JPH08283298A - 抗オンコプテリンモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法 - Google Patents
抗オンコプテリンモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法Info
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- JPH08283298A JPH08283298A JP11243295A JP11243295A JPH08283298A JP H08283298 A JPH08283298 A JP H08283298A JP 11243295 A JP11243295 A JP 11243295A JP 11243295 A JP11243295 A JP 11243295A JP H08283298 A JPH08283298 A JP H08283298A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 試料の前処理が必要なく、検体当たりの測定
時間が短い、オンコプテリンの測定手段を提供するこ
と。 【構成】 オンコプテリンと反応し、ビオプテリン及び
1,3−ジアミノプロパンとは反応しないモノクローナ
ル抗体並びに該モノクローナル抗体検体中のオンコプテ
リンとの抗原抗体反応を利用して該検体中のオンコプテ
リンを測定する免疫測定方法を提供した。
時間が短い、オンコプテリンの測定手段を提供するこ
と。 【構成】 オンコプテリンと反応し、ビオプテリン及び
1,3−ジアミノプロパンとは反応しないモノクローナ
ル抗体並びに該モノクローナル抗体検体中のオンコプテ
リンとの抗原抗体反応を利用して該検体中のオンコプテ
リンを測定する免疫測定方法を提供した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗オンコプテリンモノ
クローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法に関す
る。本発明は、癌、特に肝臓癌、前立腺癌及び膀胱癌の
ような固形癌の診断に有用である。
クローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法に関す
る。本発明は、癌、特に肝臓癌、前立腺癌及び膀胱癌の
ような固形癌の診断に有用である。
【0002】
【従来の技術】オンコプテリン(N2 −(3−アミノプ
ロピル)ビオプテリン)は、健常人の尿中にはほとんど
検出されないが、癌、特に肝臓癌、前立腺癌及び膀胱癌
のような固形癌の患者の尿中には高濃度に検出されるの
で、癌(特に固形癌)のマーカーとして利用されてい
る。
ロピル)ビオプテリン)は、健常人の尿中にはほとんど
検出されないが、癌、特に肝臓癌、前立腺癌及び膀胱癌
のような固形癌の患者の尿中には高濃度に検出されるの
で、癌(特に固形癌)のマーカーとして利用されてい
る。
【0003】従来、オンコプテリンは高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)により測定されている(J. Bio
chem. 113, 1-3(1993))。
グラフィー(HPLC)により測定されている(J. Bio
chem. 113, 1-3(1993))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、HPL
Cによる測定は、試料の前処理(酸加水分解)が必要で
あり、また、検体当たりの測定時間が長く、多数同時測
定ができないという問題点があった。
Cによる測定は、試料の前処理(酸加水分解)が必要で
あり、また、検体当たりの測定時間が長く、多数同時測
定ができないという問題点があった。
【0005】従って、本発明の目的は、試料の前処理が
必要なく、検体当たりの測定時間が短い、オンコプテリ
ンの測定手段を提供することである。
必要なく、検体当たりの測定時間が短い、オンコプテリ
ンの測定手段を提供することである。
【0006】本願発明者は鋭意研究の結果、オンコプテ
リンに反応するが、生体中の他の類似化合物には反応し
ないモノクローナル抗体を得ることに成功し、本発明を
完成した。
リンに反応するが、生体中の他の類似化合物には反応し
ないモノクローナル抗体を得ることに成功し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち、本発明は、オンコプテリンと反
応し、ビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパンとは
反応しないモノクローナル抗体を提供する。また、本発
明は、上記本発明のモノクローナル抗体と検体中のオン
コプテリンとの抗原抗体反応を利用して該検体中のオン
コプテリンを測定する免疫測定方法を提供する。
応し、ビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパンとは
反応しないモノクローナル抗体を提供する。また、本発
明は、上記本発明のモノクローナル抗体と検体中のオン
コプテリンとの抗原抗体反応を利用して該検体中のオン
コプテリンを測定する免疫測定方法を提供する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】オンコプテリンは下記式[I]により表さ
れる化合物である。
れる化合物である。
【0010】
【化1】
【0011】式[I]から明らかなように、オンコプテ
リンはビオプテリンの2位のアミノ基にプロピルアミノ
基が置換したものである。本発明のモノクローナル抗体
は、上述のように、オンコプテリンとは反応するが、オ
