JPH08289075A - 画像処理システム - Google Patents

画像処理システム

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JPH08289075A
JPH08289075A JP7088413A JP8841395A JPH08289075A JP H08289075 A JPH08289075 A JP H08289075A JP 7088413 A JP7088413 A JP 7088413A JP 8841395 A JP8841395 A JP 8841395A JP H08289075 A JPH08289075 A JP H08289075A
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JP
Japan
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job
processing
unit
image
preferential
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JP7088413A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Hatano
喜章 波多野
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受け付けたジョブをシステムの最高性能で処
理し、システムの性能を最大限に発揮させる。 【構成】 操作者が優遇要求値を設定した後、スタート
ボタンを押下すると、優遇値設定部207は、優遇要求
値およびジョブ特性に基づいて、他の受け付けられた複
数のジョブとの相対的な優遇値を設定する。各々に設定
された優遇値に基づいて、処理比率設定部208は、各
ジョブに必要とされる各処理手段の占有比率を算出し、
処理手段設定部209は、各ジョブに必要とされる処理
手段を設定し、さらに、処理手順設定部210は、各ジ
ョブに必要とされる処理手段の利用方式/手順を設定す
る。各ジョブは、各設定部で設定された、上記優遇値、
占有比率、処理手段、利用方式/手順等に従って順次処
理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数のジョブを動作
させることが可能な画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばプリンタや、複写機、
FAXなどの複数の機能を有する画像処理システムで
は、ネットワークを介して、複数のホストコンピュータ
から供給されるページ単位の印字データ(文字コード、
図形、イメージ、および印字位置や大きさ指定等)をビ
ットマップ情報に展開し、それぞれの出力形式に応じ
て、該ビットマップ情報を出力するものが知られてい
る。
【0003】このような画像処理システムにおいては、
例えば、コピージョブ、プリントジョブ、ファクシミリ
送受信ジョブ、ファイリングジョブのような複数のジョ
ブモードが動作可能であり、入出力部を始めとして、シ
ステム内部の処理部、例えば、画像処理部、記憶処理部
等の共有化が計られている。また、最近では、処理の効
率化および高速化を目的として、複数の処理を独立かつ
並列に処理可能にしたり、同等の機能を有する処理部を
複数搭載させることが提案されている。
【0004】ところで、上述した画像処理システムに接
続される入出力装置には、スキャナ装置、各種のネット
ワーク端末およびサーバー、ファクシミリ装置、プリン
タ、複写機印字部等があり、各々の処理速度は基本的に
同等とは限らない。また、入出力装置が取り扱う画像デ
ータについても、解像度、ラスタデータやコードデータ
等のデータ種類、データフォーマットや圧縮データ等の
データ構成、およびデータ量等の特性が異なる。このた
め、複数の機能を有する画像処理システムは、特性の異
なる種々の画像データに対して対応でき、しかも各入出
力装置の処理速度が異なる場合でも制御可能となってい
る。
【0005】例えば、画像入力において、スキャナから
の画像読み取りが、画像の解像度400dpi、1画素
当たり8bit、処理速度30ページ/分である場合、
ネットワークからの画像データ転送が、画像が上記の解
像度と同様のとき、処理速度7ページ/分である場合、
そして、ファクシミリ装置からの受信が、画像の解像度
300spi、1画素当たり1bit、処理速度10ペ
ージ/分である場合、これらいずれの場合でも、複合機
内部で、解像度変換処理、2値/多値変換処理、および
動作のスケジューリング制御を施すことにより、入出力
装置間の画像データの授受および処理速度調整が実現さ
れている。
【0006】また、複数の入出力装置との接続が可能と
いうことは、それだけ利用者数が膨大となり、1台の複
合機にかかる負荷は増大する。このため、大量の画像を
持つジョブが処理中のときは、他のジョブが長時間待た
されたり、処理速度の遅いジョブの処理により、処理速
度の速いジョブが制約を受けて、システム全体の処理速
度が低下するといった不具合が生じる。このような不具
合に対処するために、以下に述べるような優先処理が提
案されている。
【0007】従来の画像処理システムにおける優先処理
には、その対象に応じて、「ジョブの出力順序の優
先」、「複数の入出力部から1つを選定する際の優
先」、「ページバッファ領域の割り当てに関する優
先」、「画像データ転送用バスの優先」等がある。
【0008】例えば、「ジョブの出力順序の優先」は、
特開昭62−51872号公報で開示されているよう
に、複写動作と複数のプリント動作に優先順位を設け、
動作中の処理に比べて高優先順位の動作要求があった場
合には、低優先順位の動作を所定の工程で中断して、高
優先順位の動作を行い、終了後、中断された低優先順位
の動作を継続するように制御することにより、ジョブの
占有を防止するものである。
【0009】また、「複数の入出力部から1つを選定す
る際の優先」は、特開平5−284265号公報で開示
されているように、出力部の使用順序を予め設定してお
き、他のジョブが使用中のとき、順次出力部を検索して
いくように制御することにより、出力部を効率的に利用
するものである。
【0010】また、「ページバッファ領域の割り当てに
関する優先」は、特開平5−278273号公報で開示
されているように、設定した制約条件とメモリ割り当て
の優先度に基づいて、ページバッファの割り当てを行う
ように制御することにより、メモリ管理を柔軟かつ簡便
に行うものである。
【0011】また、「画像データ転送用バスの優先」
は、特開平5−120206号公報で開示されているよ
うに、複数のDMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)
要求に対して優先順位を定め、優先順位に従ってDMA
要求を受け付け、同一DMA要求時には、一時的に優先
度を最高にするように制御することにより、操作者の要
求に対応するとともに、処理の効率化を実現したもので
ある。
【0012】さらに、上述したようなジョブの優先順位
を設けるとともに、ジョブの動作比率を設定することに
より、ジョブの占有を防止し、同時にシステムを効率的
に利用する方式が特開平5−328066号公報で開示
されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の画像処理システムでは、優先処理における優先
度は、単に、各処理部を先行して処理させるための指標
にすぎず、しかも複数の異なる特性を有する入出力装置
と接続されることにより、ジョブの持つ固有の特性およ
び画像データの持つ固有の特性が存在するにも関わら
ず、操作者の要求もしくはシステムの状態のみで指標を
設定しているため、システムの動作に無駄が生じてしま
うといった問題があった。
【0014】すなわち、前述したように、各入出力装置
の処理能力、特に、処理速度には格差が存在するため、
処理能力の低いジョブにとっては、各処理部の性能がオ
ーバースペックとなっているにも関わらず、操作者の要
求したジョブを優先する際には、各処理部を高優先ジョ
ブに割り当てるのみであるので、余剰性能を使いきれて
いなかった。
【0015】また、特開平5−328066号公報で開
