JPH10339423A - 被溶融物の溶融処理方法及び溶融処理装置 - Google Patents

被溶融物の溶融処理方法及び溶融処理装置

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JPH10339423A
JPH10339423A JP9146709A JP14670997A JPH10339423A JP H10339423 A JPH10339423 A JP H10339423A JP 9146709 A JP9146709 A JP 9146709A JP 14670997 A JP14670997 A JP 14670997A JP H10339423 A JPH10339423 A JP H10339423A
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JP
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exhaust gas
gas
melted
combustion
melting furnace
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JP9146709A
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Masahide Nishigaki
正秀 西垣
Kiyoshi Shibata
清 柴田
Tomonobu Aso
知宣 麻生
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Takuma Co Ltd
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Takuma Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被溶融物の溶融処理システムに於いて、溶融
炉からの高温排ガス内のNOxとダイオキシン類とを、
夫々専用の独立した除去装置を用いることなしに同時に
除去できるようにすることにより、溶融処理システムの
システム構築費を引下げると共に処理コストの大幅な引
下げを図る。 【解決手段】 酸化雰囲気下で被溶融物を加熱溶融する
溶融炉からの高温排ガス内へ還元性のガスを吹き込み、
当該高温排ガスを還元雰囲気にしたあとこれに燃焼空気
を吹き込んで再燃焼させることにより、NOx及びダイ
オキシンの除去を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融炉を用いた被
溶融物、例えば産業廃棄物や都市ごみの焼却炉から排出
される焼却残渣や飛灰の溶融処理技術に関するものであ
り、溶融炉を酸化雰囲気で運転して被溶融物を溶融させ
ると共に、溶融炉からの高温排ガスに還元性ガス、例え
ば天然ガスを吹き込んで還元雰囲気とした後、これに燃
焼空気を吹き込んで酸化雰囲気下で燃焼させることによ
り、高温排ガス内のNOxとダイオキシンの低減を可能
とした被溶融物の溶融処理方法及び溶融処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、被溶融物例えば都市ごみ等の焼却
炉から排出される焼却残渣や飛灰の減容化及び無害化を
図るため、焼却残渣等の溶融処理法が注目され、実用に
供されている。焼却残渣等は、溶融固化することにより
その容積を1/2〜1/3に減らすことができると共
に、重金属等の有害物質の溶出を防止することができ、
溶融スラグの道路用材やコンクリート骨材等としての再
利用及び最終埋立処分場の延命等が可能になるからであ
る。
【0003】前記焼却残渣や飛灰の溶融処理には、アー
ク溶融炉やプラズマアーク溶融炉、電気抵抗炉等の電気
エネルギーによって被溶融物を溶融する方法と、表面溶
融炉や旋回溶融炉、コークスベッド炉等の燃料の燃焼エ
ネルギーによって被溶融物を溶融する方法とがあり、何
れも実用に供されている。その中でも、前記表面溶融炉
を用いる溶融処理方法は、最も多く普及しているもので
ある。
【0004】図2は、実用に供されている溶融炉の代表
例である表面溶融炉の一例を示すものであり、ホッパ2
0内に堆積された焼却残渣や飛灰等の被溶融物21が、
供給プッシャー22の作動により炉本体23内へ供給さ
れ、バーナ24からの燃焼火炎25によって加熱溶融さ
れる。即ち、バーナ24により液体燃料或いはガス燃料
を燃焼させることにより、被溶融物層(灰層)21の表
面を加熱すると共に溶融炉本体23内を1400〜15
00℃の高温状態にする。加熱により溶融された溶融ス
ラグ26は、灰層21の表面をフィルム状に覆い乍ら流
