定着処理には定着液、洗
浄には水道水またはイオン交換水、無水洗洗浄には安定
化液、又色素安定化処理には安定液がそれぞれ使用され
る。
【0003】これら各処理工程を行うための処理機能を
有する液体のことを処理液という。各処理液は通常30〜
40℃に温度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸
漬され処理される。
【0004】この様な処理は通常自動現像機(以下、自
現機と称する)等で上記の処理液を収納した処理槽内を
順次搬送させることによって行われる。
【0005】ここで自動現像機と言う場合、現像部、定
着部、脱銀部、洗浄又は安定化部及び乾燥部を有し、各
処理現槽部を順次自動的に写真感光材料を搬送させる手
段を有する現像機のことを一般的にさす。
【0006】さて、この様な自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
剤を補充する方式が一般に広く採られている。
【0007】この処理剤補充方式としては処理剤を溶解
した補充液を予め用意しておく方法が広く用いられてい
る。
【0008】具体的には、補充用タンクから、予め作製
した補充液を適時処理槽内に供給しつつ処理作業を行う
ようにしている。
【0009】この場合、補充用タンクに貯溜される補充
液自体は一般には別の場所で調整され作成されたもので
あるがミニラボ等では現像機内に近接して設置された補
充タンクにて一定量一度に調整されるのが普通である
が、その作製に当っては、手作業による溶解またはミキ
サーによる溶解混合が行なわれてきた。
【0010】すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処
理剤(以下、写真処理剤と称することもある)は粉末状
あるいは液体状で市販されており、使用にあたっては、
粉末の場合は一定量の水に手作業で溶解することにより
調液され、又、液体状の場合も濃縮されているから一定
量の水を加え簡単に撹拌し希釈して用いられる。
【0011】補充タンクは自動機の横に設置される場合
があり、相当のスペースを確保する必要がある。又、最
近急増しているミニラボにおいても自現機本体に補充タ
ンクを内蔵するようにしているが、少なくとも5L〜10
Lそれぞれの液について必要でありこれだけの補充タン
クのスペースを確保する必要がある。
【0012】補充用処理剤は、写真処理に際して良好で
安定した性能を得るためにいくつかのパートに分かれて
いる。カラー用発色現像液は3〜4パートに分かれてお
り、又カラー用漂白定着液の補充液は酸化剤である有機
酸第2鉄塩のパートと還元剤であるチオ硫酸のパートに
分かれており、補充液作成時に前記有機酸第2鉄塩の濃
厚パートとチオ硫酸塩含有濃厚パートを混ぜ合わせ、一
定量の水を加えることで使用に供している。
【0013】上記濃厚化されたパートは例えばポリ容器
等の容器に入れられ、これらをまとめて外袋(例えば段
ボール箱)に入れて1単位として市販されている。
【0014】上記パート剤がキット化された補充処理剤
は、溶解、希釈、混合後、一定量に仕上げて使用される
が、該補充処理剤には次のような欠点がある。
【0015】第1に従来のキットのほとんどは、作業性
向上のため濃縮された濃厚水溶液となっておりほとんど
がpH2.0以下もしくは12.0以上の極めて危険な水溶液で
あり、皮膚への付着など人体に危険なものが多く又、強
力な酸化剤か還元剤である事が多く、船、航空機での輸
送には極めて危険な腐食性を有している。又、水溶液で
あるため溶解度に限度があり固体の場合より重量、容積
が多くなる。前記のように濃縮物は危険物であるが故に
容器は、一定の高さから落としても破壊せず液がこぼれ
ない事が必要となるため容器はより頑強であることのた
めポリ容器の廃棄が問題になっている。
【0016】第2に各パート剤は容器に各々入れられ、
補充処理剤によってはパート剤が数本に及び、1単位と
もなると容器の数がかなり多くなり、貯蔵や輸送の際に
多くのスペースを必要とする。例えばカラーペーパー用
処理液であるCPK−2−20QAの発色現像補充剤は10
lを1単位として保恒剤含有キットをパートAに、発色
現像主薬含有キットをパートBに、アルカリ剤はパート
Cに分けられ、各A,B及びCは500mlのポリ容器に入
っている。同様に漂白定着液は8lを1単位として3ボ
トルにパート剤が分かれており、安定液は10lを1単位
として2ボトルにパート剤が分かれている。これらの補
充剤は各々各種の大きさの外箱に入れられた貯蔵、輸送
されることになるが外箱が小さい安定液で約17cm×14cm
×16.5cmで比較的大きい漂白定着剤で約18.5cm×30.5cm
×22.5cmとなり、貯蔵、輸送上あるいはお店の中で同種
の補充剤でしか積み上げができず、結局多くのスペース
を必要とする。
【0017】第3の欠点としては空になった容器の廃棄
の問題である。近年ヨーロッパ、アメリカを中心にして
環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では
特にポリ容器の廃棄が問題になっている。写真用のポリ
容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬品性に優
れているものの、ポリ容器は生分解性がほとんどなく、
蓄積され、焼却した場合は炭酸ガスの大量の発生を伴
い、地球の温暖化や酸性雨等の一因になっており、又ユ
ーザーの問題としては作業スペースの狭いところにポリ
容器が大量と山積みされ、しかも強度がある為につぶす
こともできず、更にスペースも狭くしている等の問題が
指摘されている。
【0018】第4にケミカルが非常に不安定であること
である。
【0019】通常補充液の寿命(ライフタイム)は浮き
蓋有りでも2週間が一般的な使用期限である。しかるに
最近では各処理液の補充量は低補充化され1日平均30本
のカラーフィルムを受注処理するミニラボでは10Lの補
充液が1ヶ月以上も使用される事が多くなっている。
【0020】この様な場合処理槽の処理液より補充タン
クの中の補充液のほうがはるかに空気に触れる割合が多
くなり劣化していることになり補充しても全く意味がな
いことが頻繁に起こっている。従って補充タンクを5L
に小さくする工夫や補充キットの収容単位を5Lと小さ
くする工夫がされている。この場合にはさらに包材が必
要となってくる欠点を有している。
【0021】また別にはカラーペーパー用発色現像補充
液を例にすると、カラーペーパー用発色現像補充液を作
成する際、ある一定量の水を補充タンクに入れた後、保
恒剤含有濃縮キットAを入れて撹拌し、次に発色現像主
薬含有濃縮キットBを入れて撹拌し、ついでアルカリ剤
含有濃縮キットCを入れて撹拌し、最後に水を加えてあ
る一定量に仕上げる。その際、いくつかの問題が発生し
易くなる。例えば、撹拌が不十分であったり、はじめの
水を入れ忘れたりした場合に、発色現像主薬の結晶が析
出しやすくなり、それがベローズポンプにたまって補充
されずに、写真性能が不安定になったり、ベローズポン
プが破損したりする。又濃縮キットは製造後直ちに使用
される由ではなく製造後1年経過して使用されることも
あり、場合によっては発色現像主薬や保恒剤が酸化され
性能が不安定になったりする。
【0022】濃縮キットや粉剤から作成された発色現像
補充液は更に又補充タンク内においていくつかの問題が
あることが知られている。例えば長期にわたって補充液
が使用されないと補充タンク壁面に結晶が付着したり、
又補充液が酸化され易くなったり、タールの発生等が生
じたりする。又保存条件によっては補充液中の結晶しや
すい成分、例えば発色現像主薬等が低温で析出する等の
問題があり、その為にメーカーによっては補充液の保存
条件を指定してユーザーが管理する様指導しているのが
実状である。
【0023】この様に一般的に用いられている濃縮キッ
トを使用して補充液を作成する方法、あるいは粉剤を用
いて補充液を作成する方法はカラーペーパー用発色現像
液を例にとりあげても前記したような問題点があり、漂
白定着液、漂白液、定着液に付いても似たような問題が
ある。例えば、漂白定着液は、保存安定性は著しく悪い
特徴がある。何故なら漂白定着処理は、高いpHを持つ
発色現像液の直後の処理となり、通常は、このアルカリ
性の発色定着液が処理するペーパーにより持ち込まれる
ため中和する目的で酸性度が高くpHは著しく低いのが
通例である。低pHでは、チオ硫酸塩と酸化剤からなる
漂白定着液では保存性が著しく悪く補充液を作成して低
補充は不可能といわれている。この他に定着液、安定液
とも同様である。
【0024】また別の問題として低補充化や迅速化が進
められる中で補充液は濃厚化されるばかりであり通常は
溶解度の限界まで濃縮されているのが最近の補充液であ
る。
【0025】この事は、補充液の保存性は悪くなるばか
りであり結晶析出など実用上の多くの問題をかかえてい
る。
【0026】また、低補充化や迅速化の別なる方法とし
ては特開昭58-14834号、同58-344号、同60-235133号及
び同63-212935号に開示してあるような安定液のオーバ
ーフロー液を漂白定着液に流しこむといった方法で感光
材料により持ち出された安定液中の漂白定着成分を有効
に利用し、かつ漂白定着液中の不要成分を希釈させるこ
とにより低補充化を行うことが知られている。
【0027】確かにこの方法は、処理槽中の塩濃度を低
下させ、処理槽内の処理剤の保存性及び処理性に対して
は有効であるものの、オーバーフロー液により主要成分
も同時に希釈されるため、結果として補充液の濃厚化が
低補充時には必要となり、問題解決にはいまだ不十分で
ある。
【0028】更に、特開平3-282460号公報には、オーバ
ーフロー液に粉剤タイプの処理剤を自動供給し、前浴処
理槽に流しこむ技術が開示されている。この方法では、
供給する粉剤の保存性に対しての問題はなくなる。しか
しながら、前記公報中の自動供給装置において、精度良
く一定量の粉剤を秤量することが難しい上、粉剤の防湿
効果についても不十分であり、安定に粉剤を自動供給す
ることは非常に困難である。
【0029】一方、上記の様な濃縮キット又は粉剤を用
いて補充液を作成する方法とは別に、濃縮キットを直接
補充する方法が知られている。
【0030】この方法は溶解作業の不効率性を改善する
為に濃縮キットをベローズポンプ等の供給手段を用いて
直接処理槽に補充し、併せてある一定量の補水を独立し
て行うものである。確かにこの方法は前記の濃縮キット
や粉剤から補充液を調整する方法に比べ、調液作業が不
要になる。あるいは補充液を作成しないので保存性の問
題はなくなる。
【0031】しかしながら上記の方法も多くの問題をか
かえている。すなわち濃縮キットを供給する為に濃縮キ
ット用のタンクそして供給手段としてのポンプが新たに
必要となり、自現機が大型化する問題である。例えばカ
ラーペーパー用処理液であるCPK−2−20を例に考え
てみると、発色現像補充液の濃縮キットは3パートあ
り、漂白定着補充液の濃縮キットは3パート、そして安
定補充液の濃縮キットは2パートあり、これを供給する
場合、濃縮キット用のタンクが8個、そしてポンプが8
台必要である。従来の補充方式の場合、各補充液毎のタ
ンク、ポンプががあれば良いから各々3個あれば事足り
る。この様に濃縮キットを供給する場合だけをみても従
来の方法に比べタンク、ポンプがたくさん必要となり、
更に調整水用のポンプも必要となる。また、ベローズポ
ンプの精度はそれ程高くなく複数の液を同時に精度良く
吐出する事は難しく成分のくるいを生じてしまう欠点が
ある。
【0032】更に濃縮キットは濃縮液の為に補充ノズル
の出口付近で結晶が析出しやすくメンテナンスが大変で
ある。又ベローズポンプにそれ程供給精度がなく、濃厚
液補充の場合更に補充精度が大幅にずれやすく、結果的
に写真性能の変動が大きくなるという問題がある。その
他の問題として廃ポリ容器は濃縮キットを供給する方法
にしたからといって従来の補充方式と廃ポリ容器量はか
わらない。
【0033】上記以外の方法で、ポリ容器をなくし、補
充液のケミカル安定性を向上させる為の提案がいくつか
為されている。
【0034】例えば特開昭58-11032号公報には現像成分
をマイクロカプセルで包む技術が開示され、又特開昭51
-61837号公報には崩壊剤を含有した写真用錠剤が開示さ
れている。更には特開平2-109042号、同2-109043号、同
3-39735号及び同3-39739号公報にはある平均粒径をもっ
た顆粒化された写真用処理剤を用いる方法が開示されて
いる。
【0035】特開昭51-61837号公報記載の崩壊剤を含有
した写真用錠剤は単に容易に水にとける錠剤を提起した
ものであり、本発明であるところの処理槽に直接固体処
理剤を溶解するという思想は何ら想起できるものではな
い。
【0036】又特開平2-109042号は、ある平均粒径をも
った顆粒化された写真用処理剤について記載されてい
る。
【0037】しかしながら、前述した公報には自動現像
機において、補充液の溶解作業をなくし作業性を充分に
簡便化し安定した写真性能を得たり、補充タンクをなく
しコンパクトな自現機を提案するものではない。
【0038】一方、前もっての溶解作業を不要にする方
法としては特開昭3-11344号公報に各単位容器よりパー
ト剤の混合比率に応じた量のペースト状のパート剤を押
出し、この押出されたパート剤を所定の濃度に希釈する
ことにより精度よく調整、供給する技術が開示されてい
るが、確かにこの方法によれば溶解作業は少なくなるか
又はほとんど溶解作業はなくなるが、ペースト状のパー
ト剤は溶媒を含むために安定性に欠けたり長期間にわた
り一定量押し出すことが難しく又使用頻度が少ないとノ
ズルがつまり易く、写真性能を一定に保つことが困難で
ある。又ペーストを入れる容器が必要であり、この場合
柔軟で破損しにくい材質が求められ一般に再利用しにく
い複合材料が使用され、環境上好しくない。特にペース
ト状ケミカルは有機溶媒によりペースト化されている事
が多く保存性はかんばしくない事が知られている。
【0039】又、実開平1-85732号には、安定液に、錠
剤型防菌剤を投入する手段を有する自動現像機が開示さ
れているが、防菌剤自体は、多量に入っても特に問題と
ならないから、投入の制御が不要であり、これも処理剤
補充制御手段については想起させるものでないし、又、
液自体の防腐が目的であるのでこれを必須とはしていな
い。
【0040】WO 91-07698号公報及びWO 91-07699号公報
にはCD−3またはCD−4を固体添加し、他の成分は
アクチベーターとして液剤添加する方法が開示されてい
るが、本特許は再生に関するものであり、特にノーオー
バーフローに限りなく近い低補充に関する発明であり現
像液からイオン交換樹脂によりブロマイドイオンやクロ
ライドイオンを吸着除去したのち不足成分であるアルカ
リ剤アクチベーターや固形または少量の濃厚発色現像主
薬を添加しボリュームを増加させずに成分を添加するた
めの方法である。
【0041】本発明では、処理剤の補充を固体処理剤の
処理槽内への投入操作だけで行い処理槽内で溶解する事
により補充液を予め溶解する作業をなくしメンテナンス
フリーにて補充するためのものであり、上記発明とは目
的を全く異にするものであり、本発明を推測できるもの
ではない。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、第1
に輸送上の危険や取扱い上の危険をもとなう液体ケミカ
ルをなくしユーザーへの煩雑な操作なしで固体ケミカル
の使用を可能ならしめた自動現像機の実用化を達成する
事である。
【0043】第2にユーザー自身の手作業による濃縮キ
ットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完成
した自動現像機の達成にある。
【0044】第3に多くの内蔵補充タンクをなくしコン
パクト化された自動現像機の達成にある。
【0045】第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切な
くした処理安定性が向上した自動現像システムの達成に
ある。
【0046】第5に液体用ポリボトルの使用をなくした
プラスチックの包材の使用を低減した低公害システムを
達成することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明者等は以下の構成により上記問題が解決でき達
成されることを見いだした。
【0048】以下、特許請求の範囲請求項1〜8につい
て触れる。
【0049】
【作用】本発明者らはタンクに直接固形化処理剤を投入
する事に関し、膨大な実験を重ね、各処理液について写
真性能を変動させないために一回に加えられる最適な処
理剤補充量を求めた。この最適補充量は自動現像機の処
理槽の大きさ即ち処理液の容量に依存したものと思われ
ていたが固形ケミカルの溶解し難い特性をうまく利用す
ることにより、一度に添加しても急激に濃度は上昇せ
ず、極めて安定な写真性能を創出できる利点があること
を発見した。溶かしてから使用しなければというのは常
識の壁であったことが分かった。しかも、処理槽のオー
バーフロー液の一部又は全部を用いたり、補充水を固体
処理剤の溶解に合せて注文することにより更に安定な写
真性能とコンパクト化が計れることがわかった。
【0050】一回に投入される処理剤量は、0.1〜50gが
好ましく、カラー用発色現像液では1〜20gが、定着液
や、漂白定着液では5〜50gが、安定液では0.1〜10g
が、黒白現像液では0.5〜20gが特に好ましく、この範囲
の固体処理剤を一般的な小型現像機の処理槽に直接投入
し、ゆっくり溶解させながら処理した場合でも写真状態
には悪影響を与えない。何故なら前記したように固体処
理剤は急激には溶解せずゆっくり溶解するために一回に
添加する量が多くても処理しながら消費される量と見合
った組成にバランスされ安定した処理性能を示すからで
ある。補充水を溶解に合せて注入したり、オーバーフロ
ー液の一部又は全部を使用することでも写真性能を一定
とすることができることが分かった。この事は、誰も気
がつかなかった驚くべき発見であった。又本発明では、
固体処理剤は処理槽に直接投入されるが、処理液は常に
処理温度に温調されており、ほぼ一定の温度に維持され
ている。即ち溶解スピードは年間を通じほぼ一定である
ため計算された固体処理剤の投入と成分のバランス化が
達成されるわけである。この事は冷水で溶解するときに
見られる不溶解現象が現れないという大きな利点をあわ
せて発揮する事が発見された。本発明者らが命名した不
溶解現象とは、固体処理剤を冷水に一度に投入し、ゆっ
くりかほとんど撹拌をしないとき起こる固化現象であ
り、一見ガラス化状態となることを指し、一旦ガラス化
すると強力に撹拌しても長時間溶解しないことが判明し
た。これに対し自動現像機の処理温度での温水溶解では
固体処理剤をどんどん投入しても順次、溶解していくと
いう現象が発見され、本発明の完成に至ったわけであ
る。
【0051】本発明において補充水供給手段を設けるこ
とが望ましいが、固体処理剤の投入を制御するに必要な
写真感光材料の処理量検知段によって同じように制御す
ることが望ましい。但し補充水は固体処理剤を溶解する
ための水ではないことを強調しておく。即ち、固体処理
剤は本来処理によって不足した消費成分を補うためのも
のであり、補充水は処理によって溶出した反応抑制成分
を薄めて写真性能を一定にすることを目的にしたもので
あり、働きは全く逆のものである。従来はたまたま薬品
を溶解するために水を使用していたが、本来の目的は前
記した如く、写真材料によって持ち出された水分とタン
ク表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶
出する蓄積成分を薄めるためのものである。従って固体
処理剤の投入とは別個に制御されることも出来るが、処
理量検知手段によって制御すればセンサーが省略でき好
ましい。
【0052】従って固体処理剤を直接処理槽に投入する
本発明においては従来補充液を調整するために必要だっ
ただけの水は不用となり結果的にはオーバーフローが減
少させられるという副次効果が大きいことがわかった。
従来、補充液を予め調整しなければという常識があった
ため、可能な限り濃厚化し補充液として成分補償を行っ
てきた。濃厚化すればするほど補充量を減少でき、環境
上問題となるオーバーフロー廃液を減少させうるという
事がわかっていても、処理薬品の溶解度が大きな壁とな
って達成出来なかったものである。本発明によって薬品
は実質的にタンク液濃度にしかならず、タンク液以上の
高濃度状態は存在せず、補給は必要な処理薬品のみであ
るから、全くオーバーフローなく補充を行う事も可能で
ある。
【0053】しかしながら、前記した如く反応抑制成分
の蓄積、特に現像液中のハロゲン化物イオンや定着液や
漂白定着液中の銀イオンの濃度を低下させるために補充
水を用いることが好ましい。又この補充水はこれらの反
応抑制成分を薄める目的と写真材料により持ち出された
りタンク表面から蒸発によって失われた各処理液の水分
を独立して補う事ができこの事が本発明の処理安定性を
著しく高め貢献をしている。
【0054】従って補充水を供給するために使用する制
御情報は、処理する写真材料の処理量(例えば面積)と
稼働時間、温調時間、停止時間、設置場所の環境温度と
湿度(相対湿度)、固体処理剤の溶解速度等があげら
れ、これらの情報によって補充水の添加量が制御されれ
ば、処理槽中の薬品成分は理想状態で管理する事ができ
ることになり、写真性能上は画期的な管理方法と言え
る。何故なら、従来低補充を進めれば進める程各タンク
からの蒸発の影響で処理剤成分が濃厚化してしまい大き
な問題となっていた。一般に蒸発を補正するためには補
充液を薄め多量に補充することが最も好ましい方法であ
るが、これはオーバーフロー廃液を増加させ環境上好ま
しくないという欠点があり、これゆえに低補充化が進め
