JPH08286091A - 撮影レンズ用駆動装置 - Google Patents

撮影レンズ用駆動装置

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JPH08286091A
JPH08286091A JP9077395A JP9077395A JPH08286091A JP H08286091 A JPH08286091 A JP H08286091A JP 9077395 A JP9077395 A JP 9077395A JP 9077395 A JP9077395 A JP 9077395A JP H08286091 A JPH08286091 A JP H08286091A
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JP
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lens
output shaft
output
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motor
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JP9077395A
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Takeshi Demura
健 出村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ操作部材の動力伝達機構と駆動モータ
による出力との間のバックラッシュを解消し、撮影レン
ズを電動駆動する場合に、動作指令信号を与えてからレ
ンズが作動するまでのタイムラグを低減する。 【構成】 駆動モータにより回転駆動し、出力軸方向に
係合部を有する駆動モータの出力軸と、該出力軸と同軸
上に位置し、前記レンズ操作リングに常時外周歯部が噛
合し、該出力軸の前記係合部に対向して被係合部を有す
る出力部材と、該出力部材と出力軸との係合・係合解除
を選択的に切り換えるよう該出力部材を回転軸方向に移
動可能とし、該出力部材と出力軸との係合を保持する保
持力発生手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン撮影等に
用いられる動力伝達機構を有する撮影レンズ用駆動装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン撮影等で用いられる撮影レ
ンズは、複数のレンズ群から構成され、これらのレンズ
群を光軸方向に変位させることで、レンズのズーム、フ
ォーカス、アイリス等の光学性能の調整を行っている。
一般にレンズ群の駆動は、レンズの外装面に設けた操作
リングを回転駆動することにより行われる。操作リング
は、カメラマンが撮影状況に応じて手動あるいは電動で
駆動する。操作リングを電動駆動するために、レンズの
鏡胴には駆動ユニットを設けている。駆動ユニットに
は、各種スイッチ、電動モータ、並びに電動モータとレ
ンズの操作リングを連結する動力伝達機構が内蔵されて
いる。カメラマンのスイッチ操作に伴い電動モータが駆
動し、動力伝達機構を介して操作リングが従動する仕組
みとなっている。また、レンズを手動で駆動する場合に
は、カメラマンの手により直接操作リングを操作する
か、もしくは操作リング上に付設したレバーを操作して
回転駆動している。このように撮影レンズの操作リング
は、手動と電動の2つの方法で駆動されるため、駆動ユ
ニット内の動力伝達機構は、2つの操作モードに応じて
選択的に切り換え可能な構造となっている。
【0003】このような撮影レンズの動力伝達機構を図
8,図9を用いて説明する。図8はレンズを電動モータ
で駆動する場合の動力伝達経路を表しており、レンズ鏡
筒、操作リング以外は不図示の駆動ユニットの中に内蔵
されている。図中1はレンズ操作リングで、操作リング
の外周面には噛み合い歯1aが円周方向に設けてある。
2は電動モータであり、その先には複数の歯車から成る
ギアヘッド3がモータ2と一体的に設けられている。モ
ータ出力軸4にはスリーブ5がピン6により固定され、
モータ出力軸と共に回転する。7はモータ出力歯車で、
スリーブ5に対して回転自在に取り付けられていると同
時に、摺動ワッシャ9を介してバネ8により押圧されて
