JPH08285249A - 廃棄物の処理方法及び処理装置 - Google Patents

廃棄物の処理方法及び処理装置

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JPH08285249A
JPH08285249A JP7111124A JP11112495A JPH08285249A JP H08285249 A JPH08285249 A JP H08285249A JP 7111124 A JP7111124 A JP 7111124A JP 11112495 A JP11112495 A JP 11112495A JP H08285249 A JPH08285249 A JP H08285249A
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JP
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waste
melting furnace
treatment
plastic
melting
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Takio Saito
多喜雄 斎藤
Hideyuki Hosoyamada
英之 細山田
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Individual
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異なった種類の廃棄物の処理を関連させて、
処理を効率良く行い、エネルギの有効活用を行う。 【構成】 プラスチック廃棄物1の処理で生成した重油
等の燃料油4を石綿廃棄物の溶融処理に用いる溶融炉5
0の燃料として供給する。一般廃棄物の処理で生じた排
気ガス31を熱交換機53で溶融炉50からの高温ガス
と熱交換し、溶融炉50にフィードバックする。プラス
チック廃棄物の処理Aと、石綿廃棄物の処理Bと、一般
廃棄物の処理Cとが相互に関連し、処理を効率良く行う
ことができ、エネルギの相互活用ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック廃棄物、石
綿廃棄物等の各種廃棄物の処理を効率的に行うための処
理方法と、この処理方法に使用される処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、工業廃棄物、生活廃棄物などの廃
棄物はその種類に応じたそれぞれの方法によって処理さ
れていた。例えば、プラスチック廃棄物は粉砕して溶解
し、その後、熱分解している。そしてこの熱分解生成物
を冷却しながら濾過することにより、A重油程度の重油
として再生し、その再利用を行っている。
【0003】また、石綿廃棄物は一般廃棄物を燃焼させ
た焼却灰と混合することにより、飛散を防止し、この状
態で溶融炉内に投入して、高温度で燃焼させることでス
ラグとし、このスラグを固めた後、廃棄している。一
方、家庭内からの一般廃棄物は焼却炉で焼却し、焼却に
よって生じた焼却灰を水と混合してスラリーとし、この
スラリーに固化剤を混合してセメント等の原料として再
利用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
廃棄物の処理は廃棄物の種類に応じた別個の方法によっ
て行われているため、それぞれの処理施設が必要となっ
ている。そして各処理施設では公害を防止するための処
理や固形化処理、その他の処理を施している。このよう
に従来の廃棄物の処理は各処理施設での処理を関連付け
ることはなく、別個に行われているところから、処理施
設を多く必要としている。また、廃棄物の効率的な処理
もできない問題を有している。すなわち一の処理施設で
なされた処理が独立しており、その処理によって生じた
エネルギー等を他の処理施設では活用ができず、処理の
効率の向上ができないものとなっている。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、異なる種類の廃棄物の処理を相互に関連
付けることにより、廃棄物の効率的な処理を可能とした
処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を解
決する本発明の廃棄物の処理方法は、プラスチック廃棄
物を溶解した後、熱分解することにより燃料油とする処
理Aと、石綿廃棄物と焼却灰との混合物を溶融炉内で高
