JP2009078195A - 廃アスベスト材の処理方法およびその処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃アスベスト材を解体現場で連続的かつ系統的に無害化処理でき、付近の環境も汚さない廃アスベスト材の処理方法およびその処理装置を提供する。
【解決手段】廃アスベスト材を吸引し水で捕捉し水底に沈降させてスラリー化する捕捉工程、スラリーを脱水してケーキとする絞り工程、ケーキを溶融してガラス化する溶融・ガラス化工程、溶融によって生じた高温ガスを冷却するガス冷却工程、使用した水を捕捉工程に戻す水循環工程、捕捉工程を通過した空気をヘパフィルタに通して大気に放出可能な空気とする空気濾過工程、アスベスト含有水を珪藻土がコーティングされたスプリングフィルタに通して外部に排出可能な水とする水浄化工程を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃アスベスト材の処理方法とその処理装置に係り、より詳細には、システム化され安全かつ連続的に無害化することができる廃アスベスト材の処理方法とその処理装置に関する。
アスベストはクリスタル(白石綿)、アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)の種類があり、耐火材、断熱材として建造物に用いられていた。建造物を取り壊す際には、アスベスト廃材による公害が生じないような処理が必要となっている。建造物から除去した廃アスベスト材を処理する従来の方法としては、これをビニール袋に入れ飛散しない状態とし、専用の処理場に運び、コンクリート化して地中に埋め立てる方法、あるいは電気炉等で溶融処理する方法が採られている。特許文献1には、有機、無機からなるバインダーをアスベストに添加し、混練、造粒して固め、飛散せず溶融に適した形態とする方法が示されている。特許文献2には、アスベストと無機材料とを混合して反応させ、飛散せず溶融に適した形態とすることが示されている。特許文献3には、これらアスベスト廃材を電気抵抗溶融炉によって溶融する方法が示されている。
特許文献1の有機、無機のバインダーや、特許文献2の無機材料は、アスベストと一緒に溶融処理されるから再利用できるものではない。また、特許文献3の溶融処理と組み合わせるとしても、いずれも個々独立して行われるため、連続的な処理ができず、効率が悪いとの問題がある。また、系統的な処理ではないため、システム化することができず、処理終了まで長時間を要するとの問題もある。アスベスト廃材を処理場まで運搬することなく、建造物の解体現場で即無害化でき、廃アスベスト材を含めて、無害化に使用した水や空気で付近の環境を汚さない装置が望まれている。
特開2000−79380号公報 特開2001−353479号公報 特開平9−19672号公報
本発明の目的は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、建造物から除去された廃アスベスト材を現場で連続的かつ系統的に無害化処理でき、付近の環境を汚さない廃アスベスト材の処理方法およびその処理装置を提供することにある。
本発明による請求項1に記載の廃アスベスト材の処理方法は、建造物から削り取った廃アスベスト材を空気で吸引し、水を噴霧して捕捉し、水底に沈降させてスラリー化する捕捉工程と、前記スラリーを脱水してケーキとする絞り工程と、前記ケーキを電磁誘導加熱によって溶融し、急冷してガラス塊とする溶融・ガラス化工程と、前記ケーキの溶融によって発生した高温ガスを吸引し、水を噴霧して冷却し、冷却されたガスを前記捕捉工程に戻すガス冷却装置と、前記捕捉工程でスラリー化に使用した水、前記絞り工程でスラリーから脱水した水、および前記ガス冷却・循環工程で使用した水を前記捕捉工程に戻し、噴霧水として使用する水循環工程と、