下し、水封コンベア27上へ落下して冷却され、水砕ス
ラグ28として外部へ搬出されて行く。
【0005】而して、前記従前の表面溶融炉では、バー
ナ24へ供給したガス燃料を通常空気比が1.1前後の
酸化雰囲気下で燃焼させ、炉本体23内で可能な限り燃
料を完全燃焼させることによって、燃焼熱を灰層21の
溶融に有効に利用するようにしている。しかし、燃料や
被溶融物21を酸化雰囲気下で高温燃焼させると、炉本
体23内から排出される高温排ガス中にNOxが多量に
含まれることになり、例えばO 2 12%に於いて約20
0ppmのNOxが含まれることになる。また、炉本体
23内へ供給されてくる被溶融物21は、ごみ焼却炉側
の燃焼状態によりその未燃物含有量が大きく変化する。
これにより、炉本体23の内部が一時的に不完全燃焼の
状態になることがあり、炉本体出口のO2 濃度が一定に
ならずにCOを放出し、結果としてダイオキシン類が起
生してその濃度が上昇することがある。
【0006】一方、上述の如き高温排ガス内に含まれる
NOxやダイオキシンを除去して公害等の発生を解決す
る方策として、従前から次のような除去技術が多く採用
されている。即ち、NOxの低減策としては、燃焼を
低空気比の下で行なうようにした還元燃焼方式、高温
排ガス内へ尿素やアンモニヤを吹き込むようにした無触
媒脱硝方式及びバグフィルター等の除塵装置の下流に
触媒反応塔を設置する方式等が採用されている。また、
ダイオキシン類の低減策としては、排ガスの二次燃焼
方式及びバグハウスへの活性炭吹き込み方式等が採用
されている。
【0007】図3は、高温排ガス内のNOxの低減を図
るために、前記の還元燃焼方式を採用した場合の排ガ
ス処理システムの一例を示すものである。当該還元燃焼
方式を採用した場合には、ダイオキシン類の熱分解が不
十分であるためにダイオキシン類の増加を招くことにな
り、その対策として、図3に示すようにの2次燃焼方
式やの活性炭吹き込み方式を併用しなければならなく
なる。尚、図3に於いて23は炉本体、29は2次燃焼
装置、30は空気予熱器、31はガス冷却室、32はバ
グフィルター装置、33は煙突である。
【0008】また、図4は、高温排ガス内のNOxの低
減を図るためにの無触媒脱硝方式を採用した場合の排
ガス処理システムの一例を示すものである。当該無触媒
脱硝方式を採用した場合には、通常図4に示すように
の活性炭吹き込み方式を組み合せてダイオキシン類の低
減が図られているが、前記の無触媒脱硝方式はNOx
除去率が約40%前後と低く、その結果最近の排ガス規
制には適合が困難であると云う問題がある。尚、図4に
於いて、34は反応室、35は活性炭供給装置、36は
アンモニア(又は尿素)供給装置である。
【0009】更に、図5は、高温排ガス内のNOxの低
減を図るために前記の触媒脱硝方式を採用した場合の
排ガス処理システムの一例を示すものである。当該触媒
脱硝方式は通常の活性炭吹き込み方式と組み合せて利
用され、優れたNOx及びダイオキシンの低減効果を具
備するものである。しかし、触媒やアンモニア等のラン
ニングコストが高くつくうえ、ダイオキシン類の除去設
備を別途に必要とすること等とも相俟って、排ガス処理
費が大幅に高騰すると云う問題がある。尚、図5に於い
て、37は触媒脱硝装置、38はアンモニア供給装置で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、溶融炉を
用いた焼却残渣等の被溶融物の溶融処理に於いては、溶
融炉から排出される高温排ガス内のNOxとダイオキシ
ン類の除去とは相反する関係にあり、酸化雰囲気下で高
温燃焼を行なえばダイオキシン類は完全に分解除去する
ことができるもののNOxが増加し、また逆に、低空気
比の還元雰囲気下で燃焼を行なえば、NOxは減少する
もののダイオキシン類が増加することになる。又、燃料
の燃焼熱全てを炉内で有効に使用できない。そのため、
溶融処理に於ける高温排ガスの処理に於いては、NOx
の除去装置とダイオキシン類の除去装置とを夫々独立し
て別個に設けねばならず、排ガス処理のための設備費や
ランニングコストが著しく高騰して経済性に欠けると云
う問題がある。
【0011】本発明は、溶融炉を用いた焼却残渣等の被
溶融物の溶融処理に於ける上述の如き問題の解決をその
課題とするものであり、図3に示した従前の排ガス処理
システムに大きな改変を加えることなく、しかも大幅な
排ガス処理費の増加を招くことなく経済的に、NOx及
びダイオキシン類を除去できるようにした全く新規な被
溶融物の溶融処理方法及び溶融処理装置を提供せんとす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、酸化