温に燃焼して溶融する処理Bとを備え、前記処理Aで生
成した燃料油を処理Bの溶融炉の燃料として用いること
を特徴とする。また、この方法に適用される処理装置
は、プラスチック廃棄物を溶解する溶解槽及びこの溶解
槽からの溶融プラスチックを熱分解する分解槽を有し、
プラスチック廃棄物から燃料油を生成するプラスチック
処理装置と、石綿廃棄物と焼却灰との混合物を高温に燃
焼して溶融する溶融炉を有する石綿処理装置と、上記プ
ラスチック処理装置で生成した燃料油を前記溶融炉に供
給する管路とを備えていることを特徴とする。
【0007】このような構成では、プラスチック廃棄物
の処理によって生成した燃料油が石綿廃棄物の燃焼用に
使用されるため、プラスチック廃棄物の処理と、石綿廃
棄物の処理とを関連付けることができ、2種類の廃棄物
の処理を効率的に行うことができる。
【0008】本発明の別の処理方法は、上述した方法の
処理A及び処理Bを備えることに加えて、処理Aで生成
した燃料油を処理Bの溶融炉の燃料として用いると共
に、この溶融炉で生じた高温ガスを熱交換し、得られた
熱量を前記溶融炉の加熱に用いることを特徴とする。こ
の方法に適用される本発明の処理装置は、上述した装置
のプラスチック処理装置及び石綿処理装置を備え、これ
らに加えて、プラスチック処理装置で生成した燃料油を
溶融炉に供給する管路と、この溶融炉で生じた高温ガス
を熱交換して溶融炉の加熱用にフィードバックする熱交
換手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】このような構成では、上述した構成と同様
にプラスチック廃棄物の処理と、石綿廃棄物の処理とを
関連付けることができるため、2種類の廃棄物の処理を
効率的に行うことができる。これに加えて、石綿の処理
で生じた高温ガスを熱交換し、その熱量を石綿の燃焼を
行う溶融炉にフィードバックして、溶融炉を加熱するた
め、その加熱を効率よく行うことができ、エネルギーを
有効に活用することができる。
【0010】本発明のさらに別の処理方法は、上述した
処理A及び処理Bに加えて、一般廃棄物の焼却灰に基づ
いた汚泥を再利用するために固化する処理Cとを備える
と共に、処理Aで生成した燃料油を処理Bの溶融炉の燃
料として用い、処理Cで生じた排気ガスを処理Bの溶融
炉で生じた高温ガスと熱交換した後、溶融炉に供給して
溶融炉の加熱に用いることを特徴とする。この方法に適
用される処理装置は、上述したプラスチック処理装置及
び石綿処理装置に加えて、一般廃棄物の焼却灰に基づい
た汚泥を再利用のために固化する固化処理装置を備え、
さらにプラスチック処理装置で生成した燃料油を溶融炉
に供給する管路と、固化処理装置で生じた排気ガスを溶
融炉で生じた高温ガスと熱交換した後、溶融炉の加熱用
にフィードバックする熱交換手段とを備えていることを
特徴とする。
【0011】このような構成では、上述と同様にプラス
チックの処理と、石綿の処理とを関連付けると共に、こ
れに加えて、一般廃棄物の処理で生じた悪臭を含有する
排気ガスを溶融炉からの高温ガスと熱交換し、その高温
によって悪臭を熱分解する。しかもこの熱交換の後、排
気ガスが溶融炉の加熱に供給されるため、プラスチック
の処理、石綿の処理さらには一般廃棄物の処理を関連付
けることが可能となり、廃棄物の処理の効率化ができ
る。
【0012】本発明は以上の構成に加えて、処理Bの溶
融炉から排出される高温ガスを処理Aにおけるプラスチ
ック廃棄物の溶融及び/又は熱分解の熱源として用いる
ことができる。このための装置としては、溶融炉から排
出される高温ガスをプラスチック処理装置の溶解槽及び
/又は分解槽に供給する熱供給手段をさらに、備えるこ
とにより可能となる。これにより、溶融炉で生じた高温
の熱エネルギーの有効利用が可能となる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例のフローチャートを
示す。この実施例はプラスチック廃棄物1を処理する処
理Aと、ばいじんを含む石綿廃棄物2を処理する処理B
と、一般廃棄物の焼却灰3を処理する処理Cとを相互に
関連付けて行うものである。以下、各処理A,B及びC
をそれぞれ説明する。
【0014】プラスチック廃棄物の処理Aは、プラスチ
ック廃棄物1からA重油に相当する燃料油4を生成する
ものであり、プラスチック廃棄物1はまず、粉砕工程5
で細かく粉砕された後、ピット缶等の貯溜部6に貯溜さ
れる。この粉砕されたプラスチック廃棄物は貯溜部6か
ら適宜、取り出され、溶解槽7に供給され、加熱による
溶解が行われる。このようにプラスチック廃棄物1を粉