前記捕捉工程を通過した空気をヘパフィルタに通して、大気に放出可能な空気とする空気濾過工程と、前記捕捉工程、前記絞り工程および前記ガス冷却工程で使用されたアスベスト含有水を、珪藻土がコーティングされたスプリングフィルタに通して、外部に排出可能な水とする水浄化工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の廃アスベスト材の処理装置は、建造物から削り取った廃アスベスト材を空気で吸引し、水を噴霧し水底に沈降させることによりスラリー化する捕捉装置と、前記スラリーを脱水してケーキとする絞り装置と、前記ケーキを電磁誘導加熱によって溶融し、急冷してガラス塊とする溶融ガラス化装置と、前記溶融物の溶融によって発生した高温ガスに水を噴霧して冷却するガス冷却装置と、前記捕捉装置でスラリー化に使用した水、前記絞り装置でスラリーから脱水した水、および前記ガス冷却装置で使用した水を前記捕捉装置に戻し、噴霧水として使用する水循環装置と、前記捕捉装置を通過した空気をヘパフィルタに通して、大気に放出可能な空気とする空気濾過装置と、前記捕捉装置、前記絞り装置および前記ガス冷却装置で使用されたアスベスト含有水を、珪藻土がコーティングされたスプリングフィルタに通して、外部に排出可能な水とする水浄化装置と、を備えていることを特徴とする。
本発明による請求項3に記載の廃アスベスト材の処理装置は、請求項2に記載の装置が、自走式車両の荷台に設けられた密閉可能な箱体に搭載されていることを特徴とする。
本発明による請求項4は、前記捕捉装置が、順次連結された複数の吸引タンクと、最下流の前記吸引タンクに連結されたブロアとで構成され、アスベスト廃材を吸引した空気が前記複数の吸引タンクを経由して吸引されることを特徴とする。
本発明による請求項5は、前記溶融・ガラス化装置が、電磁誘導によって加熱される溶融炉と、溶融炉から溢れ出て落下した溶融物を受ける水槽を備えていることを特徴とする。
本発明による請求項6は、前記ガス冷却装置が、順次連結されガスに水を噴霧する複数のシャワー槽と、最下流のタンクに連結されたブロアとで構成され、溶融によって発生した高温ガスが、前記複数のシャワー槽を経由して吸引されることを特徴とする。
本発明による請求項1、2によれば、廃アスベスト材を吸引し、水で捕捉し、水底に沈降させてスラリー化し、このスラリーを脱水してケーキとし、ケーキを溶融した後、急冷してガラス塊とするため、廃アスベスト材の無害化を連続的、系統的に行うことができる。また、スラリー化に使用した水、スラリーを脱水して生じた水、およびガス冷却の際に使用した水を捕捉装置(または捕捉工程)に戻して使用するので、節水型である。また、溶融炉で発生した高温ガスの粉塵は、ガス冷却装置(またはガス冷却工程)で噴霧した冷却水で捕捉されるが、冷却水は捕捉装置(または捕捉工程)に戻されるので、捕捉装置(または捕捉工程)でさらに噴霧による粉塵の捕捉が行なうので、それだけ粉塵の捕捉が入念にできる。無害化に使用した空気および水は、空気濾過装置(空気濾過工程)と水浄化装置(または水浄化工程)で浄化し放出されるので、付近の環境を汚すことがない。
本発明による請求項3によれば、廃アスベスト材を吸引し捕捉しスラリー化する捕捉装置、スラリーからケーキとする絞り装置、ケーキを溶融する溶融・ガラス化装置、溶融によって生じた高温ガスを冷却するガス冷却装置、使用した水を捕捉装置に戻して使用する水循環装置、捕捉装置を通過した空気を大気に放出可能な空気とする空気濾過装置、アスベスト含有水を外部に排出可能な水とする水浄化装置が、自走式車両の荷台に設けられた密閉可能な箱体に搭載されるので、移動可能であり、建造物の解体現場に乗り入れての無害化処理ができる。これまでのような廃アスベスト材を専用の処理場に運ぶ必要はない。