いる。この構造は、所定の負荷トルクのもとではモータ
出力歯車7とモータ出力軸4は一体的に回転するが、負
荷トルクが過大の時には、モータ出力歯車7はモータ出
力歯車5に対して滑り、歯面に作用する力を緩和して歯
の欠損を防止するトルクリミッタの役目を果たしてい
る。
【0004】このトルクリミッタ機構は、特にレンズを
動作端まで高速駆動した時に、停止時に歯面にかかる衝
撃力を吸収することに効果を発揮している。10はモー
タ出力歯車7と操作リング1の中間に位置する中間歯車
で、軸11に対して回転自在であると同時に、軸上をス
ライド可能な状態にある。中間歯車10の外周面にある
噛み合い歯10aはモータ出力歯車7と操作リング1の
双方に係合している。この様な動力伝達機構のもとでカ
メラマンが駆動ユニットに設けた所定の操作スイッチを
操作すると、モータから発生した回転動力は、モータ出
力歯車3、中間歯車10を介して操作リング1へと伝達
され、レンズが電動駆動される。図9は操作リングを手
動で駆動する場合の機構図を表している。この場合、カ
メラマンは図示しないクラッチレバーを操作することに
より、クラッチ板12を回動させる。クラッチ板12に
付設した切り換えピン13は中間歯車10と係合してい
るので、クラッチレバーの操作に伴い、中間歯車10は
軸11上をスライドし、モータ出力歯車7との噛み合い
から離脱する。レンズを手動操作する場合には、このよ
うに切り換えレバーを操作して駆動モータとの動力伝達
経路を遮断し、手動で直接操作リングを操作するか、も
しくは操作リング上に付設したレバーを操作してレンズ
を駆動している。
【0005】このように電動駆動と手動駆動とを選択的
に切り換える際には、モータ出力歯車と操作リングの中
間に位置して双方に噛み合う中間歯車の位置を変位さ
せ、噛み合い歯を係合・離脱する方法がとられており、
この時の噛み合い歯は、平歯車に代表されるように、外
周面に設けていることが一般的である。
【0006】さらに、歯の噛み合いで動力を伝達する動
力伝達部材と、過負荷回転時に伝達トルクを制限して歯
面の欠損を防止するトルクリミッタ部材は、モータとレ
ンズの操作リングを連結する動力伝達機構の中で、それ
ぞれ別部材として独立的に設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】この様な動力伝達
機構を持つ撮影レンズを電動で駆動する場合、モータの
出力歯車と操作リングの中間に位置する中間歯車は、モ
ータ出力歯車と操作リングの2つの歯車と噛み合うこと
になる。両歯車の噛み合い部にはバックラッシュが存在
するため、モータを駆動し始めてから操作リングが従動
するまでにタイムラグが発生する。モータを高速駆動
し、操作リングを瞬時に回転駆動する場合には、この時
のタイムラグは実用上大きな問題とはならないが、モー
タを低速で駆動するスローズームの時などでは、カメラ
マンがレンズを駆動する指令を出してからレンズが動作
し始めるまでのタイムラグが大きな問題となり、カメラ
マンの意図した撮影画面が得られないという欠点があ
る。そのため、撮影レンズを電動で駆動する場合には、
電動モータから操作リングまでの歯車列がもつバックラ
ッシュを極力抑えることが望まれている。
【0008】また、過負荷回転時に伝達トルクを制限す
るトルクリミッタ部材と、歯車の噛み合いで動力を伝達
する動力伝達部材とは、それぞれが別部材として独立的
に構成されているため、多くの部品点数を要すると共
に、駆動ユニット内の空間を占有し、駆動ユニットの小
型化・低価格化の障壁となっていた。
【0009】本発明の目的は、電動モータで発生した回
転動力を操作リングに伝達する動力伝達機構において、
バックラッシュを低減し、レンズが制限するトルクリミ
ッタ機構の構造を簡略化し、装置の小型化・低価格を実
現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】本出願に係る
発明の目的を実現する構成は、請求項1に記載のよう
に、撮影レンズのレンズ操作部材に出力部材が接続され
ていて、駆動モータからの出力とクラッチ手段を介して
係脱可能に該出力部材に伝達する撮影レンズ用駆動装置
において、該クラッチ手段は、駆動モータの出力軸と、
出力部材を有する入力軸とを同一軸上に配し、該出力部
材が入力軸に沿って出力軸側に移動可能で、該出力部材