砕し、貯溜部6で貯溜して適宜、溶解に供する構成で
は、粉砕と溶解とを別系統で行うことができるため、各
工程が束縛されることがなく、処理効率が特に溶解の効
率が向上する。
【0015】溶解槽7における溶解は粉砕したプラスチ
ック廃棄物を230℃前後に加熱することに行われ、こ
の溶解されたプラスチックは分解槽8に供給される。分
解槽8は種々のプラスチックを熱分解できる温度に加熱
するものであり、例えばプラスチックを300℃程度に
加熱する。これによりプラスチックは分解され、この分
解の後に、冷却装置9で冷却され、濾過器10で濾過さ
れて残溜固形分が除去される。この濾過によりA重油相
当の燃料油4が生成される。本実施例では、この生成し
た燃料油4を後述する石綿廃棄物の処理Bの熱源として
用いるものである。
【0016】11は処理Aに組み込まれた中和工程であ
り、分解槽8で熱分解したプラスチックの酸性度を調整
する。また、溶解槽7での溶解で悪臭を含むガスが生じ
た場合、このガスを中和工程11に移送して、その無臭
化を行うことができる。さらに、本実施例では分解槽8
での熱分解によって不純物12が生じた場合、この不純
物12を石綿廃棄物2の処理Bに供給して、石綿廃棄物
2と共に処理することができる。
【0017】処理Bは石綿廃棄物2を処理するものであ
り、ばいじんを含む石綿廃棄物2と、一般廃棄物の焼却
灰13とをそれぞれ計量した後、攪拌工程14で混合す
る。ばいじんを含む石綿廃棄物2は飛散し易く、周囲に
散乱するため、焼却灰13と混合するものである。この
焼却灰13はある程度の水分が付与されており、この焼
却灰13を石綿廃棄物に対して2割程度、混合すること
により石綿廃棄物2が吸着され、これにより飛散を抑制
できる。
【0018】この混合物は計量の後、溶融炉50内に投
入されて高温に燃焼されることにより溶融物となる。こ
の溶融炉50内での燃焼にあっては、上述した処理Aに
おける分解槽8から生じたプラスチック廃棄物の不純物
12も混合されて、同時に燃焼させることができる。か
かる溶融炉50の燃焼に用いる燃料は処理Aで生成した
プラスチック廃棄物1からの燃料油4である。これによ
りプラスチック廃棄物1の処理Aと、石綿廃棄物2の処
理Bとが相互に関連付けられるため、これらの処理を併
行して行うことができる。
【0019】51はプラスチック廃棄物1から生成した
燃料油4を溶融炉50のバーナ(後述する)に導くため
の管路であり、燃料の油量調整及び加熱部52を介し
て、溶融路50と連結されている。なお、プラスチック
廃棄物1で生成する燃料油4が相対的に少ない場合にお
いては、市販の重油15を燃料油4に添加して管路51
に供給しても良い。
【0020】溶融炉50での燃焼によって溶融した石綿
廃棄物は同炉50から取り出されて、固化(符号16)
された後、粉砕される(符号17)。そして、使用可能
な性状と、不可能な性状とに選別された後、使用可能な
性状のものは再生されて、循環使用される。
【0021】一方、溶融炉50での燃焼によって生じた
高温ガスは熱交換機53、サイクロン54、スクラバー
55、排風機56を経て、無公害化され、その後、大気
に放出される。これらの処理については、後で詳述す
る。
【0022】本実施例において、溶融炉50で生じた高
温ガスは蒸気等の熱媒体を有しており、この熱媒体が有
する熱量を有効利用するようになっている。この有効利
用は溶融炉50から排出される蒸気を含む高温ガスを処
理Aにフィードバックする熱供給手段により行うもので
ある。この熱供給手段は一次熱冷却装置72と、熱風発
生装置73とを備えており、溶融炉50から排出される
高温ガス70は配管71によって、一次熱冷却装置72
に導かれる。この一次熱冷却装置72では高温ガス70
を200〜350程度まで冷却する。そして冷却された
ガスはファン等の熱風発生装置73で流速が付与され
て、溶解槽7及び分解槽8に供給される。
【0023】この場合、溶解槽7に対しては約230℃
にまで冷却したガスを供給し、分解槽8に対しては約3
00℃にまで冷却したガスを供給する。このような温度
は各槽7、8の処理温度に合わせた温度であり、このよ
うな温度のガスを供給することにより、各槽7、8にお
けるプラスチックの溶解及び熱分解が可能となる。この
ため各槽7、8はその加熱のための専用熱源が不要とな
ると共に、加熱のためのエネルギーも不要となり、エネ
ルギーの有効利用が可能となる。なお、溶融炉50から
のガスは後述するように、高温であり、このため一次熱
冷却装置で充分に冷却できない場合は、二次熱冷却装置