請求項4によれば、複数の吸引タンクが設けられるので、その分、アスベスト含有空気が浄化され、空気濾過装置のフィルタの負荷を減らすことができる。
請求項5によれば、溶融炉は溶融物が溢れ出るタイプであるから、連続溶融が可能で、水槽による溶融物の急冷により2〜5mmの粒径のガラス塊にできる。
請求項6によれば、溶融炉から出た高温ガスは、複数のシャワー槽を経由して吸引されるので、ガスに含まれる粉塵等が水に吸収されるので、ガスを浄化でき、最終的に通過する空気濾過装置のフィルタの負荷を減らすことができる。
以下、図面を参照して本発明による廃アスベスト材の処理方法および廃アスベスト材の処理装置について説明する。
図1は、本発明による廃アスベスト材の処理装置の構成図である。廃アスベスト材の処理装置100は、捕捉装置1、空気濾過装置2、絞り装置3、溶融・ガラス化装置4、ガス冷却装置5、水循環装置6、水浄化装置7からなる。図1の上段に、絞り装置3と溶融・ガラス化装置4とガス冷却装置5を示し、図1の中段に、捕捉装置1と空気濾過装置2を示し、図1の下段に、水浄化装置7を示した。なお、水循環装置6は、上段と中段のブロックの中に分散して設けられる。捕捉装置1の吸引口(A)には、吸引ヘッド14が接続される。水道水供給口(W)には、廃アスベスト材の処理装置100で使用する水が供給される。吸引ヘッド14から吸い込まれた空気、溶融時に発生したガス等は、浄化され空気濾過装置2の空気放出口(EA)から大気に放出される。使用された水は、浄化され水浄化装置7の水放出口(EW)から外部に排出される。投入された水は内部で循環して使用されるので、節水型で多量の水は必要としない。
図1に示すように、捕捉装置1は、主吸引タンク9、副吸引タンク10、ブロア11で構成される。ブロア11が空気を吸引すると、副吸引タンク10の空気が引かれ、これにより副吸引タンク10が減圧されると、主吸引タンク9の空気が引かれ、これにより主吸引タンク9が減圧されると、吸引ヘッド14から空気と壁などから削り取られた廃アスベスト材が吸引される。空気の流れは実線の矢印で示す。主吸引タンク9は、半分程度は水が満たされ、上からは水が噴霧されている。廃アスベスト材の細かい粉塵はシャワーによって捕捉され水中に落下し、大きなものはそのまま水中に落下して、その底部に沈降する。主吸引タンク9を出た空気は副吸引タンク10に吸引される。副吸引タンク10は、上部から水が噴霧され、主吸引タンク9で捕捉されなかった粉塵を捕捉する。主吸引タンク9の底部に沈降した沈殿物(スラリー)は、スラリー搬送用ポンプ13でスラリー搬送口(S)に送られる。廃アスベスト材を水中に沈降させるのは、廃アスベスト材の粉塵の飛散性を著しく低下させ、また、廃アスベスト材の容積を1/3程度に圧縮できるからである。
空気濾過装置2は、ブロア11から排出された空気を浄化する。空気濾過装置2のフィルタとしては、例えば、0.3ミクロン粒子を99.99%以上捕捉できるヘパフィルタ(HEPA:High Efficiency Particular Air filter)を使用することができる。ヘパフィルタ40は大きな風量が処理でき、活性炭のメッシュが内蔵される。
絞り装置3は、スラリーを脱水する装置である。脱水されたスラリーは、流動性のない固体または粉体でも搬送できるモーノポンプ23で、溶融・ガラス化装置4に送られる。モーノポンプ23のローターは、雄ネジで形成されている。脱水された水は排水トレイ30に集められる。
溶融・ガラス化装置4は、電磁誘導加熱を利用した装置で、金属製の溶融炉20の周りに誘導コイルを巻き、誘導コイルには1〜3kHzの交流を加え、溶融炉20に発生させた渦電流で加熱する。符号22は誘導コイル用のトランスである。温度は1600度以上としている。溶融炉20の下部には水槽21が設けられ、溶融したスラリーを急冷して、2〜5mm程度の粒状にする。溶融・ガラス化装置4には、窒素ガス供給口(N)から不活性ガスである窒素を供給し、高温ガスによる爆発を防いでいる。溶融・ガラス化装置4は、電力が数百kWにもなるので、その周囲を冷却するため溶融炉用の冷却装置(図示せず)が設置される。アスベスト廃材は、最終的にガラス塊となり、その容積が小さくなるので減量化の効果も大きい。