と該出力軸との対向する端面同士が係合されるよう係合
部を夫々有し、該出力部材を出力軸側へ付勢させ係合を
保持させる保持力発生手段を有することを特徴とする撮
影レンズ用駆動装置にある。
【0011】この構成によれば、駆動モータの出力軸
と、出力部材との相対向する面に双方の係合部を設け、
駆動モータの出力の軸と出力部材とを隙間無く一体的に
係合させることにより、該出力軸と出力部材との間のバ
ックラッシュを解消させることができる。この結果、撮
影レンズを電動駆動する場合に、動作指令信号を与えて
からレンズが作動するまでのタイムラグを低減すること
ができる。
【0012】本出願に係る発明の目的を実現する具体的
な構成は、請求項2に記載のように、請求項1におい
て、出力部材と出力軸との係合部の形状は、三角歯型形
状であることを特徴とする。
【0013】この構成によれば、回転動力の伝達と、伝
達トルクを制限するトルクリミッタの二つの役割を一対
の歯車部材で機能させることができ、この結果、動力伝
達機構が簡略化し、駆動ユニットの小型化・低価格化が
可能となる。
【0014】上記した構成の保持力発生手段としては、
請求項3に記載のように、請求項1または2において、
保持力発生手段は、弾性的付勢手段であることを特徴と
する。
【0015】この構成によれば、簡単な構成により出力
部材と駆動モータの出力軸との係合状態を安定に保持す
ることができる。
【0016】上記した構成の他の保持力発生手段として
は、請求項4に記載のように、請求項1乃至3のいずれ
かにおいて、保持力発生手段は、磁気的付勢手段である
ことを特徴とする。
【0017】この構成によれば、磁気的付勢手段の取付
位置が任意に変更でき、設計の自由度を向上させること
ができる。
【0018】上記した構成の更に他の保持力発生手段と
しては、請求項5に記載のように、請求項1乃至4のい
ずれかにおいて、保持力発生手段は、出力部材を入力軸
に沿って出力軸側に変位させる位置決めのための切換変
位手段の一部を兼用させていることを特徴とする。
【0019】この構成によれば、切換変位手段による離
脱力が磁気的付勢手段の吸着力を越えると、一時的に動
力伝達が遮断されるので、トルクリミッタとしての効力
を発揮させることができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図6に基づいて詳細
に説明する。
【0021】(第1の実施例)図1乃至図3は本発明の
第一の実施例を表し、図1はレンズを手動で駆動する場
合の動力伝達機構を表している、図中1はレンズの外装
面に位置する操作リングであり、該操作リングを回転操
作してレンズ群を光軸方向に駆動している。操作リング
の外装面には円周方向に噛み合い歯1aが設けてある。
2は電動モータで、カメラマンが不図示のスイッチを押
すことにより駆動される。3は複数の歯車から成るギア
ヘッドで、モータ2と一体的に設けられている。駆動モ
ータの出力軸14にはモータ出力歯車15がピン16に
より固定され、モータにより回転駆動される。また、モ
ータ出力歯車15には、図2に示すような三角形状をし
た噛み合い歯15aがリング状に軸方向へ突起してい
る。
【0022】17は前記モータ出力歯車15と同軸上に
位置する中間歯車であり、軸18に対して回転自在に取
り付けられていると同時に、軸方向にスライド可能な状
態にある。17a,17bは中間歯車17の外周部に設
けた噛み合い歯であり、17aは操作リング1の噛み合
い歯1aと係合する。また、17bは不図示の角度検出
器に動力を伝達する噛み合い歯であり、レンズ操作リン
グの回転角度を検出するための伝達歯車として使用され
る。さらに中間歯車17には、モータ出力歯車15と対
向する面に、モータ出力歯車15に設けた噛み合い歯1
5aと歯数、形状が同等である噛み合い歯17cを備え
ており、双方の歯形が隙間無く係合可能な状態にある。
19は中間歯車17をモータ出力歯車9の方向に押圧す
るバネである。
【0023】20は不図示のクラッチレバーにより回動
するクラッチ板でクラッチ板20上には切り換えピン2
1が付設してある。切り換えピン21は、中間歯車17
と当接可能な状態に位置している。22はクラッチ板2
0の側面と当接する板バネで、クラッチレバー操作時
に、切り換えピンの回動範囲を規制している。また、バ
ネ19の復元力を利用して、所定の力以上の操作力が加
