JPH08287855A - X線管 - Google Patents

X線管

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Publication number
JPH08287855A
JPH08287855A JP8085535A JP8553596A JPH08287855A JP H08287855 A JPH08287855 A JP H08287855A JP 8085535 A JP8085535 A JP 8085535A JP 8553596 A JP8553596 A JP 8553596A JP H08287855 A JPH08287855 A JP H08287855A
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JP
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anode
electron beam
electron
ray tube
focal point
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Withdrawn
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JP8085535A
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English (en)
Inventor
Erich Dr Hell
ヘル エーリッヒ
Helmut Kuhn
クーン ヘルムート
Mathias Hoernig
ヘルニヒ マティアス
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Siemens AG
Original Assignee
Siemens AG
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/06Cathodes
    • H01J35/064Details of the emitter, e.g. material or structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/14Arrangements for concentrating, focusing, or directing the cathode ray
    • H01J35/147Spot size control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/16Vessels
    • H01J2235/165Shielding arrangements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線管において、ガウス曲線状に強度分布
する焦点が得られるように構成することである。 【解決手段】 アノード(7)と電子エミッタ(5)と
を有するX線管であって、電子エミッタから電子ビーム
(ES)が少なくとも実質的に円形横断面で出射し、か
つ前記電子ビームは、電子エミッタ(5)とアノード
(7)との間に配置されたホール絞りを通過し、焦点
(BF)でアノード(7)の衝突面に衝突し、前記焦点
から有効X線ビーム束が出射し、前記ホール絞り(2
0)はアノード電位にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アノードと電子エ
ミッタとを有するX線管に関する。
【0002】
【従来の技術】公知のように、X線管の陰極点でのX線
ビームの強度分布をガウス曲線状にすると有利である。
なぜなら、この種の強度分布は画像品質を定める変調変
換関数(これについては、A.Gebauer et al.,"Das Roen
tgenfernsehen", Georg Thieme-Verlag, Stuttgart,197
4,26から33頁参照)に有利に作用するからである。
ガウス曲線状の理想から偏差すると、アノードの熱負荷
に不利に作用する。ガウス曲線状の強度分布により、理
論的には約10%だけアノードの最大温度を低下させる
ことができる(ないしは同じ最大温度で出力を相応に上
昇させることができる)。
【0003】白熱フィラメントして構成された電子エミ
ッタを有する従来のX線管では、アノードに形成された
直線状陰極点に対して、ある程度有利な、すなわち滴状
のX線ビーム強度分布は陰極点の縦方向でしか得られな