ガス冷却装置5は、主シャワー槽16、副シャワー槽17、ブロア19で構成される。ブロア19が吸引すると、副シャワー槽17のガスが吸引され、これにより主シャワー槽16のガスが吸引され、続いて溶融・ガラス化装置4のスラリーが溶融した際に発生した高温ガス(窒素ガスを含む)が吸引される。ブロア19を出たガスは、ガスの戻り口(MA)を介して捕捉装置1の主吸引タンク9に戻される。これにより、高温ガスも最終的には空気濾過装置2を通過して外に出る。高温ガスに含まれる粉塵は、主シャワー槽16の噴霧と副シャワー槽17の噴霧によって捕捉される。ここで使用される水は、貯水タンク18で制御されており、副シャワー槽17に水が供給されて貯水タンク18の水位が下がると、水道水供給口(W)から自動的に水が貯水タンク18に供給される。
水循環装置6は、ここでは水循環ポンプ12a〜12dからなる。捕捉装置1の水循環ポンプ12aは、副吸引タンク10の底部の水を噴霧するためその上部に送り、また、主吸引タンク9にも戻す。副吸引タンク10の水量は、一定水位となるように水道水供給口(W)からの供給が調整されている。捕捉装置1の水循環ポンプ12bは、主吸引タンク9の底部の水を噴霧するためその上部に送り、また、絞り装置3の排水トレイ30の水、ならびにガス冷却装置5の主シャワー槽16と副シャワー槽17の水を吸引(プル)して主吸引タンク9に戻している。ガス冷却装置5のポンプ12cは、主シャワー槽16と副シャワー槽17の水を、水の戻り口(MW)を介してポンプ12c側に送り出して(プッシュ)いる。ポンプ12dは、主シャワー槽16と副シャワー槽17の底部の水を噴霧するため、それぞれの上部に循環させている。
水浄化装置7は、主吸引タンク9と副吸引タンク10のアスベストを含有する水を装置間の排水口(D1、D2)を介して第1排水タンク28で受ける。水浄化装置7は、運転終了時などに作動させる。第1排水タンク28に入ったアスベスト含有の水は、ポンプ32でバネ式高性能フィルタ26に送られる。バネ式高性能フィルタ26で浄化された水は第2排水タンク29に送られる。第2排水タンク29の水は外部に廃棄可能な水で、水放出口(EW)から放出される。
図2は水浄化装置の詳細構成図である。バネ式高性能フィルタ26は、スプリングフィルタ41を有し、バネの隙間(20〜50ミクロン)には0.1〜0.2ミクロンの微細な穴を多数有する珪藻土がコーティングされるので、水に含まれる微細な粒子を捕捉できる。バネへの珪藻土のコーティングは、矢印c1、c2の経路で行なう。すなわち、珪藻土収納タンク27からポンプ32で珪藻土を含む水をバネ式高性能フィルタ26に送り、珪藻土収納タンク27に戻す運転を行なうことによる。水の浄化は、n1、n2の経路で行なう。これにより第1排水タンク28のアスベスト含有の水が浄化され、第2排水タンク29に送られる。スプリングフィルタ41の洗浄は、r1、r2、r3の経路で行なう。すなわち第2排水タンク29の中のポンプで水を通常のルートは逆にバネ式高性能フィルタ26に送る。バネ式高性能フィルタ26のスプリングフィルタ41が集めた捕捉物は、点線で示す容器39に集められる。r1、r2、c2、r4の経路で珪藻土収納タンク27も洗浄できる。容器39に集めた捕捉物は、珪藻土も含めて溶融炉で溶融することにより無害化できる。
図3は、捕捉装置に接続される吸引ヘッドの斜視図である。吸引ヘッド14には様々なものがある。吸い込みタイプ14aと削り取りタイプ14bは、防塵服を着た作業員が手作業で行なう場合に使用する。クローラに搭載されたタイプの吸引ヘッド14cは、遠隔操作でクローラを動かす。吸引ヘッド14は、壁などを削り取って、その剥離片を吸引ホース15で吸引するものである。