示されている画像処理システムでは、優先度の設定、出
力順の指標、および動作比率は、出力量の指標にすぎ
ず、しかも操作者の要求のみに基づいて各指標が設定さ
れるため、システムの性能を最大限に発揮させるための
考慮がなされていなかった。
【0016】このように、従来の画像処理システムで
は、優先度や動作比率のように、処理の順番および処理
量を規定するだけの指標を用いているものの、ジョブの
持つ動作性能が加味されていないため、特性の異なる入
出力部を有し、複数のジョブモードが混在して処理され
る複合機においては、システムの性能を最大限に発揮さ
せることは困難であるという問題があった。
【0017】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、特性の異なる入出力部を有し、複数のジョブモ
ードが混在して処理される画像処理システムにおいて、
従来の指標とは異なる新たな指標である「優遇値」を定
義/設定することにより、優遇されたジョブをシステム
の最高性能で処理するとともに、システムの余剰性能を
他のジョブに割り当てることにより、システムの性能を
最大限に発揮させることができる画像処理システムを提
供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、請求項1記載の発明では、複数の機能を備
え、複数のジョブを動作させることが可能な画像処理シ
ステムにおいて、受け付けられたジョブの優遇値を設定
する優遇値設定手段と、前記優遇値設定手段によって設
定された優遇値に基づいて、各ジョブに必要とされる処
理手段の占有比率を設定する処理比率設定手段とを具備
し、前記優遇値設定手段および前記処理比率設定手段に
よる設定値に基づいて各ジョブを動作させることを特徴
とする。
【0019】また、請求項2記載の発明では、複数の機
能を備え、複数のジョブを動作させることが可能な画像
処理システムにおいて、受け付けられたジョブの優遇値
を設定する優遇値設定手段と、前記優遇値設定手段によ
って設定された優遇値に基づいて、同等の機能を有する
複数の処理手段の中から各ジョブに必要とされる処理手
段を設定する処理手段設定手段とを具備し、前記優遇値
設定手段および前記処理手段設定手段による設定値に基
づいて、各ジョブを動作させることを特徴とする。
【0020】また、請求項3記載の発明では、複数の機
能を備え、複数のジョブを動作させることが可能な画像
処理システムにおいて、受け付けられたジョブの優遇値
を設定する優遇値設定手段と、前記優遇値設定手段によ
って設定された優遇値に基づいて、各ジョブに必要とさ
れる処理手段の利用方式および手順を設定する手順設定
手段とを具備し、前記優遇値設定手段および前記手順設
定手段による設定値に基づいて、各ジョブを動作させる
ことを特徴とする。
【0021】
【作用】この発明によれば、操作者がジョブの選択/設
定とともに、優遇要求値を設定した後、スタートボタン
を押下すると、優遇値設定手段は、優遇要求値、ジョブ
モードおよびジョブパラメータに基づいて、ジョブの特
性を調べ、他の受け付けられた複数のジョブとの相対的
な優遇値を設定する。受け付けられた複数のジョブは、
各々に設定された優遇値に基づいて、処理比率設定手段
によるジョブに必要とされる各画像処理手段および入出
力手段の占有比率の設定、処理手段設定手段による同一
の機能を有する複数の画像処理手段の中からジョブに必
要とされる画像処理手段および入出力手段の設定、およ
び手順設定手段によるジョブに必要とされる画像処理手
段の利用方式および手順の設定がなされる。その際、優
遇値が高いジョブほど、ジョブ特性に応じた処理が最大
限に発揮できるように、占有比率の設定、画像処理手段
および入出力手段の設定、ならびに利用方式および手順
の設定が行われる。なお、優遇値設定に関する処理は、
ジョブが受け付けられる毎に、およびジョブが完了する
毎に行われる。これにより、特性の異なる入出力部を有
し、複数のジョブモードが混在して処理される画像処理
システムにおいて、従来の指標とは異なる新たな指標で
ある「優遇値」を定義/設定することにより、優遇され
たジョブをシステムの最高性能で処理するとともに、シ
ステムの余剰性能を他のジョブに割り当てることによ
り、システムの性能を最大限に発揮させることが可能と
なる。
【0022】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の一実施例につ
いて説明する。なお、本実施例では、画像処理システム
として複合機を例に挙げて説明する。 A.実施例の構成 A−1.画像処理システムの略構成 図1は、本発明の実施例による画像処理システムの構成
を示す概略図である。図において、複合機1は、画像処
理制御を行う画像処理装置2を介して画像入出力サーバ
3に接続されている。また、画像入出力サーバ3は、他
の複合機10、複写機(図示せず)、ファクシミリ装置
9、プリンタ(図示せず)、ファイリング装置6,7等
の入出力装置、もしくはワークステーション、パーソナ
ルコンピュータ4,5等の端末装置と同様に、所定の区
域に敷設されたネット上、例えば、ローカルネットワー
ク8(以下、LANと呼ぶ)および公衆回線11等に接
続されている。複合機1は、これらのネットを介して、
他の入出力装置および端末装置とデータの授受を行うこ
とが可能である。
【0023】上述したシステム構成において、複合機1
が有する入出力機能としては、例えば、コピージョブ、
プリントジョブ、スキャン&ファイリングジョブ、ファ
クシミリ送受信ジョブ等がある。コピージョブは、複合
機1に備えられたスキャナから原稿を読み取り、複合機
1の画像形成部によって記録紙に印字する処理であり、
プリントジョブは、端末装置4,5から送出されたコー
ドデータを複合機1の画像形成部によって記録紙に印字
する処理である。また、スキャナ&ファイリングジョブ
は、複合機1のスキャナから原稿を読み取り、ネットを
介してファイリング装置6,7等へ送出する処理であ
り、ファクシミリ送受信ジョブは、公衆回線を介して画
像データを他のファクシミリ装置9,10へ送出した
り、あるいは他のファクシミリ装置9、複合機10等か
ら受信し、複合機1の画像形成部によって記録紙に印字
する処理である。
【0024】なお、操作者は、複合機1のユーザーイン
ターフェースもしくはクライアント4,5から、一斉に
複合機1に対して上述した要求を発行する場合が考えら
れるため、システム制御部は、複数のジョブを受け付け
られるように制御されており、さらに生産性を向上させ
るために、異なるジョブ間で同一の処理が衝突しない限
り、並列かつ独立に処理が可能なように制御されてい
る。
【0025】A−2.複合機の概略構成 次に、図2は、本発明が適用される複合機の概略構成を
示す断面図である。複合機1は、大きく分けて、原稿画
像に対応したトナー像を記録紙上に形成してコピーを形
成する画像形成部M1と、画像形成部M1の原稿載置面
に対して原稿を自動的に送り込む自動原稿送り部M2
と、画像形成部M1から排出された記録紙に対してソー
ティング、ステイプル止め等の後処理を行う後処理部M
3とからなる。複合機1には、取り込んだ画像データに
対して、圧縮/伸長、編集等の処理を施す画像処理装置
2が接続され、さらに、この画像処理装置2には、複合
機1および画像処理装置2を制御するためのサーバ3が
接続されている。また、サーバ3は、LAN8や公衆回
線11等のネットを介して画像データの送受信を行う機
能、および操作者が装置に対して操作内容を指示する機
能を備えている。
【0026】画像形成部M1の内部には、上側から、原
稿載置面であるプラテンガラスM4上に載置された原稿
を走査して原稿画像を読み込む画像読み取り部M5と、
この画像読み取り部M5により得られた画像情報、もし
くはLAN上の端末装置または公衆回線から送信された
画像情報に基づいて、記録紙上に原稿画像に対応したト
ナー像を形成する印字部M6と、この印字部M6に対し
て記録紙を供給する給紙部M7とが配設されている。
【0027】上記自動原稿送り部M2は、複合機1の上
部に設けられたプラテンガラスM4を開閉自在に覆うよ
うに設けられており、原稿載置トレイM8に積載された
原稿を、送りローラ(図示せず)および搬送ベルトM9
により1枚ずつ順次プラテンガラスM4上に搬送する。