い。これに対して陰極点の横方向ではX線ビーム強度分
布は隆起構造を有する。この隆起構造は通常2つ、部分
的には4つの最大値を有する。このような強度分布はガ
ウス曲線状の理想から大きくかけ離れたものである。
【0004】このことはDE2855905A1から公
知のX線管に対しても当てはまる。このX線管では白熱
フィラメントから発した電子ビームがホール絞りを通過
する。このホール絞りは、真空容器のセラミック部分を
保護するため、遮蔽電極として白熱フィラメントとアノ
ードとの間に設けられており、アノードと同じ電位にあ
る。
【0005】DE3426623A1から公知のX線管
でも、白熱フィラメントとアノードとの間に設けた、ア
ノード電位にあるホール絞りを白熱ワイヤから発した電
子ビームが通過する。
【0006】WO92/03837A1から公知のX線
管の場合、1つの円形状の横断面を有する電子ビームが
電子エミッタとアノードとの間に配置されたホール絞り
を通過する。このホール絞りは焦点電極として設けられ
ているので、アノード電位とは異なる電位にある。
【0007】DE−PS331837およびDE423
0047C1から公知のX線管でも、電子ビームは(電
子ビームの横断形状については述べないが)、アノード
電位とは異なる電位にあるホール絞りを通過する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた形式のX線管において、ガウス曲線状に強度分
布する焦点が得られるように構成することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によ
り、アノードと電子エミッタとを有するX線管であっ
て、電子エミッタから電子ビームが少なくとも実質的に
円形横断面で出射し、かつ前記電子ビームは、電子エミ
ッタとアノードとの間に配置されたホール絞りを通過
し、焦点でアノードの衝突面に衝突し、前記焦点から有
効X線ビーム束が出射し、前記ホール絞りはアノード電
位にあるように構成して解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、円形の横断面を有す
る電子ビームを使用することによってまず、焦点におい
てガウス曲線状のX線ビーム強度分布を任意の方向に対
して発生させるための前提条件が得られる。また、電子
ビームが電子エミッタとアノードとの間に配置され、ア
ノード電位にあるホール絞りを通って円形の横断面に達
することによって、電子ビームがアノードのごく近傍に
おいても円形の横断面を有することが保証されるように
なる。ホール絞りがアノード電位にあることにより、ホ
ール絞りとアノードとの間に電磁界のない空間が存在す
る。したがって、ホール絞りとアノードの衝突面との間
には電磁界に起因する歪みが発生しなくなり、その結果
アノードの衝突面に電子ビームが円形状の横断面で衝突
する。これにより本発明のX線管では、ガウス曲線形状
の理想に良好に近似する、焦点でのX線ビーム強度分布
が保証される。すなわち任意の方向から見たガウス曲線
形状が保証される。このような強度分布は、たとえ円形
横断面の電子ビームを形成する電子エミッタを使用した
としてもホール絞りが無ければ保証されない。なぜな
ら、アノードの衝突面に衝突する電子ビームがその横断
面幾何形状の点で円形横断面とは明らかに異なることと
なるからである。
【0011】衝突面の熱負荷が許容限界を越えないよう
にするため、電子ビームは焦点の衝突面の面法線に対し
て有利には45゜以上の角度で衝突し、この角度が少な
くとも実質的に衝突面の面法線と有効X線ビーム束の中
心ビームとの角度に相当するようにする。このようにし
て近似的に線状の焦点が得られる。有効X線ビーム束の
中心ビームの方向で見て、結像品質に対して有利な、少
なくとも実質的に円形の焦点が生ずる。通常、得ようと
努められる焦点寸法の点では、電子ビームはホール絞り
の後方で0.1から2mmの直径を有し、次のような角
度で衝突面に衝突する。すなわち焦点の幅が電子ビーム
の直径に相当し、1から15mmの間の長さを有するよ
うな角度で衝突する。
【0012】本発明の特に有利な実施例では、電子ビー
ムがフォーカシング手段によって焦点にフォーカシング
される。この焦点の電子エミッタからの距離は、衝突面
の電子エミッタからの距離よりも大きい。したがって焦
点は電子エミッタから見てアノードの衝突面の後ろにあ
る仮想焦点である。この手段によって電子ビームは層状
のビームプロフィールを有し、このことはガウス曲線形
状の理想にX線ビーム強度分布がさらに近似するという
