JPH08284019A - 分割性繊維及びこれを用いた繊維シート状物 - Google Patents

分割性繊維及びこれを用いた繊維シート状物

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JPH08284019A JP10701295A JP10701295A JPH08284019A JP H08284019 A JPH08284019 A JP H08284019A JP 10701295 A JP10701295 A JP 10701295A JP 10701295 A JP10701295 A JP 10701295A JP H08284019 A JPH08284019 A JP H08284019A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分割しやすい、同系の樹脂成分からなる分割
性繊維、及びこれを用いた繊維シート状物を提供するこ
と。 【構成】 本発明の分割性繊維は、曲げ弾性率1.8×
104kg/cm2以上の高弾性樹脂が混在した分割樹脂成分
と、この分割樹脂成分により2つ以上に略分割された被
分割樹脂成分とからなり、かつ、分割樹脂成分と被分割
樹脂成分とが同系の樹脂成分からなるものである。ま
た、繊維シート状物は、この分割性繊維を分割して得た
極細繊維を含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分割性繊維及びこれを用
いた繊維シート状物に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維シート状物の構成繊維として、繊度
が0.5デニール以下の極細繊維を使用すると、風合の
向上、濾過性能の向上、保液性の向上、保温性の向上な
ど、様々な特性が向上するため、極細繊維が好適に使用
されている。この極細繊維を得る方法の1つとして、繊
度が1デニール以上で、機械的外力により極細繊維に分
割できる分割性繊維を分割する方法があるが、従来の分
割性繊維は分割しやすいように、相溶性の低い異なる系
列の樹脂成分からなるものであったため、分割すると、
異なる系列の樹脂成分からなる極細繊維の混合物とな
り、同じ系列の樹脂成分からなる極細繊維のみからなる
繊維シート状物が好適な用途には不都合であった。
【0003】そのため、ロックウェル硬度を規定したポ
リオレフィン成分を組み合わせた分割性繊維(特公平6
−63129号公報)や、ポリプロピレン成分とポリプ
ロピレン成分中に高密度ポリエチレンを混合した成分と
からなる分割性繊維(特開平5−321018号公報)
が提案されている。しかしながら、いずれの分割性繊維
も分割性の不十分なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、本発明の目的は
分割しやすい、同系の樹脂成分からなる分割性繊維、及
びこれを用いた繊維シート状物を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の分割性繊維は、
曲げ弾性率1.8×104kg/cm2以上の高弾性樹脂が混在
した分割樹脂成分と、この分割樹脂成分により2つ以上
に略分割された被分割樹脂成分とからなり、かつ、分割
樹脂成分と被分割樹脂成分とが同系の樹脂成分からなる
ものである。また、本発明の繊維シート状物は、この分
割性繊維を分割して得た極細繊維を含むものである。
【0006】
【作用】本発明の分割性繊維は、分割樹脂成分中に曲げ
弾性率1.8×104kg/cm2以上の高弾性樹脂が混在して
おり、しかも分割樹脂成分によって被分割樹脂成分を2
つ以上に略分割しているため、機械的外力を作用させる
と、分割樹脂成分と被分割樹脂成分との間に歪みが生じ
て、分割しやすいものである。
【0007】本発明の分割性繊維は同系の樹脂成分から
なり、この分割性繊維を分割すると、同系列の樹脂成分
からなる極細繊維のみが得られるので、この極細繊維を
含む繊維シート状物は、従来は適用できなかった用途に
も利用することのできるものである。この同系とは、樹