プラテンガラスM4上の原稿は、原稿画像の読み取りが
行われた後、搬送ベルトM9および排出ローラ(図示せ
ず)により原稿排紙トレイM10に排出される。
【0028】画像読み取り部M5は、光学系として、露
光ランプM11、複数の反射ミラーM12、レンズM1
3、イメージセンサM14等を備えており、露光ランプ
M11、反射ミラーM12をプラテンガラスM4に沿っ
て移動させ、原稿からの反射光をイメージセンサM14
に収束させ、原稿の画像の濃淡を電気的な画像信号に変
換する。この画像信号は、画像読み取り部M5の内部に
電気系として設けられているA/D変換回路等により、
デジタル形態の画像データに変換される。この画像デー
タは、後述する処理部に供給され、所定の信号処理が施
された後、印字部M6、もしくはネットワーク上の端末
装置、または電話回線により通信装置等に供給される。
【0029】次に、印字部M6は、処理部からのデジタ
ル画像データに従って、周知の電子写真法により記録用
紙上にトナー像を形成するものであり、帯電装置M15
により均一に帯電された感光体ドラムM16の表面を、
レーザ露光装置M17からのレーザ光により露光して静
電潜像を形成する。
【0030】レーザ露光装置M17は、画像読み取り部
M5からの画像データに基づいて駆動電流が変調される
半導体レーザ等のレーザ素子(図示せず)、レーザ素子
からのレーザ光を、感光体ドラムM16の表面の移動方
向と直交する方向に周期的に偏向する回転多面鏡M1
8、反射ミラーM19等から構成されている。
【0031】感光体ドラムM16上の静電潜像は、現像
器M20あるいはM21により現像されて感光体ドラム
M16上に所望色のトナー像として形成され、このトナ
ー像は、転写部M22により給紙部M7の複数のトレイ
M7a〜M7eのいずれかから経路Aに沿って送られて
きた記録紙に転写される。なお、トレイM7a〜M7c
は、それぞれサイズの異なった用紙が収納される給紙ト
レイ、トレイM7dは、数百枚の記録紙を収納する大容
量トレイである。転写後に感光体ドラムM16の表面に
残った残留トナーは、クリーニング部M28により除去
される。
【0032】転写後の記録紙は、剥離部M24により感
光体ドラムM16から剥離され、コンベアM25で定着
部M26に搬送され、定着処理が施される。定着後の用
紙の経路は、切り換えゲートM27により、後処理部M
3に進む経路Bと、両面複写のために反転部M28を介
して中間トレイM7dに進む経路Cとのいずれかに切り
換えられる。両面複写の場合には、反転部M28で記録
紙の表裏が反転され、中間トレイM7dを経由し、経路
Aに沿って、再度、印字部M6に供給され、今度は、記
録紙の裏面にトナー像が形成された後、後処理部M3に
送られる。
【0033】印字部M6から後処理部M3に排出された
記録紙は、切り換えゲートM29により、経路Dと経路
Eのいずれかに切り換えられる。経路Dに進んだ記録紙
は、そのまま画像面を上にして経路Fに送られ、経路E
に進んだ記録紙は、反転部M30で表裏が反転されて経
路Fに送られる。
【0034】経路Fを進む記録紙は、切り換えゲートM
31により、頂部トレイM32に向かう経路Gと、各種
の後処理が施される経路Hとに振り分けれる。経路Hに
進んだ記録紙は、垂直搬送ベルトM33により経路Iに
沿って下方に向かって搬送され、切り換えゲートM34
により、ステイプル止めの処理が施される経路Jと、そ
のままソータビンM35に向かう経路Kとに振り分けら
れる。経路Jに進んだ記録紙は、保持トレイM36の中
に排出され、必要枚数の記録紙が溜まったら、ステイプ
ラM37によりステイプル止めされる。ステイプル止め
された記録紙は、再度、垂直搬送ベルトM33により下
方に向かって搬送され、ソータビンM35の中の所定の
位置に排出される。
【0035】A−3.画像処理装置のブロック構成 次に、図3は、本発明に係わる画像処理装置の一例の構
成を示すブロック図である。図において、画像処理装置
(Electronic Sub-System:ESS)2は、バスインターフ
ェースB3を介してサーバ3と連結され、IITインタ
ーフェースB1を介して画像読み取り部(IIT/IP
S)M5と連結され、IOTインターフェースB8を介
して画像形成部(IOT)M1と連結されている。さら
に、画像読み取り部M5は自動原稿送り部M2と連結さ
れ、画像形成部M1は後処理部(FINISHER)M
3と連結されている。画像処理装置2は、上記IITイ
ンターフェースB1、IOTインターフェースB8、お
よびバスインターフェースB3の他に、画像データを変
換するための複数の画像処理部B2、画像データを格納
するためのページバッファB6、画像データおよび制御
データが伝送される内部バスB4、画像処理装置2に内
蔵され、画像データを一時的に格納しておくためのハー
ドディスクB7、およびハードディスクB7を制御する
ためのディスクコントローラB5から構成されている。
各処理部B1〜B8は、全てサーバ3が以下に示す手順
によって制御することによって画像データを処理してい
る。
【0036】(1)コピージョブ まず、画像読み取り部M5から入力し、画像形成部M1
へ出力する場合、すなわち、コピージョブの場合の画像
データの処理手順について説明する。自動原稿送り部M
2、もしくは画像読み取り部M5のプラテン上に原稿を
セットし、サーバ3上のウィンドウパネルU1(後述)
によってジョブ動作を設定した後、スタートボタンを押
下すると、画像読み取り部M5は、光電変換により原稿
の画像情報を読み取り、デジタル画像データへの変換お
よび画像処理を施しながら、IITインターフェースB
1を介して入力された画像データを、ページバッファB
6に順次格納する。その際、入力を行いながら出力を行
わせるかどうかは、優遇値に基づいて選定される。な
お、本発明で述べる優遇値には、操作者が単に要求した
ものと、システム内部で他の情報に基づいて設定したも
のとがあり、請求項で示す「優遇値」は前者であり、以
下の説明では、前者を「優遇要求値」とし、後者を「優
遇値」として区別する。
【0037】出力を同時に行う場合は、IOTインター
フェースB8を介してページバッファB6から画像形成
部M1へ画像データを転送し、後処理部M3で後処理を
実行すると同時に、ディスクB7に書き込みを開始す
る。一方、出力を同時に行わない場合には、ハードディ
スクB7への書き込み開始のみを行う。出力は、ページ
バッファB6からのみ行われる。これに対して、ページ
バッファB6への画像データ格納は、画像読み取り部M
5からの入力、およびハードディスクB7からの読み出
しの2通りある。基本的には、1部目は画像読み取り部
M5からの入力画像データを直接出力し、2部目以降は
ハードディスクB7から読み出した画像データを出力す
る。または、優遇値に応じて、ハードディスクB7を用
いないで、ページバッファB6のみを用いる場合、もし
くは必ずハードディスクB7から読み出す場合もある。
【0038】また、画像処理を施す場合には、基本的に
は、ページバッファB6から複数の画像処理部B2へ画
像データを転送し、処理を施した後、再び、ページバッ
ファB6へ戻す。これに対して、優遇値に従って、入力
画像データを複数の画像処理部B2のいずれかを介した
後、ページバッファB6に格納したり、逆にページバッ
ファB6から複数の画像処理部B2のいずれかを介して
画像形成部M1へ転送する場合もある。このように、優
遇値に従って画像データの処理手順、および処理部の選
定がなされるため、画像処理装置2内はいかなる処理手
順に対しても対応可能なように構成されている。
【0039】また、IOTインターフェースB8へ出力
された画像データは、画像形成部M1において、画像デ
ータから生成された2値データに基づいて、レーザ光の
オン/オフを各画素毎に制御して、網点により中間調画
像を再現することにより像形成される。
【0040】(2)プリントジョブあるいはファクシミ
リ受信ジョブ 次に、画像読み取り部M5からの画像データ入力に代わ
り、ネットワークあるいはファクシミリ装置に接続され
た外部機器からの画像データ入力についても同様に動作
する。ネットワークあるいはファクシミリ装置に接続さ
れたサーバ3からの画像データ入力の場合、すなわち、
プリントジョブあるいはファクシミリ受信ジョブの場合