意味で有利に作用する。なお、層状のビームプロフィー
ルとは、電子エミッタと焦点との間の電子ビームが少な
くとも実質的に交差する電子路を有しないことと理解さ
れたい。
【0013】フォーカシング手段は、電子ビームの円形
状横断面に関し、少なくとも電子ビームに対するその通
過開口部の形状の点で少なくとも実質的に回転対称の焦
点電極を有している。
【0014】電子エミッタは、本発明の有利な実施例で
は、焦点から見て少なくとも実質的に円形の電子放出面
を有し、この面はウェーネルト電極に収容されている。
このウェーネルト電極は電子エミッタに対する収容開口
部に関して少なくとも実質的に回転対称である。円形横
断面を有する電子ビームを形成することは簡単である。
有利には電子エミッタはいわゆる低温エミッタである。
このような低温エミッタは、通常使用されるタングステ
ンと比較して低温で十分な程度の電子を放出する。低温
エミッタは例えばイリジウム−CerまたはLanthanhex
aboridからなる焼結体として構成することができる。ま
たこの種の低温エミッタを直接または間接的に加熱され
るエミッタとして構成し、このエミッタが適切な材料、
例えばイリジウム−ランタンにより被覆した放出面を有
するようにすることができる。しかし電子エミッタは必
ずしも低温エミッタである必要はない。
【0015】
【実施例】図1には、1によりX線管の真空ケーシング
が示されている。この真空ケーシングは実施例の場合、
公知のように金属およびセラミックまたはガラス(他の
材料も可能である)を用いて作製される。真空ケーシン
グ1内の管状ケーシング突起2にはカソード装置3が設
けられている。このカソード装置は、回転対称のウェー
ネルト電極4内に収容された電子エミッタを有し、この
エミッタは円盤状の白熱カソードの形態で扁平エミッタ
として構成され、セラミックディスク6によりウェーネ
ルト電極4に取り付けられている。白熱カソード5に対
向して、全体で7と付された回転アノードが設けられて
いる。この回転アノードはシャフト8を介してロータ9
と結合されたアノード皿10を有する。ロータ9は、図
1には図示されていない仕方で、真空ケーシング1と結
合された軸11に回転可能に支承されている。ロータ9
の領域では、真空ケーシング1の外壁に固定子12が取
り付けられている。この固定子はロータ9と共に、回転
アノードの駆動に用いる電気モータを形成する。
【0016】X線管の動作時には、固定子12に線路1
3と14を介して交流電流が供給され、軸11を介して
ロータ9と結合されたアノード皿10が回転する。
【0017】管電圧は線路15と16を介して印加され
る。線路15は軸11と接続している。この線路は真空
ケーシング1とも電気的に接続している。線路16は白
熱カソード5の一方の端子と接続されている。白熱カソ
ード5の他方の端子は線路17と接続されており、この
線路を介して白熱カソード5にヒート電流を供給するこ
とができる。これは、白熱カソード5から円形横断面の
電子ビームESが放射される場合である。図1には電子
ビームESの中心軸線しかプロットされていないが、図
2及び図3にはその輪郭ないし境界線も示されている。
【0018】電子ビームはまず焦点電極19を通り、次
にホール絞り20の絞り開口部Aをとおり、そして次に
図示のようにBFの付された焦点でアノード皿10の衝
突面22に衝突する。焦点電極19は絶縁体21を中間
挿入して真空ケーシング1に取り付けられている。ホー
ル絞り20は、真空ケーシング1と電気的に接続されて
おり、つまりアノード電位と同じであり、また電子ビー
ムESに対して少なくとも実質的に直角の平面に配置さ
れている。焦点BFからX線ビームが発する。有効X線
ビーム束の中心ビームと縁ビームが図1と図2では一点
鎖線で示されており、それぞれZSないしRSと付され
ている。この有効X線ビームはビーム出射窓23を通っ
て出射する。
【0019】白熱カソード5はいわゆる低温エミッタで
あり、カソード材料として通常使用されるタングステン
より低温で出射動作する材料からなり、したがって低い
動作温度を有する。白熱カソード5はイリジウムおよび
Cer(Ir−Ce)またはイリジウムとランタン(I
r−La)またはLanthanhexaborid(LaB)からな
る焼結体として構成される。低温エミッタに対する材料
として、一般的にはレニウムないし合金ないし第VII
I類金属からなる合金が適する。周期表の縦列およびバ
リウム類元素からカルシウム、ランタン、イットリウ
ム、ガドリウム、Cer、トリウム、ウラン。その他
に、酸化ランタン(La)のドープされたタング