脂成分が二種類の場合について例示すれば、ポリプロピ
レンとポリエチレン、ポリメチルペンテンとポリプロピ
レン、ポリメチルペンテンとポリエチレンなどのポリオ
レフィン系樹脂同士、6ナイロンと66ナイロンなどの
ポリアミド系樹脂同士、ポリエチレンテレフタレートと
ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂
同士をいう。これらの中でもポリオレフィン系樹脂同士
からなる分割性繊維を分割して得た極細繊維を含む繊維
シート状物は、耐電解液性に優れているため電池用セパ
レータ用途や、エレクトレット化しやすいため濾過布用
途に好適に使用できる。
【0008】本発明の分割性繊維は分割樹脂成分により
被分割樹脂成分を2つ以上に略分割している。この分割
樹脂成分による分割状態を、繊維軸から放射状に伸び、
扇形状を有する分割樹脂成分により分割した断面形状を
示す図1を参照して説明すると、例えば、(a)樹脂成
分が隣接する(b)樹脂成分及び(p)樹脂成分とは異
なる種類の樹脂成分からなり、(c)樹脂成分が隣接す
る(b)樹脂成分及び(d)樹脂成分とは異なる種類の
樹脂成分からなる場合には、(a)樹脂成分及び(c)
樹脂成分により、2つの被分割樹脂成分に分割した状態
にあり、(a)樹脂成分及び(c)樹脂成分を分割樹脂
成分と考えることができる。また、この場合、(b)樹
脂成分及び(d)〜(p)樹脂成分を分割樹脂成分と考
えることもできる。この分割性繊維を分割して、(a)
樹脂成分からなる極細繊維と、(b)樹脂成分からなる
極細繊維と、(c)樹脂成分からなる極細繊維と、
(d)〜(p)樹脂成分からなる極細繊維を得ることが
可能である。そのため、分割樹脂成分は非分割樹脂成分
に、非分割樹脂成分は分割樹脂成分に、隣接している
と、より細い極細繊維を得ることができるので、好適な
分割樹脂成分の配置状態である。なお、分割樹脂成分や
被分割樹脂成分を構成する樹脂が一種類である必要はな
い。以下、分割樹脂成分1と被分割樹脂成分2の二種類
の樹脂成分からなる断面形状を示す図2も参照して説明
する。
【0009】分割樹脂成分1又は被分割樹脂成分2が、
図1及び図2(a)〜(c)に示すように、繊維軸付近
から放射状に伸びていると、分割樹脂成分1、被分割樹
脂成分2のいずれにも均一に機械的外力が作用して分割
しやすいため好適である。また、図2(d)に示すよう
に、分割樹脂成分1と被分割樹脂成分2とを多数積層し
た状態でも良いし、分割樹脂成分1がアルファベットの
H状、K状、A状、E状、F状、L状、M状、N状、T
状、V状、W状、Z状などであっても良い。なお、分割
樹脂成分1は被分割樹脂成分2をいくつに分割しても良
いが、分割性繊維を分割して得られる極細繊維の、繊度
が7×10-5〜0.5デニール、より好ましくは2×1
-4〜0.3デニールとなるように分割するのが好まし
い。
【0010】また、図1及び図2(b)に示すように、
分割樹脂成分1又は被分割樹脂成分2は扇形の断面を有
していても良いし、均一な太さで繊維軸付近から伸びて
いても良い。なお、分割樹脂成分1又は被分割樹脂成分
2は直線状に伸びている必要はなく、湾曲して伸びてい
ても良いが、分割性の点から直線状に伸びているのが好
ましい。
【0011】この分割樹脂成分1による被分割樹脂成分
2の分割は、完全に分割している必要はなく、機械的外
力によって分割できる程度に分割、つまり、繊維軸から
繊維表面までの距離の2分の1よりも繊維表面寄りの所
に、分割樹脂成分1が存在していれば良く、より好まし
くは3分の2よりも表面寄りの所、最も好ましくは、繊
維表面に分割樹脂成分1が存在している。
【0012】なお、繊維の断面形状として、図1及び図
2には円形断面の場合について例示したが、円形である
必要はなく、三角形や四角形などの多角形、楕円形、長
円形、ひょうたん形などの異形断面形状でも良い。この
断面形状は繊維を紡糸する際の、紡糸オリフィスの形状
により、容易に変えることができる。
【0013】従来の同系の樹脂成分からなる分割性繊維
は分割しにくいものであったが、本発明の分割性繊維
は、分割樹脂成分中に曲げ弾性率1.8×104kg/cm2