ンコプテリンの構成部分であるビオプテリン及び1,3
−ジアミノプロパンとは反応しない。
リンはビオプテリンの2位のアミノ基にプロピルアミノ
基が置換したものである。本発明のモノクローナル抗体
は、上述のように、オンコプテリンとは反応するが、オ
ンコプテリンの構成部分であるビオプテリン及び1,3
−ジアミノプロパンとは反応しない。
【0012】好ましい態様では、下記実施例で具体的に
得られたモノクローナル抗体#1192のように、ネオ
プテリンとも反応しない。
得られたモノクローナル抗体#1192のように、ネオ
プテリンとも反応しない。
【0013】また、好ましい態様では、下記モノクロー
ナル抗体#1192のようにオンコプテリンのプテリン
環の2位に結合した3−アミノプロピル基中のアミノ基
の水素原子が置換したオンコプテリン誘導体(以下、単
に「オンコプテリン誘導体」ということがある)と反応
する。このような誘導体の例としては、(1) 2級アミン
を形成して結合する試薬(例:グルタルアルデヒド(還
元処理あり))を介してオンコプテリンがウシ血清アル
ブミン(BSA)やキーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)等のようなキャリアタンパク質に結合された
もの、(2) アミド結合を形成して結合する試薬(例:N
−サクシニミジル−3−(2−ピリジルジチオ)−プロ
ピオネート(SPDP))を介してオンコプテリンがB
SAやKLH等のようなキャリアタンパク質に結合され
たもの及び(3) シッフ塩基を形成して結合する試薬
(例:グルタルアルデヒド(還元処理なし))を介して
オンコプテリンがBSAやKLH等のようなキャリアタ
ンパク質に結合されたものが挙げられる。上記(1) 、
(2) 及び(3) の例として、オンコプテリンがグルタルア
ルデヒド(上記(1) 及び(3) )又はSPDP(上記(2)
)を介してBSAに結合した誘導体の化学式を下記式
[II] 、[III]及び[IV]にそれぞれ示す。
ナル抗体#1192のようにオンコプテリンのプテリン
環の2位に結合した3−アミノプロピル基中のアミノ基
の水素原子が置換したオンコプテリン誘導体(以下、単
に「オンコプテリン誘導体」ということがある)と反応
する。このような誘導体の例としては、(1) 2級アミン
を形成して結合する試薬(例:グルタルアルデヒド(還
元処理あり))を介してオンコプテリンがウシ血清アル
ブミン(BSA)やキーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)等のようなキャリアタンパク質に結合された
もの、(2) アミド結合を形成して結合する試薬(例:N
−サクシニミジル−3−(2−ピリジルジチオ)−プロ
ピオネート(SPDP))を介してオンコプテリンがB
SAやKLH等のようなキャリアタンパク質に結合され
たもの及び(3) シッフ塩基を形成して結合する試薬
(例:グルタルアルデヒド(還元処理なし))を介して
オンコプテリンがBSAやKLH等のようなキャリアタ
ンパク質に結合されたものが挙げられる。上記(1) 、
(2) 及び(3) の例として、オンコプテリンがグルタルア
ルデヒド(上記(1) 及び(3) )又はSPDP(上記(2)
)を介してBSAに結合した誘導体の化学式を下記式
[II] 、[III]及び[IV]にそれぞれ示す。
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】下記実施例で得られたモノクローナル抗体
は、1,3−ジアミノプロパンに加え、他の直鎖状アル
キルアミン及びそのアセチル誘導体(例えば、テトラメ
チレンジアミン(プトレシン)、N−(3−アミノプロ
ピル)−1,4−ジアミノブタン(スペルミジン)及び
N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ジア
ミノブタン(スペルミン)並びにこれらのアセチル化
体)とも反応しない。
は、1,3−ジアミノプロパンに加え、他の直鎖状アル
キルアミン及びそのアセチル誘導体(例えば、テトラメ
チレンジアミン(プトレシン)、N−(3−アミノプロ
ピル)−1,4−ジアミノブタン(スペルミジン)及び
N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ジア
ミノブタン(スペルミン)並びにこれらのアセチル化
体)とも反応しない。
【0018】本発明のモノクローナル抗体は、オンコプ
テリンをBSAやKLHのようなキャリアタンパク質
に、2位の3−アミノプロピル基中のアミノ基を介して
結合したものを免疫原として用いて動物を免疫した後、
該動物から脾細胞やリンパ球のような抗体産生細胞を採
取し、これを常法であるケーラーとミルシュタインの方
法によりミエローマ細胞と融合してハイブリドーマを形
成し、これらのハイブリドーマのうち、オンコプテリン
と反応するがビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパ
ンとは反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマを選択し、該ハイブリドーマからモノクローナ
ル抗体を回収することにより得ることができる。免疫方
法及びハイブリドーマの形成方法自体はこの分野におけ
る周知の方法により行うことができ、その詳細な一例が
下記実施例に記載されている。また、オンコプテリンと
反応するがビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパン
とは反応しないモノクローナル抗体は、例えばオンコプ
テリンをBSAやKLHのようなキャリアタンパク質
に、2位の3−アミノプロピル基中のアミノ基を介して