ステンベースまたはモリブデンベース。さらにトーライ
ト・タングステンも低温エミッタに対する材料として適
する。
【0020】白熱カソード5の端子とウェーネルト電極
4との間には、図1ではウェーネルト電圧Uが印加さ
れる。さらに図1では、白熱カソード5の一方の端子と
焦点電極19との間に焦点電圧Uが印加される。
【0021】電子ビームESに対して設けられた、焦点
電極19の回転対称な通過開口部の形状および焦点電圧
とウェーネルト電圧Uは次のように選択されてい
る。すなわち仮想焦点または電子ビームESの“クロス
オーバー”が白熱カソード5から見て衝突面22の後ろ
に生ずるように選択される。このことによって層状電子
ビームが得られる。すなわち、白熱カソード5と焦点B
Fとの間には実質的に交差する電子ビームが存在しな
い。
【0022】衝突面の熱負荷が許容限界を越えないよう
にするため、電子ビームESは次のような角度αで焦点
BFにある衝突面22の面法線Nに衝突する。すなわ
ち、直線状の焦点、正確に言えば楕円形焦点BFが得ら
れるような角度で衝突する(図3参照)。頂点BFの幅
Bは電子ビームの直径Dに相当する(図4参照)。この
直径は、白熱カソード5、ウェーネルト電極4、焦点電
極19およびホール絞り20の形状が所定のものであ
り、ヒート電流と管電圧も所定のものであれば、ウェー
ネルト電圧Uと焦点電圧Uに依存する。
【0023】通常得ようと努められる焦点寸法の観点か
らは、角度αは次のように選択される。すなわち、電子
ビームESの直径Dが0.1から2.0mmであるとき
焦点の長さLが1から15mmであるように選択され
る。上記の直径領域はホール絞り20後方の電子ビーム
ESの直径に対しても当てはまる。
【0024】ビーム出射窓23の長さは次のように選択
される。すなわち、有効X線ビーム束の中心ビームZS
と、焦点BFにある衝突面22の面法線Nとの角度βが
少なくとも実質的に角度αと等しくなるように選択す
る。X線ビーム束の中心ビームの方向で見て、高い結像
品質に有利な少なくとも実質的に円形の焦点が得られ
る。
【0025】電子ビームESの円形横断面によってま
ず、焦点BFにおいてX線ビームのガウス曲線状強度分
布を任意の方向で得るための前提条件が得られる。電子
ビームESは、白熱カソード5とアノード皿10との間
に配置され、アノード電位にあるホール絞り10を通過
するから、電子ビームESがアノード皿10のごく近傍
でも円形横断面を有することが保証される。ホール絞り
20がアノード電位にあるので、すなわちホール絞りと
アノード皿10との間に電磁界のない空間が存在し、こ
の空間内では電子ビームESの横断幾何形状に電磁界に
起因する歪みが発生しないから、衝突面22には実際上
円形横断面の電子ビームESが衝突する。これにより任
意の方向で見てもガウス曲線状の理想に良好に近似する
X線ビーム強度分布が焦点BFで保証される。このよう
な強度分布は、円形横断面の電子ビームESを形成する
カソード装置3を使用したとしても、ホール絞り20が
存在しなければ保証されないであろう。なぜなら、衝突
面22に衝突する電子ビームESがその横断面形状の点
で明らかに円形横断面から異なることとなるからであ
る。
【0026】電子ビームESは層状のビームプロフィー
ルを有しているから、ガウス曲線状の理想にさらに近似
したX線ビーム強度分布が焦点BFで達成される。
【0027】ホール絞り20は白熱カソード5をイオン
衝撃からも守る。すなわち、本発明のX線管の場合は、
アノード皿10と電子ビームESが衝突することにより
形成されるイオンが電磁界のない空間に発生するので、
ホール絞り20を通ってホール絞り20と白熱カソード
5との間の電磁界のない空間に入り込まないイオンだけ
が白熱カソード5に到達することができる。したがって
形成されたイオンのうち比較的にわずかな部分だけが白
熱カソード5に達することができ、したがって本発明の
X線管では白熱カソード5の寿命が高められ、ひいては
X線管の寿命がホール絞りのないエックス線管よりも長
くなる。白熱カソード5として使用される低温エミッタ
の、従来のエミッタ、例えばタングステンからなるエミ
ッタに対する利点は、動作温度が低温であるため、寿命
を延長することのできることであり、非常に有利であ
る。なぜなら、イオン衝撃による白熱カソード5の早期
の故障が回避されるからである。
【0028】電子ビームESは、45゜よりも大きな角
度αで衝突面22の面法線Nに衝突して焦点BFに達
し、ホール絞り20は電子ビームESに対して少なくと
も実質的に直角に延在する面に配置されているから、ホ
ール絞り20の絞り開口部Aの大きさは、電子ビームが