上の高弾性樹脂が混在しているため、分割性に優れ、極
細繊維を容易に得ることができるものである。この高弾
性樹脂が曲げ弾性率が1.8×104kg/cm2未満では分割
しにくく、より好ましくは、曲げ弾性率が2.0×104
kg/cm2以上、最も好ましくは2.3×104kg/cm2以上の
高弾性樹脂を混在させる。
【0014】この高弾性樹脂として、例えば、ポリスチ
レン系やポリカーボネート系の樹脂を使用できる。この
高弾性樹脂は分割樹脂成分中に混在しているが、この分
割樹脂成分が分割性繊維を構成する樹脂成分の中で、最
も低い樹脂成分であると、この分割樹脂成分を融着させ
る際に、融着温度範囲が広くなり、均一に融着できると
いう特長がある。また、同系の樹脂成分がポリオレフィ
ン系樹脂成分からなる場合には、ポリスチレン系の樹脂
はポリオレフィン系樹脂であり、極細繊維表面に露出し
たとしても問題が生じないので、好適に使用できる。な
お、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹
脂は繊維形成能があり、分割樹脂成分中に混在していて
も繊維強度を低下させないという特長がある。
【0015】この高弾性樹脂の混在量は0.5〜49.5
容量%であるのが好ましい。0.5容量%未満では分割
しにくく、49.5容量%を越えると、紡糸性が悪くな
るためで、より好ましくは4〜40容量%である。
【0016】この高弾性樹脂は一種類以上使用できる
が、被分割樹脂成分の中で、最も小さい線膨張係数を有
する樹脂成分と、最も大きい線膨張係数を有する高弾性
樹脂との線膨張係数の差の絶対値が、2×10-5cm/cm・
℃以上、又は、被分割樹脂成分の中で、最も大きい線膨
張係数を有する樹脂成分と、最も小さい線膨張係数を有
する高弾性樹脂との線膨張係数の差の絶対値が、2×1
-5cm/cm・℃以上であると、熱処理により、高弾性樹脂
を含む分割樹脂成分と被分割樹脂成分との熱膨張差によ
り歪みが生じ、より分割しやすくなるため、好適な樹脂
の組み合わせである。この樹脂の組み合わせとして、例
えば、高弾性樹脂としてポリスチレン系樹脂、被分割樹
脂成分としてポリプロピレンや、高弾性樹脂としてポリ
カーボネート系樹脂、被分割樹脂成分としてポリプロピ
レンなどがある。
【0017】本発明の分割性繊維は、通常の複合紡糸法
により得ることができる。例えば、二種類の同系の樹脂
成分からなる場合には、一方の樹脂成分と高弾性樹脂と
を混合した溶融樹脂と、他方の溶融樹脂を押し出した
後、複合して、得ることができる。
【0018】本発明の繊維シート状物は前記分割性繊維
を分割して得た極細繊維を含むものである。この繊維シ
ート状物としては、例えば、織物、編物、不織布などで
良いが、不織布であると、様々な特性を付与することが
でき、様々な用途に適用できるため、より好適である。
以下、不織布について説明する。
【0019】まず、前記分割性繊維を含む繊維ウエブを
形成するが、分割性繊維は繊維ウエブ中、5重量%以
上、好ましくは30重量%以上使用する。この分割性繊
維以外に使用できる繊維としては、分割性繊維を構成す
る樹脂成分と同系の樹脂成分からなる繊維を使用でき
る。なお、芯鞘型、サイドバイサイド型、或いは偏芯型
の複合繊維も使用でき、この場合には、繊維表面に露出
した樹脂成分が分割性繊維と同系の樹脂成分であれば良
い。
【0020】この繊維ウエブの形成方法としては、例え
ば、カード法、エアレイ法などの乾式法、湿式法、或い
はメルトブロー法、スパンボンド法などの直接法があ
り、これらの方法で得られる繊維ウエブを単独で、又は
複合すれば良い。なお、本発明で使用する分割性繊維な
どの繊維の平均繊維長は、繊維ウエブの形成方法によっ
て異なり、湿式法によって形成する場合には1〜25mm
であるのが好ましく、乾式法によって形成する場合に
は、20〜110mmであるのが好ましい。
【0021】次いで、この繊維ウエブに水流やニードル
パンチなどの機械的外力を作用させて、分割性繊維を分
割する。これらの中でも繊維ウエブ全体を均一に、しか
も繊維の損傷なく分割できる水流が好適である。本発明
の分割性繊維は分割樹脂成分中に高弾性樹脂が混在して