74を用いて、再冷却しても良い。
【0024】処理Cは家庭内等から生じた一般廃棄物を
処理するものであり、この一般廃棄物は焼却された焼却
灰3の形態で処理が開始される。この焼却灰3は選別さ
れて不純物21が取り除かれて、スラリー槽22に導入
される。この場合、取り除かれた不純物21は処理Bの
撹拌工程14に供給されることより、石綿廃棄物2と共
に溶融炉50内で燃焼される。これにより処理Bは処理
Cと関連し、一般廃棄物からの不純物の効率的な処理が
可能となる。
【0025】処理Cにおけるスラリー槽22では、焼却
灰3と多量の水23とを混合してスラリー状態とし、こ
のスラリーを撹拌工程24に供給する。撹拌工程24で
はケイ酸ガラスなどの安定化薬剤25及び生石灰(Ca
O)などの固化剤26をスラリーに混合し、これらを混
和機27で混練する。混和機27では、この混練と共に
圧縮を同時に行って、水を搾り出すことを同時に行う。
本実施例では、一般廃棄物の焼却灰3からコンクリート
材料を生成して、その再利用を行うものであり、このた
め上述のような安定化薬剤25及び固化剤26を使用し
ている。
【0026】混和機27における混練時では生石灰と水
との反応で硝石灰(Ca(OH)2)が生成され、この
硝石灰混入材料が養生工程28を経て固形化されてコン
クリート等の再生原料32となる。一方、混和機27に
よる混練時によりアルカリ性へ移行し、この移行に伴っ
て、アンモニア、メルカプタン、イオウ酸化物などの悪
臭ガスが粉塵と共に駆逐される。
【0027】このため、この悪臭ガスや粉塵が混入した
空気を粉塵除去装置29に導入する。粉塵除去装置29
はこの粉塵混入のガスを水中に噴射することにより、粉
塵の捕獲と、水溶性ガスの溶解とを行うものである。こ
の粉塵除去装置29にはガス洗浄装置30が連結されて
いる。ガス洗浄装置30は例えば、活性炭を備え、粉塵
除去装置で除去されていない悪臭原因物質を吸着により
除去する。これにより脱臭が行われ、脱臭された排気ガ
ス31となる。
【0028】本実施例はこの排気ガス31を大気放出す
ることなく、処理Bに供給するものである。すなわち排
気ガス31を送風機33を介して処理Bの熱交換機53
に導いて、溶融炉50からの高温ガスと接触させるもの
である。この接触により、後述するように排気ガス31
が高温となるため、残存していた悪臭成分が熱分解し
て、確実に無臭化される。そして、この高温となった排
気ガスを溶融炉50の内部に導入して、溶融炉50の加
熱に用いる。
【0029】図2は処理Bで用いる溶融炉50を示す。
この溶融炉50は耐火セメント等の耐火物60に囲まれ
ることにより形成された燃焼室61と、この燃焼室61
内に対して石綿廃棄物2と焼却灰13との混合物を投下
するシュータ62と、燃焼室61内に火炎を噴射するバ
ーナ63とを備えている。このバーナ63の噴射部64
には熱交換機53で高温となった排気ガス31が導入さ
れる。これによりバーナ63の火炎の温度がさらに上昇
すると共に、燃焼室61の内部を加熱することができ
る。
【0030】燃焼室61は斜め下方に傾斜しており、こ
の傾斜方向の端部の下方には燃焼熱で溶融したスラグが
貯留される受皿65が配置されている。また、燃焼室6
1の終端部分には連通室66が連結されており、この連
通室66に熱交換機53が設けられている。
【0031】熱交換機53はコイル状に巻回された状態
で連通室66内に設けられており、その内部には処理C
からの排気ガス31が導入される。この排気ガス31は
熱交換機53内を移動中に、燃焼室61からの高温ガス
と接触して熱交換されて、高温となる。そして、この高
温となった排気ガスがバーナ63の噴射部64に供給さ
れる。67は耐火物55の外面を覆う冷却ブロックであ
り、水冷管(図示省略)が挿通している。
【0032】このような構造の溶融炉50はバーナ63
から高温の火炎が噴射した状態で、シュータ62から石
綿廃棄物を投入することにより、石綿廃棄物が1800
〜2200°Cの高温下で燃焼して溶融する。この溶融
物は受皿65に落下し、溶融炉50から取り出されるこ
とにより固化される。一方、バーナ63の火炎及び石綿
廃棄物の燃焼により溶融炉50内は高温となり、この高
温ガスが連通室66に流入することにより、熱交換機5
3内の排気ガスと熱交換する。この熱交換で排気ガスが
高温となるため、残存していた悪臭成分が熱分解されて
無臭化する。これにより一般廃棄物の処理Cに起因した
悪臭がなくなり、悪臭公害を防止することができる。
【0033】これと同時に、高温となった排気ガスがバ
ーナ63の噴射部64に導かれて、バーナ63の火炎温