には、バスインターフェースB3を介してページバッフ
ァB6に格納された後、前述したコピーモードにおける
出力動作と同様にして画像形成部M1に出力される。な
お、本実施例では、プリントジョブおよびPDL−ファ
クシミリ受信ジョブ(受信される画像データがビットマ
ップデータでなく、プリントジョブと同様にページ記述
言語(PDL)、すなわちコードデータである場合のフ
ァクシミリ受信ジョブ)におけるデコンポーズ(コード
データからビットマップデータへの変換を行う処理)
は、画像処理装置2の外部、例えば、サーバ3もしくは
クライアント4,5等で既に行われているものとしてい
るが、画像処理部B2の1つとして加えても一向に差し
支えない。
【0041】(3)スキャン&ファイリングジョブある
いはファクシミリ送信ジョブ また、画像形成部M1への画像データ出力に代わり、ネ
ットワークあるいはファクシミリ装置に接続された外部
機器への画像データ出力についても同様に動作する。画
像読み取り部M5から入力された画像データをネットワ
ークあるいはファクシミリ装置に接続されたサーバ3へ
出力する場合、すなわち、スキャン&ファイリングジョ
ブあるいはファクシミリ送信ジョブの場合には、ページ
バッファB6に画像データが格納されると、バスインタ
ーフェースB3を介してサーバ3へ出力される。なお、
ページバッファB6と各処理部とのアクセスは、内部バ
スB4のバスアービドレーションによって同時に行われ
る。また、ページバッファB6と各処理部は時分割で処
理を行い、入力処理と出力処理は並列に処理される。
【0042】A−4.操作例および表示例 次に、図4は、本発明に係わる操作例および表示例を示
す模式図である。本画像処理システムにおける操作およ
び表示は、サーバ3もしくは各クライアント4,5上の
ウィンドウパネルU1によって行われ、操作/表示制御
部(図示せず)によって制御される。サーバ3上のウィ
ンドウパネルU1における設定は、コピージョブおよび
ファクシミリ送信ジョブ実行時に行われ、クライアント
4,5上のウィンドウパネルU1における設定は、プリ
ントジョブおよびスキャン&ファイリングジョブ実行時
に行われる。但し、スキャン&ファイリングジョブは、
一旦、必ずサーバ3の所まで行って原稿を画像データ入
出力装置1にセットする必要があるため、サーバ3上の
ウィンドウパネルU1での設定も可能になっている。
【0043】操作者がジョブの優遇要求値の設定を行う
場合は、ジョブの設定時に行われる。図4に示すウィン
ドウパネルU1上のパラメータ設定部には、図5(a)
〜(c)の各々に示す表示画面D1〜D3のように、ジ
ョブを設定するための表示がなされる。図5(a)に示
す表示画面D1の例では、同一画面上に、優遇要求値を
設定するための緊急ボタン(ボタン名:緊急)、高品位
ボタン(ボタン名:高品位)、任意に設定するためのボ
タン(ボタン名:↓、↑)、設定する優遇要求値を表示
する部分(D1の例では、「3」が表示されている)、
および現在受け付けられているジョブの優遇要求値を表
示する部分(D1の例では「2,4,5,6」が表示さ
れている)が存在する。
【0044】操作者は、ジョブのパラメータを設定する
とともに、これらの中から必要とするボタンを押下する
ことができる。例えば、緊急ボタンを押下すると、優遇
値は、特に処理速度に対して最高レベルに設定され、ジ
ョブモードおよびジョブパラメータにより決定されるジ
ョブの特性値に応じた範囲中で、最も高速になるように
処理部の占有率、処理部選択、処理手順選択が自動的に
行われる。また、高品位ボタンを押下すると、優遇値
は、特に画質に対して最高レベルに設定され、ジョブモ
ードおよびジョブパラメータにより決定されるジョブの
特性値に応じた範囲中で、最も高品位になるように処理
部の占有率、処理部選択、処理手順選択が自動的に行わ
れる。なお、同様にして、サービス優遇ボタン、操作優
遇ボタン等、特に優遇させたい対象を指示するボタンが
存在してもよい。また、優遇要求値は、言うまでもな
く、任意に設定することもできる。そこで、どの程度の
優遇要求値を設定するかの参照とするために、現在受け
付けられているジョブの優遇要求値が表示されている
(図示の「2,4,5,6」)。操作者は、これによっ
て自ジョブの優遇要求値を決定することが可能である。
【0045】また、優遇要求値を多次元的に設定するこ
とも可能である。すなわち、何に対して、どの程度優遇
させるかを操作者に指示させるようにする。例えば、図
5(b)に示す表示画面D2に示すように、処理速度と
画像品質の2次元優遇要求値設定を行う場合には、表示
画面D2上の2次元グラフ上に設定させたい優遇要求値
をプロットする。このように設定すると、各軸のどちら
に優遇の重点を置いているかがシステム側で検知され、
より操作者の要望に即した処理がなされる。
【0046】ここでは、処理速度と画質品質の2次元優
遇要求値設定を例に挙げたが、他の要素であっても3次
元以上であっても構わない。要素としては、他に、サー
ビスの充実度(優遇値によって、通常では実施しない通
知機能や情報収集機能等を行う)、会話形式時の対応の
仕方(優遇値が他の操作者との兼ね合いに関連してく
る)、本画像処理部には、存在しない特殊な機能の提供
(他の画像処理装置に処理を要求することになる)等が
挙げられる。なお、処理速度と画像品質は、完全に独立
な関係ではないこと、および操作者の要望の一般的なも
のであることから、本実施例において採用した。
【0047】また、優遇値をカスタマイズすることも可
能である。例えば、図5(c)に示す表示画面D3にお
いて、ボタン「F1」は処理速度および画質を重視した
多次元優遇要求値、ボタン「F2」は画質およびサービ
スの充実度を重視した多次元優遇要求値、ボタン「F
3」は処理速度および会話形式時の対応の仕方を重視し
た多次元優遇要求値である。このように、予め各々の優
遇要求値をボタンに設定しておき、任意のボタンを押下
することで選択できるようにし、操作者による優遇要求
値設定を簡略化するようにしてもよい。この場合、操作
者が表示画面D3上の「F1」〜「F6」の中から1
つ、例えば「F2」を押下すると、その優遇要求値内容
が表示され(図示の例では「F2:速1/質3」と表示
されている)、ジョブの全ての設定終了を指示する「終
了」ボタンによって、表示された内容が最終的な優遇要
求値として決定されることになる。
【0048】優遇値は、基本的にシステムが有するあら
ゆる機能/性能をジョブ特性に応じて提供するものであ
るが、操作者にとっては必ずしも全ての機能/性能に対
して優遇を要求していない場合がある。そのような場合
には、多次元優遇要求値が用いられる。図5(b)に示
す表示画面D2および図5(c)に示す表示画面D3の
例は、操作者が優遇させたい機能/性能を選定しやすく
したものである。また、図5(a)に示す表示画面D1
の例は、直接、要求優遇値を設定するようにしている
が、これは優遇値がシステムの機能/性能のうちのいず
れか1つもしくは2つ程度に対応している場合に有効な
操作部の例である。
【0049】A−5.機能構成 次に、図6は、上述した画像処理装置の制御部の(機
能)構成を示すブロック図である。図において、制御部
は、処理受付部201とジョブスケジューリング部20
3とに分けられ、両者は、管理テーブル202を介して
処理要求の授受を行うようになっている。優遇値要求部
204は、操作者が図4に示すウィンドウパネルU1か
らの指示により選択/設定するためのモジュールであ
る。操作者からの要求がない場合には、デフォルト値が
設定される。また、ジョブ設定部205は、ジョブ種類
およびジョブパラメータ等のジョブ設定を行うモジュー
ルであり、上記優遇値要求部204と同時に作動する。
設定が終了すると、処理受付部201は、報告された処
理設定内容に基づいて、ジョブチケットと呼ばれるテー
ブルに設定結果を格納し、ジョブキューにキューイング
する。
【0050】ジョブキューにキューイングされたことを
トリガとして、現在受け付けられた複数のジョブに対
し、優遇値の設定を行う処理に移行する。優遇値設定部
207は、新規に受け付けたジョブの優遇要求値を優遇
値要求部204から参照するとともに、ジョブの特性を
ジョブ設定部205から参照する。また、既に設定され
た、他のジョブの優遇値およびジョブ特性を状態監視部