焦点を形成するために同じ寸法で、かつ衝突面22の面
法線Nに対して鋭角に焦点BFに衝突する場合より大き
い。このことは有利である。なぜなら、イオンが白熱カ
ソード5に達する確率が、絞り開口部Aが小さければ小
さいほど同じように小さくなるからである。電子ビーム
ESはその他に円形状の横断面を有しているから、所定
の電子ビームESの横断面と角度αに対してホール絞り
20の絞り開口部Aの大きさは最小である。
【0029】ケーシング突起2を閉鎖するセラミック部
材24の壁部分の内側と、ウェーネルト電極4を白熱カ
ソード5と共に収容するセラミック管25との間には、
2つの圧電変換器26、27が設けられている。この圧
電変換器は実質的にピエゾ結晶である。圧電変換器2
6、27は、カソード装置3とケーシング突起2との機
械的結合に用いる。また、この圧電変換器は調整のため
に、白熱カソード5と回転アノード7とを相対的相互に
調整するために用いる。この調整は、衝突面22の面法
線Nに対する電子ビームESの角度αが変化し、また焦
点BFが衝突面22上で移動するように行われる。この
ことは簡単には次のようにして達成される。すなわち、
白熱カソード5と回転アノード7とが、電子ビームES
と面法線Nを含む平面内で相対的相互に調整できるよう
にして達成される。このために圧電変換器26、27は
これに印加される電圧が変化する際に実質的に面法線N
の方向で長さ変化するように構成される。
【0030】圧電変換器26、27は図2によれば、操
作ユニット8に接続されている。xで示された回転ヘッ
ド29aまたはαで示された回転ヘッド29bが操作さ
れるかに応じて、圧電変換器26と27が同方向または
反対方向に制御される。同方向に制御される場合は、電
子ビームESが面法線Nの方向に一方または他方の方向
で平行移動される。反対方向に制御される場合は、電子
ビームESの角度αが面法線Nに対して一方または他方
に変化する。
【0031】圧電変換器26、27はまた調整ユニット
を形成する。この調整ユニットにより、圧電変換器26
と27の調整限界内でカソード装置3と回転アノード7
の配向を相対的相互に、焦点BFがそれぞれ所望の位置
を取るように調整することができる。
【0032】この調整の可能性は、面法線Nと電子ビー
ムESとの間の角度が非常に大きく、例えば80゜であ
るときに非常に重要である。というのは、このような場
合にはわずかな調整誤差でさえ次のことを引き起こす危
険性があるからである。すなわち、電子ビームESが、
X線管の動作中に発生する熱に起因する回転アノード7
の軸方向移動と、白熱カソード5を含むカソード装置3
の熱に起因する傾斜および/または移動によって、衝突
面22を外すという危険性があるのである。
【0033】圧電変換器26と27は真空のX線管にお
いても操作ユニット28によって操作することができる
から、熱に起因する回転アノード7の軸方向移動の場合
でも、白熱カソード5を含むカソード装置3の熱に起因
する傾斜および/または移動の場合でも、圧電変換器2
6と27の相応の操作によって補正することができる。
X線管の取り付けはまた簡単に行うことができる。なぜ
なら電子ビームが回転アノード7の衝突面22に正常に
衝突することを保証するための特別な調整が必要ないか
らである。
【0034】前記の実施例の場合は、コストを低減する
ために圧電変換器26、27が設けられている。しかし
他の電気的調整素子、機械的調整素子、または電気機械
的調整素子を設けることもできる。
【0035】前記の実施例の場合は、圧電変換器26と
27により形成された調整ユニットがカソード装置3に
配属されている。これは、圧電変換器の質量と重量が小
さいためである。すなわち、カソード装置3と回転アノ
ード7との間で所望の相対運動を得るために、カソード
装置3だけが調整される。しかし基本的には、調整ユニ
ットを回転アノード7に配属し、これにより所望の相対
運動を回転アノード7の調整だけによって得ることもで
きる。さらに、カソード装置3と回転アノード7とに調
整ユニットを配属して、所望の相対運動をカソード装置
3と回転アノード7の調整によって得ることもできる。
前記の実施例の場合、調整ユニットは複数の調整素子を
有する。すなわち、2つの圧電変換器26と27を有す
る。しかし場合によっては調整ユニットが1つの調整素
子しか有していなくても十分である。
【0036】焼結体としての白熱カソード5の前記の構
成に対する択一的実施例として、白熱カソード5を基体
と、電子放出のために設けられた面の領域で基体に取り
付けられた被覆部とから構成することもできる。この場