わらなければ、クラッチが切り替わらない構造となって
いる。中間歯車17はバネ19によりモータ出力歯車9
の方向へ押圧されるが、中間歯車17は切り換えピン2
1と当接しており、さらに、切り換えピン21の動作は
板バネ22で規制されているので、この状態では中間歯
車11とモータ出力歯車9が噛み合うことはない。
【0024】図3はレンズを電動モータで駆動する場合
の動力伝達機構を表している。図1の状態から不図示の
クラッチレバーを操作すると、クラッチ板20と連動し
て切り換えピン21が回動する。切り換えピン21は中
間歯車17と当接しながら回動するので、中間歯車17
は軸18に沿ってモータ出力歯車15の方向へスライド
する。切り換えピン21が所定量回動した後もバネ19
は中間歯車17を押圧し、最終的に中間歯車17はモー
タ出力歯車15の噛み合い歯と噛合する。中間歯車の噛
み合い歯17cとモータ出力歯車の噛み合い歯15aは
お互いに同形状の三角歯形をしているので、引っかかり
なくスムーズに係合すると共に、隙間なく一体的に噛み
合うことが可能となる。また、切り換えピン21と中間
歯車17の間には間隙を設け、切り換えピン21が中間
歯車17に当接して回転時の負荷となることを防いでい
る。
【0025】この様な動力伝達機構のもとで電動モータ
2を駆動すると、モータの回転動力はモータ出力歯車1
5、中間歯車17を介し、操作リング1が駆動される。
モータ出力歯車15と中間歯車17の噛み合いは、双方
の歯形が隙間無く係合しているので、バックラッシュな
く動力が伝達される。また、双方の歯形が三角形状をし
ているので、回転時にはお互いの歯の係合が離脱する方
向、即ち軸方向に力が働くが、バネ19により噛み合い
歯の離脱を防いでいる。さらに、バネ19の押圧力を調
整すると、所定の負荷トルクのもとではモータ出力歯車
15と中間歯車17は一体的に回転するが、負荷トルク
が過大の時、即ちレンズを高速駆動して動作端で急停止
する場合などには、中間歯車17の噛み合い歯がモータ
出力歯車15から離脱し、歯の欠損を防止するトルクリ
ミッタとしての効果を発揮する。この時の許容伝達トル
クは、バネ19の押圧力と噛み合い歯である三角歯の頂
角の角度により決定される。このように、一対の噛み合
い歯車が、バックラッシュのない動力伝達とトルクリミ
ッタの2つの機能を果たすことが可能となる。
【0026】(第2の実施例)図4,図5は本発明の第
2の実施例を示したものである。この実施例の特徴は、
レンズの電動駆動と手動駆動を切り換えている切り換え
手段の一部が、前記中間歯車17とモータ出力歯車15
の噛み合い歯の噛合を保持する押圧手段を兼用している
ことである。図4はレンズをモータ駆動する時の構造図
であり、実施例1同様、モータ出力歯車15と中間歯車
17はお互いに対向した噛み合い歯が隙間なく一体的に
係合している。レンズの電動駆動と手動駆動を切り換え
る切り換え手段を表したのが図5である。第1の実施例
同様に、カメラマンが不図示のクラッチレバーを操作す
ることにより、中間歯車17を軸18上をスライドさせ
て、モータ出力歯車15と中間歯車17の連結・非連結
を切り換えている。
【0027】実施例1では、中間歯車17をモータ出力
歯車15へ押圧する手段としてバネ19を用いていた
が、この実施例では、電動駆動、手動駆動の切り換え手
段で使用している板バネ22に、駆動モードの切り換え
だけでなく、中間歯車17をモータ出力歯車15に押圧
する役目も持たせている。即ち、カメラマンが図示しな
いクラッチレバーを操作すると、クラッチ板20上に付
設した切り換えピン21と、切り換えピン21の外周に
設けた摺動ブッシュ23が回動する。摺動ブッシュ23
は中間歯車17の側面17dに当接しながら中間歯車1
7を軸18に沿って変位させる。そして、少なくとも摺
動ブッシュ23の回動端より手前で中間歯車17とモー
タ出力歯車15の噛み合い歯が隙間なく一体的に噛み合
うようにする。このような状態で電動モータ2を駆動す
ると、中間歯車17はモータ出力歯車15とバックラッ
シュなく一体的に駆動される。この時、板バネ22が摺
動ブッシュ23を介して中間歯車17をモータ出力歯車
15に押圧しており、許容伝達トルクは板バネ22の復
元力と噛み合い歯である三角歯の頂角の角度で決定され
る。
【0028】また、摺動ブッシュ23は切り換えピン2
1に対して低摩擦で回転自在なため、摺動ブッシュが中