雰囲気下で被溶融物を加熱溶融する溶融炉からの高温排
ガス内へ還元性のガスを吹き込み、当該高温排ガスを還
元雰囲気にしたあと、これに燃焼空気を吹き込んで再燃
焼させることにより、高温排ガス内のNOx及びダイオ
キシン類を除去するようにしたことを発明の基本構成と
するものである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明に於い
て溶融炉を表面溶融炉とすると共に、被溶融物を都市ご
みや産業廃棄物の焼却残渣単独か或いは焼却残渣と飛灰
との混合物とし、更に還元性ガスを天然ガスとするよう
にしたものである。
【0014】請求項3の発明は、被溶融物を酸性雰囲気
下で加熱溶融する溶融炉と、前記溶融炉からの高温排ガ
スを排出する高温煙道と、高温煙道内の高温排ガス内へ
還元性ガスを供給する還元性ガス供給装置と、還元性ガ
スの吹き込みにより還元性雰囲気とした高温排ガスへ燃
焼空気を吹き込むことによりこれを燃焼させる2次燃焼
装置と、2次燃焼装置からの高温排ガスの温度を下降さ
せる装置と、温度を下降せしめた燃焼排ガスを清浄化す
る排ガス処理装置とを発明の基本構成とするものであ
る。
【0015】請求項4の発明は、請求項3の発明に於い
て、溶融炉を表面溶融炉に、また還元性ガスを天然ガス
にすると共に、被溶融物を都市ごみや産業廃棄物の焼却
残渣単独か或いは焼却残渣と飛灰との混合物とし、更に
排ガス処理装置をバグフィルター装置とするようにした
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施態様を説明する。図1は、本発明の実施態様に係る被
溶融物の溶融処理装置の構成を示す系統図であり、図1
に於いて1は表面溶融炉、2はスラグタップ、3は水封
コンベア装置、4は高温煙道、5は2次燃焼装置、6は
空気予熱器、7はガス冷却装置、8はバグフィルター装
置、9は押込送風機、10は誘引通風機、11は天然ガ
ス供給装置、12は脱塩剤及び助剤供給装置、13、1
4は灰搬出コンベアである。
【0017】尚、図1の実施態様に於いては溶融炉とし
て表面溶融炉を用いているが、酸化雰囲気下で高温燃焼
を行なうことにより、高温排ガス内のダイオキシン類を
完全に熱分解することができる溶融炉であれば、如何な
る型式の溶融炉であってもよいことは勿論である。ま
た、図1の実施態様に於いては、被溶融物として都市ご
みや産業廃棄物の焼却残渣及び飛灰等を考慮している
が、これ以外の被溶融物例えば都市ごみそのものであっ
てもよい。更に、図1の実施態様に於いては、後述する
ように高温排ガス内へ供給するガスを天然ガスとしてい
るが、高温排ガス内へ混入することによりこれを還元雰
囲気にすることが可能なCnHm成分を含有する還元性
ガスであれば、天然ガスに替えて使用可能である。加え
て、図1の実施態様に於いては、排ガス処理装置として
バグフィルター装置8を使用しているが、バグフィルタ
ー装置8に代えて他の集塵装置等を組み合せた排ガス処
理装置であってもよいことは勿論である。
【0018】前記表面溶融炉1は、従前の表面溶融炉と
全く同じ構造を有するものであり、天然ガス供給装置1
1からの天然ガスBの燃焼により焼却残渣等の被溶融物
15を溶融し、溶融スラグ16を形成する。また、形成
された溶融スラグ16は被溶融物層15の表面を流下
し、スラグタップ2から水封コンベア装置3上へ落下す
ることにより、水砕スラグ17となって外部へ搬出され
て行く。
【0019】前記表面溶融炉1の炉本体1a内では、バ
ーナ18から噴出された天然ガスBが、空気予熱器6か
らの燃焼用空気A1 の供給(空気比約1.1)により酸
化雰囲気下で完全燃焼をし、ごみ焼却炉等から搬入され
て来た焼却残渣や飛灰の被溶融物15を加熱溶融する。
【0020】天然ガスBや被溶融物15の燃焼により生
じた高温排ガスC1 は、1000〜1200℃の温度を
有しており、炉本体1aの下方から高温煙道4を通して
2次燃焼装置5の下方部へ排出される。尚、この高温排
ガスC1 には、炉本体1a内の燃焼が酸化雰囲気下に於
ける高温燃焼であるため、NOxが比較的多く含まれて
おり、O2 =12%換算値で約200ppmのNOx濃
度となっている。
【0021】これに対して、炉本体1a内の燃焼が高温
燃焼であるため、燃焼が安定している際には、発生した
ダイオキシン類は高熱によりほぼ完全に分解されてい
る。但し、被溶融物15である焼却残渣等に含まれる未
燃物(可燃性成分)が大きく変化したような場合には、
炉本体1a内の燃焼状態が一時的に不完全燃焼状態にな
ることがあり、この様な状態下に於いてはCOやダイオ
キシン類が生成され、高温排ガスC1 内のダイオキシン
類の濃度が上昇することがある。