度の上昇及び溶融炉50の加熱を行うため、溶融炉50
を効率良く加熱でき、熱的ロスのない稼動を行うことが
できる。加えてバーナ63の燃料はプラスチック廃棄物
の処理Aで生成した燃料油を用いるため、安価に稼動す
ることができる。
【0034】図2において、68は連通室61の下流側
に連結された反応部であり、石灰粉(図示省略)が充填
されている。燃焼室61内で燃焼した高温ガスはこの反
応部68を通過する際に、イオウ酸化物が除去される。
この反応部68はサイクロン54が連結されて、ガス流
の流速が減速される。そして、このサイクロン54を通
過したガスは排風機56を挟んで配置された2基のスク
ラバー55に導入される。スクラバー55ではアンモニ
ア等の還元剤69を噴霧することにより、ガス内の窒素
酸化物を還元して除去する。これによりガスを清浄化及
び無害化した状態で、大気放出することができる。
【0035】図1において、77はこの処理Bにおける
最終ガス処理である。この最終ガス処理77からは熱が
排出されるが、この廃熱78は前述した一次熱冷却装置
72に供給されるようになっている。これにより上述し
た溶融炉50からの高温ガスの利用と共に、処理Bで生
じた熱量の殆どを有効利用することができる。
【0036】以上のような本実施例はプラスチック排気
物1の処理Aで生成した燃料油4を石綿廃棄物2の処理
Bにおける溶融炉50の燃料として供給するため、燃料
の損失がなくなると共に、種類の異なった廃棄物の処理
を関連させることができ、処理を効率的に行うことがで
きる。また一般廃棄物の処理Cで生じた排気ガスを処理
Bの熱交換機53に導いて高温とした後、溶融炉50に
供給するため、排気ガスを無臭化できると共に、溶融炉
50で生じた熱を有効に使用でき、熱エネルギの損失を
防止することができる。従って、これらにより廃棄物処
理に伴う公害を確実に防止することができる。本実施例
では、これらに加えて、プラスチック廃棄物1の処理A
で生じた不純物12及び一般廃棄物の処理Cで生じた不
純物21を石綿廃棄物2の溶融炉50内に導入して、燃
焼させるため、これらの不純物の処理も不要となるメリ
ットがある。
【0037】本発明は上記実施例に限定されることなく
種々変更が可能である。本発明はプラスチック廃棄物1
の処理Aで生成した燃料油4を石綿廃棄物2の溶融炉5
0の燃料として供給するだけでも良く、これによって
も、これらの処理を関連させて、処理の効率向上を行う
ことができる。また、一般排気物の処理Cで生じた排気
ガスをその処理により確実に無臭化できる場合には、石
綿排気物2の熱交換機53に導くことなく、大気放出し
ても良い。この場合、熱交換機53には大気を導入して
高温とし、この高温の大気を溶融炉50に導くことによ
り、熱的エネルギーの有効利用を行うことができる。
【0038】さらに本発明では、処理Bの溶融炉50で
生じた高温ガス70を処理Aの溶解槽7、分解槽8の双
方に導くことなく、いずれか一方であっても良く、これ
らに導くことなく、そのまま排出しても良い。上述した
処理Cでは、一般廃棄物からコンクリート材料を再生し
ているが、これに限らず、肥料、土壌改良材その他の、
再生を行っても良い。
【0039】
【発明の効果】本発明は、プラスチック廃棄物の処理で
生成した燃料油を石綿廃棄物の溶融炉の燃料として用い
るため、プラスチック廃棄物及び石綿廃棄物の処理を関
連付けることができ、これにより廃棄物が異なっていて
も、その処理を効率良く行うことができると共に、燃料
の有効利用が可能となる。
【0040】本発明は石綿廃棄物の溶融炉からの高温ガ
スを熱交換して溶融炉にフィードバックするため、熱エ
ネルギの損失がなくなる。また、本発明は一般廃棄物の
処理で生じた排気ガスを石綿廃棄物の溶融炉からの高温
ガスと熱交換して、溶融炉にフィードバックするため、
プラスチック廃棄物の処理及び石綿廃棄物の処理の関連
付けに加えて、一般廃棄物の処理を関連付けることがで
き、これらの処理を効率的に行うことができると共に、
処理によって生じた熱エネルギを有効的に活用すること
ができる。さらに本発明は石綿廃棄物の溶融炉の高温ガ
スをプラスチック廃棄物の溶解槽あるいは分解槽に導く
ことにより、エネルギーの無駄のないクローズドシステ
ムでの効率的な処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフローチャートである。