られてきた。補充液を蒸発補正に使用すれば処理してい
ないのに補充液が入ってしまうことと同じでありやはり
成分濃度がくるってしまう。そこで朝液面が下った分、
水を補給し液面合せをするやり方が一般的であったが、
これは蒸発分を水で補給しているのではなく温度が変化
して体積が縮小したタンク内の処理液に水を加えている
だけであり何ら根本解決には至っていなかった。
【0055】正しい蒸発補正は成分が写真材料による消
費以外では変わらないようすることであり、処理しても
処理しなくてもタンク液温度とタンク表面の蒸気圧によ
って生じる蒸発した水分をその蒸発した量に応じ補給を
する事である。
【0056】即ち本発明では補充水の供給は以下の三つ
の目的のために行われる。に感光材料が処理される際
の反応によって溶出する蓄積有害抑制成分を希釈し濃度
を一定とすることを目的とし、に処理した写真材料に
よって持ち出される水分あるいは前液から持ち込まれた
不要薬品を希釈し薄めるための目的、にタンク表面か
ら蒸発した水分を補給する目的のために補給される、も
のであり上記の目的のために必要な情報検知がされこの
情報によってあらかじめ設定された水補給手段が制御作
動されて実行される。この方法は従来全くなかった新し
い方法であり、本発明によって可能となったものであ
る。本発明のこの水補給手段により処理安定性が飛躍的
に向上することが見い出された。本発明では、好ましく
は固体処理剤はあらかじめ所定量、好ましくは一定量に
分割秤量される。このために本発明の自動現像機での処
理は補充精度が高く極めて安定な連続処理性能が発揮さ
れる。予め分割秤量された、とは、本願自現機に処理剤
を収納する以前または、処理剤の収納された包装材料を
固定手段にセットする以前にすでに所定量に分割秤量さ
れていることであり、例えば所定の大きさの錠剤や丸薬
に成形されているような態様、顆粒や粉末が所定量ずつ
小分けされ包装されているような態様をさす。粉末や顆
粒を収納手段に入れ、供給に際して一回の投入量を計り
とる態様は含んでいない。従来の補充液供給補充システ
ムではベローズポンプにより補充が行われるがこのポン
プの精度は一定ではなく精密な補充制御には本来向いて
いない。一方、本発明の場合の固体処理剤は例えば好ま
しくは処理剤生産工場で一定量に秤量分割されて、生産
されており補充制御は固形処理剤を投入するかしないか
のON/OFF制御であるため補充によるバラツキはな
い。従って処理剤供給の精度は飛躍的に高くこれによっ
ても安定な処理性能が得られる。本発明の固体処理剤
、顆粒、錠剤であり、これらの混合でも問題はない。
又危険物とならない水のような安全なものでは液状のも
のを併用しても本発明の目的は達成される。分割秤量の
ため錠剤は特に好ましく顆粒の場合は分割秤量後アルカ
リ可溶性フィルムやプラスティクフィルム、紙などで個
別包装してあることが望ましい。
【0057】
【0058】また、本発明において処理槽の少なくとも
1槽については補充水として異なる処理液で、かつ異な
る処理槽のオーバーフロー液の一部又は全部を利用する
ことである。オーバーフロー液の利用に際しては、多段
向流方式に多く見られる様な重力を利用して供給しても
よいし、ベローズポンプ等で強制的に供給してもよい。
オーバーフロー液を補充水として利用することで廃液量
を減少することは明らかであるが、固体処理剤と組み合
わせることで従来型の補充液中の水分含有量の部分につ
いても効率よく廃液量を減少し、十分な処理性を得るこ
とができるのは、もちろん秤量精度に対する不安がなく
なり、さらには、本発明において必要な補充水を大巾に
低減することが可能となるため、補充水タンクのコンパ
クト化、補充水装置の減量化による自現機のコンパクト
化及び作業負荷の低減といった効果も得られ、更には迅
速化も可能であることは画期的な発見であると言える。
【0059】さらに、処理槽のオーバーフロー液を該処
理槽の前浴処理槽の補充水として利用すれば、感光材料
を処理することにより持ち出された前浴処理槽の有効成
分もオーバーフロー液に含まれるため、固体処理剤の必
要量も減少することが可能となり、又該処理槽の補水量
も減少できるなどの効果もある。
【0060】本発明でいう固体処理剤とは、前記した如
き錠、顆粒の如き固形処理剤であり、必要に応じ防湿
加工を施したものである。ペーストやスラリー状は半液
状で保存安定性に劣り、又輸送の危険をともない規制
を受けるような形状のものを除くものであり、これらは
本発明の固体処理剤には含まれない。
【0061】本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程
を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のことをい
う。本発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定の形状
に圧縮成型したもののことを言う。
【0062】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0063】上記固体処理剤の中でも錠剤である方が、
補充精度が高くしかも取扱い性が簡単であることから好
ましく用いられる。
【0064】写真処理剤を固形化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、
同2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-3004
09号参照)。
【0065】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法であ
る。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成さ
れた固形処理剤より溶解性や保存性が改良され結果とし
て写真性能も安定になるという利点がある。
【0066】錠剤形成のための造粒方法は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。
【0067】さらに好ましくは造粒時、各成分毎例えば
アルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造粒する
ことによって更に上記効果が顕著になる。
【0068】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1
213808号等の明細書に記載される一般的な方法で製造で
き、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042号、同
2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等の明細書に
記載される一般的な方法で製造できる。更にまた粉末処
理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国特許725892
号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に
記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
【0069】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から錠剤である場合
1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g
/cm3より大きいと得られる固形物の強度の点で、
2.5g/cm3より小さいと得られる固形物の溶解性
の点でより好ましい。固体処理剤が顆粒である場合嵩密
度は0.40〜0.95g/cm3のものが好ましい。
【0070】本発明に用いられる固体処理剤は発色現像
剤、黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定剤
等写真用処理剤に用いられるが、本発明の効果とりわけ
写真性能を安定化させる効果が大きいのは発色現像剤で
ある。
【0071】又液体危険物の規制を除外できるのは黒白
現像剤、発色現像剤、漂白剤、漂白定着剤、安定剤であ
る。
【0072】本発明の実施態様からすれば全処理剤が固
体処理剤化されていることが最も好ましいが、少なくと
も発色現像剤を固体化することが好ましい。すなわち発
色現像剤成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数
含まれ、又有害成分も含まれていることから本発明の効
果が最も顕著に表われる。更に好ましくは発色現像剤以
外に漂白定着剤、又は、漂白剤、及び定着剤が固体処理
剤化されていることである。これらは従来から液体分包
キットで輸送上の危険が問題視されているものである。
【0073】本発明に用いられる固体処理剤はある処理
剤の1部の成分のみ固体化することも本発明の範囲に入
るが、好ましくは該処理剤の全成分が固体化されている
ことである。各成分は別々の固体処理剤として成型さ
れ、同一個装されていることが望ましい。又別々の成分
が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装されて
いることも望ましい。
【0074】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理剤全てを固体処理剤として投入することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽
に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。特に補充水タンクは外部に1個外置きで置くこ
とが自現機をコンパクトにするためには好ましい方法で
ある。
【0075】発色現像剤を固形化する場合、アルカリ
剤、発色剤及び還元剤全てを固形処理剤化し、かつ錠剤
の場合には少なくとも3剤以内最も好ましくは1剤にす
ることが、本発明に用いられる固形処理剤の好ましい実
施態様である。又2剤以上に分けて固形処理剤化した場
合は、これら複数の錠剤や顆粒が同一包装されているこ
とが好ましい。
【0076】錠剤や丸薬の防湿包装としては下記のよう
な素材を用いて実施できる。
【0077】合成樹脂材質としては、ポリエチレン(高
圧法、低圧法どちらでもよい)、ポリプロピレン(無延
伸、延伸どちらでもよい)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ナイロン(延伸、無延伸)、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ビニロン、エバ
ール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、その他
のポリエステル、塩酸ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン共重合体、エポキシ−リン酸系樹脂(特開昭63-63037
号に記載のポリマー、特開昭57-32952号記載のポリマ
ー)の何であってもよい。又はパルプでも良い。
【0078】これらは通常、そのフィルムを積層接着す
るが、塗布層としてもよい。
【0079】さらには、例えば上記の合成樹脂フィルム
の間にアルミ箔またはアルミ蒸着合成樹脂を使用するな
ど、各種ガスバリアー膜を用いると、より好ましい。
【0080】また、これらの積層膜の合計の酸素透過率
は50ml/m224hr/atm以下(20℃65%RHで)、より好まし
くは30ml/m224hr/atm以下であることが好ましい。
【0081】これらの積層膜の膜厚の合計は、1〜2000
μm、より好ましくは10〜1000μm、さらに好ましくは
50〜1000μmであることが好ましい。
【0082】以上の合成樹脂フィルムは1層の(高分
子)樹脂膜であってもよいし、2以上の積層(高分子)
樹脂膜であってもよい。
【0083】本発明の条件に適う1層の高分子樹脂膜と
しては、例えば、(1) 厚さ0.1mm以上のポリエチレンテ
レフタレート(PET)、(2) 厚さ0.3mm以上のアクリ
ロニトリルブタジエン共重合体、(3) 厚さ0.1mm以上の
塩酸ゴム等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレ
ートは耐アルカリ性、耐酸性の点でも優れているため、
本発明に好適に用い得る。
【0084】次に、本発明の条件に適う積層の高分子樹
脂膜としては、例えば、(4) PET/ポリビニルアルコ
ール・エチレン共重合体(エバール)/ポリエチレン
(PE)、(5) 延伸ポリプロピレン(OPP)/エバー
ル/PE、(6) 未延伸ポリプロピレン(CPP)/エバ
ール/PE、(7) ナイロン(N)/アルミ箔(Al)/
PE、(8) PET/Al/PE、(9) セロファン/PE
/Al/PE、(10)Al/紙/PE、(11)PET/PE
/Al/PE、(12)N/PE/Al/PE、(13)紙/P
E/Al/PE、(14)PET/Al/PET/ポリプロ
ピレン(PP)、(15)PET/Al/PET/高密度ポ
リエチレン(HDPE)、(16)PET/Al/PE/低
密度ポリエチレン(LDPE)、(17)エバール/PP、
(18)PET/Al/PP、(19)紙/Al/PE、(20)P
E/PVDCコートナイロン/PE/エチルビニルアセ
テート・ポリエチレン縮合物(EVA)、(21)PE/P
VDCコートN/PE、(22)EVA/PE/アルミ蒸着
ナイロン/PE/EVA (23)アルミ蒸着ナイロン/N/PE/EVA (24)OPP/PVDCコートN/PE、(25)PE/PV
DCコートN/PE、(26)OPP/エバール/LDP
E、(27)OPP/エバール/CPP、(28)PET/エバ
ール/LDPE、(29)ON(延伸ナイロン)/エバール
/LDPE、(30)CN(未延伸ナイロン)/エバール/
LDPE等があり、中でも上記(20)〜(30)が好ましく用
いられる。
【0085】さらに具体的な包装材料の構成としては処
理剤に接する側を内面とすれば、内面から順に、 PE/主体となる板紙/PE/Al/エポキシ−リン酸
系樹脂層/ポリエステル系樹脂層/PE PE/K−ナイロン/PEまはた接着剤/Al/PE/
板紙/PE、PE/ビニロン/PEまたは接着剤/Al
/PE/板紙/PE PE/塩化ビニリデン/PEまたは接着剤/Al/PE
/板紙/PE PE/ポリエステル/PEまたは接着剤/Al/PE/
板紙/PE ポリプロピレン/K−ナイロン/ポリプロピレン/Al
/ポリプロピレン/板紙/ポリプロピレンなどがある。
【0086】錠剤や顆粒を防湿包装する方法としては、 4方シール 3方シール スティック(ピロー包装、ガゼット包装) PTP カートリッジ がある。
【0087】4方シール、3方シール、スティック(ピ
ロー、ガゼット)包装は形態の違いであり前記材料が用
いられる、ただしピールオープン方式に利用するときは
シーラント剤をラミネートしピールオープン適性を持た
せる。
【0088】このピールオープンの方式には、通常、凝
集破壊方式、界面剥離方式、層間剥離方式がある。
【0089】凝集破壊方式はホットメルトと言われる接
着剤で、ヒートシールラッカーでシール剤として用いる
方式であり、開封時にシーラント層の内部凝集破壊によ
り剥離するものである。
【0090】界面活性剥離方式はフィルム間の界面で剥
離する方式であり、シール用フィルム(シーラント)と
被着体が完全に融着しておらず適度の強度で剥がせるも
のである。シーラントとしては粘着性の樹脂を混合した
フィルムであり、被着体の材質によりポリエチレン、ポ
リプロピレン又はその共重合体、ポリエステル系等を選
択することができる。
【0091】さらにシーラントをラミネートフィルムの
ような多層共押出しフィルムを使い、ラミネートフィル
ムの層間で剥離するのが層間剥離方式である。
【0092】本発明のフィルムを用いたピールオープン
方式では層間剥離方式又は界面剥離方式が好ましい。
【0093】また、このようなシーラントは薄いため、
通常他のフィルムたとえばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ塩化ビニル、ナ
イロン、エバール、アルミニウムなどをラミネートして
使用するが、防湿性、環境対応及び内容物とのマッチン
グを考えるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、エバール等が好ましい。また印刷性を考慮すると最
外面は無延伸ポリプロピレンポリエステル、紙などが好
ましい。
【0094】シーラントフィルムとしは、たとえばトー
セロ製、CMPSフィルム、大日本インキ製ディフラン
PP-100、PS-300又は凸版印刷製のLTSフィルム、
サンエー化学製サンシールFR、サンシールMS等があ
り、すでにポリエステルとラミネートされているタイプ
としてはディクランC−1600T、C−1602Tなどがあ
る。
【0095】PTPはブリスター包装の一種で成形され
たPVC、CPPなどのシートに固体処理剤を入れアル
ミシール材でヒートシールした包装形態である。
【0096】形成材として環境上PVCは使用しない方
向にあり最近はA−PETや高防湿PP(例えばTAS
-1130,TAS-2230,TAS-3230:大成化工(株))
が好ましく用いられる。
【0097】処理剤を水溶性フィルムないし結着剤で包
装または結着ないしは被覆する場合、水溶性フィルムな
いし結着剤は、ポリビニルアルコール系、メチルセルロ
ース系、ポリエチレンオキサイド系、デンプン系、ポリ
ビニルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース
系、プルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系、
ポリ酢酸ビニル系、ヒドロキシエチルセルロース系、カ
ルボキシエチルセルロース系、カルボキシメチルヒドロ
キシエチルセルロースナトリウム塩系、ポリ(アルキ
ル)オキサゾリン系、ポリエチレングリコール系の基材
からなるフィルムないし結着剤が好ましく用いられ、こ
れらの中でも、特にポリビニルアルコール系及びプルラ
ン系のものが被覆ないしは結着の効果の点からより好ま
しく用いられる。
【0098】好ましいポリビニルアルコールは極めて良
好なフィルム形成材料であり、ほとんどの条件下で良好
な強度及び柔軟性を有する。フィルムとして注型する市
販のポリビニルアルコール組成物は分子量及び加水分解
の程度が様々であるが、分子量が約10000ないし約10000
0であることが好ましい。加水分解の程度とは、ポリビ
ニルアルコールの酢酸エステル基が水酸基に置換される
割合である。フィルムに適用するには、加水分解の範囲
は通常約70%から100%までである。このように、ポリ
ビニルアルコールという言葉は通常ポリ酢酸ビニル化合
物を含む。
【0099】これら、水溶性フィルムの製造法は、例え
ば、特開平2-124945号、特開昭61-97348号、同60-15824
5号、特開平2-86638号、特開昭57-117867号、特開平2-7
5650号、特開昭59-226018号、同63-218741号及び同54-1
3565号明細書等に記載されるが如き一般的な方法で製造
される。
【0100】更にこれら水溶性フィルムはソルブロン
(アイセロ化学社製)、ハイセロン(日合フィルム社
製)、或いはプルラン(林原社製)の名称で市販されて
いるものを用いることができる。また、クリス・クラフ
ト・インダストリーズ(Chris Craft Industries)In
c.のMONO-SOL部門から入手できる7-000シリーズのポリ
ビニルアルコールフィルムは、約34度Fないし約200度
Fの水温において溶解し、無害で、高度の化学的抵抗性
を示すものであり、特に好ましく用いられる。
【0101】上記水溶性フィルムの膜厚は固形処理剤の
保存安定性、水溶性フィルムの溶解時間及び自動現像機
内での結晶析出の点で10〜120μのものが好ましく用い
られ、特に15〜80μのものが好ましく、とりわけ特に20
〜60μのものが好ましく用いられる。
【0102】また、水溶性フィルムは熱可塑性であるこ
とが好ましい。これは、ヒートシール加工や超音波溶着
加工が容易となるだけでなく、被覆効果もより良好に奏
するためである。
【0103】更に、水溶性フィルムの引張り強度は0.5
×106〜50×106kg/m2が好ましく、特に1×106〜25×10
6kg/m2が好ましく、とりわけ特に1.5×106〜10×106kg/
m2が好ましい。これら引張り強度はJIS Z-1521に記載
される方法で計測される。
【0104】また水溶性フィルムないし結着剤で包装又
は結着ないし被覆した写真処理剤は、貯蔵、輸送、及び
取扱中において、高湿度、雨、及び霧のような大気中の
湿気、及び水はね又は濡れた手による水との突発的な接
触の損害から防ぐため防湿包装材で包装されていること
が好ましく、該防湿包装材としては、膜厚が10〜150μ
のフィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポ
リオレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効果を持ち
得るクラフト紙、ロウ紙、耐湿性セロファン、グラシ
ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、ア
クリロニトリル系及びアルミニウムの如き金属箔、金属
化ポリマーフィルムから選ばれる少なくとも一つである
ことが好ましく、また、これらを用いた複合材料であっ
てもよい。
【0105】又、本発明の実施においては、防湿包装材
が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性プラ
スチックのものを用いることも好しい。
【0106】前記生分解性プラスチックは、天然高分