【0022】前記高温煙道4の入口又はその中央部には
天然ガス吹込口19が設けられており、当該吹込口19
より天然ガス供給装置11からの天然ガスBが高温排ガ
スC 1 内へ吹き込まれる。これによって、高温排ガスC
1 は還元性雰囲気となり、次のような反応を経てNOx
の還元除去が行なわれる。
【0023】尚、天然ガスの吹き込みによるNOxの除
去機構は下記の通りである。 CnHm+O2 →Cn′Hm′+CO+H2 O NO+Cn′Hm′→Cn″Hm″+N2 +CO+H2
O 或いは NO+Cn′Hm′→Cn″Hm″+HNi+CO+H
2 O また、高温煙道4内に於ける高温排ガスC1 のガス流速
は5〜6m/secに、滞留時間は約1sec以上に夫
々設定されており、上記のNOxの分解反応が十分に行
なわれるように考慮されている。更に、高温煙道4内へ
供給される天然ガスBの量は、高温排ガス1Nm3 当り
約0.01Nm3 程度である。
【0024】高温煙道4内への天然ガスBの吹き込みに
より、還元性雰囲気になってNOxが除去された後の高
温燃焼排ガスC2 は、引き続き2次燃焼装置5内へ入
り、ここで燃焼空気A2 (O2 =5%程度)が吹き込ま
れることにより、酸化雰囲気下で2次燃焼を行い、2次
燃焼室出口のO2 濃度を検出し、吹込空気量をコントロ
ールするシステムを採用することで炉から発生するガス
のCOの発生等に対応できる。
【0025】尚、2次燃焼装置5の入口に於ける高温排
ガスC2 の温度は約1000℃以上であるため、通常2
次燃焼装置5には助燃装置が不要である。また、天然ガ
スの吹込みにより、NOxが還元されたガスを1000
〜1200℃で2次燃焼させることで、NOxの生成は
殆どなくなる。更に、2次燃焼装置5内に於ける高温排
ガスC2 の滞留時間は約2sec以上に設定されてお
り、約1000℃の温度下に約2sec間滞留すること
によって、高温排ガスC2 内に残留していたダイオキシ
ン類はほぼ完全に熱分解されることになる。
【0026】2次燃焼装置5内で2次燃焼された後の高
温排ガスC3 は、NOx濃度が低く且つダイオキシン類
も殆んど分解されてしまった排ガスC3 となっており、
2次燃焼装置5から引き続き空気予熱器6へ導入され、
ここで熱回収が行なわれたあと、ガス冷却装置7へ送ら
れる。尚、空気予熱器6に於いては、新鮮空気が約35
0℃に予熱され、表面溶融炉1の燃焼空気A1 及び2次
燃焼装置5の燃焼空気A2 として使用される。また、2
次燃焼装置5へ供給する燃焼用空気A2 は、2次燃焼装
置5の出口側に設けた酸素濃度検出器20からの排ガス
酸素濃度値により制御されている。更に、ガス冷却装置
7では、排ガスC3 内へ水噴射口21から冷水が噴霧さ
れ、これにより排ガスC3 の冷却が行なわれる。
【0027】前記ガス冷却装置7に於いて約200℃以
下にまで冷却された排ガスC4 はバグフィルター装置8
で除塵及び脱塩されたあと、煙突(図示省略)を通して
大気中へ放散される。尚、ハグフィルター装置8のガス
入口側には脱塩剤及び助剤供給装置12が接続されてお
り、噴出口22からCa(OH)2 等の脱塩剤及び助剤
を排ガスC3内へ供給することにより、バグフィルター
装置8の濾材外表面に酸性ガスやSOx、媒塵等の吸収
剤層が形成される。また、バグフィルター装置8からの
媒塵や2次燃焼装置5、空気予熱器6及びガス冷却装置
7等からの回収媒塵は、再度表面溶融炉1へ戻される。
更に、図1の実施態様では、2次燃焼装置5からの高温
排ガスC3 の温度を空気予熱器6及びガス冷却装置7に
より下降させるようにしているが、高温排ガスC3 の温
度を下降させる装置は、廃熱ボイラ等であってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明では、溶融炉からの高温排ガスの
排出通路である高温煙道に於いて、高温排ガス内へ還元
性ガスを吹き込み、高温排ガス還元性雰囲気として含有
するNOxを還元分解させると共に、NOxを低減せし
めた高温排ガス内へ燃焼空気を吹き込んでこれを再燃焼
させることにより、高温排ガス内に残留するダイオキシ
ン類を分解除去する構成としている。その結果、NOx
とダイオキシンを除去するために夫々専用の除去装置を
設けることなしに両者を同時に除去することができ、設
備費や溶融処理費の大幅な削減が可能になると共に、環
境汚染をより有効に防止することができる。
【0029】また、溶融炉は、酸化雰囲気下で高温燃焼
をするものであってもよいため、より高品質の溶融スラ
グを得ることができ、その再利用を図る上で好都合であ
る。
【0030】更に、ガスを燃料とする溶融炉の場合に
は、ガスの貯留や供給設備を新たに設ける必要がないた
め、設備費の削減が図れてより好都合である。