結合したものが不動化されたマイクロプレートのウェル
のような担体をブロッキングした後、ビオプテリン及び
1,3−ジアミノプロパン溶液を加え、これにモノクロ
ーナル抗体溶液を加えて反応させ、洗浄後、担体に結合
しているモノクローナル抗体をELISA等で検出する
ことにより選択することができる。オンコプテリン、ビ
オプテリン及び1,3−ジアミノプロパンのいずれとも
反応しないものは洗浄により洗い流されるので担体とは
結合しない。また、オンコプテリンと反応するものであ
ってもビオプテリン又は1,3−ジアミノプロパンとも
反応するものは、担体上のオンコプテリンと反応する前
にこれらと反応してしまい、担体上に不動化されるもの
はほとんどない。従って、上記方法により担体に結合さ
れたものはオンコプテリンと反応するがビオプテリン及
び1,3−ジアミノプロパンとは反応しないモノクロー
ナル抗体である。下記実施例では、このようにして選択
されたモノクローナル抗体をさらに二次スクリーニング
にかけて本発明のモノクローナル抗体を選択している。
すなわち、キャリアタンパク質に結合したオンコプテリ
ンを担体に結合し、これに逓減希釈したビオプテリン溶
液又はオンコプテリン溶液を加え、次いでモノクローナ
ル抗体溶液を加え、洗浄し、ELISA等により担体に
結合したモノクローナル抗体を検出する。ビオプテリン
による阻害濃度に対するオンコプテリンによる阻害濃度
の低いものを選択する。なお、上記の方法において、E
LISAはこの分野において周知の方法であり、下記実
施例にも詳述されている。
テリンをBSAやKLHのようなキャリアタンパク質
に、2位の3−アミノプロピル基中のアミノ基を介して
結合したものを免疫原として用いて動物を免疫した後、
該動物から脾細胞やリンパ球のような抗体産生細胞を採
取し、これを常法であるケーラーとミルシュタインの方
法によりミエローマ細胞と融合してハイブリドーマを形
成し、これらのハイブリドーマのうち、オンコプテリン
と反応するがビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパ
ンとは反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマを選択し、該ハイブリドーマからモノクローナ
ル抗体を回収することにより得ることができる。免疫方
法及びハイブリドーマの形成方法自体はこの分野におけ
る周知の方法により行うことができ、その詳細な一例が
下記実施例に記載されている。また、オンコプテリンと
反応するがビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパン
とは反応しないモノクローナル抗体は、例えばオンコプ
テリンをBSAやKLHのようなキャリアタンパク質
に、2位の3−アミノプロピル基中のアミノ基を介して
結合したものが不動化されたマイクロプレートのウェル
のような担体をブロッキングした後、ビオプテリン及び
1,3−ジアミノプロパン溶液を加え、これにモノクロ
ーナル抗体溶液を加えて反応させ、洗浄後、担体に結合
しているモノクローナル抗体をELISA等で検出する
ことにより選択することができる。オンコプテリン、ビ
オプテリン及び1,3−ジアミノプロパンのいずれとも
反応しないものは洗浄により洗い流されるので担体とは
結合しない。また、オンコプテリンと反応するものであ
ってもビオプテリン又は1,3−ジアミノプロパンとも
反応するものは、担体上のオンコプテリンと反応する前
にこれらと反応してしまい、担体上に不動化されるもの
はほとんどない。従って、上記方法により担体に結合さ
れたものはオンコプテリンと反応するがビオプテリン及
び1,3−ジアミノプロパンとは反応しないモノクロー
ナル抗体である。下記実施例では、このようにして選択
されたモノクローナル抗体をさらに二次スクリーニング
にかけて本発明のモノクローナル抗体を選択している。
すなわち、キャリアタンパク質に結合したオンコプテリ
ンを担体に結合し、これに逓減希釈したビオプテリン溶
液又はオンコプテリン溶液を加え、次いでモノクローナ
ル抗体溶液を加え、洗浄し、ELISA等により担体に
結合したモノクローナル抗体を検出する。ビオプテリン
による阻害濃度に対するオンコプテリンによる阻害濃度
の低いものを選択する。なお、上記の方法において、E
LISAはこの分野において周知の方法であり、下記実
施例にも詳述されている。
【0019】なお、抗原となるオンコプテリンは、公知
の方法(例えばM. Sawada et al.,1984, Clin. Chim. A
cta, 138, 275記載の方法)により合成することができ
る。
の方法(例えばM. Sawada et al.,1984, Clin. Chim. A
cta, 138, 275記載の方法)により合成することができ
る。
【0020】本発明のモノクローナル抗体は、オンコプ
テリンと反応するがビオプテリンと反応しないので、こ
れを用いて免疫分析を行うことにより、生体由来の試料
中のオンコプテリンを、健常人にも多く存在するビオプ
テリンと区別して特異的に測定することができる。さら
に、本発明の好ましい態様では、モノクローナル抗体は
ネオプテリンとも反応しないので、ビオプテリンのみな
らずネオプテリンとも区別してオンコプテリンを測定す
ることができる。さらに、好ましい態様では、本発明の
モノクローナル抗体はオンコプテリン誘導体とも反応す
るので、抗原としてオンコプテリン誘導体を用いること
もでき、有利である。すなわち、例えばマイクロプレー
トのウェルのような担体に抗原を結合する場合、オンコ
プテリンをそのまま結合すると抗原性が失われる虞があ
るが、キャリアタンパク質と結合したオンコプテリン誘
導体を用いれば、キャリアタンパク質の部分が担体に容