子からなるもの、微生物産出ポリマー、生分解性の
よい合成ポリマー、プラスチックへの生分解性天然高
分子の配合等が挙げられ、光分解性プラスチックは、
紫外線で励起され、切断に結びつく基が主鎖に存在する
もの等が挙げられる。更に上記に掲げた高分子以外にも
光分解性と生分解性との二つの機能を同時に有したもの
も良好に使用できる。
【0107】これらの具体的代表例をそれぞれ挙げる
と、以下のようになる。
【0108】生分解性プラスチックとしては、 天然高分子 多糖類、セルロース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポ
リアミノ酸、或いはその修飾体等 微生物産出ポリマー PHB−PHV(3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキ
シバレレートとの共重合物)を成分とする「Biopol」、
微生物産出セルロース等 生分解性のよい合成ポリマー ポリビニルアルコール、ポリカプロラクトン等、或いは
それらの共重合物ないし混合物 プラスチックへの生分解性天然高分子の配合 生分解性のよい天然高分子としては、デンプンやセルロ
ースがあり、プラスチックに加え形状崩壊性を付与した
ものである。
【0109】また、の光分解性の例としては、光崩壊
性のためのカルボニル基の導入等があり、更に崩壊促進
のために紫外線吸収剤が添加されることもある。
【0110】この様な分解性プラスチックについては、
「科学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、
「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載
されるものが使用できる。また、Biopol(バイオポー
ル)(ICI社製)、Eco(エコ)(Union Carbide社
製)、Ecolite(エコライト)(Eco Plastic社製)、Ec
ostar(エコスター)(St.Lawrence Starch社製)、ナ
ックルP(日本ユニカー社製)等の市販されている分解
姓プラスチックを使用することができる。
【0111】上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係
数が10g・mm/m2 24hr以下のものであり、より好ましくは
5g・mm/m2 24hr以下のものである。
【0112】本発明において固体処理剤を処理槽に供給
する供給手段としては、例えば、固形処理剤が錠剤であ
る場合、実開昭63-137783号公報、同63-97522号公報、
実開平1-85732号公報等公知の方法があるが要は錠剤を
処理槽に供給せしめる機能が最低限付与されていればい
かなる方法でも良い。又固体処理剤が顆粒又は粉末であ
る場合には実開昭62-81964号、同63-84151号、特開平1-
292375号、記載の重力落下方式や実開昭63-105159号、
同63-195345号等記載のスクリュー又はネジによる方式
が公知の方法としてあるがこれらに限定されるものでは
ない。
【0113】しかしながら好ましい方法は、固体処理剤
を処理槽に供給する供給手段としては、例えば予め秤量
し分割包装された所定量の固体処理剤を感光材料の処理
量に応じて包装体を開封、取出す方法が考えられる。具
体的には、固体処理剤が所定量ずつ好ましくは一回分の
補充量ずつ、少なくとも二つの包装材料から構成される
包装体に挟持収納されており、包装体を2方向に分離も
しくは包装体の一部を開封することにより取出し可能状
態にする。取出し可能状態の固体処理剤は自然落下によ
り容易に濾過手段を有する処理槽に供給することができ
る。所定量の固体処理剤は外気及び隣の固体処理剤との
通気性が遮断されるよう各々が分割密封された包装体に
収納されているため開封しなければ防湿が保証されてい
る。
【0114】実施態様として、固体処理剤を挟むように
少なくとも二つの包装材料から成る包装体が固体処理剤
の周囲を分離可能なようにお互いの接面で密着もしくは
接着されている構成が考えられる。固体処理剤を挟んだ
各々の包装材料を異った方向に引っ張ることにより密着
もしくは接着された接面が分離し、固体処理剤が取出し
可能状態となる。
【0115】別の実施様態として、固体処理剤を挟むよ
うに少なくとも二つの包装材料から成る包装体の少なく
とも一方が外力により開封可能となる構成が考えられ
る。ここでいう開封とは包装材料の一部を残した切り込
みもしくは破断である。開封方法としては、開封しない
側の包装体から固体処理剤を介して開封可能な包装体の
方向へ圧縮力を加えることにより強制的に固体処理剤を
押し出す、又は開封可能な側の包装体に鋭利な部材で切
り込みを入れることにより固体処理剤を取出し可能状態
にすることが考えられる。
【0116】供給開始信号は処理量の情報を検出するこ
とにより得る。更に得た供給開始信号に基づき分離又は
開封するための駆動手段が動作する。又供給停止信号は
所定量の供給が完了した情報を検出することにより得
る。更に得た供給停止信号に基づき分離又は開封するた
めの駆動手段が停止するよう制御する。
【0117】上記固形処理剤の供給手段は感光材料の処
理量情報に応じて一定量の固形処理剤を投入する制御手
段を有しており、本発明においては重要な要件である。
すなわち、本発明の自動現像機においては各処理槽の成
分濃度を一定に保ち、写真性能を安定化させる為に必要
である。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報とは、
処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理量
あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光材料の処理
量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の処理量
に比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量を間接
的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に搬入さ
れる前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれのタイミン
グで検出されても良い。またプリンターによって焼き付
けられた感光材料量でもよい。さらに、処理槽に収容さ
れた処理液の濃度あるいは濃度変化であってもよい。又
処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0118】本発明の固体処理剤を投入する場所は処理
槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を処理す
る処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通して
いる場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環
量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固体処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0119】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調しており、処理部としての処理
タンクと連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒータ
ーを設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定
循環量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが
配置されている。
【0120】そして通常は処理液中に混入したり、結晶
化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが配置
され、異物を除去する役割を担っている。
【0121】この補助タンクの如き、処理部と連通した
場所であって、温調が施された場所に固体処理剤が投入
されるのが最も好ましい方法である。何故なら投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できるからである。
【0122】又、処理タンク内に処理部と共に処理剤投
入部を設ける場合には、不溶成部分がフィルムなどに直
接接触しないよう遮蔽物等の工夫をすることが好まし
い。
【0123】フィルターや濾過装置などの材質は一般的
な自動現像機に使用されるものは全て本発明では使用で
き、特殊な構造や材料が本発明の効果を左右するもでは
ない。
【0124】また、本発明では、処理槽の少なくとも1
槽については該処理槽と異なる処理槽からのオーバーフ
ロー液を補充水として利用することが必要であり、オー
バーフロー液の供給は、重力を利用してもポンプを利用
してもよく、とにかく補充水を処理槽に供給する手段で
あればいずれでもよい。
【0125】また、オーバーフロー液を供給する処理槽
としては、漂白定着、漂白液、定着液が処理安定性上好
ましく、自現機をコンパクトに構成でき、固体処理剤の
重量を低減することが可能となる。又補充水として利用
するオーバーフロー液は、前浴の処理槽に供給すること
が好ましい。
【0126】オーバーフロー液としては漂白液、定着
液、漂白定着液、安定液、リンス液等現像液又は発色現
像液以外の処理液が他処理槽に流入させることが好まし
く、最も好ましくは安定液、リンス液である。
【0127】本発明は固体処理剤を処理槽に投入するこ
とで補充液をたくわえる為のタンク等が不要になり自現
機がコンパクトになる又循環手段を有する場合には、固
形処理剤の溶解性も非常に良好となる。
【0128】本発明における発色現像剤に用いられる発
色現像主薬としては、水溶性基を有するp-フェニレンジ
アミン系化合物が本発明の目的の効果を良好に奏し、か
つかぶりの発生が少ないため好ましく用いられる。
【0129】水溶性基を有するp−フェニレンジアミン
系化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の
水溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に
比べ、感光材料の汚染がなくかつ皮膚についても皮膚が
カブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本
発明の発色現像液に組み合わせることにより、本発明の
目的をより効率的に達成することができる。
【0130】前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系
化合物のアミノ基またはベンゼン核上に少なくとも1つ
有するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては−(C
H2)n−CH2OH、−(CH2)m−NHSO2−(CH2)nCH3、−(CH2)m
−O−(CH2)n−CH3、−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnは
それぞれ0以上の整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基
等が好ましいものとして挙げられる。
【0131】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号明細書
第26〜31頁に記載されている(C−1)〜(C−16)が
挙げられる。
【0132】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられ
る。
【0133】また、前記発色現像主薬は単独であるいは
二種以上併用して、また所望により白黒現像主薬例えば
フェニドン、4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル
-3-ピラゾリドンやメトール等と併用して用いてもよ
い。
【0134】又、本発明においては、本発明に係わる発
色現像剤中に下記一般式[A]及び[B]で示される化
合物を含有することが、本発明の目的の効果をより良好
に奏する。
【0135】すなわち、固形処理剤化されると他の化合
物に比べ錠剤等の固形処理剤の保存性が良くなるばかり
でなく強度も保てるという点で効果があり、しかも写真
性能的に安定で未露光部に生じるカブリも少ないという
利点もある。
【0136】
【化1】
【0137】一般式[A]において、R1及びR2は同時
に水素原子ではないそれぞれアルキル基、アリール基、
【0138】
【化2】
【0139】または水素原子を表すが、R1及びR2で表
されるアルキル基は、同一でも異なってもよく、それぞ
れ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこれらア
ルキル基はカルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基、又
は水酸基を有してもよい。
【0140】R′はアルコキシ基、アルキル基又はアリ
ール基を表す。R1、R2及びR′のアルキル基及びアリ
ール基は置換基を有するものも含み、また、R1及びR2
は結合して環を構成してもよく、例えばピペリジン、ピ
リジン、トリアジンやモルホリンの如き複素環を構成し
てもよい。
【0141】
【化3】
【0142】式中、R11、R12、R13は水素原子、置換
又は無置換の、アルキル基、アリール基、またはヘテロ
環基を表し、R14はヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ
基、置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイ
ル基、アミノ基を表す。ヘテロ環基としては、5〜6員
環であり、C、H、O、N、S及びハロゲン原子から構
成され飽和でも不飽和でもよい。R15は−CO−、−SO2
−または
【0143】
【化4】
【0144】から選ばれる2価の基を表し、nは0又は
1である。特にn=0の時R14はアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基から選ばれる基を表し、R13とR14は共
同してヘテロ環基を形成してもよい。
【0145】前記一般式[A]で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3287125号、同332
93034号及び同3287124号等に記載されているが、特に好
ましい具体的例示化合物としては、特願平2-203169号明
細書第36〜38頁記載の(A−1)〜(A−39)及び特開
平3-33845号明細書第3〜6頁記載の(1)〜(53)及
び特開平3-63646号明細書第5〜7頁記載の(1)〜(5
2)が挙げられる。
【0146】次に前記一般式[B]で示される化合物の
具体例は、特願平2-203169号明細書第40〜43頁記載の
(B−1)〜(B−33)及び特開平3-33846号明細書第
4〜6頁記載の(1)〜(56)が挙げられる。
【0147】これら一般式[A]又は一般式[B]で示
される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢
酸塩等の形で用いられる。
【0148】本発明に用いられる発色現像剤及び黒白現
像剤中には、保恒剤として亜硫酸塩を微量用いることが
できる。該亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等
が挙げられる。
【0149】本発明に用いられる発色現像剤及び黒白現
像剤には、緩衝剤を用いることが必要で、緩衝剤として
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カ
リウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸
カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ酸)、四ホウ酸カ
リウム、o-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸
ナトリウム)、o-ヒドロキシ安息香酸カリウム、5-スル
ホ-2-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5-スルホサリチ
ル酸ナトリウム)、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カ
リウム(5-スルホサリチル酸カリウム)等を挙げること
ができる。
【0150】現像促進剤としては、特公昭37-16088号、
同37-5987号、同38-7826号、同44-12380号、同45-9019
号及び米国特許3813247号等に表されるチオエーテル系
化合物、特開昭52-49829号及び同50-15554号に表される
p-フェニレンジアミン系化合物、特開昭50-137726号、
特公昭44-30074号、特開昭56-156826号及び同52-43429
号等に表される4級アンモニウム塩類、米国特許261012
2号及び同4119462号記載のp-アミノフェノール類、米国
特許2494903号、同3128182号、同4230796号、同3253919
号、特公昭41-11431号、米国特許2482546号、同2596926
号及び同3582346号等に記載のアミン系化合物、特公昭3
7-16088号、同42-25201号、米国特許3128183号、特公昭
41-11431号、同42-23883号及び米国特許3532501号等に
表されるポリアルキレンオキサイド、その他1-フェニル
-3-ピラゾリドン類、ヒドロジン類、メソイオン型化合
物、イオン型化合物、イミダゾール類、等を必要に応じ
て添加することができる。
【0151】発色現像剤はベンジルアルコールを実質的
に含有しないものが好ましい。実質的にとはカラー現像
液1lに換算して2.0ml以下、更に好ましくは全く含有
しないことである。実質的に含有しない方が連続処理時
の写真特性の変動、特にステインの増加が小さく、より
好ましい結果が得られる。
【0152】カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素
イオンが処理槽のカラー現像液中に必要である。本発明
においては現像速度、ステイン、最小濃度の変動の点で
好ましくは塩素イオンとして1.0×10-2〜1.5×10-1モル
/l、より好ましくは4×10-2〜1×10-1モル/l含有
する。従って固体処理剤は処理槽のカラー現像液が上記
の濃度範囲になる様調整することが好ましい。
【0153】本発明において、処理槽中のカラー現像液
は現像速度、最大濃度、感度及び最小濃度の点で臭素イ
オンを好ましくは3.0×10-3〜1.0×10-3モル/l含有す
る。より好ましくは5.0×10-3〜5×10-4モル/lであ
る。特に好ましくは1×10-4〜3×10-4モル/lであ
る。これも塩素イオンと同様、固形処理剤中の臭素濃度
を上記の範囲になる様調整することが好ましい。
【0154】発色現像剤に直接添加される場合、塩素イ
オン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、
塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウムが挙げ
られるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩
化カリウムである。
【0155】また、発色現像剤及び現像剤中に添加され
る蛍光増白剤の対塩の形態で供給されてもよい。臭素イ
オンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭化カリウ
ム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カルシウ
ム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケル、
臭化カドミウム、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げら
れるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭化ナ
トリウムである。
【0156】本発明に用いられる発色現像剤及び現像剤
には、必要に応じて、塩素イオン、臭素イオンに加えて
任意のカブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤として
は、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び
有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤とし
ては、例えば、ベンゾトリアゾール、6-ニトロベンズイ
ミダゾール、5-ニトロイソインダゾール、5-メチルベン
ゾトリアゾール、5-ニトロベンゾトリアゾール、5-クロ
ロ−ベンゾトリアゾール、2-チアゾリル−ベンズイミダ
ゾール、2-チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、イ
ンダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの
如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例として挙げることが