【0031】加えて、本発明に於いては、(イ)高効率
なNOx除去が行なえること、(ロ)被溶融物内の未燃
性成分の変動によりCOの発生があっても、2次燃焼に
よってCOが燃焼されるため、未燃焼ガスが外部へ放出
されることがないこと、(ハ)COの発生があっても、
2次燃焼を行うため、発生するダイオキシン類が分解さ
れること、(ニ)2次燃焼によりダイオキシン類が分解
されるため、回収ダスト内のダイオキシン類も大幅に少
なくなること等の多くの効用が奏される。本発明は上述
の通り優れた実用的効用を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様に係る溶融処理装置の構成を
示す系統図である。
【図2】従前の表面溶融炉の縦断面概要図である。
【図3】還元燃焼方式のNOx低減方法を採用した場合
の排ガス処理システムの一例を示すものである。
【図4】無触媒脱硝方式のNOx低減方法を採用した場
合の排ガス処理システムの一例を示すものである。
【図5】触媒脱硝方式のNOx低減方法を採用した場合
の排ガス処理システムの一例を示すものである。
【符号の説明】
1 ・A2 は燃焼用空気、Bは天然ガス、C1 ・C2
3 は高温排ガス、1は溶融炉、1aは炉本体、2はス
ラグタップ、3は水封コンベア装置、4は高温煙道、5
は2次燃焼装置、6は空気予熱器、7はガス冷却装置、
8は排ガス処理装置(バグフィルター装置)、9は押込
送風機、10は誘引通風機、11は天然ガス供給装置、
12は助剤供給装置、13・14は灰搬出コンベア、1
5は被溶融物(焼却残渣や飛灰等)、16は溶融スラ
グ、17は水砕スラグ、18はバーナ、19は天然ガス
吹込口、20は排ガスの酸素濃度検出器、21は水噴射
口、22は助剤噴出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23J 15/00 F23J 15/00 J 15/08 L

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化雰囲気下で被溶融物を加熱溶融する
    溶融炉からの高温排ガス内へ還元性のガスを吹き込み、
    当該高温排ガスを還元雰囲気にしたあと、これに燃焼空
    気を吹き込んで再燃焼させることにより、高温排ガス内
    のNOx及びダイオキシン類を除去するようにしたこと
    を特徴とする被溶融物の溶融処理方法。
  2. 【請求項2】 溶融炉を表面溶融炉とすると共に、被溶
    融物を都市ごみや産業廃棄物の焼却残渣単独か或いは飛
    灰との混合物とし、更に還元性ガスを天然ガスとするよ
    うにした請求項1に記載の被溶融物の溶融処理方法。
  3. 【請求項3】 被溶融物を酸性雰囲気下で加熱溶融する
    溶融炉と、前記溶融炉からの高温排ガスを排出する高温
    煙道と,高温煙道内の高温排ガス内へ還元性ガスを供給
    する還元性ガス供給装置と,還元性ガスの吹き込みによ
    り還元性雰囲気とした高温排ガスへ燃焼空気を吹き込む
    ことによりこれを燃焼させる2次燃焼装置と,2次燃焼
    装置からの高温排ガスの温度を下降させる装置と,温度
    を下降せしめた燃焼排ガスを清浄化する排ガス処理装置
    とから構成したことを特徴とする被溶融物の溶融処理装
    置。
  4. 【請求項4】 溶融炉を表面溶融炉に、また還元性ガス
    を天然ガスにすると共に、被溶融物を都市ごみや産業廃
    棄物の焼却残渣単独か或いは飛灰との混合物とし、更に
    排ガス処理装置をバグフィルター装置とするようにした
    請求項3に記載の被溶融物の溶融処理装置。
JP9146709A 1997-06-04 1997-06-04 被溶融物の溶融処理方法及び溶融処理装置 Pending JPH10339423A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001027533A1 (en) * 1999-10-13 2001-04-19 Hitachi, Ltd. Refuse exhaust gas treating system and treating method
JP2009014214A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Takuma Co Ltd 溶融炉の排ガス処理装置
CN116060574A (zh) * 2023-04-07 2023-05-05 山西金瑞高压环件有限公司 室式天然气节能减排锻造加热炉

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