易に結合されるので、オンコプテリンの抗原性が失われ
ない。従って、モノクローナル抗体がこのようなオンコ
プテリン誘導体と反応するという性質は免疫測定を行う
上で非常に有利である。
テリンと反応するがビオプテリンと反応しないので、こ
れを用いて免疫分析を行うことにより、生体由来の試料
中のオンコプテリンを、健常人にも多く存在するビオプ
テリンと区別して特異的に測定することができる。さら
に、本発明の好ましい態様では、モノクローナル抗体は
ネオプテリンとも反応しないので、ビオプテリンのみな
らずネオプテリンとも区別してオンコプテリンを測定す
ることができる。さらに、好ましい態様では、本発明の
モノクローナル抗体はオンコプテリン誘導体とも反応す
るので、抗原としてオンコプテリン誘導体を用いること
もでき、有利である。すなわち、例えばマイクロプレー
トのウェルのような担体に抗原を結合する場合、オンコ
プテリンをそのまま結合すると抗原性が失われる虞があ
るが、キャリアタンパク質と結合したオンコプテリン誘
導体を用いれば、キャリアタンパク質の部分が担体に容
易に結合されるので、オンコプテリンの抗原性が失われ
ない。従って、モノクローナル抗体がこのようなオンコ
プテリン誘導体と反応するという性質は免疫測定を行う
上で非常に有利である。
【0021】本発明のモノクローナル抗体を用いた免疫
分析は、従来の免疫分析と全く同様にして行うことがで
き、その具体的な方法は問わない。すなわち、免疫測定
法の形式により分類すれば、サンドイッチ法、競合法、
凝集法等に適用可能であるし、また、標識により分類す
れば、酵素標識法、放射標識法、蛍光標識法及びビオチ
ン標識法等に適用可能である。これらの免疫測定方法自
体はこの分野において周知であり、下記実施例にも免疫
測定法の詳細な例が記載されている。
分析は、従来の免疫分析と全く同様にして行うことがで
き、その具体的な方法は問わない。すなわち、免疫測定
法の形式により分類すれば、サンドイッチ法、競合法、
凝集法等に適用可能であるし、また、標識により分類す
れば、酵素標識法、放射標識法、蛍光標識法及びビオチ
ン標識法等に適用可能である。これらの免疫測定方法自
体はこの分野において周知であり、下記実施例にも免疫
測定法の詳細な例が記載されている。
【0022】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体
的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。
的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定さ
れるものではない。
【0023】実施例1 (1) 免疫原の調製 BSA16μg/mlを2mlの0.1M炭酸緩衝液
(pH8.3)に溶解し、ここへグルタルアルデヒド溶
液(50%水溶液)を25μl添加し最終濃度0.2%
として、25℃で4時間ゆっくりと撹拌して反応させ
た。これを0.1M炭酸緩衝液(pH8.3)で平衡化
したG−25ゲル濾過カラム(φ1.2×10cm)を
通過させてタンパク画分を1.25ml回収した。ここ
へ、M. Sawada et al., 1984, Clin. Chim. Acta, 138,
275記載の方法と同様にして合成したオンコプテリン
(ONP)を1mg添加して4℃で48時間反応した
後、1Mグリシン、0.1Mトリスヒドロキシアミノメ
タンの水溶液を150μl添加して反応を停止した。さ
らに、シアノ水素化ホウ素ナトリウムを1mg添加して
4℃で一晩静置後、該溶液をPBS(2L×3回)で透
析して、BSA−ONP結合体を得た。
(pH8.3)に溶解し、ここへグルタルアルデヒド溶
液(50%水溶液)を25μl添加し最終濃度0.2%
として、25℃で4時間ゆっくりと撹拌して反応させ
た。これを0.1M炭酸緩衝液(pH8.3)で平衡化
したG−25ゲル濾過カラム(φ1.2×10cm)を
通過させてタンパク画分を1.25ml回収した。ここ
へ、M. Sawada et al., 1984, Clin. Chim. Acta, 138,
275記載の方法と同様にして合成したオンコプテリン
(ONP)を1mg添加して4℃で48時間反応した
後、1Mグリシン、0.1Mトリスヒドロキシアミノメ
タンの水溶液を150μl添加して反応を停止した。さ
らに、シアノ水素化ホウ素ナトリウムを1mg添加して
4℃で一晩静置後、該溶液をPBS(2L×3回)で透
析して、BSA−ONP結合体を得た。
【0024】2段目の反応の前後で試料の一部(20μ
l)をとり、G−25ゲル濾過カラム(φ1.0×30
cm)に通し(流速:1.0ml/分、溶媒:PBS
(pH7.6))、反応の進行を確認した。その結果、
BSAとONPの結合比率(モル比)は、BSA:ON
P=1:10.1であった。
l)をとり、G−25ゲル濾過カラム(φ1.0×30
cm)に通し(流速:1.0ml/分、溶媒:PBS
(pH7.6))、反応の進行を確認した。その結果、
BSAとONPの結合比率(モル比)は、BSA:ON
P=1:10.1であった。
【0025】(2) モノクローナル抗体の作製 (i) 免疫感作 (1) で調製したBSA−ONPをPBSで500μg/
mlに希釈し、フロインド完全アジュバントと等量混合
してエマルジョン化した。このエマルジョンをマウス1
匹あたり100μlずつBalb/cマウスの腹腔に注
射した。以下、フロインド完全アジュバンドの代わりに
フロインド不完全アジュバンドを用いて2週間毎に合計
3回注射を繰り返した。
mlに希釈し、フロインド完全アジュバントと等量混合
してエマルジョン化した。このエマルジョンをマウス1
匹あたり100μlずつBalb/cマウスの腹腔に注
射した。以下、フロインド完全アジュバンドの代わりに