できる。
【0157】本発明に用いられる発色現像剤及び現像剤
にはトリアジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させる
ことが本発明の目的の効果の点から好ましい。かかる蛍
光増白剤としては下記一般式[E]で示される化合物が
好ましい。
【0158】
【化5】
【0159】上式において、X2,X3,Y1及びY2は各
々水酸基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、
【0160】
【化6】
【0161】または−OR25を表す。ここでR21及びR22
は各々水素原子、アルキル基(置換体を含む)、又はア
リール基(置換体を含む)を、R23及びR24はアルキレ
ン基(置換体を含む)を、R25は水素原子、アルキル基
(置換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表
し、Mはカチオンを表す。
【0162】なお一般式[E]の各基あるいはそれらの
置換基の詳細については、特願平2-240400号の63頁下か
ら第8行〜第64頁下から第3行の記載と同義である。
【0163】以下に一般式[E]で示される化合物の具
体例を挙げる。
【0164】
【化7】
【0165】
【化8】
【0166】
【化9】
【0167】
【化10】
【0168】
【化11】
【0169】
【化12】
【0170】上記の化合物は公知の方法で合成すること
ができる。上記例示化合物の中で特に好ましく用いられ
るのはE−4、E−24、E−34、E−35、E−36、E−
37、E−41である。これらの化合物の添加量は発色現像
液1l当り0.2g〜10gの範囲になる様に固体処理剤を調
整することが好ましく、更に好ましくは0.4g〜5gの範
囲である。
【0171】さらに、本発明に用いられる発色現像剤及
び黒白現像剤組成物には、必要に応じて、メチルセロソ
ルブ、メタノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、
β−シクロデキストリン、その他特公昭47-33378号、同
44-9509号各公報記載の化合物を現像主薬の溶解度を上
げるための有機溶剤として使用することができる。
【0172】さらに、現像主薬とともに補助現像剤を使
用することもできる。これらの補助現像剤としては、例
えばメトール、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフ
ェノール塩酸塩、N,N,N',N'-テトラメチル-p-フェニレ
ンジアミン塩酸塩等が知られている。
【0173】さらにまた、その他ステイン防止剤、スラ
ッジ防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いること
ができる。
【0174】また発色現像剤及び黒白現像剤組成物に
は、特願平2-240400号公報第63頁下から第8行〜第64頁
下から第3行に記載の下記一般式[K]で示されるキレ
ート剤及びその例示化合物K−1〜K−22が添加される
ことが本発明の目的を効果的に達成する観点から好まし
い。
【0175】
【化13】
【0176】これらキレート剤の中でも、とりわけ、K
−2,K−9,K−12,K−13,K−17,K−19,が好
ましく用いられ、とりわけ特に、K−2及びK−9が本
発明の効果を良好に奏する。
【0177】これらキレート剤の添加量は発色現像液及
び黒白現像液1l当たり0.1〜20gの範囲になる様に固体
処理剤に添加することが好ましく、より好ましくは0.2
〜8gの範囲である。
【0178】さらにまた上記発色現像剤及び黒白現像剤
にはアニオン、カチオン、両性、ノニオンの各界面活性
剤を含有させることができる。
【0179】また、必要に応じてアルキルスルホン酸、
アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボ
ン酸等の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0180】本発明に係る漂白剤又は漂白定着剤に好ま
しく用いられる漂白主剤は下記一般式[C]で表わされる
有機酸の第2鉄錯塩である。
【0181】
【化14】
【0182】[式中、A1〜A4はそれぞれ同一でも異っ
てもよく、−CH2OH、−COOM又は−PO3M1M2を表す。M、
1、M2はそれぞれ水素原子、アルカリ金属又はアンモ
ニウムを表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換のアル
キレン基を表す。]以下に一般式[C]で示される化合
物について詳述する。
【0183】なお式中、A1〜A4は特願平1-260628号12
頁上から15行〜15頁上から3行記載のA1〜A4と同義で
あるので詳細な説明を省略する。
【0184】一般式[C]で表わされる有機酸の第2鉄
錯塩は漂白能力が高い為に固形化する際の使用量が少な
くても済み、軽量化、小型化の固形化が計れるばかりで
なく固形化処理剤の保存性が良くなるという効果があ
り、本発明に好ましく用いられる。
【0185】以下に、前記一般式[C]で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0186】
【化15】
【0187】
【化16】
【0188】これら(C−1)〜(C−12)の化合物の
第2鉄錯塩としては、これらの第2鉄錯塩のナトリウム
塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を任意に用いること
ができる。本発明の目的の効果及び溶解度の点からは、
これらの第2鉄錯塩のアンモニウム塩が好ましく用いら
れる。
【0189】前記化合物例の中で、本発明において特に
好ましく用いられるものは、(C−1)、(C−3)、
(C−4)、(C−5)、(C−9)であり、とりわけ
特に好ましいものは(C−1)である。
【0190】本発明において漂白剤又は漂白定着剤に
は、漂白主剤として上記一般式[C]で示される化合物
の鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を用いること
ができる。
【0191】〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン酸 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンジプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 〔A′−17〕β-アラニンジ酢酸 前記有機酸第2鉄錯塩の添加量は漂白液又は漂白定着液
1l当り0.01モル〜2.0モルの範囲で含有することが好
ましく、より好ましくは0.05〜1.5モル/lの範囲であ
る。従って、固体処理剤は処理槽中の漂白液又は漂白定
着液の有機酸第2鉄錯塩の濃度が上記範囲になる様に調
整することが好ましい。
【0192】漂白剤、漂白定着剤及び定着剤には、特開
昭64-295258号明細書に記載のイミダゾール及びその誘
導体又は同明細書記載の一般式[I]〜[IX]で示さ
れる化合物及びこれらの例示化合物の少なくとも一種を
含有することにより迅速性に対して効果を奏しうる。
【0193】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号明
細書の第51頁から第115頁に記載の例示化合物及び特開
昭63-17445号明細書の第22頁から第25頁に記載の例示化
合物、特開昭53-95630号、同53-28426号公報記載の化合
物等も同様に用いることができる。
【0194】漂白剤又は漂白定着剤には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面
活性剤を含有せしめることもできる。
【0195】本発明における定着剤又は漂白定着剤に用
いられる定着主剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸
塩が好ましく用いられる。チオシアン酸塩の含有量は少
なくとも定着液又は漂白定着液1l当り0.1モル/l以
上が好ましく、カラーネガフィルムを処理する場合、よ
り好ましくは0.5モル/l以上であり、特に好ましくは
1.0モル/l以上である。またチオ硫酸塩の含有量は少
なくとも0.2モル/l以上が好ましく、カラーネガフィ
ルムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/l以上
である。また本発明においては、チオシアン酸塩とチオ
硫酸塩を併用することにより更に効果的に本発明の目的
を達成できる。
【0196】本発明に用いられる定着剤又は漂白定着剤
には、これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝
剤を単独或いは2種以上含むことができる。さらにアル
カリハライドまたはアンモニウムハライド、例えば臭化
カリウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アン
モニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが
望ましい。またアルキルアミン類、ポリエチレンオキサ
イド類等の通常定着剤又は漂白定着剤に添加することが
知られている化合物を適宜添加することができる。
【0197】定着剤または漂白定着剤には、特開昭64-2
95258号明細書第56頁に記載の下記一般式[FA]で示
される化合物及びこの例示化合物を添加するのが好まし
く、本発明の効果をより良好に奏するばかりか、少量の
感光材料を長期間にわたって処理する際に定着能を有す
る処理液中に発生するスラッジも極めて少ないという別
なる効果が得られる。
【0198】
【化17】
【0199】同明細書記載の一般式[FA]で示される
化合物は米国特許3335161号明細書及び米国特許3260718
号明細書に記載されている如き一般的な方法で合成でき
る。これら、前記一般式[FA]で示される化合物はそ
れぞれ単独で用いてもよく、また2種以上組合せて用い
てもよい。
【0200】また、これら一般式[FA]で示される化
合物の添加量は定着液又は漂白定着液1l当り0.1g〜20
0gの範囲で好結果が得られる。
【0201】本発明において安定液には第2鉄イオンに
対するキレート安定度定数が8以上であるキレート剤を
含有することが好ましい。ここにキレート安定度定数と
は、L.G.Sillen・A.E.Martell著、”Stability Consta
nts of Metal-ion Complexes”,The Chemical Societ
y,London(1964)。S.Chaberek・A.E.Martell著、”Or
ganic Sequestering Agents”,Wiley(1959)等により
一般に知られた定数を意味する。
【0202】第2鉄イオンに対するキレート安定度定数
が8以上であるキレート剤としては特願平2-234776号、
同1-324507号等に記載のものが挙げられる。
【0203】上記キレート剤の使用量は安定液1l当り
0.01〜50gが好ましく、より好ましくは0.05〜20gの範囲
で良好な結果が得られる。
【0204】また安定液に添加する好ましい化合物とし
ては、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種
の無機化合物のアンモニウム塩によって供給される。ア
ンモニウム化合物の添加量は安定液1l当り0.001モル
〜1.0モルの範囲が好ましく、より好ましくは0.002〜2.
0モルの範囲である。さらに安定剤には亜硫酸塩を含有
させることが好ましい。
【0205】さらにまた安定液には前記キレート剤と併
用して金属塩を含有することが好ましい。かかる金属塩
としては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,
Bi,Pb,Sn,Zn,Ti,Zr,Mg,Al又はSr の
金属塩があり、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸
塩、リン酸塩、酢酸塩等の無機塩又は水溶性キレート剤
として供給できる。使用量としては安定液1l当り1×
10-4〜1×10-1モルの範囲が好ましく、より好ましくは
4×10-4〜2×10-2モルの範囲である。
【0206】
【実施例】
(実施例1)本発明を適用できる自動現像機(以下、単
に自現機という)の一例を図面に基づいて説明する。図
1は、自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成したプ
リンタープロセッサーの概略図である。
【0207】図1において写真焼付装置Bの左下部に
は、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙は、送りローラR及びカッタ
ー部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状印画
紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段Bに
よって搬送され、露光部Eにおいて原画Oの画像を露光
される。露光されたシート状印画紙はさらに複数対の送
りローラRにより搬送され、自現機A内に導入される。
自現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽である夫々発
色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1
E内(実質的に3槽構成の)をローラ搬送手段(参照記
号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処
理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理
がなされたシート状印画紙は、乾燥部35において乾燥さ
れて機外に排出される。
【0208】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであっ
てもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間
に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設
けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機
は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だ
けでもよいことは言うまでもない。また、本発明に係る
自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料
は、露光済の印画紙に限られるものでははなく、露光済
のネガフィルム等でもよいことは言うもでもない。ま
た、本発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、安
定槽を有する実質的に3槽構成の自現機について行う
が、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白
槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機
であっても本発明は適用できるものである。
【0209】図2は、図1の自現機AのI−I断面にお
ける処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。な
お、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいて
は、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下、処理
槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すこことと
する。
【0210】なお、図には、構成をわかりやすくするた
めに、感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。
また、本例においては、固形処理剤として錠剤13を用い
た場合について説明する。
【0211】処理槽1は、感光材料を処理する処理部2
と、該処理部を形成する仕切壁の外側に一体的に設けた
錠剤13を供給する固形処理剤投入部11とを有する。これ
ら処理部2と固形処理剤投入部11とは連通窓が形成され
た仕切壁12により仕切られており、処理液は流通できる
ようになっている。そして投入部11には処理剤を受容す
る区分14を設けたので、固形のまま処理部12に移動する
ことがない。
【0212】筒状のフィルター3は、固形処理剤投入部
11の下方に交換可能に設けられ、処理液中の不溶物、例
えば紙くず等を除去する機能を果たす。このフィルター
3の中は、固形処理剤投入部11の下方壁を貫通して設け
られた循環パイプ4を介して循環ポンプ5(循環手段)
の吸引側に連通している。
【0213】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ4、循環ポンプ5、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ5の吐出側に連通し
た循環パイプ4の他端は処理部2の下方壁を貫通し、該
処理部2に連通している。このような構成により、循環
ポンプ5が作動すると処理液は固形処理剤投入部11から
吸い込まれ、処理部2に吐出されて処理液は処理部2内
の処理液と混じり合い、再び固形処理剤投入部11へと入
る循環を繰り返すことになる。この循環流の流量は、1
分間当たりタンク容量に対して0.1(回転=循環量/タ
ンク容量)以上の流量であることが好ましく、より好ま
しくは、0.5〜2.0回転である。また、処理液の循環方向
は、図2に示した方向に限られる必要はなく、逆方向で
あってもよい。
【0214】廃液管6は、処理部2内の処理液をオーバ
ーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定に
保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持ち
込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留し、
増加することを防ぐのに役立つ。
【0215】棒状のヒータ7は、固形処理剤投入部11の
上方壁を貫通して固形処理剤投入部11内の処理液中に浸
漬するよう配設されている。このヒータ7は、処理槽1
内の処理液を加温するものであり、換言すると処理槽1
内の処理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)
に保持する温度調整手段である。
【0216】処理量情報検知手段8は、自現機の入口に
設けられ、処理される感光材料の処理量を検出するため
に用いられる。この処理量情報検知手段8は、左右方向
に複数の検出部材を配してなり、感光材料の幅を検出す
るとともに、検出されている時間をカウントするための
要素として機能する。感光材料の搬送速度は機械的に予
め設定されているので、幅情報と時間情報とから感光材
料の処理面積が算出できる。
【0217】なお、この処理量情報検出手段は、赤外線
センサー、マイクロスイッチ、超音波センサー等の感光
材料の幅および搬送時間を検出できるものであればよ
い。また、間接的に感光材料の処理面積が検出できるも
の、例えば図1のようなプリンタープロセッサーの場
合、焼付を行った感光材料の量、あるいは、予め決まっ
ている面積を有する感光材料の処理数を検出するもので
もよい。
【0218】さらに、検出するタイミングは、本例では
処理される前であるが、処理した後、あるいは処理液中
に浸漬されている間でも良い(このような場合は、処理
量情報検知手段8を設ける位置を処理後に検出できる位
置や処理中に検出できる位置に適宜変更することにより
できる)。さらに、検出される情報として、上述の説明
では、感光材料の処理面積について述べたが、これに限
られるものではなく、処理される、処理された、あるい
は、処理中の感光材料の処理量に比例した値であればよ
く、処理槽に収容された処理液の濃度あるいは濃度変化
等であってもよい。また、処理量情報検知手段8は、各
処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に設ける必要は
なく、1台の自現機に対して1つ設けることが好まし
い。
【0219】収納手段であるカートリッジ15に収納され
た固体処理剤を処理槽に投入する処理剤供給手段17は、
濾過部(区分)14の上方に配設され、固形処理剤である
錠剤13を封入してあるカートリッジ15と錠剤13を一個又
は複数個押し出す構成の押出部材10とを有している。こ
の処理剤供給手段17は、後述する処理剤供給制御手段9
によって制御され、処理剤供給制御手段9から発せられ
る供給信号と連動して、待機中であった錠剤13を押出部
材10で押し出し、錠剤13を固形処理剤投入部11内の濾過
部(区分)14に供給する。
【0220】なお、本願発明では、固形処理剤13を固形
処理剤受容部11内の濾過部(区分)14に供給したが、供
給される場所は処理槽1内であればどこに供給されても
よく、即ち、本願発明では処理液を用いて固形処理剤を
溶解できればよく、感光材料の処理量情報に応じた成分
が確実に投入され、処理槽1内の処理液の処理特性を一
定に保つことが必要なのであるが、より好ましくは、処
理液の循環経路内に固形処理剤が供給されることがよ
い。また、この処理剤供給手段17は、自現機の処理槽内