206から参照する。優遇値設定部207は、参照した
情報に基づいて、優遇値を設定し、設定結果を処理比率
設定部208、処理部選択部209、および処理手順設
定部210にそれぞれ通知する(以下、これらを総称し
て設定/選択部と呼ぶ)。
【0051】処理比率設定部208は、優遇値に基づい
て各ジョブで利用する処理部に対し、同時に動作する際
の占有率を設定する。処理部選択部209は、優遇値に
基づいて、同等の機能を有する複数の処理部の中からジ
ョブに対してどの処理部を用いるかを設定する。処理手
順設定部210は、優遇値に基づいて、各ジョブの処理
手順を設定する。最適化算出部211は、処理比率設定
部208、処理部選択部209および処理手順設定部2
10による各設定データに基づいて、それぞれが最も適
した設定値となるまで、設定データを交換し、各設定部
での設定を繰り返し実行させる。すなわち、設定/選択
部208〜210は、それぞれ優遇値にのみ基づいて設
定されたものであり、最適化算出部211で各々の設定
情報が考慮されることにより、各設定値は最適化され
る。最適化算出部211は、各設定の最適化がなされる
と、その結果をジョブスケジューリング部203に通知
する。
【0052】ジョブスケジューリング部203は、設定
/選択部208〜210による設定情報を受け取るまで
は、以前の設定値に従ったジョブのスケジューリングを
行うことになる。その際、処理の中断が必要なジョブが
あれば、中断要求を各処理部に発行し、処理内容の変更
が必要なジョブがあれば、一時停止させ、パラメータを
変更した後、再起動をかけるように制御する。これらの
制御は、処理切り換え部213において行われる。ま
た、要求取出制御部212は、新たに受け付けたジョブ
に対するジョブチケットを取り出す。なお、入力処理制
御部214および出力処理制御部215は、それぞれ入
力処理および出力処理を実施するための入出力制御を行
うモジュールであり、他のモジュールとは独立して動作
する。
【0053】A−6.管理テーブルの構成 ここで、ジョブおよび優遇値の管理について図7に示す
管理テーブルを参照して説明する。図7には、2つのジ
ョブA,Bが入力された状態が例として示されている。
前述したように、本画像処理システムは、並列処理が可
能なため、要求を次々に複数受け付けることが可能であ
り、受け付けられたジョブ要求は、ジョブチケットとし
て図示のジョブキューにキューイングすることによって
管理される。なお、個々のジョブ情報は、ジョブチケッ
トに格納されている。また、優遇情報もジョブチケット
中に格納され、多次元優遇設定の場合には、各々の優遇
値が項目毎に格納される。この情報に基づいて、前述し
た処理比率設定部208、処理部選択部209、処理手
順設定部210において、処理部の占有率、処理部の選
定、処理手順が決定され、その結果がジョブチケット内
に格納される。したがって、ジョブスケジューリング部
203は、受け付けられたジョブのジョブチケットを参
照することにより、各ジョブのスケジューリングを行う
ことができるようになっている。
【0054】A−7.参照テーブルの構成 各ジョブに対し、優遇値が決定されると、処理比率設定
部208、処理部選択部209、処理手順設定部210
では、以下に述べる手順で各種設定を行う。複数の処理
手段の中からどれを選択するかは、手段選択テーブルを
参照し、処理の手順もしくは方式を選択する場合には、
手順/方式参照テーブルを参照し、占有率を設定する場
合には、入出力部性能テーブルを参照する。ここでは、
受け付けられたジョブの中で最も優遇値が高く、コピー
モードで、処理は回転処理、および場合により圧縮/伸
長処理を行い、3ページのA4横原稿を100%倍率で
5部印字するジョブを例として挙げる。
【0055】手段選択テーブル 図8は、受け付けられたジョブに対して用いる処理部を
選択する際に参照される手段選択テーブルを示す模式図
である。処理部選択部209は、ジョブチケットの情報
に基づいて、使用する処理部を調べながら図8に示す手
段選択テーブルを参照し、どの処理手段を用いるかを決
める。手段選択テーブルには、回転処理手段、圧縮処理
手段、伸長処理手段、ページ付加手段、記憶手段、出力
手段、および排紙箇所の各処理手段毎に、その処理に必
要とされる画像処理部B2や、ページバッファB6(P
B)、ハードディスクB7(HD)、画像形成部M1
(IOT)、頂部トレイ(TOP)等の手段が優遇順に
設定されている。
【0056】上記ジョブの場合、回転処理手段としてI
P2を、圧縮処理手段としてIP1を、伸長処理手段と
してIP5を、記憶手段としてページバッファB6(P
B)を、出力手段としてIOTを、排紙箇所として頂部
トレイ(TOP)を選択する。なお、圧縮/伸長手段の
IP1およびIP5は、同性能であり、一方が圧縮処理
用として用いるときは、他方は伸長処理用として用い
る。
【0057】手順/方式選択テーブル 図9は、受け付けられたジョブに対する処理の手順もし
くは方式を選択する際に参照される手順/方式選択テー
ブルを示す模式図である。処理手順設定部210は、ジ
ョブチケットの情報に基づいて、使用する処理部を調べ
ながら図9に示す手順/方式選択テーブルを参照し、ど
の手順/方式を用いるかを決める。手順/方式選択テー
ブルには、ページバッファB6(PB)領域確保方式、
圧縮/伸長方式、出力タイミング、画像処理タイミン
グ、付加サービス、操作方式、および画質処理の各手順
/方式毎に、その方式やタイミング等が優遇順に設定さ
れている。
【0058】上記ジョブの場合、ページバッファ領域確
保方式は固定領域として処理速度の制約を緩和し(固
定)、圧縮/伸長処理は省略して処理を軽減し(な
し)、出力タイミングは1部目を入力と同期させて1枚
目の排紙を早め(同期)、回転処理は入力時に行って出
力時の処理速度制約を緩和し(入力時)、操作方式は会
話形式であれば、画面占有させるが、この場合は必要な
いため、小ウィンドウとし(Window小)、画質処
理は最も良好な画質を得るための処理、例えば、スムー
ジング等の平滑化処理、エッジ強調処理、ゴミ/ノイズ
除去等を行うように設定する(特殊フィルタ)。
【0059】処理部性能テーブル 図10は、受け付けられたジョブに対する処理の占有率
を決める際に参照される処理部性能テーブルを示す模式
図である。処理比率設定部208は、ジョブチケットの
情報に基づいて、使用する処理部を調べながら、図10
に示す処理部性能テーブルを参照するとともに、他のジ
ョブのスケジューリング情報に基づいて、処理部の占有
率を決める。処理部性能テーブルには、入力部、出力
部、および画像処理部の各処理部毎に、その種類、各種
類の処理速度、解像度、画素等が設定されている。
【0060】上記ジョブの場合、コピーモードのため、
入力部はIIT、出力部はIOTであり、入出力部の処
理速度、解像度等の制約条件が処理部性能テーブルによ
り判明する。ここで、処理手順設定部210により回転
処理を入力時に行い、処理部選択部209により画像処
理部IP2を用いて回転処理を行うという情報を入手す
ることによって、IP2で回転処理を行う場合の占有率
を決定する。すなわち、IITの処理速度(図10に示
す例では、30ページ/分)から、入力しながら回転処
理を施す場合の1ページの処理に必要な速度として2秒
を算出し、画像データ量として、原稿サイズ、倍率、解
像度、画素から8Mバイトを算出し、8Mバイトの画像
データを2秒で処理する場合の画像処理部IP2の実行
処理量4MBPSを得て、最大処理量(図10に示す例
では、6MBPS)との比率66.7%を割り出し、若
干余裕を持たせてIP2の占有率を70%と決定する。
なお、他のジョブのスケジューリング情報は、各ジョブ
の処理部が同時に使用される状態が発生するかを調べ、
占有率を調節するために用いられる。
【0061】B.実施例の動作 次に、上述した実施例の動作について説明する。まず、
上述した画像処理システムの動作について図11ないし
図16に示すフローチャートを参照して説明する。
【0062】B−1.メイン処理 図11は、ジョブの要求から入出力処理までの基本的な
メイン処理を説明するためのフローチャートである。操
作者からコピージョブ、ファクシミリ送信ジョブ、スキ
ャン&ファイリングジョブ、ファクシミリ受信ジョブ、
プリントジョブ等のジョブ要求を受信すると、図11に