図4は、絞り装置の断面を示す拡大側面図である。絞り装置3には、モータ38で回転するスクリューフィーダ34が設けられる。スラリーがスクリューフィーダ34に絡め取られて図4の左方向に押し出される。スクリューフィーダ34は、金網製の筒35に収納されており、ここからスラリーに含まれる水が絞り出される。脱水された水は排水トレイ30に集められる。金網製の筒35の左端は、通常、押圧板36で塞がれており、スクリューフィーダ34がスラリーを絞りばね37の付勢力に打ち勝って押し出すと、押圧板36が左方向に押されて、その隙間からスラリーがモーノポンプ23側に落下する。左端のナットの位置を調整することにより、絞りばね37の付勢力を調節できる。ここでは、スラリーの約80%の水を脱水する。
図5は、溶融炉の平面図(a)と側面の断面図(b)である。溶融炉20は、誘導コイル31が巻き付けられている。(b)は(a)のG−G断面図で、溶融炉20の側面には、内側の底部から外側の上方に向かって傾斜する貫通孔が設けられる。このような貫通孔は、スラリーが炉内に溶融するまで留まり、溶融したら、下方に落下するのに都合が良い。連続運転に向く。
図6は、廃アスベスト材の処理装置が複数のトラックに搭載された場合の外観図である。ここでは2台のトラック24a、24bに搭載されるとした。各トラックには、密閉可能な箱体25が設けられ、この中に捕捉装置1、空気濾過装置2、絞り装置3、溶融・ガラス化装置4、ガス冷却装置5、水循環装置6、水浄化装置7、それに電源装置8などが収納される。箱体25には開閉扉33が設けられ、開放されて、水道水供給口(W)、装置間の排水口(D1、D2)などが接続される。箱体25は、解体現場までの移動経路を汚さないようにできる。これにより機動性が一段と向上し、建造物の解体現場での廃アスベスト材の無害化処理ができる。なお、廃アスベスト材の処理装置100を大型のトレーラー車に搭載して、1台の自走式車両で実現してもよい。
図7は、廃アスベスト材の処理工程を示す流れ図である。図7に示すように、廃アスベスト材を溶融して無害な粒形ガラスにするとともに、使用した空気と水は、濾過してクリーンな状態に戻し外部に排出する。捕捉工程は、より詳細には、吸引工程と、水による捕捉工程と、沈降させてスラリー化する工程が含まれる。
本発明は、廃アスベスト材を安全かつ連続的に無害化し、使用した水と空気が居住環境に影響を与えることがなく、どこにでも移動できる機動性も備えるので、産業上の利用可能性は十分ある。
本発明による廃アスベスト材の処理装置の構成図である。(実施例1) 図1の水浄化装置の詳細構成図である。(実施例1) 図1の捕捉装置に接続する吸引ヘッドの斜視図である。(実施例1) 図1の絞り装置の断面を示す拡大側面図である(実施例1) 図1の溶融炉の平面図(a)と断面図(b)である。(実施例1) 廃アスベスト材の処理装置が複数のトラックに搭載された場合の外観図である。(実施例1) 廃アスベスト材の処理工程を示す流れ図である。(実施例1)
符号の説明
1 捕捉装置
2 空気濾過装置
3 絞り装置
4 溶融・ガラス化装置
5 ガス冷却装置
6 水循環装置
7 水浄化装置
8 電源装置
9 主吸引タンク
10 副吸引タンク
11 ブロア
12a、12b、12c、12d 水循環ポンプ
13 スラリー搬送用ポンプ
14 吸引ヘッド
14a 吸い込みタイプ
14b 削り取りタイプ
14c クローラに搭載タイプの吸引ヘッド
15 吸引ホース
16 主シャワー槽
17 副シャワー槽
18 貯水タンク
19 ブロア
20 溶融炉
21 水槽
22 トランス
23 モーノポンプ
24a、24b トラック
25 箱体
26 バネ式高性能フィルタ
27 珪藻土収納タンク