や外気の湿気、処理液の飛散したものが、処理槽に供給
される前の固形処理剤と接触しないようにされているこ
とが好ましい。
【0221】濾過手段(区分)14は、固形処理剤投入部
11内の処理液に浸漬され、処理剤供給手段17によって供
給された錠剤13による不溶成分、例えば錠剤13中に混入
していた溶解しない成分、錠剤13が崩壊してできる錠剤
13の塊など、錠剤13のみならず固形処理剤由来のものが
感光材料に付着すると出来上がった画像12傷をつけてし
まったり、付着した箇所の処理不足等の原因となるもの
を、除去するものである。この濾過手段(区分)14は樹
脂で加工されている。なお、濾過手段(区分)14は固形
処理剤投入部11内に設けることは必須ではなく、処理剤
供給手段17によって供給される錠剤13が図1に示す感光
材料の搬送経路、あるいは、処理部2内の処理液に投入
されるようにすればよいものである。
【0222】処理剤供給制御手段9は、処理剤供給手段
17を制御するものであり、処理量情報検知手段8によっ
て検出された感光材料の処理量情報(本実施例では処理
面積)が所定の一定値に達すると処理剤供給手段17に処
理剤供給信号を発するものである。なお、処理剤供給制
御手段9は、処理量情報に応じて必要な処理剤量を固形
処理剤投入部11に供給するよう処理剤供給手段17を制御
すればよい。
【0223】次に、図2に基づいて、本願発明の動作を
説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口におい
て処理量情報検知手段8により処理量情報が検出され
る。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検知手段8に
より検出された処理量情報に応じて、処理される感光材
料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手
段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給
手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠剤13を固
形処理剤投入部11内の濾過手段(区分)14に供給する。
供給された錠剤13は、固形処理剤投入部11内の処理液に
よって溶解するが、循環手段によって固形処理剤投入部
11→循環ポンプ5→処理部2→連通窓→固形処理剤投入
部11と循環している処理液により溶解が促進される。
【0224】一方、検出された感光材料は、発色現像槽
1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E内をロ
ーラ搬送手段により順次搬送される(図1の自現機A参
照)。なお、夫々処理槽である発色現像槽1A、漂白定
着槽1B、安定槽1C,1D,1Eそれぞれに、処理剤
供給手段17を備え、それぞれ同時に供給してもよい。ま
た、それぞれの供給手段により供給されるタイミングは
各々別々であってもよく、さらに、処理剤供給制御手段
9により処理剤供給手段が制御されるための所定の面積
は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E同じであっ
てもよいが、それぞれ異なっていてもよいことはいうま
でもない。
【0225】本例に限らず以下に説明する例において、
漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいては、
発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下で処理槽1
として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1
B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すここととし、
図中の図番で、前述した図2と同じ機能をもつものは同
じ番号とするので、ここではその説明を省略し、さら
に、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬送す
る搬送手段等は省略してある。なお本例において濾過手
段を好しい例として記載したが、本発明においては濾過
手段がなくても本発明の効果を十分奏することができ
る。
【0226】以上説明したように、本発明によると従来
必要であった補充タンクが不要となりそのためのスペー
スを確保する必要がないため自現機がコンパクトにな
り、また、固形処理剤を処理槽に供給するので調液作業
が不要となり、調液時の液飛散や人体・衣服・周辺機器
への付着・汚染がなく、取扱いが簡単であり、さらに、
処理液への補充精度が高まり補充される処理成分の劣化
がなく安定した処理特性を持つ、という優れた効果を奏
する。
【0227】次に、本発明の他の例として、図3は、図
1の自現機AのI−I断面における発色現像槽1Aの概
略図で、補充水供給手段を追加した処理剤投入部を処理
剤供給手段との断面図である。図4は、図1の自現機A
を上面から示した概略上面図である(但し、説明上補水
手段についてその経路を記載してある)。図5は、本例
に係る制御に関するブロック図である。図6は制御手段
に予めプログラムされた蒸発補水設定手段23を加えたブ
ロック図である。
【0228】なお、図3および図4中には、補充水を貯
留する補水タンク43を図示している。また、本例におい
ては、固形処理剤13として錠剤を用いた場合について説
明する。
【0229】まず、図3および図4において、図2と異
なる部分について説明する。
【0230】補充水供給手段42は、補充水を貯える補水
タンク43から処理剤被投入部11に補充水(補水)を補給
する手段であって、ポンプ、温調機等からなる温水補給
装置32、電磁弁33、補水管36を有する。この補充水供給
手段42は、写真材料によって持ち出された水分とタンク
表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって溶出
する累積抑制成分を薄めるためのものである。また、各
処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に補水タンクや
補水ポンプを設けてもよいが、補給される補充水はいず
れの槽においても同じ補充水を用いて、1つの補水タン
クにすると自現機がコンパクトになり、さらに好ましく
は、補水タンクと補水ポンプを自現機に1つだけ設け、
補水する経路(パイプ等)に電磁弁を設けて各処理槽に
必要なときに必要量が補給されるようにする、あるい
は、補水用のパイプの径の太さを調整して補給量を加減
する、ことにより、補水タンク43と補水ポンプを自現機
に1つだけ設けることができ、さらにコンパクトにな
る。なお、夫々処理槽である安定槽1C,1Dに関して
は、それぞれ安定槽1D,1Eからオーバーフローした
安定液を供給することにより、補充水供給手段を省くこ
とも可能となり、本発明においては図2のように安定槽
1Cからオーバーフローした安定液を漂白定着槽1Bに
供給することで、さらに漂白定着槽1Bへの補充水供給
手段を省くことが可能となる。
【0231】これらの効果は固体処理剤を供給する装置
の構成があって、はじめて顕著に現れるものである。
【0232】なお、ここでは漂白定着槽1Bに供給され
るオーバーフロー液は1D,1Eのオーバーフロー液で
あっても良く、又1Dにおいてオーバーフロー液を逆浸
透膜を用いて希釈液と濃厚液に分け、希釈液を安定槽1
Eに濃厚液を漂白定着槽1Bに一部又は全部を流しこむ
ことができる。なお、漂白定着槽1Bにオーバーフロー
液を流しこむ際は、ベローズポンプ等の定量ポンプ、落
差による流しこみ等を用いることができる。要は本発明
の効果、目的が達せられる範囲でいかなる手段を用いて
も良い。
【0233】また、カラーフィルム処理用の自動現像機
の場合、通常発色現像槽、漂白槽、定着槽及び安定槽の
順に配列された処理槽を有するケースや発色現像槽、漂
白槽、漂白定着槽、定着槽及び安定槽の順に配列された
処理槽を有するケース、発色現像槽、漂白槽、漂白定着
槽及び安定槽の順に配列された処理槽を有するケース等
がある。
【0234】発色現像槽、漂白槽、定着槽及び安定槽に
処理槽が分かれている場合、安定槽のオーバーフロー液
は定着槽、漂白槽に流しこむ方法、漂白槽のオーバーフ
ロー液を定着槽に流しこむ方法があるが、好ましくは安
定槽のオーバーフロー液を定着槽に流しこむことであ
る。
【0235】発色現像槽、漂白槽、漂白定着槽、定着槽
及び安定槽に処理槽が分かれている場合は漂白槽のオー
バーフロー液や定着槽のオーバーフロー液を漂白定着槽
に流しこむ方法、あるいは安定槽のオーバーフロー液を
漂白槽、漂白定着槽、安定槽の全て又は一部の処理槽に
流しこむ方法がある。
【0236】発色現像槽、漂白槽、漂白定着槽及び安定
槽に処理槽が分かれている場合、安定槽のオーバーフロ
ーを漂白槽及び/又は漂白定着槽に流しこむことができ
る。また、補水タンクの補充水は、温調されていること
が好ましい。補給される水は、井戸水、水道水等の一般
的な水ばかりでなく、イソチアゾリン系、塩素放出化合
物等の防黴剤や若干の亜硫酸塩キレート剤等を含有する
ものアンモニアや無機塩等を含有するもの等、写真性能
に影響がないものであれば公知の化合物、方法を用いる
ことができる。
【0237】この補充水制御手段は、設置場所の環境温
度・湿度(相対湿度)により予じめプログラムされた蒸
発補水設定手段23により補充水供給手段42を制御するお
よび/または処理量情報検知手段8により検出された処
理量情報等に応じて補充水供給手段42を制御する制御手
段である。なお、この補充水供給制御手段は、処理量情
報検知手段8により検出された処理量情報に応じること
に限られず、処理剤供給手段17により処理剤が供給され
たという情報に応じて制御してもよい。
【0238】なお、図3と図2とで上記以外で異なる部
分に関しては、その機能等は図2の場合と同じであり、
それについて説明する。
【0239】ヒータ7は、処理部2の底部に配置されて
おり、処理部2内の処理液を加温するものであり、換言
すると処理部2および固形処理剤投入部11内の処理液を
処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に保持する温
度制御機能を行うものである。
【0240】循環手段として、循環パイプ4および循環
ポンプ5が図2と同様に設けられているが、図2と異な
ることは、処理液が循環する方向が逆である、即ち、処
理液は処理部2→循環ポンプ5→固形処理剤投入部11→
連通窓→処理部2と循環する。
【0241】処理剤供給手段17は、カートリッジ15内に
封入された固形化処理剤である錠剤13を押し爪18によっ
て固形処理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給する
ものである。図2と異なる部分は、カム19を軸1回転停
止機構により作動し、押し爪18を作動させ、待機中であ
った錠剤13は処理槽1に供給され、次の錠剤13は、錠剤
押しバネ21によって上方から下方へとバネ付勢されてい
るので、速やかに待機状態となる。この際、処理剤供給
手段17は、横置きまたは下方からの押し上げ方式でもよ
く、要は処理槽1に固形処理剤を投入できる手段であれ
ばよい。
【0242】次に、図1、図3、図4および図5に基づ
いて、本願発明の動作を説明する。露光済の感光材料
は、自現機Aの入口において処理量情報検知手段8によ
り処理量情報が検出される。
【0243】処理剤供給制御手段9は、処理量情報検知
手段8により検出された処理量情報に応じて、処理され
る感光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理
剤供給手段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処
理剤供給手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠
剤13を固形処理剤投入部11内の濾過部14に供給する。供
給された錠剤13は、固形処理剤投入部11内の処理液によ
って溶解するが、循環手段によって処理部2→循環ポン
プ5→固形処理剤投入部11→連通窓→処理部2と循環
している処理液により溶解が促進される。
【0244】一方、補充水供給制御手段は、処理量情報
検知手段8により検出された処理量情報に応じて、処理
される感光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、
補充水供給手段42(温水補給装置32および電磁弁33)に
補水信号を発する。補水信号を受けた補充水供給手段42
は、温水補給装置32および電磁弁33を制御して、補水タ
ンク43に貯えられた補充水を各処理槽、あるいは、必要
になった処理槽に所定量又は必要量の補水を行う。この
場合の所定の面積は、処理剤供給制御手段9におけるそ
れと同じ量であるが、これに限られず、それぞれ異なる
所定の面積であってもよい。
【0245】一方、検出された感光材料は、夫々処理槽
である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,
1D,1E内をローラ搬送手段により順次搬送される。
【0246】また、オーバーフロー液を異なる処理剤か
つ処理槽に供給する方法としては、図36(A),(B)に示
すような方法があるが、供給が可能であればこれらの方
法に限定されるものではない。
【0247】図36(A)は自現機Aの断面図である。図36
(A)において斜線部は処理液を示し、液面レベルとして
漂白定着槽1Bに対し、安定槽1C,1D,1Eが順次
高くなっている。従って1Eからのオーバーフロー液は
動力により1D,1C,1Bと流れこむような構造とな
っている。この場合、ポンプ等の機械的供給手段が不用
であるため、本発明の好ましい実施例といえる。
【0248】また、図36(B)1Cから出たオーバーフロ
ー液がパイプ100を通り、ストックタンク101に貯蔵さ
れ、オーバーフロー量に対し一定比率でポンプ102を用
いて漂白定着槽1Bにオーバーフロー液の一部を流しこ
む方法である。
【0249】以上、各種の処理槽を含む自現機について
示したが処理槽として、現像液を収容するための現像
槽、定着液を収容するための漂白槽、漂白定着液を収容
するための漂白定着槽、定着液を収容するための定着槽
及び安定液を収納するための安定槽を含み、且つ、少な
くとも、前記収納手段及び/又は固定手段、前記供給手
段、及び前記制御手段は前記それぞれの処理槽毎に設け
られているカラーネガフィルム用の自動現像機及び処理
槽として現像液を収容するための現像槽、定着液を収容
するための定着槽を含み且つ、少なくとも前記収納手段
及び/又は固定手段、前記供給手段及び前記制御手段は
前記それぞれの処理槽毎に設けられ、且つ、前記処理槽
の少なくとも1槽が該処理槽と異なる処理槽のオーバー
フロー液の一部又は全部か該処理槽に流入する様に構成
されている。
【0250】黒白ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像
機についても本発明の効果が認められた。
【0251】(実施例2)従来の処理剤のキット形態を
表1、表2、表3に示す。
【0252】
【表1】
【0253】
【表2】
【0254】表中EDTA・Fe塩はエチレンジアミン4酢酸
第2鉄アンモニウムを表し、EDTA−4Hは、エチレンジ
アミン4酢酸を表す。
【0255】
【表3】
【0256】本発明の処理剤の形態を表4、表5、表6
に示す。
【0257】
【表4】
【0258】
【表5】
【0259】表中、EDTA-Fe塩はエチレンジアミン四酢
酸第2鉄アンモニウム塩を表わす。
【0260】
【表6】
【0261】次に本発明による処理剤を表7及び表8に
より説明する。
【0262】
【表7】
【0263】
【表8】
【0264】ここではカラーペーパー用の処理剤を例に
して説明する。従来の処理剤は、液体パートにしてミニ
ラボ設置店の店頭で溶解操作を簡単にする目的で各添加
素材を濃厚化してある。この様な場合、長期に安定であ
る素材を組み合わせて数種類のパートにしてある。
【0265】これらのキットはいくら濃厚化しても薬品
本来の溶解度に限定され、本来必須である薬品素材の他
に水を添加する事になる。
【0266】特に不必要な水を、混合する事は、極端な
事を言うと水を運んでいる事になり、運送費への負荷も
大きくなる。
【0267】それにひきかえ本発明の処理剤は固体化さ
れており、水の混合が全く不要であるので本来必須の薬
品素材のみの処理剤形態をとり得る。したがって表1〜
3と表4〜6を比較すると同じ処理量の感材に対する補
充剤の重量を、発色現像補充剤で46%に、漂白定着補充
剤で23%にスーパースタビライザーで23%に減少でき
る。
【0268】次に表7は本発明の処理剤の特徴について
表したものであるミニラボ処理剤、ミニラボクイック処
理剤、大ラボ処理剤で表7の様なパート構成を取る事が
一般的である。
【0269】従来の処理剤は、一端処理剤を補充液とし
て溶解し感材処理量に合せ補充するミニラボクイック処
理剤、大ラボタイプは、徐々に低補充化がされ、タンク
液と補充液の濃度差が徐々に大きくなっている。
【0270】補充液の濃度を高くする事は限界がある。
発色現像液ではタンク液の約1.7倍、漂白定着液(ここ
には示していないがネガ処理の漂白能を有する液も同様
である)はタンク液の約2.2倍が溶解度の関係から限界
である。
【0271】前記以上の濃度にすると補充液が保存され
た場合、発色現像補充液では発色現像主薬の析出、漂白
定着剤では、エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄塩の析
出が起る。特に温度の影響を受け易く補充タンクの周辺
の温度が10℃以下になる冬季にトラブルを起こしてしま
う。
【0272】又、液体キットの保存性を考慮してキット
のパートを構成する為、物によってはpHが極端に低い
場合や極端に高い値を取る事になる。従って、作業者は
キット液の取り扱い性に注意を払う必要があった。
【0273】キット液を漏らしたり、衣服につけたり、
皮膚につけた場合、思わぬ事故が起こる事になる。即
ち、pHの低いキット液や高いキット液を漏らし、金属
部位に接触させると錆びたり、衣服につくと、その部分
が破損し、皮膚につくとその部分がカブしたり、湿疹を
起こしたりする。
【0274】又、処理剤を運送する場合に於いて、法律
上の規制を受ける。
【0275】即ち、UN(国際連合)規則等で定められ
ており、船舶安全衛生法、航空法を守らなくてはなら
い。又航空機輸送の場合は、IATA規則も守らなくて
はならないパートが存在する。表中腐食性、輸送上の安
全性にX印を示したものは、該当キットの容器検査等を
クリアーした容器に充填しなくては輸送できない事とな
る。
【0276】また本発明の処理剤は、固体化されており
補充液として溶解する必要がなく、直接感材の処理量に
合せてタンク液に補給する態様がとれるので低補充化す
る場合においても消費成分の比率を高くするのみで、溶
解度に限定されない有利な構成をとれるので素材の析出
トラブル等の心配はない。
【0277】又キット形態が液体でないので重量も軽量
化でき、輸送費の負荷も小さくなる。更に腐触性、輸送
上の安全性に対する配慮が不必要となる。
【0278】(実施例3)コニカQAペーパータイプA
5(コニカ(株)社製)を像様露光した後、コニカビッグ
ミニラボBM−101(コニカ(株)社製)を図17に示され
ているピールオープン方式に改造しさらに表9の処理工
程となるように改造を加え連続処理を行った。
【0279】
【表9】
【0280】安定は3から1への向流方式であり、安定
−1のオーバーフロー液は全量漂白定着槽に流入され
た。また、感光材料1m2当りのキャリーオーバーは、全
ての槽で50ml/m2であった。
【0281】また、蒸発補正は温調時は、発色現像、漂
白定着、安定に各々9.0ml/時、7.2ml/時、14.1ml/時ず
つ1時間毎に行い、温調をしていない時には、各々3.8m
l/時、3.1ml/時、6.1ml/時ずつを積算し、温調開始時に
まとめて行った。
【0282】スタート時のタンク液は、コニカカラーQ
Aペーパー発色現像スタート剤82P-1B,(コニカ(株)社
製コニカカラーQAペーパー漂白定着スタート剤82P-2B
(同上),コニカカラーQAペーパー安定スタート剤82
P-3B(同上)を用いて作成した。
【0283】以下の操作(A〜G)に従ってカラーペー
パー用処理錠剤を作成した。
【0284】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-
(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造
粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した
造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25℃、40
%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4g
を添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製
作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打
錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打錠を
行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤A
剤を作成した。
【0285】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.