示すステップS1に進み、ジョブ要求に対して優遇要求
値を設定したり、ジョブチケットを生成し、ジョブキュ
ーイングを行う処理受付処理を実行した後(詳細は後述
する)、ステップS2へ進む。ステップS2では、ジョ
ブ要求情報が格納されているジョブチケットが、ジョブ
キューにキューイングされているか否かを判断する。そ
して、ジョブチケットが、ジョブキューにキューイング
されている場合には、ステップS2における判断結果は
「YES」となり、ステップS3へ進む。
【0063】ステップS3では、優遇値に基づいて、処
理部の選択、処理手順/方式の選択、占有率の算出、お
よびこれらの最適化や、ジョブ起動、ジョブ停止を行う
ジョブスケジューリング処理を実行した後(詳細は後述
する)、ステップS2へ戻る。以下、ジョブキューにキ
ューイングされているジョブチケットがなくなるまで、
ステップS2,S3を繰り返し実行して、受け付けたジ
ョブ要求に対して、ジョブスケジューリング処理を行
う。一方、ジョブキューにキューイングされているジョ
ブチケットがなくなると、ステップS1へ戻り、再び、
ジョブ要求を待つ。
【0064】B−2.処理受付処理 次に、図12は、上述した処理受付処理を説明するため
のフローチャートである。まず、ステップS4におい
て、図4に示すジョブ選択画面(U1)を表示する。次
に、ステップS5において、ジョブ選択画面上のボタン
が押下されたか否かを判断する。ここで、ジョブ要求の
ためのボタン押下、すなわち、ジョブ選択画面上のボタ
ン、もしくは用紙サイズ/倍率設定等のボタンが押下さ
れた場合には、ステップS6へ進む。ステップS6で
は、押下されたボタンに応じて、ジョブパラメータとし
てデータをセットする。一方、優遇要求値を設定するた
めのボタン、例えば、緊急ボタン、高画質ボタン、優遇
要求値アップダウンボタン(↓↑)のいずれかが押下さ
れた場合には、ステップS7へ進む。ステップS7で
は、押下されたボタンに応じて優遇要求値を算出し、ス
テップS8において、算出した優遇要求値をセットす
る。
【0065】上述したステップS6もしくはステップS
8の処理が終了すると、ステップS9へ進む。ステップ
S9では、全ての設定が終了したか否かを判断する。そ
して、全ての設定が終了していなければ、ステップS9
における判断結果は「NO」となり、ステップS5へ戻
り、全ての設定が終了するまで、ステップS5〜S8を
繰り返し実行する。一方、全ての設定が終了すると、ス
テップS9における判断結果は「YES」となり、ステ
ップS10へ進む。ステップS10では、図7に示すジ
ョブチケットを生成する。次に、ステップS11におい
て、上述したステップS6,S8で設定されたデータを
ジョブチケットに格納する。そして、ステップS12へ
進み、ジョブチケットをジョブキューにキューイング
し、当該処理受付処理を終了し、前述したメイン処理へ
戻る。
【0066】B−3.ジョブスケジューリング処理 次に、図13は、上述したジョブスケジューリング処理
を説明するためのフローチャートである。まず、ジョブ
スケジューリング部203は、ジョブキューにジョブチ
ケットが存在するとことを検知すると、ステップS13
において、ジョブキューの先頭からジョブチケットを取
り出す。次に、ステップS14において、取り出したジ
ョブチケットが新規か否かを判断する。そして、新規ジ
ョブであれば、ステップS14における判断結果は「Y
ES」となり、ステップS15へ進む。ステップS15
では、優遇要求値から、ジョブ特性および他の受け付け
られたジョブ情報に従って正規化する。ステップS16
では、図6に示す処理比率設定部208、処理部選択部
209、処理手順設定部210によって、処理部を選択
し、処理手順/方式を選択し、さらに、占有率を算出す
る。
【0067】次に、ステップS17において、図6に示
す最適化算出部211によって、上記設定値が最適値に
なったかどうかチェックされる。ステップS18では、
最適化されたか否かを判断する。そして、最適化されて
いなければ、ステップS18における判断結果は「N
O」となり、ステップS16へ戻る。以下、ステップS
16〜S18を繰り返し実行し、最適化されるまで、処
理部の選択、処理手順/方式の選択、さらに占有率の算
出を繰り返し行う。
【0068】一方、取り出したジョブチケットが新規に
受け付けられたジョブでない場合、すなわち、優遇値を
再設定するために停止させられたジョブであれば、ステ
ップS14における判断結果は「NO」となり、ステッ
プS19へ進む。ステップS19では、新規ジョブの優
遇値に基づいて優遇値を再設定するとともに、ジョブ動
作を制御するためのデータに変更を施す。
【0069】上記ステップS15〜S18の優遇値処理
において最適な設定値が得られるか、もしくは上記ステ
ップS19のジョブ再起動処理が終了すると、ステップ
S20へ進む。ステップS20では、該当ジョブの実行
可否を判断する。次に、ステップS21では、実行可で
あるか否かを判断する。そして、実行不可能であれば、
ステップS21における判断結果は「NO」となり、こ
こで当該ジョブスケジューリング処理を終了する。
【0070】一方、実行可能であれば、入出力処理の起
動に移行するとともに、次のジョブチケットを取り出し
に行く。すなわち、実行可能であれば、ステップS21
における判断結果は「YES」となり、ステップS22
へ進む。ステップS22では、現在稼働中のジョブのう
ち、優遇値の再設定が必要なジョブが存在するか否かを
判断する。そして、ジョブが存在すれば、ステップS2
2における判断結果は「YES」となり、ステップS2
3〜S25のジョブ停止処理へ進む。
【0071】ステップS23では、該当ジョブを処理し
ている処理手段へ停止処理を発行する。次に、ステップ
S24において、処理の停止を待ち、ステップS25に
おいて、処理の停止が完了したか否かを判断する。そし
て、停止が完了していなければ、ステップS25におけ
る判断結果は「NO」となり、ステップS24へ戻る。
以下、停止が完了するまで、ステップS24,S25を
繰り返し実行する。そして、ステップS23〜S25の
ジョブ停止処理において、処理の停止が完了すると、ス
テップS26へ進む。一方、ステップS22において、
優遇値の再設定が必要なジョブが存在しない場合には、
直ちにステップS26へ進む。ステップS26では、図
14に示すジョブ起動処理が実行される。
【0072】ジョブ起動処理では、まず、ステップS2
7において、画像データの入力が終了しているか否かを
判断する。そして、入力が終了していなければ、ステッ
プS27における判断結果は「NO」となり、ステップ
S28へ進む。ステップS28では、入力処理に起動を
かける。一方、入力が終了していれば、ステップS27
における判断結果は「YES」となり、ステップS29
において、出力処理に起動をかける。なお、入力処理の
終了時に出力処理に起動がかかっていない場合には、入
力処理終了後、ステップS29で直ちに出力処理に起動
をかける。なお、入力処理および出力処理については後
述する。
【0073】入出力処理に起動をかけた後は、ステップ
S30へ進み、ジョブスケジューリング部203内で入
出力処理の終了を待つ。次に、ステップS31におい
て、入出力処理が終了したか否かを判断し、入出力処理
が終了するまで、ステップS30,S31を繰り返し実
行する。そして、入出力処理が終了すると、ステップS
31における判断結果が「YES」となり、ステップS
32へ進む。ステップS32では、ジョブの全ての処理
が完了したか否かを判断する。そして、ジョブが完了し
ていれば、ステップS32における判断結果は「YE
S」となり、ステップS33へ進む。ステップS33で
は、該当ジョブのジョブチケットを削除した後、当該ジ
ョブ起動処理を終了する。一方、ジョブが完了していな
ければ、そのまま終了する。
【0074】なお、ジョブが完了していない場合とは、
入出力処理において、処理を継続不可能な事象が発生
し、自動的に停止させた状態を指している。例えば、エ
ラー発生、メモリオーバー、出力部での用紙切れ等が継
続不可能な事象に相当する。通常、このような場合、動
作不良として、システム管理下で復旧されるのを待つた
め、全ジョブを停止してしまうが、装置内部での自動的
な停止の場合にも、停止フラグを活用することにより、