フロインド不完全アジュバンドを用いて2週間毎に合計
3回注射を繰り返した。
【0026】(ii)細胞融合 免疫されたマウスから脾臓を無菌的に摘出し、ステンレ
スメッシュにより単細胞にほぐし、脾細胞の1/5量の
マウスミエローマ細胞株P3×63−Ag8−653細
胞とRPMI1640培地(日水製薬社製)を混合し遠
心分離後、細胞のペレットに50%ポリエチレングリコ
ール1500(ベーリンガー社製)を加え、細胞融合を
行った。その後徐々にRPMI1640培地で希釈し遠
心分離により上清を除去した融合細胞を含むペレット
を、20%牛胎児血清(FCS)を加えたHAT培地
(0.01mMヒポキサンチン、1.6μMチミジン、
0.04μMアミノプリテンを含むRPMI1640培
地)に懸濁し96穴マイクロプレートに1ウェルあたり
4×105 個の細胞をまき込んで5%CO2 下37℃で
培養した。2週間後、以下の方法により目的の抗体をス
クリーニングした。
スメッシュにより単細胞にほぐし、脾細胞の1/5量の
マウスミエローマ細胞株P3×63−Ag8−653細
胞とRPMI1640培地(日水製薬社製)を混合し遠
心分離後、細胞のペレットに50%ポリエチレングリコ
ール1500(ベーリンガー社製)を加え、細胞融合を
行った。その後徐々にRPMI1640培地で希釈し遠
心分離により上清を除去した融合細胞を含むペレット
を、20%牛胎児血清(FCS)を加えたHAT培地
(0.01mMヒポキサンチン、1.6μMチミジン、
0.04μMアミノプリテンを含むRPMI1640培
地)に懸濁し96穴マイクロプレートに1ウェルあたり
4×105 個の細胞をまき込んで5%CO2 下37℃で
培養した。2週間後、以下の方法により目的の抗体をス
クリーニングした。
【0027】(iii) 1次スクリーリング (1) と同様にして調製したKLH−ONP(KLHとO
NPの結合比率(モル比)はKLHをBSAの分子量換
算して、KLH:ONP=1:10.5相当)をPBS
で希釈して5μg/mlの濃度として96穴イムノプレ
ートに50μlづつ加えて、4℃で15時間静置した。
その後、該液を捨てて0.2%カゼイン−PBS溶液を
100μlずつ添加し、37℃で1時間静置してブロッ
キングした。
NPの結合比率(モル比)はKLHをBSAの分子量換
算して、KLH:ONP=1:10.5相当)をPBS
で希釈して5μg/mlの濃度として96穴イムノプレ
ートに50μlづつ加えて、4℃で15時間静置した。
その後、該液を捨てて0.2%カゼイン−PBS溶液を
100μlずつ添加し、37℃で1時間静置してブロッ
キングした。
【0028】次いで、該液を捨てた後、ビオプテリンお
よび1,3−ジアミノプロパン溶液(各々0.1mg/
ml,1μl/ml)を25μlづつ添加し、さらに9
6穴マイクロプレートに培養していたハイブリドーマの
培養上清を各々PBSで20倍に希釈したものを25μ
lづつ96穴イムノプレートの対応するウェルに添加し
て37℃で1時間反応した。反応後、プレートをPBS
で洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウ
スIg−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室
温で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1
mg/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−
リン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分
間静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止し
て、発色したウェルを目的の抗体を産生しているハイブ
リドーマの含まれる群として選択した。
よび1,3−ジアミノプロパン溶液(各々0.1mg/
ml,1μl/ml)を25μlづつ添加し、さらに9
6穴マイクロプレートに培養していたハイブリドーマの
培養上清を各々PBSで20倍に希釈したものを25μ
lづつ96穴イムノプレートの対応するウェルに添加し
て37℃で1時間反応した。反応後、プレートをPBS
で洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウ
スIg−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室
温で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1
mg/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−
リン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分
間静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止し
て、発色したウェルを目的の抗体を産生しているハイブ
リドーマの含まれる群として選択した。
【0029】(iv)二次スクリーニング 次に、こうして選択されたウェルについて、1次スクリ
ーニングで用いたのと同じKLH−ONP固定化プレー
ト(ブロッキグ済み)を作成し、以下に示す方法により
目的のクローンを更に選択した。
ーニングで用いたのと同じKLH−ONP固定化プレー
ト(ブロッキグ済み)を作成し、以下に示す方法により
目的のクローンを更に選択した。
【0030】すなわち、ビオプテリン濃度を段階的に変
化させた0.2%カイゼン−PBS溶液(BP濃度:2
00μg/ml,66.7μg/ml,22.2μg/