0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4を添加し、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分
間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1
錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100個
のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤B剤を作成し
た。
【0286】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100
個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作成し
た。
【0287】操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527H
Uを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.0gに
して圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現
像補充用錠剤D剤を作成した。
【0288】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) ジエチレントリアミン5酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
1250g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、
パインフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉
砕、混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、
60℃で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサ
ルコシンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に
得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を8.6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー
用漂白定着補充用錠剤A剤を作成した。
【0289】操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を13.4gにして圧縮打錠を行い、180
個のカラーペーパー用漂白定着補充用錠剤B剤を作成し
た。
【0290】3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を3.1gにして圧縮打錠を行い、360
個のカラーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0291】次に、上記錠剤を発色現像補充用錠剤につ
いては、A,B,C,D剤を各々1錠ずつ、計4錠を1
分包とし、連続20分包分をピールオープン包材を使用
し、四方シール方式で分包した。また漂白定着補充用錠
剤については、A剤を1錠、B剤を2錠分ずつ計3錠を
1分包とし、連続20分包分を上記発色現像補充用錠剤と
同様に分包した。
【0292】さらに、安定補充用錠剤については、各1
錠ずつを1分包とし、前記と同様に分包した。
【0293】ピールオープン包材としては、シーラント
フィルムとしてトーセロCMPSO11Cを使用し、無
延伸ポリプロピレンフィルム/延伸ポリプロピレンフィ
ルムの無延伸ポリプロピレンフィルム面でラミネート
し、作成した。
【0294】作成したピールオープンフィルムと、無延
伸ポリプロピレン/延伸ポリプロピレンフィルムをヒー
トシールし、上記錠剤を分包した。
【0295】また、比較例として、補充タンクに本錠剤
及びそれに相当する補充水を入れ、10l分の補充液を作
成して使用した。
【0296】ただし、比較の処理の蒸発補正は補充液に
て行った。
【0297】処理は1日当りカラーペーパーを5m2
し、オーバーフロー量がタンク液の2倍となるまで行
い、その後漂白定着タンク槽の硫化までの日数を観察
し、ウェッジ露光をほどこした試料を現像し、ブルーの
反射最高濃度を測定した。
【0298】ただし、発色現像剤中の発色現像主薬は、
補充量50ml/m2では、1.2倍25ml/m2は、1.45倍、150ml/m
2では0.9倍と変化させ、消費の分の補正を行った。
【0299】また、漂白定着液中のマレイン酸の量は、
低補充化の際は、発色現像液の混入による高pH化の分だ
け増量して作成した。各方式の比較例を表10に示す。
【0300】
【表10】
【0301】
【表11】
【0302】さらに補充液の補充量と更新率を変化さ
せ、連続処理を行い、本発明の固体処理剤投入方式と従
来の補充液作成方式を比較し、漂白定着液の濃縮を測定
した。濃縮率は原子吸光にてタンク液中の鉄イオンの濃
度を測定し、求めた。
【0303】さらに発色現像剤に溶解し、補充液を作成
した際の溶解状態を観察した。
【0304】上記表11で明らかなように、従来の補充液
作成方法では、低補充化すると補充液を濃厚化しなけれ
ばならず補充液作成の際完全に溶解せず不溶解物が残存
してしまう。また低補充では、補充液も酸化劣化してし
まうため写真濃度を測定すると充分な濃度が得られない
ことがわかる。
【0305】これに対し、本発明の直接投入方式では、
補充液を作成しないため溶解不良も劣化も起こらない。
【0306】さらに漂白定着液の場合、低補充の際の補
充液はpHが低いため保存性が悪く、数週間で硫化してし
まうことがわかった。ところが本発明の方式では補充液
を作成する必要がないので、漂白定着液の硫化も全く発
生しない。
【0307】また、漂白定着液の濃縮を測定すると現行
補充液方式では低補充領域では大巾な濃縮が起こり、特
に蒸発量よりも補充量の少ない領域では補充液にて蒸発
補正を行うとさらに濃縮率が大きくなる。
【0308】ところが本発明の場合には、蒸発補正を別
途行えるため全く濃縮せず、実に良好なことがわかる。
図9は補充量と濃縮率の関係を、従来技術と本発明とで
比較した特性図である。
【0309】(実施例4)コニカQAペーパータイプ−
5(コニカ(株)製)を像様露光した後、図1に示される
構成をしているNPS−808の改造機(コニカ(株)
製)を下記の処理工程に従って処理した。ただし、補充
タンク内の補充水は脱イオン処理したものを使用した。
【0310】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。
【0311】発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口
面積は処理液1l当り4.5cm2であった。
【0312】自現機の外気は27℃,60%RHであり、補充
水は蒸発量が100mlになったときに補充する様にした。
【0313】なお補充水の算出方法は特開平3-280042号
公報の式(1)を用いた。又処理した感光材料は1日当
り2.0m2処理し、2ケ月間連続処理した。
【0314】以下に処理液の組成を示す。
【0315】 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。
【0316】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。
【0317】 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を用いてpH8.0に調整し た。
【0318】処理用錠剤は実施例2で作成したものを用
いた。
【0319】次に、上記錠剤を1錠ずつPET/ポリビ
ニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレン製の
積層の高分子樹脂フィルムを用いてシールし、図18に示
す供給装置を用いて投入した。上記錠剤はカラーペーパ
ーが1m2処理されると1個ずつ投入され、同時に補充水
タンクから補充水が発色現像槽に76ml、漂白定着槽には
42ml,安定槽には247ml供給されるようにセットした。
【0320】又比較として毎朝毎夕1回オーバーフロー
口まで水を発色現像槽、漂白定着槽、安定槽に補水した
ものについても同様にランニングテストを行った。
【0321】その結果、本発明の場合の感度変動が±1
%以内であったのに対し毎朝毎夕オーバーフロー口まで
水を補充した場合は±4%であり、本発明の蒸発補水方
法をとった場合に写真性能が安定であることが判った。
【0322】(実施例5)以下の操作に従ってカラーペ
ーパー用処理錠剤を作成した。
【0323】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-〔β-
(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]1200
gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、50mlの水を添加することにより造粒した後、造
粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した
造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25℃、40
%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にN-ラウロイルアラニンナトリウム4g
を添加し、3分間混合した後、得られた混合物を菊水製
作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打
錠機により1錠当たりの充填量を3.2gにして圧縮打錠を
行い、400個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤A
剤を作成した。
【0324】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン2ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は6.
0mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分
間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製タ
フプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1
錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100個
のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤B剤を作成し
た。
【0325】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、臭化カリウム0.3g、ジエチレントリア
ミン5酢酸25g、p-トルエンスルホン酸ナトリウム280
g、水酸化カリウム20g、マンニトール10.6gを(A)と
同様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の添加量を20mlにして造粒を行
う。造粒後、造粒物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造
粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム4gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
1錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、100
個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作成し
た。
【0326】操作(D) 炭酸カリウム350gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は20mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調整した造粒物にポリエチレングリコール6000を
15gを25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて10分間均一に混合する。次にN-ラウロイルアラニン
ナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた
混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527H
Uを改造した打錠機により表1に示す充填量になる様に
圧縮打錠を行い、110個のカラーペーパー用発色現像補
充用錠剤D剤を作成した。
【0327】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩1250
g、エチレンジアミン4酢酸25g、マレイン酸250g、パイ
ンフロー(松谷化学)46gを操作(C)と同様、粉砕、
混合し造粒する。水の添加量は80mlとし、造粒後、60℃
で2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
このようにして、調整した造粒物にN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム15gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿
された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得ら
れた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を8.
6gにして圧縮打錠を行い、170個のカラーペーパー用漂
白定着補充用錠剤A剤を作成した。
【0328】操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750g、
臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50gを操作
(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の噴霧量は10
0mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により
表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラーペ
ーパー用漂白定着補充用錠剤B剤を作成した。
【0329】3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200g、チノパールSFP150
g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アンモニウム
200g、o-フェニルフェノール10g、パインフロー25gを操
作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調整した造粒
物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム10gを添加し、2
5℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より表1に示す充填量になる様に圧縮打錠を行い、カラ
ーペーパー用安定補充用錠剤を作成した。
【0330】上記のカラーペーパー用補充用錠剤を表7
及び表8に示す量になる様1錠ずつPET/ポリビニル
アルコール・エチレン共重合体/ポリエチレン製の積層
の高分子樹脂フィルムを用いて四方シールしたもの、更
には各補充剤のパーツ毎に打錠し、成分比が1錠と同じ
になる様Totalの量として表2に示す量にし、上記
と同様な方法で四方シールを行なった。なお1カートリ
ヂ当たり20分包とした。
【0331】次にコニカカラーQAペーパータイプ5
(コニカ(株)製)を像様露光した後、図1に示されるN
PS−808の改造機にて下記の処理工程に従って処理
した。ただし補充タンク内の補充水にはベンツイソチア
ゾリンが補充水1l当たり0.1g添加されているものを使
用した。
【0332】 処理工程 処理時間 処理温度 タンク容量 発色現像 22秒 38.0℃ 12l 漂白定着 22秒 37.5℃ 12l 安定−1 22秒 35℃ 12l 安定−2 22秒 35℃ 12l 安定−3 22秒 35℃ 12l 乾 燥 50秒 55℃ 安定は3から1への向流方式であり、安定−1のオーバ
ーフロー液は全量漂白定着槽に流入させた。又感光材料
1m2当りの感光材料のキャリーオーバーは発色現像槽か
ら漂白定着槽へは45ml、漂白定着槽から安定槽へは50m
l、安定−1→2,2→3及び3→乾燥へは40mlであっ
た。
【0333】発色現像槽、漂白定着槽、安定槽の各開口
面積は処理液1l当り4.5cm2であった。
【0334】以下に処理液の組成を示す。
【0335】 (発色現像液) 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 3.2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2g ニトリロトリメチレンホスホン酸ナトリウム 2g チノパールSFP 2g ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5g 4-アミノ-3-メチル-N-エチルN-〔β-(メタンスルホンアミド) エチル〕アニリン硫酸塩 7g (CD−3) 水を入れて1lとしpHを10.10に調整した。
【0336】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄アンモニウム 100g ジエチレントリアミン五酢酸 2g チオ硫酸アンモニウム 120g 亜硫酸アンモニウム 40g スルフィン酸 5g 臭化アンモニウム 10g 水を加えて1lとしpHを7.0に調整した。
【0337】 (安定液) 水 800g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 5.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g チノパールSFP(チバガイギー製) 2.0g 硫酸アンモニウム 2.5g 塩化亜鉛 1.0g 塩化マグネシウム 0.5g o-フェニルフェノール 1.0g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 水を加えて1lとし、50%硫酸又は25%アンモニア水を用いてpH8.0に調整し た。
【0338】ランニング実験は毎時24EXPカラーフィル
ム50本を3時間連続処理した時のプリント枚数(E版3
750枚)分を処理し、その時の錠剤の溶解性、写真性
能、取扱い性等について評価した。
【0339】なお、錠剤量と補充水量は表12に示す。
【0340】
【表12】
【0341】錠剤及び補充水が入るタイミングはカラー
ペーパーが1m2処理された時に発色現像補充用錠剤7.85
gに対し、補充水80ml、漂白定着補充剤用錠剤39.7gに対
し、補充水200ml、安定補充用錠剤2.6gに対し、補充水2
50mlを補充される。この量を基準に錠剤量により、添加
時間(表12)をかえ、補水量は前記錠剤量に達した時各
々80ml、200ml、250mlを供給した。
【0342】
【表13】
【0343】その結果、錠剤カートリッジ交換の作業
性、錠剤の包材への付着性、錠剤の溶解性、及び処理安
定性の点で、全補充剤を固形にし、補充水と分離して補
充する場合には0.5g〜30gが特に良好であることも判っ
た。
【0344】(実施例6)下記操作に従って定着用錠剤
を作成した。
【0345】チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナト
リウム150g、炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢
酸2ナトリウム塩20gを、粉砕、造粒する。水の噴霧量
は30mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥する。次に造粒
物を真空中で40℃にて8時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0346】上記操作で長生した造粒物を25℃、40%RH
以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混
合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充
填量を9.0gにして圧縮打錠を行い、200個のカラーネガ
用定着補充用錠剤を作成した。
【0347】次に下記処方の定着液を10l分作成した。
【0348】 〔定着液組成〕 (1l処方) チオ硫酸アンモニウム 250g 亜硫酸ナトリウム 15g 炭酸カリウム 15g EDTA−2Na 2g 上記定着液を下記図7に示す溶解テストユニット(A)
中の処理タンクに満たしイワキ製でマグネットポンプM
D−5を用い循環させながら前記錠剤を1分間に1個の
割合で、補助タンクに投入した。また、同時に水道水を
20mlずつ処理タンクに添加した。
【0349】温調ユニットにて処理タンク及び補助タン
ク中の処理液の温度を下記表の如くに変化させ連続100
個投入した時の補助タンク内の錠剤の残存状態を観察し