間歯車17を押圧していても回転時の負荷となることは
ない。このように、一対の噛み合い歯が、バックラッシ
ュのない動力伝達とトルクリミッタの2つの機能を果た
していると同時に、駆動モードの切り換え手段である板
バネに、噛み合い歯の係合を保持する機能を持たせるこ
とがこの実施例の特徴である。
【0029】(第3の実施例)図6,図7は本発明の第
3の実施例を表している。この実施例の特徴は、実施例
1,2で述べたような前記中間歯車17をモータ出力歯
車15に押圧する手段に換わり、中間歯車17をモータ
出力歯車15に磁石を用いて吸着させる手段を用いてい
ることである。図6は、レンズを手動駆動する場合の構
造図を表している。24はリング状の永久磁石であり、
磁石の片面は、中間歯車17に固定された円筒形のヨー
ク25と接着されている。またモータ出力歯車15に
は、永久磁石24の対向面に鉄板26が固定されてい
る。図7は不図示のクラッチレバーでレンズを手動駆動
から電動駆動に切り換え、中間歯車17とモータ駆動歯
車15を噛み合わせた時の構造図を表している。中間歯
車17を軸方向に変位させ、中間歯車17とモータ出力
歯車15の連結・非連結を切り換える方法は実施例1と
同様である。
【0030】カメラマンが不図示のクラッチレバーを操
作することにより、クラッチ板20上に付設した切り換
えピン21が回動する。切り換えピン21は中間歯車1
7に当接しながら中間歯車11をモータ出力歯車15側
へとスライドさせる。切り換えピン21の回動端、もし
くは回動端の手前で、中間歯車17は磁力によりモータ
出力歯車15と吸着し、双方の噛み合い歯が隙間無く一
体的に係合する。永久磁石24、ヨーク25、鉄板26
により閉磁回路が構成され、回転中も中間歯車17とモ
ータ出力歯車15の噛合が離脱しない用に吸着力が作用
している。この時、切り換えピン21と中間歯車17の
間には間隙を設け、回転切り換えピン21が中間歯車1
7に当接して回転負荷となることを防止している。
【0031】この場合の噛み合い歯も双方が三角形状を
しているので、回転途中で過度の負荷がかかると、中間
歯車17の噛み合い歯がモータ出力歯車15の噛み合い
歯から離脱する方向に力が作用する。この時の離脱力が
磁石の吸着力を越えると、一時的に動力の伝達が遮断さ
れ、トルクリミッタとしての効果を発揮する。許容伝達
トルクは磁石による吸着力と噛み合い歯である三角歯の
頂角の角度で決定される。このように、一対の噛み合い
歯車が、バックラッシュのない動力伝達とトルクリミッ
タの2つの機能を果たしており、噛み合い歯の係合を保
持する手段に磁石による吸着力を利用していることがこ
の実施例の特徴である。
【0032】以上、3つの実施例をもとに述べてきた
が、これらの動力伝達機構は、ズーム,フォーカス,ア
イリス等、撮影レンズの光学性能を調整するために使用
するあらゆる動力伝達機構に適用でき、また、電動モー
タから駆動レンズ群に到るまでの動力伝達機構のうち、
いかなる部分にも適用することができる。さらに、実施
例では歯車の噛み合い歯の形状を、三角形状に限定した
が、1対の回転部材の対向する面に双方が噛み合い可能
であれば、歯の形状は球体,半球体,角形状等いかなる
形状でもかまわない。
【0033】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、駆動モ
ータの出力軸と出力部材との相対向する面に双方の係合
部を設け、駆動モータの出力軸と出力部材とを隙間無く
一体的に係合させることにより、該出力軸と出力部材と
の間のバックラッシュを解消させることができる。この
結果、撮影レンズを電動駆動する場合に、動作指令信号
を与えてからレンズが作動するまでのタイムラグを低減
することができる。
【0034】請求項2に記載の発明によれば、回転動力
の伝達と、伝達トルクを制限するトルクリミッタの二つ
の役割を一対の歯車部材で機能させることができ、この
結果、動力伝達機構が簡略化し、駆動ユニットの小型化
・低価格化が可能となる。
【0035】請求項3に記載の発明によれば、簡単な構
成により出力部材と駆動モータの出力軸との係合状態を
安定に保持することができる。
【0036】請求項4に記載の発明によれば、磁気的付
勢手段の取付位置が任意に変更でき、設計の自由度を向
上させることができる。
【0037】請求項5に記載の発明によれば、切換変位
手段による離脱力が磁気的付勢手段の吸着力を越える