ml,7.4μg/ml,2.5μg/ml…以下同様
に3倍希釈)をプレートの左半分にそれぞれ25μlづ
つ添加し、同様にオンコプテリン濃度を段階的に変化さ
せた0.2%カゼイン−PBS溶液(ONP濃度:20
0μg/ml,66.7μg/ml,22.2μg/m
l,7.4μg/ml,2.5μg/ml…以下同様に
3倍希釈)をプレートの右半分にそれぞれ25μlづつ
添加した。次いで、1次スクリーニングで選択したウェ
ルのハイブリドーマ培養上清の20倍希釈(PBS)液
をそれぞれの培養上清毎に、各々の段階的濃度のビオプ
テリン濃度及びオンコプテリン濃度に25μlづつ添加
して、以下1次スクリーニングと同様の操作を行った。
化させた0.2%カイゼン−PBS溶液(BP濃度:2
00μg/ml,66.7μg/ml,22.2μg/
ml,7.4μg/ml,2.5μg/ml…以下同様
に3倍希釈)をプレートの左半分にそれぞれ25μlづ
つ添加し、同様にオンコプテリン濃度を段階的に変化さ
せた0.2%カゼイン−PBS溶液(ONP濃度:20
0μg/ml,66.7μg/ml,22.2μg/m
l,7.4μg/ml,2.5μg/ml…以下同様に
3倍希釈)をプレートの右半分にそれぞれ25μlづつ
添加した。次いで、1次スクリーニングで選択したウェ
ルのハイブリドーマ培養上清の20倍希釈(PBS)液
をそれぞれの培養上清毎に、各々の段階的濃度のビオプ
テリン濃度及びオンコプテリン濃度に25μlづつ添加
して、以下1次スクリーニングと同様の操作を行った。
【0031】発色反応の結果、BPよりもONPについ
て低い濃度で阻害が起きている(吸光度が低い)ものの
内特にその濃度が低いもの(BPにより阻害濃度に対す
るONPによる阻害濃度の最も低いもの)を目的の抗体
を産生するハイブリドーマとして選択し、これについて
限界希釈法により目的のクローン(N1192)として
確立した。
て低い濃度で阻害が起きている(吸光度が低い)ものの
内特にその濃度が低いもの(BPにより阻害濃度に対す
るONPによる阻害濃度の最も低いもの)を目的の抗体
を産生するハイブリドーマとして選択し、これについて
限界希釈法により目的のクローン(N1192)として
確立した。
【0032】(v) モノクローナル抗体の精製 クローン(N1192)を10%FCSを加えたPRM
I1640培地で培養し、遠心分離(200g,5分
間)してRPMI1640培地で洗浄して再度遠心分離
した後RPMI1640培地で1×107 個/mlの濃
度に懸濁した。これを7日前に予めプリスタン(2,
6,10,14−テトラメチルペンタデカン)を注射し
ておいたBalb/cマウスの腹腔に0.5mlずつ接
種した。約2週間後、腹部の膨張したマウスから腹水を
採取し、遠心分離(200g,5分間)により細胞を除
去した後、これを硫酸アンモニウムを加えて50%飽和
溶液とし、沈殿を分離してPBSに溶解した。
I1640培地で培養し、遠心分離(200g,5分
間)してRPMI1640培地で洗浄して再度遠心分離
した後RPMI1640培地で1×107 個/mlの濃
度に懸濁した。これを7日前に予めプリスタン(2,
6,10,14−テトラメチルペンタデカン)を注射し
ておいたBalb/cマウスの腹腔に0.5mlずつ接
種した。約2週間後、腹部の膨張したマウスから腹水を
採取し、遠心分離(200g,5分間)により細胞を除
去した後、これを硫酸アンモニウムを加えて50%飽和
溶液とし、沈殿を分離してPBSに溶解した。
【0033】これを3M塩化カリウムを含む1.5Mグ
リシン緩衝液(pH8.0)で十分に透析し、プロテイ
ンAカラム(φ5mm×20mm)(ファルマシア社
製)にアプライして十分に吸着させた後3Mクエン酸緩
衝液(pH6.0)で溶出した。
リシン緩衝液(pH8.0)で十分に透析し、プロテイ
ンAカラム(φ5mm×20mm)(ファルマシア社
製)にアプライして十分に吸着させた後3Mクエン酸緩
衝液(pH6.0)で溶出した。
【0034】(vi)モノクローナル抗体のクラス及びサブ
クラス モノクローナル抗体の抗体クラスとサブクラスは、マウ
スモノクローナル・サブ−アイソタイピングキット(AM
ERICAN QUALEX 社製)を使用して決定した。その結果、
得られたモノクローナル抗体はIgG1と決定された。
クラス モノクローナル抗体の抗体クラスとサブクラスは、マウ
スモノクローナル・サブ−アイソタイピングキット(AM
ERICAN QUALEX 社製)を使用して決定した。その結果、
得られたモノクローナル抗体はIgG1と決定された。
【0035】(vii) 寄託 上記のようにして得られたモノクローナル抗体#119
2を産生するハイブリドーマN1192は、生命工学工
業技術研究所に寄託されており、その受託番号はFER
M P−14791である。
2を産生するハイブリドーマN1192は、生命工学工
業技術研究所に寄託されており、その受託番号はFER
M P−14791である。
【0036】実施例2 抗体の反応性 (1) ONP誘導体の作製 BSA100mgをPBS(pH7.6)8mlに溶解
し、SPDP25gを少量の80%DMF水溶液に溶解
して添加して、室温で窒素ガス条件下で5時間反応し
た。これをG−25ゲル濾過カラム(φ2.0×50c
m)を通過させてタンパク画分を8ml回収した。そこ
へジチオスレイトール10mgを添加して4℃で一晩放
置してSH化したBSAを得た。
し、SPDP25gを少量の80%DMF水溶液に溶解
して添加して、室温で窒素ガス条件下で5時間反応し
た。これをG−25ゲル濾過カラム(φ2.0×50c
m)を通過させてタンパク画分を8ml回収した。そこ
へジチオスレイトール10mgを添加して4℃で一晩放
置してSH化したBSAを得た。
【0037】別途、ONP25mgをPBS(pH7.