【図2】溶融炉の断面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック廃棄物 2 石綿廃棄物 3 焼却灰 4 燃料油 31 排気ガス 50 溶融炉 53 熱交換機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 303A 303L

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック廃棄物を溶解した後、熱分
    解することにより燃料油とする処理Aと、石綿廃棄物と
    焼却灰との混合物を溶融炉内で高温に燃焼して溶融する
    処理Bとを備え、前記処理Aで生成した燃料油を処理B
    の溶融炉の燃料として用いることを特徴とする廃棄物の
    処理方法。
  2. 【請求項2】 プラスチック廃棄物を溶解した後、熱分
    解することにより燃料油とする処理Aと、石綿廃棄物と
    焼却灰との混合物を溶融炉内で高温に燃焼して溶融する
    処理Bとを備え、前記処理Aで生成した燃料油を処理B
    の溶融炉の燃料として用いると共に、この溶融炉で生じ
    た高温ガスを熱交換し、得られた熱量を前記溶融炉に供
    給することを特徴とする廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 プラスチック廃棄物を溶解した後、熱分
    解することにより燃料油とする処理Aと、石綿廃棄物と
    焼却灰との混合物を溶融炉内で高温に燃焼して溶融する
    処理Bと、一般廃棄物の焼却灰に基づいた汚泥を再利用
    するために固化する処理Cとを備え、前記処理Aで生成
    した燃料油を処理Bの溶融炉の燃料として用い、前記処
    理Cで生じた排気ガスを前記溶融炉で生じた高温ガスと
    熱交換した後、溶融炉に供給することを特徴とする廃棄
    物の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記処理Bの溶融炉から排出される高温
    ガスを前記処理Aにおけるプラスチック廃棄物の溶解及
    び/又は熱分解の熱源に用いることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 プラスチック廃棄物を溶解する溶解槽及
    びこの溶解槽からの溶融プラスチックを熱分解する分解
    槽を有し、プラスチック廃棄物から燃料油を生成するプ
    ラスチック処理装置と、石綿廃棄物と焼却灰との混合物
    を高温に燃焼して溶融する溶融炉を有する石綿処理装置
    と、前記プラスチック処理装置で生成した燃料油を前記
    溶融炉に供給する管路とを備えていることを特徴とする
    廃棄物の処理装置。
  6. 【請求項6】 プラスチック廃棄物を溶解する溶解槽及
    びこの溶解槽からの溶融プラスチックを熱分解する分解
    槽を有し、プラスチック廃棄物から燃料油を生成するプ
    ラスチック処理装置と、石綿廃棄物と焼却灰との混合物
    を高温に燃焼して溶融する溶融炉を有する石綿処理装置
    と、前記プラスチック処理装置で生成した燃料油を前記
    溶融炉に供給する管路と、前記溶融炉で生じた高温ガス
    を熱交換して溶融炉にフィードバックする熱交換手段と
    を備えていることを特徴とする廃棄物の処理装置。
  7. 【請求項7】 プラスチック廃棄物を溶解する溶解槽及
    びこの溶解槽からの溶融プラスチックを熱分解する分解
    槽を有し、プラスチック廃棄物から燃料油を生成するプ
    ラスチック処理装置と、石綿廃棄物と焼却灰との混合物
    を高温に燃焼して溶融する溶融炉を有する石綿処理装置
    と、一般廃棄物の焼却灰に基づいた汚泥を再利用のため
    に固化する固化処理装置と、前記プラスチック処理装置
    で生成した燃料油を前記溶融炉に供給する管路と、前記
    固化処理装置で生じた排気ガスを溶融炉で生じた高温ガ
    スと熱交換した後、溶融炉にフィードバックする熱交換
    手段とを備えていることを特徴とする廃棄物の処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記石綿処理装置の溶融炉から排出され
    る高温ガスを前記プラスチック処理装置の溶融槽及び/
    又は分解槽の熱源として供給する熱供給手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の廃
    棄物の処理装置。
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