と、一時的に動力伝達が遮断されるので、トルクリミッ
タとしての効力を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る発明の第1の実施例を示すレンズ
手動駆動状態の動力伝達機構の断面図。
【図2】本出願に係る発明の第1の実施例を示す噛合歯
部の詳細を示す斜視図。
【図3】本出願に係る発明の第1の実施例を示すレンズ
電動駆動状態の動力伝達機構の断面図。
【図4】本出願に係る発明の第2の実施例を示すレンズ
手動駆動状態の動力伝達機構の断面図。
【図5】本出願に係る発明の第2の実施例を示す切り換
え手段の斜視図。
【図6】本出願に係る発明の第3の実施例を示すレンズ
手動駆動状態の動力伝達機構の断面図。
【図7】本出願に係る発明の第3の実施例を示すレンズ
電動駆動状態の動力伝達機構の断面図。
【図8】従来のレンズ駆動装置の断面図
【図9】従来のレンズ駆動装置の断面図
【符号の説明】
1…レンズ操作リング 1a…噛み合い歯 2…電動モータ 3…ギアヘッド 4…モータ出力軸 5…スリーブ 6…ピン 7…モータ出力歯
車 8…バネ 9…摺動ワッシャ 10…中間歯車 10a…噛み合い
歯 11…軸 12…クラッチ板 13…切り換えピン 14…モータ出力
軸 15…モータ出力歯車 15a…噛み合い
歯 16…ピン 17…中間歯車 17a…噛み合い歯 17b…噛み合い
歯 17c…噛み合い歯 17d…噛み合い
歯側面 18…軸 19…バネ 20…クラッチ板 21…切り換えピ
ン 22…板バネ 23…摺動ブッシ
ュ 24…永久磁石 25…ヨーク 26…鉄板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズのレンズ操作部材に出力部材
    が接続されていて、駆動モータからの出力とクラッチ手
    段を介して係脱可能に該出力部材に伝達する撮影レンズ
    用駆動装置において、該クラッチ手段は、駆動モータの
    出力軸と、出力部材を有する入力軸とを同一軸上に配
    し、該出力部材が入力軸に沿って出力軸側に移動可能
    で、該出力部材と該出力軸との対向する端面同士が係合
    するよう係合部を夫々有し、該出力部材を出力軸側へ付
    勢させ係合を保持させる保持力発生手段を有することを
    特徴とする撮影レンズ用駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、出力部材と出力軸と
    の係合部の形状は、三角歯型形状であることを特徴とす
    る撮影レンズ用駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、保持力発生
    手段は、弾性的付勢手段であることを特徴とする撮影レ
    ンズ用駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、保
    持力発生手段は、磁気的付勢手段であることを特徴とす
    る撮影レンズ用駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、保
    持力発生手段は、出力部材を入力軸に沿って出力軸側に
    変位させる位置決めのための切換変位手段の一部を兼用
    させていることを特徴とする撮影レンズ用駆動装置。
JP9077395A 1995-04-17 1995-04-17 撮影レンズ用駆動装置 Pending JPH08286091A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9077395A JPH08286091A (ja) 1995-04-17 1995-04-17 撮影レンズ用駆動装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001255447A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Mamiya Op Co Ltd カメラの焦点調節モード切換装置
JP2011107333A (ja) * 2009-11-16 2011-06-02 Fujifilm Corp レンズ駆動装置

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