た。
【0350】また、比較として図8に示す溶解テストユ
ニット(B)を用い補充液作成ユニットに1分毎に同じ
錠剤1個と溶解水20mlを同時に添加し、撹拌ユニットに
て30秒間撹拌した後補助タンクに添加した。溶解水(水
道水)の液温は25℃であった。
【0351】本実験は、自動現像機にて1時間当たり60
本相当の補充を想定した高速溶解実験であり、しかも最
も溶解頻度が高い定着剤にて評価を行った。
【0352】結果を表14に示す。
【0353】
【表14】
【0354】上記表にて明らかなように本発明の溶解方
法である処理液に直接処理剤を投入する方式では処理タ
ンクの温度を25℃以上で不溶物を残さず溶解することが
でき、温度により、溶解スピードをコントロールするこ
とができる。
【0355】又、20℃では不溶物が微量残存したが、実
用上、ほとんど問題はなかった。
【0356】さらに図8に示すユニット(B)のよう
に、一旦補充液作成フィルターにて溶解する方式では規
定時間以内に溶解しないため、全てフィルター内につま
ってしまい作動不能であった。
【0357】また、ヒーターにて温調が完了する前に錠
剤が投入されることを想定し、温調完了10分前より投入
を開始したが、ユニット(A)では溶解には問題はなか
った。
【0358】(実施例7)実施例3中の表10において、
安定−1のオーバーフロー液を漂白定着液槽に流入する
比率及び安定液の条件を表15のように変化させた以外は
実施例3で同様の実験を行い、さらに処理終了後に未露
光試料を現像し、白地レベルとしてブルー最低濃度を測
定した。
【0359】結果を表16に示す。
【0360】
【表15】
【0361】
【表16】
【0362】表15から明らかなように、本発明のように
オーバーフローを流しこむことにより、漂白定着液中の
不要成分を希釈することによる処理性の向上及び安定液
最終槽の不要成分を減少することによる白地性の向上と
いった効果が生まれ、補水量の低減化も計れるなど非常
に大きな効果を得ることが判る。
【0363】また、全量流しこむ場合は実施例1中の図
36(a)のような構造が可能となり、装置のコンパクト化
についても大きな効果を得ることができた。
【0364】(実施例8)コニカカラースーパーDD−
100フィルムを像様露光した後、カラーネガフィルムプ
ロセッサーCL−KP−50QAをピールオープン包材が
使用できる方式に改造し、連続処理を行った。
【0365】
【表17】
【0366】安定は3から2、2から1、さらに安定1
から定着2,定着2から定着1への5段向流方式であ
り、漂白槽はエアーポンプでエアレーションを行った。
【0367】また、蒸発補正は温調時は発色現像,漂
白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,安定−
3槽に各々1時間に10ml,6.5ml,7ml,7ml,8.6ml,
8.6ml,9.3mlの蒸発補水を行うプログラムにて蒸発補正
を行った。また非稼働時は非稼働時間を積算し、発色現
像,漂白,定着−1,定着−2,安定−1,安定−2,
安定−3に蒸発補正水を各々1時間当たり7.5ml,5m
l,6ml,6ml,5ml,5ml,5mlの量をまとめて稼働
開始時に補水した。スタート時のタンク液はコニカカラ
ーネガティブフィルム用処理剤CNK−4−52の補充
液及びスターターを用いて作成した。
【0368】以下の操作に従ってカラーネガフィルム用
処理錠剤を作成した。
【0369】1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒ
ドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕150gを、市販バンダ
ムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微
粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、10mlの
水を添加することより造粒した後、造粒物を流動層乾燥
機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去する。このようにして、調整した造粒物にN-ラウロ
イルアラニンナトリウム0.3gと、ポリエチレングリコー
ル6000を1.9gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を1.1gにして
圧縮打錠を行い、126個のカラーネガ用発色現像補充用
錠剤A剤を作成した。
【0370】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン69.4gとパインフロー(松谷化
学製)4gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は3.5mlとし、造粒後、60℃で30分
間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナト
リウム0.3gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。さらに、操作
(1)と同様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量
を0.56gにして圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発
色現像補充用錠剤B剤を作成した。
【0371】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム15
g、亜硫酸カリウム72.8g、炭酸カリウム375g、炭酸水素
ナトリウム3g、臭化ナトリウム3.7gとマンニット22gを
操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添加量を40mlに
して造粒を行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥し
て造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにし
て、調整した造粒物にN-ラウロイルアラニンナトリウム
2gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混
合機を用いて3分間混合する。さらに、操作(1)と同
様な方法で打錠機を用い1錠当たりの充填量を3.9gにし
て圧縮打錠を行い、120個のカラーネガ用発色現像補充
用錠剤C剤を作成した。
【0372】2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(4) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
175g、1,3-プロパンジアミン4酢酸2g、パインフロー
(松谷化学製)17gを操作(1)と同様に粉砕、混合
し、水の添加量を8mlにして造粒を行う。造粒後、造粒
物を60℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。
【0373】操作(5) コハク酸133g、臭化アンモニウム200gとパインフロー1
0.2gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は17mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0374】操作(6) 硫酸カリウム66.7g、炭酸水素カリウム60gとマンニット
8gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の
添加量は13mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0375】操作(7) 上記操作(4)−(6)で調整した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次にこの混合造粒物にN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウム6gを添加し、3分間混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を6.5gにして
圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂白補充用錠剤を
作成した。
【0376】3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(8) チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150g、
炭酸カリウム150g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウ
ム塩20gとパインフロー(松谷化学製)65gを操作(1)
と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は50mlと
し、造粒後、60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0377】操作(9) 上記操作(8)で調整した造粒物とN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム13gを25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。次に混合物を菊水
製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した
打錠機により1錠当たりの充填量を9.3gにして圧縮打錠
を行い、280個のカラーネガ用定着補充用錠剤を作成し
た。
【0378】4)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(10) m-ヒドロキシベンズアルデヒド150g、ラウリル硫酸ナト
リウム20g、エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム60g、
水酸化リチウム1水塩65gとパインフロー10gを操作
(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は10
mlとし、造粒後、造粒物を50℃にて2時間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0379】操作(11) 上記操作(10)で調整した造粒物を25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を0.48gにして圧縮打錠を行い、280個のカラーネガ用安
定補充用錠剤を作成した。
【0380】次に上記錠剤を発色現像補充用錠剤につい
てはA,B,C剤を各々2錠,1錠,1錠,漂白補充用
錠剤については2錠,定着補充用錠剤については3錠,
安定補充用錠剤については1錠ずつを1分包とし、各々
連続20分包分をピールオープン包材を使用し、四方シー
ル方式で分包した。ピールオープン包材については実施
例3で用いたものと同じもので用いた。
【0381】また錠剤及び補給水の補充のタイミングは
下記表18の様に行った。
【0382】
【表18】
【0383】処理は1日当たり、発色現像タンク槽から
のオーバーフローがタンク液の5%となる様行った。
【0384】また比較例として、定着は2から1へ、安
定は3から2、2から1の各々別々の向流方式で同様の
実験を行うことと、前記錠剤及び補給水を10l分補充タ
ンクで溶解し、補充タンクより補充した。この際、補充
は前記錠剤の場合と同一量になるように行った。
【0385】また、蒸発補正は毎朝、オーバーフロー口
まで行った。処理開始から2ケ月後の最高濃度部の写真
濃度を比較した。
【0386】結果を表19に示す。
【0387】
【表19】
【0388】上記、表19で明らかな如く、このような処
理時までは比較の従来方式では、発色現像液の劣化が起
こり、写真濃度が低下しているのに比較し、本発明の方
式では全く変化しないことがわかる。
【0389】また定着へ安定のオーバーフローを流しこ
むことで、定着性に効果が大きく補水量の低減が可能と
なり、補水タンクをコンパクトでき、補水装置を減少す
ることにより自現機をコンパクト化できることがわかっ
た。
【0390】また、本発明の方式において前記安定補充
用錠剤のかわりに1分包について下記の液を使用した
が、同様の結果が得られた。
【0391】 ジエチレングリコール 2.9g m-ヒドロキシベンズアルデヒド 0.65g エマルゲン810(花王(株)) 0.2g (実施例9)次に処理の連続状態と、固形処理剤の溶解
状況との関係について、補充水の供給制御の実施例を説
明する。
【0392】処理量情報は、前述の如く処理液中の処理
剤成分が、処理量に応じて減少していく状況を、間接的
に検出した情報である。従って処理が連続して行なわ
れ、処理槽中の処理液の中の処理剤成分が急激に減少す
るときに、補充する処理剤の溶解による該処理剤成分の
補足が間に合わないことがある場合には、単に処理量情
報のみで、補充水を供給すると、補充水が上記処理剤成
分の補足より先行してしまうため、一時的に補充水過剰
となり、オーバーフロー方式で処理槽の液面レベルを維
持する方式の場合には、処理剤成分を該補充水で薄めて
オーバーフローして捨ててしまう現象が生じ、処理剤成
分の更なる減少を誘発するので好ましくない。このよう
な状況を考慮し、この実施例では、投入した処理剤の溶
解時間を考慮し、又は前記投入した処理剤の溶解及び分
散時間を考慮して作動制御する制御手段により補充水の
供給を制御することにより、該処理剤が溶解又は溶解及
び分散しない間に次々に補充水が供給されることがない
ようにしている。
【0393】図6は上記実施例のブロック図である。
【0394】処理量情報は、検出手段8により得られ、
処理剤供給制御手段9と、補充水供給制御手段9−bと
に入り、処理剤供給制御手段9と、補充水供給制御手段
9−bに関し、処理剤溶解時間又は処理剤溶解及び分散
時間に関するテーブル9−cのデータが参照されて、補
充水供給手段42の制御が行なわれる。
【0395】上記の如く、連続処理により、処理槽の処
理液の処理剤成分が急激に減少する場合の補充水の供給
は、該処理剤の溶解又は溶解及び分散を待って行なわれ
る。
【0396】次に本発明の実施例について説明する。図
10〜図13は本発明の他の例の供給装置を示す。
【0397】図10は比較例1を示し、図10(A)は粉状
処理剤供給装置の断面図を示し、図14(B)はパッケー
ジの斜視図である。供給装置50は粉状処理剤を収納する
ホッパーまたはパッケージ51と粉状処理剤を計量する計
量孔53と定量投入するための回転式ドラム52よりなる。
この回転式ドラム52は計量孔53と排出部56の位置をズラ
すことで防湿機能をもたせている。パッケージ51の封を
切り供給装置の上部に装填した。粉末ケミカルは計量孔
53に一定量計量され感光材料の処理量検出手段の指令で
ドラム52が回転し排出部56と連通状態となったとき停止
し排出部56を通過し、定量の粉状ケミカルが自動現像機
恒温部(フィルター槽)に供給される。供給終了後、ド
ラム52が回転し計量孔53と供給部57が連通したときドラ
ム52は停止し粉状ケミカルの計量が開始される。
【0398】図11は粉状処理剤の他の供給装置の斜視図
である。
【0399】供給装置60は粉状ケミカル収納部63が複数
に分離されており従来の濃縮キットと同様にパート毎に
分け収納するように工夫されている。又収納部における
粉状ケミカルの保存性向上のために除湿装置65がある。
【0400】感光材料の処理情報により回転体67は、テ
ーブル66に受けた粉状処理剤を排出部68へ成分毎に定量
移送し供給する。
【0401】図12は粉状処理剤の更に他の供給装置を示
す断面図である。
【0402】供給装置70は粉状処理剤をホッパー71に入
れ感光材料の処理量に応じピストン75が水平方向(右
へ)に移動し計量孔72に定量の粉状剤が入りピストン75
が水平反対方向(左へ)に移動し排出部74により定量粉
状剤を恒温槽(フィルター槽)へ供給する。
【0403】図13は粉状処理剤の更に他の供給装置を示
す断面図である。
【0404】供給装置80は粉状処理剤88に入りパッケー
ジ81を装着(装填)しローラ83により自動的に開封する
機能を有しスクリュー82の回転数を制御することで粉状
ケミカルを排出部84により供給する装置である。
【0405】図14は本発明に係るPTP(Pressure Through
Package)包装された固形処理剤の投入装置に関し、
(A)は処理剤供給装置の断面図、(B)は包装破断手
段の斜視図、(C)は包装破断手段の斜視図、(D)は
PTP包装された固形処理剤の積載状態を示す断面図。
【0406】処理剤収納容器にはPTP包装された固形処
理剤が収納されており、個々に収納容器に収納しても良
いし、あらかじめ固形処理剤が収納されたカートリッジ
タイプであっても良い。PTP包装は公知の材質を用いる
ことができ、固形処理剤は錠剤の形で包装されているこ
とが好ましい。
【0407】PTP包装された固形処理剤は収納容器の下
方から供給され、感光材料が一定量処理されると処理量
検知手段の情報が処理剤供給制御手段に送られモータに
よりPTP包装された固形処理剤をくさび形の固定板に押
し出しておしつぶすことによってPTP包装の下部(主に
アルミ使用)をはがし、投入口より固形処理剤が処理槽
に投入される。投入後の空になったPTP包装は更に押し
出されることによって廃棄口より廃棄される。押しつぶ
す手段としてはくさびを用いる以外にローラーを用いる
方法もあり、任意に迸択できる。
【0408】図15は本発明に係る一括包装した錠剤(予
め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置の1例を示
したものである。
【0409】一括包装した錠剤ケミカルの包材A又はB
を開封しホッパー101に入れた。その際微粉末など発生
しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好であった。
残量検出手段109の信号で撹拌機106が回転し、錠剤105
が錠剤整列部110に整列する。感光材料の処理量に応じ
て、処理剤供給制御手段103が働き、回転テーブル107が
錠剤を搬送し排出部108より投入部へ供給する。回転テ
ーブル107は一回転し、回転テーブル107は一回転し、回
転テーブル制御手段の指示で停止する(一回の指示で数
回錠剤を供給も可能)。錠剤が回転テーブル107の穴に
入る。
【0410】包装材料費用が安価で取り扱い性が良く、
精度よく投入でき、特に錠剤整列部110があることによ
り回転テーブルによる空供給がなく非常に効率が良いと
いう利点がある。ポリ容器の減少で環境適性に好まし
い。又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメ
ンテナンスフリーである。
【0411】図16は本発明に係る一括包装した錠剤(予
め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置120の1例
を示したものである。
【0412】一括包装した錠剤ケミカルの包材(A)ま
たは(B)を開封しホッパー133に入れた。その際微粉
末など発生しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好
であった。残量検出手段125の信号で可動部材124が回転
し、錠剤ケミカルが錠剤整列部129に整列する。一定量
整列すると可動部材124は停止する。この際スィーパ123
が錠剤が可動部124のポケット122に入り整列部125に整
列するのに非常に効果がある。
【0413】感光材料の処理量に応じて処理剤供給手段
126が働き第1のシャッター131が回転し錠剤ケミカルが
下に落ちる。次に第1のシャッター131が逆回転し錠剤
1ケをシャッター131と132の間に挾む。シャッター132
が回転し錠剤ケミカルは排出部128を通過し投入部へ供
給する。次にシャッター132が逆回転しシャッター131が
しまる。
【0414】包装材料が安価で取り扱い性が良く、精度
良く投入でき特に錠剤整列部129があることにより空供
給がなく良い。ポリ容器の減少で環境適性に好ましい。
又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメンテ
フリーである。
【0415】図17は本発明の固形処理剤供給装置140の
1例を示す斜視図であり、包装体に入った固形処理剤の
包装体をはがすことによって固形処理剤を処理槽に投入
するものである。
【0416】固形処理剤を四方シールで包装した収納包
材の先端部をローラ141を介して固定手段である巻き取
り軸142にセットし、感光材料が処理されると処理量情
報検出手段によって検知し、ある一定量に達した時に処
理剤供給制御手段により信号が送られ処理剤供給手段で
もある巻き取り軸142のモーターを動かすことで、固形
処理剤の入った包装体をある一定の長さだけ移動させ、
必要数の固形処理剤を投入する。包装体を移動させる方
法は包装体に予め設けられたノッチを検出する方法、印
刷柄の検出、包装体の処理剤検出等どんな方法でも良い
が要は必要数の固形処理剤を精度よく検出し、ローラ14
1や巻き取り軸142によって移動させるものである。ロー
ラ141は包装体を固定する、位置決めするなどの目的で
設置しており、2つの巻き取り軸により剥離され、固形
処理剤が投入される。
【0417】この様な方式の場合、固形処理剤は顆粒
は錠剤であるが好ましくは錠剤の方がシールに余り付着
せず従って精度よく投入でき、汚れも発生しにくいとい
う利点がある。取り巻き終了後は取り巻き軸から直接取
ってもよく、又巻き戻して包装体がカートリッジごとに
廃棄することもできる。
【0418】図18は本発明の好ましい実施態様の供給装