おり、機械的外力によって容易に分割できるため、同系
の極細繊維を含む不織布を得るのが容易になった。水流
を作用させる場合、例えば、ノズル径0.05〜0.3m
m、好適には0.08〜0.2mm、ピッチ0.2〜3mm、好
適には0.4〜2mmで、一列以上配列したノズルプレー
トから、圧力10〜300kg/cm2、好適には50〜25
0kg/cm2の水流を噴出すれば良い。この水流による作用
は1回、必要であれば、2回以上作用させる。また、水
流の噴出面は繊維ウエブの片面又は両面である。
【0022】なお、水流を作用させる際に、繊維ウエブ
を載置するネットや多孔板などの支持体の非開孔部を太
くすれば、大きな開孔を有する不織布を得ることがで
き、支持体の非開孔部を細くすれば、見た目には開孔の
ない不織布を得ることができる。前者の不織布は、例え
ば、線径0.25mmを越える太いワイヤーからなる60
メッシュ未満の目の粗いネットを使用し、後者の不織布
は、線径0.25mm以下の細いワイヤーからなる60メ
ッシュ以上の目の細かいネットを使用して得ることがで
きる。
【0023】なお、本発明の分割性繊維は分割しやすい
ものであるが、被分割樹脂成分の中で、最も小さい線膨
張係数を有する樹脂成分と、最も大きい線膨張係数を有
する高弾性樹脂との線膨張係数の差の絶対値が、2×1
-5cm/cm・℃以上、又は、被分割樹脂成分の中で、最も
大きい線膨張係数を有する樹脂成分と、最も小さい線膨
張係数を有する高弾性樹脂との線膨張係数の差の絶対値
が、2×10-5cm/cm・℃以上の分割性繊維を使用する場
合、機械的外力を作用させる前に熱処理をして、高弾性
樹脂を含む分割樹脂成分と被分割樹脂成分との熱膨張差
を利用して、歪みを生じさせておくのが好ましい。
【0024】また、分割性繊維をより分割しやすくする
ため、機械的外力を作用させる前に、カレンダーなどで
押圧して、分割性繊維に歪みを生じさせても良い。
【0025】なお、水流で分割性繊維を分割する場合、
特に、湿式法により得た繊維ウエブのように、繊維長が
短く、繊維の自由度が高い場合、水流を噴出しても、分
割性繊維が水流から逃げやすいため、分割しにくかった
り、ムラが生じやすいが、水流を噴出する前に、分割性
繊維を構成する樹脂成分による融着、又は、融着繊維を
混合して融着させ、分割性繊維の自由度を低くすると、
水流が効率的に作用するため、より分割しやすく、ムラ
のない不織布を得ることができる。この分割性繊維を構
成する樹脂成分を融着する場合には、分割性繊維を構成
する樹脂成分の中で最も融点の低い樹脂成分と、最も融
点の高い樹脂成分との融点差が10℃以上ある分割性繊
維を使用し、分割性繊維の自由度を低くすると共に、分
割しやすいように、無加圧下で、最も高い融点を有する
樹脂成分以外の少なくとも一種類の樹脂成分を融着する
のが好ましい。
【0026】本発明の分割性繊維を分割して得た極細繊
維を含む繊維シート状物は、電池用セパレータ、濾過
布、芯地、中入綿、貼付剤用基布、マスク、医療用防護
材、合成又は人工皮革用基材、外衣用素材、内装材、ク
リーニング材、保液材などの各種用途に使用できる。な
お、本発明の繊維シート状物を親水化処理したり、襞折
加工するなど、後加工を施し、各用途に適合させること
ができる。
【0027】以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0028】
【実施例】
(実施例1〜4、比較例1〜3)表1に示した分割樹脂
と被分割樹脂を、それぞれ溶融し、容量比1:1で押し
出した後に複合し、次いで、95℃の熱水中で5倍に延
伸し、更に、95℃の熱水中で熱セットを行った後、裁
断して、繊度1.3デニール、繊維長10mmの分割性繊
維を得た。この分割性繊維は、図1に示すように、繊維
軸から繊維表面へ放射状に伸びる扇形状を有する分割樹
脂成分により、被分割樹脂成分を8つに分割した円形断
面を有する、16本の極細繊維(繊度0.08デニー
ル)に分割できるものであった。
【0029】この分割性繊維100%使用して、湿式法
により、目付60g/m2の繊維ウエブを形成し、135℃