合被覆部は、基体の材料と比較して小さな電子放出動作
をする材料からなる。基体に対する材料として、例えば
タングステンまたはモリブデンが、被覆部に対する材料
としてLanthanhexaborid(LaB)が考えられる。
【0037】さらに、白熱カソード5を基体と被覆部と
から構成し、この被覆部が電子放出のために設けられた
面領域の外でも基体を覆い、かつ被覆部が基体の材料と
比較して高い電子出射動作をするような材料からなるよ
うにすることもできる。基体に対する材料としては、例
えばLaBが、被覆部に対する材料としてはタングス
テンまたはモリブデンが適する。
【0038】イオン衝撃に対して強い電子エミッタが設
けられているれば、ホール絞り20の代わりに、アノー
ド電位にある他の電極を設けることもできる。この電極
によっても、電子ビームESが実際に円形横断面を以て
衝突面22に衝突することが保証される。
【0039】前記の実施例では、回転アノードX線管が
取り扱われた。しかし本発明は固定アノードを有するX
線管にも適用することができる。
【0040】前記の実施例では、電子エミッタが直接加
熱される白熱カソードによって形成される。しかし直接
加熱される白熱カソードの代わりに、他の電子エミッ
タ、例えば間接加熱されるカソードまたは例えばPierce
による電子銃を使用することもできる。電子エミッタと
して直接加熱される白熱カソードを使用する場合、この
カソードをかならずしも前記の実施例のように面状エミ
ッタとして構成する必要はない。例えば凹面状に湾曲し
た電子エミッタを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線管の概略を示す縦断面図である。
【図2】図1のX線管の一部拡大縦断面図である。
【図3】図1および図2のX線管の焦点の拡大斜視図で
ある。
【図4】図3のラインIV−IVの断面図である。
【符号の説明】
1 真空ケーシング 2ケーシング突起 3 カソード装置 4 ウェーネルト電極 5 白熱カソード 6 セラミック板 7 回転アノード 8 シャフト 9 回転子 10 アノード皿 11 軸 12 固定子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マティアス ヘルニヒ ドイツ連邦共和国 エアランゲン ライプ ツィガー シュトラーセ 74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード(7)と電子エミッタ(5)と
    を有するX線管であって、電子エミッタから電子ビーム
    (ES)が少なくとも実質的に円形横断面で出射し、 かつ前記電子ビームは、電子エミッタ(5)とアノード
    (7)との間に配置されたホール絞りを通過し、焦点
    (BF)でアノード(7)の衝突面に衝突し、前記焦点
    から有効X線ビーム束が出射し、 前記ホール絞り(20)はアノード電位にある、ことを
    特徴とするX線管。
  2. 【請求項2】 電子ビーム(ES)は、衝突面((2
    2)の面法線(N)に対して角度αで焦点(BF)で衝
    突し、 該角度αは少なくとも実質的に、衝突面(22)の面法
    線(N)と、有効X線ビーム束の中心ビーム(ZS)と
    がなす角度βに相当する、請求項1記載のX線管。
  3. 【請求項3】 電子ビーム(ES)の直径は0.1から
    2.0mmであり、衝突面(22)の面法線(N)に対
    して角度αで焦点(BF)で衝突し、 焦点(BF)は1から15mmの長さを有する、請求項
    2記載のX線管。
  4. 【請求項4】 電子ビーム(ES)はフォーカシング手
    段(4、19)によって焦点(F)にフォーカシングさ
    れ、 該焦点の電子エミッタ(5)からの距離は、衝突面の電
    子エミッタ(5)から距離よりも大きい、請求項1から
    3までのいずれか1項記載のX線管。
  5. 【請求項5】 前記フォーカシング手段(4、19)は
    少なくとも実質的に回転対称の焦点電極(19)を有
    し、 該焦点電極を電子ビーム(ES)が通過する、請求項1
    から4までのいずれか1項記載のX線管。
  6. 【請求項6】 電子エミッタ(5)は、焦点(BF)か
    ら見て少なくとも円形状に電子を放出する面を有し、 該面は少なくとも実質的に回転対称のウェーネルト電極
    (4)に収容されている、請求項1から5までのいずれ
    か1項記載のX線管。
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