動作不可能なジョブのみを停止させ、他のジョブを続行
させるといった制御が容易に実現できる。
【0075】B−4.入力処理 次に、図15は、上述したジョブスケジューリング処理
において起動される入力処理を説明するためのフローチ
ャートである。入力処理部は、まず、ステップS40に
おいて、要求内容(コマンド)を調べる。そして、コマ
ンドが停止要求を示す「STOP」であれば、ステップ
S41へ進み、処理を停止し、当該処理を終了する。一
方、コマンドが起動要求を示す「JOB−START」
であれば、ステップS42へ進む。ステップS42で
は、画像データを格納するためのページバッファ領域を
確保する。次に、ステップS43において、画像の入力
を開始する。ステップS44では、画像の入力と同時に
出力が可能であるか否かを判断する。そして、同時出力
可能であれば、ステップS44における判断結果は「Y
ES」となり、ステップS45へ進む。ステップS45
では、後述する出力処理を起動すべく、起動要求を発行
する。
【0076】一方、同時出力をしない場合には、ステッ
プS44における判断結果は「NO」となり、ステップ
S46へ進む。ステップS46は、必要があれば実行さ
れるもので、ページバッファB6に格納された画像デー
タを保存するためにディスクへ書き込むべく、ディスク
書き込み処理を起動する。次に、ステップS47におい
て、最終ページに達したり、「STOP」ボタンが押下
されて停止要求が発生するか、またはエラー発生などに
より、入力処理が終了であるか否かを判断する。そし
て、終了でなければ、ステップS47からステップS4
2へ戻る。以下、入力処理が終了するまで、ステップS
42〜S47を繰り返し実行し、入力画像分、例えばス
キャナからの入力であれば、原稿枚数分、入力を繰り返
す。一方、最終ページに達したり、「STOP」ボタン
が押下されて停止要求が発生するか、またはエラーなど
が発生すると、当該入力処理を終了する。
【0077】B−5.出力処理 次に、図16は、上述したジョブスケジューリング処理
において起動される出力処理を説明するためのフローチ
ャートである。出力処理部は、まず、ステップS50に
おいて、要求内容(コマンド)を調べる。そして、コマ
ンドが停止要求を示す「STOP」であれば、ステップ
S51へ進み、処理を停止し、当該処理を終了する。一
方、コマンドが起動要求を示す「JOB−START」
であれば、ステップS52へ進む。ステップS52は、
必要があれば実行されるもので、ディスクに格納された
画像データを読み出すべく、ディスク読み出し処理を起
動する。次に、ステップS53において、画像データを
出力部へ転送する。次に、ステップS54において、最
終ページに達したり、「STOP」ボタンが押下されて
停止要求が発生するか、またはエラー発生などにより、
入力処理が終了であるか否かを判断する。そして、終了
でなければ、ステップS54からステップS52へ戻
る。以下、入力処理が終了するまで、ステップS52〜
S54を繰り返し実行し、出力画像分、繰り返す。一
方、最終ページに達したり、「STOP」ボタンが押下
されて停止要求が発生するか、またはエラーなどが発生
すると、当該出力処理を終了する。但し、ディスクへの
読み書き、および入力時の出力処理起動は、全て優遇値
に基づいて実施される。
【0078】なお、実際の制御部は、上述した以外にも
エラー解除処理、通信処理等が存在するが、本発明とは
関係がないので省略している。
【0079】C.具体例 以上のようにして設定されたジョブがどのように動作す
るかを、図17ないし図19を参照して具体的に説明す
る。なお、以下の説明では、3つのジョブが受け付けら
れた場合を例にとって説明する。ジョブA、ジョブB、
ジョブCは、それぞれコピーモード、プリントモード、
ファクシミリ受信モードとし、ジョブAから順に受け付
けられたものとする。ここで、図17には、ジョブA、
ジョブB、ジョブCの3つのジョブを処理する上で必要
とされる各処理部の手段と、その性能が示されている。
また、各ジョブのパラメータは、図18に示す通りであ
り、3つ目のジョブ、すなわちジョブCが受け付けられ
た時点で、上述したように、処理比率設定部208、処
理部選択部209、処理手順設定部210の各々におい
て行われた設定結果がジョブパラメータの右側に示して
いる。なお、ジョブAが受け付けられた時点、およびジ
ョブBが受け付けられた時点においても、同様に前述し
た各設定部での設定を行っている。すなわち、ジョブが
新たに受け付けられる毎に再設定を行うことになる。
【0080】次に、上述した優遇制御時の動作につい
て、図19に示すタイミングチャートを参照して説明す
る。まず、ジョブAが受け付けられると、ジョブチケッ
トを生成し、キューイングされる。ジョブスケジューリ
ング部203は、ジョブチケットを取り出すと、優遇値
を決定し、処理比率設定部208、処理部選択部20
9、処理手順設定部210の各設定部において、処理部
の選択および占有率を決定し、スキャナ入力処理を開始
する。このとき、画像データは、圧縮/伸長せず、ペー
ジバッファB6のみを利用し、ページ番号の付加(IP
3)を行いながらIOTに出力する。
【0081】ジョブAの1ページ目のスキャナ入力の途
中で、ジョブBが受け付けられると、ジョブBのジョブ
チケットをジョブスケジューリング部203が取り出し
た時点で、ジョブAおよびジョブBの優遇値を再検討
し、処理比率設定部208、処理部選択部209、処理
手順設定部210の各設定部で再設定を行う。この場
合、ジョブAの優遇値の方が高いため、ジョブAに対し
ては、これまで通りに最も優遇された状態で処理を継続
する。ジョブBに対しては、ジョブAの邪魔にならない
ように、処理部の選択および占有率が決定される。ジョ
ブBで行われる回転処理は、ジョブAで使用しないIP
2で行うようにして並列に処理される。出力部は、ジョ
ブAでの占有率が入力と同期して行う時点では50%で
十分であり、プリントモード時の出力は、7ページ/分
で占有率20%程度で十分のため、IOTを共有するよ
うに設定される。
【0082】ジョブAの2ページ目のスキャナ入力の途
中で、また、ジョブBの回転処理の途中で、ジョブCが
受け付けられると、ジョブCのジョブチケットをジョブ
スケジューリング部203が取り出した時点で、ジョブ
A、ジョブBおよびジョブCの優遇値を再検討し、処理
比率設定部208、処理部選択部209、処理手順設定
部210の各設定部において再設定を行う。この場合、
新規に受け付けられたジョブCが最も優遇値が高いため
(図18の要求優遇値を参照)、ジョブAに対しても設
定内容が変更されることになる。すなわち、ジョブAに
おいては、ページ付加手段が高機能であったIP3から
機能の劣るIP4へ変えられ、記憶手段は、ページバッ
ファB6のみからページバッファ&内蔵するハードディ
スクとなり、それに応じて圧縮/伸長処理がIP1およ
びIP5によって新たに加えられるといった変更がなさ
れる。
【0083】ジョブBにおいては、回転処理がジョブC
の処理と重複するが(図示の斜線部)、ジョブBとジョ
ブCの占有率の合計は80%であり、同時に処理可能と
なっている。すなわち、IP2内では、ジョブBとジョ
ブCがタイムスライスによって並列処理され、IP2内
の画像データバッファおよび使用レジスタはジョブB用
とジョブC用とに区別して管理されている。出力は、ジ
ョブCの出力がIOTに設定されるが、ジョブCにおけ
るIOTの占有率は、ファクシミリ受信部の処理速度2
0ページ/分に依存するため、40%となり、占有率5
0%のジョブAに変更を加える必要はなさそうである。
しかしながら、優遇値の最も低いジョブBは、占有率2
0%だったものが10%程度に減少させられる。但し、
この例では、プリントモードのジョブ発行は、1ページ
目のデコンポーズ処理終了後に行っているため、1ペー
ジ目の入力速度が早くなり、出力も早く実施できるた
め、出力占有率が10%に減じられても影響は出ない。
【0084】以上のように制御することにより、優遇値
が高いジョブほど、他のジョブに影響されることなく、
そのジョブの持つ最高性能で処理がなされるとともに、
他のジョブに対しても余剰性能を割り当てることが可能
となり、優遇値の高いジョブのみに占有されずに処理を
実施できる。