のオーブンで熱処理して、分割性繊維の分割樹脂成分を
融着させた後、室温下、線圧195kg/cmのカレンダー
で加圧処理した。次いで、この繊維ウエブを線径0.1
4mmで構成された100メッシュのネットに載置し、直
径0.13mm、ピッチ0.6mmで配置したノズルから圧力
80kg/cm2の水流を噴出した後、反転させ、同様のノズ
ルから圧力80kg/cm2の水流を噴出することを1サイク
ルとして、1サイクル、2サイクル、及び3サイクル処
理した不織布をそれぞれ得た。
【0030】(分割性の評価)分割性繊維が極細繊維に
分割していれば、それだけ不織布構造が緻密になり、通
気性が低くなることに着目して、下記の方法により不織
布の通気性を測定し、分割性を評価した。この結果を表
1に示す。 記 JIS L 1096の6.27(通気性試験法)に規定
するフラジール型通気性試験機を用い、加圧抵抗器によ
り傾斜形気圧計が水柱12.7mmの圧力を示すように吸
い込み、吸い込みファンを調整した時の、垂直形気圧計
の示す圧力と使用した空気孔の種類から、不織布を通過
する空気量を求めた。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の分割性繊維は、曲げ弾性率1.
8×104kg/cm2以上の高弾性樹脂が混在した分割樹脂
成分と、この分割樹脂成分により2つ以上に略分割され
た被分割樹脂成分とからなり、かつ、分割樹脂成分と被
分割樹脂成分とが同系の樹脂成分からなるため、分割し
やすい繊維である。
【0033】本発明の繊維シート状物は分割性繊維を分
割して得た同系の樹脂成分からなる極細繊維を含んでい
るため、各種用途に適合するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割性繊維の模式的な断面図
【図2】(a) 本発明の他の分割性繊維の模式的な断
面図 (b) 本発明の他の分割性繊維の模式的な断面図 (c) 本発明の他の分割性繊維の模式的な断面図 (d) 本発明の他の分割性繊維の模式的な断面図
【符号の説明】
1 分割樹脂成分 2 被分割樹脂成分 a〜p 樹脂成分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ弾性率1.8×104kg/cm2以上の高
    弾性樹脂が混在した分割樹脂成分と、該分割樹脂成分に
    より2つ以上に略分割された被分割樹脂成分とからな
    り、かつ、分割樹脂成分と被分割樹脂成分とが同系の樹
    脂成分からなることを特徴とする分割性繊維。
  2. 【請求項2】 被分割樹脂成分の中で、最も小さい線膨
    張係数を有する樹脂成分と、最も大きい線膨張係数を有
    する高弾性樹脂との線膨張係数の差の絶対値が、2×1
    -5cm/cm・℃以上であることを特徴とする請求項1記載
    の分割性繊維。
  3. 【請求項3】 被分割樹脂成分の中で、最も大きい線膨
    張係数を有する樹脂成分と、最も小さい線膨張係数を有
    する高弾性樹脂との線膨張係数の差の絶対値が、2×1
    -5cm/cm・℃以上であることを特徴とする請求項1記載
    の分割性繊維。
  4. 【請求項4】 同系の樹脂成分がポリオレフィン系樹脂
    であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    に記載の分割性繊維。
  5. 【請求項5】 高弾性樹脂がポリスチレン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載
    の分割性繊維。
  6. 【請求項6】 分割樹脂成分中に、高弾性樹脂が0.5
    〜49.5容量%混在していることを特徴とする請求項
    1〜請求項5のいずれかに記載の分割性繊維。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    分割性繊維を分割して得た極細繊維を含むことを特徴と
    する繊維シート状物。
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