6)2mlに溶解し、SPDP40mgを少量の80%
DMF水溶液に溶解して添加して、室温で窒素ガス条件
下で5時間反応したものを先に示したSH化したBSA
の溶液に添加して、4℃で15時間反応した。反応終了
後、該液をPBS(2L×3回)で透析して、BSA−
ONP結合体(アミド結合型)を得た。
6)2mlに溶解し、SPDP40mgを少量の80%
DMF水溶液に溶解して添加して、室温で窒素ガス条件
下で5時間反応したものを先に示したSH化したBSA
の溶液に添加して、4℃で15時間反応した。反応終了
後、該液をPBS(2L×3回)で透析して、BSA−
ONP結合体(アミド結合型)を得た。
【0038】最終の反応の前後で試料の一部(20μ
l)をとり、G−25ゲル濾過カラム(φ1.0×30
cm)に通し(流速:1.0ml/分、溶媒:PBS
(pH7.6))、反応の進行を確認した。その結果、
BSAとONPの結合比率(モル比)は、BSA:ON
P=1:24.2であった。
l)をとり、G−25ゲル濾過カラム(φ1.0×30
cm)に通し(流速:1.0ml/分、溶媒:PBS
(pH7.6))、反応の進行を確認した。その結果、
BSAとONPの結合比率(モル比)は、BSA:ON
P=1:24.2であった。
【0039】また、実施例1と同様にして最終の還元処
理のみを省略してBSA−ONP結合体(シッフ塩基
型)を得た。
理のみを省略してBSA−ONP結合体(シッフ塩基
型)を得た。
【0040】(2) 抗体の反応性 実施例1で得たBSA−ONPをPBSに希釈して0.
1μg/mlの濃度として96穴イムノプレートに50
μlづつ添加した。室温で15時間静置後、該液を捨て
て0.2%カゼインPBS溶液を100μlづつ添加
し、37℃で1時間静置してブロッキングした。
1μg/mlの濃度として96穴イムノプレートに50
μlづつ添加した。室温で15時間静置後、該液を捨て
て0.2%カゼインPBS溶液を100μlづつ添加
し、37℃で1時間静置してブロッキングした。
【0041】ついで該液を捨てた後、BSA−ONP
(アミド結合型)、BSA−ONP(シッフ塩基型)を
それぞれ0.2%カゼイン−PBS溶液(1μg/m
l)として該プレートのウェルに加えた。また、比較と
して0.2%カゼイン−PBS溶液のみのもの、実施例
1のBSA−ONPの0.2%カゼイン−PBS溶液
(1μg/ml)を加えたものも同様に行った(それぞ
れ25μlづつ)。そこへ、モノクローナル抗体(#1
192)をPBSで希釈して5ng/mlとしてそれぞ
れ、各濃度オンコプテリン、ビオプテリン及び1,3−
ジアミノプロパンを添加したウェルに25μlづつ添加
して、37℃で1時間反応させた。反応終了後、ウェル
を洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウ
スIg−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室
温で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1
mg/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−
リン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分
間静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止し
て、492nmの吸光度を測定した。その結果、BSA
−ONP(アミド結合型)、BSA−ONP(シッフ塩
基型)、0.2%カゼイン−PBS溶液のみのもの、実
施例1のBSA−ONPはそれぞれ、0.021、0.
035、1.038、0.015であった。
(アミド結合型)、BSA−ONP(シッフ塩基型)を
それぞれ0.2%カゼイン−PBS溶液(1μg/m
l)として該プレートのウェルに加えた。また、比較と
して0.2%カゼイン−PBS溶液のみのもの、実施例
1のBSA−ONPの0.2%カゼイン−PBS溶液
(1μg/ml)を加えたものも同様に行った(それぞ
れ25μlづつ)。そこへ、モノクローナル抗体(#1
192)をPBSで希釈して5ng/mlとしてそれぞ
れ、各濃度オンコプテリン、ビオプテリン及び1,3−
ジアミノプロパンを添加したウェルに25μlづつ添加
して、37℃で1時間反応させた。反応終了後、ウェル
を洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウ
スIg−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室
温で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1
mg/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−
リン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分
間静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止し
て、492nmの吸光度を測定した。その結果、BSA
−ONP(アミド結合型)、BSA−ONP(シッフ塩
基型)、0.2%カゼイン−PBS溶液のみのもの、実
施例1のBSA−ONPはそれぞれ、0.021、0.
035、1.038、0.015であった。
【0042】この結果、BSA−ONP(アミド結合
型)、BSA−ONP(シッフ塩基型)はいずれもモノ
クローナル抗体#1192が反応することが確認され
た。
型)、BSA−ONP(シッフ塩基型)はいずれもモノ
クローナル抗体#1192が反応することが確認され
た。
【0043】実施例3 ONPの測定系/特異性の評価 実施例1で得たBSA−ONPをPBSに希釈して0.