置の1例を示し、(A)は平面図、(B)は斜視図、
(C)は各種包装体の平面図である。
【0419】処理剤151は四方シールされた包装体152に
図18(C)の様な形で包装されている。
【0420】図18(C)の包装形態は本発明の1例であ
る包装に用いられる素材は一般に使用されている高分子
樹脂製の包装、アルミ、又は複合材料を用いて良いが、
要は防湿性が良く、酸素透過性が低い素材であれば良
い。
【0421】四方シールされた処理剤151は筒153を介し
てはがされ、処理剤151は投入口154を介して投入部155
に投入される。ここでは筒153及び巻き取り軸156が処理
剤供給手段として作用する。包装体152は巻き取り軸156
で巻き取られる構造になっており、巻き取りの制御は感
光材料処理量検知手段より信号を受けた処理剤供給手段
により制御される様になっている。巻き取る際はつまみ
を開放状態にし、包装体151の先端部を筒を介して処理
剤収納包材の固定手段である巻き取り軸156にセット
し、つまみ157をひねることでクランパ158により固定さ
れ、巻き取られる。
【0422】図19は固形処理剤161をスティック包装し
た場合の供給装置160の1例を示したものであり、
(A)は側断面図、(B)は正面断面図である。
【0423】スティック包装した固形処理剤161を収納
手段である収容容器162に入れる。収容容器162に入った
スティック包装固形処理剤161はブリッジ防止ローラ163
及びターレットへの供給を兼ねたローラによりターレッ
ト164に送られる。ターレット164に送られたスティック
包装固形処理剤161はクランパ165により両端を固定さ
れ、その後回転運動によりカッター部に送られ、スティ
ック包装の中心部をカッター166により切りこみを入れ
(又は切断)、更に回転により二ツ折り板167に送られ
て、スティック包装固形処理剤161を折り曲げ、回転カ
ッター166によって切り込みを入れた部分からスティッ
ク包装内に充填された固形処理剤161をシュート168に投
入する。投入後更に回転によりスクラップ落下バー169
まで送られ、クランプ開閉用カム170によりクランパ165
が解除され。スクラップ包装のスクラップ171が回収シ
ュート172に廃棄される。
【0424】図20は本発明の1実施態様を示す断面図で
ある。
【0425】処理部181と処理槽の一部を構成する恒温
槽182内の投入部185は連通しており、処理槽下部から循
環ポンプ183により強制的に液循環させ、フィルター部1
82に吐出され、錠剤投入部185を通って処理部181に入る
ようになっている。
【0426】感光材料が処理されると処理量検出手段19
2により処理量が検出され、ある一定の処理量に達する
と処理量供給制御を介してモータM2を駆動させあらか
じめ秤量された錠剤が恒温槽182内の投入部185に供給さ
れる様になっている。
【0427】錠剤は収容容器187に直接投入され、投入
後、整列量制御手段186の信号によりモータM1により
整列手段188が駆動し、錠剤を整列させ、整列部189に供
給される。整列部189に供給された錠剤は処理量供給制
御手段190からの信号を受けてモータM2が駆動すると
供給手段の回転運動により錠剤が投入部の上部まで運ば
れ、投入部185に投入される。その際処理剤供給手段191
は恒温槽182と実質的に遮断されていることが錠剤の防
湿性の上から好ましい実施態様である。
【0428】又収容容器187に投入する際の錠剤は図20
(A),(B)に示す様な容器に入ったものを破いて投
入容器187に入れる。図20(A),(B)に示す容器は
紙、高分子性樹脂アルミ等公知の素材を使用することが
できるが好ましくは防湿性が良く、しかも酸素透過性が
低い素材を用いることである。
【0429】図21はブリスター個包装された固形処理剤
の供給装置200の1例を示した断面図である。
【0430】固形処理剤の入った個包装202を収納部203
に装填する。
【0431】感光材料の処理量に応じて円盤201が180°
回転し、その後針205が個包装202を貫通し個包装202内
の排出部204を通過し投入部へ供給する。空の個包装202
は廃棄口より廃棄される。
【0432】固体処理剤は、粉体は容器に付着するため
粒が好ましい。
【0433】取り扱い性が良く、供給装置200の微粉末
汚れがなくメンテナンスフリーである。
【0434】図22は、本発明の1例を示す断面図であ
る。
【0435】感光材料の処理量に応じて錠剤ケミカル収
納部211より直接処理槽内部にある投入部215に供給す
る。投入部215は未溶解の処理剤が直接感光材料に付着
しないよう固形処理剤用フィルター216がある。このフ
ィルター216の材質は特に限定されない。メッシュにつ
いても特に限定しないが液の流通及びフィルター効果よ
り10〜100μmが好ましい。
【0436】処理槽の一部を構成する恒温槽212に固形
処理剤を供給した時と効果はほぼ同等である。唯一処理
槽内に投入部215が別にあることでコンパクト性が劣
る。
【0437】次は4方シール、3方シールの包装の具体
例を図23,図24に示す。ただし本発明はこれらに限定さ
れない。図23(A)で示すシール包装では、1つの包装
単位の中で、数種の錠剤が入っている。図23(B)には
種類サイズの異なる錠剤が個装されている。図23(C)
は顆粒又は粉末を包装したものである。図23(D)は同
一の大きさのものが1つづつ入っている。図23(E)で
は、同一の大きさの、同一ケミカルが、小錠剤として複
数個入っている。
【0438】図24(A),(B),(C)は四方シール
の例を示す平面図である。図24(D)は三方シールの例
を示す。図25(A),(B)はスティック包装の具体例
を示す、ただしこれらに限定されない。
【0439】図26は錠剤、顆粒又は粉末をシール包装し
てヒートシールしたのち、つづら折りにして容器内に収
容した状態を示す断面図である。
【0440】図27はPTP包装の具体例を示す。ただしこ
れらに限定されるものではない。図27(A)は丸薬状の
固形処理剤をPTP包装したものであり、図27(B)は処
理剤の錠剤が複数個入って包装されている状態を示す。
図27(C)は錠剤、顆粒又は粉末が入っているものを縦
列配置した状態を示す。図27(D)はこれら包装体を横
1列につながったものを示す。あるいは図27(E)に示
すブリスター的なものでもよい。
【0441】図28は一括包装の具体例を示す。ただしこ
れらに限定されない。図28(A)は筒形容器内に固形処
理剤を収容したもの、図28(B)は柔軟な二方シール又
は三方シールされた袋内に固形処理剤を収容したもの、
図28(C)は固形処理剤を収容した袋を一方シールした
ものを示す。
【0442】図29,図30はカートリッジの具体例を示す
斜視図である。
【0443】これらのカートリッジは固形処理剤の入っ
た包装材料のまま本発明自現機の供給装置に装着でき
る。材質は前記記載の化合物はどれも使用できる。固形
処理剤が減少したとき、供給の障害にならない様に潰れ
ないものが良い。
【0444】図29(A)は錠剤を円筒型カートリッジに
収容したもの、図29(B)は顆粒または粉体をカートリ
ッジに収容したものである。
【0445】図29(C),(D)は開閉蓋を有する箱型
カートリッジに固形処理剤を収容した形態を示す斜視図
および断面図を示す。
【0446】図30は錠剤または顆粒または粉体を仕切り
壁を有する回転可能な容器内容に収容し、さらに外筒
(本体)内に収容して、開口部から所定量を落下させる
ものである。図30(A)は回転軸を水平支持した形式、
図30(B)は回転軸を垂直支持した形式のものである。
【0447】なお、本発明はこれら具体例に限定される
ものではない。
【0448】更に図31(a)(b)、図32(a)(b)
及び図33,34、図35の他の実施例について説明する。
【0449】図31(a)(b)は「コの字」形半抜きパ
ンチ方式を表わす。
【0450】感光材料が処理されると処理量情報検知手
段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤
供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ100が回転
し、固体処理剤10の入った32(a)に示す包装体801を
図31(a)の様な位置まで移動させ停止する。包装体80
1を移動させる方法は包装体801に予め設けられたノッチ
を検出する方法、印刷柄又はアイマークの検出、包装体
801の処理剤10の検出等どんな方法でも良いが要は必要
数の固形処理剤10を精度良く検出すれば良い。次に図31
(b)の様にパンチ雄型300が下方に動き包装体801を切
断し固体処理剤10は図32(a)の投入口901を経て、自
動現像機の処理槽に投入される。パンチ雄型300で切断
された切り口は図32(b)に示すようにパンチ形状601
の様にコの字となる。
【0451】この様な方式の場合、固体処理剤10は
粒又は錠剤であるが好ましくはパンチ雄型に、薬品が付
着しにくい錠剤が良い。又錠剤10は包装体に余り付着
せず従って汚れも発生しにくく、ユーザーが取扱う際に
も安全である。使用済み包装体801は廃棄箱102に
入りまとめて廃棄することができる。この廃棄箱102
は、使用済みの包装体収納箱701を再使用することが
好ましい。
【0452】図33,34は包装体11の切り落とし方法を表
わす。
【0453】感光材料が処理されると処理量情報検知手
段によって検知し、ある一定量に達したときに、処理剤
供給制御手段により信号が送られ搬送ローラ201が回転
し、固体処理剤10の入った包装体11を固体処理剤10が処
理槽フィルター部702の上部の位置まで移動させ停止す
る。このとき包装体11の先端はしごきローラ401に入っ
ている。
【0454】包装体を移動させる方法は包装体11に予め
設けられたノッチを検出する方法、印刷柄の検出、包装
体の処理検出等どんな方法でも良いか要は必要数の固体
処理剤10を精度良く検出すれば良い。次にセラミック製
カッター201が包装体11を切断する。切断が終了すると
しごきローラ401及び搬送ローラ501が回転し固体処理剤
10はしごきローラ401によりしごかれ排出口を通過し自
動現像機の処理槽フィルター部702に投入される。カッ
トされた廃棄包装体802は搬送ローラ501より排出され廃
棄箱602に入る。この廃棄箱602は使用済みの包装体収納
箱を再使用するのが好ましい。
【0455】この様な方式の場合、固体処理剤10は
粒又は錠剤であるが、好ましくはセラミック製カッター
201に薬品が付着しない錠剤が良い。又錠剤は包装体
11に余り付着せず従って汚れも発生しにくいという利
点がある。
【0456】使用済み包装体11は廃棄箱602に入りまと
めて廃棄することができる。
【0457】図35(a)35(b)は連続包装体603の二
分割カット方式を表わす。
【0458】感光材料が処理されると処理量情報検出手
段によって検知し、ある一定量に達したときに処理剤供
給手段により信号が送られ搬送ローラ502が回転すると
同時にセラミック製又はステンレス製の丸刃301が回転
し、連続包装体603の下部を二分割カットし固体処理剤1
0を投入する。この二分割する再包装体603はサクション
ガイド202にサクションにて両サイドに広げられ内部の
固体処理剤10が落下し易くなっている。固体処理10がな
い空の包装体603は次の固体処理剤10の投入の時搬送ロ
ーラ401で移動し包装体収納箱101へ廃棄される。
【0459】この二分割は上記方法の他連続包装体にノ
ッチ等と付けておき、ローラーで巻き取りながら引き裂
いても良い。
【0460】この様な方式の場合、固体処理剤10は
粒又は錠剤であるが好ましくはパンチ雄型に薬品が付着
しない錠剤が良い。又錠剤は包装体のシールに余り付着
せず従って、汚れも発生しにくいという利点がある。
【0461】使用済み包装体603は包装体収納箱101に入
りまとめて廃棄することができる。
【0462】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料用自動現像機は固体処理剤を処理槽
に直接添加し溶解せしめ写真材料によって不足したり溶
出したり成分を補い、更にオーバーフロー液を有効に利
用することにより、又必要に応じ補充水を別途必要量補
給する事により写真性能を一定にならしめる。
【0463】従来行われたユーザーによる一定期間ごと
の補充液作成作業が不要となり固体処理剤を予じめセッ
トにしておくだけで写真材料の処理量に応じて自動的に
投入することで処理液の性能は一定に維持される。
【0464】又、補充タンク容積はカラーネガでは4〜
5種類の液が必要なため40〜50l分不要となり、コンパ
クト化できる。又従来補充タンク中の補充液は浮きブタ
付きで2週間ぐらいした保存安定性は保証されなかった
のに低補充化時代では10lの補充液は1ヶ月以上も使わ
れるようになりその保存性が低く重大問題となっていた
ことが一挙に解決してしまうことにもなる。
【0465】また、低補充化時代の補充液はいずれも濃
厚化が薬品の溶解度限界迄の性能を使って達成されてお
りいずれの補充液も使用液の1.4〜2倍の濃度となって
おり、過飽和状態にあった、このため冬期の保存におい
ては結晶が析出したりタールが発生し処理する写真材料
に故障を与えることなどの問題を抱えていた。本発明に
よりこのような問題は一切解決されてしまうことがわか
る。
【0466】即ち本発明では使用液である処理液のよう
な薄い濃度の液しか存在しない。固形処理剤は不足分を
補うためのものであるから、使用液である処理液を越え
て高い濃度となる事は基本的にないからである。
【0467】上記理由から従来の補充方法では溶解度の
限界から補充液をこれ以上濃厚化できないために低補充
化ができなかった。特にカラーペーパー用の発色現像補
充液や安定性が低すぎるため低補充化ができなかった漂
白定着液の低補充化は本発明の固体処理剤補充方法によ
り低補充化を進めることができるようになる。更に、い
ずれも補充液が存在しないという本発明の補充方法によ
り達成、実現されるものである。
【0468】固体処理剤は輸送上の危険が少なく容器を
頑強にする必要がない。液体危険物のような輸送上の安
全規制がなく、包装が簡素化できる。輸送上やお店での
取り扱い上の安全性も高く、人体や衣服を損傷したり汚
すこともない利点がある。
【0469】しかしながら固体処理剤は溶解し難いとい
う欠点があって固体キットは昔は一般的であったが、最
近では溶解作業に時間がかかるためほとんどがリキッド
タイプ化され液体で供給されるようになっていた。本発
明者らはこの点を鋭意研究した結果少量に分割秤量した
固体処理剤を一定温度に温調された処理液タンクに直接
に投入することにより時間をかけて溶解しても何ら問題
なく安定した写真性能維持のための補充作業が行えるこ
とを発見したものである即ち従来より常識的に一旦完全
に溶解した補充液を補充槽に貯え必要に応じ処理槽に注
入し成分維持を行わなければならないと考えられ続けて
来た補充液キットが本発明によりハロゲン化銀写真感光
材料の処理量情報に応じて固体処理剤を一定温度に温調
された処理槽の少なくとも1部に定期的に投入し、オー
バーフロー液を有効に利用し、必要に応じ補充水を同様
の処理槽の一部に定期的に定量供給することにより煩雑
なユーザーによるケミカル補充液の溶解作業を無くし、
自動現像液の補充タンクを無くしかつ危険な濃厚液体ケ
ミカルキットやこれを収容した従来からのケミカルボト
ルをも無くすことが達成され、更には補充タンクが無い
ために補充液が存在せず液のライフタイムが著しく向上
し処理安定性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0470】又必ず事前に補充液を溶解してから使用す
る方式がとられてきたAR補充と呼ばれる濃厚液体キッ
トのABC3分包と補充水を直接ベローズ定量ポンプで
分取しながら補充する方法も実施されているが処理槽に
直接別々に投入するのではなく事前に4成分を混合しな
がら添加しているなどの配慮がなされて来たし、固体処
理剤でこれをやる事は行われていなかった。
【0471】また固体処理剤を使用する場合、補水タン
クを内蔵させることが好ましく、本発明の効果によれば
補水量を大巾に低減できるだけでなく、補水装置ユニッ
トの減少も可能となり、さらに固体処理剤の安定性を利
用し、処理レベルを安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動現像機と写真焼付機とを一体に構成したプ
リンタープロセッサーの概略構成図。
【図2】自動現像機の処理剤投入部と処理剤供給手段と
の断面図。
【図3】自動現像機の補充水供給手段を追加した処理剤
投入部と処理剤供給手段との断面図。
【図4】上記自動現像機の平面図。
【図5】自動現像機の制御手段を含むブロック図。
【図6】制御手段の溶解のテーブルを加えたブロック
図。
【図7】溶解テストユニットの構成図。
【図8】溶解テストユニットの構成図。
【図9】補充量と濃縮率の特性図。
【図10】比較例の粉状処理剤供給装置の断面図とパッ
ケージの斜視図。
【図11】粉状処理剤供給装置の斜視図。
【図12】他の粉状処理剤供給装置の断面図。
【図13】粉状処理剤供給装置の他の実施例を示す断面
図。
【図14】本発明に係るPTP包装処理剤供給装置の断
面図及び斜視図。
【図15】供給装置の他の実施例を示す断面図。
【図16】供給装置のさらに他の実施例を示す断面図。
【図17】供給装置のさらに他の実施例を示す斜視図。
【図18】供給装置の平面図と斜視図及び包装体の平面
図。
【図19】供給装置の側断面図及び正面断面図。
【図20】供給装置の断面図及び包装体の斜視図。
【図21】ブリスター個包装された固形処理剤の供給装
置の断面図。
【図22】固形処理剤を直接処理槽に添加する1例を示
す断面図。
【図23】シール包装の平面図。
【図24】三方シール、四方シールのシール包装の具体
例を示す平面図。
【図25】スティック包装の具体例を示す平面図。
【図26】スティック包装の他の具体例を示す断面図。
【図27】PTP包装の具体例を示す図。
【図28】一括包装の具体例を示す図。
【図29】カートリッジの具体例を示す図。
【図30】カートリッジの他の具体例を示す斜視図。
【図31】包装体をコの字に半抜きしてカットする装
置。
【図32】図31の包装体のコの字に半抜きする装置の斜
視図。
【図33】包装体を切り落す方式を示す装置。
【図34】図33の切り落す方式を示す装置の斜視図。
【図35】連続包装体の二分割カット方式を示す装置。
【図36】自現機の断面図。
【符号の説明】
1 処理槽 1A〜1E 処理槽 1R ラック 2 処理部 3 フィルター 4 循環パイプ 5 循環ポンプ 6 排液管 7 ヒータ 8 処理量情報検出手段 9 処理剤供給制御手段 10 押出部材 11 固形処理剤投入部 12 仕切壁 13 錠剤 13′ 固形写真処理剤 14 濾過部(区分) 14A 撹拌羽根 14B 撹拌羽根 14C 剪断歯車 14D 振動子 14E 磁性回転羽根 14F 回転磁石体 14L 伝達機構 14M モータ 14N 仕切り部材 14P 噴射ポンプ 15 カートリッジ 16 リード線 17 処理剤供給手段 17′ 処理剤供給部 18 押し爪 19 カム 19′ ピニオン歯車 21 錠剤押しばね 23 予じめプログラムされた蒸発補水設定手段 24 錠剤ストッパー 25 スクリュー 27 スクリュー 28 容器 29 処理剤案内部 32 温水補給装置 33 電磁弁 35 乾燥部 36 補水管 41 パイプ(補水用) 42 補充水供給手段 43 補水タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03D 3/00 G03C 5/00 G03C 5/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を
    処理液で処理する処理部および前記処理部との間で前記
    処理液が流通する処理剤投入部を有する複数の処理槽
    と、 前記処理剤投入部に投入される処理剤は予め一定量に分
    割秤量された錠剤又は顆粒の固体処理剤であって、前記
    固体処理剤を前記処理剤投入部に投入する処理剤供給手
    段と、 前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報を検出する
    処理量情報検知手段と、 前記処理量情報検知手段により検知された前記ハロゲン
    化銀写真感光材料の処理量情報に応じ前記供給手段を制
    御作動させ固体処理剤を投入する処理剤供給制御手段
    と、前記処理部と前記処理剤投入部との間において処理液を
    循環させる循環手段と、 処理液の循環の際に前記処理剤投入部から前記処理部に
    前記固形処理剤の不溶成分が直接入らないようにするた
    めの濾過手段を有し、 前記処理槽の少なくとも1槽に、該槽に投入される固体
    処理剤とは異なる固体処理剤を投入される処理槽のオー
    バーフロー液の一部又は全部を流入させる様に構成され
    たハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  2. 【請求項2】 前記処理剤供給手段により一度に投入さ
    れる固体処理剤の最小単位が0.1gから50gである
    ことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用自動現像機。
  3. 【請求項3】 前記固体処理剤が防湿加工により外気の
    湿気が実質的に接触しないように加工されていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真感
    光材料用自動現像機。
  4. 【請求項4】 前記処理槽に流入させるオーバーフロー
    液は、該処理槽の次工程の処理槽のオーバーフロー液で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
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