28 第1排水タンク
29 第2排水タンク
30 排水トレイ
31 誘導コイル
32 ポンプ
33 開閉扉
34 スクリューフィーダ
35 金網製の筒
36 押圧板
37 絞りばね
38 モータ
39 容器
40 ヘパフィルタ
41 スプリングフィルタ
100 廃アスベスト材の処理装置
A 吸引口
N 窒素ガス供給口
W 水道水供給口
EA 空気放出口
EW 水放出口
D1、D2 装置間の排水口
S スラリー搬送口
MA ガスの戻り口
MW 水の戻り口
S1〜S7 廃アスベスト材の各処理工程

Claims (6)

  1. 建造物から削り取った廃アスベスト材を空気で吸引し、水を噴霧して捕捉し、水底に沈降させてスラリー化する捕捉工程と、
    前記スラリーを脱水してケーキとする絞り工程と、
    前記ケーキを電磁誘導加熱によって溶融し、急冷してガラス塊とする溶融・ガラス化工程と、
    前記ケーキの溶融によって発生した高温ガスを吸引し、水を噴霧して冷却し、冷却されたガスを前記捕捉工程に戻すガス冷却工程と、
    前記捕捉工程でスラリー化に使用した水、前記絞り工程でスラリーから脱水した水、および前記ガス冷却工程で使用した水を前記捕捉工程に戻す水循環工程と、
    前記捕捉工程を通過した空気をヘパフィルタに通して、大気に放出可能な空気とする空気濾過工程と、
    前記捕捉工程、前記絞り工程および前記ガス冷却工程で使用されたアスベスト含有水を、珪藻土がコーティングされたスプリングフィルタに通して、外部に排出可能な水とする水浄化工程と、を備えていることを特徴とする廃アスベスト材の処理方法。
  2. 建造物から削り取った廃アスベスト材を空気で吸引し、水を噴霧して捕捉し、水底に沈降させてスラリー化する捕捉装置と、
    前記スラリーを脱水してケーキとする絞り装置と、
    前記ケーキを電磁誘導加熱によって溶融し、急冷してガラス塊とする溶融・ガラス化装置と、
    前記ケーキの溶融によって発生した高温ガスを吸引し、水を噴霧して冷却し、冷却されたガスを前記捕捉工程に戻すガス冷却装置と、
    前記捕捉装置でスラリー化に使用した水、前記絞り装置でスラリーから脱水した水、および前記ガス冷却装置で使用した水を前記捕捉装置に戻し、噴霧水として使用する水循環装置と、
    前記捕捉装置を通過した空気をヘパフィルタに通して、大気に放出可能な空気とする空気濾過装置と、
    前記捕捉装置、前記絞り装置および前記ガス冷却装置で使用されたアスベスト含有水を、珪藻土がコーティングされたスプリングフィルタに通して、外部に排出可能な水とする水浄化装置と、を備えていることを特徴とする廃アスベスト材の処理装置。
  3. 前記請求項2に記載の装置が、自走式車両の荷台に設けられた密閉可能な箱体に搭載されていることを特徴とする廃アスベスト材の処理装置。
  4. 前記捕捉装置は、順次連結された複数の吸引タンクと、最下流の前記吸引タンクに連結されたブロアとで構成され、アスベスト廃材を吸引した空気が、前記複数の吸引タンクを経由して吸引されることを特徴とする請求項2または3に記載の廃アスベスト材の処理装置。
  5. 前記溶融・ガラス化装置は、電磁誘導によって加熱される溶融炉および溶融炉から溢れ出て落下した溶融物を受ける水槽を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の廃アスベスト材の処理装置。
  6. 前記ガス冷却装置は、順次連結されガスに水を噴霧する複数のシャワー槽と、最下流のタンクに連結されたブロアとで構成され、溶融によって発生した高温ガスが、前記複数のシャワー槽を経由して吸引されることを特徴とする請求項2または3に記載の廃アスベスト材の処理装置。
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