1μg/mlの濃度として96穴イムノプレートに50
μlづつ添加した。室温で15時間静置後、該液を捨て
て0.2%カゼインPBS溶液を100μlづつ添加
し、37℃で1時間静置してブロッキングした。
1μg/mlの濃度として96穴イムノプレートに50
μlづつ添加した。室温で15時間静置後、該液を捨て
て0.2%カゼインPBS溶液を100μlづつ添加
し、37℃で1時間静置してブロッキングした。
【0044】ついで該液を捨てた後、オンコプテリン、
ビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパンを含む溶液
をそれぞれのウェルに以下のように加えた。すなわち、
オンコプテリンの0.2%カゼイン−PBS溶液(20
μg/ml、2μg/ml、200ng/ml、20n
g/ml、及び2ng/ml)を25μl加えた。同様
に、ビオプテリン及びネオプテリンについては0.2%
カゼイン−PBS溶液(200μg/ml、20μg/
ml、2μg/ml、200ng/ml、及び20ng
/ml)を25μl加え、1,3−ジアミノプロパンに
ついては0.2%カゼイン−PBS溶液(200μg/
ml、20μg/ml、2μg/ml、200ng/m
l、及び20ng/ml)を25μl加えた。
ビオプテリン及び1,3−ジアミノプロパンを含む溶液
をそれぞれのウェルに以下のように加えた。すなわち、
オンコプテリンの0.2%カゼイン−PBS溶液(20
μg/ml、2μg/ml、200ng/ml、20n
g/ml、及び2ng/ml)を25μl加えた。同様
に、ビオプテリン及びネオプテリンについては0.2%
カゼイン−PBS溶液(200μg/ml、20μg/
ml、2μg/ml、200ng/ml、及び20ng
/ml)を25μl加え、1,3−ジアミノプロパンに
ついては0.2%カゼイン−PBS溶液(200μg/
ml、20μg/ml、2μg/ml、200ng/m
l、及び20ng/ml)を25μl加えた。
【0045】そこへ、モノクローナル抗体(#119
2)をPBSで希釈して5ng/mlとしてそれぞれ、
各濃度のオンコプテリン、ビオプテリン及び1,3−ジ
アミノプロパンを添加したウェルに25μlづつ添加し
て、37℃で1時間反応させた。反応終了後、ウェルを
洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウス
Ig−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室温
で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1m
g/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−リ
ン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分間
静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止して、
492nmの吸光度を測定した。その結果を、図1に示
した。
2)をPBSで希釈して5ng/mlとしてそれぞれ、
各濃度のオンコプテリン、ビオプテリン及び1,3−ジ
アミノプロパンを添加したウェルに25μlづつ添加し
て、37℃で1時間反応させた。反応終了後、ウェルを
洗浄して0.5%カゼイン−PBSで希釈した抗マウス
Ig−HRP標識抗体を各50μlづつ添加して、室温
で1時間反応した。ウェルを洗浄した後、OPD(1m
g/ml)、0.02%過酸化水素を含むクエン酸−リ
ン酸緩衝液(pH5.0)を100μl加え、10分間
静置した後9N硫酸を50μl添加して反応停止して、
492nmの吸光度を測定した。その結果を、図1に示
した。
【0046】この結果、ハイブリドーマ(N1192)
の産生するモノクローナル抗体#1192は、ONPに
反応してビオプテリン及びネオプテリンに反応しない抗
体であることが確認された。また、これによりONPの
定量測定が可能であることが確認された。
の産生するモノクローナル抗体#1192は、ONPに
反応してビオプテリン及びネオプテリンに反応しない抗
体であることが確認された。また、これによりONPの
定量測定が可能であることが確認された。
【0047】
【発明の効果】本発明により、ビオプテリン及び1,3
−ジアミノプロパンとは反応せず、オンコプテリンと反
応するモノクローナル抗体が初めて提供された。
−ジアミノプロパンとは反応せず、オンコプテリンと反
応するモノクローナル抗体が初めて提供された。
【図1】本発明のモノクローナル抗体を用いたELIS
Aにより、濃度既知のオンコプテリン、ビオプテリン、
1,3−ジアミノプロパン及びネオプテリンを測定した
検量線を示す図である。
Aにより、濃度既知のオンコプテリン、ビオプテリン、
1,3−ジアミノプロパン及びネオプテリンを測定した
検量線を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/574 9162−4B C12N 15/00 C (C12P 21/08 C12R 1:91)
Claims (5)
- 【請求項1】 オンコプテリンと反応し、ビオプテリン
及び1,3−ジアミノプロパンとは反応しないモノクロ
ーナル抗体。 - 【請求項2】 オンコプテリンのプテリン環の2位に結
合した3−アミノプロピル基中のアミノ基の水素原子が
置換したオンコプテリン誘導体と反応する請求項1記載
のモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 ネオプテリンと反応しない請求項1又は
2記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項4】 モノクローナル抗体#1192(FER
M P−1192)である請求項3記載のモノクローナ
ル抗体。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
モノクローナル抗体と検体中のオンコプテリンとの抗原
抗体反応を利用して該検体中のオンコプテリンを測定す
る免疫測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11243295A JPH08283298A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 抗オンコプテリンモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11243295A JPH08283298A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 抗オンコプテリンモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283298A true JPH08283298A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14586498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11243295A Pending JPH08283298A (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 抗オンコプテリンモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08283298A (ja) |
-
1995
- 1995-04-13 JP JP11243295A patent/JPH08283298A/ja active Pending
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