【0085】なお、上述した実施例においては、出力部
として1箇所のIOTを選択しているが、ジョブによっ
ては最も便利な出力部がネットワークプリンタ(図8に
おけるNet−Printer1)等の場合もあり、操
作者の都合のよい手段を選択できるようにしてもよい。
さらに、本実施例で挙げている複合機1の他にも、複数
のジョブを受け付けることが可能な画像処理装置であれ
ば、複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置等、どの
ような画像処理装置であってもよい。
【0086】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、特性の異なる入出力部を有し、複数のジョブモード
が混在して処理される画像処理システムにおいて、従来
の指標とは異なる新たな指標である「優遇値」を定義/
設定し、各設定手段で設定された、上記優遇値、占有比
率、処理手段、利用方式/手順等に従って、各ジョブを
順次処理するようにしたので、優遇されたジョブをシス
テムの最高性能で処理できるとともに、システムの余剰
性能を他のジョブに割り当てることにより、システムの
性能を最大限に発揮させることができるという利点が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による画像処理システムの構
成を示す概略図である。
【図2】 本実施例による複合機の概略構成を示す断面
図である。
【図3】 本実施例による画像処理装置の一例の構成を
示すブロック図である。
【図4】 本実施例による操作例および表示例を説明す
るための模式図である。
【図5】 本実施例による操作例および表示例における
表示画面を説明するための模式図である。
【図6】 本実施例による画像処理装置の制御部の(機
能)構成を示すブロック図である。
【図7】 本実施例によるジョブおよび優遇値の管理を
行うための管理テーブルを示す模式図である。
【図8】 本実施例において、受け付けられたジョブに
対して用いる処理部を選択する際に参照される手段選択
テーブルを示す模式図である。
【図9】 本実施例において、受け付けられたジョブに
対する処理の手順もしくは方式を選択する際に参照され
る手順/方式選択テーブルを示す模式図である。
【図10】 本実施例において、受け付けられたジョブ
に対する処理の占有率を決める際に参照される処理部性
能テーブルを示す模式図である。
【図11】 本実施例において、ジョブの要求から入出
力処理までの基本的なメイン処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図12】 本実施例において、処理受付処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図13】 本実施例において、ジョブスケジューリン
グ処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】 本実施例において、ジョブ起動処理を説明
するためのフローチャートである。
【図15】 本実施例において、ジョブスケジューリン
グ処理において起動される入力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図16】 本実施例において、ジョブスケジューリン
グ処理において起動される出力処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図17】 具体例として3つのジョブを処理する上で
必要とされる各処理部の手段とその性能を示す模式図で
ある。
【図18】 具体例として3つのジョブを受け付けた時
点での各ジョブに設定された各種パラメータおよび設定
値を示す模式図である。
【図19】 具体例として3つのジョブを処理する際の
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1 複合機 2 画像処理装置 3 画像入出力サーバ 4,5 端末装置 6,7 ファイリング装置 8 ローカルネットワーク 9 ファクシミリ装置 10 複合機 11 公衆回線 M1 画像形成部 M2 自動原稿送り部 M3 後処理部 M4 プラテンガラス M5 画像読み取り部 M6 印字部 M7 給紙部 M7a〜M7e トレイ M8 原稿載置トレイ M9 搬送ベルト M10 原稿排紙トレイ M11 露光ランプ M12 複数の反射ミラー M13 レンズ M14 イメージセンサ M15 帯電装置 M16 感光体ドラム M17 レーザ露光装置 M18 回転多面鏡 M19 反射ミラー M20,M21 現像器 M22 転写部 M24 剥離部 M25 コンベア M27 切り換えゲート M28 クリーニング部 A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K 経路 M28 反転部 M30 反転部 M31 切り換えゲート M32 頂部トレイ M33 垂直搬送ベルト M34 切り換えゲート M35 ソータビン M36 保持トレイ M37 ステイプラ B1 IITインターフェース B2 画像処理部 B3 バスインターフェース B4 内部バス B5 ディスクコントローラ B6 ページバッファ B7 ハードディスク B8 IOTインターフェース U1 ウィンドウパネル D1,D2,D3 表示画面 201 処理受付部 202 管理テーブル 203 ジョブスケジューリング部 204 優遇値要求部 205 ジョブ設定部 206 状態監視部 207 優遇値設定部(優遇値設定手段) 208 処理比率設定部(処理比率設定手段) 209 処理部選択部(処理手段設定手段) 210 処理手順設定部(手順設定手段) 211 最適化算出部 212 要求取出制御部 213 処理切り換え部 214 入力処理制御部 215 出力処理制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の機能を備え、複数のジョブを動作
    させることが可能な画像処理システムにおいて、 受け付けられたジョブの優遇値を設定する優遇値設定手
    段と、 前記優遇値設定手段によって設定された優遇値に基づい
    て、各ジョブに必要とされる処理手段の占有比率を設定
    する処理比率設定手段とを具備し、 前記優遇値設定手段および前記処理比率設定手段による
    設定値に基づいて、各ジョブを動作させることを特徴と
    する画像処理システム。
  2. 【請求項2】 複数の機能を備え、複数のジョブを動作
    させることが可能な画像処理システムにおいて、 受け付けられたジョブの優遇値を設定する優遇値設定手
    段と、 前記優遇値設定手段によって設定された優遇値に基づい
    て、同等の機能を有する複数の処理手段の中から各ジョ
    ブに必要とされる処理手段を設定する処理手段設定手段
    とを具備し、 前記優遇値設定手段および前記処理手段設定手段による
    設定値に基づいて、各ジョブを動作させることを特徴と
    する画像処理システム。
  3. 【請求項3】 複数の機能を備え、複数のジョブを動作
    させることが可能な画像処理システムにおいて、 受け付けられたジョブの優遇値を設定する優遇値設定手
    段と、 前記優遇値設定手段によって設定された優遇値に基づい
    て、各ジョブに必要とされる処理手段の利用方式および
    手順を設定する手順設定手段とを具備し、 前記優遇値設定手段および前記手順設定手段による設定
    値に基づいて、各ジョブを動作させることを特徴とする
    画像処理システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005196404A (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Fuji Xerox Co Ltd ルール実行装置及びルール実行プログラム
JP2007243887A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Noritsu Koki Co Ltd 画像処理装置

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